3月11日(水) ホオノキ

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ちょっとした工芸品みたいなホオノキの実です。大きな木の上からこの重量で落ちたわりには大した損壊もなく、巨体を地面に横たえていました。
考えてみればこの大型の実が真っ赤に染まり、それが朱色の種をヒネリ出してから丸々5カ月が経過しているのでした。秋のうちに種は落ち尽くし、殻は色を失い、ついには冬を越してこうして骸を地べたに晒しているわけです。
冠毛や種髪で風に乗る次世代散布システムに比べ、なんと重厚な命の継承手段でしょう。しかし、見かけの軽重と命のリレーの崇高さにはなんの相関もないと気づきます。このホオノキの実は、オブジェとしての美しさだけを純粋に楽しむことにします。

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3月4日(水) ヒメリュウキンカ(キクザキリュウキンカ)

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少しばかり容色は衰えていたものの、わりと見覚えのある葉です。1月の後半にはまだピカピカとお肌にハリが満ちあふれている姿をとらえています。
その葉が、3月も半ばを過ぎるとくたびれてくるわけで、しかしふた昔も前にはそんなコンディションでも花がしっかり咲いていました。それが今回見つけた株は花も蕾もなくて、代わりにまん丸タマタマさんが二つ、ほぉ、実ができていました。
この場所を含め、撮影した3カ所はすべて条件が異なるので、ヒメリュウキンカの生育リズムを理解できたとはとても思えません。ただ、あまり日当たりの良くない(かつ乾き気味の)この場所でも立派に実を結ぶ=丈夫な質ではあるようです。

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3月1日(日) オニドコロ(トコロ)

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一つところのものをジッと見ていればいいものを、あちこちウロウロするから余計な苦労を背負い込みます。この濃いめの枯れ色の蔓に遭遇し、さてこれはヤマノイモだろうかオニドコロだろうか、あるいは同属のほかのものか、悩みました。
5カ月ほど前にオニドコロを載せたとき、ヤマノイモの葉はもっと細身だとしました。しかし、いまや葉は真っ黒に縮み上がり、幅で二つを比べることはできません。ならば実はどうかと言うと、ヤマノイモはわりと寸足らずで丸く、対してオニドコロの実は長さがあってスマートです。ところがこの写真の実はどっちとも見える形です。
さて困ったぞというとき、Z巻き・S巻きのことを思い出しました。この蔓を指でなぞってみるとS巻きです。つまりはオニドコロ(ヤマノイモはZ巻き)となります。その目で見直していると、黒く縮んだ葉の残骸も互生、つまりはオニドコロである(ヤマノイモは対生が主)ことを示しています。最悪、ほかのトコロ類かしれなくても、それらはややマイナーな存在なので、エイヤッとこの写真はオニドコロ!としておきます。

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2月17日(火) コモチクジャクヤシ

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これで色が茶色なら、量感も長さも、まるっきり縄暖簾です。そう言えば縄暖簾との縁も途絶えてウン十年、あの路地裏の居酒屋、もうないだろうなぁ。
という懐旧談はコモチクジャクヤシとはなんの関係もなくて、ズドーンと高いこの椰子の木のてっぺん辺りから花穂が垂れていました。カプセルのような蕾がパカリと開くと黄色い花(雄シベか)が現れ、それが順に緑色の実を結び、黒く熟します。
この実が熟し尽くすとコモチクジャクヤシの命は尽きるのだそうで、アオノリュウゼツランほどの壮絶さはなくても、高さが10mにもなる椰子の木が、原産地(インドシナやジャワなど)の森でバタン・ドスンと倒れるさまはさぞや豪快なことでしょう。

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2月6日(金) トウガラシ

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近所には敷地の広い元・農家さんがまだ多くて、こんな光景を見つけました。古い柿の木4~5本ののうち3本が賑やかで、辛み大好きのお宅でしょうか。
なにせ道路から距離があって、トウガラシの細部がわかりません。実がスリムなので鷹の爪系統なのでしょうが、細かく言えばそれにも種類があるようです。
そして、けっこうな太さの茎がやたら長く(推定90cm超)て、いままで見た赤唐辛子で実が空を向くタイプ(鷹の爪や八ツ房)の丈がこんなにあったか、思い出せません。どなたか、お庭に出てきてくれないかなぁと思っても、お宅は静まりかえったもので、仕方なくきょうのタイトルはアバウトなものにしておきます。

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2月3日(火) ヒメザクロ

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な~るほどぉ、こんな見せ(魅せ)方がありましたか!?と脱帽です。ヒメザクロの掲載は過去2回いずれも10月で、それはつまり真っ赤な実が主題でした。
その最大の「売り」が3カ月経って色を失っています。かつて赤ちゃんの握り拳ほどとしたその実はさらに引き締まっています。しかし、これは愉快です。
実を複数個つけた枝が撓んでいて、美観的には統制を失っているのに、それもまたヤンチャなかわいさを生み出しています。かつ、それ以外の枝は規律を保って「繰り返しの美」を見せていて、ヒメザクロの枝振りの再認識もできました。

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1月27日(火) ジュズサンゴ

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この一枚の主題は萼です。恥ずかしながらジュズサンゴはいままで数カ所で見ていて、赤い実と白い花のコントラストがいいねと、すでに収録もしています。
ところが、果穂に並ぶのは赤い粒だけと思っていました。実には萼が伴うというあたりまえの事実に今回気づいて、愕然としたワケです。ガクッ(萼)…。
しかも、真っ赤になるまでには色に段階があることもわかりました。さらに言うなら、4弁の花の中心では純白の子房が膨らんでもいます。
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見たつもりでいたものにいくつも新鮮な美を見つけられる…これって目が節穴なのではなくて脳が幸せパターンなのだろう:::ということにしておきます。

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1月23日(金) ヒマラヤスギ

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きれいなシダーローズを拾えたので、以前の実生苗の記事ではそこに追録するつもりとしていたのを計画変更です。差し渡しが6cmあって、貫禄の美貌です。
この「バラ」の下側部分の「花びら」は、地面に落ちたときに飛び散るのでしょう。周りはその残骸だらけです。そして、きれいな「バラ」はすぐ持ち去られるので、このくらいの別嬪さんを手に入れられたのはちょっとした幸運でした。
この「バラ」およびその下の「脱落花びら」を失ったキャンドルスタンド状態の松笠は、かつて大晦日にその姿をここに収録しています。そして、このブログにヒマラヤスギを初掲載してから17年、季節ごとの姿がどうやら1周したようで満足です。

<補注> シダーローズのように有名ではないものの、カラマツの松ぼっくりもまたなかなかに「バラ」です。

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1月14日(水) エンジュ

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ヒヨドリにも芸達者がいて、樹上で舞を披露…てなわけはなくて、エンジュの実でも大きなヤツを追いかけすぎてバランスを崩したのでしょう。おっとぉーーー。
しかし鳥たちの食行動は素人の理解を軽く超えてくれます。もっとおいしい(人間基準ですが)実を食べ残す年もあれば、あまりうれしくなさそうな実をこうして団体で漁る冬もあって、その関係性を調べたら卒論くらい書けそうです。
そうそう、学校の卒論を書いてから半世紀以上が過ぎて、あの原稿はいったいどこに行ったものでしょう。もしあったところで、恥ずかしくて読む気にもならないでしょうが、誤字脱字とか論理矛盾を見つける遊びには使えそうな気がします。

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1月13日(火) ロサ・デュポンティー

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わりと個性的な姿の実ではあっても、まさかそれだけで品種がわかったわけではありません。バラの植え込みには名札がついていることが多くて助かります。
ロサ・デュポンティーというのは、例のジョゼフィーヌのお庭にバラ園を作ったAndré Dupont (1742-1817)さんに因んだ品種名です。モスカータ系にガリカ系を人工交配したものだそうで、それ以前の自然交配頼りを抜け出した金字塔です。
大きめで白い一重の花は、縁にほんのりとピンクが入ります。梅雨の前後あたりに見られそう(一季咲き)なので、うまく晴れた日に出会いたいものです。

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