4月11日(土) トウモクレン

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大雑把に言えば、ずっと昔に取り上げたトウモクレンの開花写真と同じです。liliifloraという種小名どおり「ユリのような」形に花が開き、しかしそれはシモクレン(Magnolia liliiflora)よりも「細い」のだと変種名(gracilis)がフォローするままの姿です。
横文字、しかもラテン語なんて必要ないと昔は思っていたのに、解きほぐしてみるとそれぞれの草木の特質をスパッと言い当てていることがあって感心します。
いや、そんな花の形だけでなく、かつての写真では花と葉の展開順がゴチャになっていたのに対し、今回はそこがよくわかります。細くて頼りない萼の存在も明らかです。
また、株立ち性を強調するあまり、単なる幼木にも見えかねなかった前回に比べ、今回は細めの主幹から出たさらに細い枝の先に花がついています。大差ないときのなか、日々微妙な違いを示して育つ草木には、とても油断がなりません。

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4月10日(金) エビネ

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開花状態をかつて載せたのは5月下旬でした。あれに比べて1カ月以上も早いのに見事な満開の群生です。なにか別のものかと疑い深く見つめてもエビネに間違いはなくて、前よりもやや町場に近い湿地だったという環境の違いでしょう。
念のため図鑑的な開花時期にあたると「春咲き」と大まかな表現があって、1カ月くらいのブレ幅は許容範囲みたいです。また、同じく気になったのは花色でした。前のものはヤケにきれいな臙脂色、今回は地味めの茶とピンク、ずいぶん違います。
しかし、これは開花期よりもさらに安心で、Wikiには「花の色は変異が大きい」とありました。そして、アカエビネやダイダイエビネと呼ぶこともあるとしていて、自分の前回掲載のものは差し詰めアカエビネと称しても良さそう(別名扱い)です。
いっそキエビネのようにまったく別モノならわかりやすくても、通常のエビネにこれだけ見かけの違いがあることがわかったのは今回の大きな収穫でした。

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4月9日(木) ウワミズザクラ

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ウワミズザクラ、もうずいぶん載せているはず(↓)と思ったら、この季節はここに初登場でした。振り返れば実への興味が強すぎました。食い気先行、赤面です。
そこであらためてジトッと眺めて、サクラとは名付けられていてもCerasus(サクラ属)とはまったく別ものだとしみじみです。花の違いは一目瞭然だし、葉がふつうのサクラ類とはまるっきり違うのでした。側脈がゴツイわりに葉身が薄くて、この季節なら、葉が重なった部分がきれいに透けるなんて初めて気づきました。
さてこんな繊細な質はこの属(Padus・ウワミズザクラ属)に共通だったのか、仲間のイヌザクラエゾノウワミズザクラもこの季節に観察し直す必要が生まれました。

<ウワミズザクラの過去記事・掲載順> ☆ 雨中の実 : 2007年9月6日 ☆ 完熟の実と軸の付け根の葉 : 2011年9月7日 ☆ 樹皮(イヌザクラと比較): 2011年9月9日 ☆ 黄葉 : 2011年12月10日 ☆ 色づき始めた実 : 2013年7月18日 ☆ 折れ(割れ)た幹 : 2014年11月11日 ☆ 満開の大木 : 2019年5月2日

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4月8日(水) イワナシ

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「岩」はこの環境(低山のガレ場)からわかるとして、この姿のどこが「梨」なのだろうと戸惑います。まだ咲きそうにはなくても、梨の花はこんなに派手な色ではないし、葉も全然違います。Wiki先生に聞いたら、実が梨のようなのだと言います。
実ができるころにまたここへ来られるアテはないので、安直にWiki先生の写真で勉強しようと思います…んん、似てますか、これ、んんん・笑(注)。
変だなと思ってほかの資料にあたったら、砂苺とか岩椿とか、浜梨とか、果ては豆苺なんていう別名が出てきました。要はどうにでも見えるのでしょう。はて、折々の姿を見たあとで自分ならどう呼びたくなるか、変な興味が生まれました。

<補注> 見かけではなく、その味を言っているようです。

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4月7日(火) シラネアオイ

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標高のない場所だったので、100%、植栽品でしょう。本来の住処ではないところでも案外にきれいに咲くものだという、やや無責任な興味で撮りました。
思い返せば、自分は同じことをツバメオモトで試し、見事に失敗しています。そして懲りもせず、レンゲショウマを別の場所で試そうとしています。
幸せに花開いたシラネアオイ、不幸せに挫折したツバメオモト、およびそうなる確率が高そうなレンゲショウマ、草花にも運・不運というのはつきまとうもののようです。

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4月6日(月) ガンコウラン

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低山と言えども厳しいであろう冬を乗り切って、ガンコウランが花を開いていました。6月には花どころか実も見つからなかったのは当然で、ガンコウランはソメイヨシノが里で賑やかな季節に、こうして岩場でヒッソリと咲くのでした。
夏の記事で「暗赤色でかなりわかりにくそう」と予告したとおり、その色と小ささのためになかなか手こずる撮影対象です。さらに雌雄異株なので、それぞれの花を捜すのも岩を舐めるような姿勢が必要でくたびれました。
写真中央下部に見える赤いゼリー菓子のようなものが雌花、右下に嵌め込んだのが雄花です。雌花の柱頭がいかにも花粉を引き寄せそうに生々しくて、おそらくは風媒生殖型かと想像しますが、そこら辺を明記した資料に行きつけません。

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4月5日(日) ミドリキンキマメザクラ

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きょうのタイトルが面倒なのは三層構造のためです。まずはマメザクラが基本で、それの近畿バージョンがあり、さらにその萼が緑色のタイプというわけです。ベースの2種を先行収録していたのはこのブログとして珍しいことで、理解が楽でした。
植物の萼が緑色なのは当たり前のような気がしても、梅や桜は埒外で、だいたいはそこが赤系です。なのに、梅には緑萼梅があり、桜にもその仲間がいました。学名の最後部にviridicalyxとあって、これは「緑色の萼」を意味します。
開花状態の色合いが萼の色に大きく左右されることはこの緑萼に限りません。志木のハタザクラも白い花が赤い萼(や葉)のおかげで薄いピンクに見えます。
対してこのマメザクラは嵌め込み写真でわかるように、花だけ正面から見るとほぼ白花で、花房の下側までジトッと見つめて、「ああ、緑萼だぁ」と気づきます。

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