2月3日(月) ツルソバ

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ゲゲ、こ・これは? かつてこれを捜し、志木から三浦半島東端の岬まで片道2時間40分を旅したのはいったいなんだったの? ああ、アホウドリが飛んでいく…。
そうだよね、伊豆は暖かいのだよね、と、夕刻、シャツ1枚で散歩しながら道端にツルソバを見つけて涙する爺さんでした。「道端」ですもんね。翌日、車で走っていても、崖からこれが盛大にブラ下がっているのが見えて、もぉ、ただの雑草でした。
あぁ、昔の記事を読み直すと頬が火照ります。「自生地」とか書いています。知らないというのは罪なことです。まだまだまだ、知らないことだらけなわけで、こりゃあまだまだまだ棺桶には入れないぜ!と思うのは最良の健康法なのでしょう。

過去のきょう 2024 マルバノキ  2023 コハイホラゴケ(ヒメハイホラゴケ)  2022 イエローピタヤ  2021 コウジ  2020 オキザリス・グラブラ  2019 テーブルヤシ  2018 フラグミペディウム・シリミー 2017 フィクス・トリアングラリス 2016 キバナアマ(ウンナンゲッコウカ) 2015 コガタシロアミメグサ 2014 アコウ 2013 オンツツジ 2012 タアツァイ(ちぢみゆきな) 2011 ゴンズイ 2010 サボテン(金鯱) 2009 ノキシノブ 2008 フェイジョア 2007 モンステラ 2006 ソヨゴ 2005 ウメ

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2月2日(日) クスノキ

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樹齢2,100年だそうで、キリストさまよりも早く生まれたわけです。片側の幹は失っても、残った幹は20mの虚空に聳え、この日も緑濃い葉が風にそよいでいました。
熱海に来ることは少なからずあったのに、ここ来宮神社は初めてでした。押すな押すな…とまでは言わなくても半端ないほどの人出で、一周で一年延命というこの古木の裾なのに、0.7周くらいであきらめました。8カ月は長生きできるでしょう。
かつて地元埼玉の「上谷(かみやつ)の大クス」を取り上げていて、あれが全国巨木ランキングで16位(19位)に過ぎないのに対し、今回拝謁の楠は堂々の2位です。1位は鹿児島・姶良にある、やはり楠で、樹高は30mとあります。そう言えば鹿児島の地ものんびり旅はしていなくて、さあ、ご縁はいつ繋がることでしょう。

過去のきょう 2024 ディーフェンバキア・ハワイスノー  2023 キンギョノキ  2022 カラタネオガタマ  2021 ダルマギク  2020 テーダマツ  2019 ジゴペタルム・マリーアン  2018 カランコエ・ベハレンシス(センニョノマイ) 2017 トキワツユクサ 2016 ラショウモンカズラ 2015 ガビサンハンショウヅル 2014 モミジアオイ 2013 ミヤコザサ 2012 ウメ(八重寒紅) 2011 ヒョウタンウツボカズラ 2010 リンボク 2009 タチシノブ 2008 ニホンスイセン 2007 イトラン 2006 ムラサキシキブ 2005 ヒナギク(デージー)

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1月5日(日) ヒハツモドキ

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<八重山記11> 竹富島観光の定番である古風な家並みも、その保存はものいりなことだし、勝手な建て替えはできないのだそうです。折しも屋根の修復をしていましたが、こんな重い土や瓦を運び上げるのがもし夏だったらと怖気を震います。250105pi_retrofractum1
そんな竹富の石垣がPiper(コショウ属)で蔽われていました。現地ではピパーチと呼ばれ、よそ行きに言えば島こしょう(注)、標準和名ならばヒハツモドキです。
おっと、沖縄の常で発音にはかなりの幅があります。竹富ではピーヤシだし、県内にはピパチ、ピパーツ、ヒバーチ、ヒハチ、フィファチなどの変化型があるそうです。
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さらにおっとで、きのうのヤマヒハツ2種とヒハツつながりです。もっともあの2種のヒハツは名前だけ(分類的にまったく別で、当然ながら胡椒成分なし)だったのに対し、きょうのヒハツはモドキとされながらも胡椒直系です。ロングペッパーと味的には大差ないそうで、八重山そばには必需品、島の味を形成するものだと言います。
香辛料とするには実を天日干しして粉にするし、葉を天ぷらにもします。志木でも栽培できればいいのに、冬の平均気温が15度以上も違っては無理な話です。

<補注> 八重山で言う「島こしょう」は、和名シマゴショウであるペペロミア・ボニンシメンシスとはまったくの別物です。

過去のきょう 2024 ナルキッスス・カンタブリクス・フォリオスス 2023 ポンポネッラ 2022 グレビレア・ピーチズアンドクリーム 2021 ムシトリスミレ 2020 ヒカゲツツジ 2019 ムチゴケ 2018 ツクシカイドウ 2017 セイヨウフダンソウ(スイスチャード) 2016 オドリコソウとヒメオドリコソウ 2015 ドラセナ・コンシンナ 2014 ハクサイ 2013 ボタンヅル 2012 ヤマコウバシ  2011 カルドン 2010 キチジョウソウ 2009 サザンカ(白八重) 2008 ミミズバイ 2007 オオキバナカタバミ(オキザリス・セルヌア) 2006 ナンキンハゼ 2005 ノイバラ

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番外編 : 八重山の食材たち

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<八重山記10>石垣の宿( 3泊目)の朝食はとても楽しいものでした。まずは「島野菜のサラダ」にトレビス(チコリ)やパクチーと合わさっていたこれです。どこかで見た顔なのに、メニューにはハンダマ(パンダマ)とあって、合点がいきません。
なんと水前寺菜(金時草)のことを沖縄ではこう呼ぶそうで、「春玉」がなまったらしくても、春玉そのものの謂われがわからなくて、とりあえず、ふーーーん。
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次なるメニューはアダンのマリネでございます。へーぇ、アダンの新芽だそうで、シャキシャキして、味はほぼなくて、噛み心地を楽しむ食材のようです。
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そして、ヒモサボテン、と言うと無粋で、この場合はドラゴンフルーツです。赤と白を一緒に味わえた(ん、味、あったか?)のがうれしかったし、スムージーまで堪能です。志木でこれを再現したらずいぶんコスト高だね…とケチ臭いことを考えました。

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12月27日(金) ヤエヤマヤシ

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<八重山記1> 羽田を出た搭乗機は那覇をスルーし、離陸後3時間で石垣空港に降りました。すぐに離島ターミナルまで移動(40分)し、高速船を使って大原港まで45分、いくら日没の遅い南の島とは言え、そろそろ薄暗くなって西表島に上陸です。
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そんなシンドい移動を苦にさせなかったのは、6年前、「自分の故郷においで」とささやいた(リンク先10枚目写真)ヤエちゃんの声です。那覇ではなにかよそよそしかった佇まいも、本来の自生地・西表の森ではまさに健康美に輝いていました。
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そんな自然品もあれば、宿舎の庭にはまだ小さな植栽品がありました。もっともその脇にはもはや大人サイズの先輩もいて、葉を落としていました。葉鞘まで含めると一枚の葉は3m超えの大きさです。その葉鞘は厚く、恐ろしいほどの硬さです。
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あるいは石垣に沿って行儀良く植えられた仲間もいたし、道路脇にも並んでいて、準絶滅危惧指定ということが信じられないほどに意気軒昂でした。
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ヤエヤマヤシの生長点はこうして10枚ほどの葉鞘に包まれています。その葉鞘は初めはふつうに緑色で、次第に褐色を呈します。役目を終えた葉(と葉鞘)が落ちると、その環状斑が縞模様となって残ります。その途中に箒のような花穂(雌雄同株異花、2枚目写真に穂の痕跡が見える)がついて実ができます。
残念ながら今回の旅ではそんな開花・結実シーンには出会えなかったので、もし次回があるならば、もう少しいい季節を狙うことにしたいものです。

過去のきょう 2023 ブルーアイス 2022 アンスリウム・スペクタビレ 2021 シロアミメグサとコガタシロアミメグサ 2020 ケヤキ・むさしの1号 2019 シクラメン 2018 ドラセナ・コンシンナ・トリカラー・レインボー 2017 エスキナンサス・スペキオスス 2016 ドンベヤ・里見の春 2015 タラノキ 2014 ヤマハギ 2013 チドリノキ 2012 キミノセンリョウ 2011 球根ベゴニア 2010 スギ 2009 ナツメヤシ 2008 ハスノハカズラ 2007 オレガノ・バーバラチンゲイ 2006 ムサシアブミ 2005 ヒヨドリジョウゴ 2004 レースラベンダー

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番外編 : ポプラ並木+α

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北大のポプラ並木、だいぶ旧に復したようで、安直な観光写真をパシャリ。全国から寄付が寄せられたそうで、あらら、心配するだけだった爺さんは赤面です。
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その並木の脇にはノンビリと草を食む一群がいてホッコリ。ところが雄は若いうちにジンギスカンになっちゃうそうで、おほー、どこでも「男はつらいよ」と同情です。

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番外編 : 千歳川

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きのうの番外編に記したように紅黄葉にドンピシャだっただけでなく、今回の旅は鮭の遡上もピーク時期でした。はた衛門はかなり強運男のようです。
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見学した千歳川には最大で55万匹が帰ってくるのだそうで、それほど広くない(石狩川の支流)川面が鮭で埋まっていました。地元の人も「ここしばらく見たことがない」量だそうで、今年はちゃんちゃん焼きをいっぱい食べましょう!!

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番外編 : 北海道の色

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今回の旅は天気に恵まれ、かつ紅黄葉にもぴったりのタイミングでした。
最高に感動したのはナナカマドで、どこに行っても美しく色づいた葉と豊穣の稔りを堪能できました。一生分のナナカマドを見尽くした気がします。
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そして、飛行機の着陸アプローチ時からずっと眺め続けたのがシラカンバです。たぶん関東近辺に居ては絶対に味わえない景色でした。
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さらにド定番の北大イチョウ並木です。

こんな感動の色彩をさらに際立たせたのが光線の強さでした。北海道の空気はまだまだ澄んでいるようです。ほっぺの皮が突っ張って弱りました。

<補注> 真っ赤な葉はナナカマドに代表してもらったものの、埼玉近辺ではせいぜいオレンジ色にしかならないマルバノキの葉が北海道では美しい赤に染まることを知りました。(旧記事にその写真を追録掲載

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番外編 : 札幌・夜パフェ事情

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いくら当節の流行りとは言いながら、まさか夜の札幌で外に並ぶなんて、みんな勤勉(笑)です。8時を回ると行列という情報はウソではありませんでした。
目当ての「パフェ、珈琲、酒、佐藤」は無理っぽく、ならば姉妹店の佐々木はと言えば臨時休業だそうで、三番目の候補先「パフェテリア ミル」でセーフ!!
ありついたパフェさまはじつに美しく楽しくおいしく、ウヰスキーとも良く合って、悪徳の塊が人を幸せにすることに、いまさらながら感じ入ったのでした。

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番外編 : ウポポイでウホホイ

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25日、曇り空の羽田を飛び立ったらすぐにいい具合の空になり、陸奥湾にさしかかると下北半島がクッキリと見えました。走ればすぐに横断できそうな(一番狭い部分で9km少々)細さです。風力発電の風車が林立していました。
千歳の空港からは、一日一便しかないバスにピッタンコでウポポイへ直行です。着いたそこには高校生の大行列があって、まず驚愕。元々この辺にはアイヌのことを学ぶ施設があって、昔から北海道の子はここで「勉強させられた」とか。それがいまは全国ワイドの修学旅行先と化したわけで、爺婆は速攻でたじろぎました。
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それでも気を取り直して辿り着いたのが博物館の2階にあるテンパテンパ(アイヌ語で「触ってね」の意)コーナーです。上の娘がそのデザインに関わったので、安曇野に続いての親バカ視察というのが今回の旅行の第一目的だったのです。
ところが、コロナのせいで「触ってね」は「見るだけね」でした。それでも、一応は娘の仕事の痕跡を確認し、学生さんの波からは早々に退散です。
そして、広い敷地をうろついていたら発見したのが「草木の見本園」でした。アイヌにまつわる植物を植えた小さなスペースながら、きょうの本編に載せたチョウセンゴミシの実を撮影することができて、激写爺さんはウホホイです。
それ以外にも少なからぬ「ウポポイ土産」は撮影できたわけで、そのうちのいくつかはこのあとゆっくりと掲載していくつもりです。

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