番外編 : 蜂蜜のシングルモルト

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蜂蜜レポート・第2弾(注)です。前回はまさか「いたちはぎ」の蜜があるとは思いもしなくて、しかもその珍しい蜜が一癖あるおいしさで、やや興奮したものでした。
それが今回はケンポナシカラスザンショウです。驚きました。イタチハギに勝るとも劣らない珍奇度です。そもそもふつうの生活では滅多にお目にかからない樹種なのに、しかも花期は短いのに、そんな森があるのだろうことに興奮します。
ウイスキーのシングルモルトがそうであるように、単一樹種の蜜は愛おしくなるクセと強さがあって、次はどんな蜜に出会うか、とても楽しみです。

製造販売:千葉・袖ケ浦市「かわの養蜂」、どちらも200g・750円(税込み)

<補注1> 第2弾はレモンの蜂蜜だったことを忘れていたので、今回のレポートは第3弾になります。
<補注2> 第4弾は内外柑橘系対決となりました。(2022年5月25日

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10月15日(金) テイカカズラ

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うぉ、式子内親王のお墓はここだったのか!と腰が引けました。定家さん、ホントに絡みついちゃって、お墓を覆い尽くさんばかり…深い情愛だったようです。
テイカカズラの名前の曰くにまで辿り着けたので、もうこれを取り上げる理由はネタギレかもしれません。そこで、テイカカズラ総集編(注)として、2010年以来の過去記事5本を掲載順に一覧にしておきます。

☆ 開花、葉のしくみ : 2010年6月18日
☆ 赤く色づいた葉(常緑の意味) : 2011年1月30日
☆ 八の字型に下がる赤い実 : 2012年10月15日
☆ 割れて綿毛が飛び出した実 : 2013年1月6日
☆ 若い実、花の構造、子房(心皮)のしくみ : 2015年8月15日

<補注> この記事をテイカカズラの総集編として締めるつもりだったのに、花がピンクのテイカカズラを見つけてしまいました。(2022年5月19日

過去のきょう 2020 サンタンカ(イクソラ・シネンシス) 2019 イロハモミジ 2018 キイジョウロウホトトギス 2017 ツルギキョウ 2016 ノダケ 2015 コメナモミ 2014 マルバルコウ(マルバルコウソウ) 2013 ワレモコウ 2012 テイカカズラ 2011 トウネズミモチ 2010 オオオナモミ 2009 シロホトトギス 2008 ツルシキミ 2007 オオベンケイソウ 2006 クズ 2005 シュウメイギク 2004 ノブドウ

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番外編 : 立山

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新幹線が富山にさしかかると「左手に立山が見えます」とアナウンスが入ります。冬だと「おーぉ、佐々成政くん、あれ越えたのかー」と感動するわけです。
ただ、「立山」という単独峰はなくて、それが3,000m級の山々の連なりだという基礎知識はあって、どのピークがなんという山なのか知りたいものと願っていました。
で、雪化粧した屏風を遠望し、一番険しい山容に単純に惹かれました。どうやらこれは剱岳というようです。標高2,999mだそうで、おいおい国土地理院さん、1mぐらいオマケしてあげようよと、かなり真面目に思います。
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そこからグイッと右に目を転じると、今度は一転して優しい姿が横たわっていて、これがたぶん薬師岳(と北薬師岳)でしょう。これでも2,926mあるそうで、穏やかな姿とは裏腹の世界が待っていそうです。
ただ、いくら待っていてくださっても、そんなところへは絶対に行く気のないお気楽爺さんは、「次は成政くんが越えたザラ峠とやらを認識したいものじゃ」と熱いコーヒーをいただきながら思うのでした。

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9月15日(日) スダジイ

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スダジイがこんなに海好きだったなんて、初めて知りました。小高い丘の上から見下ろすと、海面の煌めきにスダジイの葉が呼応するように光っていました。
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波打ち際まで降りると、そこはスダジイの森でした。たくさんの大木が肩を並べ、下の小径には脱落してしまった若いドングリがコロコロしていました。
もう少しあとの季節だったなら、ドングリの味見ができたわけで、かなり無念です。遠いお出かけ先で、そうそう立ち寄れる場所ではないのです。もしかして、ここのスダジイの実はうっすらと塩味がしたりしないか、ものすごく気になります。

過去のきょう 2018 オオバナイトタヌキモ 2017 コカモメヅル 2016 タイワンツナソ(モロヘイヤ) 2015 センニチコウ 2014 ミツバウツギ 2013 ヒメガマ 2012 イイギリ 2011 エノキ 2010 マルバチシャノキ 2009 ソクズ 2008 ヤマジノホトトギス 2007 コボタンヅル 2006 トキリマメ 2005 ホワイトベルベット 2004 タラノキ

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4月19日(金) ラッパズイセン(八重変異種)

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背景は紛れもなく海、ドッパーン・ジョワジョワと豪快な春の太平洋です。その水際から大した距離も置かない場所で咲くスイセンにやや戸惑いました。ただ、考えてみれば越前海岸とか伊豆下田、あるいは淡路など、「海と水仙」の取り合わせが有名な観光スポットがあって、スイセンは海辺の花なのでした。
さて気を取り直してこのスイセンを調べると、Van Sionという古典的な品種が浮かび上がりました。ラッパズイセンが八重に変異したもので、17世紀前半には愛好家の間で持て囃されるようになりました。日本でも戦前に流行したそうで、写真のスイセンはそれが逸出・野生化したものではないかと考えられます。
掘り起こしや植え替えがいらないスイセンであればこそ、根付いた場所に適応し、長い年月で正体不明の「ご当地型」になったのでしょう。日本の海辺にはちょいと不向きな風貌も、そんな経緯を考えると許せる気持ちになってきます。

過去のきょう 2018 コウゾ 2017 ヘラノキ 2016 ザイフリボク 2015 トウゴクミツバツツジ 2014 ユキモチソウ 2013 ムレスズメ 2012 プリムラ・ブルガリス 2011 エイザンスミレ 2010 クスノキ 2009 フサザクラ 2008 トウモクレン 2007 マツバウンラン 2006 オニタビラコ 2005 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ) 2004 ハウチワカエデ

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3月24日(日) タマシダ

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庭の片隅がミニ・ジャングルのようにシダで占領されていました。ほかの場所でもときどき見かけた気のする葉なのに、いままで正体調べをせずにいました。
これ幸いと助手1号に「なにこれ?」と聞いても、「わからない」「いつの間にかある」と空振りでした。ここは彼女の実家(福岡市)なので、労せずしてシダの名前を一つ知ることができるかと喜んだのに、ことはそうそう楽に進みません。
なので、婿殿としては一生懸命調べて、ここに名札の1枚も挿してあげて威張りたいところです。ほぉほぉ、タマシダですか。匍匐茎のところどころに球がつくのが名前の由来だそうです。おやまぁ、掘り返してかまわなかったのにあとの祭りです。

<追録> ふたたび帰省した助手1号に掘り返しを頼んだら、予想外の収穫でした。同じような大きさで、色がまだ緑の塊もありました。(撮影:2019年4月9日)
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<補注1> タマシダには園芸種がありました。(2019年12月17日
<補注2> 寒さにはあまり強くないことがわかりました。(2021年1月11日

過去のきょう 2018 ツゲ(ホンツゲ) 2017 イボタノキ 2016 モモ 2015 カラミザクラ(シナミザクラ) 2014 ハナニラ 2013 コバノオランダガラシ(クレソン) 2012 ノシラン 2011 サワラ 2010 スノーフレーク 2009 ヒサカキ 2008 キクラミネウス水仙・ジャンブリー 2007 ゼンマイ 2006 カツラ(雄花) 2005 ヒアシンス

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7月20日(金) ツルアジサイ

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あ、あった! 鬱蒼とした森のなか、大木に絡みついたツルアジサイです。写真の中央付近に白い花が見えています。
40日程前、埼玉近辺では花がすでに裏返っていて悔しい思いをしています。600kmも北へ走ったこの森なら、もしかして、あの花はまだちゃんと上を向いていてくれるのでは…と胸が高鳴ります。
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どうにかフラッシュが届いたその画像を確認して項垂れました。ダメだぁ、ぜーんぶ裏返っています。1個くらい上向いてよぉ、お願いします!とバカなことを呟いていたときも、山蛭は足下から這い上がってきていたのだろうなぁと、きのうに続いて懺悔です。滅多に来ない「餌」の呼気を見逃すほど、森の蛭は甘くないのでした。くそー、献血しにここまで来たんじゃないのに(涙)。

<補注> 13年前、それと知らずツルアジサイの開花を写していました。

過去のきょう 2017 キリ 2016 チャボガヤ 2015 アオギリ 2014 ヤマシャクヤク 2013 ムラサキシキブ 2012 フシグロセンノウ 2011 キダチルリソウ(ヘリオトロープ) 2010 クヌギ 2009 スジギボウシ 2008 ゴウソ 2007 シダルケア 2006 ナンキンマメ(ラッカセイ) 2005 セイヨウハッカ 2004 サツマイモ

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番外編 : 山蛭(やまびる、やまひる)

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「痛くも痒くもない」というのは、ふつうはやせ我慢のときのフレーズでしょうに、蛭に噛まれた傷口というのは本当に痛くも痒くもないのでした。というか、子供のころ野遊びで蛭にやられた淡い記憶はあっても、大人になっては初めてのことでした。いままでずいぶん野山は歩いたし藪漕ぎもしたのに、なんのハズミだったものやら…。
で、蛭にやられた傷口からとめどなく血が流れ続けることに、あらためてビックリです。あわてて買い求めたふつうサイズのキズパワーパッド(写真左)なんて、どんどん出てくる血のせいですぐに剥がれてしまいます。
傷口は2mm径くらいしかないのに、ピュウピュウタラタラ出続ける血は半端ではありません。女性のナプキンを貼り付けようかと真剣に考えたくらいです。もっとも、オッサンがそんなものをレジに持って行ったら不審者通報されかねません。再度薬局に出向いて、これでもか!のビッグサイズ絆創膏にしたら、どうにか間に合いました。
調べたら、蛭の傷にはオロナインがいいそうだし、これからは大型絆創膏も携帯しておくべきだし、足下に塩水をスプレーしておくといいと言います。ああぁ、野歩きの携行品がまたまた増えそうです。

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6月10日(日) ガジュマル、ほかいろいろ

今回の沖縄の旅では、着いた途端に見知らぬ草木に圧倒されました。ダメだ、こりゃ。2~3日でなんとかなるもんじゃないよ…戦意喪失です。
それでもメゲきりはせず、いくつかは健気に写してみたので、ここに一気に掲載しておきます。知床のときと同じで、あまりに異境の地のものを一つひとつ取り上げるには時間が足らなすぎます。
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<ガジュマル> 沖縄と言えばまずはこの木でしょう。某観光施設に車を止めるとき、駐車場のオジサンに「ガジュマル、どれ?」と聞いたら、「ぜんぶガジュマルさあ」とバカにされました。
「いや、この近くに大きなヤツがあるらしい」と言っても、「あれも大きいし、こっちの並木だっておっきいよぉ」と取り合ってくれません。たしかに、目が慣れてくるとそこら中がガジュマルだし、みんな奇々怪々として雄大です。
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小学校の校庭にも大きなものが数本あって、よく見たら実をつけていました。イチジク属なので、これは例の隠頭花序ということになります。
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<ホウオウボク> 街路樹にされていて、走る車からでもこの派手な花は目立ちます。本来はマダガスカルのもので、あのジャケツイバラの仲間でした。
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たしかに、夕暮れどきに見かけた木には大きな実がぶら下がっていました。
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<ミフクラギ(オキナワキョウチクトウ)> これも車窓から気になってしかたがなかった木です。花はキョウチクトウに似てはいても、葉が全然違います。
写真の木の近くでお嬢さんに尋ねたら、「キョウチクトウ…」という答えでした。「いや、違うでしょ」と大人げなく返したワタシに、隣にいた同僚の若い男性が微笑んで「オキナワキョウチクトウです」と諭してくれました。
誰になにを尋ねても、沖縄はみんなほのぼのと優しいのです。ただ、埼玉の爺さんはそれで納得せず(罰当たりです)に調べたら、標準和名はミフクラギでした。

<補注> 近い仲間だというビルマコプシアを収録しました。(2019年11月12日

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<オオバナアリアケカズラ> ふつうのアリアケカズラには宮崎で出会っています。そこからさらに800kmも南へ飛ぶと、黄色の花が見るからに大型でした。
さらに花のサイズだけではなく「カズラ」のくせをしてその姿はほぼ立木です。さすがに亜熱帯の沖縄のこと、カズラは蔓性という本分を忘れているようでした。

<補注> 沖縄以外ではオオバナアリアケカズラは温室のものです。

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<ムラサキアリアケカズラ> 同じくアラマンダで、花色違いです。花径が「オオバナ」よりは二回りほども小さく、「ふつう」に近い感じです。
その分、花色とも相俟って引き締まって見えます。見飽きるほど見かけた「オオバナ」が梅雨どきの沖縄そのもののボワーッとした感じだったのとは好対照でした。
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<ユスラヤシ> 沖縄では単に「ヤーシ」と呼ばれるほどポピュラーなヤシです。当然、庭木や街路樹とされる一方で、こういう密林状態も形成してくれていました。
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ただ、その名がどこから来ているのか、「ちょい調べ」程度では判明しません。こうして真っ赤な実をつけるのを見ると、ユスラウメにちなんだものかと考えたくはなるものの、両者はあまりにも風情が異なるので、これはあくまでもはた衛門珍説です。
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<ヤエヤマヤシ> 締めも南国情緒いっぱいにヤシです。そして、こちらは名前の由来も読んだとおりです。石垣島周辺が自生地なので、那覇・国際通りの街路樹とされていたこれは植栽品になります。
6時半に予約した島唄ライブのお店に行く直前の撮影なのに、まるで真昼のような光線はさすが南国です。もちろん、ヤエヤマヤシの葉鞘がこんな赤銅色なのは、決して夕陽のせいではないのです。
ユスラヤシのそこがまるでふつうの緑色なのと比べると、この色はヤシ類としてかなり際だった特徴で、見かけて一発で惚れてしまいました。
ということは、またここに来る大きな動機になるとしても、ヤエちゃんは「ワタシの故郷で会いましょうよ」とささやいてくれていて、ああ、悩ましいお誘いです。

過去のきょう 2017 セッコウガキ 2016 ネグンドカエデ・フラミンゴ 2015 アブラツツジ 2014 エキノプシス・カマエセレウス(ビャクダン、ピーナツカクタス) 2013 ニッサボク 2012 ヒメコバンソウ 2011 キショウブ 2010 アカショウマ 2009 ハタザクラ 2008 ラミウム・マクラツム 2007 オニノヤガラ 2006 ヨーロッパブドウ 2005 シャグマユリ 2004 タイサンボク

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番外編 : 沖縄のヒラヒラもの

Bekkou
<ベッコウチョウトンボ(オキナワチョウトンボ)> これは調べるまでもなく名前に「鼈甲」とつくであろうことが推測できました。飛ぶ芸術品…造物主の依怙贔屓もここまで徹底すれば立派なものです。
Oogomadara
<オオゴマダラ> これはなんとしても翅を開いたところを撮りたかった蝶です。差し渡しはたぶん15cmはあったはずで、まことに優雅にヒラリヒラリと舞うくせに、止まってしまうとずいぶん頑固に翅を開こうとしません。
我慢しきれずにチョッカイをかけたら、ふわりと飛び上がり、シャッターを押す間もなく、いなくなってしまいました。
Ruritateha
<ルリタテハ> 葉裏に逆さ吊り状態で止まっていて、閉じたこの翅はほぼ枯れ葉に見えました。ただ、ときどきコバルト色の筋が入った表側をヒラリヒラリと披露するのは、これは「我が美貌」を承知しているものの業なのでしょう。
いままで幼虫時代二度とらえていて、ようやく成虫を見ることができました。
Siroobiageha
<シロオビアゲハ> わりとふつうのアゲハかと思ったのに、調べるとなかなか正体がわかりませんでした。南西諸島でしか見られない蝶だそうで、ここにあげたほかの皆さんと比べると、少し「通」っぽい種類を撮れたことにホクホクです。

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