8月19日(金) チョウセンアサガオ

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このごろ滅多に見かけなくなったので、かなり昔の写真を引っ張り出しました。この植物が危ないという認知は確実に高まっているのでしょう。
根をゴボウと間違えて食べたとか、蕾をオクラと思って食べたとか、結果、中毒症状を起こして救急沙汰…そんな事例がひと昔前には頻々と伝えられたものです。死亡例は見当たらずとも、意識混濁や頻脈など、かなり危険症状が出るようです。
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こちらは秋になってできる実で、不定形に割れた殻からこぼれ出す種をゴマと間違えるケースもありました。いま、あえてこの植物の怖さをここに掲げるのは、厄介な戦争のおかげで物価が上がり、自給自足生活も視野に入ってきたからです。
まさか自分でこれを育てて食べる人はいなくても、畑脇などに植えてしまうと、「ちょいと失敬」というおバカさんがいないとも限りません。「君子危うきに近寄らず」ならぬ「君子危うきを育てず」で、個々に厳重管理を願いたいものです。

<補注> この「チョウセンアサガオ」という名はやや問題含みで、まず原産地は朝鮮ではなく北米です。江戸期前半に渡来したとき、「海外の」という意味で朝鮮という冠がつけられたと言います。またアサガオとはなんの関係もない(アサガオ=ヒルガオ科、チョウセンアサガオ=ナス科)ことも迷惑なネーミングです。
さらにキダチチョウセンアサガオとの区別に悩んだというのはごく個人的な問題だったものの、現在は属が分けられ(チョウセンアサガオ=Datura、キダチチョウセンアサガオ=Brugmansia)たので、自分的には「少しだけ」迷いが減りました。
なお、一部にモミジルコウマルバルコウをチョウセンアサガオと称する人(や地域)があるものの、これはまったくの俗称(ハッキリ言えば間違い)です。

過去のきょう 2021 ハス(白光蓮) 2020 カレエダタケ 2019 オオチゴユリ 2018 フサフジウツギ(ブッドレア) 2017 シナミズキ 2016 ハクサンボク 2015 ヒメタイサンボク 2014 キレンゲショウマ 2013 ハリギリ 2012 サンカクイ 2011 オオセンナリ 2010 ヒメチドメ 2009 サルナシ 2008 アオツヅラフジ(雌株)  2007 マツブサ 2006 ミニトマト 2005 シロバナサクラタデ 2004 ムラサキゴテン

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8月18日(木) ムニンノボタン

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シベの曲がり具合がいかにもノボタンです。しかし花びらには紫の色味がとても薄く、ほぼ白、そしてその花のつき方がごく疎らです。実みたいなものが写真右端に写っていて、実と花の間には蕾がなく、豪華な咲き方は望めないようです。
もっとも、絶滅危惧IA類の小笠原固有種ですから、開花に遭遇できただけで御の字でしょう。生育条件がむずかしく、しかも現地では山羊に食べられやすいそうで、こうして保護状態のものを見られたのはありがたいことです。
そして、いままでノボタン類はいくつか収録(↓)しているのに、ノボタン科ノボタン属はこれが初めてと判明して驚きました。属違いのノボタンばかりのなかで、エリートみたい(勝手な素人解釈です)なノボタンなのだなぁと感動新たです。

<過去掲載のノボタン科(Melastomataceae)メンバーとその属名・和名50音順>
オオバシコンノボタン:Tibouchina(シコンノボタン属)
オオバヤドリノボタン:Medinilla(メディニラ属)
サンゴノボタン:Medinilla(メディニラ属)
シコンノボタン:Tibouchina(シコンノボタン属)
ハシカンボク:Bredia(ハシカンボク属)

過去のきょう 2021 ニオイニンドウ(ハニーサックル) 2020 シダレエンジュ 2019 ニシキカズラ 2018 キヌア・チェリーバニラ 2017 タヌキノカミソリ(リコリス・インカルナタ) 2016 キバナノコギリソウ 2015 タイタンビカス 2014 イロハモミジとオオモミジ 2013 ヨウシュヤマゴボウ 2012 サイカチ 2011 ライラック(ムラサキハシドイ) 2010 オオチドメ 2009 シロバナサルスベリ 2008 キカラスウリ(雌株) 2007 クルマユリ 2006 ゲンペイクサギ 2005 カラタチ 2004 コリウス

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8月4日(木) セイヨウネズ

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おお、これがジュニパーベリー(Juniper berry・注)ですか。あのジンの香りづけに使う実です。若いころ、気取ってずいぶんジンにはまりました。うるうる~。
日本のネズ(ネズミサシ)の場合、実に出会うまで10年もかかったし、まだわからないことがある悩ましい存在です。それに比べると、このセイヨウネズはやたら素直に核心の実を見せてくれました。優しいヤツです。うるうる~。
もちろん雌雄異株ですから、まだ雄株を見つける手間はかかります。さらに雌株だって、日本のネズと同じような雌花なのか、そしてこの実はどう色づいていくのか、観察課題はいろいろあって、さあ、体力気力、鍛え直しです。

<補注> Juniperはこの属(ビャクシン属、別名・ネズミサシ属)の学名です。

過去のきょう 2021 ハシバミ 2020 ミナヅキ 2019 インドジャボク 2018 ヤブマオとメヤブマオ 2017 ヒルガオとコヒルガオ 2016 エキザカム 2015 ブルーファンフラワー(スカエボラ) 2014 ヤマブドウ 2013 ユキザサ 2012 矮性サルスベリ 2011 ハクウンボク 2010 キキョウ 2009 サギソウ 2008 ハマゴウ 2007 ナツハゼ 2006 センノウ 2005 ブルーベリー 2004 タラノキ

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7月31日(日) リベリアコーヒーノキ

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葉とか枝が違うので、さすがにこれをイチジクとは思いませんでした。ただ、コーヒーノキだと言われても俄には信じられないほど大きな実です。
他種に比べれば大きいのだそうで、前に見たアラビアコーヒーノキの実と比べると、体積で倍は優にあります。当然になかの豆も大きいのでしょう。
その豆は「酸味がなく苦みが強くて味が劣る」(Wiki)らしく、世界シェアはたったの1%でした。上述のアラビアコーヒーノキの生産量が約6割、それにロブスターコーヒーノキが続いて2種でほぼ99%、つまり、たとえ青い実であっても、今回、このリベリアコーヒーノキを写せたことは劇ラッキーなことでした。
と言うか、順序で行けばリベリアの前にロブスターを収録したいところでした。たしかどこかの温室で見た気はするのに、ああ、手順の悪い男です。

過去のきょう 2021 ギンドロ(ウラジロハコヤナギ) 2020 ナンバンサイカチ 2019 ハナズオウとアメリカハナズオウ 2018 スーパーランタナ・ムーンホワイト 2017 アゼオトギリ 2016 ナガバミズアオイ(ポンテデリア・コルダタ) 2015 ハツユキソウ 2014 タブノキ 2013 ジュズダマ 2012 ユーフォルビア・ダイヤモンドフロスト 2011 オオイタビ 2010 トチカガミ 2009 ハナカンナ(カンナ) 2008 ヒツジグサ 2007 キハギ 2006 ナツズイセン 2005 マンリョウ 2004 サンゴジュ

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7月25日(月) セイヨウサンシュユ

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サンシュユには見えるのに、なにか違います。セイヨウサンシュユだそうで、「なんだか日本の夏はたまらんのぉ」とぼやいているみたいです。
一口に西洋と言っても広いわけで、この木は南欧~東欧の産です。イメージからしてもう少しカラッとしてくれないとツライのだろうと拝察しました。
そもそも日本のサンシュユの実は秋になって色づくのに、ずいぶんと気早く食べごろに熟していました。このまま萎れて朽ちるだけではもったいないので一粒だけいただきました。底に苦みがあって、葉だけでなく実も本調子ではないようです。
ただ、葉が出る前に咲く花はふつうのサンシュユとそっくりで豪華なはず(花柄が短いので密に咲く)なので、春を楽しみにしておきましょう。

過去のきょう 2021 テキサスセージ(レウコフィルム) 2020 クロツグ 2019 ナギ 2018 ヤブマオとメヤブマオ 2017 カノコユリ 2016 ナタマメ 2015 ハエドクソウ 2014 ヨコグラノキ 2013 ホウキモロコシ 2012 シャシャンボ 2011 ニワウルシ(シンジュ) 2010 キバナミソハギ 2009 フサザクラ 2008 マツブサ 2007 オニユリ 2006 オトギリソウ 2005 ヒレハリソウ(コンフリー) 2004 ブルーファンフラワー(スカエボラ)

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7月21日(木) オオバアサガラ

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大きな葉がこれでもかと空を覆っていて、せっかくの不気味系の実が写しにくいったらありゃしません。花はたぶん1カ月少々前に咲いたはずで、そのころはすでに葉は繁くなっていたことでしょう。きれいに撮るには時間帯の工夫が必須です。
さてもものすごい量の種を撒き散らそうという態勢です。それにしてはオオバアサガラの大樹林なんて出会うことがないわけで、無駄玉が多いのでしょうか。
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そんな疑いを抱かせる実は、びっしりと剛毛をまとっていました。長くのびて残った雌シベがけっこう硬くて、種が地面に潜るのを邪魔しそうです。
オオバというくらいふくよかな形の葉は先がキュッと詰まっています。もちろん、オオバではないふつうのアサガラがあって、その撮影が急がれるのに、西日本テリトリーだそうで、収録には遠征が必要です。あと、アメリカアサガラがあっても、これはアサガラ属とは違うもので、アサガラの名前だけ借りた舶来品です。

過去のきょう 2021 ニシキモクレン 2020 ナンヨウザクラ 2019 コフジウツギ 2018 ミシマサイコ 2017 ワレモコウ 2016 タマザキクサフジ(ツルレンゲ、クラウンベッチ) 2015 マルバアサガオ 2014 オガタマノキ 2013 センコウハナビ(ハマエンサス、ハマエンサス・ムルティフロールス) 2012 ノウゼンカズラ 2011 サンタンカ(イクソラ・シネンシス) 2010 ジャノヒゲ 2009 エンジュ 2008 チングルマ 2007 ツボサンゴ・パレスパープル 2006 シロネ 2005 ハナヅルソウ 2004 アカメガシワ

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7月17日(日) オキシデンドルム・アーボレウム(スズランノキ)

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のんびり屋さんはどこの世界にもいるものです。みんなはとっくに咲き終わって稔りの態勢に入ったというのに、照れもせず、おちょぼ口を尖らせていました。
おかげで面白い絵が撮れました。2輪だけ咲いたその枝の手前には、キッチリと鉛直方向にのび上がった実があります。花は下向きに咲き、その後に膨れる実も、初めは地面を向いているのに、途中から180度方向転換するのです。
イヌリンゴの場合、花から実への向きの変わり方はちょうどこの逆でした。離弁花と違い、壺型の花が上向きでは雨水が溜まってしまうという不具合はわかっても、実が空を向く必要性が理解できません。去年の夏も同じことに首を傾げていて、1年・2年ではスズランノキと同じ気持ちにはなかなかなれないものです。

<追録> こんなレアものをシンボルツリーにしたアパートがありました。趣味の人以外はそのありがたさが理解できないはずです。スズランノキも「気づいてよ!」と言わんばかりに夏の盛りから葉を赤く染めていました。(撮影:2022年7月18日)
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過去のきょう 2021 トウキョウチクトウ 2020 ピンポンノキ 2019 サンゴジュ 2018 ナガバハエドクソウ 2017 オオバギボウシ 2016 シソ(アカジソ、アオジソ) 2015 ヒエンソウ 2014 サワグルミ 2013 ミソハギ 2012 コンロンカ 2011 エンビセンノウ 2010 ヤナギハナガサ 2009 マサキ 2008 ヤナギラン 2007 チダケサシ 2006 トモエソウ 2005 クサキョウチクトウ(オイランソウ) 2004 ヤブツバキ

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7月13日(水) アメリカシモツケ

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大きな農家が垣根として何本も並べて植えていました。ここには大好きな銅葉を取り上げたものの、葉がライムグリーンの木も混じってお洒落です。
色は違っても、葉脈と鋸歯が明確で軽く3裂する葉は共通で、アメリカシモツケと判断できした。名を借りたシモツケを思わせる花は5月後半のようで、まんまと見逃してしまいました。しかし、実が手鞠型について、花の咲き方を示しています。
属名の Physocarpus を和名ではテマリシモツケ属とするせいで、この木もアメリカテマリシモツケと呼ぶ人が多数派です。しかし、標準和名は「テマリ抜き」だし、少しでも短い方が覚えやすいだろうというのがきょうのタイトルです。

過去のきょう 2021 シダレケヤキ 2020 オマツリライトノキ 2019 ホソバイヌビワ 2018 アマ 2017 コシロノセンダングサ 2016 ホタルイ 2015 ハラン 2014 アオジクユズリハ(イヌユズリハ) 2013 ハス(古代蓮) 2012 シマトネリコ 2011 ハナハッカ(オレガノ) 2010 タマゴタケ 2009 タカトウダイ 2008 チョウセンニンジン(オタネニンジン) 2007 セイヨウニンジンボク 2006 ヒエンソウ 2005 ヘメロカリス 2004 ヘクソカズラ

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7月7日(木) セイヨウハシバミ

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全体にイガイガしい感じはするものの、在来のハシバミとどこがどう違うのかと確認すると、うーん、これは難儀です。ハシバミはハシバミでした\(`-´メ)。
いや、真面目に言うと葉の縁に特徴があって、鋸歯の先が糸状に長く尖っていることがイガイガしさの原因でした。逆に果苞の先はふつうのハシバミの方が毛羽立つというか、糸状の尖りが目立っていて、この勝負、痛み分けです。
ただ、はた衛門的に一番うれしいセイヨウハシバミの特徴があって、それは冬にこの木を見つけたときの気づきどおりでした。いつも手の届かない高さに実をつけるハシバミと違い、セイヨウの枝振りはとても鷹揚です。
まるで「はた衛門さん、どうぞ」と言わんばかりの位置にこうして実をつけてくれていて、さてこのままに豊かな秋を迎えてほしいものです。

過去のきょう 2021 ビヨウヤナギ 2020 マタタビ 2019 イヌリンゴ(ヒメリンゴ) 2018 キツリフネ 2017 ベゴニア・ドレゲイ 2016 ハルパゴフィツム(ライオン殺し、悪魔の爪) 2015 スナビキソウ 2014 ザイフリボク(とジューンベリー) 2013 アマドコロ 2012 ゴマキ 2011 ヤマユリ 2010 タケニグサ 2009 トモエソウ 2008 サルビア・インディゴスパイア(ラベンダーセージ) 2007 シャシャンボ 2006 ナス 2005 チヂミザサ 2004 シャグマユリ

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7月5日(火) ククイノキ

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ようやく実まで辿り着きました。花を見てから10年です。実がこんな姿だとわかったことで、3年前に寄り道した擬宝珠型の膨らみは蕾だったと確信できました。
そして、この実はキャンドルナッツ(Candle Nuts)という食材だというのが今回得た新しい知識です。この皮のなかにはマカダミアナッツを思わせる白っぽい大きな種子があり、それを加熱調理して食べるようです。
残念ながらさすがにアブラギリ属なので、ふつうのナッツ的な食べ方はしない(できない)ようです。ビールのお供にポリポリは無理でも、そのうちどこかの東南アジア料理のお店でkemiri(クミリ=原産地の一つインドネシアでの呼び方)が使われたプレートにお目にかかるかもしれず、しっかり覚えておくことにします。

過去のきょう 2021 ゴレンシ(スターフルーツ) 2020 ソランドラ・マキシマ・ワリモー 2019 ヤクシマオナガカエデ 2018 カリブラコア・ティペットダブル 2017 ゴマノハグサ 2016 リュウビンタイ 2015 タコノアシ 2014 タラノキ 2013 トチバニンジン 2012 イワガラミ 2011 ノハナショウブ 2010 ビジョザクラ(バーベナ) 2009 オオバギボウシ 2008 ケショウサルビア(ブルーサルビア) 2007 リシマキア・プンクタータ 2006 アフリカハマユウ(インドハマユウ) 2005 ノブドウ 2004 アサガオ

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