3月15日(土) オニキリマル(鬼切丸・アロエ)

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あーあ、残念でした。3年前の正月に載せたのは蕾状態、そして今回のこの卵状物体は実のようです。途中の開花の様子をまんまと見逃がしました。
そうか、1月に蕾で3月に実なら2月に花かと思うと、ことはそんなに簡単ではない感じです。資料ページの開花写真は、その撮影日が1月初旬~8月中旬に及び、いつでもござれです。それに比べると結実写真は例外的な8月初旬を除き、大勢は10月でした。もちろん温室ではなく露地(原産地・南アフリカなど)のものです。
つまり、花はかなり長期間にわたりゆっくり咲き続ける一方、結実は素早く、すぐに枯れ上がって割れるリズムのようです。その意味では、遭遇しにくい実を撮影できたのは幸運と喜ぶべきで、この強運を持って次の開花を狙いましょう。

過去のきょう 2024 ペラペラヨメナ(ゲンペイコギク) 2023 ミズオジギソウ 2022 ホシフリュウゼツ(アロエ・ダビアナ) 2021 リョウブ 2020 コヒガンザクラ 2019 アオモジ 2018 ノカラマツ 2017 コバノガマズミ 2016 ナツズイセン 2015 アオイスミレ 2014 エノキ 2013 アメリカハナノキ(雌株) 2012 カワヅザクラ 2011 カンノンチク 2010 ヒマラヤゴヨウ 2009 トサミズキ 2008 クサノオウ 2007 モミジイチゴ 2006 カタクリ 2005 ヒイラギナンテン

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3月14日(金) フブキバナ

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前回登場時とあまり変わらない写真かなと思いつつ眺めてみると、いやいや、まずは株立ちの様子がわかります。かつては枝の末端しか見ていませんでした。
もう一つ、実らしきものの穂が垂れ下がっています。海外ページで食用に適さないとされているのでどうでもいいやと思いつつ、花穂がそのまま果穂になるのでした。
残念なのは今回も白花種だったことです。和名をフブキバナとされたせいで、各温室での花色はこれ一択であっても、本来は藤色とかピンクとか幅があるのです。色つきの吹雪が好きな臍曲がりの学芸員さん、どこかにいませんかねえ。

過去のきょう 2024 サンシュユとトサミズキ 2023 クレロデンドルム・クアドリロクラレ 2022 ボロニア・ピンナタ 2021 シバザクラ(ハナツメクサ) 2020 ハボタン 2019 カツオナ 2018 ゴンズイ 2017 ユキワリイチゲ 2016 ドンケラリー(正義) 2015 シダレヤナギ 2014 デンドロビウム・ユキダルマ・キング 2013 ホトケノザ 2012 カタクリ 2011 カイヅカイブキ 2010 ハルニレ 2009 オオイヌノフグリ 2008 マツバギク 2007 ウチワノキ 2006 アセビ 2005 ユキツバキ

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2月13日(木) クフェア・メルビラ

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その落ち際が潔いとほめたクフェア・メルビラの花なのに、1個だけ、どうしても茎を離れません。そのため、濃いオレンジ色で終わる花筒がこんなに真っ赤です。
という色変化よりも、背中が変です。なんですか、その瘤は?
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事態に気づいたのは1カ月ほど前でした。花筒の背に割れ目が入り、そこからモコッと異物が顔を出したのです。そして、それは透明な薄皮をまとったまま、次第にサイズを増し、ムックリと起き上がってきたのです。怖いよぉ。
そしてその薄皮も弾け、中身が剥き出しになった状態が1枚目写真というわけです。プツプツして見えるものは種だと思うのですが、白いのでイマイチ不思議です。
触るとパラパラこぼれ、地面にも少なからず落ちました。春が楽しみです。
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そして、株の一部に斑が入ってきました。種(と思い込んでいる)ができた茎とは別の部分なので、次シーズンに斑入り株ができる可能性は低くても、植物に変異が起きる様子を居ながらにして見られて(じつは2回目)、大満足です。

過去のきょう 2024 フユザキニオイカズラ(ロニセラ・プルプシー・ウィンタービューティ)  2023 リュウゼツラン  2022 トモエソウ  2021 イチョウ  2020 ヤナギバルイラソウ  2019 ビワモドキ  2018 キルトスペルマ・ジョンストニイ 2017 ギンメイチク 2016 アオハダ 2015 ヒメバショウ(ビジンショウ) 2014 フヨウ 2013 アリドオシ 2012 クリハラン 2011 オウギバショウ(タビビトノキ) 2010 ドンベヤ・ワリッキー 2009 マツザカシダ 2008 カマツカ 2007 アブラナ 2006 ネコヤナギ 2005 ユキヤナギ

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2月1日(土) キリモドキ(ジャカランダ・ミモシフォリア)

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10年も昔、花の陰にこの実を見たのは夏のことでした。いま、1月の末(撮影日)なのにこんなに緑色で樹上にプラプラしているとは、まったく意外でした。
しかも、葉までけっこう緑です。伊豆多賀の海岸にもたくさんのジャカランダが植えられていて、じつに元気そう、うらめしいほどに暖かい土地でした。もっとも、宿から散歩に出たのが日没ごろだったので、写真の色合いの酷さは不問です。
さて、話題は実です。年を越してもこんな具合ということは、少なくても丸1年は枝に居座る勘定になります。なかには薄いオブラート状の羽を持つ種がたくさん入っているはずなのに、いまはまだ硬くて、とても開けられるものではありません。
助手1号・2号はこれを「カメムシみたいで気持ち悪い」と嫌うので自分の部屋に閉じ込めておき、自然にこの殻が開くのをじっくりと待つことにいたしましょう。

過去のきょう 2024 ルリハナガサ  2023 シマオオタニワタリ(斑入り)  2022 タコノアシ  2021 エルサレムセージ  2020 ディネマ・ポリブルボン  2019 サワシバ  2018 ユウゲショウ(アカバナユウゲショウ) 2017 ハマビワ 2016 マルバウツギ 2015 フクジュソウ 2014 ベニバナイチゴノキ 2013 ヒマラヤザクラ 2012 ムサシアブミ 2011 オオバギボウシ 2010 カモジゴケ 2009 シノブ 2008 ガビサンハンショウヅル 2007 キンポウラン 2006 ホウレンソウ 2005 アセビ

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1月30日(木) カリッサ・カランダス

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ケーキやプリンにフェイクチェリーとして使われるのが最大用途だとWikiは言います。フェイクだから哀れと思うのはこの果実を知らない証拠で、ほかにピクルスとかチェツネの原料にされ、原産地のインドではなかなかに重要な食材です。
春に真っ白の5弁花をつけ、夏から秋に実が熟します。撮影した大温室ではもうこんなに真っ黒だったものの、早い時期なら真っ赤に色づき、チェリーと言われれば信じてしまいそうです。もちろん生食OKで、おいしいのだそうです。
和名がなくて、日本での正名はカリッサです。ただしこれは属名で、この属にはまだ10種以上の仲間があるので、できればカリッサ・カランダスとフルネームで覚えてあげたいものです。因みに属名も種小名も現地でのこの木の呼び名です。

過去のきょう 2024 ハナノキ 2023 ウサギゴケ(ウトリクラリア・サンダーソニー) 2022 スノーバナナ 2021 ユズ 2020 コウトウシュウカイドウ 2019 キンゴウカン 2018 コシノカンアオイ 2017 ヒゼンマユミ 2016 ツクバネガシ 2015 アガベ・吉祥天 2014 タチバナ 2013 ヒトツバヒイラギ 2012 シモバシラ  2011 テイカカズラ 2010 シンビジウム(愛子さま) 2009 オオイタビ 2008 シロミノマンリョウ 2007 ノシラン 2006 マンサク 2005 ホトケノザ

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追録編 : ミフクラギ(オキナワキョウチクトウ)

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<八重山記38> ミフクラギをようやく独立の形で登場させることができました。過去2回は、まず那覇総集編でその他一同扱い、次が同属のビルマコプシアとの比較で登場させてしまい、嫌いではないのに邪険な待遇を強いていました。
…というわりに今回も「追録編」ですけれど、なにせ青い実なのが残念でした。これがもし真っ赤に熟していたら、今度こそ正編にしてあげましょう。サイズ・形はだいたいこのままで色づくようで、ただしお口には絶対入れられません。
ミフクラギとは「実が膨らむ」のかと思うと「眼が膨らむ=腫れる」で、オキワナキョウチクトウ(別名)はふつうのキョウチクトウよりもさらに危ない木なのでした。
そしてもう一点、確認事項です。花かと思える白い5弁は萼です。2回目登場の写真でも似た状態(6月撮影)が見えて、あちらは本来の花も開いています。

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追録編 : アダン(とタコノキ)

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<八重山記31> 海岸やら、川の汽水域やら、島はずいぶんアダンだらけでした。かつて奄美で見たときは「あ、アダン」だったのに対し、八重山では「ぜぇ~んぶアダンだぁ」と投げやりになります。いや、ワタシよりアダンの方が投げやりなのです。
というのは、同属(Pandanus)のタコノキと比べて思うことで、支柱根ガッチリ、幹まっすぐで謹厳実直なタコノキと比べると、すべてグネグネ・ダラダラです。海辺が好きなのはいいとして、ほぼ草本状態から漂流木風まで、態様が不定です。
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実の一塊はタコノキより小型です。熟すとこれがポロポロ落ちて子供のおやつになると聞いたのに、残念ながらその体験には向かない季節でした。右に貼ったのは海岸で拾った葉です。先日載せたような食材にするのはこんな部分かもしれません。
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そして、つい比較してしまったタコノキもまとめておきます。冗談としか思えない真面目さの根と幹、粒が平たく大きな実がわかります。ついでに葉の縁にある刺はアダンよりずっとおとなしめ(低くて弱い)で、なんだかとても「いい人」でした。

<補注> 海の近くではアダンが王者でも、人の匂いが増す場所ではオウギバショウが君臨していました。

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追録編 : ヤエヤマアオキ

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<八重山記28> 竹富島の大きなお宅の庭木です。かつて温室で撮影したときは立ち位置が不自由で見上げるしかなかったのに、広いお庭はアングル自在でした。
そして、幸運にも花が咲いています。蕾も少なからずついています。さらに、結実してすぐの房(画面右下)があり、それが肥大し、緑からクリーム色を経て、表皮が白くなる(完熟)というプロセスを一度に理解することができました。
どうやら開花・結実は周年不定期に連続するようで、農作物としては効率がいいことでしょう。ノニがもてはやされたのは、作る側の事情もあった気がします。

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追録編 : ギンゴウカン(ギンネム)

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<八重山記27> 西表島でイヤというほど見た木です。現地ではギンネムで通っていましたが、標準和名はギンゴウカン、白くてかわいい花をつけます。
ただし、西表島でかわいいなどと言うのは自重するのが賢明です。戦争で焦土と化した島に、米軍が空から大量にこの木の種をばらまいたのだそうです。
道理でイヤというほど生えているし、減らそうとしても丈夫すぎてむずかしいと現地の人は嘆きます。この木が悪いわけではないのに不幸なことです。

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追録編 : タイワンレンギョウ(デュランタ)

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<八重山記25> あららぁ、花と実が一緒ですか。季節を分けてまず秋に開花状態を撮り、かなりの年数を経た春に実を載せた苦労はなんだったのでしょう。
しかも、実が各色取りそろっています。緑・オレンジだけでなくその中間もあるし、なんと枯れたもの(画面右上隅)まで、至れり尽くせりです。
もちろん花がごくスタンダードだったのもうれしいことでした。15年前収蔵の濃い紫+白い覆輪の花は、いま調べると園芸種のタカラヅカ(宝塚)だったとわかります。

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