7月5日(金) カッコウセンノウ

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ヨーロッパの牧草地に群生を作って「いた」多年草です。ただ、そういう長閑な環境が激減したいま、原産地では数を減らし、北米大陸が本拠となりつつあります。
嵌め込み写真に見るように、Silene(マンテマ属・注)特有の樽型の実をつけ、そこからのこぼれ種でどんどん殖えるのに、環境変化には勝てません。
さて、そんなガチンコ欧風の素性に似合わず、和名はやたらと風流です。これは種小名のflos-cuculiの直訳であって、flos=花、cuculi=郭公(ともにラテン語)、そしてセンノウはもちろんマンテマ属のことです。あののんびりした鳴き声はいまごろ響き渡るのだったか…と記憶をたぐり始めるほど、ずいぶんと聞かなくなりました。

<補注> 園芸方面ではシノニムのリクニス(Lychnis)で呼ばれています。

過去のきょう 2023 オカタイトゴメ 2022 ククイノキ 2021 ゴレンシ(スターフルーツ) 2020 ソランドラ・マキシマ・ワリモー 2019 ヤクシマオナガカエデ 2018 カリブラコア・ティペットダブル 2017 ゴマノハグサ 2016 リュウビンタイ 2015 タコノアシ 2014 タラノキ 2013 トチバニンジン 2012 イワガラミ 2011 ノハナショウブ 2010 ビジョザクラ(バーベナ) 2009 オオバギボウシ 2008 ケショウサルビア(ブルーサルビア) 2007 リシマキア・プンクタータ 2006 アフリカハマユウ(インドハマユウ) 2005 ノブドウ 2004 アサガオ

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6月28日(金) ベニバナトチノキ

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そう言えばベニバナトチノキの「その後」を忘れていたな…と気づかされました。執拗に追い回したふつうのトチノキと違い、おっとぉ!の一枚です。
ふつうのトチノキなら、実が目立ち出すころは花がほぼ落ち切っているのに対し、こちらは両方混在です。素性がマロニエアカバナアメリカトチノキを交配した作出品であり、つまりふつうのトチノキとは直接に血が繋がっていない証拠です。
ただ、それにしては例の「象の鼻」(白矢印でマーク)がしっかりありました。こういうときは、同属という括り(注)で草木を見つめることの有用性を実感します。

<補注> 本文中に登場した4種(ベニバナトチノキ、トチノキ、マロニエ、アカバナアメリカトチノキ)に加え、Aesculus(トチノキ属)のメンバーとして、このブログにはアエスクルス・パルビフローラを収録しています。

過去のきょう 2023 イソノキ 2022 コダカラベンケイ 2021 テマリソウ 2020 ハマナデシコ 2019 ヒメシダ 2018 ナンキンハゼ(斑入り) 2017 スズカケノキとモミジバスズカケノキ 2016 トネリコバノカエデ 2015 ギンヨウアカシア 2014 ホソイ 2013 ケンポナシ 2012 キケマン 2011 クサキョウチクトウ(オイランソウ) 2010 カジノキ 2009 オオバオオヤマレンゲ 2008 カタクリ 2007 ナツハゼ 2006 ノウゼンハレン(キンレンカ) 2005 ミズキ 2004 イングリッシュラベンダー

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6月23日(日) クワガタソウ

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兜が大小たくさん並んでいるのが楽しくて撮りました。かつて4月の末に掲載したのは関東の平地での撮影であり、季節が少しばかり早めでした。本来の生息地である中程度の標高でジメッとした場所なら初夏が見ごろだと再認識です。
ただ、せっかく高原で見つけたので、ヤマクワガタとかコクワガタとか、同属でもなにか別種ではないかとワクワクしたのに、どう見ても「ふつう」でした。
チラホラと咲き残っていたピンクの花が、「そんなに欲張らずに、一歩一歩、堅実に進んで行けばいいでしょ」と諭してくれました。

過去のきょう 2023 カリヤス 2022 ヒューケレラ・タペストリー 2021 ナツロウバイ 2020 セイヨウヤブイチゴ(ブラックベリー) 2019 キンギョバツバキ 2018 シロツメクサ(クローバー) 2017 フイリクサヨシ 2016 ヒルムシロ 2015 ルリニワゼキショウ(アイイロニワゼキショウ) 2014 キリモドキ(ジャカランダ・ミモシフォリア) 2013 タイマツバナ 2012 ヒメシャラ 2011 ビワ 2010 ネズミモチ 2009 エーデルワイス 2008 オオバナウツボグサ 2007 ホザキシモツケ 2006 シュッコンカスミソウ 2005 キョウチクトウ 2004 ヨウシュヤマゴボウ

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6月4日(火) キブシ

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いま暴かれるキブシの正体!です。夏、緑の実をたわわにぶら下げるくせに、それが色づく場面を見たことがなく、むなしく冬のミイラを眺めるばかりでした。
きっと自分はキブシの実がきれいなときを見逃しているのだろうと落ち込んでいたら、なんと、もう茶色くなっているではありませんか。贔屓目なら葡萄茶色と形容しても許されそうでも、ここからは赤くも青くもなるはずがありません。
かつては7月中旬にとどまらず8月中旬でも緑色のままの実を見ているので、今回の木が少しせっかちなのかとは思います。あるいは容赦なく進む温暖化のせいかなと怖くなりはしても、これで「緑から茶色へ直行」という手順を証明できました。

<過去掲載のキブシ・季節順> ☆ 雌株の開花と展葉 : 3月21日(2014年) ☆ 雌雄の花の比較 : 3月27日(2008年) ☆ 雌株の開花と展葉 : 3月29日(2005年) ☆ 青い実、葉、枝 : 7月12日(2008年・本文中リンク) ☆ 青い実、葉 : 8月16日(2010年・本文中リンク)

過去のきょう 2023 スノーインサマー(メラレウカ・リナリイフォリア) 2022 アメリカニワトコ 2021 ラムズイヤー 2020 ホウレンソウ 2019 コムギ 2018 キソケイ 2017 コバノズイナ 2016 フウトウカズラ 2015 エンコウカエデ 2014 ルイヨウボタン 2013 センダン 2012 ジギタリス(キツネノテブクロ) 2011 ハルザキヤマガラシ 2010 ニワウルシ 2009 ヤマアジサイ 2008 ニンジン 2007 ムギワラギク 2006 イイギリ 2005 サルビア・ミクロフィラ(チェリーセージ) 2004 ノウゼンカズラ

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5月29日(水) ショウドシマレンギョウ

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「ここのものは雄株」とわかったようなことを書いたその場所で、実のついた枝を見つけてしまいました。あのときも、もしかして花柱が雄シベより長い花がないか、わりとしつこく探したはずなのに、みごとに巴投げを食らいました。
というほど悔しくはなくて、来春、この枝に咲く花にググッと迫ればいいことです。その長花柱花が咲く株全部が雌花なのか、それとも短花柱花だけの雄株のくせに稀に雌花をつける枝があるのか、それを確かめるのが大切なはずです。
とりあえずはこのショウドシマレンギョウに驚かされたおかげで、冬枯れして割れた姿しか知らなかったレンギョウ類の実がフレッシュな状態を記録できました。

過去のきょう 2023 ツルアダンとアダン 2022 トウジュロ 2021 フダンソウ(小葉種) 2020 スズメノチャヒキ 2019 オオムギ(二条大麦) 2018 オニシバリ 2017 アワブキ  2016 クロガネモチ  2015 ヘンルーダ(ルー)  2014 ツルマンネングサとメキシコマンネングサ  2013 ベニバナエゴノキ(アカバナエゴノキ)  2012 ナガミヒナゲシ  2011 ヒメシャガ  2010 イザヨイバラ  2009 カキネガラシ  2008 ヤマグルマ  2007 ハナミョウガ  2006 ガクウツギ  2005 ノビル  2004 ナツグミ

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5月27日(月) エニシダ

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エニシダの豆、薄っぺらいだけでなく危険物でもあるのでほとんど興味が湧かなかったのに、数が豊かだとつられてしまうおバカさんです。
この薄さは変わらないままに夏を越すと熟して弾け、豆が5間(けん)ほども飛び出すそうです。ということは、エニシダのあるお庭の脇の道路には実生が芽生えるかもしれなくて、いたいや、そんなの掘って持ち帰ったらまた叱られるだけです。
真面目な話をすると、年々夏が早く来るようになっている気がします。上でリンクした4年前の写真は6月なのにまだ花がきれい VS 今回、まだ5月なのに花は終了(小さなカスが一つだけ残っているけれど)== 今年もさぞ暑い夏なのでしょう。

過去のきょう 2023 イブキジャコウソウ 2022 ロサ・ムリガニー 2021 ムギセンノウ(ムギナデシコ) 2020 パセリ 2019 アミメヘイシソウ(サラセニア・レウコフィラ) 2018 ツタ(ナツヅタ) 2017 タカノツメ  2016 ハゼノキ  2015 リンボク  2014 アルブカ・スピラリス・フリズルシズル  2013 ハグマノキ  2012 ムシトリナデシコ  2011 ギンラン  2010 ワニグチソウ  2009 テマリカンボク  2008 オヤブジラミ  2007 ヤグルマソウ  2006 クサイチゴ  2005 ツリバナ  2004 クリ

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5月26日(日) キヌワタ(リクチメン)

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収穫にはずいぶいん遅れて見えるのに、ワタが白くてきれいで意外でした。日光に晒され、雨風も受けたでしょうに、ほぐしたら立派に綿になりそうです。
おととしの秋、花と実(綿)のツーショットを載せていて、「正しい」花期と収穫期はいつなのか、自分の頭を整理する必要があります。幸いに和歌山南部でキヌワタを含む数種の綿を栽培している若いご夫婦のことが地元新聞に出ていました。
その解説によると、ワタの種類を問わず、5月に播種して夏に開花、すぐに結実してそれが割れ、なかのワタが現れるのが9月だそうです。それから翌年1月までが収穫期ということで、ワタ摘みは案外と長い期間にわたるのでした。
つまり、自分の記事で言えば、おととしの花と実の混在はそれほどおかしな状態ではなかったけれど、今回の畑はあまりにほかし過ぎでした。もしかして種の収穫のためかもしれず、ワタの生涯を学習させていただいた貴重ショットです。

過去のきょう 2023 インゲンマメ(つるなしインゲン) 2022 アミメヘイシソウ(サラセニア・レウコフィラ) 2021 ドドナエア 2020 ハクチョウゲ 2019 ナツハゼ 2018 ヒナゲシ(ポピー) 2017 ウワバミソウ  2016 カワラサイコ  2015 ウサギノオ(ラグラス)  2014 シナユリノキ  2013 オヤブジラミ  2012 ヤブデマリ  2011 アカマツ  2010 ギョリュウ  2009 マユミ  2008 イワカガミ  2007 ネメシア  2006 ワジュロ  2005 スイカズラ  2004 キョウチクトウ

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5月12日(日) カーボロネロ(黒キャベツ)

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この畑で珍しい作物を見つけたのはちょうど3カ月前、まだまだ北風が厳しい季節のことでした。その後、同じ畝でボロカスになってしまったカーボロネロを見て(追録済み)いて、当然、これはもう抜いて棄てられるものと覚悟しました。
それがなんと、ありがたくも開花を迎えていました。のみならず、もう種(莢)もたくさん稔らせていました。意外に大きめですっきりした色の花です。
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ということは、花の撮影は自宅でしかできないものと準備していた苗が、いい意味で無駄になりました。まるで丸薬のよう(直径2~3mm)な種を蒔いたのが3月14日(注)、半月ほどして双葉が出て、いま、一番大きな葉が長さ10cmほどです。
花を写せた畑の株は茎の直径が5cmほどあるのに対し、ウチのプランターのものはまだ3~4mm、来たるべき過酷な夏を超えるのはまず無理そうです。それでもDinosaur kaleの名を思い出させるゴツゴツ肌の葉もどうにか出て来はじめて、灼熱に焼かれる前に何枚かでも収穫(↓)できたら御の字です。

<補注> カーボロネロは秋蒔きが標準でも、春蒔きも可能だそうです。急ぐので、取りあえず春蒔きを試し、ダメなら秋に再挑戦するつもりでした。
<追録> 狭いプランターだし、酷暑が来る前に収穫まで漕ぎ着けられるか心配したのに、案外すくすくと育ってくれました。第1回収穫(↓)は5月25日、種を蒔いておよそ70日でうれしいそのときがやってきました。
本来はこの倍くらいの大きさになったものを摘むのでしょうが、お味見なので無問題とします。調理担当さんはベーコンと合わせたソテーにしてくれて、まずは基本的なメニューというところです。
外見のボコボコ具合がそのまま味に反映したように、深い味わいです。ただ、女性陣からは「硬い」「苦い」というコメントをいただいて、あとから思うに、レシピに「下茹でしてから炒め」とあるのはそこら辺のことのようです。Nero240525

過去のきょう 2023 クゲヌマラン 2022 コアニチドリ 2021 トネリコバノカエデ 2020 レースラベンダー 2019 ミヤマガマズミ 2018 ツメクサ 2017 キエビネ  2016 コウヤワラビ  2015 ヘラオオバコ  2014 マルバウツギ  2013 セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ・レプタンス)  2012 チャンチン  2011 ハクウンボク  2010 オオカワヂシャ  2009 タラヨウ(雌花)  2008 オトコヨウゾメ  2007 アメリカフウロ  2006 カラマツ  2005 ヤマボウシ  2004 カナメモチ

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5月11日(土) キミノコーヒー

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これから赤く熟す前のコーヒーの実……ではなくて、これで収穫期です。ふつうのコーヒーノキ(アラビアコーヒーノキ)から作出された園芸品種です。
お味についてはたぶんいろいろな能書きが巷にあふれているはずでも、そんじょそこらで楽しめるものではなさそうで、軽くパスしておきましょう。
このイエロー・カトゥーラ(と通ぶって書いてみる・笑)のことを調べていると、ナンチャラカンチャラとほかのいろいろな園芸品種コーヒーが登場してきて、いやあ、「ネスカフェ・ ゴールドブレンドで十分なんですけど」という人間にはまったく縁のない世界というものが存在するのであろうことを痛感します。

過去のきょう 2023 ビルベリー 2022 カナクギノキ 2021 タチカメバソウ 2020 ルリヂシャ(ボリジ) 2019 アキタブキ 2018 ナツミカン(ナツダイダイ、ナツカン) 2017 レモン  2016 カシグルミ  2015 タラヨウ(雌株)  2014 ニガナ  2013 サンショウ  2012 クサソテツ  2011 カマヤマショウブ  2010 ハナイバナ  2009 ネコノメソウ  2008 クマガイソウ  2007 ナニワイバラ  2006 セリバヒエンソウ  2005 ポポー  2004 スイカズラ

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5月1日(水) ウリカエデ

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大雑把ながらも、これでウリカエデの一年を把握した気がします。自分的に最初にこの樹種を知ったのは夏でした。赤と黄で彩られた果穂が、まるで祭礼のお飾りだったし、楓のイメージからはずいぶん離れた葉の形(注)にも魅せられたものです。
次いでその果穂が枯れに枯れた冬の姿を取り上げました。
そして春です。葉がまだ薄くて柔らかです。そして、花と並んで去年の果穂がしぶとく落ちずにいました。つまりこの花は雌花(ウリカエデは雌雄異株)です。
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さて雄株はどこ?と探したら、すぐに見つかりました。枯れた果穂がない分、雄株は全体に小綺麗で、「雄がお洒落」という自然界法則が生きています。
さてウリカエデの雌雄両方を簡単に撮影できたのだから、ついでにウリハダカエデも写したいと欲張ったものの、そこまで神様はやさしくありません。尾根筋が好きなウリカエデに対し、ウリハダはもう少し湿り気を好むはずで、この日はもう山坂の上り下りはご勘弁でした。体がダラケると気力も落ちる…かなり反省です。

<補注> 種小名のcrataegifoliumは「サンザシ類の葉みたい」の意味です。

過去のきょう 2023 カワノナツダイダイ(アマナツ) 2022 ジャカランダ・ドワーフ(矮性ジャカランダ) 2021 ホソバヤハズエンドウ 2020 カワヂシャ  2019 キバナホウチャクソウ 2018 ナギ 2017 ダンコウバイ  2016 シマセンネンボク(ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアーナ、幸福の木)  2015 タラヨウ(雄株)  2014 アツモリソウ  2013 チシャノキとマルバチシャノキ  2012 ヨウラクユリ(フリチラリア・インペリアリス)  2011 イヌリンゴ  2010 セイヨウシャクナゲ  2009 ユズリハ(雌花)  2008 ハシリドコロ  2007 チャボタイゲキ  2006 カシワ  2005 シラン  2004 ベニバナトチノキ

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