6月25日(日) トチバニンジン

170625totiba1掲載4度目にしてようやくとらえたトチバニンジンの花は、ずいぶんとややこしい仕掛けを持つものでした。この写真で「花らしい」のは下側に見えるもので、5枚の花びらと5本の雄シベを持っています。
では、上側に写ったものはなにかと言えば、雌性期に移り子房が充実し始めた「花(の痕)」です。つまり、トチバニンジンの花は雄性先熟なのです。
170625totiba2これ(写真上部)が雌性期に入った直後の散形花序です。半透明の白い花柱は、図鑑的には2本とされますが、数はかなり気まぐれです。
そして、ややこしいのは散形花序の位置によって熟す時期が違うし、分岐した茎につく花は雄の役目だけで終わることもあるらしい点です。このことが、今まで実の色づき時期が錯綜したり、真っ赤な実の近くに花の痕が残っていた原因でした。
こういう仕掛けを知ってから過去写真を見直すと、それぞれが上の説明に符合した姿を見せていて、撮影前に学習しようぜ!と自分に活を入れ直しです。

2016年のきょうオカヒジキ> 2015年のきょうハルシャギク> 2014年のきょうアメリカデイゴ(カイコウズ)> 2013年のきょうキバナダンドクとダンドク> 2012年のきょうキョウチクトウ(白八重)> 2011年のきょうモミジイチゴ> 2010年のきょうウメモドキ(雄株)> 2009年のきょうナツユキカズラ> 2008年のきょうハナイカダ> 2007年のきょうイソトマ・アネシフォリア> 2006年のきょうベニバナ> 2005年のきょうシロシキブ> 2004年のきょうハマナス

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6月22日(木) マルメロ(とカリン)

170622marmalo実の先に残った萼が、まるでプロペラみたいです。雷電(戦争末期の海軍戦闘機。おデブなフォルムがかわいかった)飛行隊、出撃だーい!
花は上向きに咲き、そのまま実がふくらみ始め、それが充実すると下向きになるという「果実の法則(あるか、そんなん・笑)」の中間状態です。その横向きの姿のコミカルさに加え、緑から黄色に変わる間にこんな色合いを呈するとは驚きました。
170622karin大きさや固さで似たもの同士のカリンもチェックしてみました。緑から黄色に変わる中間状態は、素直に黄緑色でした。

マルメロの実を最初に載せたとき、その風貌を「まるで小言幸兵衛」と評したものですが、形だけでなく色づき具合まで、「ちょっとひと言」あるお人でした。

2016年のきょうサカキ> 2015年のきょうミズキ> 2014年のきょうホタルイ> 2013年のきょうジャボチカバ(キブドウ)> 2012年のきょうアマリリス> 2011年のきょうスカシユリ> 2010年のきょうハグマノキ> 2009年のきょうシチダンカ> 2008年のきょうメグスリノキ> 2007年のきょうキキョウソウ> 2006年のきょうゴウダソウ> 2005年のきょうスカシユリ> 2004年のきょうヤマモモ

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6月16日(金) アカガシワ

170616akagasiwa風が吹き荒れた日、大きすぎてふだんは写せないアカガシワ(か、類似種)の枝先が千切られて足下に落ちていました。深い切れ込みを持つ葉はまだみずみずしく、その付け根にはドングリがついていました。
下側のドングリは、おりん布団のような殻斗に埋もれてはいても、その先についている赤ちゃんドングリよりは明らかに先輩です。ドングリには、花が咲いたその年に完成する一年成と、翌年に熟する二年成があり、アカガシワは後者なのでした。その証拠に、下側のドングリの下にはもう葉がなく(アカガシワは落葉性)、上側のドングリの上下には今年の葉がついています。
調べてみると、アカガシワのドングリはこのおりん布団の上にコロンと丸く乗って、なかなかかわいい姿です。秋に適切(?)な台風が来てくれたら、急いでまたこの場所に来てみることにしましょう。

2016年のきょうマルバシモツケ> 2015年のきょうテウチグルミ> 2014年のきょうガマ> 2013年のきょうサンショウ> 2012年のきょうイロマツヨイグサ(ゴデチア)> 2011年のきょうナデシコ・ソーティ(黒花ナデシコ)> 2010年のきょうイボタノキ> 2009年のきょうバイカウツギ> 2008年のきょうサンショウバラ> 2007年のきょうカンパニュラ・メディウム(フウリンソウ、ツリガネソウ)> 2006年のきょうハタザオキキョウ> 2005年のきょうバショウ> 2004年のきょうオシロイバナ

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6月14日(水) ツクバネガシ

170614tukubanegasi花を見たぞ!と言うにはやや遅く、かと言ってもう実になって!とは言いにくい、そんな微妙な雌花(写真右上)に出会いました。
雄花は?と言うと、もうどこにもぶら下がっていなくて、その痕跡であろう「クズ」が、写真左下のように、2年目ドングリに絡みついていました。あと2週間も早ければ、と残念に思う一方で、微妙な時期をとらえて愉快でもあります。
このツクバネガシとは、足下に落ちていたドングリに始まるつきあいです。そのあと、殻斗をうまく写せないという泣きの寄り道があって、足かけ3年でようやく花の痕までたどりついたわけです。悠然とそびえる巨木ですから、学ばせていただくこちらも気長にそのお膝下に通うことにしました。

2016年のきょうホソバアオキ> 2015年のきょうボダイジュ> 2014年のきょうタツナミソウ> 2013年のきょうネズミモチ> 2012年のきょうウワバミソウ> 2011年のきょうラムズイヤー> 2010年のきょうヤマグワ> 2009年のきょうジョウリョクヤマボウシ> 2008年のきょうムクノキ> 2007年のきょうナンテンハギ> 2006年のきょうヤエドクダミ> 2005年のきょうブナ> 2004年のきょうガクアジサイ

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6月11日(日) ショウジョウバカマ

170611syoujoubakama1生気に満ちて凜とした姿は、とても花後のそれとは見えません。さらに、背丈が花どきよりグンと高くて、ショウジョウバカマとわかるのに手間取りました。
この背丈は、種を散布するときの有利さを確保するためでしょう。こういうショウジョウバカマの性質がわかってから過去掲載の写真を見直すと、3月にはずいぶん短かかった花茎が、4月にはかなり長くなっていることに気づきます。
170611syoujoubakama2正体を見定めるのに役立ったのが、地面を埋める幼い株の群れでした。最初の出会いのときは貴重品に思えたショウジョウバカマが、このごろは数カ所の山でこうして路傍を埋めているのを見かけます。環境が良くなったのか、単に自分の目が慣れたせいか、どちらであっても、うれしいことに変わりはありません。

2016年のきょうホンカンゾウ(シナカンゾウ)> 2015年のきょうカモミール(カミツレ、カモマイル、ジャーマンカモミール)> 2014年のきょうツゲ(ホンツゲ)> 2013年のきょうタカノハススキ> 2012年のきょうユリノキ(斑入り種)> 2011年のきょうレンゲツツジ> 2010年のきょうウメガサソウ> 2009年のきょうナンテン> 2008年のきょうマグワ> 2007年のきょうヒョウタンボク(キンギンボク)> 2006年のきょうホオズキ> 2005年のきょうアカンサス> 2004年のきょうナツツバキ

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6月5日(月) コムギとオオムギ

170605komugi小麦(↑)と大麦というのは名前的に対なので、てっきり草丈か実のサイズに大小があるのだと思っていました。ところがそうではなくて、芽生え後すぐの葉が、大麦の方が広くて、小麦のそれと比べると大柄に見えるという意味なのでした。
そして、名前的にはセットでも用途は全然違って、小麦はパンや小麦粉、大麦はビールや麦茶になります。そのわけはグルテンの有無(量の差)で、グルテンで粘る小麦は捏ねて使うのにむき、粘らない大麦は炊いて食べるのにむいています。
170605oomugi1枚目の小麦の写真と比べると、この大麦の姿にはつい微笑みます。穂が寸詰まりだし、芒がぼうぼうで、なにか漫画的でカワイイのです。
背丈はどちらも自分の腰かお臍くらいで、たしかに差がありません。素人的な見分けはもっぱら穂の違いに頼るしかなく、いかにも実直そうな見かけの小麦に対し、「遊んでるでしょ?」とからかいたいのが大麦と覚えることにします。

2016年のきょうハマダイコン> 2015年のきょうイトヒメハギ> 2014年のきょうビヨウヤナギ> 2013年のきょうエケベリア(サブセシリス)> 2012年のきょうウツギ> 2011年のきょうスダジイ> 2010年のきょうフレンチラベンダー> 2009年のきょうイヌビワ> 2008年のきょうノハラワスレナグサ> 2007年のきょうムラサキ> 2006年のきょうカラタネオガタマ> 2005年のきょうスイセンノウ> 2004年のきょうフィーバーフュー

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6月3日(土) バイモ

170603baimo1タービンエンジンの部品のような、緑の物体が空中浮揚していました。完璧に枯れ上がった茎や葉の色と形が、このマジックショーの引き立て役です。
170603baimo2なんですか、これは?と迫ってみたら、実(蒴果)でした。波板構造の薄くて丈夫な6枚の羽に惑わされますが、その軸部分は間違いなく種の莢です。
さてこの羽の役目はいったいなんでしょう。空を飛ぶためには、放射形に6枚並んでは意味をなさないように思います。愚考するに、地面に落ちたこの実が、風を受けてコロコロ転がるための車輪代わりではあるまいか、と。
根元には球根があるので、種はできるだけそこから離れたい、しかし空を飛んで新天地を目指すような博打は避けたい…花もかなり渋い趣味だったし、実までもしこの推測が当たりなら、バイモの手堅い心根に惚れ直してしまいそうです。

2016年のきょうシナガワハギ> 2015年のきょうトキワハゼ> 2014年のきょうマタタビ> 2013年のきょうヤマモモソウ(ハクチョウソウ、ガウラ)> 2012年のきょうセイヨウニワトコ> 2011年のきょうニシキウツギ> 2010年のきょうブラシノキ> 2009年のきょうクリ(雌花)> 2008年のきょうセンダイハギ> 2007年のきょうタチバナ> 2006年のきょうシロバナシラン> 2005年のきょうハナザクロ> 2004年のきょうカリフォルニアポピー

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5月15日(月) ウメ(緑萼、リョクガクバイ)

170515lryokugaku花木というのは仕方がないもので、花が終わればみんな下を素通りです。かく言う爺さんも、花どきに比べると素早い足取りでここをパスするつもりでした。
ところが、ギョギョ!です。梅に実がついたことを驚くつもりはなくても、この木は「あの」緑萼梅なのです。緑萼梅は分類的には野梅系青軸性で、つまりは花梅のはず、南高や豊後のような実梅とは一線を画すと思っていたのです。
ところが、調べてみるとこの木に限らず、緑萼には実がつき、しっかりと食用になり、しかも熟しても緑のままなので、その色合いが珍重されるらしいのです。
じゃあ、わざわざ花梅・実梅と区別することはないじゃないか!と怒るのは素人の勝手というもので、緑萼梅はさぞやニンマリとしていることでしょう。

過去のきょう 2016 マメイヌツゲ  2015 ミツデカエデ(雌株)  2014 キクムグラ  2013 ガクウツギ  2012 ヒルザキツキミソウ(モモイロヒルザキツキミソウ)  2011 タチシオデ  2010 ヒメウツギ  2009 カッコソウ  2008 カマツカ  2007 キツネアザミ  2006 カラスビシャク  2005 ナツユキソウ  2004 エゴノキ

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5月1日(月) ダンコウバイ

170501dannkoubai1この振り仰いだ角度は、決して無理な姿勢を取ったのではなく、ごく自然な立ち姿のまま望遠レンズを向けたものです。つまり、今まで見てきたダンコウバイ(せいぜい3~4m)よりも、この木はうんと大きいぞ!と言いたいわけです。
落葉低木には分類されるものの、5~6mにはなるらしく、であれば、今回出会ったこの木はどうやら最大サイズの1本ということになります。しかもそれが雌株でした。1カ月前にはそのショボさに呆れた雌花が、しっかりと実を膨らませていました。
170501dannkoubai2どれどれ、とその実(の赤ちゃん)に迫ってみました。運の良いことに山側斜面に少し登ると、大きなこの木の枝を俯瞰できるという最高の場所でした。そしてもう一つの感動は葉の柔らかさでした。モフモフ・フワフワ、忘れられません。

過去のきょう 2016 シマセンネンボク(ドラセナ・フラグランス・マッサンゲアーナ、幸福の木)  2015 タラヨウ(雄株)  2014 アツモリソウ  2013 チシャノキとマルバチシャノキ  2012 ヨウラクユリ(フリチラリア・インペリアリス)  2011 ヒメリンゴ  2010 セイヨウシャクナゲ  2009 ユズリハ(雌花)  2008 ハシリドコロ  2007 ナツトウダイ  2006 カシワ  2005 シラン  2004 ベニバナトチノキ

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追加編 : フキ(ふきのとう)

170420huki無意識に眺めていると、タンポポが綿毛をつけているのと間違ってしまいます。先月末の記事で、「薹(とう)を立てたあと、高い位置から綿毛で種を散布」するとした、その状態がこれです。
このパラシュート攻撃があるからこそ、道路の法面など、ほかの植物が進出しにくい場所にもフキはたくましく勢力を広げられるというわけです。

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