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5月31日(土) アムラノキ

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ピンポン球ほどもある立派なサイズの実をつけるくせに、その花たるやずいぶんとチマチマしていました。高い枝なので細部を撮ることができません。
それでもあまり悔しがらずに済んだのは、だいたいその程度の見かけだったということでしょう。蕾がやたら多いので、長い期間にわたって順番に咲いて受粉を確実にする作戦でしょう。そして、結実してもそれからまた一房のなかで生存競争が行われ…そんなどこかの世界を想起させる開花シーンは、ある種、鬱陶しくもあります。
そこで目を葉序に転じると、結実時期とは違う新鮮さにあふれていました。「羽状の」という意味を持つ種小名=pinnataを覚えるのに適切な季節です。

過去のきょう 2024 アブラギリ 2023 マルバアオダモ 2022 ヤマウグイスカグラ 2021 シラサギカヤツリ 2020 ムギセンノウ(ムギナデシコ) 2019 ヘリコニア・ロストラタ  2018 ニオイウツギ 2017 コウモリカズラ  2016 クロヅル  2015 キハダ(雄株)  2014 コモチマンネングサ  2013 タチジャコウソウ(コモンタイム)  2012 コバンソウ  2011 アリウム・シュベルティ  2010 アーモンド  2009 ラカンマキ  2008 コウゾリナ  2007 サイカチ  2006 アスチルベ  2005 タチアオイ  2004 シロミミナグサ

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5月30日(金) クレナイロケア(ロケア)

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きれいな花に目を奪われるのは素人の悲しい習性でも、このロケア(通称)の本当に見るべきところは葉とか茎なのです。これ、ベンケイソウ科=多肉植物です。
ただし、原産地の南アフリカでは多年草とされているのに、高温ムシムシの日本の夏には耐えきれないそうで、開花は一回限りの限定勝負です。死んでも死なない弁慶の名をもらったCrassulaceae(ベンケイソウ科)の名折れです。
…という学習をしたあとでもこの反り返った濃ピンクの花びらはかわいくて、どこかのナーセリーさん、強い強~いロケアを作出してくださいませんか。

過去のきょう 2024 サルビア・ビリディス 2023 ヨウシュクモマグサ 2022 ヘリクリスム・コルマ 2021 タチバナアデク(ピタンガ) 2020 イングリッシュラベンダー 2019 トウカエデ 2018 カタヒバ 2017 シシガシラ  2016 ゲジゲジシダ  2015 ナガエアオイ  2014 アカガシ  2013 アサギリソウ  2012 コアジサイ  2011 ウコギ  2010 セイヨウミザクラ  2009 キハダ(雌株)  2008 フデリンドウ  2007 ムギセンノウ  2006 コウホネ  2005 ヤナギハナガサ  2004 オオキンケイギク

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5月29日(木) キリ

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似たような趣旨の写真を載せたことがあります。それは1本の桐の木についた前年の実と当年の実のツーショットで、折しも天皇ご存命のままのバトンタッチが実現しようとしていた時事話題に2世代の実の姿を被せてみたのでした。
夏の盛りならあの組み合わせでも、今度は暦的に2カ月ほども早めです。ブログ初期のころ、初めて桐の花をマジマジ見て、面白くてググッと迫ってみたものですが、あれよりは今回の方が植物写真として桐の理解に役立つかと自画自賛です。
もっとも、それは説明的で平板なカットという自虐評価と裏腹なわけで、野歩きで山を越えるのは造作なくても、写真道のひと山はなかなかに越え難いものです。

過去のきょう 2024 ショウドシマレンギョウ 2023 ツルアダンとアダン 2022 トウジュロ 2021 フダンソウ(小葉種) 2020 スズメノチャヒキ 2019 オオムギ(二条大麦) 2018 オニシバリ 2017 アワブキ  2016 クロガネモチ  2015 ヘンルーダ(ルー)  2014 ツルマンネングサとメキシコマンネングサ  2013 ベニバナエゴノキ(アカバナエゴノキ)  2012 ナガミヒナゲシ  2011 ヒメシャガ  2010 イザヨイバラ  2009 カキネガラシ  2008 ヤマグルマ  2007 ハナミョウガ  2006 ガクウツギ  2005 ノビル  2004 ナツグミ

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5月28日(水) エゾウスユキソウ(レブンウスユキソウ)

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このごろ礼文島の天気ばかり気にしています。気温が志木よりは10度ほども低くて、さて来月の服装にはかなり工夫が必要だぞと気を引き締め中です。
その礼文トレックでの激写予定には当然にこのレブンウスユキソウ(は別名で標準はエゾウスユキソウ)が入っていて、なにも関東の保護植栽品をフライングで載せることはなかろうと半分は思います。ただ、礼文での気温以外の敵は風(注)なのです。風速が一日中10m前後という日が稀ではなく、ブレ写真量産の恐怖が大です。
そんなわけで、もしも写真が無事に撮れたらここに追録する(↓)つもりの先行掲載です。あるいは、この白い花びらに見えるものは苞葉だよ、とか、種小名discolor(色違いとか2色の意)が言っているのは葉の主脈が目立って白いことかな、とか、のんびりと事前学習に浸ってみて、花の浮島への旅行はもう始まっている感じです。

<追録> 写真的には大差ないものの、無事に礼文現地でエゾウスユキソウ(レブンウスユキソウ)を撮影できました。(撮影:2025年6月16日)
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<ブログ既収録のLeontopodium(ウスユキソウ属)・和名50音順>エーデルワイス ☆ ホソバヒナウスユキソウ
<補注> 気温と風以外に濃霧という伏兵がいました。(2025年6月19日

過去のきょう 2024 ホソムギ 2023 エゾヒナノウスツボ 2022 ソトフオリヅルラン 2021 ダイオウグミ 2020 タチシャリンバイ(シャリンバイ) 2019 ツルアジサイ 2018 ハマボウフウ 2017 シロアヤメ  2016 アリストロキア2種  2015 スターチス(リモニウム)  2014 シュロチク  2013 ヒシ  2012 ガマズミ  2011 アオハダ  2010 シャクヤク  2009 ノアザミ  2008 ミツガシワ  2007 オオバオオヤマレンゲ  2006 オモト  2005 サラサウツギ  2004 タイサンボク

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5月27日(火) サイハイラン

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サイハイランについては、その花の面白さばかりに気を惹かれていました。したがって、かつての掲載写真は花穂にド迫りだったし、その記事への追録でも花穂がまだ開かないことだけを嘆いて、葉はなにがなにやら状態です。
そんな反省に立ち、1株には葉が1枚だけというサイハイランの特性をとらえてみたつもりが、またもや光線に意地悪されました。これもまた、サイハイランが好む環境の表現ということで逃げておきましょう。補足の白線に涙・涙です。
この葉は去年の秋に出たもので、花後の夏まで株を育て続けます。ラン類の葉はこういう長期間勤務に耐えるタフさがあって感心させられます。

過去のきょう 2024 エニシダ 2023 イブキジャコウソウ 2022 ロサ・ムリガニー 2021 ムギセンノウ(ムギナデシコ) 2020 パセリ 2019 アミメヘイシソウ(サラセニア・レウコフィラ) 2018 ツタ(ナツヅタ) 2017 タカノツメ  2016 ハゼノキ  2015 リンボク  2014 アルブカ・スピラリス・フリズルシズル  2013 ハグマノキ  2012 ムシトリナデシコ  2011 ギンラン  2010 ワニグチソウ  2009 テマリカンボク  2008 オヤブジラミ  2007 ヤグルマソウ  2006 クサイチゴ  2005 ツリバナ  2004 クリ

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5月26日(月) ルピナス・リリアン

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ルピナスがソラマメを稔らせるとは驚きました・笑。しかも、花穂はまだまだ立派なものもあって、おや、もしかして「見て良し、食べて良し」か?と欲張り爺です。
期待を膨らませ、先に熟していた1個を割ってみました。残念ながら、豆(種)は莢ほどに大きくはなく、そしてかなり扁平でした。むしろ莢の毛深さが目立ちます。
さて、このルピナスの植え込みが見事な花盛りだったのはいつか思い出すと、それはきっちり2カ月前のことでした。葉の元気さもそのころと変わりなくて、ルピナスがこんなに丈夫で、実まで観賞できる(注)ものだなんて、初めて知りました。

<補注> ルピナスの種は高栄養価の食材とされています。一方でアルカロイドを持つ品種も知られていて、素人が勝手に口にするのは慎むのが無難です。

過去のきょう 2024 キヌワタ(リクチメン) 2023 インゲンマメ(つるなしインゲン) 2022 アミメヘイシソウ(サラセニア・レウコフィラ) 2021 ドドナエア 2020 ハクチョウゲ 2019 ナツハゼ 2018 ヒナゲシ(ポピー) 2017 ウワバミソウ  2016 カワラサイコ  2015 ウサギノオ(ラグラス)  2014 シナユリノキ  2013 オヤブジラミ  2012 ヤブデマリ  2011 アカマツ  2010 ギョリュウ  2009 マユミ  2008 イワカガミ  2007 ネメシア  2006 ワジュロ  2005 スイカズラ  2004 キョウチクトウ

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5月25日(日) ヘリクリスム・ライムミニ

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わからんヤツらだなぁとブータレながらの撮影です。以前もまるで同じ時期にヘリクリスム・コルマを取り上げて、退屈すぎると非難したものです。
今度のライムミニは葉がクチュクチュと緊密に繁るところまではいいのです。ただ、売り文句ではその若葉が黄緑に萌え出して全体が斑模様になるらしいのに、いくら待ってもそんな気配がないのです。この株だけがペケなのか、環境がお気に召さないのか、とにかくあまりにも凡庸です。ヘリクリスムなのかひよこ草なのかわかりません。
だったら花はどうよ?と言うと、これはまったく待つだけ無駄の代物ということはすでに学習済みです。どうも自分とは周波数が遭わないとしか言い様がありません。

過去のきょう 2024 ヨウシュイブキジャコウソウ 2023 ウスベニキササゲ 2022 アタミカンザクラとカワヅザクラ 2021 リシマキア・コンゲスティフローラ・バリエガタ(リッシー) 2020 カモジグサ 2019 ヒメハギ 2018 ヤマウコギ 2017 キウイフルーツ  2016 アジサイ・エンドレスサマー  2015 ウリハダカエデ(雌株)  2014 クマザサ  2013 シキザキアカシア  2012 アスパラガス  2011 エビネ  2010 ミツバウツギ  2009 ヒトリシズカ  2008 キハダ  2007 オオムラサキツユクサ  2006 ムラサキツユクサ  2005 センダン  2004 ハコネウツギ

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5月24日(土) クレマチス・プリンセスダイアナ

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あまり大きくない(開口径4~5cm)のに、その色合いでとても目立つ花です。大雑把にはピンクでしょうが、鮮紅色と言ってもあながちハズレではなさそうです。
また、そんなサイズを補うように花がよくついています。チューリップのようなその形とか4枚という花びら(注)数によって、あっさりめのかわいさを醸し出しています。
そしてこのクレマチスは名前が圧巻です。説明無用です。同じテキセンシス系(交配親の一方がC.texensis=未収録)のプリンセスケイトを載せたときは「それ、どこの王妃さま?」と調べまくった「その方面音痴」の爺も、今度は大楽勝です。

<補注> 正確には萼です。

過去のきょう 2024 クフェア・ラベア・スリラッチャシリーズ(ラベンダーバイカラー) 2023 バプテシア・バニラクリーム 2022 ヤマタツナミソウ 2021 アニソドンテア・マルバストロイデス 2020 カロリナハコヤナギ(カロリナポプラ) 2019 ツブラジイ 2018 ヤシャゼンマイ 2017 カキツバタ(斑入り)  2016 アスパラガス  2015 ヤブヘビイチゴ  2014 クロジクアジサイ  2013 フランスギク  2012 カジイチゴ  2011 ノイバラ  2010 コウモリカズラ  2009 ヒメサユリ  2008 ネズミムギ  2007 ブラシノキ  2006 トキワツユクサ  2005 カルミア  2004 センダン

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5月23日(金) シロバナイモカタバミ(アーチクラタ・アルバ)

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運の良いことに、1カ月前のあの掘り返しが役立ちました。今度のこれは同じイモカタバミではあっても花がこんなに真っ白です。まさかイモカタバミを園芸開発するお人がいらっしゃるとは思いもしませんでしたが、立派な値段で売られています。
それを買えば、掘り返すまでもなく芋を確認できるはずでも、二度まで見たいほどの代物ではありません。あのときも、芋を見たというよりは種小名(articulata)の意味(関節がある)に納得できたことの方がずっと大きな収穫でした。
やや覚えにくいあの種小名をメインにして「アーチクラタ・アルバ」と呼ぶお洒落な向きがなきにしもあらずながら、どうもこのごろカタカナ並びがスラッと出てこなくなった年代物のオツムには、身も蓋もないド直球の和名が向いています。

過去のきょう 2024 ハマクサギ 2023 オオバアサガラ 2022 マイソルヤハズカズラ 2021 フウリンソウ(カンパニュラ・メディウム) 2020 マツバウンラン 2019 メコノプシス・グランディス(ヒマラヤの青いケシ) 2018 モミ 2017 ハンノウツツジとコアジサイ  2016 ハリグワ  2015 ハンショウヅル  2014 キンポウゲとウマノアシガタ(キンポウゲ)  2013 ツリガネカズラ  2012 スズメノエンドウ  2011 コウシンバラ  2010 シュロ(ワジュロ)  2009 キバナフジ  2008 ユキザサ  2007 コマツヨイグサ  2006 ジャガイモ  2005 オランダカイウ(カラー)  2004 トキワツユクサ

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5月22日(木) キンラン

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キンラン4度目の登場にして、かなり学術的というか渋いショットになりました。稀少種、見たもんねーみたいな不得要領の写真に始まり、だいぶ細部に迫ったつもりの2度目掲載、わりと余裕で影絵遊びしてみた3度目が下敷きになっています。
こうやって種ができるのですねえ。一本の花茎に4~5個、花が咲いて種が稔ることがわかりました。自分の算数力に問題がなければ、けっこうな繁殖力があるはずなのに、ことはそう簡単には運んでいないという現実があります。
ただ、少しずつ保全する場所が増え、見かけやすくなった事実もあるわけで、奇特な方々の努力をなにかの形で後押ししたいものと考えたりします。

<補注> ちょっとだけ「植物学の日」にふさわしいテーマにしてみました。

過去のきょう 2024 セイタカナミキソウ 2023 ヒメイカリソウ 2022 カンパニュラ・ピンクオクトパス 2021 ソヨゴ 2020 ムラサキハクチョウゲ 2019 ガクウラジロヨウラク 2018 ミカワバイケイソウ 2017 サクラマンテマ(フクロナデシコ、シレネ・ペンデュラ)  2016 ウマノアシガタ  2015 イヌガラシ  2014 バリバリノキ(アオカゴノキ)  2013 ムラサキウンラン(ヒメキンギョソウ、リナリア)  2012 ハチク  2011 サクラバラ  2010 タチバナ  2009 ショウブ  2008 クヌギ  2007 ノースポールギク(クリサンセマム・パルドサム)  2006 ニオイシュロラン  2005 ニオイバンマツリ  2004 ユスラウメ

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5月21日(水) アジサイ・ひな祭り

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10日ほど前に初めて見たときは「隅田の花火」かと思いました。装飾花がもう少し控えめで、全体がパラパラッとしていたのです。ただ、そのときから覆輪の赤さは気になり、古典的品種にも新種は出ているのかなと考えたものです。
ほほう、これは2017年に品種登録された「ひな祭り」でした。赤と青のバリエーションがあって、赤(ピンク)の方が人気のようです。ただ、それだとあまりも「女子向き」に思えて、やはりアジサイはこの色目がよろしいのぉとウットリです。
小さなプラ鉢から植え替えをしてあげた途端に梅雨のような日が続き、おかげでグンと元気な姿になりました。見目だけでなく剛健な性質もウリのようです。

過去のきょう 2024 クアッシア・アマラ(アメリカニガキ) 2023 ハナエンジュ 2022 セイロンニッケイ(シナモン) 2021 オオチゴユリ 2020 スイセンノウ(フランネルソウ) 2019 ゴゼンタチバナ 2018 ベニバナニシキウツギ 2017 コヤスノキ  2016 コウゾ  2015 ツルウメモドキ(雄株)  2014 チガヤ  2013 ニガキ(雄花)  2012 ノミノツヅリ  2011 オニタビラコ  2010 ケシ  2009 バッコヤナギ  2008 ザイフリボク  2007 クスノキ  2006 カスミソウ  2005 ユウゲショウ  2004 クレマチス

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番外編 : 脳薄い大臣

Calrose
瑞穂の国に生まれて、まさかアメリカの米を口にするとは、驚愕の事態です。5kgの米が5,000円出しても買えない時代が来るなんて、長生きはしてみるもんです。
ところが、「あの人」のお宅にはお米がいっぱいあるのだそうです。おい、宮崎2区の皆さん、「あんな人」にあげる米があったら、フードバンクに寄付してください。いや、それよりも「あんな人」に票は入れないでください。宮崎の恥ですよ。
「買ったことない」発言の前に「そんなこと書いてない」と突っ張ったことも忘れないでくださいよ。なにせお仕事の基本をなす文書です。何度も読んだそうで、それでもそこに書かれている最重要単語を記憶できないと公言したのです。
「農水」大臣だそうですが、いや「脳薄い」の間違いですよね。そして、その上司さんは任命責任を認めたものの、「しっかりがんばれ」ですか。罷免とか更迭という単語をご存じないようです。人間にはそれぞれ向き不向きがあるということがわからない人を国のトップに置いているのだから、悪いのはワタシら国民…自滅です。

<補注> 間の悪いことに(笑)、この日記を書いた8時間ほどあとに更迭が発表されました。さて、後任はどなたですやら。「脳濃い」お方でありますように。

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5月20日(火) ベニバナカラタネオガタマ

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ふふふ、あるんだろうな、これ…と苦笑いしながら撮りました。そもそもカラタネオガタマの花びらの縁には赤みが兆していて、それを全体に滲ませたいと考えるのはごくあたりまえのことに思えます。もちろん、それなりのご苦労はあったのでしょうけれど。
困るのはそんな赤い花のカラタネオガタマにもその濃度や色味が微妙に異なるものがありそうなことです。名札のないものを勝手に特定して大丈夫かという不安は強くても、その系統の園芸種のなかで最大シェアらしいものに的を絞りました。
学名には通常品のMagnolia figoの後ろに‘Port Wine’と続いていて、それをそのままカラタネオガタマ・ポートワインとする呼び方がわりと浸透しているようです。ただ、そうと特定しきれないことを気にかけつつ、もう少しゆるくこの手の園芸種を括れないものかと少しズルっぽい態度で、標題をベニバナカラタネオガタマとしました。

過去のきょう 2024 ヤグルマギク 2023 ハマエンドウ 2022 クサナギオゴケ 2021 サワフタギ 2020 トベラ 2019 カンボク 2018 キバナカイウ(カラー・エリオッティアナ) 2017 ホソバヒナウスユキソウ  2016 オヘビイチゴ  2015 ハタケニラ  2014 ホオベニエニシダ  2013 コチョウラン  2012 セイヨウサンザシ  2011 ケヤキ  2010 ハグマノキ  2009 アオダモ  2008 ヤブジラミ  2007 カルケオラリア  2006 ツルウメモドキ  2005 トベラ  2004 カキノキ

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5月19日(月) カツオナ

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博多のお雑煮専用野菜であるカツオナを春から育ててどうする…と本場方面からは笑われそうです。はい、まさか正月までこのまま行くわけはなくて、カツオナは春蒔きもできるというので、本番に備え、小さな鉢で予行演習してみることにしました。
先月中旬、径1mmに満たない焦げ茶色の種をパラパラと直蒔きしたら、3日後には芽が出始めました。そして、出るわ出るわ、発芽率、抜群です。
狭い鉢なので泣く泣く間引きしても、ニューフェイスが毎朝顔を出していて、種にもせっかちさん&ノンビリさんがいます。ただ、2~3日放置すると根が張り、引き抜くときにパイセンの根を傷つけるので、この椅子取りゲームはせっかちさん有利です。
サイズも頑丈さも、本来の様子にはまだまだ遠いのに、たぶんこの環境ではすぐに限界が来そうです。テキトーなところで味見して、本番に備えることにします。

<追録> 1週間ほどして、シボが深く入り、緑も濃さを増した葉が出始めました。ただ、小さな穴が必ず空いていて、しかしどう捜しても犯人がわかりません。
たぶんバッタ類の仕業かと思っています。これが春植えに限ったデメリットで、本来の季節には被害がないことを祈ります。(2025年5月27日)
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過去のきょう 2024 カルミア(アメリカシャクナゲ) 2023 ヨーロッパブナ 2022 テイカカズラ(桃花種) 2021 セイヨウフダンソウ(スイスチャード) 2020 イヌムギ 2019 コチャルメルソウ 2018 マルバシャリンバイ(シャリンバイ) 2017 エルサレムセージ  2016 コバノハシドイ  2015 ツクバネウツギ  2014 アリウム・オストロスキアヌム(ベニオトメニラ)  2013 ツガ  2012 コウゾリナ  2011 カキツバタ  2010 ヒメグルミ  2009 ヒメツルニチニチソウ  2008 ヤマシャクヤク  2007 ツボサンゴ  2006 フランスギク  2005 チョウジソウ  2004 タチアオイ

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5月18日(日) ツルシキミ

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ながのご無沙汰でございました。ツルシキミを取り上げたのは17年前の秋、藪のなかで光る真っ赤な実の目立ち具合に心が震えたものでした。
そしてそれっきりでした。途中、同属(Skimmia)のミヤマシキミの蕾状態を載せてはいても、あるいはその開花状態は「蔵」に入れてはいても、それでツルシキミの花までパスできるなどと生意気をしたわけではありません。単に忘れていました。
そんな己の怠慢を棚に上げて言えば、これらミヤマシキミ属メンバーをシキミ呼ばわりするのはやはりSkimmiaの訛り…との思いを強くします。「葉がシキミに似る」という解説に頷くには、自分の素直さがどうも不足しているし、実際、専門の人に植物の種類を伺うと、素っ気なく横文字の属名で答えが返ってくることがあるのです。
教えてくれた人の発音が曖昧だったか、教わった人が慌て者だったか、いつのころのことかわからない話をでっち上げるのもまた草木趣味の楽しみです。

過去のきょう 2024 アツミゲシ(セチゲルム) 2023 サルビア・ネモローサ・カラドンナ 2022 シベリアヒナゲシ(アイスランドポピー) 2021 グレビレア・ロビンゴードン(ハゴロモノマツ) 2020 フレンチラベンダー 2019 グレビレア・アメジスト 2018 オカタツナミソウ 2017 タテジマフトイ  2016 ケキツネノボタン  2015 キクノハアオイ  2014 バイカウツギ  2013 温帯スイレン  2012 ニガキ(雌花)  2011 ウラジロノキ  2010 コメツブツメクサ  2009 サンショウバラ  2008 チングルマ  2007 スノーキャップ  2006 オオバコ  2005 サラサドウダン  2004 アヤメ

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5月17日(土) ナンブイヌナズナ

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茎を抱くように包む葉が対生していて、ふつうのナズナの葉よりは縦の寸法がなくて、かつ先端が尖らずに穏やかな楕円形をしています。
ナズナという名前は、こういう小さくて柔らかい草にはとても便利に使われます。このブログにもすでに7種を収録しているのに、分類的にはそれらがすべて属違い(↓)で、濫用と言っては申し訳なくても、自分の頭の整理は必要です。
このナンブイヌナズナはそこに新規加入するわけで、ナズナと呼ばれる植物としてはは8番目の属(Draba・イヌナズナ属)となります。この属メンバーの花で黄色いのはこれだけらしくて、早めに花が白い仲間を見つけてやりたいものです。

<ナズナを名乗る植物とその属名・和名50音順>シロイヌナズナ:Arabidopsis ☆ トキワマガリバナ(トキワナズナ):Iberis ☆ ナズナ:Capsella ☆ ニワナズナ:Lobularia ☆ ヒナソウ(トキワナズナ):Houstonia ☆ マメグンバイナズナ:Lepidium ☆ ムラサキナズナ:Aubrieta

過去のきょう 2024 ヨーロッパブドウ(ブドウ) 2023 コロラドトウヒ(プンゲンストウヒ)と同・ホオプシー 2022 ジュステキア・スピキゲラ(メキシカン・ハニーサックル) 2021 ヤナギチョウジソウ 2020 アゼナルコ 2019 プルモナリア 2018 キウイフルーツ 2017 サンザシ  2016 シマガマズミ  2015 カラミザクラ(シナミザクラ)とオオカンザクラ  2014 ギョウジャニンニク  2013 サルナシ  2012 ヤエムグラ  2011 トウバナ  2010 コゴメウツギ  2009 オオバナノエンレイソウ  2008 チゴユリ  2007 ユキノシタ  2006 ヘラオオバコ  2005 メキシコマンネングサ  2004 タイサンボク

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5月16日(金) コエンドロ(コリアンダー、パクチー)

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パクチーがコリアンダーに変身しつつあり、しかしてその実態はコエンドロ:::という名前遊びはどうにもドツボで、ニガウリでも何回か楽しみました。
ただ、ニガウリの呼び名バリエーションは生長段階とは関係が薄かったのに対し、コエンドロの場合は時期と呼び名の変わり具合はかなりつながります。株が若くて、葉が丸みを帯びているときは食味が良く香りが強くて、ガチにパクチーでした。そしてその株が分蘖して高くのび、白い花が霞むように咲き、稔り出しました。この種が熟したら、今度は調味料となり、呼び名もコリアンダーがふさわしくなります。
パクチーだったときはその収穫物の行き先が限られていたのに、コリアンダーとなると案外に引き合いがあります。一生嫌われ者(あくまで当家周辺での評価です)で終わらずに良かったね…と頬を緩めながら、まだ青い実を撮影しました。

過去のきょう 2024 サルビア・ミクロフィラ(チェリーセージ)・パールピンク 2023 シロイヌナズナ 2022 ニゲラ(クロタネソウ) 2021 ブルーベリー 2020 アオギリ 2019 ドロノキ 2018 コンロンソウ 2017 口紅シラン  2016 オオバウマノスズクサ  2015 キツネアザミ  2014 コハウチワカエデ  2013 コヒロハハナヤスリ  2012 カマツカ  2011 カジノキ  2010 ハクウンボク  2009 ジャケツイバラ  2008 コトネアスター  2007 ヒメヒオウギ  2006 カンボク  2005 ホオノキ  2004 ホオノキ

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番外編 : チャイロオオイシアブ

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喬木であるキハダの樹上からこんな風体の輩に見下ろされるとけっこうビビリます。その葉幅は少なくとも3~4cmはあるはずで、このむくつけきお兄さん(実際の雌雄は不明)の迫力は半端ではありませんでした。
人は刺さないし、害虫を補食するいい子だとはあとで知りました。さらに自然環境の良好な林縁を好むそうで、今度見かけたら握手してあげましょう。

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5月15日(木) ガマズミ

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二面性というのは誰にでもなににでもあるようで、あの優しい純白の花を咲かせるガマズミにこんなこわい(強い)一面があるのでした。図鑑でも「別名:アラゲガマズミ」とされていて、あっさりガマズミと呼ぶのでは許せない人がいたのでしょう。
ただ、それが指に刺さって痛いとかなら気持ちはわかっても、花芽も葉も枝も、それほどの悪さはしません。かなり目が良くないと、ほぼ気にならないはずです。
ならばほかのガマズミ類はどうだったか思い出すと、コバノガマズミミヤマガマズミにも毛はあるものの、それはパヤパヤとかふにゃふにゃです。コバノとかミヤマとか冠をつけるなら、ふつうのガマズミにも冠をつけるのが公平かつ便利と考えれば、このあまり使われない別名にもいくばくかの存在意義はあるのでしょう。

過去のきょう 2024 ニオイウツギ 2023 シルバープリベット 2022 コガクウツギ 2021 ゲンゲ(レンゲソウ) 2020 サワオグルマ 2019 ミヤマヨメナ 2018 キンカン 2017 ウメ(緑萼、リョクガクバイ)  2016 マメイヌツゲ  2015 ミツデカエデ(雌株)  2014 キクムグラ  2013 ガクウツギ  2012 ヒルザキツキミソウ(モモイロヒルザキツキミソウ)  2011 タチシオデ  2010 ヒメウツギ  2009 カッコソウ  2008 カマツカ  2007 キツネアザミ  2006 カラスビシャク  2005 シロミミナグサ  2004 エゴノキ

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5月14日(水) パイナップル

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あーらまあらま…で、娘1号に負けました。食べたパイナップルを植えておくとまたパイナップルができるという無限法則にチェレンジした父は丸3年でギブアップした(室内では葉の刺が危険すぎた)のに、娘は4年で歓びのときを迎えました。
ふーん、こんな風にてっぺんから塊が出てくるわけでした。このギザギザ頭をお迎えするために、彼女はなんと王林1個を犠牲(エチレン処理)にしたのです。ケチ爺が「もったいない」と呻いたら、「温室の入場料っていくら」ときました。勝てません。
さてこれからの話、この塊から薄紫の花が順々に咲くのは知っています。もちろん、実が可食サイズまで育った様子は最初に掲載しているし、この1月には西表島のパイナップル畑も収録しました。パイナップルの一生を概ねなぞり終わったその締め写真が娘の撮影というのは涙でも、世のなか、そんな構図が平穏ではありそうです。

過去のきょう 2024 ユキモチソウ 2023 サルビア・グレッギーとサルビア・ミクロフィラ 2022 ユリズイセン(アルストロメリア) 2021 アコウ 2020 ヤマモモ 2019 イチョウ 2018 野沢菜 2017 メキャベツ  2016 トウダイグサ  2015 ベニバナダイコンソウ(ゲウム)  2014 ベニウツギとタニウツギ  2013 シライトソウ  2012 アメリカアサガラ  2011 アオハダ  2010 コンニャク  2009 ギシギシ  2008 オオカメノキ  2007 ヤセウツボ  2006 タラヨウ  2005 ゼニアオイ  2004 エゴノキ

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5月13日(火) ソアリング・スピリッツ(つるバラ)

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白地に濃いピンクの絞りが和風で、グイッと心をつかまれました。一重であっても差し渡しが10cm前後あり、しかも花数豊富です。イケてます。
ということで、花にだけ注目しつつ撮影してあとで調べたら、これ、つるバラでした。それらしい蔓が画面中央に写っていたのは救いでしたが、意識していないものだからつるバラっぽい風情で撮れていないのは無念な反省事項です。
名前のソアリング(Soaring)で思い出すのは、かつて直列6気筒2ドアクーペで鳴らしたソアラ(SOARER)です。トヨタは「最上級グライダー」の意だと言っていたので、このバラも天高くまで駆け上がるのでしょう。名前からして花よりも蔓がウリになっているわけで、花にしか目が行かなかった爺さまの頬には濃いピンクの絞りが入ります。

過去のきょう 2024 つるアイスバーグ 2023 ヤマボウシ(シナヤマボウシ)・ウルフアイ 2022 ムラサキフトモモ 2021 スイートピー 2020 ノースポールギク(クリサンセマム・パルドサム) 2019 オッタチカタバミ 2018 ヒヨクヒバ(イトヒバ) 2017 シナユリノキ(とユリノキ)  2016 ウンシュウミカン  2015 マロニエ(セイヨウトチノキ)  2014 マツバトウダイ(ユーフォルビア・キパリッシアス)  2013 ムレスズメ  2012 カイジンドウ  2011 キンラン  2010 ミツデカエデ  2009 スイバ  2008 アマドコロ  2007 サワフタギ  2006 ミヤコワスレ  2005 セイヨウオダマキ  2004 ソラマメ

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5月12日(月) ニンジン(ビスナガ・ダウコイデスを訂正)

<記事訂正> とんでもないエラーをしてしまいました。記事掲載から4日後、畑の主(知り合い)に「これなに?」と尋ねたら「ニンジンよ」ですと!
ひぇ~、恥ずかし過ぎます。ニンジンの花がこんなに雄大かつ盛大に咲いてくれることを学びました。写真下のお馬鹿な記述は、いつもどおり「晒し」て禊ぎとします。

250512vis_daucoides
畑の隅が盛大に白い花笠で飾られていました。1mほどの高さまで咲き上がり、こんもりした半球状の花穂が次々と開いていきます。
最初はドクゼリモドキ(ホワイトレースフラワー)だろうと思いました。ところが、見るほどに「なんとなく」違う気がしてきます。一つは花、もう一つは葉です。
ドクゼリモドキ(Ammi majus)の花穂はやや平たく散開し、小穂ごとの距離は空き気味なのに対し、こちらはまとまりがいいのです。葉もA. majusは披針形で多少なりと葉幅が見られるのに、こちらは完全に線形でツンツンしています。
さて、こんな特徴から調べていくと、まずAmmi属のうちのvisnagaに行き着きます。ところがYListはA. visnagaはA. majusのシノニムだとしています。そんなはずは?とWFOにあたるとA. visnagaはVisnaga daucoidesのシノニムでした。
書いていて頭がワヤになりますが、Ammi属からVisnaga属が切り離され、その一員としてdaucoides(意味不明)の種小名を与えられたのがこれになります。
ということで、これは「白花笠背高糸葉芹」だろうというはた衛門の命名が世界的に認められるまで(笑)は、仕方ないのでこれはビスナガ・ダウコイデスです。

過去のきょう 2024 カーボロネロ(黒キャベツ) 2023 クゲヌマラン 2022 コアニチドリ 2021 トネリコバノカエデ 2020 レースラベンダー 2019 ミヤマガマズミ 2018 ツメクサ 2017 キエビネ  2016 コウヤワラビ  2015 ヘラオオバコ  2014 マルバウツギ  2013 セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ・レプタンス)  2012 チャンチン  2011 ハクウンボク  2010 オオカワヂシャ  2009 タラヨウ(雌花)  2008 オトコヨウゾメ  2007 アメリカフウロ  2006 カラマツ  2005 ヤマボウシ  2004 カナメモチ

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5月11日(日) エレモフィラ・ラケモサ

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ルアー釣りをする人が喜びそうな花です。形もそうだし、緑から黄色、オレンジ、そしてピンクへと変化してゆく色合いも、かなり疑似餌を思わせます。
そしてまた、開いた花の形やつくりが笑えます。パチクリまつげと白く輝くオヒゲ(細毛)におびき寄せられる虫さんがたくさんいそうです。
お店ではレインボースターとされていても、本名はエレモフィラ・ラケモサ(racemosa=総状花序の意)です。長い柄を持った花がツリー状に咲いていきます。
ただ、ラケモサでは覚えにくいだろうと考えた業界人が、「いかにも」な呼び名を考え出したせいで、こちらはずいぶん悩みました。いろいろ捜したのに、レインボースターの英字表記とか、園芸種だという記述を見つけることはできませんでした。これはいわゆる「流通名」なのだろうと判断し、頭の隅にだけ入れておくことにします。

過去のきょう 2024 キミノコーヒー 2023 ビルベリー 2022 カナクギノキ 2021 タチカメバソウ 2020 ルリヂシャ(ボリジ) 2019 アキタブキ 2018 ナツミカン(ナツダイダイ、ナツカン) 2017 レモン  2016 カシグルミ  2015 タラヨウ(雌株)  2014 ニガナ  2013 サンショウ  2012 クサソテツ  2011 カマヤマショウブ  2010 ハナイバナ  2009 ネコノメソウ  2008 クマガイソウ  2007 ナニワイバラ  2006 セリバヒエンソウ  2005 ポポー  2004 スイカズラ

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5月10日(土) ツルキジムシロ

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ふつうのキジムシロなら、もしかして本当にそこに雉が座るのかと思うくらい、黄色い座布団みたいに見えます。対してこちらは「蔓」という冠がつくくらいで、匍匐枝がビュービューと広がって、雉も人間も、あまり腰を下ろす気分にはなりません。
同属(Potentilla)とは言え、キジムシロの品種とか変種ではなく、別物です。種小名のStoloniferaは「匍匐枝を持つ」意味で、上述の特徴を言っています。
近場の野歩きで出会えるキジムシロに比べ、やや標高とか緯度が高い場所に分布するので、今回が初の撮影でした。それでも、奇数羽状複葉の先端3枚に比べ、それより元側の小葉が急に小さいという特徴までうまく写っていたのは幸運でした。

過去のきょう 2024 オルラヤ(オルラヤ・グランディフロラ、ハナカザリゼリ) 2023 ヒゴクサとエナシヒゴクサ 2022 イヌノフグリ 2021 マチルダ 2020 カシワ 2019 キバナウツギ 2018 ヤガミスゲ 2017 ヤマドリゼンマイ  2016 シラー・ペルビアナ(オオツルボ)  2015 トコナツ  2014 ジングウツツジ  2013 アレナリア・モンタナ  2012 トラフクロマツ  2011 マメヅタ  2010 モッコウバラ(白八重)  2009 エゾネギ(チャイブ)  2008 シャリンバイ  2007 ウスバサイシン  2006 セッコク  2005 ヤエコデマリ  2004 オオムラサキ

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5月9日(金) フイリヒナスミレ

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無茎種のスミレなので背丈がありません。そして花色が可憐で、葉は引き締まって装飾的な様子です。ヒナスミレのヒナは、雛だろうか、それとも鄙かしらんと生意気に考えたことが恥ずかしくなります。牧野博士があっさりと「花容が愛らしいから」と雛をあてているのを確認するまでもなく、一目瞭然、雛菫です。
その牧野図鑑には、「(葉)脈に沿って白斑のあるもの」はフイリヒナスミレという品種だとあります。さて自分が見たこの葉の白い模様をそれと断じるべきか迷いつつ、Wikiの参考写真の比較検討によって、これは明らかにフイリと判断できました。

過去のきょう 2024 ハイイヌガヤ 2023 フジ(ノダフジ) 2022 キバナフジ(キングサリ) 2021 サルオガセモドキ 2020 ホソノゲムギ 2019 ハナウド 2018 ウグイスカグラ 2017 ドクウツギ  2016 シャクナゲ  2015 ハンカチノキ  2014 ヤナギトラノオ  2013 ボタン  2012 ヤエムグラ  2011 スイバ  2010 オニグルミ  2009 コエンドロ(コリアンダー、パクチー)  2008 クレマチス・モンタナ  2007 オオアブラギリ(シナアブラギリ)  2006 イチゴ(優香)  2005 オオデマリ  2004 ミズキ

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5月8日(木) シナノタンポポ

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信濃域に足を踏み入れたところで見かけたからシナノタンポポだという、アバウトな見立てです。ただ、分類的にはカントウタンポポの亜種になり、天気予報では長野県も関東域とされるくらいで、撮影場所だけで決めつけるのはやや横暴です。
その辺は少しだけわかるようになって、忘れずに花の裏側チェックです。よしよし、総苞片の構成がカントウタンポポとは少なからず違っています。
ところが…なのです。そのあたりのポイントがシナノタンポポとそっくりなものにエゾタンポポ(未収録)があり、両種の見分けは花粉の違いでした。その大きさが均一ならシナノ、不ぞろいならエゾだと言われたところで、花粉、写していません・涙。
そこでまた話は冒頭に戻り、さすがにここ(撮影場所)は蝦夷ではなかろうよ、ということで、エゾを写せそうな場所に行くときは携帯顕微鏡を必携です。

過去のきょう 2024 ツボサンゴ(ヒューケラ)4種 2023 コウボウムギ 2022 ヤグラネギ 2021 ダイオウグミ 2020 ニオイロウバイ 2019 シラカシ 2018 ヒメイズイ 2017 ペチコートスイセン  2016 トガクシショウマ  2015 クジャクシダ  2014 モモイロハナエンジュ(バラアカシア)  2013 ツタバウンラン(ツタガラクサ)  2012 クレマチス・アーマンディ  2011 カジノキ  2010 ハイノキ  2009 ツボスミレ(ニョイスミレ)  2008 イヌガヤ  2007 ヒイラギソウ  2006 リムナンテス  2005 アサツキ  2004 ウツギ

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5月7日(水) アルテミシア・シルバーブロケード

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基本種であるシロヨモギ(未収録)とほとんど見分けがつかなくて、ただ、ことのほか立派な園芸種名に引きずられるせいか、銀白色の葉が眩しく見えます。
ブロケードというのは紋織物のことで、金銀や色糸を織り込むほか、色相差のない糸でボリウムを演出する方法があって、これはそのパターンということでしょう。
寒冷地の海岸で這うように育つという基本性向はそのままで、茎はほとんど立ち上がりません。露地植えにしたなら銀白の布地を広げたように美しく輝くことでしょうに、小さな鉢で行き場がなく、そのうち猛暑で息絶える運命かと思うと哀れです。

<既収録のアルテミシア(Artemisia・ヨモギ属)・和名50音順>アサギリソウ ☆ イワヨモギ ☆ カワラヨモギ ☆ ヨモギ
<追録> 10日ほどして花茎が立ち上がってきて、そこからまた10日ののちに花が咲きました。期待を裏切らず(笑)に「どうでもいい」風情です。(2025年5月27日)
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過去のきょう 2024 ヨドガワツツジ 2023 サルビア・ヤメンシス 2022 トキワサンザシ(ピラカンサ) 2021 オオジシバリ 2020 カマヤマショウブ 2019 シルバーレース 2018 カザンデマリ 2017 シロヤシオ(ゴヨウツツジ)  2016 ヒメシャクナゲ  2015 エニシダ  2014 ツリガネズイセン(ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ)  2013 ウラジロノキ  2012 サクラソウ  2011 ヒメハギ  2010 マルメロ  2009 アメリカイワナンテン  2008 ヒルガオ  2007 スイートピー  2006 ベニバナツメクサ  2005 モモイロヒルザキツキミソウ  2004 ハリエンジュ(ニセアカシア)

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5月6日(火) ヤマトレンギョウ

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ヤマトレンギョウについて、7年前の写真に不足していた点を補います。
まずは、あのとき撮影した株が雄=花が短花柱型だったところをカバーです。先が二つに割れた雌シベが思い切り突き出てセクシーな雌株(長花柱型)です。
ただ、花がとてもまばらなのは雌雄を問わぬヤマトレンギョウの特性です。さらに花びらも大陸産より細いので、どうにも写真が寂しげになってしまいます。
そこを埋めるように、今回は葉が展開していました。葉裏と葉柄が毛深くて、阿哲台あたりは寒いのかなぁと、まだ見ぬ地に思いを馳せます。

過去のきょう 2024 メカルドニア 2023 シラタマソウ(シレネ・ブルガリス) 2022 ニゲラ(クロタネソウ) 2021 ゼノビア・プルベルレンタ(スズランノキ) 2020 ムクノキ 2019 ユスラウメ 2018 シロバナツタバウンラン 2017 コバノタツナミ  2016 ヤマガラシ  2015 セキチク(カラナデシコ)  2014 コバノガマズミ  2013 ハッカクレン  2012 ハイノキ  2011 チョウジガマズミ  2010 カンザン(関山)  2009 シュロ(ワジュロ)とトウジュロ  2008 オサバグサ  2007 ピラカンサ  2006 オーニソガラム  2005 キリ  2004 ヤマボウシ

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5月5日(月) アカヤシオ

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花が同じ薄紅色のムラサキヤシオは前に取り上げています。その記事にこのアカヤシオは名前だけ登場していて、8年の時を経てご本人の初登場です。
あのとき、両者を「似ている」としたことを、いまは反省です。花色にはかなりの差があって、白いボカシを含んだこちらの柔らかさはとても印象的です。
さて、きょう、ここにアカヤシオを持ち出したのは愛子様に話をつなぐためです。3日、災害医療に関する国際学会の開会式で「お言葉」デビューなさり、そのご様子に多くの人が感動しています。女性天皇支持派が一気に増えそうな情勢です。
そんな敬宮殿下のお印はゴヨウツツジ(標準和名はシロヤシオ)です。その清楚極まりない姿はかつてここに載せていて、すでに追録までしています。
残念ながらもうシロヤシオの新しい写真がありません。ならばとここにアカヤシオを持ち出し、これで紅白の対にして寿ぎを演出してみました。

<補注> 「愛子さま」という品種名のシンビジウムをここに載せたのは、内親王殿下がまだ8歳のころのことでした。

過去のきょう 2024 オオバクロモジ 2023 ボロニア・ピンナタ 2022 ユズリハ 2021 耐寒マツバギク(デロスペルマ・ルミナスレンジャー) 2020 カズノコグサ 2019 ヘミジギア 2018 クマイチゴ 2017 ショウキウツギ  2016 ヤチヤナギ  2015 キクザクラ  2014 ニワナズナ(アリッスム)  2013 トドマツ  2012 ムラサキカタバミ  2011 ジョウリョクヤマボウシ  2010 タブノキ  2009 ダイコン  2008 ナラガシワ  2007 イチハツ  2006 ハナイカダ  2005 ユリノキ  2004 ムクロジ

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5月4日(日) アケビ

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アケビの花盛りを満開のオオヤマザクラが引き立ててくれていました。こうして、本来は関係のない草木を1枚の写真にしておくと、季節の理解が深まります。
ただし、今回の主役はあくまでアケビです。これまで見たアケビとしてはこれが最大サイズでした。天まで届けとばかりに巻き上がり、奔放に枝を垂らしていました。
実がぶら下がるころ、またここに立ちたいものと願いながら、さて、それに手の届くところまで蔓がやさしく撓垂れてくれるかどうか、行いを清めておきましょう。

過去のきょう 2024 サワオグルマ 2023 ユウギリソウ 2022 ゲンゲ(レンゲソウ) 2021 ヤモメカズラ(ペトレア・ボルビリス) 2020 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ) 2019 シロバナフジ 2018 サンカヨウ 2017 セキショウとショウブ  2016 ビオラ・つぶらなタヌキ  2015 ハハコグサ  2014 ダイオウグミ  2013 ゼンマイ  2012 イチハラトラノオ(市原虎の尾)  2011 セイヨウバクチノキ  2010 ベニシダ  2009 トウカエデ  2008 ニワトコとムベ  2007 キモクレン  2006 ヒメコウゾ  2005 スズラン  2004 ハルジオン

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5月3日(土) ヤマタバコ

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柔らかなのに硬いという、この葉独特の性質を表現してみました。枯れ葉を突き抜けて真っ直ぐに萌え出してくるわりには、手触りがとてもやんわりしています。
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また、葉の付け根側にエラがあること、葉脈がモッコリと裏側に隆起していることもヤマタバコの特色です。もちろん、この淡い色味は言うまでもありません。
別名がシカナとはだいたいの図鑑に書かれていても、その謂われが不明です。いつも名前の由来に触れてくれる牧野博士なのに、これに限っては「一名しかな」としかしてくれなかったせい(たぶん)で、後に続く皆さんは連綿とシカナを挙げるだけです。
ただ、現場でこの葉に触れてみると、「鹿が食う菜」だろうと容易に想像できます。しかしその現場をまだ誰も目撃していないのでしょう。ここは単なる想像だけで珍説を振りかざし放題のはた衛門が、後難を恐れずに「鹿菜だよ」と言っておきます。

<余談> タイトルをヤマタバコとしましたが、日本に自生する仲間にはヤマタバコとミチノクヤマタバコがあり、二つの見分けは総苞が合着する(ヤマタバコ)か割れる(ミチノク)かによるそうです。つまり、花を見るまではタイトルは仮題です。
なお、どちらにしてもLigularia(メタカラコウ属 ↓)なので、例の散漫な咲き方の黄花を初夏に咲かせるはずです。
<既収録のLigularia・和名50音順>オタカラコウ ☆ ハンカイソウ ☆ マルバダケブキ メタカラコウ ☆ リグラリア・ブリットマリークロウフォードおよびリグラリア・ミッドナイト レディ

過去のきょう 2024 イズセンリョウ 2023 ダイオウマツ 2022 シロバナオオベニゴウカン 2021 レンリソウ 2020 ベニバナツメクサ 2019 スズランとバイモ 2018 ウラジロウツギ 2017 ウバメガシ  2016 ヤドリギ  2015 チリメンガシ  2014 サギゴケ(ムラサキサギゴケ)  2013 ニッサボク  2012 セイヨウタンポポ  2011 シライトソウ  2010 ヘビノボラズ  2009 ギンラン  2008 フサスグリ  2007 シュンギク  2006 ムクノキ  2005 ワスレナグサ  2004 ハナビシソウ(カリフォルニアポピー)

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番外編 : 樹液酵母

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縦寸20~30cm、横幅5~6cmのブニュブニュ・シワシワ物体が2本、クマノミズキの幹に貼り付いていました。形と色と質感と、三拍子そろったキモさです。
なんじゃこれ~?と触ったら、お水がジョワ~とこぼれました。濡れた指を恐る恐る舐めてみたものの、味は感じません。ただのお水??
これ、樹液酵母という、わりと有名な物体でした。幹の傷から流れ出た樹液に天然酵母が繁殖して発酵したところに赤カビが付着して繁殖したものだそうで、酵母やカビの種類によって、このブニュ&シワの形状や色合いには幅があるようです。
野山徘徊20年余、初めて見ました。冥土の土産というヤツでしょうか。

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5月2日(金) イキシア・ビリディフローラ

250502ixi_viridiflora
ちょうど1週間前、蕾が開くのを待ちきれずに色味なしで取り上げました。あれからすぐ、緑だった蕾が青っぽくなってきたと思ったら、あっけなく開花です。
P5033794透明感と柔らかさのあるブルーです。ナーセリーの説明は「空色」でした。たしかに、志木のあたりの空でも、風が吹き荒れた翌日とかならこんなかもしれません。
お昼前に咲き出して、日が陰ると閉じました。次の日もその繰り返しです。アヤメ科なので、内花被3枚+外花被3枚の組み合わせでも、そんな無粋なことは考えないで、むふふ、かわいいね…と目尻を下げておきましょう。

<追録> 2週間ほど「空色」を楽しませてくれたあと、日が陰っても花は閉じなくなりました。青みを失った花びらは、咲いた順に下のものから次第に風に飛ばされ、そのあとには種が残っています。(2025年5月15日)
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過去のきょう 2024 ホンコンシュスラン 2023 ネメシア・ケイランサス 2022 イワカラクサ 2021 シラカンバ 2020 アキグミ 2019 ベニバナシャリンバイ 2018 タマノカンアオイ 2017 キバナオドリコソウ(ツルオドリコソウ)  2016 コイヌガラシ  2015 シャクヤク  2014 マルバアオダモ  2013 カントウタンポポ  2012 シロダモ  2011 カジカエデ(オニモミジ)  2010 クヌギ(雌花)  2009 キンラン  2008 マイヅルソウ  2007 ジュウニヒトエ  2006 カキドオシ  2005 シラー・ペルビアナ(オオツルボ)  2004 ハナビシソウ(カリフォルニアポピー)

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5月1日(木) アメリカミズバショウ

250501lys_americanus
おいおい、水芭蕉を黄色くしなくても…と園芸業界の行き過ぎを非難しようと思ったら、なんの、太平洋の向こう側の水芭蕉はこれが正常品でした。
しかも、あちらでの俗称はskunk cabbageです。これがキャベツに見えるのかと呆れつつ、スカンクと言われるほどの強い刺激臭にまみれなくてラッキーでした。水辺の向こうにあり、300mm望遠目一杯でこの程度の距離が幸いしました。
と言いつつ、今度コヤツを見かけたときはソロリと風下側に回ってみようか、などと考えてみたりします。怖い物見たさならぬ恐ろしい臭い嗅ぎたさです。

<補注> 似たような花形でもカイウ(カラー)の黄花品は抵抗なく観賞しました。

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