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1月29日(水) ウンナンシュロチク

250128rh_humilis
きのうは学名に触れないこのブログの気楽さを喜んだというのに、「そんなこっちゃ、ワタシらのこと理解できんでしょうが…」とシュロチクに叱られました。
これ、大温室でウンナンシュロチク(Rhapis multifida)とされていました。ウチのシュロチク(R. humilis)と変わらんけどなぁと首を傾げながら撮ったものです。
さてYListで確認すると、この和名は(学名も)収録されていません。そして、WFOはなんとmultifidaをhumilisのシノニムだとしています。つまり撮影時のワタシの不満(ないし混乱)をすっきりと解消してくれているわけです。
そこで種小名の意味が大事になってくるわけで、「humilis=低い・小さい」はほかのカンノンチク属(Rhapis)に存在する4mとかの大物とは違うことを示しています。まずこの特性は今回まな板にあげている両種には適合する形容です。
問題はmultifidaで、これは「多裂していること」、つまり葉の裂数が多いことを言っています。写真のものは見てわかるとおり12~15枚くらいがほとんどです。対するにうちに現存するシュロチクは上限12、下限4でした。明確な差があります。
そしてさらにWikiをあたると、きょう現在、しっかりとmultifidaは掲載しています。しかも添えられた写真に見る葉はやたら多裂していて、20枚を数えるものが多数です。ただし、humilisの写真も同じように裂数が多く、両種ほぼ変わりません。
結論:わかりません。ただし、上に掲げた写真のシュロチクとうちのシュロチクに限れば、かなりハッキリとした差があります。つまり、いまのところ今回の被写体にウンナンの名乗りを与えることはそれほどの暴挙には思えないのです。
と言うか、学術的進展はさておき、かつては学界も二つを区別していたのだし、ここにひっそりとウンナンシュロチクの名を記録しても叱られない気がします。

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