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12月28日(土) サトウキビ

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<八重山記2> 西表でも石垣でもサトウキビ畑はよく目につきました。労働のキツさや収益性の悪さから作付面積は年々減りつつあるようで、しかしそれでも県全体の畑の半分を占めると言いますから、道々、あちこちで「♪ざわわ ざわわ ざわわ~」と口ずさんでいたのは、決して良子さんファンだからという理由だけではなかったのです。
で、良子さんは「夏の陽ざしの中でぇ~」と決めるのに、「冬」でも「ざわわ」です。と言うか、いまが出荷時期だそうで、刈り取ったサトウキビを満載したトラックと何回かすれ違いました。島に製糖工場があって、毎日、新鮮なキビを運ぶのだそうです。
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そんな収穫時期はまた花期でもありました。サトウキビに花が咲く…考えてもいなかった自分を冷笑しつつ、イネ科(サトウキビ属)だし、地元でこれをウージと言うのはウーギ・ヲゥギ・ヲゥギーとか変化型があって、オギ(荻)に通じているのです。幼いサトウキビはオギと姿が似ているそうで、花もそんな感じです。
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ただ茎は明らかにこちらが太くて、ただしチョー硬くて、鎌で刈り取るのは腕にも腰にもキツいことが簡単に理解できます。現地の子供はこの茎をしゃぶったとは聞いても、しゃぶる前にどうやってこれを切り取ったものか、小さな謎です。
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そして、意味も知らずに聞き流していた「♪ウージの森であなたと出会い」という曲も、この畑を「森」ということ、「ウージの下で千代にさよなら」は集団自決のことを指しているらしいことを知りました。涙が溢れます。どうかしてこれからあの歌に接したとたん、爺さんは洟をすすり上げそうで、困った知識が増えてしまいました。

<補注> サトウキビには後日譚がありました。(2025年3月16日

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