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12月31日(火) テリハボク

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<八重山記5> 主に海岸や水際で見たものの、街路樹にもされていたし、公園でも見かけました。とにかく八重山ではかなりの濃度で出会える木です。
最初はフクギかと思ったのに、どうも葉がやや小型だし、縁がゆるやかに波打っています。同じフクギ科(Clusiaceae)ではあっても、こちらはテリハボクでした。
ピンポン球サイズの実をつけた木もあって、これを見るとキヤニモモ(これもフクギ科)を思い出します。オレンジ色に熟せば子供のおやつになるそうで、ならばと青いままを囓ってみた(嵌め込み写真左端)ら、酸っぱくてギブアップでした。
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自然に育てば20m超になるそうで、見上げてもどこからどこまでが同じ木なのか判断に苦しみます。フクギと混同するのは枝が整理された木の場合であって、自然のままに育った木はてんで勝手に大きく横広がりで、我の強さ満点です。

過去のきょう 2023 ゴールドクレスト 2022 オオトクサ 2021 アカジソ 2020 グリーンローズ 2019 キルトスペルマ・ジョンストニイ 2018 ゴバンノアシ 2017 エビスグサ 2016 クマシデ 2015 ソシンロウバイ 2014 カラスノゴマ 2013 フッキソウ 2012 コブシ 2011 シシバタニワタリ 2010 ソヨゴ 2009 ヒマラヤスギ 2008 スエコザサ 2007 サカキ 2006 オキザリス・プルプレア 2005 クリハラン 2004 マンリョウ

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12月30日(月) グンバイヒルガオ

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<八重山記4> 西表の砂浜に跋扈していた蔓性草本です。葉の形が、まさにお相撲の行司さんが持っている「アレ」なので、調べは簡単でした。
タイトルとした標準和名は実も蓋もなくそのままです。ただし、昼顔を名乗ってはいてもふつうのヒルガオ類(Calystegia)とは属違いで、Ipomoea、つまりアサガオ類サツマイモの仲間です。この属は害虫の宿主になるので、島外持ち出しは禁止です。
そして、沖縄の人はこれをアミフィーバナとかハマカンダーとか呼ぶようです。前者は「花を摘むと雨が降る」という迷信に拠っているのに、残念ながら今回は蕾さえ見つけられませんでした。ピンクの花(注)は周年で不定期に咲くらしく、滞在中に雨にはしっかりあたったというのに、ずいぶn嫌われたものです。
もう一つのハマカンダーは、沖縄でサツマイモをカンダバーということに通じているようです。上記分類のことを考えるなら、これが一番適切な名に思えます。

<補注> 資料写真で見る限り、グンバイヒルガオの花は色合いも形もサツマイモのそれ(本文中リンク先)とよく似ています。

過去のきょう 2023 オオセンボウ 2022 ヤマハクレン 2021 ローツス・ヒルスツス・ブリムストーン 2020 オガルカヤ 2019 シャリンバイとハナミズキ 2018 シクラメン・かがり火 2017 ヒイラギ 2016 レックスベゴニア・ワイルドファイアー 2015 ガザニア(クンショウギク) 2014 ヤブミョウガ 2013 ホトケノザ 2012 スハマソウ 2011 ミカイドウ 2010 ネメシア 2009 サワラ 2008 ヨルガオ 2007 ポインセチア 200 コガマ 2005 コトネアスター 2004 ソシンロウバイ

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12月29日(日) サキシマスオウノキ

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<八重山記3> くぉ----、これかぁ…と納得です。これなら、下がどんなに泥濘んでいても、台風がいかに乱暴でも、自分をしっかり支え続けることでしょう。
かつては船の舵に使われたそうで、なるほど・なるほどです。ロッキングチェアにできないかなと考えさせる部分もあって、聞きしに勝る迫力でした。
無念だったのは今回もウルトラマンに会えなかったことです。あるいは、小さな枝でいいので皮を剥いでその赤さを確かめたいものと夢は続きます。

<補注> モモタマナも板根を出すと知りました。(2025年1月8日

過去のきょう 2023 キナノキ 2022 クロホオズキ 2021 アグラオネマ・カーティシー 2020 サンゴシトウ(ヒシバデイゴ) 2019 クロコダイルファーン 2018 エスキナンサス・ツイスター 2017 チャボタイゲキ 2016 モクセンナ 2015 クロガネモチ 2014 ヤドリギ 2013 オタフクナンテン 2012 シナマンサク 2011 アオネカズラ 2010 カシワバハグマ 2009 イタドリ 2008 セイタカアワダチソウ 2007 ツルマサキ 2006 サツキ 2005 トサミズキ 2004 キダチアロエ

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12月28日(土) サトウキビ

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<八重山記2> 西表でも石垣でもサトウキビ畑はよく目につきました。労働のキツさや収益性の悪さから作付面積は年々減りつつあるようで、しかしそれでも県全体の畑の半分を占めると言いますから、道々、あちこちで「♪ざわわ ざわわ ざわわ~」と口ずさんでいたのは、決して良子さんファンだからという理由だけではなかったのです。
で、良子さんは「夏の陽ざしの中でぇ~」と決めるのに、「冬」でも「ざわわ」です。と言うか、いまが出荷時期だそうで、刈り取ったサトウキビを満載したトラックと何回かすれ違いました。島に製糖工場があって、毎日、新鮮なキビを運ぶのだそうです。
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そんな収穫時期はまた花期でもありました。サトウキビに花が咲く…考えてもいなかった自分を冷笑しつつ、イネ科(サトウキビ属)だし、地元でこれをウージと言うのはウーギ・ヲゥギ・ヲゥギーとか変化型があって、オギ(荻)に通じているのです。幼いサトウキビはオギと姿が似ているそうで、花もそんな感じです。
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ただ茎は明らかにこちらが太くて、ただしチョー硬くて、鎌で刈り取るのは腕にも腰にもキツいことが簡単に理解できます。現地の子供はこの茎をしゃぶったとは聞いても、しゃぶる前にどうやってこれを切り取ったものか、小さな謎です。
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そして、意味も知らずに聞き流していた「♪ウージの森であなたと出会い」という曲も、この畑を「森」ということ、「ウージの下で千代にさよなら」は集団自決のことを指しているらしいことを知りました。涙が溢れます。どうかしてこれからあの歌に接したとたん、爺さんは洟をすすり上げそうで、困った知識が増えてしまいました。

過去のきょう 2023 ブドウホオズキ 2022 ホウオウチク 2021 パッシフローラ・デカイスネアナ・ブルーヘブン 2020 アカバナ 2019 メヒルギ 2018 カクチョウラン 2017 オケラとホソバオケラ 2016 ブラサボラ・デビッドサンダー 2015 メドハギ 2014 ビロードモウズイカ 2013 フユノハナワラビ 2012 ススキ 2011 バラ(シャルル・ド・ゴール) 2010 サルトリイバラ(サンキライ) 2009 イイギリ 2008 ヤツガシラ 2007 ヤブツバキ 2006 サネカズラ 2005 カンアオイ 2004 ブルーデージー

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12月27日(金) ヤエヤマヤシ

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<八重山記1> 羽田を出た搭乗機は那覇をスルーし、離陸後3時間で石垣空港に降りました。すぐに離島ターミナルまで移動(40分)し、高速船を使って大原港まで45分、いくら日没の遅い南の島とは言え、そろそろ薄暗くなって西表島に上陸です。
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そんなシンドい移動を苦にさせなかったのは、6年前、「自分の故郷においで」とささやいた(リンク先10枚目写真)ヤエちゃんの声です。那覇ではなにかよそよそしかった佇まいも、本来の自生地・西表の森ではまさに健康美に輝いていました。
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そんな自然品もあれば、宿舎の庭にはまだ小さな植栽品がありました。もっともその脇にはもはや大人サイズの先輩もいて、葉を落としていました。葉鞘まで含めると一枚の葉は3m超えの大きさです。その葉鞘は厚く、恐ろしいほどの硬さです。
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あるいは石垣に沿って行儀良く植えられた仲間もいたし、道路脇にも並んでいて、準絶滅危惧指定ということが信じられないほどに意気軒昂でした。
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ヤエヤマヤシの生長点はこうして10枚ほどの葉鞘に包まれています。その葉鞘は初めはふつうに緑色で、次第に褐色を呈します。役目を終えた葉(と葉鞘)が落ちると、その環状斑が縞模様となって残ります。その途中に箒のような花穂(雌雄同株異花、2枚目写真に穂の痕跡が見える)がついて実ができます。
残念ながら今回の旅ではそんな開花・結実シーンには出会えなかったので、もし次回があるならば、もう少しいい季節を狙うことにしたいものです。

過去のきょう 2023 ブルーアイス 2022 アンスリウム・スペクタビレ 2021 シロアミメグサとコガタシロアミメグサ 2020 ケヤキ・むさしの1号 2019 シクラメン 2018 ドラセナ・コンシンナ・トリカラー・レインボー 2017 エスキナンサス・スペキオスス 2016 ドンベヤ・里見の春 2015 タラノキ 2014 ヤマハギ 2013 チドリノキ 2012 キミノセンリョウ 2011 球根ベゴニア 2010 スギ 2009 ナツメヤシ 2008 ハスノハカズラ 2007 オレガノ・バーバラチンゲイ 2006 ムサシアブミ 2005 ヒヨドリジョウゴ 2004 レースラベンダー

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12月26日(木) シャコバサボテン・ゴールドチャーム

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ちょっと珍しい色目だし、お勉強要素も含んだ品種なので、写真のマズさはまったく考慮せずに収録しておきます。これ、業界ではデンマークカクタスです。
さて、そのデンマークカクタスってなんじゃ?という話で、要はただのシャコバサボテンなのに、デンマークで多く弄られて、そこから国名で呼ぶようになったと言います。ほかに、クリスマスごろに業界に出回るのでクリスマスカクタスとも呼びます。
実際、この鉢は店先では「デンマークカクタス・ゴールドチャーム」とされていました。しかし、残念ながらGold CharmはアメリカのBarnell Cobiaさんが作出したので、デンマーク呼ばわりする必要は微塵もありません。
また、この花の色目はゴールドというよりもとろけそうなクリームではあっても、参考写真だとオレンジ色が強くてかなり金色に見えるものもあるし、まさかのピンクを呈する場合もあるようです。交配親が公表されていなくて、こんな花色のバラエティから察するに、いろいろ何重にも掛け合わせしたのかなぁと嘆息するばかりです。

過去のきょう 2023 エケベリア・パウダーブルー 2022 カラフトイバラ 2021 マホニア・チャリティー 2020 キダチチョウセンアサガオ 2019 ミカエリソウ 2018 シマサンゴアナナス 2017 ツルギキョウ 2016 リュウビンタイ 2015 ヌマツルギク 2014 ウラハグサ(フウチソウ) 2013 リョウメンシダ 2012 メガルカヤ(とオガルカヤ) 2011 ワイヤープランツ 2010 ポピ-マロー 2009 フサザクラ 2008 ハマボウ 2007 レンギョウ 2006 ハナイソギク 2005 ウキツリボク(アブチロン、チロリアンランプ) 2004 センダン

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12月25日(水) ホホバ

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ラグビーボール型で緑色をした実がこの枝にプランプラン並んでいたらうれしかったのに、それは欲張りすぎでした。珍しいこの木に会えただけで満足です。
かなりクセつよルックスの葉はその付け根が動くようになっていて、葉を立てたり寝かせたりします。もちろん光の調節が目的で、砂漠に暮らす木の知恵です。革質で葉厚もあり、ロウ質でコーティングされている表面は艶消しの灰緑色をしています。
そして、自分は男のくせにホホバオイルがお肌によろしいことを知っています。そのくらいマスコミには繁く登場するわけです。上記の実が裂けてこぼれ落ちる種子を常温で圧搾すると、その貴重なオイルがタラ~リという寸法です。
ただし、植えて15年ほどしないとそんな収穫段階にはならないそうで、さて、今回撮影できたこの木はいったい何年ものなのか、気長に待つことといたしましょう。

過去のきょう 2023 ゴールドクレスト・ウィルマ 2022 アロエ・ドロテアエ 2021 パナマソウ 2020 ヤナギイチゴ 2019 ジゴペタルム・マッカイ 2018 アマミヒイラギモチ 2017 カラスザンショウほか(時間差離脱総集編) 2016 フユイチゴ 2015 モクレイシ 2014 サネカズラ 2013 マユミ 2012 モミ 2011 ルメクス 2010 コウヨウザン 2009 クロガネモチ 2008 ハマゴウ 2007 ノササゲ 2006 シロタエヒマワリ 2005 キンメイモウソウチク 2004 ボケ

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12月24日(火) コピアポア・黒士冠

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「こくしかん」と入力すればすぐにあの大学の名前が変換候補に出てきます。もしかして、この刺の怖さを「泣く子も黙る士舘生」になぞらえたとか…。
いえいえ、あの大学はこのごろ箱根駅伝も常連(注)だし、昔とはイメージが違ってきています。そして、この刺も見た目とは違い、ワタシの柔肌も無問題です。
どうも、この手の植物に重厚な和名を与えるのは業界の常であって、植物学的にはこのサボテンはCopiapoa dealbataです。その種小名の意味は「白くなった」であり、「黒いサムライ」とは真逆です。白いところも黒いところも見つけられない節穴さんは、なんだかわからないまま、「まっ、いいか」とテキトー丸出しです。

<補注> 無念なことに、あの大学、10月の予選会は13位でした。ずっと2桁順位だったとは言え、せっかく8年続いた本戦出場がいったん途切れました。

過去のきょう 2023 アロエ・ブランドライエンシス 2022 ハマベノキ 2021 カエンカズラ 2020 チコリー・プレコーチェ 2019 アブラツツジ 2018 ペペロミア・アルギレイア(シマアオイソウ) 2017 ツワブキ 2016 レリオカトレア・リグレイ(洋ラン) 2015 ノカンゾウ 2014 コセンダングサ 2013 ツチアケビ 2012 ノガリヤス 2011 メグスリノキ 2010 ヤバネヒイラギモチ 2009 タラノキ 2008 コウヨウザン 2007 シキザクラ 2006 シキザキホソバアカシア 2005 シモバシラ 2004 ポインセチア

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12月23日(月) カマツカ

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カマツカに変わりはないはずなのに、片や12月中旬にはすべての葉を落として、真っ赤な実だけになっていた一方、ここの木は「落ちない葉」が売りのヤマコウバシも尻尾を巻いて逃げ出しそうに葉が元気で、かつ美しい色合いを見せていました。
思うに、後方に見えている喬木が優しく陽射しを遮り、そのわりには適度な光線を与えてくれるという環境が奏功している気がします。そもそもが林縁を好む性質なので、ご本人、かなり気分がいいのだと思います。あるいは実がまったく見られなかったので、その面の負担がなかった(おそらく隔年結果)ことも楽だったのでしょう。
緑のときはどこと言って特徴のない葉だったのに、こうして陽を透かして眺めると、ゆったりしたフォルムの卵形が印象的だし、互生だったことも再確認です。

過去のきょう 2023 オガサワラビロウ 2022 エケベリア・プロリフィカ 2021 シマクワズイモ 2020 コムラサキ 2019 ツルバギア・フラグランス 2018 ブーゲンビリア 2017 チョウセンレンギョウ 2016 センダンとエンジュ 2015 アメリカアサガラ 2014 セイヨウキヅタ(ヘデラ・ヘリックス、イングリッシュ・アイビー) 2013 カラスザンショウ 2012 リュウキュウマメガキ 2011 センボンヤリ 2010 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2009 マメキンカン 2008 ユキツバキ 2007 ミヤマフユイチゴ 2006 ユリオプスデージー 2005 スイカズラ 2004 ニワナズナ(アリッスム)

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12月22日(日) ゴエッペルチア・マジェスティカ

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カラテアとされていた種類の多くがゴエッペルチアに属変更されたことはじつに頭が痛いことなのに、一緒に種小名まで変わるなんて、もう素人イジメです。
この刷毛目みたいな美しい模様の葉は、かつてカラテア・プリンセプスとして取り上げました。しかし、その花びらは展開するのでゴエッペルチアということだし、なんとプリンセプスもいまはシノニムとされ、正しくはマジェスティカらしいのです。
らしい…というのはじつに無責任でも、これらの変更についての資料がほぼ英文ページであり(WFOなど)、しかも資料写真の葉の模様は微妙にバラエティがあり、なんともどうにも不安だらけなのです。まずは暫定の心覚えです。
ただ、プリンセプスと同じくマジェスティカも「雄大な」とか「高貴な」の意味に通じているはずで、「持ち上げ方」は前と同じなのだろうと妙な納得をしています。

過去のきょう 2023 ウスバヤブマメ 2022 ルッティア・フルティコサ 2021 トウグミ 2020 ノウゼンハレン(キンレンカ、ナスタチウム) 2019 ウメ 2018 ベゴニア・マソニアナ 2017 スノードロップ 2016 赤ダイコン(紅ダイコン) 2015 ムシトリナデシコ 2014 ヤマユリ 2013 ヒメツルソバ 2012 ツワブキ 2011 トネリコバノカエデ 2010 トウワタ(アスクレピアス) 2009 ナナミノキ 2008 カラシナ(セイヨウカラシナ) 2007 ミヤマシキミ 2006 ナガエコミカンソウ(ブラジルコミカンソウ) 2005 グリーンアイス 2004 トベラ

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12月21日(土) グランサムツバキ

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花より団子の人に撮られると、せっかくドデカい(差し渡しで15cm前後)グランサムツバキの花は後景になりさがります。つい目を奪われた実は直径で7cmくらい、ふつうに見るヤブツバキのそれよりもふた回りはビッグサイズです。
ただ、皮がやたら分厚いので、なかの種(7~8個)はややがっかりサイズです。それよりもこのツバキの実が面白いのは帽子のように残った萼です。
グランサム(Grantham)はもしかしてBigThumb(偉大な父・頼れる父)に近い単語かと考えたのは当てずっぽうに過ぎました。この椿は中国の香港島や隣の広東省に分布するそうで、20世紀の中葉にこれが発見されたときの香港総督・グランサム卿への献名でした。現地名だと「大苞白山茶」で、おぉ、面白い萼に注目してるじゃないか…とか、ふーん「茶」なのか…とか、すごく贔屓にしたい名前です。

過去のきょう 2023 エクレール 2022 アグラオネマ・ホワイトレイン 2021 コダチダリア(キダチダリア、皇帝ダリア) 2020 イチョウ 2019 ジャーマンアイリス 2018 ロスマニア・ロンギフロラ 2017 シラカンバ 2016 アカメガシワ 2015 西洋ツゲ(ボックスウッド) 2014 ブナ 2013 ツクバネウツギ 2012 イイギリ 2011 ナタマメ 2010 カエンキセワタ(レオノチス) 2009 カラスザンショウ 2008 タネツケバナ 2007 カラタチバナ 2006 ユキヤナギ 2005 ハンノキ 2004 ギョリュウバイ

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12月20日(金) ユウギリソウ

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まだ冬の入口で威張るのもナンですが、前の冬よりは逞しいお姿です。ただいま身長40cm、茎の頂がそろっていて、いかにも根の具合が良さそうです。
たまたまお店から連れ帰ったおととしの夏、過湿はダメという謳い文句に踊らされ、メインの花房を2個失った苦い体験があります。2年目(2023年)の夏も、まだ調子をつかみきれないまま、バランスの悪い姿で過ごしました。
それが今年は意外なほど順調でした。様子を見ながら、かなりお水をたくさんあげたのが正解だったようです。いわゆるお世話ガイドの方法論を上っ面だけなぞってもダメで、やはり草木の気持ちに合わせることが大切だと学び直しです。

過去のきょう 2023 トウモロコシ 2022 ミツバカズラ(属のなにか) 2021 キバナカエンボク 2020 コマツヨイグサ 2019 イチョウ 2018 ブラキカム・チェリッシュ 2017 ヒルムシロ 2016 熱帯スイレン 2015 ヒデリコ 2014 ナルコユリ 2013 カラスウリ 2012 ナギナタコウジュ 2011 トキワサンザシ(ピラカンサ) 2010 アマクリナム 2009 センリョウ 2008 タンキリマメ 2007 クネンボ 2006 ヒイラギ 2005 キリ 2004 イヌホオズキ

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12月19日(木) イロハモミジ

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しつこくもイロハモミジです。先週はイチョウを引き立て役にして赤を際立たせてみたのに対し、きょうのイロハモミジは「おやおや?」の2パターンです。
まず1枚目は斑(ぶち)モミジ:::もちろんおふざけ名前です。この木はごくふつうの斜面に生えていたものの、写真をよく見れば喬木が被さっています。微妙に陰を作りながらも適切な光線を供給する…なかなか気の利いた蔽いが作った作品です。
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さてこちらは反逆モミジです。もちろん、はた衛門がズルをしてよその葉を載せたのではありません。まさか終日この二枚だけに光線があたったのでしょうか。樹種が同じでも赤くなったり黄色くなったりという現象は承知でも、この木にはもう降参です。

<補注> 全体黄葉のなかで数枚だけ紅葉というパターンには先行事例があります。

過去のきょう 2023 ホヤ・ムルチフロラ 2022 プレウロタリス・タランツラ 2021 インパチェンス・コンゴレンシス 2020 マツブサ 2019 ゴヨウアサガオ 2018 アイスバーグ 2017 ネーブルオレンジ 2016 ツタ(ナツヅタ) 2015 タイワンサザンカ 2014 イヌブナ 2013 イイギリ 2012 オガタマノキ 2011 ススキ 2010 クロマツ 2009 イチョウ 2008 モチノキ 2007 ハクウンボク 2006 フユザクラ 2005 トコナツ 2004 ジュウガツザクラ

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12月18日(水) シュッコンタバコ

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ラッパ型にのびた花筒の先が5裂するこの形には見覚えがあります。ある年の夏、アフィニス夏の音楽祭が実施されていた街が、こんな花で飾られていました。
もっともあれはニコチアナ・サンデラエだったのに対し、こちらは属は同じでもalata、和名ではシュッコンタバコと呼ばれます。寒冷地だと宿根は無理で一年草扱いされるのに、志木の近辺ではこうして師走半ばでも元気に花を咲かせていました。茎葉に触るとザラザラと毛深くて、それが耐寒性を高めているのでしょう。
サンデラエと同じくハナタバコと呼ぶ向きがあっても、混乱を招くだけの悪趣味だし、身近では立派に宿根してくれるので、シュッコンタバコ一本で覚えることにします。

過去のきょう 2023 アカザカズラ(オカワカメ) 2022 オオモミジ(滝野川) 2021 アエスクルス・パルビフローラ(ボトルブラッシュバックアイ) 2020 小菊(イエギク) 2019 トゲバンレイシ 2018 ペペロミア・クルシフォリア 2017 ススキ(とオギとヨシ) 2016 エイザンスミレ 2015 ベニニガナ 2014 クサソテツ 2013 シオデ 2012 シモバシラ 2011 ソシンロウバイ 2010 リンドウ 2009 チドリノキ 2008 マルバアキグミ 2007 ハクサンボク 2006 ムクロジ 2005 マリアアザミ 2004 ワビスケ

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12月17日(火) イザヨイバラ

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15日が満月で、翌日16日が十六夜の月…今年の12月はずいぶんと暦がデキすぎでした。なにか慶事があっても良さそうなのに、下界はお先真っ暗でございます。
とか言いながら、爺さまはのんびりと十六夜の月を撮ってご機嫌です。前もって得ていたイザヨイバラ(注)の写真にそれを貼り付け、ニマニマ・ニターリです。
それにしても、バラの花の欠けがこれだけわかりやすいのに比べると、十六夜の月の欠け方はじつにビミョー(右上部分)です。これは16日の月齢が14.9(当日正午の値)、つまりほぼ満月だったという悲しい巡り合わせのせいです。
そんな憾みを残しながらも、16日の夜はうまい具合に寒風もなく雲もなく、こうして子供の理科の勉強みたいなことをして遊べたのだから、大・大・大満足です。

<補注> かつての記事には八重と一重、それぞれのイザヨイバラを載せています。

過去のきょう 2023 ハチジョウキブシ 2022 コガタムラサキオモト 2021 ムラサキバレンギク(エキナセア・シャイアンスピリット) 2020 ムユウジュ 2019 セッカタマシダ・ダフィー 2018 ウォレミマツ(ジュラシックツリー) 2017 イヌカラマツ 2016 テッケンユサン(アブラスギ、ユサン) 2015 オリーブ 2014 パキラ 2013 アツバキミガヨラン 2012 フウ 2011 クリスマスローズ(ニゲル) 2010 ニワウルシ(シンジュ) 2009 アキニレ 2008 ハマヒサカキ 2007 キジョラン 2006 ヤブコウジ 2005 ローズマリー 2004 トウネズミモチ

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12月16日(月) タイアザミ

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年を越せば綿毛だけの姿になるはずです。しかし、最後のあがきと言い捨てるにはもったいないほどの若々しさで、近所の老人ホームに飾ってあげたくなります。
…とか憎まれ口をきいていないで、過去の弁明が必要です。タイアザミは蔵(増補版)に1回、こちら(ブログ)に3回登場しています。その最初のころはタイアザミの特徴をよく知りもせず、「背が高いからタイアザミだろう」みたいに思っていました。
そのため、蔵(2005年収録)とブログの2013年に載せている写真はかなり怪しいと、いま後悔しているのです。ならばほかのなに?ということもわからず、素人の迷いの記録として残してはおくものの、自分的には2019年のものと今回のものをタイアザミとして覚えておくつもりです。タイアザミの語源には「大薊」以外に「痛い薊」の転訛だという説も今回見つけて、ホントに痛いよなぁと涙がポロリです。

過去のきょう 2023 ハチジョウアザミ 2022 ホワイトキャンドル(ウィトフィルディア・エロンガタ) 2021 アリストロキア・トリカウダタ 2020 チョロギ 2019 テイキンザクラ 2018 キフゲットウ 2017 シラヤマギク 2016 ミズヒキ 2015 タカサゴユリ 2014 ハキダメギク 2013 洋ラン(品種不明) 2012 イソギク 2011 コウシンバラ 2010 フウ 2009 サンビタリア 2008 シラキ 2007 コスモス(矮性) 2006 タアツァイ 2005 リュウキュウマメガキ 2004 ネズミモチ

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12月15日(日) ノイバラ

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いいね、いいね。だいぶ前よりも「らしい」じゃないですか。同じ季節に、同じ素材を、同じ方法で撮る…そしてニンマリするのです。完璧な自己満足です。
そしてすぐドキッとするわけです。え、これ、ノイバラだった? テリハノイバラかもよ? 葉を調べてからシャッター押そうよ。文句なしの自己嫌悪です。
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あわててファイルを見直すと、枯れ残った葉がかろうじて写っていました。艶がないように見えます。しかし、同じ状態のテリハの写真をここに並べないとダメでしょう。もういい加減にポカなし作業をしたらどうかと思いつつ、どうも不治の病です。

過去のきょう 2023 ハナチョウジ 2022 ナツシロギク(フィーバーフュー、マトリカリア) 2021 ニトベギク 2020 イヌマキ 2019 ゴエッペルチア・ケゲルジャニー 2018 ナリヒラヒイラギナンテン 2017 ウバメガシ 2016 ザボン(ブンタン、ボンタン) 2015 ホソバシャリンバイ 2014 カシワ 2013 シシユズ(オニユズ) 2012 マンサク 2011 ビオラ 2010 コダチダリア(キダチダリア、皇帝ダリア) 2009 アオギリ 2008 ツクバネ 2007 カラスザンショウ 2006 チャボヒバ 2005 クロガネモチ 2004 カナムグラ

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12月14日(土) ケショウビユ(イレシネ・ヘルブスティー)

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かつての収録は10月でした。ウチの玄関脇を飾っていてくれたものの、そのままでは年を越すことはできませんでした。つまり、今回の撮影は温室内です。
ただし、ここでも花または花芽は見られませんでした。もっとも、海外ページには「エネルギーを消費しそうな花芽は摘み取るように」とするものもあって、もしかしたらこの温室の管理担当さんも「正しいお世話」をしているのかもしれません。
それほど追いかけるべき姿ではなくても、見られないとなると悔しいものです。「冬の入口で挿し芽にして室内で越冬させる」という案内があったりするので、次に買い込む機会にまだそれを覚えていたら、試してみてもいいかと思ったりします。

過去のきょう 2023 エランテムム・ワッティー 2022 ヘンリーヅタ 2021 カマツカ 2020 クダモノトケイソウ(パッションフルーツ) 2019 ネジキ 2018 ヨウサイ(クウシンサイ) 2017 フランネルフラワー 2016 ストロビランテス・エキゾチカ 2015 ハイアワユキセンダングサとウィンターコスモス 2014 カリガネソウ 2013 タコノアシ 2012 キジョラン(とアサギマダラの卵) 2011 フサザクラ 2010 ノハラアザミ 2009 サンパチェンス 2008 カラスザンショウ 2007 フウ 2006 ムラサキキャベツ 2005 ハナヒョウタンボク 2004 ホオズキ

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12月13日(金) タイワンサザンカ

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久しぶりのタイワンサザンカなので握手です。街ではなかなか見かけなくて、キリッと小気味良い姿なのでファンなのに、寂しいことです。
花は小さいよりも大きい方が庭木には好まれるのでしょう。また、その小柄な花を自分の葉で隠すようにするところも、ちょっと渋すぎるとは思います。
「秘すれば花なり」と書き残した先人の言葉はわりと有名なはずなのに、「べき論」と日々の営みが一致しないのは、国会筋だけの生き方ではないようです。

過去のきょう 2023 オオムラサキシキブ 2022 アグラオネマ・ホワイトステム 2021 ホワイトバットフラワー 2020 コーヒーノキ 2019 サルビア・コッキネア 2018 ツルラン 2017 ハゼノキ 2016 セコイア(センペルセコイア、アメリカスギ) 2015 ヌマミズキ 2014 ヒマラヤスギ 2013 サザンカ 2012 カキノキ(次郎) 2011 タヌキマメ 2010 キッコウハグマ 2009 イタヤカエデ 2008 カラハナソウ 2007 ハンカチノキ 2006 カランコエ・ベハレンシス 2005 ワビスケ 2004 イシミカワ

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12月12日(木) ルエリア・バルビラナ

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Ruellia(ルイラソウ属)の収録もこれで5種を数えるようになって、なんとなく雰囲気でわかるようになりました。花の形はルエリア・マコヤナが近く、花色を言うならケブカルイラソウとかヤナギバルイラソウがこんな薄紫でした。
一方で、葉はルエリア・コロラタが似ていました。もっとも、コロラタの花は、色も形も上記3種とはカスリもせず、「わかるように」なった発言は即・取り消しです。
常緑多年草とされていて、温暖化の日本ではこれから「ときしらず」でこの花を見られるかもしれません。それほど異風ではないし、海で獲れる魚も年々変化しているそうで、草花の1種・2種、笑って受け入れなくてはいけない時代なのでしょう。

過去のきょう 2023 ブドウホオズキ 2022 シンジュノキ(ハッピーベリー) 2021 アリストロキア・サルバドレンシス 2020 センニンソウ 2019 ノックアウトとダブルノックアウト 2018 ウラジロノキ 2017 フジバカマ 2016 タチツボスミレ 2015 スカシタゴボウ 2014 タコノアシ 2013 オオツワブキ 2012 ヤブタバコ 2011 カマクラヒバ 2010 チョコレートコスモス 2009 ネズミモチ 2008 ツルアリドオシ 2007 カラマツ 2006 エピデンドラム・ラディカンス 2005 ノゲシ 2004 イヌリンゴ

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12月11日(水) イロハモミジ

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イチョウイロハモミジの重なりが美しすぎて、ああでもない・こうでもないと写しまくっていたら、ブラックホールを発見しました。吸い込まれそうです。
さて、タイトルはどちらにしようか考えて、過去の登場回数を確認したら、両方とも11回でした。白熱の好勝負というか、惰性の消化試合というか、ビミョーです。
そこで、昔、イロハモミジを素材に同じような写真を撮ったことを思い出しました。あのときはカメラのお遊び機能に依存したのに比べると、今回は己のフットワークで得た大切な一枚です。イロハモミジへのお詫びの気持ちで、きょうのタイトル決定です。

<補注> 翌週もまたイロハモミジの紅黄葉に見とれました。(2024年12月19日

過去のきょう 2023 ヒトツバハギ 2022 ドロセラ・アデラエ(ツルギバモウセンゴケ) 2021 ノコンギク 2020 サポジラ 2019 木立性ベゴニア・ホワイトカスケード 2018 ハマヒサカキ 2017 コウシンバラ 2016 イイギリ、ほか2種 2015 イタヤカエデ 2014 ハナゾノツクバネウツギ 2013 ヒマラヤザクラ 2012 アスナロ 2011 ゴクラクチョウカ 2010 ヤマアジサイ 2009 ノイバラ 2008 ラシャカキグサ 2007 シャシャンボ 2006 デルフィニウム 2005 トウカエデ 2004 ウキツリボク(アブチロン、チロリアンランプ)

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12月10日(火) スプレー菊・バルティカライム

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ホントはシャムロックを自宅でジトッと眺めたかったのに、花屋さんに頼んでいたら、こんな明るめの緑色に行き当たりました。むふ、これもご縁でしょう。
スプレー菊の園芸品で、名前が厳かです。ライムは花芯の色合いだとすぐにわかるものの、バルティカが不明でした。ほほぉ、Baltica、18億年も前に発生した大陸だそうで、話がやけに雄大です。この名前を持つ菊はほかに3色(ピンク、サーモン、イエロー)あって、バルティカシリーズと銘打たれていました。
当然ながら、肝心の葉はごくフツーに5裂でした。やっぱりね…と苦笑いしつつ、この菊は日持ちが49日だという資料を見つけ、検証する楽しみができました。

過去のきょう 2023 アオノクマタケラン 2022 オウギバショウ(タビビトノキ) 2021 バオバブ(アダンソニア・ディギタタ) 2020 フクリンチトセラン(サンセベリア・ローレンチー) 2019 イチョウ 2018 セレウスサボテン(鬼面角) 2017 キンミズヒキ 2016 ウチワゴケ 2015 ストック(アラセイトウ) 2014 ヒメガマ 2013 セリバオウレン 2012 ワラビ 2011 ウワミズザクラ 2010 リコリス・オーレア 2009 ヤーコン 2008 チョクザキヨメナ 2007 メグスリノキ 2006 ゴクラクチョウカ 2005 ブルーベリー 2004 フクシア

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12月9日(月) レモン・ポンデロサ

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去年の夏、実がまだ緑色で、しかしサイズ(特に胴回り)はほぼ完成形の状態を一度取り上げました。その写真には、3月になって縦寸が増し、色も完全に賞味OKの段階を貼り付けていて、それでこの大型レモンは語り尽くした感がありました。
では今回掲載の趣旨はと言えば、これが露地物という点です。前の撮影は、8月も3月もどちらも温室での栽培品でした。ところが、今回こうして無事が確認できたように、首都圏でも南部ならば立派に屋外で冬を越せるというのです。
もっとも、ふつうのレモンはこの辺の冬なんて意に介すことなく実をぶら下げ通すので、それより体積で4倍もあろうというポンデロサの冬越しに驚く必要は薄そうです。こんな大物をシンボルツリーとして育てて正月を迎えるのも一興でしょう。

過去のきょう 2023 メガスケパスマ・エリスロクラミス 2022 ホテイアオイ 2021 ガステリア・グラキリス 2020 ミツバツツジ 2019 チューリップ 2018 ズミ(キミズミ) 2017 チャンチン 2016 エンジュ 2015 ヒメタイサンボク 2014 トウカエデ 2013 コナラ 2012 ウラムラサキ(ストロビランテス・ディエリアナ) 2011 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ) 2010 イロハモミジ 2009 メタセコイア 2008 アオハダ 2007 ケヤキ 2006 サンダーソニア 2005 サンシュユ 2004 メキシカン・ブッシュ・セージ

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12月8日(日) リパリス・グロッサ

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縦横1cmほどの小さな花がこれでもかと並びます。サイズのわりに形が込み入っているし、色も明快なサーモンで、類例を思い出しにくいほど特徴的です。
一方、その花を支える茎はガッチリと丈夫そうだし、根もとの葉もシンプルな楕円形で厚みがあって、繊細な花とはまったく対極をなします。
属名のLiparisは「輝く」意で、その葉の特徴を言っています。種小名のgrossaも厚みのことを言っていて、どうやら華奢な花は無視した学名のようです。
東南アジアの樹林帯で樹木に着生して育つそうで、日本にも同属のクモキリソウ(雲切草)があるのに、まだ会えていません。来年夏のターゲットです。

過去のきょう 2023 イヨカズラ 2022 ニシキギ 2021 イヌエンジュ 2020 ツバキカズラ 2019 シロモジ 2018 タカナ 2017 コアカザ 2016 オウゴンカズラ(ポトス・エンジョイ) 2015 ハグロソウ 2014 テンニンソウ 2013 オオハナワラビ 2012 ヤブマメ 2011 ネコノチチ 2010 ホソバオケラ 2009 イイギリ 2008 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2007 ダケカンバ 2006 コクサギ 2005 サルトリイバラ(サンキライ) 2004 ガーデンシクラメン

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12月7日(土) ベルゼリア・アルビフローラ・グリーン

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南アフリカ・ケープ地方原産の低木で、いかにも厳しい環境に適応した風貌です。もっとも見た目が危なそうな葉は柔らかくて優しい手触りです。これでも動物にしてみれば飲み込みにくいでしょうから、自己防衛機能は果たしているのでしょう。
流通的にはブルニアとされていても、現在の分類はベルゼリア属(Berzelia)です。ブルニア科のなかのブルニア属から切り出された仲間で、見た感じはよく似ています。ブルニアよりも球状花序が小さめでそこが緑系なのがベルゼリアみたいです。
ただ、そのなかでアルビフローラを名乗るので白花かと思えば、品種名がグリーンです。自己否定というか錯綜というか、これこそ「名前は記号」論の極みです。

過去のきょう 2023 アオギリ 2022 タッカ・インテグリフォリア(ホワイトバットフラワー、ホワイトキャットフラワー) 2021 イワギク 2020 エリカ・ファイアーヒース 2019 キャベツ 2018 ハナヒリノキ 2017 アズサ(ヨグソミネバリ) 2016 カイノキ 2015 カナクギノキ 2014 イヌザンショウ 2013 ムラサキシキブ 2012 ヤマコウバシ 2011 メキシカン・マリーゴールド 2010 アカガシワ 2009 ウシハコベ 2008 コハウチワカエデ 2007 ギヌラ・パープルパッション 2006 ヤマハゼ 2005 ストック 2004 イチョウ

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番外編 : 百舌のはやにえ

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初めて見ました。百舌のはやにえ(早贄・速贄)です。そして、哀れなチョロくんが刺されたこの木はなんと拙宅玄関前のセイヨウニンジンボクなのです。
ここ1カ月もお掃除に苦労させられた落ち葉がようやく終わり、来年のための剪定をしていたら、上方の枝にやたら混み合った部分を見つけました。なんじゃこれ?と指で取り払おうとしたら、グニュッ…。ひえ~、心臓に悪いよ、チョロく~ん・涙。
しかし、こんな住宅地の植木を選ぶモズの顔を見たいものです。しかも、さんざん野山を歩いているのについぞ見かけなかったモノを、我が家で観賞できるとは・驚。
あのグニュッ度合いからして、まだまだ鮮度十分で、モズの奴、いつごろこれを賞味する気でしょう。ジトッと待ったら来ないだろし、ドラレコを仕掛けてみますか。

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12月6日(金) アルストロメリア・ブライズメイド

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生長にしたがって花がピンク色を帯びます。白+淡いピンク=幸福感…という短絡的かつステレオタイプの思考から、これはBridesmaidと名付けられました。
さて、爺さんにはだいぶ縁遠い単語です。和訳を求めると、花嫁介添え人だそうで、ハイハイ、結婚式で新婦さんの脇でお世話する、あのお嬢さんのことでした。
ただ、園芸開発された者とは言え、これもまたアルストロメリアだとは、なかなか気づきにくいものがありました。言われてみれば、葉が捩れているし、花びらも3+3です。そして、花びらにステッチが入らないタイプは2年半前に学習しています。
低い草丈のわりに芯(茎)がしっかりしていて、花つきがとても良好です。狭いお庭やプランターには好適なので、このごろ売り出し中のようです。

<補注> 花嫁介添え人と言えば、和式の披露宴では似たような役割を雄蝶雌蝶 (おちょうめちょう)と呼ばれる少年・少女が担います(過去形か?)。小学校低学年のころ、この役を幼なじみと二人で務めたことを懐かしく思い出しました。
<追録> 咲いて数日すると花びらの内側に赤い斑点が出ました。
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過去のきょう 2023 ホソバクリハラン 2022 トウジュロ 2021 ヒラドツツジ 2020 マルバチトセラン(サンセベリア・ハーニー) 2019 ヤツデ 2018 シロガネチカラシバ 2017 アキノノゲシ 2016 シソモドキ(ストロビランテス・アルテルナタ) 2015 タイワンホトトギス 2014 シンツルムラサキ(ツルムラサキ) 2013 タチシオデ 2012 ノブキ 2011 ホソイトスギ(イタリアンサイプレス) 2010 フユザンショウ 2009 ハゼノキ 2008 ハウチワカエデ 2007 ソヨゴ 2006 タラノキ 2005 メギ 2004 ダリア

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12月5日(木) ヤマモミジ

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内径10cmの小鉢で盆栽に仕立てようとしています。この夏、高原のお宿で実生の小さな苗を4~5本拾い、寄せ植えにしてみました。立派な紅葉を観賞です。
いや、「立派」は法螺が過ぎます。ただ、環境の激変にもメゲないでしっかり活着したので、育ての親としては褒めちぎりたいところです。
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こちらが生みの親さんの夏姿です。イロハモミジよりは豊満体系の葉で、サイズも一回り大型です。不規則な重鋸歯とぶら下がる実もヤマモミジの特徴です。
いまごろ、あのお宿はそろそろ冬ごもり準備でしょう。ヤマモミジも紅葉はすっかり終えたはずで、子供が志木で元気にしていることなど知らずに雪を迎えます。

過去のきょう 2023 アメリカスズカケノキ 2022 モノレナ・プリムリフローラ 2021 リプサリス・ラウヒオルム 2020 クスドイゲ 2019 ベニツツバナ(オドントネマ・ストリクツム) 2018 コバンノキ 2017 コヤスノキ 2016 アメリカハナノキ 2015 アブラチャン 2014 ツタ(ナツヅタ) 2013 フユザンショウ 2012 バンジロウ 2011 カラミンサ 2010 デンジソウ 2009 コンテリクラマゴケ 2008 チドリノキ 2007 イヌリンゴ 2006 ツルリンドウ 2005 ナンテン 2004 ネリネ

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12月4日(水) アガベ・フィリフェラ・白糸の王妃錦

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アガベはいくつかここに収録(↓)していて親しい気はしても、コヤツの名前はその後ろが長いのです。フィリフェラ(filifera)は「糸を持つ」意で、たしかに、アガベのなかでは際立つ特徴です。同じように葉の縁が糸で飾られる多肉系ではイトランが有名でも、あれはこのアガベと科が同じでも属違いという素性でした。
そして厳かに「白糸の王妃錦=しらいとのおうひにしき」です。学名の園芸品種名であるvar. marginataは覆輪を示していて、その縁取りが弱い(細い)と「錦」ではなくただの「白糸の王妃」になるので、勝手に端折ることができません。
愛好者が多いらしく、ネットで盛んに売られています。この類いの趣味品としては案外にこなれた値で取引されていて、ついポチッ…などしないよう、要注意です。

<既収録のAgave・学名順>Agave americana ☆ Agave americana 'Cornerius' ☆ Agave americana 'Marginata' ☆ Agave attenuata ☆ Agave parryi var. huachucensis ☆ Agave potatorum 'Kisshoukan'

過去のきょう 2023 プラティケリウム・エレファントティス 2022 ヒコサンヒメシャラ 2021 クラッスラ・ゴーラム 2020 トウガラシ(万願寺とうがらし) 2019 コラ(ヒメコラノキ) 2018 アメリカアリタソウ 2017 ツルマメ 2016 バルボフィラム・エリザベス・アン・バックルベリー 2015 ハナミョウガ 2014 ハナビシソウ(カリフォルニアポピー) 2013 ヒヨドリジョウゴ 2012 シュロソウ 2011 シマトネリコ 2010 クサボケ 2009 カラスザンショウ 2008 コシアブラ 2007 ハンノキ 2006 センニチコボウ 2005 フユイチゴ 2004 カラスウリ

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12月3日(火) クジャクヒバ

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葉の先方向が扇状に開くところを孔雀と形容されました。その葉先がやや黄色になっていて、この部分の新芽が春に金色ならオウゴンクジャクヒバとされます。
撮影した木がオウゴンかただのクジャクかの判定はまた先の楽しみとして、ここは控えめにクジャクヒバとしておきます。いずれであれ、ヒノキの園芸品種であり、既収録の樹種だとカマクラヒバ(ないしチャボヒバ)が同じ生い立ちの仲間になります。
生長が遅いとされるのに、背景に見えている幹はかなりの貫禄です。もっとも、肝心の葉まで枯淡の境地の風情であって、来春に若葉を出すか心配です。

過去のきょう 2023 ブルンフェルシア・ウンドゥラタ 2022 ゴエッペルチア・ドッティ 2021 コバルトセージ 2020 エンピツビャクシン 2019 ラッキョウ 2018 サワシバ 2017 ヒイラギ 2016 ハナノキ 2015 サワフタギ 2014 トサミズキ 2013 ハゼノキ 2012 アメリカマンサク 2011 ルドベキア・プレーリーサン 2010 アカメガシワ 2009 フウトウカズラ 2008 タカノツメ 2007 アカカタバミ 2006 スギナ 2005 ナンキンハゼ 2004 キダチチョウセンアサガオ

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12月2日(月) セロジネ・ムルチフローラ

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ムルチフローラをちゃんと英語的に発音するならマルチフローラで、「お花がいっぱい」という表現です。たしかに、1本の花穂は40cmほどの長さがあり、たぶん花数は100を超えます。撮影現場で数えなかったのが少し悔やまれます。
ただ、すべてが開いてしまうと、その重みで花茎は地面にキスしてしまうらしく、かつて「ゆう子、もっとシャンとしなさい!」とからかったホシオモトを思い出します。
セロジネという属は高雅なクリスタータで知ることになったものの、こういうお茶目系の品種も取り上げることができて、なかなかこの先が楽しみです。

過去のきょう 2023 ヨナクニトキホコリ 2022 カキノキ(富有) 2021 ウラジロアカメガシワ 2020 カンガレイ 2019 オキシデンドルム・アーボレウム(スズランノキ)  2018 コマツナ 2017 マメグンバイナズナ 2016 クレマチス 2015 シャガ 2014 アメリカセンニチコウ 2013 サフラン 2012 球根ベゴニア 2011 セイオウボ(西王母) 2010 ナナミノキ 2009 ハダカホオズキ 2008 サンザシ 2007 アラカシ 2006 アメリカツルマサキ 2005 ビワ 2004 ユズ

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12月1日(日) カッシア・ニイズゴールド

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一見してハナセンナとかモクセンナを思い浮かべました。葉の形からすると、モクセンナが近い感じです。ただ、こちらは花のつき方がダラッと横広がりなので、花茎が逞しく空を目指すセンナ類とは別ものだろうと推測できます。
さてそんなSenna(センナ属)類は、マメ科のなかの大きなまとまりだったCassia(ナンバンサイカチ属)から切り出されたという経緯があります。今回出遭った「似ているけど違う」この木はそのCassiaグループの一員でした。
ニイズゴールド(Nii's Gold)のニイは人名らしくても、その由来が不明です。レインボウ・シャワーという品種から突然変異で生まれたものだそうで、ナンバンサイカチの英名がゴールデンシャワーだったことを思い出すと、上に述べた花のつき方はCassiaグループの由緒正しいあり方なのかと眺め直してしまいます。

過去のきょう 2023 チョウジュキンカン(オオミキンカン) 2022 エラチオール・ベゴニア 2021 ナカフオリヅルラン 2020 ショウジョウソウモドキ 2019 ヘツカラン 2018 アズキナシ 2017 セイヨウヒイラギ 2016 トチノキ 2015 アオキ 2014 カラタチバナ 2013 カカオ 2012 イタビカズラ 2011 ムラサキセンブリ 2010 カンレンボク 2009 コウヤボウキ 2008 イブキジャコウソウ  2007 クヌギ 2006 イヌツゲ 2005 マユミ 2004 シチヘンゲ(ランタナ)

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