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10月31日(木) サンビリーバブル・ブラウンアイガール(ヒマワリ)

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うまいネーミングだと称えるべきか、オヤジだよねぇと冷笑すべきか…ここはそのギリギリ度合いに感心したとしておきましょう。そして、法螺ではなくてアンビリーバブルな花つきです。開発元は「1000輪咲き」と豪語しているほどです。
たしかにこうして乱れ咲き状態だし、長い花期(初夏からいままで)を通せばかなりの数が咲くのでしょう。しかも個々の花持ちがいいので、アンビリーバブルなサンフラワー=サンビリーバブル:::あ、覚えてしまいました。ヒネリ勝ちというヤツでしょう。
このサンビリーバブルにはいまのところ種類が二つあって、このブラウンアイガールと、もう一つはレモンガールです。う、茶色眼のお嬢さんはあり得ても、レモンお姉さんってありですかぁ?と、この業界のオヤジ度には苦笑いしまくりです。

<補注> 全体の雰囲気とか花持ちの良さからして、この夏に取り上げたヘリオプシス・バーニングハーツの血が入っているような気がします。ただし、開発元はこれをヘリオプシスではなくヘリアンサスとしていて、深い掛け合わせ経緯があるのでしょう。

過去のきょう 2023 ブドウホオズキ 2022 イソツツジ 2021 オウゴチョウ(オオゴチョウ) 2020 ローゼルソウ 2019 ニワウルシ(シンジュ) 2018 メハジキ  2017 オヤマボクチ 2016 ハヤトウリ 2015 ミツガシワ 2014 フジバカマ 2013 ダイズ 2012 サンゴジュ 2011 サボテン(金鯱) 2010 ヒキオコシ 2009 エノキ 2008 ゴマキ 2007 ノゲイトウ 2006 マルバフジバカマ 2005 ツワブキ 2004 ミゾソバ

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10月30日(水) ヒロハタマミズキ

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ヒロハ(広葉)ではないタマミズキというのは中国南部や台湾を始め西日本までに分布するそうで、残念ながらまだ見ていません。Wikiにあたるとなかなかに大きくなり、冬なら真っ赤な実がたくさんついていて、かなり目立ちそうです。
対するにこちら(ヒロハタマミズキ)の実は真っ黒で大きめです。ふつうのタマミズキよりは日本での分布が限定的で、奄美大島に固有(環境省・絶滅危惧ⅠA類)とされています。運良く温室の保護栽培品に出くわしました。
和名は大きく幅広の葉に着目していても、学名(Ilex macrocarpa)の後半部は実が大きいことを言っていて、こちらの方が素直な見方だなぁと共感します。

過去のきょう 2023 セイヨウハシバミ 2022 キビ(イナキビ) 2021 ゲンゲ(レンゲソウ) 2020 タマスダレ 2019 ヤナギバルイラソウ 2018 カルミア  2017 コムラサキ 2016 タチバナモドキ 2015 サンゴノボタン 2014 アズキナシ 2013 マルバノキ 2012 キンエノコロ 2011 オウゴンカズラ(ポトス、ゴールデンポトス) 2010 ホソバタイサンボク 2009 ニワナナカマド(チンシバイ) 2008 ズミ 2007 マムシグサ 2006 キチジョウソウ 2005 ダンチク 2004 ツリバナ

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10月29日(火) ミズトラノオ

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水辺に生える湿地植物で、そのような環境が激減してしまったこの国では環境省・絶滅危惧ll類に指定されている稀少種です。
ただ、アクアリウムの世界ではグリーン・オランダプラントと呼ばれ、この4輪生の葉がかわいらしく、かつ育てやすいと人気者のようです。もちろん栽培品であって、野生のものに手を出してはいけないし、栽培品を野に放つのも厳禁です。
掲載した写真は保護育成されていたもので、勝手に近づくことができません。雄シベの花糸に密生する毛が特徴だというのに、それは無理に切り出した嵌め込み写真で「うん、これこれ」とうなずいておくしかありません。

過去のきょう 2023 カリヤス 2022 チョウセンゴミシ 2021 チャンチン 2020 キンカチャ 2019 ルリマツリモドキ 2018 ウメガサソウ  2017 ノコンギク 2016 ダルマギク 2015 アブラススキ 2014 イヌコウジュ 2013 ノササゲ 2012 マテバシイ 2011 シマトネリコ 2010 ヒヨドリバナ 2009 アツバキミガヨラン 2008 コバノガマズミ 2007 マルメロ 2006 アッサムニオイザクラ(ルクリア) 2005 ミセバヤ 2004 ハクモクレン

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10月28日(月) ダクリカルプス・キナバルエンシス

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とても涼しげで、もっと夏の盛りに取り上げたかったと無念です。舌を噛みそうなカタカナ並びの後半=キナバルエンシスとは、ボルネオ島北端にあるマレーシア最高峰(標高4,000m超)・キナバルに産することを示しています。
その山の麓は当然に熱帯雨林であって、そんな場所でこういう涼しげな枝振りに出会えたら、さぞやホッとすることでしょう。
なので、日本の酷暑凌ぎにこれで並木を作ったらと思うのに、まだまだ大温室でしか見ることができません。同属には垂枝杉松(すいしすぎまつ)というお洒落な和名を持つD. dacrydioidesがあるのに、なんとも残念なことに思えます。

過去のきょう 2023 ケンタッキー・イエローウッド 2022 シロバナセキヤノアキチョウジ 2021 コゴメガヤツリ 2020 ゴキヅル 2019 エゴノキ 2018 イヌエンジュ  2017 ホテイチク 2016 ケヤキ(品種不明) 2015 ハシバミ 2014 ムクゲ 2013 シリブカガシ 2012 ススキ 2011 マメヅタ 2010 ケナフ 2009 キミガヨラン 2008 イヌザンショウ 2007 ツルコケモモ 2006 クヌギ 2005 クコ 2004 ニラ

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10月27日(日) カラメドハギ

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埼玉ではまだ半袖で歩いたりしていても、野山は駆け足で秋モードに移ります。カラメドハギの実がすっかり枯れ色になっていて、緑の段階を見そびれました。
実の形や大きさはふつうのメドハギと変わりありません。ただ、花のときにもメドハギとの比較ポイントにした萼が繊細に実に寄り添って(嵌め込み写真)いました。
それにしても大量の実がつくもので、侵略的外来種とされるのも納得です。カラメドハギが直接殖えるほか、在来のメドハギとの交雑も心配されています。もっとも、人間だってどんどん国際化しているわけで、野の草だけ咎めるのも変な話です。

過去のきょう 2023 カランコエ・ティルシフローラ 2022 ロサ・ムリガニー 2021 ヤモメカズラ・白花種(ペトレア・ボルビリス・アルビフローラ) 2020 マルバインドゴムノキ 2019 ガマズミ 2018 チョコレートコスモス  2017 クワクサ 2016 トウガラシ(観賞用・品種名不明) 2015 ヤブソテツ 2014 センダングサ 2013 ヒガンバナ 2012 スダジイ 2011 モクゲンジ 2010 ノハラアザミ 2009 ツヅラフジ(オオツヅラフジ) 2008 原種シクラメン 2007 ニガウリ 2006 タウコギ 2005 ミゾソバ 2004 ヤマノイモ

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10月26日(土) クロウメモドキ

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クロウメモドキがこんなにかわいい短枝をつけることに初めて気づきました。もちろん、過去記事を見直せば、いつものことながら、最初の出会いも、2回目も、3回目も、どの写真でもそれはツンツンとたくさん目立っていました。
まったく節穴よのぉと己を罵りながらも、はて、短枝の存在意義とはなんだったろうと考えました。遡れば16年前、イチョウの枝にその不思議な造形を見つけたのが最初の出会いでした。そのとき、ブログの先達から、短枝について少し教わりました。
いまこうしてマジマジ眺めると、たぶんふつうの枝を出したら混み合ってしまうから短枝で済まそうとしているように見えます。もちろん、葉芽や花芽は新しい枝につくので、その場所を確保したいという欲望は根底にあるのでしょう。
枝は格好よく長くなければ…などと見栄を張らず、目的がなにかを考え、最低限のエネルギー消費でことを済ます:::植物はいつだって人生の師です。

過去のきょう 2023 ブナ 2022 アズキ 2021 コチレドン・熊童子 2020 セイヨウフウチョウソウ(クレオメ) 2019 レモンマリーゴールド 2018 ヤマコウバシ  2017 シセントキワガキ 2016 ヒイラギ 2015 エゴノキ 2014 コバノガマズミ 2013 カツラ 2012 ツルニンジン(ジイソブ) 2011 メキシカン・ブッシュ・セージ 2010 アキチョウジ 2009 ムクロジ 2008 ヤマラッキョウ 2007 フェイジョア 2006 ヤクシソウ 2005 ホンコンカポック(シェフレラ) 2004 ツワブキ

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10月25日(金) ヤマシャクヤク

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ヤマシャクヤク、今年最後の艶(あで)姿です。
4月から5月は花の華麗さにため息をつき、7月になって妖艶な唇に度肝を抜かれたものでした。ただ、そのあと9月の姿がやや不満足なものでした。涼風の吹き渡る高原で、「どうよ、これがワタシよ」と勝ち誇るような粧いに目尻が下がります。
後ろの暗さでわかるように、ここは適度に日陰になる場所なのに、撮影のときだけきれいに順光が訪れてくれました。豊かなフォルムの葉も、これぞ終幕と言わんばかりの艶めきで脇を固めていて、しみじみと見入ってしまいました。

過去のきょう 2023 ナガバビカクシダ 2022 フィクス・ティネケ 2021 コルディリネ・テルミナリス・アイチアカ 2020 キリモドキ(ジャカランダ・ミモシフォリア) 2019 モッコク 2018 ウワバミソウ  2017 アメリカイヌホオズキ 2016 ヤハズソウ 2015 ハナミョウガ 2014 ホトトギス 2013 サラシナショウマ 2012 キンモクセイ 2011 ヒメイタビ 2010 トラノオスズカケ 2009 カキノキ 2008 コウヤボウキ 2007 クロウエア・エクサラタ 2006 スプレー菊(イエギク) 2005 キヅタ 2004 コスモス

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10月24日(木) シデコブシ

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そうか、シデコブシも実をつけるのか…と、間抜けな感慨を持って撮影しました。しかもふつうのコブシと変わらないつくりの実です。さて、どう写したらこれがシデコブシであることを証明できるかなぁと、かなり不安な思いでシャッターを押しました。
しかし、案ずるより産むが易しとはこのことでした。まず木の高さが断然違うので、コンパクトな樹形のシデコブシは、枝の横張りが頼りなげです。
そして葉もかなりスマートです。ついでに実もスリムと言いたいところでも、実を見たのは今回が初めてなので、あと幾本かサンプルを見る必要があります。

<補注> シデコブシの花は多弁なので、てっきり不稔性と思っていました。あらためて調べると、花の中心部はタイサンボクなどと同じ構造の両性花でした。

過去のきょう 2023 ルス・ティフィナ・ラキニアタ 2022 アサガオ 2021 メマツヨイグサ 2020 ゼフィランサス・エイジャックス 2019 イヌタデ 2018 トサミズキ  2017 ヒゼンマユミ 2016 ヒイラギモクセイ 2015 ハナセンナ(アンデスの乙女) 2014 ウダイカンバ 2013 モミジバフウ 2012 ホウチャクソウ 2011 フウセントウワタ 2010 シュウブンソウ 2009 ゴマ 2008 キランソウ 2007 ホウキギ(コキア、ホウキグサ) 2006 オタカンサス 2005 オリーブ 2004 ニシキギ

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10月23日(水) オオヒナノウスツボ

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高原の風はけっこう冷たくなってきたのに、いまごろ蕾かと見つめてしまいました。もちろんそんなわけはなく、花殻がまとわりついていることからしてこれは実です。
人間が歳とると子供に還るように、オオヒナノウスツボも蕾(の形)に還るのでした。あと少しすればこれが藁色に枯れ、なかから芥子粒のような種がこぼれます。
花どきには草姿が丈夫そうでバッキバキなので「大」ヒナノウスツボという形容に納得したものなのに、自慢の茎がやや苦しげに撓んでいました。死ぬまで矍鑠と立ち尽くしていたいものと願う自分にとって、あまり見たくない老後の姿でした。

過去のきょう 2023 ヨウサイ(クウシンサイ) 2022 ラバグルート 2021 オウゴチョウ(オオゴチョウ) 2020 キャッサバ 2019 フクロモチ 2018 ムカゴイラクサ  2017 イワオモダカ 2016 ヒナタイノコヅチ 2015 ナガボノワレモコウとワレモコウ 2014 シロヨメナ 2013 シロホトトギス 2012 ケンポナシ 2011 パキスタキス・ルテア 2010 アカバナ 2009 マユハケオモト 2008 マルバグミ 2007 ツリバナ 2006 チカラシバ 2005 ホウキギ(コキア、ホウキグサ) 2004 マユミ

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10月22日(火) アポイカンバ

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アポイ岳というのは襟裳岬の突端から25kmほど札幌方向に戻った位置にあって、標高が800m少々の山です。残念ながら登ったことはないので生意気は言えなくても、それほどの高さではありません。しかし、北緯が42度の地だし、山体が橄欖(かんらん)岩からできているので、植物相がずいぶんと特殊なのだそうです。
このアポイカンバなどその典型例で、アポイ岳にしか分布しないようです。それを北海道に飛ぶこともせずに目にできたのはありがたいことでした。
背をかがめ、レンズを水平にしているのに、樹冠を舐めて撮れています。このツツジ程度の樹形がアポイカンバの特性で、ほかの樺類とは大きく違います。
学名(種小名)にもapoiensisと山名がそのまま使われていて、ほかにもいくつかこれを名乗る植物があります。ちょっとそそられる場所です。

過去のきょう 2023 アメリカシモツケ 2022 シュウメイギク 2021 センニチコウ・ファイアーワークス 2020 坊ちゃんカボチャ(セイヨウカボチャ) 2019 ヤクシソウ 2018 モミ  2017 ツルグミ 2016 トチュウ 2015 ジュウガツザクラ 2014 マルバノキ 2013 パパイヤ 2012 ホトトギス 2011 アメリカヅタ 2010 トリカブト 2009 オキナワスズメウリ 2008 ウラハグサ(フウチソウ) 2007 ケショウビユ(イレシネ・ヘルブスティー) 2006 ホソバアキノノゲシ 2005 シャクチリソバ 2004 ベニバナトキワマンサク

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10月21日(月) ホソバショリマ

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風による被写体ボケを喰らってしまい、ふつうはボツにするところなのに、これがホソバショリマの嫋(たお)やかさをうまく表現しているかも…と自己満足です。
それにしてもショリマとはなんぞやです。ヒメシダ(注)のことを別名でこう呼び、それはアイヌ語のソロマが原典だろうと言われています。そもそもはクサソテツを指した言葉でも、柔らかめのシダ類には拡大して使われていたのだろうと推測できます。
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そして、ホソバは見るからにそのとおりで、と言うかむしろナガバではないかと思うくらい1枚の葉が長く(60cm前後)、風に揺れるのも道理です。ヒメシダの仲間で常緑性のシダではあっても、それは原産地・熱帯アジアでのことであり、関東内陸部だと冬は葉が消えてしまうようです。常緑の看板に偽りあり…とは責めないでおきましょう。

<補注> 実際にヒメシダ属の仲間だし、ほかにショリマを名乗る同属にはオオバショリマやヤクシマショリマ(ともに未収録)があります。

過去のきょう 2023 カナムグラ 2022 キサントステモン・ヨウンギー 2021 シロモジ 2020 ロウバイ類(種類未詳) 2019 シャムソケイ 2018 センウズモドキ  2017 シュウカイドウ 2016 エビスグサとカワラケツメイ 2015 ハグロソウ 2014 サツマイモ 2013 アマチャヅル 2012 キンメイモウソウチク 2011 コミカンソウ 2010 レイジンソウ 2009 ミゾソバ(白花) 2008 ハマトラノオ 2007 ウメバチソウ 2006 アキノキリンソウ 2005 サザンカ 2004 モッコク

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10月20日(日) ハカマカズラ

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この二つ折りになった葉(画面左上部)がかわいくて、幼いときはこうして我が身を保護し、生長に伴ってそれを開きます。Bauhinia(ソシンカ属)の特徴で、少し前にこの属メンバーであるバウヒニア・アウレイフォリア(注)を収録しています。
…というわけで、知識がつながってきたなぁとドヤ顔しつつこのB. japonica(和名:ハカマカズラ)を調べたら、あらら、その学名は異名とされ、標準はPhanera japonicaでした。どうやらBauhiniaからPhanera(ハカマカズラ属)が切り出されたようです。
紀伊田辺の神島にはこのハカマカズラが自生していて、それを大切に思った南方熊楠が保護を訴えたことで有名です。粘菌の研究ばかりではなく、植物一般から博物、民俗学などを究めたこの知の巨人が愛したかわいい葉=ハカマカズラです。

<補注> ワールドフローラオンラインを確認すると、B. aureifoliaもPhaneraに属が移されていました。巻きひげのあるものがPhaneraのようです。

過去のきょう 2023 ローズマリー(マンネンロウ) 2022 ネコハギ 2021 ダイモンジソウ 2020 オカノリ 2019 ハチジョウアザミ 2018 ツクバネ  2017 アベマキ 2016 ホンカイドウ 2015 ユーカリ 2014 ネコノチチ 2013 ラクウショウ 2012 ヤクシソウ 2011 キクダイダイ 2010 サルビア(サルビア・スプレンデンス) 2009 アオノリュウゼツラン 2008 イワダレソウ 2007 アケビ 2006 アキギリ 2005 キダチチョウセンアサガオ(八重) 2004 ゴールデンピラミッド

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10月19日(土) チョウマメ(クリトリア)

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チョウマメは最初の掲載に追録までして花も実も葉も見たし、冬なのに実をぶら下げている姿も確認したし、こんな写真だと、「なにをいまさら」感が漂います。
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そう、本当に登場させたいのはこちらでした。通販で「バタフライピー」というハーブティーを知り、なんじゃそりゃ?と調べたら、なんと蝶豆花茶だそうで、そうかチョウマメってbutterfly pea(英語圏での通称)の直訳だったのかと間抜けに合点です。
さっそく取り寄せ、たしかにあれが萎みきったらこうだろうという茶葉…ではなく茶花を器に取り、熱湯を注ぎました。あーらま、きれい。飲み物としては気持ち悪い部類の色ながら、珍しさが勝ちます。ごくごく淡い花の香りがして、さらにかすかな酸味と甘さを伴って、緑茶や紅茶みたいな馥郁さとは違う、遊びの面白さに溢れています。
右下に嵌め込んだ紫色は、レモン汁を垂らした場合で、お遊びです。
さて、このお茶の効能はと言えば、アントシアニンが豊富(ブルーベリーの約4倍)なのだそうです。つまり細胞の老化予防とか視力回復などに役立つそうで、けっこう爺さまの弱みをついています。しばらくの間、真面目に飲んでみましょっと。

<補注> 真面目に飲んだし、知り合いにあげたりしたのですぐになくなり、次はネット購入(タイ産)しました。その過程でチョウマメの種が売られているのを見つけ、入手してみました。(豆の記事<本文中2つめリンク先>に追録)

過去のきょう 2023 セレベス(サトイモ) 2022 オスモキシロン・リネアレ 2021 ミムソプス 2020 クロウエア・エクサラタ(ホワイトサザンクロス) 2019 ムクゲ 2018 アカバナツユクサ  2017 バアソブ 2016 トダシバ 2015 カワミドリ 2014 原種シクラメン(ヘデリフォリウム) 2013 コナギ 2012 カンノンチクとシュロチク 2011 ヒシ 2010 タヌキマメ 2009 エノキウツギ(ウオトリギ) 2008 マツブサ 2007 ミヤマガマズミ 2006 ヨモギ 2005 イシミカワ 2004 ギシギシ

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10月18日(金) ウラジロフジウツギ

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Buddleja(フジウツギ属)というのは世界に100種ほどもあるのだそうで、ここにはようやく5つ目(↓)が登場です。しかし、今回のこれは案外と重要な種類です。
というのは、Buddlejaのうちで日本に自生するものはかなり少なくて、このウラジロフジウツギはそのうちの一つだと言うのです。残念ながらその自生範囲は鹿児島南部以南とされていて、今回の撮影も大きな温室のお世話になりました。
学名からするとコフジウツギ(↓)の品種にあたるのですが、興味深いのはその品種名で、f. veneniferaとあります。これは有毒を意味する表現で、葉裏の白さを示している指も、思わず「おお、こわ」と引っ込めたくなります。
ただし、この属は全体に毒持ちであることが知られていて、さてこの種だけが特に危険物のように命名されたワケをいまひとつ理解できないでいます。

<既収録のBuddleja・和名50音順>コフジウツギ ☆ トウフジウツギ ☆ フサフジウツギ ☆ ブッドレア・クリスパ

過去のきょう 2023 ペカン 2022 キヌワタ(リクチメン) 2021 コシロノセンダングサ 2020 サンヘンプ(コヤシタヌキマメ、コブトリソウ) 2019 ヒモサボテン(ドラゴンフルーツ) 2018 クロキ  2017 ハンノキ 2016 ウルシ 2015 エゴノキ 2014 ガマズミ 2013 アカガシ 2012 シマススキ 2011 アレカヤシ 2010 コウリンタンポポ イヌショウマ 2009 ヒメグルミ 2008 クスノキ 2007 スズラン 2006 サラシナショウマ 2005 タイワンホトトギス 2004 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)

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10月17日(木) クロホオズキ

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通りすがりのお庭に異なもの発見!で、恐縮ながらじっくり拝見です。いかにもオオセンナリ的な花と実をつけて、膝丈ほどのブッシュを形成していました。
ただ、その花がオオセンナリよりは色が濃く、かつその中央深部が暗紫色です。さらにたくさんついている実の芯がもれなく真っ黒、茎も黒…ということは、これは数年前の冬に枯れてボロボロの姿を載せたままのクロホオズキに違いありません。
オーナーさんにお会いできず、接写は不可能で遠間からの確認になったものの、画面右下に貼った葉の写真では小さな黒点が散らばっているのがわかります。これもクロホオズキの大切な証で、好天に恵まれたこの日の徘徊は大収穫でした。

過去のきょう 2023 イヨカズラ 2022 テリハバンジロウ 2021 アエスクルス・パルビフローラ(ボトルブラッシュバックアイ) 2020 シキミ 2019 トウチャ 2018 アサガオ 2017 ヤブツルアズキ 2016 ジョウロウホトトギスとキイジョウロウホトトギス 2015 ヒダカミセバヤ 2014 サイカク 2013 タイアザミ 2012 シマトネリコ 2011 アンゲロニア 2010 ヒイラギモクセイ 2009 キチジョウソウ 2008 ヨウシュイボタ 2007 トウガラシ(タカノツメ) 2006 スズメウリ 2005 クロマイ 2004 サザンカ

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10月16日(水) アメリカハナノキ

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待てば海路なのか犬も歩けばなのか、8年かけて真っ赤な葉を見つけました。赤楓とか紅楓という別名を持つアメリカハナノキが、暮れになってもそんな華やぎの片鱗も見せてくれず嘆き節だったのに、おお、これなら嘘偽りがありません。
もっとも、どうしたわけか見事な紅葉は2本の枝だけ、写真後方でボケているのも同じ木なので、この先、全面真っ赤になるのかは不明です。
かつ、花どきを知らず、雌雄どちらかわからぬご新規さんの木です。もっとも、上でリンクした日記に雌雄ともに冴えない葉色を載せていて、雌雄で紅葉度合いには差がないことを逆証明しています。これから一気に寒さが来て、この木が全体真っ赤になってくれたら、喜び勇んでここに追録をあげるとしましょう。

過去のきょう 2023 マルバプルメリア(プルメリア) 2022 オオセンナリ 2021 クレープジンジャー(フクジンソウ) 2020 ソバ(高嶺ルビーNeo) 2019 イヌショウマ 2018 オオモクセイ 2017 ゴマキ 2016 ガマズミ 2015 ツクバネガシ 2014 ヒメザクロ 2013 ニッサボク 2012 ツルニンジン(ジイソブ) 2011 アラカシ 2010 ユーパトリウム・チョコレート 2009 キバナノツキヌキホトトギス 2008 エゾユズリハ 2007 アキカラマツ 2006 ツリフネソウ 2005 シュウメイギク(ピンク) 2004 タイワンホトトギス

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10月15日(火) ハルナユキザサ

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ふつうのユキザサとか、アメリカ版のユキザサ(マイアンテムム・ステッラツム)、あるいはマイヅルソウなどが同属仲間です。ただその属名・Maianthemumに続く種小名に注目しなくてはいけなくて、robustum、つまり「ガッシリ頑丈」が特徴です。
残念ながらふつうのユキザサと直接比べることはできなくて目の子ですが、草丈と言うか全体草姿が3~4倍あります。見るからにガッシリ頑丈です。
名前は群馬の榛名山に因んでいて、ここを中心に中部地方に分布します。自分が初めて拝謁できたこの群生は急な下り斜面にあって実の味見は不可能、かつふつうに姿を愛でるにはギリギリの撮影時期でした。春や夏にぜひ再会したいものです。

過去のきょう 2023 マルバフジバカマ 2022 ホウライアオキ 2021 テイカカズラ 2020 サンタンカ(イクソラ・シネンシス) 2019 イロハモミジ 2018 キイジョウロウホトトギス 2017 ツルギキョウ 2016 ノダケ 2015 コメナモミ 2014 マルバルコウ(マルバルコウソウ) 2013 ワレモコウ 2012 テイカカズラ 2011 トウネズミモチ 2010 オオオナモミ 2009 シロホトトギス 2008 ツルシキミ 2007 オオベンケイソウ 2006 クズ 2005 シュウメイギク 2004 ノブドウ

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10月14日(月) カムロザサ

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この笹の名前:カムロは「禿」です。昔の遊郭にいた童女の髪型で、いわゆる「おかっぱ」です。ただ、この字にはもう一つ、「はげ」という読みもあります。
どうしてかわいい女の子とハゲ頭が一緒なのか妙に感じても、たぶん髷の時代は男女ともに長髪だったわけで、おかっぱもハゲも「髪がない」とされたのでしょう。
そして、この笹のカムロはもちろん童女の方のことです。稈の先の葉が、たしかにお端折りを着て戯れている女の子の後ろ姿を思わせなくもありません。
そして、奥床しく入る斑もこの笹の特徴です。まるでこのごろの女性がメッシュを入れたみたいなのに、特に園芸開発したのではありません。こんなお洒落な姿で山に生えるので、当然に「悪人」の餌食になります。幼女の誘拐は重罪なので、くれぐれもそういう醜行に手を染めぬよう、己が身を慎みたいものです。

過去のきょう 2023 ブッドレア・クリスパ 2022 オニバス 2021 ゲンゲ(レンゲソウ) 2020 オカヒジキ 2019 タイアザミ 2018 ヒロハザミア(ザミア・フルフラセア) 2017 クマノミズキ 2016 アカシデ(ソロ) 2015 サワフタギ 2014 キミノクロガネモチ 2013 サネカズラ 2012 ナルコユリ 2011 ヨモギギク(タンジー) 2010 ヒルムシロ 2009 ヒシ 2008 ヒメマツバボタン 2007 ベンケイソウ 2006 ホトトギス 2005 ポポー 2004 キツネノマゴ

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10月13日(日) ニシキコウジュ

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これナギナタコウジュなんだろうなぁ…と思いながら、てっきり園芸種と見ました。こんな派手な花色にされちゃって、お前さんも疲れるこったネと同情しきりです。
ところが調べてビックリでした。満鮮要素という言葉が出てきて、この○○要素は植物群を特色づける重要な言葉です。つまり、この派手なナギナタコウジュは中国・韓半島を本拠とし、日本にはごく一部の土地にしか生育しないものでした。
また、呼び方をニシキナギナタコウジュとするフルネームは別名とされ、標準和名はナギナタを割愛する方でした。たしかにそれぞれ意味の重い3要素をすべて音にするのは言う方も聞く方もシンドイことで、なにごともシンプルイズベストです。

過去のきょう 2023 ミニドラゴンフルーツ 2022 トクサバモクマオウ 2021 アルタイルリマツリ 2020 フヨウ 2019 ヤツデ 2018 シャクチリソバ 2017 キレンゲショウマ 2016 ホソバヒメミソハギ 2015 コバギボウシ 2014 カラスウリ 2013 ツマベニアナナス 2012 ヤマハンノキ 2011 ツリバナ 2010 デンジソウ 2009 センキュウ 2008 ハグマノキ 2007 ユキザサ 2006 ナワシログミ 2005 イヌサフラン 2004 ガマズミ

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10月12日(土) グロブラリア・サルコフィラ・ブルーアイズ

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同属にはヤマルリカンザシというこなれた和名を持つ仲間がいて、こちらはそれにあやかってルリカンザシと名乗っているようですが、まだYList公認ではありません。そこで、学名そのまま、カタカナを長~く連ねる始末となりました。
その後ろ部分=ブルーアイズは園芸種名で、なんとまあグラン・カナリア島(アフリカ北西沖)の高地に産する珍種までいじくってしまう根性には呆れます、その原種はと言えば、たしかにとりとめがなさ過ぎて、あえて育てる気にはなれません。
青い目をしたお人形さんはセルロイドだったのに、こちらの青い目さんは常緑の小低木で、日本の酷暑を耐え抜き、お目々をパチクリ(雄シベ)していました。

過去のきょう 2023 コバノギンバイカ 2022 ゲッカコウ(チューベローズ、オランダズイセン) 2021 ツルアリドオシ 2020 ホソミキンガヤツリ 2019 ヤブラン 2018 タイワンアカマツ 2017 フシノハアワブキ 2016 ヤブツバキ 2015 カラコギカエデ 2014 ヤブツバキ 2013 サガリバナ 2012 ハマビシ 2011 モンテンボク(テリハハマボウ) 2010 カシワバハグマ 2009 ベニバナチャ 2008 ナツメ 2007 ジュウガツザクラ 2006 ヤブタバコ 2005 ダンギク 2004 コムラサキ

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10月11日(金) テオシント

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メキシコ近辺に見られ、現在のトウモロコシの祖先ではないかとされています。もっとも数粒しかつかない実は人間様の食用にはならず、ブタモロコシという別名が与えられています。その意味では、生食は無理でも加熱すれば「野球観戦の友」として愛されているポップコーン(ハゼトウモロコシ)の方がずっと有用な存在です。
写真左上に嵌め込んだのが雌花(果実)部分です。ブタモロコシのほかにテオシントグラスとも呼ばれていて、たしかに、作物というよりは「草」です。
そのテオシント(テオシント)は先住民族の言葉で「聖なる乾いた穂」の意だそう(Wiki)で、さてこれは食物として崇めた言い方か、それとも限りなく残念感が漂う表現なのか、とりあえずこういうものを囓ってみなくていい時代に生まれたことに感謝です。

過去のきょう 2023 セイヨウウツボグサ 2022 ユズリハ・黄緑中斑 2021 ゼノビア・プルベルレンタ(スズランノキ) 2020 ツルウメモドキ 2019 コクサギ 2018 コブナグサ 2017 エノキグサ 2016 ツユクサ 2015 ミズカンナ 2014 ツルドクダミ 2013 ダリア(雪乃) 2012 ウンナンオガタマ 2011 ツヅラフジ(オオツヅラフジ) 2010 アメリカセンダングサ 2009 コンニャク 2008 クマノミズキ 2007 ハブソウ 2006 サンショウ 2005 ワタ 2004 ケープヒルムシロ

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10月10日(木) ジャボチカバ(キブドウ)

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ついにジャボチカバを「食品」として入手しました。沖縄では一年を通して実をつけるそうで、レンブのときからお世話になっている沖縄たま青果さんに救われました。
さて届いた荷物を開けてみると、ちょっと色合いや艶がイメージと違います。いままで見てきたジャボチカバの実はもう少し黒くて艶々していました。
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なにはともあれパクリとやると、皮はけっこう固いし、大きめの種が1~2個入っていました。「葡萄のよう」と言われていて、味はたしかに「あれ」です。ただ、1粒を食べたときの満足感は薄くて、園芸改良された葡萄と同じとはさすがに言えません。
あと、幹につく実は1粒ずつかと思っていたのに、1カ所に3個ついているものもありました。当然に果柄が付け根から分岐していて、初めて知った性質です。

過去のきょう 2023 ヤマボウシ(シナヤマボウシ)・ウルフアイ 2022 オオミクリ 2021 オオブタクサ 2020 アカバナ 2019 サツマタデ(ホソバタデ) 2018 ヒメザクロ 2017 コバノチョウセンエノキ 2016 ヤナギバルイラソウ 2015 ウラジロモミ 2014 シラハギ 2013 ハマビワ 2012 キバナアキギリ 2011 バナナ 2010 ウナギツカミ 2009 ハゼノキ 2008 カラハナソウ 2007 アブラガヤ 2006 リンドウ 2005 ソバ 2004 シャリンバイ

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10月9日(水) レンゲショウマ

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傾斜のきつい道を登りながら、こういう場所ならレンゲショウマの花の内部を覗き込んで写せたものを…と激しく後悔しました。と言うよりも、あの目立ちやすい花の季節にだけ、ボケーッと「観光写真」を撮って悦に入っていた自分に愛想が尽きます。
そうか、あのなかには花柱が複数本立っていて、それがこうしてお豆のような袋果を稔らせるのでした。あの乙女チックな花が、こんな豊満体型になるなんて、草花イメージ豹変ランキングというのがあったら、上位三傑には絶対に入ります。
そして、道の下からグイッと仰角で実だけの画面を作ってみて、また反省です。花の内部どころか、いままで葉さえも真面目にとらえていませんでした。初回の記事でサラシナショウマと「葉の感じがたしかに似ている」とは書いていても、その写真が真面目に葉を写していないのです。あわてて実と葉のツーショットに変更です。

過去のきょう 2023 ツクシオオガヤツリ 2022 ヘアピン・バンクシア(バンクシア・スピヌロサ) 2021 モチノキ 2020 マルバヤナギ 2019 カジカエデ(オニモミジ) 2018 ツルギキョウ 2017 テンニンソウ 2016 ホソバアキノノゲシ 2015 熱帯スイレン(ブルーギガンティア) 2014 ミクリ 2013 サクラタデ 2012 シナノキ 2011 ツルウメモドキ 2010 アキニレ 2009 ツルドクダミ 2008 オケラ 2007 オヤマボクチ 2006 アロニア 2005 ギンモクセイ 2004 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)

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10月8日(火) ヒメクマヤナギ

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琉球列島から中国南部まで、海岸地帯に育つ木です。ふつうのクマヤナギなら見上げる高さまで奔放にのびるのに、こちら姫様はしとやかなものです。
もっとも、写真右側のシュートを見ればわかるように、絡まる相手さえあればけっこうどこまでも這い上がるそうで、いかに姫と言えど素性は獰猛です。
花後は赤や黒の実をつけて、もちろん食べられます。沖縄の万座毛の崖の上に生えているという記述を見つけました。半世紀もの昔に旅してあそこに立ったことがあったというのに、若いときは草も木もみ~んな一緒でしたねえ。

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10月7日(月) アサマフウロ

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野の花としてはややえげつなさ過ぎるピンク色です。恰好つけて言うなら濃紅紫色となるようですが、それで花色が優雅に変わるものでもありません。
かつ、背が高い(70~80cmほど)のに全体が毛深いので、風に吹かれて絡まってしまうと自分で戻れないのでしょう。撮りにくいと言ったらありません。
おっと、環境省レッドデータで絶滅危惧IB類に指定されている貴重な植物をこき下ろすたら罰が当たります。タネが順調に育っているようだったので、どんどんと弾き散らかして元気に殖えてくれるよう、衷心からお祈りをしておきましょう。

<当ブログに収録しているGeranium(フウロソウ属)・和名50音順>アケボノフウロ ☆ アサマフウロ ☆ アメリカフウロ ☆ エゾフウロ(リンク先6枚目写真) ☆ クロバナフウロ  ☆ ゲラニウム(Jolly Bee ) ☆ ゲンノショウコ ☆ タチフウロ ☆ヒメフウロ

過去のきょう 2023 サルビア・ネモローサ・カラドンナ 2022 アカガシワ 2021 ミカイドウ 2020 ネズミサシ 2019 サカキ 2018 タイヌビエ 2017 ゴキヅル 2016 トウガラシ(ブラックパール) 2015 チョウマメ(クリトリア) 2014 ペンタス 2013 シマスズメノヒエ 2012 コクテンギ 2011 オオミサンザシ 2010 ハッカ(ニホンハッカ) 2009 ヒメヒゴタイ 2008 ミヤギノハギ 2007 コガネバナ 2006 ヤマジノホトトギス 2005 オギ 2004 ハス

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10月6日(日) カスミザクラ(ウスゲヤマザクラ)

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ウワ、10月ですよ!という驚きで撮影しました。十月桜でないことは、花びらが単純な一重なのでわかります。脇に名札があって、ウスゲヤマザクラとされていました。
ウ、また薄毛ですか。わずか3日前、アズマレイジンソウの別名として取り上げたばかりです。あの薄毛は葉脈や葉柄の屈毛のことだったのに、こちらの薄毛は葉柄に開出毛があることを言っていて、それが密ではないから薄毛を称するのでしょう。
ところが、この桜は和名も学名もたくさん持っていて、YListはカスミザクラを標準としていました。基本野生種の一つとされる桜で、本来の花期(春)には霞むように咲き誇ると言います。「秋にいっぱい咲いちゃったもんね」などと言わず、来春、ぜひ豪華に霞んでいただきますよう、よろしくお願いいたします。

<補注> 秋になんらかの理由で葉が落ちてしまうと、本来、葉から供給される生長抑制の植物ホルモンが花芽に届かないため、桜は狂い咲きをします。

過去のきょう 2023 ホソグミ(ロシアンオリーブ) 2022 コヤブレガサ(ホソバヤブレガサ) 2021 ミズオオバコ 2020 スズメノヒエ 2019 イポメア・トリカラー、ほか 2018 セイタン 2017 ミズナラ 2016 イソフジ 2015 マーガレットコスモス 2014 シナユリノキ 2013 テイキンザクラ 2012 ツルボ 2011 キセルアザミ 2010 アンズ 2009 ヤマボウシ 2008 タラヨウ 2007 コメナモミ 2006 シラハギ 2005 コブシ 2004 ザクロ

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10月5日(土) アサマヒゴタイ

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こんなにショボイ姿なのにヒゴタイを名乗るなんて…と不満タラタラ調べたら、アキノヤハズアザミという別名を見つけました。まあ、アザミくらいで良かろうよと思ったら、これはセイタカトウヒレンほかも別名としていて、忘れた方が身のためでした。
なにせ学名さえほかに5つもあって、そもそも140種ほどもあるSaussurea(トウヒレン属)にすべて統一性を持たせて一意の和名を与えるなんて無理な話でした。もっぱら拝見するだけの者があれこれ言うのは分際を弁えない暴挙です。
わりとしっかりした茎ではあるものの、さすがに腰丈ほどにこれだけ花がつくと、まるで名前の重さに負けたように、こうしてうなだれているのでした。

過去のきょう 2023 ニチニチソウ(極小輪タイプ) 2022 オウゴンカシワ 2021 シラカンバ 2020 クレロデンドルム・インキスム 2019 カラスザンショウ 2018 エノキグサ 2017 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2016 アレチウリ 2015 オニヤブソテツ 2014 ホソバオケラ 2013 ガマ 2012 ナツハゼ 2011 コナラ 2010 タイワンレンギョウ(デュランタ) 2009 フジカンゾウ 2008 センブリ 2007 コバノガマズミ 2006 オオバショウマ 2005 ワラベノカンザシ 2004 キンモクセイ

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10月4日(金) タチテンノウメ

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高さが3m強もある大きなブッシュから枝が垂れ、そこに赤や黒の実が目立ちます。直径で6~7mmしかなくても、光沢のある葉に映えて、かわいい見かけです。
その葉は奇数羽状複葉で和毛に覆われ、軸は羽を持ちます。常緑なので、うまく刈り込んだらお庭にもお勧めかなと調べたら、苗や盆栽が出回っていました。
ただし、そちらの業界ではこれをテンノウバイ(天皇梅)とすることが多いようで、いやいや詐称というか盛りすぎというか、こういう商慣習は困ったものです。
正しくはテンノウメ(天の梅)で、牧野博士は「白花點々トシテ開キ宛モ星ノ天ニ麗ラブガ如クナレバ謂フナラン」と述べています。つまり、実がかわいいとトボケたり業界批判をするヒマはなく、春の花を撮るという課題が待っているのでした。

過去のきょう 2023 コナラ 2022 ヤマハハコ 2021 パープルファウンテングラス 2020 タマブキ 2019 ステルンベルギア 2018 ヒヨクヒバ 2017 アワブキ 2016 サザンカ 2015 ハンノウツツジ 2014 ホソバヒイラギナンテン 2013 シナサワグルミ 2012 クサヨシ 2011 ナガエコミカンソウ 2010 ギンミズヒキ 2009 アキグミ 2008 イノコヅチ 2007 キジョラン 2006 シラヤマギク 2005 ウスギモクセイ 2004 メキシカン・ブッシュ・セージ

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10月3日(木) アズマレイジンソウ

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アズマレイジンソウには、a. アズマトリカブト、b. イブキレイジンソウ、c. シナノレイジンソウ、d. ウスゲレイジンソウと別名が少なくとも4つあります。これらの名前が、この種を見分けるときに案外に役に立つので、煩雑さを顧みず並べてみました。
まずa.で、これがトリカブト類(Aconitum)だと言っています。次にb.とc.は分布域を示していて、この日本固有のAconitumが本州で見られるとわかります。
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残ったd.がずいぶんと差別用語に思えるのは個人的な被害者意識であり、この「薄毛」は葉脈や葉柄に生える毛が開出(発生点から直角にのびる)せずに屈毛(毛が伏している)状態であることを示します。ずいぶんと渋い見分けポイントであって、ふつうのレイジンソウを収録した14年前には見ようともしていないことに赤面します。

<既収録のAconitum(トリカブト属)・和名50音順>アコニット(セイヨウトリカブト) ☆ エゾトリカブト<リンク先8枚目写真> ☆ オクトリカブト ☆ センウズモドキ ☆ ハナトリカブト ☆ ヤマトリカブト ☆ レイジンソウ<リンクは文中>
<補注> 葉柄の毛は開出している(屈毛ではない)のに薄毛と名付けられた桜がありました。(2024年10月6日

過去のきょう 2023 ソリダゴ・ファイアーワークス 2022 アメリカサイカチ・サンバースト 2021 ヌルデ 2020 フッキソウ 2019 クリ 2018 センニチコウ 2017 ナツエビネ 2016 ナンテンハギ 2015 コウホネ 2014 ビャクブ 2013 タカノハススキ 2012 ヤマコウバシ 2011 キャラボク 2010 アオハダ 2009 サイカチ 2008 エゴノキ 2007 ノブキ 2006 マルバハギ 2005 タケノコイモ 2004 クサギ

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10月2日(水) オオバアサガラ

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思いがけず高原で出会った(5月7月掲載の木は同じもので北陸の平地の品)オオバアサガラは、いかにも涼しげでした。あの鬱蒼とした佇まいはどこへやら、実(種)はサパサパと枝に残るばかり、葉はほんのりと秋色に変化中です。
さて無念なのは、この木(の実)は最初からこんなサッパリ系だったのか、それともワッサワサからここまで種を撒き散らしたあとなのか、わからないことです。
しかし、少なくとも多少の種は地上に落ちたか鳥に運ばれたかのはずで、近くに芽生えはあってしかるべきだと思うのです。なのに、前の場所でもここでも、それらしい若木はまったく見つかりません。ならばこの種をウチに持ち帰って発芽試験(注)をしてみようかという気持ちが淡く生まれても、もし芽が出たら、そのあと困るのは自明です。

<補注> 専門の先生たちによる研究レポートを拝見すると、オオバアサガラの発芽率は2割前後とあって、やはり「気むずかしい」性質のようです。

過去のきょう 2023 コーヒーノキ 2022 プラティケリウム・ホルタミー 2021 オオバナオケラ 2020 ツユクサ 2019 サワギキョウ 2018 ハイビスカス・アーノッテアヌス 2017 ウバメガシ 2016 コウヤボウキ 2015 ナンテン 2014 ムクゲ(ルーシー) 2013 サザンカ 2012 オオケタデ 2011 ソリダスター 2010 ヤブマメ 2009 スイフヨウ 2008 ハナヅルソウ 2007 タマシロオニタケ 2006 ステルンベルギア 2005 ガマズミ 2004 クジャクソウ

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10月1日(火) ナガミノツルケマン

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分岐して長くのびる茎(蔓)はややだらしなく感じます。キケマンなら、収録には苦労したものの、もっとシャキッとしていたな…となつかしく思い出します。
そのキケマンの記事で、この属は多士済々であることに触れていて、ようやくそこに一つ、収録種を追加できました。このナガミノツルケマン(別名:ナガミノツルケマン)、名前の後半部については上記のとおり、納得しやすいものでした。
ただし前半部はやや深い理解が必要です。狭い収録範囲から見ても、キケマンの実とその長さは変わりません。いや、むしろほんの少し寸法は劣ります。
ではなぜ「長実」かと言えば、種の並びが1列です。キケマンやツルケマン(未収録)はそれが2列なので幅を感じてしまい、「長実」とは修飾しにくいのです。
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その長い実は触ると弾けて丸まり、黒い種が飛び出します。その種には透明なエライオソームがついていたものの、小さくて透明で、わかりにくい状態でした。

過去のきょう 2023 ユーフォルビア・ラクテア・クリスタタ(春峰) 2022 サゴヤシ 2021 コウシュンカズラ 2020 ウラジロガシ 2019 カラタネオガタマ 2018 ホオズキ 2017 ラセイタソウ 2016 シカクマメ 2015 ナガボノワレモコウ 2014 ヒメジソ 2013 ジュズダマ 2012 サンショウ 2011 ハゼノキ 2010 ギンドロ(ウラジロハコヤナギ) 2009 チャノキ 2008 マルバプルメリア(プルメリア) 2007 アケボノソウ 2006 ゴンズイ 2005 ハゲイトウ 2004 シュウメイギク

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