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9月10日(火) ツルマサキ

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ツルマサキはかつて冬に取り上げたことがあって、割れた実から飛び出たオレンジ色の種がいかにもマサキの仲間であることを示していました。あの一枚があればこそ、今回は心置きなく夏の様子を収録です。青い実が豊作でした。
これだけの数が無事に全部育ち、この枝(蔓)がオレンジ色に溢れたらと期待が膨らみます。画面右手に映っているのは大きなハンノキで、このツルマサキはそれに絡みつき、おおむね4~5mの高みで中空にのび出していました。

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9月9日(月) ポップコーン(ハゼトウモロコシ)

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ポップコーンというのは、トウモロコシの実を炒って爆裂させ、味付けしたものというのは常識でも、その「トウモロコシ」に専用種があるなんて初めて知りました。
そして、炒る前の「トウモロコシ」がカリカリに干涸らびているのを見たことがあっても、あれは天日干ししたからだろうと思っていました。いやいや、畑に生えているうちからカッチカチです。粒をもぎ取るのも大変だし、噛むのは完全な危険行為です。
学名はシンプルにZea maysで、対するふつうの「トウモロコシ」はその亜種(subsp. mays)とされています。発生学的なことはわからないものの、学名からすれば、ポップコーン(別名:ハゼトウモロコシ)の方が「本家」になります。
そして、さいたま市産のそれが商品として売られていることも知りました。ということは、いままでただのトウモロコシ畑だと見過ごしていたおそれが十分で、これからトウモロコシ畑の横を通るときはジロジロ・ジトーッと見つめる必要が生まれました。

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9月8日(日) コメツガ

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このところ、皇位継承がなんたら、ご進学がかんたら…めっきりマスコミ露出度が高まっているコウヤマキくんに捧げたい木を見つけました。彼のお印ですけれど、高野槙からこのコメツガに替えたらいかがでしょう。お父上がツガ、ご子息がコメツガ、連続性があってよろしいし、令和の米騒動に揺れる現代にピッタリではありませんか。
ふつうの暖温帯を好むツガに対し、コメツガはより環境の厳しい亜高山帯に育つというのも、なにやら意味深に感じます。このごろ、ふとした表情が明治天皇を思い出させて、激動の時代の象徴だった高祖父様が現代に蘇ったような気もします。
いや話はコメツガで、葉が米のよう(小さい・短い)というネーミングです。その気で見ればたしかにやや寸詰まりで、積雪や強風をやりすごす形なのでしょう。

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9月7日(土) カノツメソウ

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この白い花はセリ科だなとは思いながら、周りの草との区別がままなりません。その花(散形花序)の位置がせいぜい膝丈しかなく、ほかの草に埋もれていて、どう撮ろうか決めきれないまま、とりあえずパシャパシャした駄作写真です。
なので、苦し紛れに白丸をつけたのがこの草の葉です。根もと付近(画面右手)では2回三出複葉、花の近く(画面左下)だと三出複葉で、葉先が鋭く尖ります。
カノツメソウは「鹿の爪草」で、この葉先が鹿の爪に似ると解説されても、残念ながら鹿の爪はこんな尖り方はしません。そのせいか、元々「鷹の爪草」だったものの「た」が消えたという迷解説もあって、一瞬信じたくなります。
ただ、牧野図鑑は「鹿の爪草」説をとりつつ、「其(その)根形ニ基ク」としていて、なるほど博士はすべて掘り起こして標本にしたんだものねえ…と感慨新たです。

<補注> 現在の標準和名はカノツメソウでも、別名にダケゼリが上げられていて、牧野図鑑ではそちらをメインにし、「山生ノ芹」を意味するとしています。

過去のきょう 2023 オロシマチク 2022 ワシントンヤシ 2021 ワックスフラワー 2020 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2019 シマサルスベリ 2018 コスツス・ルカヌシアヌス 2017 シロバナツユクサ 2016 スギモリケイトウ 2015 アッケシソウ 2014 ミズメ 2013 エビネ 2012 コマツナギ 2011 ウワミズザクラ 2010 ヒシ 2009 ヤマナシ 2008 ハグロソウ 2007 サラシナショウマ 2006 コブナグサ 2005 ウコン 2004 ママコノシリヌグイ

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9月6日(金) オオウラジロノキ

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やや光線が足りなくて、念のためにフラッシュも使っておいたのが役に立ちました。オオウラジロノキの葉裏の白さが強調され、葉表との対比が鮮やかです。
そして、育つ場所が違えば稔りの進行も違いました。ほぼ同じ時期なのに、最初の出会いでとらえた実はすでに下を向いていたし、今回はまだ上向きです。緯度と高度を考え合わせると2カ所の気候はほぼ同じに思えるので、いまごろがオオウラジロノキの実の向きが上から下へ変わる境目なのでしょう。
ただ、今回出会った木の稔り具合はかなりプアーです。そう言えばまだ試食の願いは叶っていなくて、この記事の下にぜひ「追録」を書き加えたいものです。

過去のきょう 2023 トキワイチゴ(ルブス・カリシノイデス) 2022 ウチワサボテン 2021 ナンバンギセル 2020 クマガイソウ 2019 レックスベゴニア・シーサーペント 2018 ヒヨクヒバ(イトヒバ) 2017 コウゾ 2016 ディジゴセカ(アラリア) 2015 エゾノコリンゴ 2014 ヒヨドリバナ 2013 ヒトツバハギ 2012 オニバス 2011 アマクリナム 2010 ツノナス(フォックスフェイス) 2009 イチヤクソウ 2008 ヤマシャクヤク 2007 ウワミズザクラ 2006 ギンドロ 2005 リコリス・オーレア 2004 イタドリ

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9月5日(木) ネナシカズラ

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根も葉もないことを言ってはいけなくても、根も葉もない(注)植物は存在します。いわゆる寄生植物(ナンバンギセルヤセウツボなど)のなかでも、これはその名もネナシカズラで、根もなければ葉もありません。自分では吸水も光合成もせず、絡みついたほかの植物から水分や栄養分を頂戴するという、なんとも厚かましい輩です。
そのくせ立派に花は咲かせます。撮影がやや早すぎてまだ蕾だったものの、その数はやたら多くて、とてもスネかじりの身とは思えない派手な生活です。
宿主を締め上げてのびる蔓は赤紫の斑点が不気味です。自分の稼ぎはないくせにやたら濃い化粧の女のようで、見ていて段々に腹が立ってきます。

<補注> 発芽時は根があるのに、寄生するとその根は消えます。また、葉は極少の鱗片状なので、その気で探さないと見つかりません。

過去のきょう 2023 アキノワスレグサ 2022 アメダマノキ 2021 コノテガシワ 2020 ヤマザクラ 2019 バラ(サプライズ) 2018 ウコン 2017 クマツヅラ 2016 ハゲイトウ 2015 ウンラン 2014 アベマキ 2013 モミジガサ 2012 シチヘンゲ(ランタナ) 2011 シマトネリコ 2010 ツリガネニンジン 2009 フジカンゾウ 2008 ムカゴイラクサ 2007 タムラソウ 2006 ナンバンギセル 2005 ヒメマツバボタン 2004 モクレン(類)

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9月4日(水) カラコギカエデ

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かつて載せたカラコギカエデには実がついていたのに、そしてカラコギカエデは雌雄同株だというのに、この木にはまったく稔りが見られませんでした。
さても、実の姿のあとは花とか、せめて紅葉とか、なにか変化要素が欲しいところなのに、あえて「なにもない」姿を撮ったそのわけは葉です。前回の木は葉に切れ込みがないタイプ(鋸歯は大きい)でした。対するに今度のものは3裂タイプです。
面倒なことに、カラコギカエデにはこの2タイプのほかに5裂もあるのだそうで、願わくは秋が深まってきれいに紅葉した仲間に会えたとき、その葉が5裂タイプという幸運に恵まれたいものです。いや、それは春の花どきでもいいのですけれど…。

過去のきょう 2023 アルプス乙女(セイヨウリンゴ) 2022 ブドウホオズキ 2021 シオガマギク 2020 ノササゲ 2019 ムシトリスミレ 2018 バラ(プリンセス・ドゥ・モナコ) 2017 エノキ 2016 キリ 2015 マテバシイ 2014 トクサ 2013 ムベ 2012 コンテリクラマゴケ 2011 ヒャクニチソウ(矮性) 2010 イチビ 2009 オオリキュウバイ 2008 アズマカモメヅル 2007 クロホウシ 2006 イトススキ 2005 アメリカノウゼンカズラ 2004 ウモウケイトウ

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9月3日(火) チョウセンシオン

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シオンを名乗るにはあまりに背丈が足りません。2mを超えることも稀ではないシオンに対し、チョウセンシオンはせいぜい膝丈で、やや誇大表示の嫌疑ありです。
そのせいか、チョウセンヨメナの別名を持っていて、さてそちらはどうかと言うと、いやいやヨメナほどの葉幅はないし、硬いし、尖り過ぎだし、これもまた不適切です。どうも、他人の名を借りるというのは楽なようでむずかしいことだと気づきます。
ならば原産地の韓半島ではどう呼ぶのか調べても、答えが見つかりません。もっともハングルはさっぱりわからないので、この線も諦めて、Aster koraiensisと学名に頼ることにしました。これなら「高麗の菊」であり、じつに単純明快でスッキリです。

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9月2日(月) ワダコブシ

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見るからにコブシの実なのですが、太い幹が直立する感じのコブシと違って姿がやや華奢に思えます。シャクナゲの研究家・和田弘一郎さん(故人)が作り出したもので、そのものズバリ、ワダコブシ(亜種小名Wada's Memory)を名乗ります。
コブシとタムシバが交雑しているそうで、その気で見れば葉が細くて小さめです。春の花をまだ見ていなくて、それがコブシ型(花の下に葉が一枚)なのかタムシバ型(花の下に葉はなし)なのか、来春のちょっとした楽しみです。

過去のきょう 2023 トキワガマズミ(ビバーナム・ティヌス) 2022 オオイヌタデ 2021 ネオベンサミア・グラシリス  2020 ダキバヒメアザミ 2019 ニラ 2018 オオバゲッキツ 2017 アカマツ 2016 カゴノキ 2015 ウリハダカエデ 2014 キツネノマゴ 2013 ヤマボウシ 2012 カナムグラ 2011 ハナトラノオ(カクトラノオ) 2010 シロネ 2009 ツルガシワ 2008 ミズカンナ 2007 ヒメシロネ 2006 イヌタデ 2005 ハス 2004 ピンクノウゼンカズラ

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9月1日(日) カナダアキノキリンソウ

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チラ見だとセイタカアワダチソウと勘違いしそうです。実際、ネットではこれをセイタカアワダチソウとしたり、逆にカナダアキノキリンソウの写真がじつはセイタカアワダチソウだったりという誤認が見られます。ある意味「危ない」外来植物です。
ただ、両者の存在をわきまえた上で眺めると、まず圧迫感が違います。背丈がセイタカほどはなく(高さ2/3程度)、花の穂先が空に向かず、尖りません。
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その花序はセイタカに比べて賑やかさに欠けます。花穂の数が少ないし、小花の総苞はやや寸足らずです。そして、葉には粗い大きな鋸歯が目立ちます。セイタカにも鋸歯はあっても、ここまで疎らで尖ることはありません。

さて、もののついでに、どうしてセイタカ「アワダチソウ」とカナダ「アキノキリンソウ」が比較対象になるのかのメモです。牧野図鑑には「アキノキリンソウ、一名アワダチソウ」とあって、アキノキリンソウ=アワダチソウなのでした。オオアワダチソウもあることだし、アワダチソウで統一すればいいものを、面倒なことをしてくれるものです。

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