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8月31日(土) テンガイメギ(テンジクメギ)

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この恐ろしげな刺がメギの仲間(↓)であることを主張しています。ただ、ふつうのメギに比べると葉が大きくて硬く、革質です。メギ属でこんな感じの葉というと、ずいぶん前にホソバアカメギ(別名・ホソバテンジクメギ)を載せたことがあります。
それが手がかりになって、今回のものをテンガイメギ(別名・テンジクメギ)と判断できました。両方で別名に使われているテンジクはもちろん天竺です。狭義では天竺=インドであっても、大雑把に「ずっと向こう」を示すときに使われる言葉です。
そして、今回の木の標準和名はテンガイメギです。このテンガイの意味(と用字)をはっきり示した資料がなくて難渋していますが、おそらくは天蓋(または天外)で、つまるところ「大空、その向こう」で、天竺よりさらにアバウトな修飾です。
実際は中国南部の高山地帯に生える常緑灌木で、種小名がpruinosa(白を帯びるの意)であるとおり、白い葉裏が写真中央に見えています。自分的には実が白いことも言っているかと思ったものの、これはこのあとで赤黒くなるようです。

<このブログに収録済みのBerberis(メギ属)・和名50音順>ナリヒラヒイラギナンテン ☆ ヒイラギナンテン ☆ ヘビノボラズ ☆ ホソバアカメギ(リンクは本文中) ☆ ホソバヒイラギナンテン ☆ メギ

過去のきょう 2023 パキポディウム・ラメレイ 2022 パラグアイオニバス 2021 ベニモンヨウショウ 2020 センジュガンピ 2019 マミラリア・長刺白珠丸 2018 シナサワグルミ 2017 ヒュウガミズキ 2016 クロトンモドキ 2015 ニオイサンタンカ 2014 モミジガサ 2013 ヤバネヒイラギモチ 2012 ボタンヅル 2011 ゲットウ 2010 トウゴマ 2009 シシウド 2008 ソテツ(雄株) 2007 カクレミノ(斑入り) 2006 ヒオウギ 2005 サフランモドキ 2004 タイワンホトトギス

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8月30日(金) ガーデンハックルベリー

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真冬にミイラ状のこの実を載せたときの学習が役に立ち、色づき始めた実をパクリとやる愚は犯さないで済みました。もっとも、この属(Solanum)の実が毒持ちであることはヒヨドリジョウゴジャガイモ(の芽や実)ですでに心得たものです。
つまり、あと1カ月ほどして完熟しても、この実は生食には向きません。用途はたぶんジャムだけ、しかもその調理にはけっこうな手間がかかるらしいのです。まずは花と青い実の姿をじっくりと楽しんでおくことにします。
いかにもSolanumという雄シベは、他種に比べると葯の色が濃いめです。その中央から突き出す雌シベは花びらが萎れたあとも実のてっぺんに残ります。楕円形の5枚の萼に支えられたその実は子房上位で、花(果)柄はわりと長めです。

過去のきょう 2023 タケニグサ 2022 バオバブ(アダンソニア・ディギタタ) 2021 アカガシ 2020 セイロンライティア 2019 ツブラジイ 2018 イモネノホシアサガオ 2017 コカモメヅル 2016 モミジルコウ(ハゴロモルコウソウ) 2015 アメリカブクリョウサイ(ゴマギク) 2014 クチナシ 2013 ノシラン 2012 ヤマハギ 2011 ハツユキカズラ 2010 ヘラオモダカ 2009 ホツツジ 2008 マツカサアザミ 2007 ヤマホタルブクロ 2006 ホウセンカ 2005 メランポジウム 2004 トロロアオイ

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8月29日(木) クロミサンザシ

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寒冷地を好む樹種で、北海道以外だと長野の高地にしか自生せず、環境省の絶滅危惧IB類指定です。秋が深まるころ、この赤黒い実はムクドリやヒヨドリに啄まれるそうで種は遠くに運ばれはしても、前記理由で平地に実生はしないようです。
そんな鳥たちと争そわなければ…と気合いが入るほどの魅力には欠ける実です。したがって、この木を次に被写体にするのは花どきの初夏にしておきましょう。
いかにもサンザシ類(↓)らしく不規則な欠刻をもつ葉も、この暑さにずいぶん痛めつけられています。ただ、枝先にはいくつか葉芽が見えていたし、全体の枝振りも健康そうではあります。ぜひに来春も元気に花を咲かせていただきたいものです。

<追録> 上の写真撮影から1カ月半ほどが経ち、実の赤みはほとんど失われ、漆黒の美を見せていました。ただ、あまりに高い位置についていて、味見は到底不可能でした。(撮影:2024年10月11日)
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<このブログに収録済みのサンザシ属・和名50音順>アーノルドサンザシ ☆ オオミサンザシ ☆ サンザシ ☆ セイヨウサンザシ ☆ モリスサンザシ

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8月28日(水) フクシマシャジン

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花だけでなく葉もわかりやすく載せることを心がけているのに、今回は諦めました。図鑑類の表現を借りると、3輪生または4輪生、または対生、あるいは互生…つまりなんでもありだと言っているわけで、写す意味は薄れます。
ただ、一応は3輪生が基本なので左側写真の奥にそれを入れてはみました。その葉はわりとふつうの楕円形でも、別名にはホソバフクシマシャジンとヒロハシャジンが併存していて、素人は「細い、広い、どっちなの!?」と悩みます。
なので葉での見分けはあきらめて、花に頼ります。葉腋から出る花穂が輪生しないことが同属(↓)との違いで、たしかにスッキり・サッパリの風情です。また花柄が長く、花びらが円錐形に広がっているのも他種との見分けポイントです。さらに萼がこれでもやや広めで、ほかの仲間のそれがほぼ針金状なのとは少しだけ感じが違います。
名前のフクシマは福島県の意で、最初に認められた標本が同県のものだったことに因みます。もっとも分布は日本の中部以北のみならず韓半島から満州域にまで及ぶらしいので、いわゆる名前記号説と考えて気にしないに限ります。
またシャジン(沙参)は漢方名でもあり、このツリガネニンジン属仲間によく使われる表現です。もっとも属違いなのにシデシャジンなどという用例もあって厄介です。

<Adenophora(ツリガネニンジン属)の仲間・和名50音順> [既収録] ☆ イワシャジン ☆ ソバナ ☆ ツリガネニンジン [未収録] ☆ ウスイロシャジン ☆ シロバナフクシマシャジン ☆ トウシャジン ☆ ハナシャジン ☆ ヒメシャジン ☆ ミヤマシャジン ☆ モイワシャジン ☆ ヤチシャジン ☆ ヤナギバシャジン ほか多数

過去のきょう 2023 サルビア・コッキネア・フジプルコ 2022 タカクマムラサキ 2021 モミジバスズカケノキ 2020 オオウラジロノキ 2019 ワビスケ(紺侘助) 2018 木立性ベゴニア・アシュラ 2017 レンゲショウマ(白)とモミジアオイ(白) 2016 オクラとトロロアオイ 2015 オキナアサガオ 2014 カクレミノ 2013 アメリカオニアザミ 2012 ガマズミ 2011 ラクウショウ 2010 ミッキーマウスノキ 2009 ヒメキンミズヒキ 2008 クララ 2007 ミツバアケビ 2006 ヘチマ 2005 ヤブラン 2004 ケイトウ

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8月27日(火) ケハギ

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派生種であるユキハギが腰の高さだった記憶と比べると、こちらは見上げるほどに大きくて意外でした。図鑑的にはどちらも樹高は1~2mとされても、現場での違いはままあることで、探す方は心と視野を広くしないと見逃す羽目になります。
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遠目には竜骨弁の長さが目立ったのでミヤギノハギかなぁと思いながら近づき、なにげなく枝に指をかけたら、ずいぶんなザラつき具合です。この毛深さはユキハギと共通であり、ようやく本家本元に出会うことができました。
さらにこのケハギをミヤギノハギの母種とする考えもあるようで、ハギ類の勉強には欠かせない大切な存在です。やれやれひと安堵の初掲載となりました。

<追録> 花期は案外に短かったようで、1カ月後には若い実の先端にその残骸がへばりつくばかりでした。(撮影:2024年9月20日)
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過去のきょう 2023 ヒメアジサイ 2022 ケラトテカ・トリロバ 2021 フトヒルムシロ 2020 カザリナス(ヒラナス、アカナス) 2019 キバナツノゴマ 2018 ヒノキ 2017 ナツザキツツジ 2016 チョウセンヒメツゲ 2015 イヌビワ 2014 マツカゼソウ 2013 ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ) 2012 コマツヨイグサ 2011 オカボ(イネ) 2010 アワ 2009 イヌトウバナ 2008 アキグミ 2007 アキノタムラソウ 2006 キクイモ 2005 ハゲイトウ 2004 モミジルコウ(ハゴロモルコウソウ)

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8月26日(月) ネバリノギク

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ピンク色の壁でした。胸丈ほどもあり、かつ花や葉が混んで濃密です。
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そして茎や葉をつまむとベトッとします。別に糊成分があるわけではなく、腺毛がびっしり生えているためです。たぶん虫はこれを嫌うでしょうし、眺め回した限り、蟻さえ見つかりませんでした。花粉の媒介はもっぱらヒラヒラさんの役目でしょう。
あるいは強く反り返る総苞片も特徴です。近縁種(同じく米北東部産の野菊)であるユウゼンギクとの大きな違いです。
おっと、そう言えばユウゼンギクの記事では「米国ものに友禅なんて」とその名付けに反発したらそれが牧野博士の仕業で焦ったものです。そして、今度の「粘り」もまた富太郎くんが名付け親でした。友禅と粘り、その脈絡の無さに呆れながら、これだけ感覚が自由奔放だからこそ大博士なんだろうな…と妙に合点するのでした。

過去のきょう 2023 カラスウリ 2022 アブラギリ 2021 ケンポナシ 2020 サンショウ 2019 ハマビワ 2018 サンヘンプ(コヤシタヌキマメ) 2017 センコウハナビ(ハマエンサス、ハマエンサス・ムルティフロールス) 2016 ハナタバコ(ニコチアナ・サンデラエ) 2015 ノシラン 2014 ヤコウカ(ヤコウボク) 2013 シシウド 2012 シロモジ 2011 クマシデ 2010 コウリャン 2009 コシアブラ 2008 ヨルガオ 2007 ハンゴンソウ 2006 サンゴバナ 2005 タマスダレ 2004 リコリス・オーレア

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8月25日(日) キンロバイ

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2輪の花を写し込むのが精一杯と嘆いてから17年です。自分のしつこさに呆れながら、乱れ咲く金の花をパシャパシャと写しまくりました。
ただ、咲き方が乱れやすいのはどうも事実で、というか、かなり足の早い花で、画面にも花びらを落としたあとの萼がたくさん見えています。一方で蕾もたくさん着いていて、一斉に咲き誇るのではなく、連綿と生殖活動を続けるタイプのようです。
また、前回記事で「立ち上がらない」としたのはあまりに観察不足でした。全体はせいぜい腰の高さにとどまってはいても、枝はすっくと上にのびています。花期はわりと長いので、マメに花殻を摘んであげれば、庭木に向きそうな気がします。

過去のきょう 2023 マホガニー 2022 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2021 リコリス・オーレア 2020 ツチアケビ 2019 セリ 2018 クサトベラ 2017 アワブキ 2016 ニシキハギ 2015 ハシバミ 2014 カリガネソウ 2013 ヌマミズキ 2012 コミカンソウ 2011 クワイ 2010 ミズオオバコ 2009 クサアジサイ 2008 タチフウロ 2007 キオン 2006 セイバンモロコシ 2005 ルコウソウ 2004 コブシ

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8月24日(土) キセワタ

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せっかくの高原で出会ったというのに、茎がみっともなくヘロついています。雨が数日続いたあとなので、そのせいとは思いたいところでも、「この蒸し具合がたまらなくてさぁ」とボヤいているようにも見えます。隣り合う茎も同じ具合でした。
かつて東京の平地で撮った植栽品はもっとシャキッとしていました。標高が900mも違うのに、この14年で熱帯化は避暑地をも覆い尽くしたかと恐怖を感じます。
そう言えば拙宅の寝室にエアコンを設置したのはいまから7年前の夏でした。記録を見ると、埼玉(熊谷気象台データ)では2010年に熱帯夜の回数が前年比倍増して30日に達し、以来ずっと高水準で推移しています。
高原のキセワタに冷風機を設置してあげなくてはいけない時代が来ているのだとしたら、今夜から寝室のエアコンは止めますか。車はもともと持っていないし、あと自分ができることは息を止めることくらいだろうさ…と投げやりになります。

過去のきょう 2023 ヒメガマとコガマ 2022 モリスサンザシ 2021 ゼラニウム 2020 ツルコケモモ 2019 エンジュ 2018 ササガヤ 2017 イヌホオズキ 2016 スイゼンジナ(キンジソウ、ギヌラ・バイカラー) 2015 ウメガサソウ 2014 カジノキ(雌株) 2013 キバナコスモス 2012 サルココッカ・コンフサ 2011 イチョウ 2010 ウリクサ 2009 オオモクゲンジ 2008 ヤバネヒイラギモチ 2007 フウセンカズラ 2006 フヨウ 2005 キンミズヒキ 2004 ブラシノキ

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8月23日(金) フウリンウメモドキ

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赤い実の写真を確認しながら、自分の頬を赤く染めています。てっきり園芸種だと思ったら、北海道以外ならふつうに野山に自生する日本固有種なのでした。
かつ、さらにオクノフウリンウメモドキというのまであって、当然に未知の木です。そちらは北海道にもある一方、西日本にはなくて、その分布の公平さに感心しつつ、どちらも自生するはずの関東に住む身としては「発見」が急がれます。
そしてその両種の違いは葉裏で、「オクノ」は無毛なのでした。ということは、ぶら下がる赤い実を撮って喜んでいる場合ではなく、上の写真には葉裏の毛を示す嵌め込み写真が不可欠だったわけで、花どきの撮影までそれを覚えておけますように…。

<補注> フウリンウメモドキはふつうのウメモドキと同属(Ilex)です。
なお、フウリンウメモドキと同じように属の仲間でウメモドキを名乗るものではイヌウメモドキシロウメモドキ、およびミヤマウメモドキを収録しています。また、属違いなのにウメモドキを名乗るものではクロウメモドキツルウメモドキを収録しています。

過去のきょう 2023 ヒメカカラ 2022 パイナップル 2021 ウォーターバコパ 2020 チョロギ 2019 カキチシャ 2018 八重サンユウカ 2017 カジノキ 2016 斑入りセイヨウキヅタ(ヘデラ・ヘリックス、イングリッシュ・アイビー) 2015 クサギ 2014 スズムシバナ 2013 アカメガシワ 2012 メドハギ 2011 ヒャクニチソウ 2010 シクンシ 2009 チチタケ 2008 テッポウユリ 2007 ヒャクニチソウ 2006 タカサゴユリ 2005 ミズヒキ 2004 ハナトラノオ(カクトラノオ)

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8月22日(木) クルマバナ

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クルマバナとの相性がどうにも良くなくて、最初のすれ違いはイヌゴマを誤認した19年も前に遡ります。その間違いにはすぐに気づいたものの、「正しい」クルマバナを載せるにはそこから13年もかかってしまいました。
しかもその「初登場」の写真は、いま見直すと真っ暗のド・アンダーです。当時はそれを気に入っていたらしいことも笑えます。あんな写真でもきれいだと思えるほどの視力はあったわけで、あれから6年、老いの坂を転げ落ちている実感があります。
そこで、明るい野辺でかわいらしくクルマバナを撮りました。ド・アンダーの写真よりは時期も適切だったので、花がいかにも輪っか状に並んでいます。
そうさ、こうやって人生のツケを一つずつ返してお墓に入りたいもんだねぇ…と、なにやら柴又の寅さんを気取って呟いてみるのでした。

過去のきょう 2023 ウイキョウ(フェンネル) 2022 イチイガシ 2021 ラカンマキ 2020 シラタマノキ 2019 アベマキ 2018 白絹姫錦 2017 バショウ 2016 エビスグサ 2015 ハダカホオズキ 2014 クロマツ 2013 ウド 2012 ヒメコマツ(ゴヨウマツ) 2011 ミズキ 2010 パパイヤ 2009 タマガワホトトギス 2008 ヤナギラン 2007 キハダ 2006 オオボウシバナ 2005 クコ 2004 ハシラサボテン

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8月21日(水) ヤエガワカンバ

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雰囲気からしてBetula(カバノキ属)です。かつて収録したウダイカンバもそうだし、もちろん属の代表みたいなシラカンバもそうで、いかにも高原に似合います。
ただ、樹皮がここまで粗く剥けると、高級リゾート感は失われ、別荘のお庭には少し不向きかな…となります。もっとも準絶滅危惧種なので、庭木には不適です。
そして、この豪快な樹皮がそのまま樹名(八重皮樺)になりました。そんな樹皮に対して菱形の葉は小型でかわいらしく、両者のコントラストが見どころです。

過去のきょう 2023 キバナツルネラ 2022 セイヨウマツムシソウ(スカビオサ) 2021 アングロア・クロウェシイ 2020 キンウラハグサ 2019 メキシコ・ジャイアント・トクサ 2018 リュウガン 2017 ベニマツリ(ロンデレティア・オドラタ) 2016 ショウキウツギ 2015 エノキウツギ(ウオトリギ) 2014 フジカンゾウ 2013 チシャノキ 2012 ワタ 2011 フトイ 2010 タカサゴユリ 2009 ツルリンドウ 2008 ペチュニア 2007 オタカラコウ 2006 オトコエシ 2005 シロガネヨシ 2004 ガガイモ

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8月20日(火) オオイタドリ

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種小名をsachalinensis(サハリンの)というくらいで、関東近辺でも涼しいところでないと目にできません。藪の向こうにこれを見つけ、「イタドリかぁ」と通り過ぎそうになったものの、葉も、株の高さも、なんだか鬱蒼と大型であることに気づきました。
その葉は、大きいだけでなく、元側の形がイタドリと違います。ここが直線的(切形)であるイタドリに対し、このようにハート形なのはオオイタドリの証拠です。
雌雄異株で、ここでは雌株しか見つけられませんでした。実が枯れるまでこの株を追跡できるのはうれしくても、雄株は夏の短期勝負です。いや、こんなクソ暑い夏なら来月になっても花盛りの元気者がいるかな…と欲目の期待をしておきます。

過去のきょう 2023 キンゴジカ 2022 タブノキ 2021 メキシコラクウショウ 2020 キバナキョウチクトウ 2019 フサフジウツギ 2018 アラゲハンゴンソウ(ルドベキア・ヒルタ) 2017 ペチュニアとヘクソカズラ 2016 ブラッソレリオカトレア 2015 カンガレイ 2014 イワガラミ 2013 タムラソウ 2012 シャシャンボ 2011 カカオ 2010 カラミンサ 2009 コマツナギ 2008 ユリズイセン(アルストロメリア) 2007 モクゲンジ 2006 ハナキリン 2005 トクサ 2004 モッコク

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8月19日(月) ハリブキ

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刺の長さで言うならタラノキといい勝負でも、数で圧倒しています。防衛という範疇を超えて、これはもう「近づくなよ!」の威嚇です。見ただけでビビります。
しかも、その刺は葉表にとどまらず、葉の裏側も幹も枝も、全身ハリネズミです。ヤワな人間にとどまらず、鹿や猪でもこの刺に抗うことはしないでしょう。
写真左端に花穂の残骸が立っていて、その枯れ具合からするとこれは雄株(雌雄異株)だったようです。雌株なら、もう実が赤く色づいていたはずで、次の機会にはビビってばかりいないで、近くに雌株がないか、「そっと」探すことにしましょう。

過去のきょう 2023 カンレンボク 2022 チョウセンアサガオ 2021 ハス(白光蓮) 2020 カレエダタケ 2019 オオチゴユリ 2018 フサフジウツギ(ブッドレア) 2017 シナミズキ 2016 ハクサンボク 2015 ヒメタイサンボク 2014 キレンゲショウマ 2013 ハリギリ 2012 サンカクイ 2011 オオセンナリ 2010 ヒメチドメ 2009 サルナシ 2008 アオツヅラフジ(雌株)  2007 マツブサ 2006 ミニトマト 2005 シロバナサクラタデ 2004 ムラサキゴテン

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8月18日(日) クサタチバナとチョウジソウ

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標高500mほどある場所なので、計算では平地より気温が3度低いはずです。つまり、ほんのわずかでも秋の訪れが早いわけで、クサタチバナが稔らせた袋果は早くもここまで色づき、葉も、ほんのり、またはハッキリと秋モードになっていました。
それにしてもこの姿は「なにか」に酷似しています。そう、古女房の憤怒の相…ではなくて、チョウジソウが袋果をV字型に開いたあのポーズです。
属は違っても、両種はキョウチクトウ科仲間ではあるわけで、こういう相似を見つけるとうれしくなります。なので、そのチョウジソウのいまは?と探しました。240818am_elliptica
おお、ポーズはあのままでも、すでに袋果が割れていました。銀色に輝く種髪が風待ちしています。となると、次の撮影課題はクサタチバナの同様シーンです。いやあ、あの山にもう一度登りますか? ジワッと「嫌だなあ」と思う酷暑です。

過去のきょう 2023 ミズオトギリ 2022 ムニンノボタン 2021 ニオイニンドウ(ハニーサックル) 2020 シダレエンジュ 2019 ニシキカズラ 2018 キヌア・チェリーバニラ 2017 タヌキノカミソリ(リコリス・インカルナタ) 2016 キバナノコギリソウ 2015 タイタンビカス 2014 イロハモミジとオオモミジ 2013 ヨウシュヤマゴボウ 2012 サイカチ 2011 ライラック(ムラサキハシドイ) 2010 オオチドメ 2009 シロバナサルスベリ 2008 キカラスウリ(雌株) 2007 クルマユリ 2006 ゲンペイクサギ 2005 カラタチ 2004 コリウス

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8月17日(土) オオバキハダ

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オオバキハダまたはオオバノキハダと呼ばれる木で、当然ながらふつうのキハダより大きな葉のはずが、思わずスケールを当ててしまうほど微妙です。
もちろん葉のサイズはオオバキハダでもキハダでも変化幅があるので、全部の葉を計測する気がないと、出したスケールはほぼ気休めにしかなりません。さて困ったぞと両種を調べ直すと、キハダの別名にヒロハノキハダとあるのを見つけました。そう知ってから過去記事の葉を見直すと、たしかにフォルムがふっくらしています。相対的にはオオバの葉身が長めなので細身に見える感じがします。
あとは触った感じで、オオバの葉はザラッとします。今回初めて知ったこの1本の木を別の季節にも観察しながら、もっと見分けに役立つ写真を狙います。

過去のきょう 2023 オオアメリカキササゲ(ハナキササゲ) 2022 ハナシュクシャ 2021 カルドンとアーティチョーク 2020 ハブランサス・チェリーピンク 2019 グロッバ・ウィニティ(シャムの舞姫) 2018 アカギ 2017 フシノハアワブキ 2016 カナリーキヅタ(ヘデラ・カナリエンシス) 2015 ハマナツメ 2014 ショウジョウソウ 2013 イヌザクラ 2012 モミジアオイ 2011 ニクイロシュクシャ 2010 チドメグサ 2009 バリバリノキ 2008 オオダイコンソウ 2007 フシグロセンノウ 2006 サボテン(緋牡丹) 2005 ルドベキア・タカオ 2004 ツルムラサキ

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8月16日(金) アマゾントチカガミ(とミニホテイアオイ)

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アクラリウム界ではアマゾンフログビット(Amazon Frogbit)と称されます。Frogbitとはこんな感じの浮草のことで、言われれば蛙みたいと思わなくもありません。
本来のトチカガミのように白い花が咲き、葉も一応は鏡型なので、標準和名・アマゾントチカガミは頷きやすく感じます。その白い花はすでに終わっていました。
そんな遅れ馳せでこれを買い込みました。理由はメダカ池のホテイアオイが全滅したからで、うちだけかと店に行ったら、訪ねた2軒ともが「今年はダメ」と嘆き節でした。年によって特定の植物の盛衰が激しい事象(注)があるものか、興味津々です。
仕方ないので、小さなくせに結構なお値段のこれを奮発しました。「アマゾンなら暑さに強かろう」という期待があります。入れて数日、ヒゲのような根を下ろし、送出枝ものびて順調そうです。ついでに返り咲きもしてくれたら拍手してあげましょう。

<補注> 今年、町内の農園ではタマネギが不作(誰の畑も同じ)でした。対して徘徊範囲のハツユキカズラは、この夏、猛烈な生長力を見せていて、年ごとのアタリハズレが激しいことを実感しています。
<追録> これ(↓)が盛夏に耐えきれず消滅したミニホテイアオイです。導入(6月初旬)から2カ月経過し、跡形もなくなりました。
なお、いつもの年はふつうのホテイアオイを入れるのに、今年は少し変化を求めてみました。ただし、ミニだから消滅したのではなく、上述のお店2軒で消滅してしまったのはふつうに大きいサイズのホテイアオイです。
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ところで、この超小型のホテイアオイは呼び方に気をつけなくてはいけません。ナーセリーでは、6月時点だとこれを「姫ホテイ草」としていたのに、ごく最近のHPでは「ミニホテイアオイ 別名:ミニホテイソウ、ヒメホテイソウ」としています。
どうやらヒメを前に立てず、ミニ呼ばわりに変更しようと画策しているようで、これにはそれなりの理由(個人的推測)があります。
標準和名がヒメホテイアオイ(外部リンク)であるアメリカコナギ属の強害雑草化リスク植物が別にあり、一方、ミニ呼ばわり推奨中のものはふつうのホテイアオイ(ホテイアオイ属)の園芸開発品と思われます。つまり、「ヒメホテイ」を使うとまったく素性の異なる2種が混同される危険が生じており、園芸開発品の方は「ミニ」名乗りに鞍替えというか転換したようなのです。いかにも軽々しいミニ名乗りにはそんな面倒な背景がある(らしい)ことをよくよくわかってあげなくてはなりません。

過去のきょう 2023 センナリバナナ 2022 イクソラ・ダッフィー 2021 ストロファンツス・プレウッシー 2020 エンジュ 2019 ソテツ 2018 ルドベキア・トリロバ(タカオ) 2017 ハマダイコン 2016 エノコログサ 2015 キツネノカミソリ 2014 ニワウルシ(シンジュ) 2013 タヌキマメ 2012 タマサンゴ(フユサンゴ) 2011 マキエハギ 2010 キブシ 2009 オニグルミ 2008 ダイコンソウ 2007 ウバユリ 2006 センジュギク(アフリカン・マリーゴールド) 2005 ゴマ 2004 コナラ

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8月15日(木) セルリア・プリティピンク

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セルリアという常緑低木群は、その属自体がここに初登場です。南アフリカが原産の地で、50種以上のバリエーションがあり、そのなかで有名なのがSerruria floridaとS. roseaなのに残念ながら未だ撮影は叶わず、今回、その2種の交配から生まれたこのプリティピンクが属で初めての収録種となりました。
ちなみにセルリアのことを調べると必ず出てくるのが「ダイアナ妃の結婚式でブーケに使われた」という話です。たしかに、重さ2kgもあったというカスケード型ブーケの中央にセルリアらしき花が見えていて、ただしそれはほぼ純白です。つまり、このプリティピンクではあり得ず、たぶん上記のS. floridaと思われます。
もう一つ、これもセルリアにつきもののことわりで、花びらに見えるものは苞です。つまり、本当の花はそのなかにあるモジャモジャ綿棒で、あとでこの花が結実したら分解してその構造を暴き立ててみたいと企んでいます。

過去のきょう 2023 マグノリア・ラヌギノサ 2022 オオブドウホオズキ(トマチロ) 2021 ミズヒナゲシ(ウォーターポピー) 2020 ネコノヒゲ(クミスクチン) 2019 ピネリア・ペダチセクタ 2018 クダモノタマゴ(カニステル) 2017 タニワタリノキ 2016 ウバメガシ 2015 テイカカズラ 2014 オジギソウ 2013 ヤマナシ 2012 トチカガミ 2011 マツバボタン 2010 イイギリ 2009 サワグルミ 2008 コバノカモメヅル 2007 クサボタン 2006 ホシオモト(パイナップルリリー) 2005 オオハンゴンソウ 2004 ルリマツリ

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8月14日(水) ツルムラサキ

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自分的にスクープ画像です。ツルムラサキ(青茎種)の花をイチモンジセセリが吸蜜していました。てっきり閉鎖花だと思っていたのに、開口部があるのでした。
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で、そのセセリくんの功労結果が紫色に膨らんでいます。一粒つまんでみると、このとおり、液果でした。残念ながら味はまったくなし、種は硬くて真っ黒でした。
そして花色のことも、訂正というか補足が必要でした。かつて、「青茎種の花は白いと言われるが、先が赤くはなる」と述べたものの、今回の2枚の写真では先まで白い花が見えています。開口するころには赤みが兆すものの、若い段階なら「青茎種の花は白い」と言うこともできるのかな…と見解を改めておきます。

<ツルムラサキの過去記事・掲載順> ☆ 赤茎種の花・葉・蔓 : 2004年8月17日 ☆ 赤茎種の葉と実 : 2014年12月6日 ☆ 赤茎種・青茎種それぞれの葉と茎 : 2023年6月11日 ☆ 青茎種の花・葉・蔓 : 2023年11月8日

過去のきょう 2023 ナンゴクサンショウモ 2022 ナツザキツツジ 2021 アエスクルス・パルビフローラ(ボトルブラッシュバックアイ) 2020 キンギョバツバキ 2019 セイロンライティア 2018 コモスス・ベイケリ 2017 ヒメキンミズヒキ 2016 キバナルコウ(キバナルコウソウ) 2015 ミズカンナ 2014 ズミ 2013 カキツバタ 2012 アオギリ 2011 ハシドイ 2010 ミクリ 2009 コスモス 2008 キツネノカミソリ 2007 キバナコスモス 2006 ハイビスカス(ブッソウゲ) 2005 サネカズラ 2004 エンジュ

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8月13日(火) テマリカンボク

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テマリカンボクの開花は春からせいぜい初夏のはずなのに、うわ、この炎天下、頭上高いところに白い花を見つけて「なんじゃこりゃ!?」です。
ただ、花がついているのは高くのびた若い枝先だけだし、春はこぼれるように横向きに咲きこぼれていた大きな花房が、いまはクチャッと貧相にかたまって上向きです。かつてオオデマリが秋遅くに返り咲きしていた花房もこんな感じでした。
桜なら塩害とかで葉が落ちたあとに異常開花しても、このテマリカンボクは見てのとおり三つに割れた葉がいかにも健全です。ほかに異常開花する原因としては夏の渇水も考えられて、ここは少し高台の乾きやすい場所でした。要は命の危機を感じたときの緊急措置だとは思いつつ、ほんの少し暑気払いできてありがたい眺めでした。

過去のきょう 2023 マキバブラシノキ 2022 カエデドコロ 2021 スパティフィラム 2020 ロシアンセージ 2019 パセリ 2018 ダンコウバイ 2017 チリメンガシ 2016 イヌエンジュ 2015 ホツツジ 2014 ホウセンカ 2013 サンゴシトウ(ヒシバデイゴ) 2012 ヒヨドリバナ 2011 ミソハギ 2010 ダンゴギク 2009 ハス(八重) 2008 レンゲショウマ 2007 レンゲショウマ 2006 ヌスビトハギ 2005 ニガウリ 2004 オモダカ

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8月12日(月) コマツカサススキとヒメマツカサススキ

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初対面の被写体の前では「えーと、これは?」と悩むのが常なのに、たまにはひと目でそれとわかるときがあります。もちろん、かつてマツカサススキ類の基準とすべきマツカサススキを二度にわたって撮影できた幸運が土台になりました。
そのマツカサススキの小穂を親指の先サイズと喩えたのに倣えば、こちらは小指か、せいぜい薬指サイズでした。もちろん、穂の混み具合もずっと疎らです。あるいは株の背丈もマツカサススキの2/3くらいで、「小」という形容がピッタリです。
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そしてこの沼の縁でもう一つのマツカサススキ仲間も撮影できました。こちらは「小」よりもコンパクトなヒメマツカサススキです。もう見るからに涼しげです。
いつもはこういう仲間たちの収録が順逆になってばかりなのに、ごくごくたまにはこのように盆と正月が一緒に来ることがあって、神様、ありがとうございました。

過去のきょう 2023 ゲッカコウ(チューベローズ、オランダズイセン) 2022 フジ・長崎一才 2021 オキシデンドルム・アーボレウム(スズランノキ) 2020 ホルトノキ 2019 トウフジウツギ 2018 イポメア・テラスブロンズ 2017 スパイダーリリー(ヒメノカリス) 2016 セイヨウミヤコグサ 2015 ケイトウ(鶏冠鶏頭) 2014 モミ 2013 ガマ 2012 ナギ 2011 ベニシダレ 2010 タバコ 2009 カノコユリ 2008 キキョウ 2007 トチバニンジン 2006 カンガレイ 2005 ニチニチソウ 2004 ミソハギ

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8月11日(日) コゴメヤナギ

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太くて大きな幹と、細く短い葉の対比が見どころです。葉の細さや縦にひび割れる樹皮の感じからヤナギ類だろうとは思いつつ、この短い葉が不安を誘います。
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しかしそんなかわいい葉がこの木の特徴で、その名もコゴメヤナギでした。調べていると、この木の冬芽が自分には米っぽく見えて、二重の名付けかと妄想します。
あと、「小さな」名前に反してヤナギ類では一番の巨木になる(樹高20~25m)と言い、しかし生長が早すぎるために材は粗いのだそうです。用途はパルプ素材くらいのものだし、大きすぎて庭木には向かないし、野歩きでの出会いだけが頼りです。

過去のきょう 2023 イタチハギ 2022 タイヨウベゴニア(オオバベゴニア) 2021 ホウセンカ 2020 バーベナ・ハスタタ 2019 ニチニチソウ 2018 タイワンウリノキ(シナウリノキ) 2017 ハスノハカズラ 2016 ヤシャブシ 2015 アオツヅラフジ 2014 オヤリハグマ 2013 ハナザクロ 2012 キジョラン 2011 オニバス 2010 カンレンボク 2009 ニガウリ 2008 シデシャジン 2007 メタカラコウ 2006 コリウス 2005 タマガヤツリ 2004 ハツユキソウ

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番外編 : 蜂蜜レポート第8弾(アボカド)

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このごろ生キャラメルはヤイヤイ騒がれなくなったなぁと思っていたら、この蜂蜜、あれがちょいと柔らかすぎになったか…みたいな見かけです。香りもそんな感じで、このまま舐めたら、蜂蜜的な華やかさよりも味の濃厚さがガツーンときました。
しかし、アボカドの花が非常にささやかな咲き方をすることは知っています。あの花から集めた蜜っておいくら::: 20円前後/1グラム::: でしょうねえ。
そして、この蜜を採取した国は「あの」イスラエルだそうで、ううむ、この蜜を舐めると元気になりすぎるのか??と少し心配になります。(本当に体にいいそうです)
ただ、なぜか金属スプーンは使用禁止とのことで、これが案外に面倒です。なお、果物としてのアボカドの味はまったく感じられません。これはこの蜂蜜に限ったことではなくて、蜂蜜とその果実とは味的にどうやら関係ないもののようです。

<補注> 蜂蜜レポート第9弾は対馬の日本蜜蜂が主役です。(2024年9月20日)

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8月10日(土) エゾカワラナデシコ

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パッと見だと、まずなにげなくナデシコです。「あ~、パリも準決敗退かぁ」というなでしこではなくて、ごくふつうのカワラナデシコに見間違えてしまいそうです。
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ところが、見るべきはちょっとシブイ箇所で、苞のセット数です。左が今回撮影したエゾカワラナデシコで、その部分がちょっとシンプルです。右は過去画像のなかから引っ張り出したふつうのカワラナデシコで、色合いは別にして段数がやや複雑です。ここが3段(か4段)あれば「ふつう」、2段ならば「エゾ」になります。
ううむ、在庫写真に4段のものがあればとは願いながら、過去に撮ったカワラナデシコの写真をすべてチェックする根性には欠けました。古いファイルを探すよりは野歩きに出た方が早いはずでも、熱中症怖いもんねと妥協です。

過去のきょう 2023 セレベス(サトイモ) 2022 グロリア・ムンディ 2021 サルスベリ・ブラックパール 2020 サンユウカ 2019 イヌカラマツ 2018 ツルマオ 2017 シュムシュノコギリソウ 2016 タヌキモ 2015 ケイトウ(八千代鶏頭) 2014 エンジュ 2013 ヤナギタムラソウ(バーノニア) 2012 スイショウ 2011 ネコノチチ 2010 オオグルマ 2009 ホオズキ 2008 ゲッケイジュ 2007 ヤマホトトギス 2006 マルバタマノカンザシ 2005 ベニバナサワギキョウ 2004 ゴンズイ

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8月9日(金) ミヤマウメモドキ

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見るからにウメモドキなのですが、なんとなく小綺麗です。ふつうのウメモドキでも、あるいはイヌウメモドキでも、その葉はザラついて硬いのに、これは違います。
さらに葉が少し細身です。沢筋に見かけやすいこれはミヤマウメモドキといい、例によってミヤマは過剰表現です。ごくハイキング程度の場所に生息します。
当然ながら雌雄異株なので、実がつく雌株の方が気づきやすいわけです。この実が真っ赤になる(↓)のが楽しみだし、さらに次の初夏には雄株もこの辺で見つけて、雌雄の花を一網打尽に撮り尽くしてやろうと虫のいいことを考えています。

<追録> 予想外に早く、実が色づき始めていました。(撮影:2024年8月21日)
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過去のきょう 2023 ジュアヌロア・アウランティアカ 2022 フイリダンチク 2021 オオブタクサ 2020 ハマオモト(ハマユウ) 2019 ホシアザミ 2018 モミジバスズカケノキ 2017 ソテツ(雌株) 2016 ツノハシバミ 2015 トウコマツナギ(キダチコマツナギ) 2014 チョウジソウ 2013 ネコノチチ 2012 クワズイモ 2011 イチビ 2010 オグルマ(八重) 2009 ムサシアブミ 2008 キカラスウリ(雄花) 2007 サンショウバラ 2006 カボチャ(セイヨウカボチャ) 2005 シコンノボタン 2004 ヒルガオ

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8月8日(木) アメリカハマグルマ

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お店ではウェデリア(カメルーンデージー)と名札がついていました。どちらもまったく知らない名前だったし、なにせ風体がヘロヘロ・グジャグジャでとりとめなく、なんだコヤツは?という好奇心で小さなポット苗を二つだけ持ち帰りました。
それを10号鉢に植えて1カ月半の姿がこれです。スカスカだった鉢を全面覆い尽くし、外に垂れ下がっています。のびた蔓の途中から花茎を立て、菊状の小さな花を咲かせ、どんどん種を作ります。「世界の侵略的外来種ワースト100 指定種」だそうで、うーん、お店で売ってて良かったの? 自分は始末をしっかりつけよっと!です。
冒頭に記したウェデリアは異名、カメルーンデージーは流通名でした。勝手に国名を使われたカメルーンこそいい迷惑で、コヤツの里は南米です。
そんなわけでタイトルは標準和名です。ハマグルマはネコノシタの別名で、なるほどザラつく手触りや頑健な性質はかなり似ている感じがします。ただし、このアメリカ版によって在来のハマグルマが被害を受けているそうで、ホントに取り扱い注意です。

過去のきょう 2023 ハマトラノオ 2022 オウソウカ 2021 コバノギンバイカ 2020 ヤタイヤシ 2019 フジ(ノダフジ) 2018 シオデ 2017 アギナシ(とオモダカ) 2016 ムジナモ 2015 セイヨウフウチョウソウ(クレオメ) 2014 カラスザンショウ 2013 ノブキ 2012 ムラサキナツフジ(サッコウフジ) 2011 ヤエカシワバアジサイ 2010 カラスザンショウ 2009 ノグルミ 2008 アオノリュウゼツラン 2007 コケモモ 2006 ウド 2005 イネ 2004 クサギ

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8月7日(水) セイヨウカジカエデ

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チュルチュルに剥けた樹皮に気を取られ、葉をしっかり写し損ないました。西洋版とは言えカジカエデと呼ばれる木ですから、葉の形をよく押さえるべきでした。
ただ、その再挑戦は10年くらいあとでいいかなと思うのです。この木はバイオリンの素材として使われ、絹のような光沢を持つ材が有名なのです。まさかここの木を割ってみることはできなくても、幹がもっともっと貫禄の太さになるのを待ちましょう。
…と簡単に言ったものの、自分の歳を考えていません。千の風になる手はあっても、それでは撮影ができません。セイヨウカジカエデさん、急いで大きくなってください。

過去のきょう 2023 プシコトリア・プンクタタ 2022 ヘリコニア・カリバエア 2021 ハナウコン(クルクマ・ペティオラータ) 2020 タコノアシ 2019 イヌハッカ(キャットニップ) 2018 ヤマナシ 2017 アベマキ 2016 サワシバ 2015 ネムノキ 2014 ケイビラン 2013 ムラサキナツフジ(サッコウフジ) 2012 バアソブ 2011 ハナスベリヒユ(ポーチュラカ) 2010 ミツバ 2009 リキュウバイ 2008 タンキリマメ 2007 ミヤコグサ 2006 オモダカ 2005 ツユクサ 2004 ナツズイセン

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8月6日(火) ヘリオプシス・バーニングハーツ

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株の広がり(茎の分岐)具合がよろしくて、膝丈少々のところで花がたくさん咲いてくれました。6月の高原の旅からお土産として連れ帰った(もちろん無断採取ではなく、お店での購入品)1株の苗が、50日の時間をかけて立派な姿になりました。
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ただ、これをどう呼ぶかが問題で、お店ではシュッコンヒメヒマワリ・バーニングハーツとされていました。頭の「宿根」はいいとして、続く「ヒメヒマワリ」という呼び名が紛らわしいことは、かつてヘリアンサス・アトロルベンスの記事で述べています。
さらにこのバーニングハーツはキクイモモドキ(Heliopsis)ではあるものの、呼び方としてその和名に園芸種名を続けると、いかにも「切って貼った」感が横溢します。
という話が今回のタイトルを決めた長い言い訳で、いままでは八重の園芸種までキクイモモドキで通してきたのに、ここでついにヘリオプシスに名乗りを変更です。ならば過去記事までそれに統一するかというとそこまでの覚悟もできず、「シュッコンヒメヒマワリも含めて三通りの名前を覚えることは脳トレに良かろうさ」と開き直りです。

過去のきょう 2023 イケマ 2022 ハイビスカス・ミニピンク 2021 ブルーベリー(ラビットアイ系) 2020 セイロンマンリョウ 2019 オキシデンドルム・アーボレウム(スズランノキ)  2018 コケイラクサ(ベビーティアーズ) 2017 ヘビウリ 2016 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2015 ルリフタモジ 2014 タカノツメ 2013 バアソブ 2012 タイワンニンジンボク 2011 アナベル(アジサイ) 2010 ヤマホタルブクロ 2009 セイヨウトラノオ(ベロニカ・ロンギフローラ) 2008 ホルトノキ 2007 タマアジサイ 2006 ウイキョウ(フェンネル) 2005 フサフジウツギ(ブッドレア) 2004 イヌキクイモ

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8月5日(月) ヤマブドウ

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かつて、まだ緑の実を見たときとまったく同じ時期なのに、ここのヤマブドウの実は紫色を見せ始めていました。しかし、そこに手が届かないのです。登れるような足がかりもありません。悲しいことにまたもやイソップの狐でした。
にしても、写真左右の被写体は同じ株なのです。大きな広葉樹に絡んで中空に蔓をのばしているのに、場所によって実の色づき具合が違います。ふつうに考えれば、写真右手の陽当たりがいい房の方が色づきも進みそうなものなのに、逆なのです。左右の房で受粉する時期に違いがあったとでもいうのでしょうか。
そう言えば、TVの「暑さ報道」で、ブドウ農家さんが「今年は暑すぎて色上がりが遅い」と嘆いていました。素人には逆のように思えて、ブドウもむずかしいものです。

過去のきょう 2023 エスキナンサス・ミクランサス 2022 ハオルチア・ロセア 2021 カワラハハコ 2020 ミゾカクシ 2019 トクサ 2018 ヌルデ 2017 ユキハギ 2016 コマユミ 2015 オリーブ 2014 シシガシラ 2013 イスノキ 2012 コバンソウ 2011 カンガレイ 2010 ガガブタ 2009 カラスザンショウ 2008 ハマオモト(ハマユウ) 2007 クサレダマ 2006 サボンソウ 2005 ベゴニア 2004 フヨウ

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8月4日(日) ウシタキソウ

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ミズタマソウと同じようにやや薄暗くて湿り気のある場所に生えます。見かけも、意識していないとミズタマソウにかなり近くて、下手をすると見過ごしてしまいます。
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ただ、「おや」と思うのは葉の広さ、そしてその基部の食い込み(心形)です。もちろん、ウシタキソウにも幅の狭い葉は出るし、ミズタマソウでも心形の葉がないことはないので、あくまでも落ち着いて全体の雰囲気を感じることが大切と思い知ります。
そして、比べるために過去のミズタマソウ記事(↓)を調べて、すべてが9月の撮影だったことに膝を打ちました。図鑑的には両者の花期がともに8~9月とされてはいても、その許容範囲のなかでの早い・遅いはあるような気がします。
あとは丸い実に入る縦筋に違いがあって、ミズタマソウのそこは深くてはっきりするのに対し、ウシタキソウはそこがうすらボンヤリとして目立ちません。

<過去のミズタマソウ記事・掲載順>2007年9月21日 ☆ 2008年9月21日 ☆ 2013年9月11日

過去のきょう 2023 ヒルムシロシバ 2022 セイヨウネズ 2021 ハシバミ 2020 ミナヅキ 2019 インドジャボク 2018 ヤブマオとメヤブマオ 2017 ヒルガオとコヒルガオ 2016 エキザカム 2015 ブルーファンフラワー(スカエボラ) 2014 ヤマブドウ 2013 ユキザサ 2012 矮性サルスベリ 2011 ハクウンボク 2010 キキョウ 2009 サギソウ 2008 ハマゴウ 2007 ナツハゼ 2006 センノウ 2005 ブルーベリー 2004 タラノキ

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8月3日(土) ナツロウバイ

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思いがけず、ナツロウバイが実を結んでいるのを見つけました。まだ若すぎるので、ほかのロウバイ類と同じように烏賊の嘴を思わせる形になるかどうか、そもそもあんな風に真っ黒けになってしまうのかどうか、予測が全然できません。
その代わり、花後1カ月なら子房と花托がまだきれいに見てとれることを学びました。花も葉も大きめのナツロウバイのこと、実も巨体なら面白いのに、意外に小型であることも新鮮な発見です。さてここからどんな風に変化するのか、この夏の暑さには早く過ぎ去ってもらい、秋風や木枯らしを待ち望む気持ちが高まりました。

過去のきょう 2023 イジュ 2022 ハナツリフネソウ 2021 ゴエッペルチア・キリンドリカ 2020 フクロユキノシタ(セファロタス) 2019 マツムシソウ 2018 ヒメグルミ 2017 ピンオーク 2016 タマアジサイ 2015 ニオイバンマツリ(アメリカジャスミン) 2014 アオヤギソウ 2013 ナナミノキ 2012 ダイコンソウ 2011 シロギキョウ 2010 キツネノカミソリ 2009 アーティチョーク 2008 ハマボウ 2007 コオニユリ 2006 オニドコロ 2005 キツネノカミソリ 2004 スベリヒユ

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8月2日(金) シキンカラマツ

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シキンという言い方には初めて出会います。漢字だと紫錦で、やたら厳かですが、この花の艶(あで)やかさからすれば、あながち過剰表現ではないでしょう。
240802th_rochebruneanum2
対してカラマツはこれがThalictrum(カラマツソウ属 ↓)の一員であることを示していて、この属の花色は素っ気ないものと思っていたのでかなり驚きました。ただし、葉はまさしく三出複葉が3~4回繰り返して、この属の特性そのままです。
花の内側には真っ黄色の雄シベ(葯)が無数にぶら下がり、そのなかに雌シベは埋もれています。上の写真中央では蜂(種類不明)が逆さにへばりついて採蜜中で、その上側の葯はお勤め終了らしく茶色に変化していました。

<このブログに収録済みのThalictrum・和名50音順> ☆ アキカラマツ(10月16日9月10日) ☆ ノカラマツ(7月11日3月15日

過去のきょう 2023 ホソナガバミズアオイ 2022 スイレンボク 2021 チャンチン 2020 レンブ 2019 マルバノキ 2018 ミョウガ 2017 シロカノコユリ 2016 コシダ 2015 タコノアシ 2014 ノリウツギ 2013 ヒマワリ(品種不明) 2012 センリョウ 2011 シロバナシモツケ 2010 ヤブミョウガ 2009 マルバチシャノキ 2008 ノトカクタス(品種不明) 2007 キンロバイ 2006 モミジアオイ 2005 カナムグラ 2004 タマサンゴ(フユサンゴ)

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8月1日(木) ザリコミ

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雌雄異株なのに、初対面が雌株とは運がいいことです。真っ赤な実が微笑んでいてくれました。花の季節には雄株も並んでいたらと期待がふくらみます。
ザリコミという日本語らしからぬ尖った名前に反し、実は薄甘くて素直な味でした。さてその変な名前は、なんと砂利+茱萸(ぐみ)だそう(注)で、この場所は特に礫地ではなかったものの、本来の自生地(低山~亜高山)はそんな場所なのでしょう。
仲間(Ribes=スグリ属)のヤブサンザシの実はノーサンキュー味、フサスグリはシャッキリの酸っぱさ、マルスグリはお料理向き…と味には統一性がありません。対して株の佇まいとか花や葉には共通性を感じます。そんなスグリ属メンバーのなかでは、ザリコミを「野歩きの友・No.1」としておきましょう。

<補注> 牧野日本植物図鑑の当該解説部を意訳しました。

過去のきょう 2023 バウヒニア・アウレイフォリア 2022 ダイサギソウ 2021 フシグロセンノウ 2020 グラマトフィラム 2019 ピーマン 2018 カツラ 2017 アマチャ 2016 アセロラ 2015 トウコマツナギ(キダチコマツナギ) 2014 ウラハグサ(フウチソウ) 2013 アオギリ 2012 黒葉サトイモ 2011 ヒメヒオウギズイセン 2010 ハンカチノキ 2009 オオリキュウバイ 2008 カキラン 2007 ハナハッカ(オレガノ) 2006 ミゾカクシ 2005 シマサルスベリ 2004 コナラ

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