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6月30日(日) アメリカイワナンテン(セイヨウイワナンテン)・レインボー

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葉に斑が入って、その斑が黄から赤までカラフルです。Leucothoe(イワナンテン属)のなかのアメリカイワナンテン(L. fontanesiana)にはいくつか園芸種があり、これはレインボーではないかと見ました。ほかに候補としてトリカラーが考えられ、斑の色合いはよく似ていても、それだと黄斑が葉の周囲を縁取るので違った感じになります。
かつて取り上げたアメリカイワナンテンは葉色がまったく愛想なしで、花穂ももっと短めでした。あれに比べると、今度の眺めはあきれるほどに賑やかです。
秋にはこの花穂にそのまま実が連なるし、冬でも関東あたりなら葉が残るので、四季観賞性(勝手な造語)という意味でコスパが高めです。

過去のきょう 2023 カシワバアジサイ・スノークイーン 2022 ディコンドラ・シルバーフォールズ 2021 アメリカナデシコ(美女ナデシコ、ヒゲナデシコ) 2020 ベゴニア・ペアルケイ 2019 カラシナ(セイヨウカラシナ) 2018 ツタ(ナツヅタ) 2017 ピンオーク 2016 トキワマンサク 2015 モモ 2014 タイトゴメ 2013 クマヤナギ 2012 タチアオイ 2011 ネコノチチ 2010 フタリシズカ 2009 ルリヂシャ(ボリジ) 2008 モミジバゼラニウム 2007 ハマカンザシ 2006 ブーゲンビリア 2005 セイヨウノコギリソウ 2004 ヒョウタン

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6月29日(土) イワミツバ

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写真にしてみたらハナウドとかシシウドを思わせて、草丈を示すスケールを入れ忘れたことを反省です。一面が見事に白くて、ちょっと我を忘れました。
そのポカを言葉で補えば、草丈は膝ほどのものです。したがって、この写真はやや腰をかがめて、花房の並びを舐めるように撮ろうとしています。しかし、そのわりには画面の下半分は花密度が薄く、見ようによっては間抜けています。
じつはこれがこの植物を特定できるミソで、名前どおりのミツバ(三出複葉)をしっかり確認できます。いかにもセリ科らしい「あの」香りが漂います。痛風や関節リウマチに効く薬草ではありながら、その強い繁殖力のせいで北海道では指定外来種です。この可憐な姿に惚れたとしても、栽培するときは慎みが必要です。

過去のきょう 2023 ヤナギハッカ(ヒソップ) 2022 モリスサンザシ 2021 ドドナエア 2020 ヒイラギナンテン 2019 ヤマボウシ(シナヤマボウシ)・ウルフアイ 2018 ヒメアシボソ 2017 ボウフウ 2016 セレウスサボテン(鬼面角) 2015 コウオウソウ(フレンチ・マリーゴールド) 2014 カンボク 2013 イトラン 2012 ソテツ 2011 ウリカエデ 2010 カワラナデシコ 2009 イブキトラノオ 2008 チガヤ 2007 カラクサゲシ(チューリップポピー) 2006 ノカンゾウ 2005 ボケ 2004 ボタンクサギ

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6月28日(金) ベニバナトチノキ

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そう言えばベニバナトチノキの「その後」を忘れていたな…と気づかされました。執拗に追い回したふつうのトチノキと違い、おっとぉ!の一枚です。
ふつうのトチノキなら、実が目立ち出すころは花がほぼ落ち切っているのに対し、こちらは両方混在です。素性がマロニエアカバナアメリカトチノキを交配した作出品であり、つまりふつうのトチノキとは直接に血が繋がっていない証拠です。
ただ、それにしては例の「象の鼻」(白矢印でマーク)がしっかりありました。こういうときは、同属という括り(注)で草木を見つめることの有用性を実感します。

<補注> 本文中に登場した4種(ベニバナトチノキ、トチノキ、マロニエ、アカバナアメリカトチノキ)に加え、Aesculus(トチノキ属)のメンバーとして、このブログにはアエスクルス・パルビフローラを収録しています。

過去のきょう 2023 イソノキ 2022 コダカラベンケイ 2021 テマリソウ 2020 ハマナデシコ 2019 ヒメシダ 2018 ナンキンハゼ(斑入り) 2017 スズカケノキとモミジバスズカケノキ 2016 トネリコバノカエデ 2015 ギンヨウアカシア 2014 ホソイ 2013 ケンポナシ 2012 キケマン 2011 クサキョウチクトウ(オイランソウ) 2010 カジノキ 2009 オオバオオヤマレンゲ 2008 カタクリ 2007 ナツハゼ 2006 ノウゼンハレン(キンレンカ) 2005 ミズキ 2004 イングリッシュラベンダー

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6月27日(木) リグラリア・ミッドナイト レディおよびリグラリア・ブリットマリークロウフォード

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夜遊びはいけませんよ、お嬢さん…と、つい爺さん口が出ます。ミッドナイトレディという園芸種名にそんな反応しかできない自分を寂しく思うのはこんなときです。
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そこにいくと、ブリットマリークロウフォードという長~い名にはもはやどうにも反応できません。まあ、ここに書き付けておけば、いつでも確認はできます。

さて、この2種はLigularia dentataを母種としています。そこでその正体を探っていくと、あらら、あなたたちはマルバダケブキが変装しているわけですか!?
真面目な話、花が咲けばあんな感じではあるらしいし、なるほど、葉っぱはまるまるマルバダケブキと変わりないことが確認できます。リグラリアなんてお洒落っぽく名乗られてすぐ騙された人間が大きな声では言いにくくても、オタカラコウメタカラコウハンカイソウも、みぃ~んなリグラリアだったなんて、世界は狭いもんですなぁ。

過去のきょう 2023 オシダ 2022 アメリカキササゲ 2021 モッコク 2020 カンノンチク 2019 ハクウンボク 2018 コバンコナスビ 2017 クガイソウ 2016 トルコギキョウ 2015 ズッキーニ 2014 キリ 2013 アフリカナガバモウセンゴケ 2012 エノキウツギ(ウオトリギ) 2011 シチダンカ 2010 ヒメコウゾ 2009 ムラサキセンダイハギ 2008 ウチワサボテン 2007 クマツヅラ 2006 カリフォルニアローズ 2005 タイマツバナ 2004 ヤブカンゾウ

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6月26日(水) ハイドランジア・マジカルチョコレート

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やや逆光だったものの、撮影に大失敗したわけではありません。名前どおりチョコレート色に見えるかどうかは別として、このアジサイ、実際こんな色でした。
オランダで育成された園芸種で、マジカルシリーズには9種の色違いがあります。なかでもチョコレートは基幹種でありかつ最人気品のようです。秋まで持つし、切り花にも使いやすいというので調べたら、ヒェ~、花色よりビビる値段でした。
と言うか、お店によって値段にはずいぶんと差があります。いまのうちにお得な価格で手に入れておいて、いっぱい株分けして大儲け…などという下衆なことしか思いつかない爺さんは、儚く枯らして泣きの涙というのがオチでしょう。

過去のきょう 2023 オオツリバナ(&ツリバナ) 2022 カセンソウ 2021 サフランモドキ(ゼフィランサス・カリナタ) 2020 ウチワゼニクサ(タテバチドメグサ、ウォーターコイン) 2019 トマト 2018 コバンノキ 2017 アメリカスズカケノキ 2016 トサミズキ 2015 サルビア・ミクロフィラ(チェリーセージ)・ホットリップス 2014 コウホネ 2013 ハマナス 2012 ムラサキツメクサ 2011 ウチワサボテン 2010 イヌウメモドキ(雄株) 2009 シコタンソウ 2008 ヒメカイウ 2007 カクテル(つるバラ) 2006 ヤポンノキ 2005 ガクアジサイ 2004 モッコク

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6月25日(火) アルケミラ・モリス

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特に美しいとか豪華とかではなくて、元気ィ~、生き生きィ~、健康ォ~てな気持ちを庭に表現するとこうなるんじゃないかという植え込みでした。
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腰丈ほどに繁る茎や葉はじつに強壮そのもの、逆に花は姿も色もあるかなきかの風情で、主役の座は完全に降りています。Alchemillaという属名も、日本ではハゴロモグサ属とされるくらいで、葉が羽衣のような草だと見られたわけです。
そんな和名は多分に英名レディースマントル=聖母のマントを意識していそうです。このレディースマントルはハーブとして有名で、「婦人の友」みたいに言われます。ただ、同じAlchemillaでもこのmollisはそういう薬効を持たないようです。見て元気、飲んで生き生き、塗って健康!と持ち上げようとしたら、ハシゴをはずされました。

過去のきょう 2023 イヨカズラ 2022 ギュウシンリ 2021 アエスクルス・パルビフローラ(ボトルブラッシュバックアイ) 2020 ヒメユズリハ 2019 ヒトツバハギ 2018 ゴシキドクダミ 2017 トチバニンジン 2016 オカヒジキ 2015 ハルシャギク 2014 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2013 キバナダンドクとダンドク 2012 キョウチクトウ(白八重) 2011 モミジイチゴ 2010 ウメモドキ(雄株) 2009 ナツユキカズラ 2008 ハナイカダ 2007 イソトマ・アネチフォリア 2006 ベニバナ 2005 シロミノコムラサキ 2004 シロバナハマナス

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6月24日(月) カラマツ

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アサギリソウじゃあないよねえ…と、言い訳しながらしゃがみました。ジトッと見入ると、茎であってほしいパーツが茶色い枝でした。地を這う木です。
ここで先日のガンコウランの記事に書き付けた「風衝地」を思い出しました。ここもあの場所と連続した岩場で、環境は同じです。ならばこの木は元々は匍匐前進型ではなく、環境適応をして低く横へ枝をのばしているのかもしれません。
そんな思いで葉を見つめたら、カラマツを思い出しました。春の若葉は明るい緑色で、枝に螺旋状に連なる様子をかつてとらえています。
参考ページを見ると、カラマツがこんな育つ方をすることはあるようです。遠くの山裾に一直線に並ぶ林を愛でるのもカラマツの楽しみ方ならば、こんなギリギリの環境でしぶとく生を繋ぐ姿に見入るのもまたカラマツとの付き合い方なのでした。

過去のきょう 2023 レモンティーツリー(レプトスペルムム・ペテルソニイ) 2022 キンケイギク 2021 リシマキア・ファイアークラッカー 2020 キハナショウブ 2019 ハナショウブ(濡烏) 2018 カラマツ 2017 メダラ 2016 イイギリ 2015 ジョウリョクヤマボウシ 2014 ギョウジャニンニク 2013 ニッサボク 2012 ノヤマトンボ(オオバノトンボソウ) 2011 ギシギシ 2010 モミジイチゴ 2009 レッドロビン 2008 フタリシズカ 2007 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2006 ナンキンマメ(ラッカセイ) 2005 セイヨウバクチノキ 2004 ムラサキツメクサ

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6月23日(日) クワガタソウ

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兜が大小たくさん並んでいるのが楽しくて撮りました。かつて4月の末に掲載したのは関東の平地での撮影であり、季節が少しばかり早めでした。本来の生息地である中程度の標高でジメッとした場所なら初夏が見ごろだと再認識です。
ただ、せっかく高原で見つけたので、ヤマクワガタとかコクワガタとか、同属でもなにか別種ではないかとワクワクしたのに、どう見ても「ふつう」でした。
チラホラと咲き残っていたピンクの花が、「そんなに欲張らずに、一歩一歩、堅実に進んで行けばいいでしょ」と諭してくれました。

過去のきょう 2023 カリヤス 2022 ヒューケレラ・タペストリー 2021 ナツロウバイ 2020 セイヨウヤブイチゴ(ブラックベリー) 2019 キンギョバツバキ 2018 シロツメクサ(クローバー) 2017 フイリクサヨシ 2016 ヒルムシロ 2015 ルリニワゼキショウ(アイイロニワゼキショウ) 2014 キリモドキ(ジャカランダ・ミモシフォリア) 2013 タイマツバナ 2012 ヒメシャラ 2011 ビワ 2010 ネズミモチ 2009 エーデルワイス 2008 オオバナウツボグサ 2007 ホザキシモツケ 2006 シュッコンカスミソウ 2005 キョウチクトウ 2004 ヨウシュヤマゴボウ

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6月22日(土) ツタウルシ

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堂々たるサイカチの古木にツタウルシが絡み昇っていました。これが真っ赤に染まる秋だったらと欲は募っても、初夏ならではの見どころがありました。
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まさに花盛りでした。雌雄異株であるツタウルシなので、さてどっちの株だろうと眺め回すと、さすがにこれだけの繁りなので、雌雄両方が見つかりました。
男女のすれ違いはまったくないようで、雌雄ともにほぼピーク状態でした。雌花(右)の逞しさに見惚れつつ、ツタウルシのご妻女はことのほか清新な美貌であることに感動です。そしてまた、雄花(左)の勤勉さにも笑みがこぼれます。
おっと、この樹種の生態を再学習していたら、ツタウルシは漆類最強のかぶれパワーと知りました。近づいただけでかぶれる人もいるそうで、これだけ顔をくっつけ、あちこち触っても無問題だったワタシは、どうもなにか受容体が欠落しているようです。

過去のきょう 2023 アメリカタニワタリノキ・ムーンライトファンタジー 2022 カリカンサス・ホワイトドレス 2021 ハブランサス・チェリーピンク 2020 ドクダミ 2019 トキソウ 2018 テロペア 2017 マルメロとカリン 2016 サカキ 2015 ミズキ 2014 ホタルイ 2013 ジャボチカバ(キブドウ) 2012 アマリリス 2011 スカシユリ 2010 ハグマノキ 2009 シチダンカ 2008 メグスリノキ 2007 キキョウソウ 2006 ゴウダソウ 2005 スカシユリ 2004 ヤマモモ

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6月21日(金) クルマムグラ

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山のなか、朝7時前の撮影です。少しだけ残念賞の光線具合はよしとせざるを得ないところでしょう。と言うか、この場所付近には「熊出没注意」の立て札があって、同じ地域で女性が腕を噛まれたニュースもあり、腰が引けっぱなしでした。
宿に戻ってフロントさんに聞いたら、「出ますよ」「朝が危ない」とのことで、「野草撮り(採りではない)の老人、熊に襲わる」では泣くに泣けません。
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で、決死の一枚で逃げ帰ったかと言えばそうでもなくて、チビリながらも撮るべきところは押さえてきました。類似種のオククルマムグラは4稜の茎に刺があるそうで、はた衛門の白魚の指は無傷でした。また雌シベはきれいに見えなかったものの、4裂した花びらと4本の雄シベは肉眼でもわかりました。キューブ型の蕾がキュートです。
さてこうなったらオククルマムグラも一気にと欲を出すと危ないわけで、次はまず熊さん濃度の薄い山がどこかにないかを探すところから始めましょう。

<このブログに収録済みのGalium(ヤエムグラ属)・和名50音順>カワラマツバ ☆ キクムグラ ☆ キヌタソウ ☆ ヤエムグラ

過去のきょう 2023 マルババンウコン 2022 ミコシガヤ 2021 オキシデンドルム・アーボレウム(スズランノキ) 2020 アセロラ 2019 キバナフジ 2018 ヒナマツヨイグサ 2017 ウチワゼニクサ 2016 ノビネチドリ 2015 サンカヨウ 2014 ホソバタイサンボク 2013 ドイツスズラン 2012 ヤマコウバシ 2011 マルバチシャノキ 2010 ルリミゾカクシ 2009 コアジサイ 2008 クリンソウ 2007 イトバハルシャギク 2006 ツキヌキニンドウ 2005 アンズ 2004 ハンゲショウ

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番外編 : 高原のヒラヒラ・ブンブン

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<エゾハルゼミ> きょうの本編・クルマムグラを撮影した帰り道で遇いました。
高原の朝はまだ寒いのか、蕗の葉の上でジッと動きません。この場に昼ごろまでとどまったなら、エゾハルゼミ特有のミャーヒー・ミャーヒー(聞く人によって音の文字起こしはそれぞれ)と限りなく繰り返し、最後にケケケケケ(これもキキキキキとも聞こえる)と長く引きずる鳴き声を聞けたはずで、ちょっと心残りでした。
体長がやや短いので、これは雌かと思います。
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<ユウマダラエダシャク> これは宿のそばの道端で見つけました。
元気がないので「おい、大丈夫か?」と声をかけたら、ヨタヨタと向きを変えて背なかを見せてくれました。上に登場したエゾハルゼミもおとなしかったし、朝食前の時間は、皆さん、どうも夜露に濡れた翅を乾かしているのかとも思えます。
あるいは、かつてもこのユウマダラエダシャク(注)は死んでいるかと誤解したことがあり、だいたいにノンビリ屋さんなのかもしれません。

<補注> 前回も今回も、このエダシャク(枝尺蛾)をユウマダラエダシャクとしたものの、微妙に似た種類がいくつか(いくつも?)あるようで、あくまでも素人判断です。

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6月20日(木) ウズアジサイ

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あれ? お前、どうした??と立ち止まりました。これ、自分が近所の空き地に植えたウズアジサイなのに、花房の半分がごくふつうの装飾花になっています。
植えて何年になるか忘れたほどに長くここで咲いているのに、こんな花は初めて見ました。渦をやめて先祖返りするなんて、勝手すぎて呆れてしまいます。
おかげでアジサイの花を裏から見る機会を得ました。なるほど、枝変わりというべきか、分岐したいくつかの花柄の花(萼)がまるごと変化してしまっています。
植えたヤツに似てサボリ癖があるのかと落ち込む反面、ソフトクリームのバニラと抹茶ミックスみたいなお得感も否めません。もしもこの性質をこのまま固定できたなら、「はた衛門アジサイ」と名付けて売り出しできるかもとニンマリです。

<補注> クフェア・メルビラの葉に乳白の斑が入りました。身近で植物の変異を見られた2例目です。(2025年2月13日

過去のきょう 2023 レモンタイム 2022 セイヨウスモモ(プラム、プルーン) 2021 ヒルザキツキミソウ(白花種) 2020 ハマボッス 2019 ハマヒルガオ 2018 イソノキ 2017 ヤハズホオノキ 2016 アナベル(アジサイ) 2015 ゼラニウム 2014 ハンゲショウ 2013 サントリナ 2012 ノトカクタス(品種未詳) 2011 カワラマツバ 2010 ヤブムラサキ 2009 ウズアジサイ 2008 ササユリ 2007 クロバナフウロ 2006 マリアアザミ 2005 ムラサキシキブ 2004 アガパンサス

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6月19日(水) スギゴケ

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俗に「苔の花」と呼ばれるのがこの黄色い胞子体です。本来の葉は地表近くで緑色なのに、初夏(または秋)は苔の胞子体ができる季節なのでした。
胞子体の頭(蒴)には直径が1/100mmしかない胞子がたくさん入っていて、蓋(つまみがついた形)がとれ、壺が割れると胞子は遠くまで拡散されます。その胞子が水分を得ると発芽・生長するという「しかけ」です。
もっとも、「しかけ」と逃げたあとには造精器と造卵器の存在や受精というプロセスがあって、にわか学習者の理解力を超える領域です。いや、もっと低次元の問題はこの苔がスギゴケ類のなかのどれなのか、わからないことです。昔々、「大ぐくりにスギゴケです」とごまかしたまま進歩がなく、もっと勉強しろよ!と自分に喝です。

過去のきょう 2023 アスフォデルス・アエスチブス 2022 マオラン(覆輪タイプ) 2021 カリカンサス・ハートレッジワイン 2020 アセビ 2019 ムクロジ 2018 ミヤマオダマキとヤマオダマキ 2017 ドクゼリモドキ(ホワイトレースフラワー) 2016 ヒオウギアヤメ 2015 アフリカホウセンカ(インパチェンス) 2014 ムクロジ 2013 ササユリ 2012 ガクアジサイ 2011 ナナミノキ(雌株) 2010 キョウガノコ 2009 エゾヘビイチゴ(ワイルドストロベリー) 2008 ミヤマウグイスカグラ 2007 イチヤクソウ 2006 サクラ(染井吉野) 2005 コムラサキ 2004 コムラサキ

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6月18日(火) ガンコウラン

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ミニチュア(小指の太さ程度)のモミの枝が岩を這っている感じです。調べているなかで初めて知った言葉に「風衝地」があって、「尾根や森林限界付近で多く発生する、継続的に強い風が吹きつける一帯のこと(ヤマレコ・登山の用語集)」だそうです。
漢字だと岩高蘭とあてるものの、もちろん蘭ではないし、岩高の意味も不明(牧野図鑑にも「はっきりしない」とあり)です。岩高ではなく「高い岩(地)」としたものが、いつの間にかひっくり返った…というのはいつものはた衛門珍説です。
すいぶん前にも山の上で出会っていて、しかしそのときは正体がさっぱりわからず投げ出したままでした。今回もわからなさ加減はあまり変わらず、かつ、花も実も見つかりませんでした。花(雌雄異株)には少し遅かったかもしれず、しかも暗赤色でかなりわかりにくそうなので、まずはまん丸クロスケの実から激写したいものです。

過去のきょう 2023 サワダツ 2022 オオバイチジク 2021 ブルーファンフラワー(スカエボラ) 2020 キキョウ 2019 フタマタイチゲ 2018 ウリノキ 2017 コルクガシ 2016 ベニバナヤマシャクヤク 2015 サワフタギ 2014 ワタナベソウ 2013 コクテンギ 2012 ヒルザキツキミソウ 2011 ハナショウブ(沖津白波) 2010 テイカカズラ 2009 ニオイロウバイ 2008 イワタバコ 2007 ゼンテイカ(ニッコウキスゲ) 2006 ベニバナ 2005 マツバギク 2004 サルスベリ

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6月17日(月) アイシャ(八重咲きオリエンタルユリ)

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茎1本に3花以上咲き、その乳白の花がボッテリとした八重ですから、とてもゴージャスな姿です。なんと言っても、1番花の差し渡しは20cm超と大型です。
オリエンタル百合は、前にバンドームを載せています。あれも大ぶりで、かつピンク色でしたから派手でしたが、今度のアイシャはボリウム勝負です。
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さてそのAishaという聞き慣れない音感の名はアラビア語の女性名で、「幸せで安寧な生を送る人」みたいな意味だそうです。日本でも寿子(としこ)さんとか寿恵子さんには同じ願いが込められているわけで、おっとぉ、まさかここで牧野博士のご令室・寿衛子さんに話がつながるとは、なかなかに含みのある百合の花です。

<補注> バンドームと同じく、これも無花粉です。ただし、1枚目写真に矢印で示したように花糸か花柱の痕跡みたいなパーツは残っています。また2枚目写真の右肩部にはアラビア語のアイシャという文字を入れておきました。

過去のきょう 2023 セイヨウナツユキソウ 2022 シロバナモウズイカ 2021 レンブ 2020 コウシュンカズラ 2019 ヤブニッケイ 2018 セッコク 2017 カボチャ(セイヨウカボチャ) 2016 ウラジロヨウラク 2015 ウキヤガラ 2014 マロニエ(セイヨウトチノキ) 2013 ケマンソウ(タイツリソウ) 2012 ハグマノキ(スモークツリー) 2011 ラベンダー・デンタータ 2010 ヒメジョオン 2009 ギンバイカ 2008 アゼナルコ 2007 ワラビ 2006 ローズゼラニウム 2005 カツラ 2004 シロタエギク

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6月16日(日) ヤマウルシ

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山地の日向を好み、道端に生えやすいというし、なによりも「ウルシの仲間です」という雰囲気があって、かつ葉柄や葉軸がこの時期から赤いことに着目しました。もちろん、奇数羽状複葉で小葉が4~8対という条件にも合致しています。
また、花のつき方もこの属(Toxicodendron)の仲間と一緒です。あと2週間も先だったならばこれが雄株か雌株かわかったでしょうに、残念です。
蕾の雰囲気からは雄株だろうと見ましたが、ほかにもたくさん生えていました。そのなかに雌株があれば、種小名をtrichocarpum=「果実に毛がある」とされたくらいに剛毛が目立つ実が見られるはずです。秋にもまた会いたいものです。

<このブログに収録済みのToxicodendron(ウルシ属)・和名50音順> ☆ ウルシ(本文中リンク) ☆ ツタウルシ(a. 実と葉 b. 紅葉と蔓) ☆ ハゼノキ(2017年12月の最終記事ほか6回掲載) ☆ ヤマハゼ

過去のきょう 2023 アブラギリ 2022 ゲンペイクサギ(ゲンペイカズラ) 2021 ヘメロカリス 2020 ヘリコニア・フミリス 2019 ヒメコウホネ 2018 ヤナギイチゴ 2017 アカガシワ 2016 マルバシモツケ 2015 カシグルミ 2014 ガマ 2013 サンショウ 2012 タイリンマツヨイグサ(ゴデチア) 2011 ナデシコ・ソーティ(黒花ナデシコ) 2010 イボタノキ 2009 バイカウツギ 2008 サンショウバラ 2007 フウリンソウ(カンパニュラ・メディウム) 2006 ハタザオギキョウ 2005 バショウ 2004 オシロイバナ

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6月15日(土) ツマトリソウ

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知らないというのは恥ずかしいもので、写しどころがわかりません。
ツマトリソウが7数性(花びらや雄シベの数が7)というとても稀な性質であることは、帰宅後の調べで判明しました。したがって、一番手前でピントを当てた花は「規格外品」になります。幸い、その後方の2輪が標準品だったので難は逃れました。しかし、右上の1輪もどうやら花びらは6裂で、7数性ではなく気まぐれ性かと憤慨です。
あと、ツマトリの名がやたらと教養を強要してくれる(答えはWiki参照)ものでした。さらに分類的に複雑な状況にあることが明白(詳述パス)で、爽やかな高原で出会ったわりにはずいぶんと歯ごたえのある初対面となりました。

過去のきょう 2023 プヤ・アルペストリス 2022 タケシマホタルブクロ 2021 チャンチン 2020 ベニガクアジサイ(ベニガク) 2019 シロバナハマナス 2018 シュンギク 2017 アフリカハマユウ(インドハマユウ) 2016 イノデ 2015 ライムギ 2014 エゾアジサイ 2013 ベニバナ 2012 ヒメタイサンボク 2011 ノグルミ 2010 ニゲラ 2009 ヤマブキショウマ 2008 ベニバナイチヤクソウ 2007 ムラサキウマゴヤシ 2006 オオアメリカキササゲ(ハナキササゲ) 2005 シャクヤク 2004 ハキダメギク

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6月14日(金) コケモモ

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うっすらと帯びたピンクがなかなかセクシーでした。あと2カ月もすれば、これがまん丸で真っ赤な実になってしまうわけで、やったね!の初見参です。
小指の先ほどもないサイズの花がこうしていくつかまとまって咲きます。ただ、足首ほどの背丈で一畳程度に広がったブッシュにはこの花房がとても疎らでした。資料画像だともっと密集して咲いていて、はてさて標高1,300m以上はあったこの場所も、もはやコケモモにとって生育適地ではないのかと不安になります。
平地に戻れば皮膚を刺すような光線が恐ろしくて、さてもコケモモの今後を心配するよりは人間さまのあしたを安全にする努力が大切だと思い新たにします。

<補注> コケモモには種類が二つあることを知り、こちらは英名でカウベリー(北米に分布)というタイプに見えます。ただ、撮影時の確認が甘いので、記事タイトルはコケモモのまま(種類特定せず)にしておきます。(2024年11月9日

過去のきょう 2023 ガリカバラ 2022 シジミバナ 2021 クローバー・ティントワイン 2020 サラガミネキキョウ 2019 オニノヤガラ 2018 ゲンペイシモツケ 2017 ツクバネガシ 2016 ホソバアオキ 2015 ボダイジュ 2014 タツナミソウ 2013 ネズミモチ 2012 ウワバミソウ 2011 ラムズイヤー 2010 ヤマグワ 2009 ジョウリョクヤマボウシ 2008 ムクノキ 2007 ナンテンハギ 2006 ヤエドクダミ 2005 ブナ 2004 ガクアジサイ

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6月13日(木) サルビア・ビリディス

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お間抜け記事をそれほど長くは晒さないで済んで幸運でした。花屋さんではサルビア・ホルミナムという名前だったものの、これはあのビリディスに違いありません。
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茎の先の葉(苞としているページもあり)は、先月掲載の青紫に比べるとほんわか優しいピンクです。そしてその下でいかにもサルビア的な花が咲いていました。
調べると、この品種の花期は4~7月とされていて、2週間前の被写体はやたらとせっかちな株だったのでしょう。もっとも、慌てて補足掲載するほどの花かというと、まあ、間違いなくサルビアだったねという確認ができたことを喜びましょう。
もっとも、地際の葉を見ればそれはもっと明白で、先の写真ではそこがまったく見えていなかったので、きょうの大慌て記事はそれなりに登場意義があるわけです。

過去のきょう 2023 サフィニアブーケ・ゴールド 2022 オオニワゼキショウ 2021 カシワバアジサイ 2020 ショウキウツギ 2019 アセビ 2018 テンジクスゲ 2017 ナガバミズアオイ(ポンテデリア・コルダタ) 2016 ムラサキミツバ 2015 イヌガラシ 2014 チョウセンキハギ 2013 ゲラニウム(Jolly Bee ) 2012 ヒメカジイチゴ 2011 アカモノ 2010 アオテンマ 2009 ベニヤマボウシ 2008 ニワトコ 2007 ナヨクサフジ 2006 カシワバアジサイ 2005 ウメモドキ 2004 ムクゲ

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番外編 : ジョウビタキの雄

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冬に見る渡り鳥だったはずのジョウビタキを夏の高原で見つけました。かつてはセオリーどおりで雪景色を背景に埼玉の山で撮影したのに、このごろは国内での繁殖例も報告されていて、通年で見かける鳥になっているようです。
冬にもそうだったように、レンズを向けてもあまり怖がりません。もっとも距離を詰めるとヒョイと逃げるので、これでもわりときれいに撮れたと自己満足です。
そしてさらにうれしかったのはこれが雄だったこと(嵌め込んだボケ写真で頭から肩にかけて白毛なのがわかる)です。ジョウビタキの「ジョウ」は「尉」、つまり銀髪の意味だそうで、今回ボクちゃんを撮れたことによってこの鳥の理解が深まりました。

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6月12日(水) ウラジロヨウラク

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一瞬、サラサドウダンかと思ったものの、花筒に入る縦筋がないし、開口部に至る筒のくびれがこれは急で、別物でした。ガクウラジロヨウラク過去2回も載せているのに対し、「本来の」ウラジロヨウラクにようやくお目もじ叶ったようです。
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せっかくの初ランデブーなので、理科の教材よろしく貼り合わせ写真を作りました。左上はガクウラジロヨウラクではない証拠で、萼片が短く収まっています。左下は花の内部を覗き込んでいて、赤い熊手状の雄シベとクリーム色の柱頭が見えます。
そして右側では名前どおりに葉裏が白いことを確認しました。ガクウラジロとは違って葉表が毛深くはなく、また縁がかなり激しく反っています。資料写真ではこの反りが見られないものもあり、おそらく環境への適応形態だろうと思います。

過去のきょう 2023 コウトウエゴノキ 2022 ヒメマサキ 2021 アメリカオニアザミ 2020 キバナノコギリソウ 2019 チョコレートコスモス 2018 ヤマアジサイ・乙女の舞 2017 フシノハアワブキ 2016 ヤマウコギ 2015 ドクウツギ 2014 クラマゴケ 2013 フェイジョア 2012 ムシャリンドウ 2011 アリウム・ギガンテウム 2010 オオテンニンギク 2009 ニワナナカマド(チンシバイ) 2008 シナノキ 2007 オオマツヨイグサ 2006 ムシトリナデシコ 2005 クリ 2004 クチナシ

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6月11日(火) イワカガミ

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茎を持ち上げることなく、思うさま、花の内部を写せました。16年も前、どうしてもきれいに撮れなかった雌シベの赤い花柱と白い柱頭が目に滲みます。
あのとき、「もう少し早い時期に撮影すべき」と考えたのに、暦的には逆に2週間ほど遅くても狙いどおりのシーンに迫ることができました。その理由は標高であって、今回は前より800mも高地でこの美人さんに出会いました。
高原の風はじつに爽快で、イワカガミも本当に気持ち良さそうでした。こうなると、花に比べてプアーな姿なので撮影意欲が湧かなかった実も、この場所で秋風に吹かれながらだったら、ジトォーと眺めるのも乙なものかと思い始めました。

過去のきょう 2023 シンツルムラサキとツルムラサキ 2022 オランダガラシ(クレソン) 2021 カシグルミ 2020 ヤエカシワバアジサイ 2019 マルバイワシモツケ(イワシモツケ) 2018 シナノナデシコ(ミヤマナデシコ) 2017 ショウジョウバカマ 2016 ホンカンゾウ(シナカンゾウ) 2015 カミツレ(カモミール、カモマイル、ジャーマンカモミール) 2014 ツゲ(ホンツゲ) 2013 タカノハススキ 2012 ユリノキ(斑入り種) 2011 レンゲツツジ 2010 ウメガサソウ 2009 ナンテン 2008 マグワ 2007 キンギンボク(ヒョウタンボク) 2006 ホオズキ 2005 ハアザミ(アカンサス) 2004 ナツツバキ

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6月10日(月) アクシバ

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前回・札幌での収録後、アクシバは日本海要素植物と知りました。埼玉でも植栽されていそうなものなのに、今回もたしかに日本海側への遠征で見つけました。埼玉のなにがお気に召さないのか、潮の香りがしないとでも言うのでしょうか。
そうやって苦労して出会ったのに、足下にはツンツン尖りの蕾だけでした。うぇーん、遠来の爺さんに優しく微笑んでよ…と探したら、開花は葉裏で進んでいました。4裂してクルンとめくれた花びらは半透明に輝いています。雄シベの葯は槍のように尖り、先側が黄色です。なかにある雌シベはまだ見られませんでした。
また、熟した実の頭では目立っていた萼も、いまはまだ若緑色で花筒とほぼ一体に見え、その存在アピールは穏やかでした。葯のなかから花柱が飛び出すとか、萼の下が膨らんで実が目立ち出すとか、この先にも撮影タイミングは残っているようです。

過去のきょう 2023 ツルハナナス 2022 クレマチス・プリンセスケイト 2021 メカルドニア 2020 カンガルーポー 2019 ムラサキスズメノオゴケ 2018 ガジュマル、ほかいろいろ 2017 セッコウガキ 2016 ネグンドカエデ・フラミンゴ 2015 アブラツツジ 2014 エキノプシス・カマエセレウス(ビャクダン、ピーナツカクタス) 2013 ニッサボク 2012 ヒメコバンソウ 2011 キショウブ 2010 アカショウマ 2009 ハタザクラ 2008 ラミウム・マクラツム 2007 オニノヤガラ 2006 ヨーロッパブドウ 2005 シャグマユリ 2004 タイサンボク

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6月9日(日) ヒカリゴケ

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初めて見ました。周囲の別の苔と比べると、ホントに光っているとわかります。この苔が生えている洞穴はここに複数ありましたが、穴が深いほどきれいに見えました。
自分から光を出しているのではなく、あくまで外部光を反射しているのだそうで、つまりは日中に自然光のなかで見るには、このエメラルドの輝きを目立たせるための暗さがあり、なおかつ反射すべき光が届いているという微妙な環境が必要です。
今回、この準絶滅危惧種を見ることができた洞穴でなかでは、上の写真の場所が一番きれいに見えました。画面左にはまだ溶けない雪も見えていて、ヒカリゴケもすごいけれど、こういう環境こそが国の宝なのだと実感できました。

過去のきょう 2023 ジャガイモ(メークイン&品種不明) 2022 ベニヒメリンドウ(エキザカム) 2021 ニッケイ 2020 ヤブデマリ・ピンクビューティ 2019 キュウリノキ(ナガバノゴレンシ) 2018 タチアワユキセンダングサ 2017 トウキ 2016 オオトウワタ 2015 マツモトセンノウ 2014 シリブカガシとマテバシイ 2013 アナガリス(ルリハコベ) 2012 イヌリンゴ 2011 キレンゲツツジ 2010 ナルコユリ 2009 ニワウルシ(雄株) 2008 コアジサイ 2007 ノリウツギ 2006 ヨウシュイボタ 2005 サルビア・グアラニチカ 2004 ネムノキ

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6月8日(土) ユッカ・トンプソニアナ

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4mほどの高さまでズンズンのびた幹の上に腰蓑のような葉が繁ります。もっともこんな腰蓑をつけたら平和な踊りも剣闘士の戦いになってしまいます。
さらにその繁みからグイーンとのびた花茎が見事で、これには同属(Yucca)であるキミガヨランとかセンジュランなどと同じつくりの白い花が並びます。
…と書いてきて、自分の掲載リストに「ユッカ・○○」が一つもなくて困りました。これまで載せたYucca属(↓)はすべて和名を持っていたので、タイトルにユッカを出す必要がなかったわけです。そんな経緯で、これが当ブログ・初ユッカとなりました。

<当ブログ収録済みのYucca属・種小名abc順>Y. aloifolia(センジュラン) ☆ Y. aloifolia 'marginata'(キンポウラン) ☆ Y. flaccida(イトラン) ☆ Y. gloriosa(アツバキミガヨラン) ☆ Y. gloriosa var. recurvifolia(キミガヨラン)

過去のきょう 2023 ウンナントウヒ 2022 コメツツジ 2021 クダモノトケイソウ(パッションフルーツ) 2020 サフランモドキ(ゼフィランサス・カリナタ) 2019 ムラサキ 2018 フクギ 2017 ヒゼンマユミ 2016 オオバヤシャブシ 2015 ハマクサギ 2014 イグサ(イ) 2013 トネリコ 2012 カラスムギ 2011 ジャーマンアイリス 2010 カナウツギ 2009 ギンリョウソウ 2008 アケボノフウロ 2007 シロバナヤエウツギ 2006 ウラジロチチコグサ 2005 モミジルコウ(ハゴロモルコウソウ) 2004 ナンキンハゼ

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6月7日(金) ムシャリンドウ

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久しぶりにムシャリンドウを登場させます。前の記事内容に少しばかり問題があったからです。あのときは「ムシャは武者でなく武佐」という説だけに頼りました。
ところがこの多年草の分布は本州中部~北海道と知りました。武佐説だと滋賀県近江八幡市に自生していたことになり、やや無理筋になります。というより、いま地図で見る武佐という字はずいぶん狭くて、県全図だと点ほどにしかなりません。
対するに、新しく知ったのはムシャ=武者で、造園業界では株立ちに近い感覚で「武者立ち」という言葉を遣うらしいのです。大きな辞書にもその言葉はなくて、広辞苑が「武者立つ(むしゃだつ)」という語彙を収録するのみです。その意味は出陣の用意をすることとあり、造園用語の「武者立ち」は業界特有の術語だと判断できます。
そんなことを知った上で撮ったのがこんな写真です。武者立って勇ましいのは1本だけで、そのほかの茎はかなりナヨっています。戦いなんてヤダー!です。
じつは撮影前日が雨でした。したがって、濡れた花の重みで茎が倒れたとも考えられますが、それにしては花穂だけが鉛直方向に戻ろうとしているように見えるのです。さらに自分の頭がこんがらがるのは、最初の記事に追録した写真だと、多くの茎がツンツンツンと立っているのです。立ちたいのか寝たいのか、はっきりせんか、こら!
つまり、結論は「わからんなぁ」です。徒に武佐説を否定しても、これを市の花の一つに指定している近江八幡市さんは迷惑なことだろうし、せっかく知った玄人っぽい言葉を棄てるのも惜しくてたまりません。どうせ世のなかはわからないことだらけなのだから…というわかったようなセリフでわからないことをまとめてみました。

過去のきょう 2023 オノエラン 2022 クラピア・K7 2021 フェイジョア 2020 フローレンス・ナイチンゲール 2019 センダン 2018 ゲットウ 2017 ハナヤエムグラ 2016 シロバナニガナ 2015 ハンカイソウ 2014 ジューンベリー 2013 スズラン 2012 サツキ 2011 ナナカマド 2010 ネジキ 2009 ナガバオモダカ 2008 マルバストラム 2007 ウツギ・マギシエン 2006 タケニグサ 2005 ヒメシャラ 2004 オオカナダモ

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6月6日(木) カラフトイバラ

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樺太というのは、東京から札幌までの距離を倍にしたくらい(南北に長いので、だいたい真んなかあたりのこと)北にあります。当然にかなり寒いことでしょう。
なんとなく精彩を欠いたこの花を見て、まずはそんな環境差を思い浮かべました。朱色の実を見たときも同じように軽く落胆したわけで、無理に植栽された本人の罪ではないと思いたいところです。が、しかし、もう一度Wikiを調べて慌てました。
なんと、そこにはわりときれいに咲いた花が載っていて、その撮影地は京成バラ園となっていました。そこは北緯概ね36度の地であり、自分の撮影場所はそれより1度は北に位置しています。あれれ~、環境差ではないのですか!?
というわけで、なにか冴えない姿を何度も写してしまったカラフトイバラさんにはお詫びをしつつ、一応は冬から初夏までひと回りしたよね…と自己満足です。

過去のきょう 2023 アマミカジカエデ 2022 モウソウチク 2021 サニーレタス 2020 ニンニク 2019 チョウジソウ(広義) 2018 オカウコギ 2017 シラキ 2016 キササゲ 2015 メグスリノキ(雌株) 2014 ダイズ 2013 ギョリュウバイ 2012 ノミノフスマ 2011 サイハイラン 2010 ウスベニアオイ 2009 ナギ(雌株) 2008 マルバダケブキ 2007 シロバナサギゴケ(サギゴケ) 2006 シモツケ 2005 ホタルブクロ 2004 サンゴジュ

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6月5日(水) ベロニカ・グレース

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別の場所だったとは言え、正月に見た花が初夏にも咲いていました。もしかして年がら年中賑やかな「超お得品」かと思ったら、実際は真冬と真夏はお休みだそうで、それにしても寒いときは銅葉観賞の楽しみもあるし、お得に変わりはありません。
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なにやらガシガシして見える花穂は、じつは花後の姿でした。先が4裂する白い花びらが3対1に分かれて開き、それが脱落すると同じ姿で紫色の萼が残ります。ヤモメカズラ(ペトレア・ボルビリス)も同じような仕掛けで、分類的には無縁(ベロニカ=オオバコ科、ヤモメカズラ=クマツヅラ科)なのに不思議です。
そして、その「ズル萼くん」に迫ろうとして、思わず葉裏を写しました。冬は表側までブロンズ色になる性質が、この季節でもはっきりわかるのでした。

過去のきょう 2023 オカヒジキ 2022 スカシユリ・タイニーダブルユー 2021 レンブ 2020 アマチャ 2019 シルバープリベット 2018 ミヤマヨメナ 2017 コムギとオオムギ 2016 ハマダイコン 2015 イトヒメハギ 2014 ビヨウヤナギ 2013 エケベリア・サブセシリス 2012 ウツギ 2011 スダジイ 2010 フレンチラベンダー 2009 イヌビワ 2008 ノハラワスレナグサ 2007 セイヨウムラサキ 2006 カラタネオガタマ 2005 スイセンノウ(フランネルソウ) 2004 ナツシロギク

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6月4日(火) キブシ

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いま暴かれるキブシの正体!です。夏、緑の実をたわわにぶら下げるくせに、それが色づく場面を見たことがなく、むなしく冬のミイラを眺めるばかりでした。
きっと自分はキブシの実がきれいなときを見逃しているのだろうと落ち込んでいたら、なんと、もう茶色くなっているではありませんか。贔屓目なら葡萄茶色と形容しても許されそうでも、ここからは赤くも青くもなるはずがありません。
かつては7月中旬にとどまらず8月中旬でも緑色のままの実を見ているので、今回の木が少しせっかちなのかとは思います。あるいは容赦なく進む温暖化のせいかなと怖くなりはしても、これで「緑から茶色へ直行」という手順を証明できました。

<過去掲載のキブシ・季節順> ☆ 雌株の開花と展葉 : 3月21日(2014年) ☆ 雌雄の花の比較 : 3月27日(2008年) ☆ 雌株の開花と展葉 : 3月29日(2005年) ☆ 青い実、葉、枝 : 7月12日(2008年・本文中リンク) ☆ 青い実、葉 : 8月16日(2010年・本文中リンク)

過去のきょう 2023 スノーインサマー(メラレウカ・リナリイフォリア) 2022 アメリカニワトコ 2021 ラムズイヤー 2020 ホウレンソウ 2019 コムギ 2018 キソケイ 2017 コバノズイナ 2016 フウトウカズラ 2015 エンコウカエデ 2014 ルイヨウボタン 2013 センダン 2012 ジギタリス(キツネノテブクロ) 2011 ハルザキヤマガラシ 2010 ニワウルシ 2009 ヤマアジサイ 2008 ニンジン 2007 ムギワラギク 2006 イイギリ 2005 サルビア・ミクロフィラ(チェリーセージ) 2004 ノウゼンカズラ

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6月3日(月) クサヨシ

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名前を借りているヨシの花穂のイメージがあるもので、ついつい「もう少し待ったら」と思って何年も過ごしてしまいました。ヨシの開花が秋なのに対して、もう花穂が立っていて、しかもこんなに細いまま、いつのまにか見なくなってしまうのです。
かつての記事に書いたとおり、アシよりもさらに水気を好むので、この細い穂に迫って花の姿を暴くことができませんでした。というか、緩い風にもフ~ラリフラ~リと左右に揺れる穂を見ていてほのぼのしてしまいました。
まだそれほど暑くもないいまの時期、水辺でこのような朦朧とした眺めに浸っていると、やれ、苞穎がどうだ、小花がああだとほじくるのがダルくなってしまいます。

過去のきょう 2023 マオラン(覆輪タイプ) 2022 ニワゼキショウ 2021 トウグミ 2020 エニシダ 2019 クロウメモドキ 2018 コメガヤ 2017 バイモ 2016 シナガワハギ 2015 トキワハゼ 2014 マタタビ 2013 ヤマモモソウ(ハクチョウソウ、ガウラ) 2012 セイヨウニワトコ 2011 ニシキウツギ 2010 ブラシノキ 2009 クリ(雌花) 2008 センダイハギ 2007 タチバナ 2006 シロバナシラン 2005 ハナザクロ 2004 カリフォルニアポピー

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6月2日(日) ウケザキオオヤマレンゲ

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背丈を少し超える高さの木にポコリポコリと花が咲いていました。画面中央に入れた主役以外にも、右奥にはややくたびれ加減のものが見えています。
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拳より二回りほど大きくて、名前どおりに空を向いて、ずいぶん堂々とした花です。一番外側の花びら(じつは3枚の萼)がはっきりしたピンク色に染まっていて、似た感じのホオノキとはこの点が大きな違いです。
素性としてはそのホオノキとオオヤマレンゲの交雑品と考えられるそうです。あ、マズイです。そのオオヤマレンゲの捜索が進まず、このブログにはオオバオオヤマレンゲしかまだ収録できていません。花芯が赤くない蓮華さん、出てきてください。

過去のきょう 2023 トウチク 2022 ローツス・ヒルスツス・ブリムストーン 2021 シュガーホワイト(サボテン) 2020 シャスタデージー 2019 トラフアナナス 2018 ホップノキ 2017 マダケ 2016 エビヅル 2015 ベニサラサドウダン 2014 オウシュウマンネングサ(ヨーロッパタイトゴメ) 2013 サルトリイバラ(サンキライ) 2012 ホタルカズラ 2011 ツクバネソウ 2010 モモイロタンポポ 2009 ワニグチソウ 2008 セッコク 2007 ソヨゴ 2006 オリーブ 2005 ヤマモモソウ(ハクチョウソウ、ガウラ) 2004 ユリノキ

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6月1日(土) シャク

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少しだけ撮影時期が遅かったようで、森の野草にしては豪華(まるでオルラヤじゃないかよ…と資料写真を見て悔しがった)な花びらが一枚もありませんでした。そのくせ、実の殻はまだちょっと茶色になった程度で、真っ黒になっていたら割ってみる楽しみもあっただろうに、虻蜂取らずとはこのことかと打ちひしがれました。
さらに、2~3回羽状複葉であるべき葉も、ヒョローンとのびた花穂と一緒に写すのはむずかしくて、なんとかならんかと茎に「演技指導」するとヘナっと折れて、もうなんというか八方塞がりで、こういう素朴な野草を前にしてイラつく爺さまでした。
…というこれらのブータレこそが今回得た収穫というわけです。いろんな時期に、脚を惜しまずに撮影に励み、写真一枚に収めようなどと生意気なことは考えず、時期・時期に狙いを定めてパーツごと載せるべし===なんというか、ごく当たり前のセオリーが並んだだけで、シャクな話です。相手がシャクだもの、と、涙の爺さまオチです。

過去のきょう 2023 サワオグルマ 2022 ハナイバナ 2021 ホルトノキ 2020 サイカチ 2019 ハナヒリノキ 2018 クスダマツメクサ 2017 オニスゲ 2016 フキタンポポ 2015 オオヤマフスマ 2014 クサイチゴ 2013 マツバギク 2012 シロモジ 2011 アズキナシ 2010 シライトソウ 2009 ナツハゼ 2008 ギンリョウソウ 2007 ムシトリナデシコ 2006 ユスラウメ 2005 カルミア 2004 ソメイヨシノ

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