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5月17日(金) ヨーロッパブドウ(ブドウ)

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ブドウの花の再掲です。前回はもう20年近くも前のこと、花と言えば桜やチューリップを連想する知識レベルで、「花に見えない」と戯言を書いています。
この花一つがブドウの実一つになるわけで、巨峰あたりなら一粒一粒まじめに食べても、デラウェアなんていくつかまとめて口に入れていた自分が恥ずかしくなります。小粒のブドウに相対したときは、この画像を反芻することにします。
花の中央には半透明の柱頭と緑の子房を持つ雌シベが1本、その周りを5本の雄シベが取り巻きます。緑色のカプセル(注)に保護されていたこの雌シベ・雄シベが背丈を増しながらそれを押しのけるとめでたく開花です。
その花にはどうやら独特な匂いがあるらしく、「富士晴れてむつと葡萄の花匂ふ」という句に出会いました。幸いに、自分の低性能嗅覚のおかげで「むっと」はせずに済んだものの、俳人にこうまで詠まれたその匂い、知りたくもあり知りたくもなし…。

<補注> このカプセルはブドウに限らずに存在し、花被とか花冠と考えていいようです。つまり、「ブドウの花に花びらはない」とするのはやや早計で、かつての記事ではどこから引用したものか、「(花びらは)開花と同時に落ちる」としていました。20年経ったいま、改めてその真意を理解できたわけです。

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