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4月30日(火) ヤシャゼンマイ

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いかにも図鑑どおり、沢の水音が聞こえる窪みにありました。そして不思議なことにレンズが届く範囲にはいまが盛りの胞子葉だけ、怒濤の生殖細胞!です。
思えば、かつてヤシャゼンマイを取り上げたときは写真も話も栄養葉が主で、胞子葉はすでに役目を終えて枯れ色でした。したがって、新鮮な胞子を抱えて若々しい色味を見せる今回のショットは、自分なりにかなり「やったね!」です。
ただ、そのうれしさの裏で憂えるのは、ここの栄養葉が掘り起こされたのではないかということです。そうではなく、胞子葉が盛りのときは栄養葉が遠慮して隅で小さくなっているみたいな自然の摂理であったとすればうれしいのですが…。

<補注> きのうがヤシャブシだったので夜叉続きになりました。しかしヤシャブシの夜叉は本来のこわい(強い)の意味なのに対し、ヤシャゼンマイの夜叉は「痩せ」の転訛らしくて、それを覚え直す意味でも有益な繋がりだったと自己満足です。

過去のきょう 2023 イヨカズラ 2022 サルマ(サルマ・ヘンリー) 2021 レンブ 2020 ウンナンオガタマ 2019 ホシソケイ(ハゴロモジャスミン) 2018 フタマタイチゲ 2017 キズイセン(イトバスイセン) 2016 キバナルリソウ(セリンセ・マヨール) 2015 カキドオシ 2014 アズキナシ 2013 クワガタソウ 2012 フゲンゾウ(普賢象) 2011 ヤマナシ 2010 フゲンゾウ(普賢象) 2009 イヌスギナ 2008 ツリガネズイセン(ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ) 2007 ゴウダソウ 2006 ウンゼンツツジ 2005 ナガミヒナゲシ 2004 トチノキ

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4月29日(月) ヤシャブシ

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ヤシャブシの花序順を確認できました。オオバヤシャブシとの違いが一番わかりやすいとされる雌雄の花の位置関係で、雄がしっかり枝の先端(上)にいます。
枝先に残る去年の果穂が邪魔(注)ではあっても、今年の雌雄を見るならば、雌(♀マーク)は慎ましやかに雄花(葯が割れて花粉だらけ)の下方にいます。
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かと思うと雌花が枝先にある枝もあって、一瞬困りました。しかし、落ち着いて全体を見ると、それより太い枝では雄花が先端側で咲いています。ホッ。
開き始めた葉もじつに元気です。オオバと違って重鋸歯ではなく、単純にツンツンしています。両種の違いを追いかけて8年、目前の霧が一気に晴れました。

<補注> この黒い果球を邪魔者扱いしてはいけなくて、これがやたらガリガリ(ザラザラ)するのが夜叉と名付けられた由来だと牧野博士が諭してくれています。

過去のきょう 2023 アメリカシモツケ 2022 アカバナアメリカトチノキ 2021 サニーレタス 2020 チョウジソウ 2019 エピメディウム・ペラルデリアヌム(黄蝶) 2018 マンゴー 2017 ヤマブドウ 2016 アズサ(ヨグソミネバリ) 2015 ナツグミ 2014 クサタチバナ 2013 アリドオシ 2012 ヒメオドリコソウ 2011 ヒノキ 2010 メグスリノキ(雄花) 2009 マムシグサ 2008 エンレイソウ 2007 サルトリイバラ(サンキライ) 2006 ムサシアブミ 2005 モチツツジ 2004 イトザクラ(シダレザクラ)

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4月28日(日) カイケイコンフリー(シンフィツム・ツベロスム)

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ヒレハリソウ(コンフリー)に仲間がいるなんて考えもしませんでした。しかも、その属(Symphytum)メンバーはヒレハリソウも含めて多年草なのに対し、このtuberosumは塊茎で殖えます。つまりジャガイモみたいに地下茎という「倉庫」を持ちます。
そのせいか、ヒレハリソウがあくまで一株単位で独立した育ち方なのに比べると、ワワワと横広がりで、連綿と地面を覆う感じがします。
淡く黄色みを帯びた乳白色の花で、形はヒレハリソウと同じです。もちろん日本のものではなく、欧州(全域)で古くから薬用やハーブとして利用されてきました。
正式な和名はまだないようなのに、学名読みだとかなり難儀な音並びです。仕方ないので、上記の特性から仮にカイケイ(塊茎)コンフリーとしておきます。

過去のきょう 2023 ササバギンラン 2022 スパラキシス・トリカラー 2021 アメリカハナズオウ 2020 ボクハン(卜半) 2019 コウゾ 2018 キバナイカリソウ 2017 ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ) 2016 マキノスミレ 2015 タンチョウソウ(イワヤツデ) 2014 ナニワイバラ 2013 キンギョソウ(矮性種) 2012 イチヨウ(一葉) 2011 チョウセンレンギョウ 2010 つがる(セイヨウリンゴ) 2009 キンギンボク(ヒョウタンボク) 2008 ベニバスモモ(ベニスモモ) 2007 カントウタンポポ 2006 リュウキンカ 2005 モミジバフウ 2004 コデマリとオオデマリ

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4月27日(土) ゴモジュ

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なにやら口がモゴモゴしそうな名前です。お里が奄美や沖縄という木なので、発音が微妙に揺れることはほかの木でも経験済みです。ゴモジュも、漢字をあてれば胡麻樹が基本のようでも、五毛樹や御門樹という表記も見つかります。漢字のあて方によって、このゴモジュという音が示す意味も違ってきて、正体が見えません。
さらに、もし胡麻樹が本筋の名であれば、本州~九州に産するゴマキ(ゴマギ)と被ってしまいます。両種ともガマズミ属だし、見かけもそれなりに似ています。
ゴモジュは本来が暖地性でも、近年の温暖化で本州でも育つようになっていて、胡麻樹と胡麻木が並んで花を咲かせる姿もまんざら夢ではありません。

過去のきょう 2023 サルトリイバラ(サンキライ) 2022 カシグルミ 2021 キンギョソウ 2020 チューリップ 2019 シロバナサクラソウ 2018 シダレヤナギ 2017 ムラサキヤシオツツジ 2016 ブナ 2015 セイシカ 2014 ヒナソウ 2013 カイノキ 2012 ガザニア(クンショウギク) 2011 シナレンギョウ 2010 チドリノキ(雌花と雄花) 2009 ユズリハ 2008 ワサビ 2007 シロバナアケビ 2006 カブ 2005 ゲンゲ(レンゲソウ) 2004 ハナズオウ

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4月26日(金) ノトリリオン・トムソニアヌム(ヒマラヤの青い百合)

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園芸的には「ヒマラヤの青い百合」と呼ぶのだそうで、たしかにお里はヒマラヤ西部の高地です。ただ、自分が撮影した花はまるで青くなかったし、参照するサイトの写真も大差のない薄紫とか淡いピンク程度です。
当然ながら、この俗称からは「ヒマラヤの青いケシ」を思い出すわけで、あのときは不承不承ながら認めたその名前に、いまなら大賛成してしまいます。
もっとも、庭植えの球根植物としてはなかなかに大物で、ワサワサ生い繁る葉から屹立する花茎は豪快です。そこにまるでウバユリほどのサイズの花がズンズンズン、そこから溢れる雄シベの葯はまるでヤマユリのように粉まみれです。
まだ志木の町では見かけていなくて、ヒマラヤ生まれのわりには高温多湿にも強いというので、誰かに薦めてみようか(自分はパス・笑)、悪だくみ中です。

過去のきょう 2023 ヒレハリソウ(コンフリー) 2022 ハゼリソウ 2021 カナメモチ 2020 ライラック(ムラサキハシドイ)、カロライナジャスミン 2019 ニオイガマズミ 2018 マルバオウセイ 2017 ペパーミントスティック 2016 タヌキラン 2015 クリンソウ 2014 オオデマリ 2013 ヤマブキソウ 2012 クヌギ 2011 ヤマシャクヤク 2010 サラサレンゲ 2009 トウグミ 2008 カラスムギ 2007 ルイヨウボタン 2006 イヌザクラ 2005 ホタルカズラ 2004 ムクロジ

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4月25日(木) カナクギノキ

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おととしの春、一応は「花ってこんな感じかぁ」とその残骸を写せてから2年、「ときはいま!」と駆けつけたら、けっこうドンピシャのタイミングでした。
あのときの記憶から恐れたのは開花の雌雄時間差でしたが、これがまったくの杞憂というか的外れでした。雄花の枯渇具合から雄性先熟かと思ったのに、完全同時の開花で、つまり事後、男の損耗は激しく、女性は艶やかになるのです。
その逞しい柱頭や膨らむ子房…つまり雌株の開花状態が1枚目写真です。そして同日・同場所でまさに血気盛んな雄花(雄株)が下の写真です。
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おととしの写真がいかに哀れな状態だったか、お勉強としての記録になるとは言え、同性の片割れとしては削除してあげたい気分がフツフツと湧いてきます。

過去のきょう 2023 エゾノウワミズザクラ・コロラタ 2022 シジミバナ 2021 ノースポールギク(クリサンセマム・パルドサム) 2020 ユキザサ 2019 リビングストンデージー 2018 チャンチンモドキ 2017 テンダイウヤク 2016 チョウジガマズミとオオチョウジガマズミ 2015 チョウセンゴミシ 2014 アルブカ・スピラリス・フリズルシズル 2013 クロモジ 2012 タチツボスミレ 2011 ハルリンドウ 2010 ギョイコウ 2009 オオカナメモチ 2008 キンギョソウ 2007 オオバベニガシワ(雌花) 2006 オオバベニガシワ 2005 ベニドウダン 2004 キングプロテア

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4月24日(水) ブロンズチャーム(原種系チューリップ)

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チューリップの花を刈り取ってしまうなんて、悪いヤツがいるなぁ…と思ったら、それはあまりに人間不信が過ぎました。これはこれで、こんな品種なのでした。
原種系チューリップを園芸改良したもので、ブロンズチャームという立派な名前がつけられています。うーむむ、ゴールドならまだしも、ブロンズ(青銅)ですか?という疑問ないし不満は腹の底に蠢いても、名前はつけた者勝ち、仕方ありません。
ひょっとしてこれからそういう厳かな花色に変化するかもしれず、たまたま見かけただけの徘徊老人が四の五の言うのは遠慮しておきましょう。

過去のきょう 2023 ツルアリドオシ 2022 クサノオウ 2021 トネリコ 2020 グレビレア・スカーレットスプライト 2019 ヤマウグイスカグラ 2018 シロバナシラネアオイ 2017 ナガハシスミレ 2016 コチャルメルソウ 2015 チョウジソウ 2014 トネリコ 2013 ジュウニヒトエ 2012 コナラ 2011 ヤマブキソウ 2010 フサザクラ 2009 ゴマキ 2008 マルバアオダモ 2007 ヒメウズ 2006 シラユキゲシ 2005 モッコウバラ 2004 モウソウチク

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4月23日(火) ココノエギリ

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女の子が生まれたら植える(た?)という「あの桐」と同属です。実際、日本の桐が不足したときに代替材とされたくらい、特性はよく似ています。
そのため、原産地・中国南部から持ち込まれ、国内で栽培された時期があるようなのに、いま、ココノエギリを近しく見ることはありません。時代の流れでしょうか。
写真の蕾でわかるように、花が重なって豪華に咲くので九重と名付けられました。また、九重には王城・皇居の意もあるので、ミカドギリの名も持ちます。
撮影タイミングとしては早めに過ぎたので、その満開の様子は頭のなかで楽しむことにします。花色に紫みが少ないので、数が咲いてもきっと上品なことでしょう。

過去のきょう 2023 サワフタギ 2022 オオウラジロノキ 2021 サルオガセモドキ 2020 ヤブイチゲ 2019 イシワリソウ 2018 ホソバシャリンバイ 2017 ツタ(ナツヅタ) 2016 オオヤマザクラ 2015 ヒメカジイチゴ 2014 ヤブニンジン 2013 モミジバフウ 2012 ヤマエンゴサク 2011 ナガバモミジイチゴ 2010 チドリノキ(雄花) 2009 ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ) 2008 コモンセージ 2007 ウラシマソウ 2006 ヒメコウゾ(雌花) 2005 ライラック 2004 ムラサキツユクサ

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4月22日(月) ニオイアラセイトウ

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春半ばを過ぎても、ニオイアラセイトウは不変のペースで花を咲かせています。初回の掲載はいつだったかと振り返れば、それはなんと松の内でした。
そのときに比べれば花茎は倍以上に数を増しました。第一陣の花茎を早めに切り詰めた作戦が奏功したようです。ただし、開花の様子は冬から変わりません。
だらしなく4弁を開いてはすぐに枯れ縮み、どうにもゴミの様相です。当家の環境大臣の視線はすでに冷たく、明らかに早めの処分を要求しています。
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いや、暫時お待ちを! こんなにたくさんついた種の行く末を見届けたいのです。じつはこの棍棒状の莢は2月のうちから目につき始めました。3月に入って1本解剖してみたら、もしこれがインゲンなら食べごろという様子でした。
きのう再確認してもこの状態に変化はありませんでした。ううう、どうしてこんなヤクザな奴のためにワタシが冷たい視線を浴びなくてはいけないのだ! 人生は不条理に満ちているということを学ぶにはニオイアラセイトウは好適な教材です。

<補注> そろそろ終焉期と見切ってから1カ月、環境大臣の目を逃れながら余命をつなぐニオイアラセイトウ(撮影:2024年5月25日)です。せっかくなら種を採りたいと願う園丁の思いなどどこ吹く風か、本当にヤクザです。240525er_cheiri
おためごかしのようにやたらな数の実をつけたくせに、しかもけっこう豊満体系の実のくせに、割ってみるとこの3カ月なんの進歩もありません。
どうせ種が完熟したところで、それをまた蒔いて育てる気など皆無です。ただどんな色・形になるかという興味だけでここまで我慢したものの、もはや堪忍袋の緒はズタズタに切れました。こんなシブトイ様子のくせに夏の暑さには弱いのだそうで、どんな風にヘタるのか、とくと見てあげましょう。

過去のきょう 2023 オオジシバリ 2022 フウセンカズラ 2021 レッドロビン 2020 ポプラ(セイヨウハコヤナギ) 2019 テロペア 2018 トダスゲ 2017 ニリンソウ 2016 ホザキノイカリソウ 2015 ツボスミレ(ニョイスミレ) 2014 フジモドキ(チョウジザクラ、サツマフジ) 2013 オドリコソウ 2012 オウゴンカシワ 2011 トキワマンサク 2010 ウコン(鬱金桜) 2009 ゲッケイジュ 2008 ムベ 2007 オキナグサ 2006 ブルーベリー 2005 サクラソウ 2004 ナシ

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4月21日(日) クルメツツジ

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花の径が2cm少々と小ぶりです。しかしそれがビッシリと密集して咲くので、遠目にも非常に鮮やかです。たいがいの人は「うわぁ」と引き寄せられます。
はた衛門も当然に昔からその口だったのに、腰が半分引け続けでした。ツツジの代表的な園芸品種であるキリシマとの区別がわからなかったからです。
そこで20年ぶりに調べ直しです。頼もしい記述は福岡・久留米市のHPにあって、キリシマを母体に作出されたと言います。また、いつも頼りにするYListもクルメツツジを立項し、その学名(園芸品種名)にクルメツツジ生みの親である久留米藩士・坂本元蔵の苗字をあてていました。一方でキリシマは園芸品種名なしの扱いです。
ただ、残る問題は両種の見分けです。今回は信頼できる筋のお墨付きがあっても、いつもそう運が良いわけはありません。ツツジが盛りの時期のうちに、この悩ましい二つの品種を並べて植え、見かけの違いをしっかり解説してくれるありがたい施設に行き当たらないものか、甘ったるい考えのまま、徘徊は続きます。

過去のきょう 2023 メキシコヤマゴボウ(オンブー) 2022 ヘンリーヅタ 2021 ノボリウチワ(アンスリウム・スカンデンス、ブドウアンスリウム) 2020 マツバウンラン 2019 ミツバツチグリとヤエノミツバツチグリ 2018 ヌルデ 2017 エゾノウワミズザクラ 2016 マルバノキ 2015 ウグイスカグラ 2014 シロヤブケマン 2013 コナラ 2012 クッカバラ(フィロデンドロン・クッカバラ) 2011 アブラチャン 2010 チューリップ(突然変異) 2009 ハラン 2008 ニワトコ 2007 オーニソガラム 2006 ヤマグワ 2005 ニワトコ 2004 ムクロジ

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4月20日(土) キバナイカリソウ

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場所の違いもあれば、年ごとの陽気もさまざまであり、6年前の写真と似たように見えながらも、同じ4月にキバナイカリソウを再掲する意味は大ありです。
まずは葉がとても豊かで、以前の写真より元気に見えます。無数に並ぶ鋸歯は柔らかで、かつ葉身そのものもフワフワと優しい感じがします。
そして、早くも種ができていました。かつて、ふつうのイカリソウの花を撮ったとき、思わず知らず写し込んではいたものの、今回はもっと見やすく撮れました。また、幸運にも最下部に写った花はカットモデルになっていて、種のでき方がわかります。

過去のきょう 2023 ウイキョウゼリ(チャービル) 2022 リシマキア・ファイアークラッカー 2021 ドドナエア 2020 ボタン 2019 イボタノキ 2018 シベリアヒナゲシ(アイスランドポピー) 2017 ナルコユリ 2016 エンコウソウ 2015 カテンソウ 2014 ミツバアケビ 2013 アケボノセンノウ 2012 ワビスケ(紺侘助) 2011 ヤマコウバシ 2010 サネカズラ 2009 フゲンゾウ 2008 ヤマフジ・昭和紅 2007 ヒメフウロ 2006 タチイヌノフグリ 2005 カロライナジャスミン 2004 ナノハナ

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4月19日(金) モモ(ハナモモ・源平)

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よっしゃ、根性のリカバリーです。話は一昨昨日のペラペラであって、記事中、「源平」という単語でリンクさせたかったのはこれでした。花桃の代表的品種です。
ずいぶんと昔、近所で紅白咲き分けの桃を撮った記憶はあるのにファイルを見つけられませんでした。光線が悪かったので、ボツッたのかしれません。
惜しむらくは、今回の源氏さんには平家の間者が紛れて(紅白絞り)いました。こういうとき、古い記憶は便利なもので、あの源平ならきっちり紅白だったのに…と残念がる始末です。いやあ、それじゃあ味気なさすぎだし、今回は一本の木が枝ごと、あるいはさらに枝の途中で咲き分けることを示したかったので、委細構わずの掲載です。

<補注> この木には樹名板がついていて、Prunus persica 'Genpei'とありました。桃の園芸種「源平」ということです。さて困ったのは4年前の記事で、いま写真を見比べると二つはそっくり、つまりあれも「源平」だったと思えます。
ただ、あの記事では「実桃も花桃も分類的には区別しないのだ」ということを書き留めたかったし、広場の隅に打ち棄てられていて本当に「源平」か保証もできない苦しさがありました。あちらにもこの事情は付記しておき、二つの記事で一つの品種説明という無駄を楽しんでおくことにします。

過去のきょう 2023 コンボルブルス・クネオラム・スノーエンジェル 2022 ナンキンハゼ 2021 オカノリ 2020 セキショウ 2019 ラッパズイセン(八重変異種) 2018 コウゾ 2017 ヘラノキ 2016 ザイフリボク 2015 トウゴクミツバツツジ 2014 ユキモチソウ 2013 ムレスズメ 2012 プリムラ・ブルガリス 2011 エイザンスミレ 2010 クスノキ 2009 フサザクラ 2008 トウモクレン 2007 マツバウンラン 2006 オニタビラコ 2005 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ) 2004 ハウチワカエデ

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4月18日(木) カリヤス

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思ったとおりの優しさでした。陽を透かした若葉が嫋やかです。
これで高さがおよそ20cm、いまから夏にかけ、グングン背丈を増して人の高さ(↓)にまで育つわけです。それを支えられるよう、茎は豊かな太さを持ちます。
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さて、10月にもそうした(↓)ように、同属のススキも掲出しておきましょう。扇形に開く株の特性から、若葉同士が間遠く、しかもカリヤスと比べると筋金入りに見えます。ススキが嫌いなわけでは決してなくても、そこまで粗野だったかと苦笑いです。

<カリヤスの過去記事・掲載順>2023年6月23日 : カリヤスの正体判明(茎・葉)、染めでいうカリヤスはコブナグサの別称だったという補注 ☆ 2023年10月29日 : 穂の状態(ススキと比較) ☆ 2024年3月25日 : 刈り取り痕

過去のきょう 2023 オノエマンテマ(カーペットカスミソウ、ジプソフィラ) 2022 ミミナグサ 2021 サルスベリ 2020 フジ(ノダフジ)、イチョウ、ヤマグワ 2019 グレビレア・ホワイトナイト 2018 レンリソウ 2017 オクノカンスゲ 2016 ブルンネラ・ジャックフロスト 2015 イヌノフグリ 2014 カシワ 2013 キケマン 2012 シダレヤナギ 2011 シラカシ 2010 コクサギ 2009 ハボタン 2008 シモクレン 2007 ホオノキ 2006 イロハモミジ 2005 ツルニチニチソウ 2004 ハクモクレンとコブシ

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4月17日(水) ニガイチゴ

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地面から立った枝と、横に這う枝と、まるで壁のように徘徊爺さんを阻みます。葉もなかなか繁くつくし、深い皺があって、「誰をも通しません」という風情です。
それとは反対に、花びら同士の隙間がやけに広い花は間抜けな風貌です。アンバランスの妙というか、緊密と空疎の掛け合わせは自然の巧みさに思えます。
もう花びらが落ちた萼もたくさん見えていて、あと1カ月もすればここに真っ赤な実が並ぶ算段です。もっとも、それには底苦さがあるので「ニガ」イチゴなわけで、そのことを知りながら口に入れるかどうか、じっくりと考えておくことにします。

過去のきょう 2023 サイゴクミツバツツジ 2022 キョウチクトウ 2021 ロマネスコ 2020 ハナツルボラン 2019 ヤグルマギク 2018 トチュウ 2017 ホウキモモ 2016 シロバナマンサク(フォザギラ) 2015 リョウブ 2014 キバナカタクリ 2013 オンツツジ 2012 ソラマメ 2011 ミツガシワ 2010 アズキナシ 2009 バッコヤナギ 2008 イスノキ 2007 ネギ 2006 エノキ 2005 アカメガシワ 2004 ハタザクラ

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4月16日(火) ペラペラヨメナ(ゲンペイコギク)

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ひと月前、極小の蕾が開きました。その花のサイズは「小指の先ほど」としたものの、以降、ジワジワと花びらは寸法を増し、一輪が中指の先くらいにはなりました。
かつ、当時の写真だと「なにがなにやら」だった茎葉の様子も、だいぶ「なにがどうなのか」わかるようになりました。路傍でごく偶然な出会いを切り取るのと違い、日々の「生長」をマジマジ観察できるのは、手元で育てて得られる楽しみです。
ただ、楽しんでいるだけでなく、「やっぱりお前は詐欺師だな」と確認できたこともありました。それは、この10日ほどで進んだ花色変化です。蕾が開いた直後こそややピンクだったものの、花びらはすぐに純白になるのです。そして、2週間ほどして、開いた順に赤くなりはじめました。いま一番赤い花は最初に開いたものです。
自分の狭い理解だと、植物の「源平」は咲き分けの意(注1)であり、時間経過で紅くなるのはズルに思えるのです。平家が源氏のお下がり(注2)になってしまいます。つまり、源平小菊はやはり詐称で、これは絶対にペラペラヨメナなのでした。

<補注1> あと出しで決定版「源平」を掲載しました。(2024年4月19日
<補注2> 「平家は源氏のお下がり」という、歴史家の先生には絶対にお目玉を頂戴する説を、ニオイウツギもバックアップしてくれていました。(2024年5月15日

過去のきょう 2023 カイケイジオウ 2022 グレコマ(斑入り品・2種) 2021 ハクサンボク 2020 アカシア・フィンブリアタ(ブリスベンワトル) 2019 アズマシャクナゲ 2018 キャッツテール 2017 コヤブレガサ 2016 ヒトリシズカ 2015 ゴウダソウ(ルナリア) 2014 ササベザクラ 2013 チゴユリ 2012 コブクザクラ 2011 キクモモ 2010 ウラシマソウ 2009 ザゼンソウ 2008 アオキ 2007 カーネーション 2006 ヒメツルニチニチソウ 2005 ハタザクラ 2004 ハタザクラ

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4月15日(月) シナマオウ

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真冬、まるでイグサのような茎だけを載せています。そのとき、「たまに黄色い蕾みたいなものをつけていた記憶」はあると書いていました。
つまり、こんな花盛りは初めて見るわけです。つくりが理解しにくい姿で、雄シベが派手だとするか、全体ゴチャついてよくわからんとするか、微妙です。
雌雄異株だというので、これが雄株であることは確実です。道理で花後の赤い実を見た記憶がなくて、次はどこかで雌株に出会えることを願いましょう。

過去のきょう 2023 コショウノキ 2022 ヒメツルニチニチソウ(斑入り・白花) 2021 ハツカダイコン 2020 チユウキンレン 2019 ミズバショウ 2018 メグスリノキ 2017 オオバベニガシワ 2016 ウコン(桜) 2015 コンロンコク 2014 センダイタイゲキ 2013 ココノエ 2012 アネモネ 2011 ハタザクラ 2010 ハシバミ 2009 ハリエニシダ 2008 ウスバサイシン(ミドリウスバサイシン) 2007 ラショウモンカズラ 2006 ヤブタビラコ 2005 シロバナハナズオウ

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4月14日(日) ヒヤシンソイデス・ビセンチナ(シラー・ビマセア)

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画面に入れたスケールが、なにかの間違いのように巨大です。花数で圧するがごとき勢いでも、その寸法は差し渡し2cm程度とかなりささやかです。
それでも、青系の花はほかに少ないし、雄シベの葯が濃い紫、花芯の子房は透き通るような水色であり、ジトッと見入ればなかなかの役者ぶりです。
問題は、正体がヒヤシンソイデス(ツリガネズイセンと同属)なのに、日本ではシラーとされてしまったことです。本来のシラーとは別物なので、かなりヤバイ措置です。
さらにビマセアなどという意味不明の二つ名まで与えられて、すっかり怪しい存在に貶められてしまいました。蟷螂の斧とは知りつつ、ヒヤシンソイデス・ビセンチナと学名そのままのカタカナ読みをきょうのメインタイトルとしました。

<補注> 種小名のビセンチナ(vicentina)はイタリアやポルトガルに見られる地名であり、地中海沿岸部が原産であろうと推測できます。

過去のきょう 2023 ニラモドキ 2022 バニーテール 2021 テリハノイバラ 2020 イヌリンゴ(ヒメリンゴ) 2019 クレマチス・アーマンディ・アップルブロッサムとクレマチス・アーマンディ・リトル・ホワイト・チャーム 2018 ワダソウ 2017 ツリガネズイセン(ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ) 2016 ムサシアブミ 2015 カキドオシ 2014 ハシバミ 2013 コスミレ 2012 レンギョウ 2011 スギ 2010 サルトリイバラ(サンキライ) 2009 オオイワウチワ 2008 ハナノキ 2007 ムレスズメ 2006 コオニタビラコ 2005 アケビ

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4月13日(土) ローズマリー・ホワイト(ホワイトローズマリー)

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ふつうのローズマリー(マンネンロウ)の白花種なので、香草としての性質は花が紫のものとなんら変わりません。白い花は枯れたあとが汚くて、花殻摘みが忙しいと嘆く潔癖症の人にとってはあまり存在意義がありません。
ただ、写真でもわかるように枝の立ち性が強くて、これは参考ページを見ても似た姿が認められます。したがって、鉢植えでも育てやすい利点はありそうです。
また、ふつう種と同じく生長が早く強健な性質なので、気楽に管理したい場所に紫と白の株を交互に植えて楽しむという使い道もありそうです。

過去のきょう 2023 クマヤナギ 2022 セイヨウニンジンボク 2021 ゲンゲ(レンゲソウ) 2020 ニンニク 2019 カワラタケまたはミダレアミタケ 2018 メギ 2017 ザイフリボク 2016 ミツバツツジ 2015 ニワザクラ 2014 レンプクソウ(ゴリンバナ) 2013 ミツバツツジ 2012 プリムラ・ジュリアン 2011 オウショウクン 2010 ニッコウネコノメ 2009 オオリキュウバイ 2008 タピアン 2007 ムラサキケマン 2006 スズメノテッポウ 2005 シロバナタンポポ

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4月12日(金) キバナノクリンザクラ(プリムラ・ベリス)

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さりげない見かけのわりにはなかなかの権威者でいらっしゃいます。いま、巷にあふれるプリムラ類(サクラソウ属)の母種の一つであり、分類の基準とされています。
そのわりに英語圏の俗称はカウスリップ(cowslip)、これ、有り体に言えば牛のウンチらしくて、写真ほどに花茎がのびる前はそんな感じに見えるかもしれません。
つまりは今回の撮影はやや遅かりし…というわけで、自分の記憶としてはこの徒長した茎をキュッと詰め、ホカホカと湯気が立っている図としておきましょう。

過去のきょう 2023 ケール(カリーノケール) 2022 スターチス(リモニウム) 2021 シラカンバ 2020 コクサギ 2019 ウンリュウヤナギ 2018 モモイロバイカイカリソウ 2017 ツクシスミレ 2016 サルオガセ 2015 ヒイラギソウ 2014 クロモジ(雌花) 2013 ヒトリシズカ 2012 ユキヤナギ(ピンク) 2011 アマナ 2010 エンレイソウ 2009 ホソバアカメギ 2008 クレマチス・白万重(しろまんえ) 2007 プリムラ・マラコイデス 2006 オオベニウチワ(アンスリウム・アンドレアナム) 2005 ハナカイドウ

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4月11日(木) ヤマハクレン

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お、おぉ、おぉ、春夏秋冬、愛想もなく葉っぱだけと思っていたら、春には春らしく若葉が萌え出すのでした。しかもなかなかマッチョで魅力的な新葉です。
かなり高所の様子を撮ったので、細部がわかりにくい恨みは残ります。割れた冬芽の皮のなかには葉が複数枚仕込まれているように見えます。そして、手前にある側脈のない1枚は托葉でしょうか。軟らかそうな毛をまとっています。
いずれにせよ、この芽には残念ながら花は仕込まれていないようです。曲がりなりにも「三千年に一度」のものがパカパカ咲いては沽券に関わるのでしょう。いえいえ、そんな変なプライドは息苦しいだけですから、さあ、パカッといきましょうよ。

過去のきょう 2023 ウミネコ 2022 早咲きアジサイ(品種未詳) 2021 グラプトペタルム・パラグラエンセ 2020 ネギ 2019 コイワウチワ 2018 クロキ 2017 ウスガサネオオシマ 2016 クヌギ 2015 ジューンベリー 2014 ヒキノカサ 2013 ミカイドウ 2012 ヤブレガサ 2011 アオキ 2010 ヒメウズ 2009 タンチョウソウ(イワヤツデ) 2008 八重咲き水仙・エルリッチャー 2007 イカリソウ 2006 ゲンゲ(レンゲソウ) 2005 ハタザクラ

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4月10日(水) サルコイアシ(ハチオラ・サリコルニオイデス)

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この手の植物の和名はけっこう強引で、サルコイアシは猿恋葦です。猿に葦が恋するわけもなく、これはsalicornioidesという種小名のもじりです。
ならば種小名より大切な属名(Hatiora)はどこへ行ったかと言えばまるっきり消え去っています。サボテン科のなかでここには初めての登場なのに哀れです。
哀れと言えば、ブラジルの高地から無理やり連れて来られたこともそうです。幸いに自生地の環境が過酷なので日本の寒さは無問題です。こんなプラスチック製のような花を咲かせたあとには同じく黄色い実をつけるらしく、写真左端部には実だか蕾だかわからないパーツも見えていて、追跡確認が必要です。

過去のきょう 2023 キツネアザミ 2022 フリージア 2021 ドドナエア 2020 ケヤキ 2019 アメリカハナズオウ 2018 ヒゴスミレ 2017 ハボタン 2016 イワウチワ 2015 ムサシアブミ 2014 アカシデ 2013 タチイヌノフグリ 2012 ヒカゲツツジ 2011 スギナ(ツクシ) 2010 カタクリ 2009 ベニコブシ 2008 ライラックワンダー 2007 ジロボウエンゴサク 2006 ヤハズエンドウ 2005 アオキ

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4月9日(火) ゲッキツ(シルクジャスミン)

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艶めいた葉がそもそも美しいのに、香りも姿も清楚な純白の花が咲き、さらにこんなにかわいらしい実をつけるなんて、ゲッキツはじつに恵まれた木です。
さらにこの実は眺めてかわいいだけでなく、柑橘香がして、生でもおいしいのだと言います。たしかにミカン科なので頷ける話です。
さらに、なんと材は緻密で細工物に適し、樹皮や根からはおしろいを作ることができるそうで、これを八方美人と言わずしてどうしましょう。天は二物どころか五物でも六物でも与えるものだという現実をゲッキツに見てしまいました。

過去のきょう 2023 ホソグミ(ロシアンオリーブ) 2022 ヤナギバアカシア(アカシア・フロリブンダ) 2021 スズラン 2020 オオカワヂシャ 2019 トキワマガリバナ(イベリス・センパビレンス、トキワナズナ) 2018 ショウドシマレンギョウ 2017 ヤブデマリ、イヌシデ、ボケ 2016 イヌブナ 2015 マロニエ(セイヨウトチノキ) 2014 キジムシロ 2013 フウ 2012 スズメノヤリ 2011 ヒノキ 2010 イヌコリヤナギ 2009 ベニバナトキワマンサク 2008 ムラサキウンラン(ヒメキンギョソウ、リナリア) 2007 セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ・レプタンス) 2006 チョウセンレンギョウ 2005 ドウダンツツジ

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4月8日(月) ランダイミズ

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まさにこれはミズ(山菜としてのウワバミソウの呼び名)です。しかし、葉のサイズがあまりに違います。長さと幅がほぼ倍だし、茎も食欲を感じさせません。
しかしてランダイはランダイスギで既習です。台湾の中央をなす山嶺(3,000m級)で、巒大というむずかしい字をあてます。この大型ウワバミソウ属は、その台湾を中心に、西表から中国・インドあたりまで広域に自生しているようです。
さて、話は台湾です。今回の大地震はお気の毒ではありましたが、その素早い対応に目を見張らされました。対して発災後3カ月、報道される画像にまったく進展のないどこかの国には幻滅です。政治力の差、痛感することになりました。

過去のきょう 2023 スミレサイシン 2022 タガラシ 2021 モチノキ 2020 ジューンベリー 2019 ベニユタカ(紅豊) 2018 ニオイカントウ 2017 ウラシマソウ 2016 ホウチャクソウ 2015 マルバスミレ 2014 リキュウバイ 2013 ユーフォルビア・ラクテア 2012 カツラ(雌株) 2011 ワビスケ(数寄屋)  2010 ジロボウエンゴサク 2009 シロバナアケビ 2008 ヤマザクラ 2007 バイモ 2006 ムシクサ 2005 ヒサカキ

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4月7日(日) ニシキギ

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また戻ったうすら寒さに落胆はしながら、疎林のなかでニンマリです。ニシキギの錦は当然にあの紅葉のことを言うはずなのに、じつはこれも錦では…と。
その構造が大好きだった枝の翼なのに、寒に晒されて具合良く白化していました。そこに短枝の緑やら冬芽の赤やら、とてもカラフルです。
そして冬芽&短枝もコミカルで、まるでサーカスの綱渡りです。TVをつければ桜・桜・桜とうるさい日々、ニシキギの渋い錦で気持ちを浄化できました。

<追録> あっという間に展葉し蕾が出ました。(撮影:2024年4月17日)
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過去のきょう 2023 スルガダイニオイ(駿河台匂) 2022 スモモ 2021 プリムラ・ジュリアン・ピーチフロマージュ 2020 カラシナ(セイヨウカラシナ) 2019 リカステ 2018 アベマキ 2017 エゾニシキ 2016 ツクバネウツギ 2015 ロドレイア・ヘンリー 2014 センボンヤリ 2013 レンギョウ 2012 アオイスミレ 2011 ガマズミ 2010 アズマネザサ 2009 トキワイカリソウ(白花) 2008 ベニコブシ(ヒメシデコブシ) 2007 ノウルシ 2006 スモモ 2005 スギナ

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4月6日(土) タイミンセッコク(デンドロビウム・スペキオスム)

240406de_speciosum
とてもガッチリした茎葉の上に「これでもか!」と花が咲き乱れて、色合いはシンプルで渋いのだけれども豪華…シブゴウなどと勝手な言葉を捧げてしまいます。
園芸界ではDen.speciosumで通るくらい有名品のようです。「スペキオスム=美しい」というとても簡明な発想のネーミングです。ただ、和名のタイミンセッコクも同じくらいに流通していて、たしかにDendrobium=セッコクなので理は通っています。
問題はタイミン(ないしダイミョウ)で、こう名付けられてしまう経緯はかつてタイミンチクで述べました。同じ被害をこのラン(実際にはオーストラリア東部が原産地)も受けたようで、ややこしいというか、ご本人には迷惑極まりないことでしょう。

過去のきょう 2023 オオサンショウモ 2022 ディーフェンバキア・ホフマニー・エクソチカ 2021 ベニバナトキワマンサク 2020 モモ(ハナモモ・源平) 2019 グレビレア・プーリンダクィーン 2018 フタバアオイ 2017 セントウソウ 2016 セリバオウレン 2015 ヤブカンゾウ 2014 ハナイカダ(雄株) 2013 グズマニア・ヒルダ 2012 シダレカツラ 2011 ラッパズイセン 2010 イチリンソウ 2009 カランコエ(八重) 2008 ノボロギク 2007 トウダイグサ 2006 センボンヤリ 2005 ボタン

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4月5日(金) キバナサラカ

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そうか、ムユウジュが咲き始めるころかと思ったら、違いました。これは同属(Saraca)のキバナサラカだそうで、うーん、ムユウジュも黄花なので脳内?だらけです。
ムユウジュがSaraca asoca(シノニム=S. indica)なのに対し、こちらの種小名はマレーシア北西部の地名を反映したthaipingensisです。同じように東南アジアが原産地でも、ムユウジュはインド寄り、こちらはそれより東南部が中心なのでしょう。
240405sa_thaipingensis2
そして、ほとんど同じに見える花色も、こちらはたしかに黄色みが強く、比べるとムユウジュは赤みを感じます。特に花芯の赤みが強くて広めです。
そして、もう少しわかりやすいのは葉幅でした。周縁部の波打ち具合とか葉質とかはほぼ一緒でも、キバナの葉幅がややゆったり(ふっくら)です。

過去のきょう 2023 チョウノスケソウ 2022 カシグルミ 2021 リプサリス(ネベスアルモンディーとバッキフェラ) 2020 ヒキノカサ 2019 パフィオペディルム・オリビア 2018 ザクロ 2017 ネコヤナギ 2016 アケボノツツジ 2015 ミシマザクラ 2014 オキナグサ 2013 デンドロビウム・ピンクドール・エレガンス 2012 ウバユリ 2011 ニワトコ 2010 ノウルシ 2009 シナミズキ 2008 ヤマモモ 2007 キランソウ 2006 ミケリア・マウダイエ 2005 レンギョウ

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4月4日(木) フリーセア・ヒエログリフィカ

240404vr_hieroglyphica
たいしたもんです。葉に文字が刻まれています。ヒエログリフです。
あまりの美しさと威風堂々たる存在感に、スケールをあてるなんていうケチな作業を完璧に忘れてしまいました。たぶん10cmになんなんとする幅があったような気がしますが、その計測はいつか花を撮るときのついで課題にしておきましょう。
それよりも、目下の困りごとはこれの属名がVrieseaであることです。自分的ルールで行けばこれは「ブ」リーセアなのに、最初から「フ」リーセアとしていました。もちろん、なにかの引き写しだったのでしょう。いまごろになって、「あれ、どうして濁点が抜けてるの」と気づいても、信頼するほかのサイトもみな「フ」です。
「フーン、そんなもんなのかなぁ」とか「フウ、遡って直すのもメンドイしなぁ」とか、どうも根性の欠片もなくなってきて、とりあえずフリーセアです。

過去のきょう 2023 ソナレムグラ 2022 ユーフォルビア・アスコットレインボー(ユーフォルビア・ゴールデンレインボー) 2021 タラノキ 2020 ヤエノオオシマザクラ 2019 ボタンクサギとカシワバアジサイ 2018 イタドリ 2017 ハナニラ 2016 オオミスミソウ(ユキワリソウ) 2015 ハラン 2014 アブラチャン 2013 ソシンカ 2012 オオカンザクラ 2011 キクザキイチゲ 2010 ハナニラ 2009 チョウジザクラ 2008 ノジスミレ 2007 アザレア 2006 ヤブレガサ 2005 カタクリ

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4月3日(水) ニジカケバナ

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ヒマラヤの周辺国に自生するそうで、自分の乏しい知識からは「似たもの」さえ思い浮かべることができません。高いところからタオタオと細枝が垂れていて、その葉腋ごとに派手な朱色の花が咲いていました。
その枝の撓り具合を「虹」と言われれば否定ができません。花だけでなく葉色も微妙なグラデーションを見せていて、七色には遠くても、まあ肯んじておきましょう。
もちろん、日本ではどこにでもあるわけでなし、現地でもレッドリストメンバーです。ありがたいものを拝見できた幸運を喜んでおきましょう。

<追録> 1カ月後の姿です。うまい具合に「虹」がかかりました。(2024年5月1日)
Imgp3834

過去のきょう 2023 タイハク(太白) 2022 アメリカヅタ 2021 ビオラ(ラビット系) 2020 ヒメオドリコソウ 2019 ゴエッペルチア・ゼブリナ 2018 ヨウコウ 2017 ハナノキ 2016 コナラ 2015 ヨコハマヒザクラ 2014 ツワブキ 2013 ミヤマカタバミ 2012 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ) 2011 ミヤマウグイスカグラ 2010 ムスカリ 2009 イトザクラ(シダレザクラ) 2008 イトザクラ(シダレザクラ) 2007 スノーフレーク 2006 ムクゲアカシア 2005 ムスカリ

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4月2日(火) アロエ・ラモシッシマ(羅紋錦)

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町でよく見るキダチアロエとかアロエベラに比べると、葉がコンパクトです。全体の丈はキダチアロエに負けないほどあって、かつ白っぽい茎が長いので、八頭身美人というか、まるでモデルさんを眺めているような心持ちがします。
室内光でもよく育つので、インテリアに好まれます。つまり、上に書いた見映えの良さと扱いやすさが合体するわけで、結果、お値段お高めです。
その人気を示すように、羅紋錦というお洒落な和名を持ちます。たぶんラモシッシマの先頭部分だけに漢字を当てたのでしょう、学ランの背なかを思い出さなくもない発想とは言え、このアロエに限ってはそんな遊びも笑って許せそうです。

過去のきょう 2023 グリーンベル 2022 花かんざし 2021 マツマエハヤザキ(松前早咲) 2020 コボタンヅル 2019 ベニノキ 2018 ノラボウナ 2017 ラッパズイセン 2016 スミレ 2015 ヒメスミレ 2014 レンギョウ(雌花) 2013 ムユウジュ 2012 サルココッカ・コンフサ 2011 ヤマコウバシ 2010 ゴンズイ 2009 テンダイウヤク 2008 イチハツ 2007 ヤマエンゴサク 2006 ニリンソウ 2005 シデコブシ

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4月1日(月) タイワンレンギョウ(デュランタ)

240401du_erecta
紫と黄色、完全な補色関係です。紫色の花からはまるで想像がつかなかった見事な稔りです。己の無知を棚に上げて言えば、まるっきり意表を突かれました。
その悔しさがあって、どうしてこれがレンギョウなんだよ!という14年前の怒りが復活してしまいます。属どころか科レベルからまるっきり別物なのに、そして花にも共通性など全然なく、実もこれですから、かなり正当性のある義憤です。
ただ、怒っているだけでは埒が明かなくて、少し頭を冷やして眺めれば、ハハァ、葉がそっくりです。花や実じゃないよ、基本は葉だよ…いまごろ納得です。

過去のきょう 2023 センダイヤ(仙台屋) 2022 ケブカルイラソウ 2021 プリムラ・アンティークマリアージュ 2020 フデリンドウ 2019 ハルユキノシタ 2018 オオバヤシャブシ 2017 マダケ 2016 シロキンギョバツバキ 2015 アマギヨシノ 2014 ショウジョウバカマ 2013 レウイシア 2012 シャガ 2011 ヒイラギバツバキ 2010 クヌギ(雄花) 2009 イカリソウ 2008 アカシデ 2007 カテンソウ 2006 アブラチャン 2005 ユスラウメ

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