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1月31日(水) ノジギク

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もうすぐ春が立つというのに、秋に咲き始めてここまでずっと元気だなんて、野辺の菊、いや違いました、野路の菊はさすがに筋金入りのスタミナです。
その秋の様子はもう18年もの昔に載せていて、およそノジギクらしからぬ八重の姿を恥ずかしげもなく晒しています。ずいぶんな時間をおいて、ようやく「らしい」咲き方を収録…と言いたいところなのに、じつはこれでもまだ派手すぎるようです。
資料写真だと、まるで「味噌っ歯嬢ちゃん」のごとくスカスカの咲き方をしているのが主流です。しかし、かつてはイエギクの原種と考えられたこともあるくらいで、花びらが多くて恥じることはないようです。にしても、もう少し控えめな株、見たいものです。

過去のきょう 2023 オニジュロ(ワシントンヤシモドキ) 2022 カナクギノキ 2021 ピレア・モリス・ムーンバレー 2020 グリーンドラム 2019 フィロデンドロン・シルバーメタル 2018 クロウメモドキ 2017 メマツヨイグサ 2016 パイナップル 2015 ヒイラギナンテン 2014 シネラリア(サイネリア、フキザクラ) 2013 アロカシア・グリーンベルベット 2012 モクセンナ  2011 ウメ 2010 ベニヒモノキ 2009 ネズミサシ 2008 サネカズラ 2007 ヤマアイ 2006 ヤダケ 2005 シナマンサク

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1月30日(火) ハナノキ

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短枝が反り返って先が空に向かうのはアオハダの特質だと思っていました。なのにこれはハナノキ(雌株)であって、春には何度も撮影対象にしています。
ということは、もしかして同属?と微かにでも考えたところが悲しくて、言うまでもなくハナノキはカエデ属 (Acer)、アオハダはモチノキ属(Ilex)、違いすぎます。そうか、それだけ素性が違っても、花芽は天を目指したいのだな…と無理に納得です。
ただ、過去写真を見直せば悲しさは増幅されるばかりです。春の写真でも、花や葉に幻惑されなければ、短枝が空を向いているのはちゃんとわかるのでした。こんな節穴への懺悔はほんの4日前にもしたばかりで、冬は反省の季節です。

過去のきょう 2023 ウサギゴケ(ウトリクラリア・サンダーソニー) 2022 スノーバナナ 2021 ユズ 2020 コウトウシュウカイドウ 2019 キンゴウカン 2018 コシノカンアオイ 2017 ヒゼンマユミ 2016 ツクバネガシ 2015 アガベ・吉祥天 2014 タチバナ 2013 ヒトツバヒイラギ 2012 シモバシラ  2011 テイカカズラ 2010 シンビジウム(愛子さま) 2009 オオイタビ 2008 シロミノマンリョウ 2007 ノシラン 2006 マンサク 2005 ホトケノザ

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1月29日(月) アングラエクム・ディスティクム

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アングラエクムという蘭は、その花の後ろに長ァ~く距をのばすものだとばかり思っていました。ところがこの指先ほどの白い花にはそんなパーツが見当たりません。
思い込みとは怖いもので、アングラエクム属に共通の特徴は距ではなくて葉の並びのようです。前のセスキペダーレも、いま見直せば花の後方にまるでバンダのようにキッチリ2裂に並んだ葉が写っています。そしてこのディスティクムも同じです。
あと、この属に共通の特性は着生タイプだということで、中央アフリカの高地で熱帯雨林のなかにこの蘭が垂れ下がって乱れ咲く景色は「さぞかし」のことでしょう。もし幸運にも夢でそんな光景に遭遇したら、涎で枕を濡らさないように注意!です。

過去のきょう 2023 ホソグミ(ロシアンオリーブ) 2022 セイランノキ 2021 アマハステビア(ステビア) 2020 コバノズイナ 2019 ラケナリア・ビリディフロラ 2018 ハンノキ 2017 ニホンスイセン 2016 キチジョウソウ 2015 ブラシノキ 2014 リュウノウギク 2013 ビカクシダ 2012 カザンデマリ  2011 クリスマスローズ(ニゲル) 2010 ヒメアリアケカズラ 2009 イモカタバミ 2008 イスノキ 2007 シキミ 2006 ニシキギ 2005 ハナカンザシ

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1月28日(日) ホワイトキャンドル(ウィトフィルディア・エロンガタ)

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400日ほど前の記事を見ながら苦笑いです。せっかくの簡易な英名(ホワイトキャンドル)を諒とせず、「無理にも学名を覚えよう」と殊勝なことを言っていました。
トホホ、属名も種小名も、チロリともかすりません。よくもこれだけ真っ白に(ホワイトキャンドルなだけに・汗)記憶を失うことができるものです。
悔し紛れに、前よりはやや咲き進んだ状態で、5弁の花がしっかり見える1枚を狙ってみました。しかも白い蝋燭みたいな苞も12月よりは高く積み上がっています。
問題は咲き終わってだらしなくへばりついた花が邪魔なところですが、一応は植物のさまざまな顔を見て廻ろうという日記なので、諒としておきます。

過去のきょう 2023 ホウビカンジュ 2022 ヘリコニア・ロストラタ 2021 ヒマラヤスギ 2020 ヌカキビ 2019 ヌルデ 2018 シモバシラ 2017 ジャボチカバ(キブドウ) 2016 ギンゴウカン 2015 ツタバウンラン(ツタガラクサ) 2014 ハイドゥン(ベトナムツバキ、カイドウツバキ) 2013 イヌシデ 2012 ブロッコリー(ミドリハナヤサイ)  2011 ワルナスビ 2010 アレッポマツ 2009 タガラシ 2008 タンキリマメ 2007 ガガイモ 2006 ダイオウマツ 2005 カンザキアヤメ

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1月27日(土) シュッコンアリッスム・サミット

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はた衛門さんチの最寄り食品スーパーはサミットです。けれども、これはそこより少々遠くにあるヤオコーで買いました。サミット、がんばらんかい!!
という局地的な話はさておいて、このアブラナ科植物の園芸種名は真面目にサミットなのです。頂上なのです。エライのです。いやぁ、わりと思い切り、「奢った名前だ」と思っていました。這うように育つアリッスムが「頂上」とはこれ如何に?と。
10日ほど育ててみて、合点がいきました。花穂がシュッと立ちました。ほぉ~、こりゃいい買い物をしました。春に向けてもっとのび、「頂上」を作ることでしょう。
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ただ、問題はアリッスムとの関係なのです。かつてAlyssumという属に括られていたものの多くが細分され、いわゆるアリッスム(ニワナズナ)は現在Lobularia属です。一方、このサミットおよびその母種であるイワナズナはAurinia 属です。悲しいことに、このブログにはきょう時点で正確にAlyssum属と言えるものが収録されていません。
なんだかなあ。フツーにアリッスムと呼んでいるものがロブラリアだったりアウリニアだったりとは、学者さんたちもたいがいのところでやめておきませんかねえ。

過去のきょう 2023 モモタマナ 2022 ゴマキ(ゴマギ) 2021 ハオルチア・ベヌスタ 2020 ヒメウコギ(ウコギ) 2019 スギノハカズラ(アスパラガス・デンシフロルス、アスパラガス・スプリンゲリ) 2018 ハクウンボク 2017 ジグザグカクタス(フィッシュボーンカクタス) 2016 ウチワサボテン(アカエボシ) 2015 ニワトコとオニグルミ 2014 アマドコロ 2013 ミズカンナ 2012 カジイチゴ  2011 メリケンカルカヤ 2010 コウヤボウキ 2009 レモン 2008 アオキ 2007 パンジー 2006 ヒノキ 2005 オキザリス・バーシカラー

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1月26日(金) コナラ

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能登はさぞかし寒かろうと思わせる風が埼玉でも吹き荒れて、枝にしがみついていた葉をほぼほぼ吹き飛ばしてくれました。おかげでコナラの枝ぶり賛美です。
もっとも自然樹形ではなく、念入りに剪定されたおめかしの姿です。葉に覆われているときには気づきもしなかった匠の技をとっくり観賞させていただきました。
かつて、無惨に「ぶった切られた」シラカシの並木を非難したら、あとでそれが職人の適切な処置だったと知り、恥ずかしく思ったことがあります。そもそもは自然樹形を愛でたく思っても、木を知った人の技にもまた深い味わいを感じます。

<補注> コナラに続いてハナノキでも、「冬期限定」の気づきをしてしまいました。(2024年1月30日

過去のきょう 2023 ヨウシュヤマゴボウ 2022 マッソニア・ロンギペス 2021 ニオイニンドウ(ハニーサックル) 2020 ユキワリイチゲ 2019 ベニバナトケイソウ 2018 センボンヤリ 2017 ニシキマツ 2016 ゴエテア・ストリクティフローラ 2015 ホソバヒメミソハギ 2014 コノテガシワ 2013 ソメイヨシノ(ほか3種) 2012 イワガネソウ  2011 ソシンロウバイ 2010 ジャノヒゲ 2009 アカマツ 2008 ニワウルシ 2007 ビオラ 2006 チンゲンサイ 2005 ジャノヒゲ

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1月25日(木) ジゴペタルム・プリティーアン

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あ、ジゴだ…と、いっぱし通ぶって撮影しました。ジゴペタルム、まだたった三つ目の収録だというのに、すぐ生意気に愛好者ぶるのは困った性格です。
それでも、紫色がジゴの主張なのだということはわかったわけです。ただ、もう一つの特徴である「スッキリした甘い香り」には今回も気づかなくて、困った鼻です。
そして、ジゴのもう一つ重要な色目=葡萄(えび)茶が今回はマックス濃くてシビレました。じつはその伏線には長谷川唯ちゃんの海外での活躍(とそのユニフォーム色)があるわけで、かわいいとすぐファンになってしまう、困った爺さんです。

過去のきょう 2023 ステルクリア・ブレビッシマ 2022 ズミ 2021 シャグマユリ(トリトマ、トーチリリー) 2020 アカタコノキ(ビヨウタコノキ) 2019 ストロマンテ・サングイネア・トリオスター 2018 ヒュウガミズキ 2017 ムラサキケマン 2016 キソウテンガイ(サバクオモト、ウェルウィッチア) 2015 コルディリネ・オーストラリス・レッドスター 2014 シラン 2013 オオツワブキ 2012 ドイツトウヒ  2011 セツブンソウ 2010 カニクサ 2009 シロマツ 2008 イイギリ 2007 コバノタツナミ 2006 ウツギ 2005 フユザクラ

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1月24日(水) アマメシバ

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グワァッと牙を剥いて噛みつこうとする魔女…いや、ホントにこれは雌花なので、世の淑女さまたちに顰蹙を買おうと、やっぱり女性は怖いのです。
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そこへ行くと男はのんびりしたもので、どうしてそこでお皿をひっくり返していなければならぬのか、よくわかりません。マ、お釜を裏返すよりはいいですか。
おっと、かつてあまりの高みに花があって写しにくかったのに、今回はたくさんの枝が目の前まで垂れていてくれて、うれしさあまって口が滑ります。さて、このアマメシバ、かつてはトウダイグサ科だったのにAPGでコミカンソウ科に移されて、どれどれ、と自分のコミカンソウの記事を確かめたら、ホントに花がそっくりでした。
ところがその写真はコミカンソウが雌雄同株の雌雄異花ということをまったく強調しようとしていなくて、雌雄の別がどうにもはっきりしないのです。あーぁ、コミカンソウの花に再挑戦できる夏までこの課題を覚えていられるか、いやそれよりもそのころには花の細部がますます見えなくなっていないか、心配の種は尽きません。

過去のきょう 2023 ヒロハサギゴケ(ミヤコジマソウ) 2022 サチャインチ 2021 ドドナエア 2020 ジロボウエンゴサク 2019 コースト・バンクシア 2018 コチャルメルソウ 2017 ウメ(麝香梅) 2016 ウバメガシ 2015 ヒコウキソウ 2014 ナツミカン(ナツダイダイ、ナツカン) 2013 マチク 2012 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)  2011 ハクモクレン 2010 テイキンザクラ 2009 カボス 2008 キンシバイ 2007 ヒマラヤユキノシタ 2006 トキリマメ 2005 ヘクソカズラ

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1月23日(火) ゴエッペルチア・ニューメダリオン

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これを作出した人は、まるでペイントされたように華麗なこの葉を浮き彫り装飾(メダリオン)に見立てたのでしょう。元々の園芸種・Medallionがあって、それがさらに豪華に(刷毛目模様がより強く)なってニューの称号が付け加えられ(注)ました。
もっとも、ニューでもオールドでも、はた衛門的にはそこはどうでもいいわけで、大切なのはこれがゴエッペルチアに分類されていることです。先の掲載からはたったの「なか三日」で、旧カラテアから分離された仲間を収録…がんばっています。
いやあ、こんな美しい葉をがんばりの対象にするなんて無粋じゃのぉとは思いつつ、カラテアかゴエッペルチアか、それが問題だ!と呻く日々は続きそうです。

<補注> 母種Goeppertia veitchianaの園芸種’Medallion v2’が学名です。ただ、母種そのものの種小名をroseopictaとする参考資料もあり、Wikiはそのそれぞれを独立種としていてシノニム関係ではないようです。二種がもし別のものだとしてもその見分けはむずかしいことがこの混乱の原因に思えるので、素人的には種小名をスルーする形で標題をゴエッペルチア・ニューメダリオンとしました。

過去のきょう 2023 インドナガコショウ 2022 無花粉スギ 2021 シンニンギア・カージナリス 2020 ザイフリボク 2019 エスキナンサス・マルモラツス 2018 ツルアジサイ 2017 セキショウ 2016 ハートカズラ 2015 ユリノキ(ほか2種) 2014 ラッパスイセン 2013 アカハナワラビ 2012 シロヤマブキ  2011 シマオオタニワタリ 2010 セイロンマンリョウ 2009 ケヤキ・むさしの1号 2008 ニワトコ 2007 マンサク 2006 モミジバフウ 2005 ハボタン

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1月22日(月) シマシラキ

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いわゆるマングローブ植物(注)です。当然ながら奄美大島以南の海洋性亜熱帯域がテリトリーで、いくらこの可愛い葉に惚れても自宅栽培は叶いません。
そのふくよかな形とともに、まるで輪生しているよう(特に写真中央)に見える繁り方も独特です。もちろん、落ち着いてみればその葉序は単純な互生です。
この葉や枝を傷つけると出てくるゴム質の樹液が目に触れると失明するし、鏃に塗ると毒矢になるそうです。見かけによらず…という怖いタイプです。
クヌギの雄花を思わせる花(ただしそれは雌花)がつくそうで、そんなタイミングに出会うのが楽しみです。もっとも雌雄異株(雄花は房が下垂)なので、今回撮影した木ではそのどっちかしか見ることが叶いません。早めに別の木を探しましょう。

<補注> 和名がシラキを名乗るのは、たぶん樹皮が白っぽいからと思えます。あるいは紅葉もするらしいので、そこも引っかけたものでしょうか。しかし、本来のシラキとは佇まいがかなり違うので、個人的にはあまり頷けません。
また、本文出だしで「マングローブ植物」としたものの、海水どっぷりではなくやや盛り上がったところを好むようで、言い切りは控えた方が良さそうです。

過去のきょう 2023 チョウマメ(クリトリア) 2022 チランジア・ヒューストン 2021 セッコウボク 2020 サラシナショウマ 2019 ヤハズヤシ 2018 ハイゴケ 2017 クサトベラ 2016 キンヨウボク 2015 ヘラオオバコ 2014 カジイチゴ 2013 マテバシイ 2012 フモトシダ  2011 オヒルギ 2010 イクソラ・コッキネア 2009 ヒメリュウキンカ 2008 チョウセンゴミシ 2007 シュロチク 2006 サンシュユ 2005 イヌビワ

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1月21日(日) カレクス・エベレスト

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茶色く枯れた葉が数枚見えるのは愛嬌で、本来的にはマイナス10~15度くらいまでは平気だそうです。埼玉の平地では試してみることさえ困難です。
一方で半日陰を好む特性から夏にも強く、このような特質からカレクス(カレックス)を園芸的にはベアグラス(Bear=耐える)などと洒落て呼ぶようです。決して熊(Bear)が食べる草ではありません…と書きつつ、アラセイトウ=ストック(Stock)がどうして「在庫」なのか悩んだことを思い出して、ひとりで赤面するはた衛門です。
さてこのカレクス・エベレストはオオシマカンスゲ(未収録)を母種とする園芸種です。仲間には自然品の斑入りもあるし、園芸品ともなれば斑が黄色っぽいエバーゴールドや黄金葉のエベリロとかもあって、スゲとは言えど素気なくは扱えません。

過去のきょう 2023 ミヤマトベラ 2022 シナユリノキ 2021 カニクサ 2020 カロケファルス・プラチーナ(クッションブッシュ) 2019 アザミゲシ 2018 イチジク(ほか2種) 2017 ビカクシダ 2016 オキザリス・レグネリー 2015 ハゼノキ 2014 シュンラン 2013 房咲き水仙・ペーパーホワイト 2012 フィクス・プミラ(オオイタビ)  2011 ジュズサンゴ 2010 クマシデ 2009 ワビスケ(太郎冠者) 2008 トベラ 2007 マルバインドゴムノキ 2006 ガマズミ 2005 コウヤボウキ

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1月20日(土) ロウソクノキ

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ようやく開花シーンに出くわしました。ふざけた名前の木なので、「花でも実でも見せてみろよ」と、長い間、冷たく眺めていたら、ようやくご開帳です。
そして、花はすぐわかるとして、そこに垂れ下がる萎びた細長い物体は、もしやくたびれ果てた実ではないでしょうか。資料写真だと守口大根を蝋で固めたような実で、それが収穫されずに樹上で枯れたらこんな具合になるのかと想像できます。
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もっとも確証はないので、実はまた次の幸運に頼るとして、今回の主題は花です。緑みを漂わせた白い花びらは量感にあふれています。そして、幹から直接蕾や花が出ています。こんな咲き方を幹生花といい、アメダマノキを取り上げたとき、そんなタイプの樹種をまとめておきました。枝を必要としない効率主義者たちです。

過去のきょう 2023 ジャワ・ジンジャー(ヘディキウム・ホースフィールディー) 2022 コダカラベンケイ 2021 オタフクナンテン 2020 ネオレゲリア・ピンクセンセーション 2019 ピンポンノキ 2018 ガーデンハックルベリー 2017 トレベシア・パルマタ 2016 ウナズキヒメフヨウ 2015 ヤマアイ 2014 キンカン 2013 ヤマハンノキ 2012 木立性ベゴニア・オレンジルブラ  2011 カラテア・クロタリフェラ 2010 チンカピン 2009 ムベ 2008 シモバシラ 2007 バコパ・コピア・ガリバーライラック 2006 カンツバキ 2005 チョウセンレンギョウ

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1月19日(金) ゴエッペルチア・コンシンナ

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きのうの「登る朱赤」で多少は気持ちの整理ができたことに力を得て、ついに恐ろしく面倒な作業に踏み込むことにしました。カラテア&ゴエッペルチアの整理です。
その序章は4日前の○○・オルナタ・リネアタでした。カラテアは「昔の名前」であって、いまはゴエッペルチアに分類されています。そして、この「カラゴエ問題」は単にリネアタだけでなく、過去にカラテアとして収録した多くの種にも及びます。
ただ、一気に過去を清算する気力はまだ湧かなくて、こうして新しい種の収録時に、関連する過去記事など少しずつゴエ属へ移動させようという算段です。

という長い前振りでゴエッペルチア・コンシンナです。この種小名・concinnaは「優雅な」くらいの意味で、たしかに単色の濃淡が知的で奥ゆかしい感じです。
ところが、これがかつてカラテアだったときの種小名はleopardinaでした。なるほど「豹のよう」に見えなくはなくても、ちょっと無理筋に思えて、この際、属名と種小名を一気に変更してしまうという措置(注1)にはけっこう頷いてしまいます。
ただ、これが間違いなくゴエッペルチア属だと信じるには花を見せてもらわなくてはいけないわけで、葉とか茎で区別する方法がないと捗らなくて困ります。

<補注1> この種はほかにもシノニムを持っていて、果たして素人が考えるような名付け経緯があったのかはまったく不明です。
もっと言えば、複数の学名をどう理解すればいいのかわからず、とりあえず自分はゴエッペルチア・コンシンナとして記憶しようという話に過ぎません。
<補注2> 同じように「種小名スルー方式」でゴエッペルチア掲載を続けました。(2024年1月23日

過去のきょう 2023 マルバプルメリア(プルメリア) 2022 セイヨウハシバミ 2021 コガマ 2020 シンジュノキ(ハッピーベリー) 2019 ヤッコカズラ(フィロデンドロン・ペダツム) 2018 コウヤボウキ 2017 セロジネ・クリスタータ 2016 ショウジョウアナナス 2015 乙女サザンカ 2014 ホオズキ 2013 球根ベゴニア(ハンギングタイプ) 2012 シロミナンテン 2011 レッド・ジンジャー 2010 セイヨウヒイラギ 2009 シホウチク 2008 カリン 2007 チョウセンマキ 2006 ニホンスイセン 2005 オケラ

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1月18日(木) クレロデンドルム・スプレンデンス

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裏の顔を知って愕然と…昼ドラのお決まりストーリーではないのです。このクレロデンドルム・スプレンデンス、前に掲載した写真はまだ幼い株で、とても慎ましやかな見かけだったのに、今度のコヤツは本領発揮していました。
英語圏にはClimbing scarletの呼び名があるそうで、まさに「登る朱赤」、目の前が赤い壁でした。端がうねる葉や這い回る蔓も凶暴イメージです。温室では花粉媒介者に恵まれないので結実はごく稀でも、冗談でも外には出てほしくありません。
おっと、前回掲載では安易にタイトルをベニバナクサギとしたことを反省です。あのときも補注をつけたように、この和名は混乱の元になりそうです。君子ではないのに、このごろとみに危うきに近寄らなくなって、きょうの掲載を機会にこの和名は封印し、学名のカタカナ読み一本でこの木のことを覚えてやろうと思います。

過去のきょう 2023 ムコジママンネングサ 2022 リプサリス・ピロカルパ 2021 マンゴー 2020 ミチタネツケバナ 2019 アオギリ 2018 コウヤワラビ 2017 アカリファ・ウィルケシアナ 2016 フサフジウツギ(ブッドレア) 2015 ホウレンソウ 2014 ハイカンツバキ 2013 ハンノキ 2012 サンジャクバナナ  2011 コバノナンヨウスギ 2010 キジョラン 2009 シロバナヤブツバキ 2008 サザンカ 2007 カクテル(つるバラ) 2006 ホトケノザ 2005 キソケイ

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1月17日(水) レウイシア・コチレドン・エリーゼ・ルビーレッド

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北米西部の岩場に育つ基本種から作出されたので、乾燥や寒冷にはある程度耐えるようです。低くロゼット状になる葉がやや肉厚で、いかにも丈夫そうです。
問題はその園芸種名で、カタカナが連続する場合はナカグロ(・)で仕切らないととても読みにくいものです。ところが、Elise Ruby Redに忠実にナカグロを入れると、これはこれで邪魔くさいというか、息をつきすぎで過呼吸になりそうです。なので勝手にルビーレッドは一気に読むことにしました。自分が読めれば無問題です。
だいたい、ルビーレッドと称する色は紫がかった濃い赤みでしょうから、この花を見てその名前を理解するのはたやすいでしょう。問題は、10年も前に単にレウイシアとして掲載したものの品種がさっぱりわからない(注)ことです。さらにあちらの方がかわいい色目の花がたくさんで、いまごろ渋くルビーレッドもないものだと苦笑いです。

<補注> エリーゼはシリーズ化されていて、多くの花色があることが今回の調べでわかりました。かつて掲載したものも、たぶんその系統でしょう。

過去のきょう 2023 チーク(チークノキ) 2022 ヤクタネゴヨウ 2021 スノードロップ 2020 サガリバナ 2019 タイワンツバキ 2018 ナニワイバラ 2017 メハジキ 2016 アロエ・ベラ 2015 センダン 2014 ノシラン(白実タイプ) 2013 ネコヤナギ 2012 ヒメユズリハ  2011 ハイビスカス(ブッソウゲ) 2010 ナンテン 2009 トウゴマ 2008 チゴカンチク 2007 フクジュソウ 2006 ヒメキンセンカ 2005 カラタチ

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1月16日(火) タチバナアデク(ピタンガ)

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花びらの反っくり返りが強すぎるせいで、ずいぶん「クセつよ」の花に見えます。ただ、正体は単純な4弁花で、派手な雄シベはフトモモ科のセオリーどおりでした。
温室内とは言え、開花と結実の巡り具合には飲み込めないところがあって、どうやら現地ブラジルでは周年開花して順次結実しているようです。生食だけでなく、ジャムにもできるので、そうやって次々稔るのはうれしい性質でしょう。
手元に1本欲しくなっても、まだ温室以外で出会ったことがありません。去年の夏を思い出すと、あのままこの辺は熱帯になるのかと思ったら、このところの冷え込みはなかなかのものです。冷房費も暖房費も両方かかるなんて、理不尽なことです。

過去のきょう 2023 スパティフィラム・センセーション 2022 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2021 クスノキ 2020 カラテア・クロカタ 2019 ネリネ・ウンドゥラタ(ヒメヒガンバナ) 2018 ナガバハグマ 2017 シナマンサク 2016 ブーゲンビリア 2015 プリムラ・マラコイデス 2014 ラッキョウヤダケ 2013 ウメモドキ 2012 キカラスウリ  2011 コチョウラン 2010 アッサムニオイザクラ(ルクリア) 2009 トボシガラ 2008 トウカエデ 2007 ユキワリソウ 2006 ウメ 2005 スズカケノキ

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1月15日(月) ゴエッペルチア・オルナタ・リネアタ

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葉が妙に艶めいているのは散水の直後だったせいです。ただ、ピンク色の筋模様は水のせいなどではなく、このカラテアのかわいい特徴です。
ちなみに園芸開発されてリネアタになる前、つまり基本種のカラテア・オルナタだと、この筋の赤味はごくごく弱くて葉色もいくぶん淡いので、存在が地味に過ぎます。おそらくナーセリーさんもそこを惜しみ、筋と葉色が濃くなるよう励んだのでしょう。
さてこれでカラテアの収録は15種となりました…と少し威張って書きたいところなのに、じつは困った問題に直面しています。オルナタおよびオルナタ・リネアタは、正確に言うといまはカラテアではなくゴエッペルチア(Goeppertia)なのです。前はすべてカラテアだったのに、かなりの種類がこちらの属に移されてしまいました。
二つの属はどうやら花にその違いがあるようで、ふつうっぽく花びらが展開するならゴエッペルチア、苞が籐篭のように組み上がっているならカラテア…という感じです。となると、葉に比べて二の次だろうと思っていた花を確認せざるを得ず、収録数をのばすよりはそれぞれの花の追録が先行課題かと気が重くなります。

<補注> ゴエッペルチア・オルナタを母種とする園芸種では、サンデリアナを先に収録しています。

過去のきょう 2023 インドシタン 2022 ツルコウジ 2021 ダンギク 2020 キャッサバ 2019 ミルトニア・バートフィールド・ドロレス 2018 ウグイスカグラ 2017 ウツボカズラ(ネペンテス) 2016 クイーン・エマ・リリー 2015 セイオウボ(西王母) 2014 アシタバ 2013 スズメノエンドウ 2012 アメリカヒイラギモチ 2011 アンスリウム(ラベンダー・レディー) 2010 カミガヤツリ(パピルス) 2009 メキシコラクウショウ 2008 ウメ(八重寒紅) 2007 ホウキイヌツゲ 2006 ブラキカム・マウブディライト 2005 カリフラワー

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1月14日(日) コトネアスター・コリアケウス

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過去記事の情けなさに落ち込むことは再々です。コトネアスターの場合は、過去三度の登場すべてが品種不明で、単に「コトネアスター」としか表記できませんでした。
それでもあのころは「コトネアスターだとわかるなんて、ワシ、えらい!」と思っていた節がありありです。そしていま、悔悟とともに当時の写真を見返しても、品種など特定できるわけもありません。「たぶん園芸種なんだよ」と捨て鉢です。
そこへいくと今回は優秀で、種小名までバッチリです。ただ「コリアケウスだから韓半島に産するのか」と考えたところが浅はかで、coriaceusは「革質の」という意味でした。いやいや、だいたいにしてコトネアスターの葉は革質でしょ…とブータレながらも、過去に見たことがないほど大柄なこの木を記憶しようと必死です。

過去のきょう 2023 アラゲクジャク 2022 ミズバショウ 2021 シロバナオオベニゴウカン 2020 ヨウラクツツアナナス 2019 コブミカン 2018 タイアザミ 2017 ヒカゲヘゴ 2016 マルハチ 2015 キクイモ 2014 ブーゲンビリア 2013 フッキソウ 2012 ホトトギス  2011 カナリーヤシ(フェニックス) 2010 コクテンギ 2009 ラクウショウ 2008 ニホンスイセン 2007 チチコグサモドキ 2006 ツルウメモドキ 2005 カンツバキ

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1月13日(土) ディーフェンバキア・セグイネ・リフレクター

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収録が3種類目となるディーフェンバキアです。面白いことに、先行したアモエナホフマニーがそうだったように、今度のセグイネもまた園芸種(注)です。
そしてこのセグイネに限れば、基本種は緑の葉に白い斑が滲んだだけで、ほかのものとの際立った差が見いだせない感じです。そこに行くと、このリフレクターと名付けられた作出品はミリタリー模様とでも言おうか、極めて凝った色柄です。
さてこれがなぜ「反射板」なのか、葉の左右が鏡に映ったみたいだから…と考えたのは見事にハズレでした。正解は斑のなかにひときわ輝いているスポットがあり、そこが反射板なのでした。迷彩服しか連想できない爺さまは降参です。

<補注> 続く4番目も園芸種でした。(2024年2月2日

過去のきょう 2023 ニシキカズラ 2022 フカノキ 2021 ウバユリ 2020 ダイオウヤシ 2019 クサキョウチクトウ(オイランソウ) 2018 タチバナモドキ 2017 オニノゲシとノゲシ 2016 エピスシア・クプレアタ 2015 モクレイシ 2014 モンステラ 2013 ナヨクサフジ 2012 ロウバイ  2011 センダン 2010 ハアザミ(アカンサス) 2009 ハアザミ(アカンサス) 2008 ヒヨドリジョウゴ 2007 ツルウメモドキ 2006 クヌギ 2005 房咲き水仙・ペーパーホワイト

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1月12日(金) マカダミア

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前の掲載では「まん丸な実」だとしていて、そこを訂正する記事です。あれはたった1個しかついていなかった実を付け根側から眺めたための誤解でした。
今回見た木はかなり大きくて、このように1カ所に3個ついていました。そのそれぞれが勝手な向きで、味のマイルドさのわりに実の付き方は「クセつよ」です。ただし、それらの実の先端は窄んで尖っていて、全体の形はいわゆる擬宝珠型でした。
さらにクセ強なのはこの葉で、今回の木だけでなく前のも丸まって歪んでいたし、参考写真でも同じ様子です。決して木が不調なのではなく、こんな性質なのでしょう。むしろこの葉で大切なのは鋸歯がない(全縁)ことで、学名Macadamia integrifoliaの後半はこの特徴を示します。全縁自体はそれほど特異な性質でもないのに、あえてそれを種小名とされた(注)あたりもなかなかに個性的な木ではあります。

<補注> 同じようにintegrifoliaという種小名を持つ既収録品にはタッカ・インテグリフォリアバンクシア・インテグリフォリアがあります。

過去のきょう 2023 シナマオウ 2022 ゴエッペルチア・オルナタ・サンデリアナ 2021 ハナユ 2020 マユハケオモト 2019 クレロデンドルム・スプレンデンス 2018 ヒメガマ 2017 カシワバアジサイ 2016 イブキ(ビャクシン) 2015 イタドリ 2014 ヘンヨウボク(クロトンノキ) 2013 サイカチ 2012 カシワバハグマ  2011 リュウキュウバショウ 2010 ツワブキ 2009 ハリエニシダ 2008 ロウバイ 2007 ドイツトウヒ 2006 センダン 2005 ツクバネガキ(ロウヤガキ)

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1月11日(木) サンセベリア・パテンス

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英語圏での通称はスネークプラントだそうで、このゴツゴツした葉は最長90cmほどまで長くのたうつようです。好き者さんたちにはたまらないキモさでしょう。
種小名パテンス(patens)は「広がった」の意味で、ハメリア・パテンスとかユキハギ(亜種小名の一部)が広がり友達(ここに既収録)です。たしかに、株がまとまって立ち上がるのがサンセベリアだと思っていると、八方に広がる性格は異質です。
ただ、それだけに小さな鉢ではとても収まりが悪く、まるでメドゥーサの首が埋まっているようになってしまいます。ビビリなはた衛門さん宅には、たぶんこの先、現れることは絶対にないでしょう。

過去のきょう 2023 コバノアカテツ 2022 フィクス・ウンベラータ 2021 タマシダ 2020 ポインセチア 2019 タイマツバナ 2018 パボニア・インテルメディア 2017 ベゴニア・エキノセパラ・エロンガティフォリア 2016 オカトラノオ 2015 カナリーヤシ 2014 アングラエクム・セスキペダーレ 2013 ヤブレガサ 2012 ケナシサルトリイバラ(サンキライ)  2011 フユアオイ 2010 ユズリハ 2009 ハリギリ 2008 シマダケ 2007 ゼニゴケ 2006 イブキ(ビャクシン) 2005 カンザクラ

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1月10日(水) シマシャリンバイ

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撮影は大温室内だったものの、現地でも冬の花だと言います…と逃げておけばいいものを、「現地ってどこよ?」と自分で突っ込むのだから疲れます。
説明板には「小笠原の固有種」とあり、そう説明する参考ページが多数派です。しかし、一部には沖縄諸島説を唱える人もいるし、YListでシマシャリンバイをあたると、その呼び方は別名扱いで、標準和名はタカサゴシャリンバイとなっています。タカサゴならば台湾のことだろうし、沖縄諸島説が力を得るわけです。
ただ、YListがタカサゴシャリンバイとするものは種小名が違っていて、もしかしてここに取り上げたシマシャリンバイとは別物ではないかとも思えます。
結論として、素人にはギブアップが似合ってしまって、冬でもかなり暖かな島嶼地域に育つシャリンバイの仲間(Rhaphiolepis)と理解しておきます。

過去のきょう 2023 アンドログラフィス(センシンレン) 2022 ホザキヒトツバラン(デンドロキルム・フォルモサヌム) 2021 ヘンヨウボク(クロトンノキ) 2020 シュウメイギク 2019 シイクワシャー(ヒラミレモン) 2018 キュウリグサ 2017 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2016 ヒメフヨウ 2015 ハッカクレン 2014 コクテンギ 2013 サネカズラ 2012 バンダ(洋ラン)  2011 ブータンルリマツリ 2010 カゴノキ 2009 チャボタイゲキ 2008 ツバキ(詳細不明) 2007 トウガラシ(ゴシキトウガラシ) 2006 シバザクラ 2005 ダイコン

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1月9日(火) シャコバサボテン

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シャコバをここに三度(↓)も載せるつもりはなかったのです。じつはこれ、「カニバシャボテン」だという触れ込みのものを一昨年秋に買い求めました。
いまにしてみれば、最初から茎にはトゲトゲが見えていました。花も、ツツジでときどきあるような二重というか二段に咲いています。もしカニバならば、段がこうまで間延びして分かれることなく、クジャクサボテンに似て華やかに反り返るはずです。
チッ、1年大事に育てたのにシクジリました。しかし、どうやらシャコバらしいと見切った時点で次の「カニバ候補」は入手してあります。これは茎にトゲが(ほぼ)なく、花色ももっとピンクで、カニバの条件はある程度満たしているのです。ただ、とてものことで写真になる状態ではありません。あと1年、養生育成が欠かせません。
昔はカニバも流通していたのに、流行らないとなると生産者さんはぷっつりと作らなくなってしまうと言います。また、掛け合わせが進んだ結果、純粋カニバどころか、流通量の多いシャコバでさえ血統は怪しく(複雑に)なっているようです。
心底、タイムマシンが欲しくなることがときどきあります。

<過去二度のシャコバサボテン記事> 1. 2009年11月26日 2. 2013年11月22日
<追録> カニバでなかったことは無念でも、やはり自宅で育てるのはうれしいものです。思い切り寄ってみたら、雌シベがまるで花のような開き方をすることを知りました。(撮影:2024年1月23日)
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過去のきょう 2023 シュンショッコウ(春曙光) 2022 ヤエヤマアオキ 2021 セイヨウフダンソウ(スイスチャード) 2020 ヒヨクヒバ(イトヒバ) 2019 ラシャカキグサ 2018 シロヒモノキ 2017 ホシダ 2016 ヘツカラン 2015 ハマビワ 2014 スノードロップ 2013 リュウノウギク 2012 ハナカイドウ  2011 マメキンカン(キンズ) 2010 カンボタン 2009 カンザクラ 2008 レモン 2007 ネメシア 2006 タマサンゴ 2005 ロウバイ

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1月8日(月) トサムラサキ

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開花・結実のリズムがつかめないと嘆いたトサムラサキの実です。撮影者の困惑をよそに、紫色の粒が白い雪に映えていました。
あらためてふつうのムラサキシキブの実を見直してみると、12月初旬なら美しい紫式部色(驚いたことに、そのまんま、伝統的な色名なのでした)を示していました。それが2カ月ほどすると、気の早い実は「抜けた」風合いを見せもしています。
つまり、実に関して言えばトサムラサキのリズムは特段おかしなものではないようです。そう言えばオオムラサキの実も先月13日にとらえたばかりです。
あの耐えがたかった夏のせいで、つい草木もみんな異常を示していると思いがちでも、どうやら人間よりはずっと「平常心」を保っているようです。

過去のきょう 2023 ズダヤクシュとチアレラ・スプリングシンフォニー 2022 オニキリマル(アロエ) 2021 カヤ 2020 ナギナタコウジュ 2019 シロモジとクロモジ 2018 ヤブレガサ 2017 クチナシ 2016 ウツギ 2015 ゼラニウム(斑入り葉ゼラニウム) 2014 ツルウメモドキ 2013 キンメイチク 2012 ヤマラッキョウ 2011 ハッサク 2010 クログワイ 2009 ウメ(寒紅梅) 2008 オニドコロ 2007 マーガレット 2006 イヌリンゴ 2005 マサキ

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1月7日(日) ニオイアラセイトウ

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本来の花期は2月とか4月以降とされているのに、お店で求めた先月中旬には、ささやかでもすでに咲いていたし、そこから少し花が増えています。二年草とか多年草とされているので越年は当然だし、こんな冬なら楽勝なのでしょう。
その店先ではケイランサスとされていたのに、これはよくある話の「昔の名前(旧属名」です。そのcheiranthusも、そして現在の種小名cheiriも同源で、「よく匂う」こと(注)を言っています。実際、鼻を近づけるとちょっとツンとして麝香っぽい感じです。
一方、標準和名に名前を借りたアラセイトウは属違いなので、偽りありとまでは言わなくても、ご本人は少し肩身が狭いかと心配します。ただ、全体の姿とか葉の感触とか、わりと納得できる呼び方なので、これでよしとしておきましょう。

<補注1> このcheiranthusを名乗るものにネメシア・ケイランサスがあります。
<補注2> 花はずっと咲き続け、実をたくさんつけます。(2024年4月22日

過去のきょう 2023 アツバクコ 2022 ハシカンボク 2021 ヤクシソウ 2020 コルディリネ・テルミナリス・アイチアカ 2019 デンドロビウム・ユキダルマ・クイーン 2018 ヤマボウシ 2017 タンキリマメ 2016 ベロニカ・グレース 2015 イイギリ 2014 アネモネ 2013 アマチャヅル 2012 サンシュユ  2011 カンレンボク 2010 イオノプシディウム(バイオレットクレス) 2009 ノリウツギ 2008 オオイヌノフグリ 2007 ニンジン 2006 ザボン 2005 ヒメキンセンカ

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1月6日(土) ルクリア・スイート・ルビー

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見るからにルクリアで、名札がなければ素通りしたはずです。そこには「ルクリア・スイート・ルビー」とご大層なお名前があって、ただのルクリアではないのでした。
スイートはわかりやすくて、そばに寄ると甘い香りが漂います。前にルクリアを取り上げたとき、「窓辺に置けば部屋に華やかな香りが…」みたいに無責任に述べたのを少し反省で、香りピークの午前中に自分の「耐香性」を確認すべきです。
続くルビーがやや難問で、ルビーというほどの花色ではありません。むしろ、知らなければふつうのルクリアと見分けがつかないでしょう。ならばなにがこの園芸種の「売り」か調べると、「丈夫さ」らしいのです。暑さにも寒さにも強く、元気に育つそうで、この株も楽に1m超えでした。小さな鉢植えしか知らなかったので、目から鱗がポロリ。
園芸種というと、やれ花が大きいとか色が濃いとか、葉が縞々…などと見かけを競いがちななかで、この質実剛健路線の改良にはとても好感が持てます。

過去のきょう 2023 ショウロウカク 2022 アカバナナ(レッドバナナ、モラードバナナ) 2021 マルバヤナギ(アカメヤナギ) 2020 タイワンハマオモト 2019 サラサドウダン 2018 ゴウダソウ 2017 ツタ(ナツヅタ) 2016 タイミンチク 2015 タンキリマメ 2014 ソシンロウバイ 2013 テイカカズラ 2012 トキワイカリソウ  2011 ガガブタ 2010 シュロガヤツリ 2009 タラヨウ 2008 コナラ 2007 スギゴケ 2006 ノイバラ 2005 ヒヨドリジョウゴ

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1月5日(金) ナルキッスス・カンタブリクス・フォリオスス

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あれれ、お前はたしかペチコート…と、おっさん、照れながらも思い出したのだから、やっぱり口にするのが憚られる名前にはそれなりの効用があるものです。
ただし、6年以上も前に見た困った名前の水仙の花は黄色だったのに、今度のコヤツは純白です。こっちの方がよっぽどペチコート…と、またもおっさん、照れます。
なので、コヤツとアヤツはやっぱり近い仲間なのかと思うと、アヤツの種小名はbulbocodium、コヤツのそれはcantabricus、別物でした。しかもコヤツはカンタブリクスの変種・foliosus、こりゃ覚えようとする方が身の程知らずという名前です。
かくなるワケで、おっさん的にはこれは「純白・真性のペチコート」です。冬に咲いてくれるという特性もうれしいし、名前を唱えるたびにニヤケております。

過去のきょう 2023 ポンポネッラ 2022 グレビレア・ピーチズアンドクリーム 2021 ムシトリスミレ 2020 ヒカゲツツジ 2019 ムチゴケ 2018 ツクシカイドウ 2017 セイヨウフダンソウ(スイスチャード) 2016 オドリコソウとヒメオドリコソウ 2015 ドラセナ・コンシンナ 2014 ハクサイ 2013 ボタンヅル 2012 ヤマコウバシ  2011 カルドン 2010 キチジョウソウ 2009 サザンカ(白八重) 2008 ミミズバイ 2007 オオキバナカタバミ(オキザリス・セルヌア) 2006 ナンキンハゼ 2005 ノイバラ

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1月4日(木) ハイビスカス・インスラリス

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花びらが強く反り返っていて、まるで散り際のように見えてしまいます。ところがこれがこのハイビスカスの特徴で、気のせいか、世に拗ねた風情に見えます。
それはオーストラリアのフィリップ島(メルボルン南方の小島)の固有種(あと、ノーフォーク島にも)というさびしさを思うことが理由です。さらには人が持ち込んだ家畜の食害を受けて気息奄々という悲しさも感じながら見るせいがあるのでしょう。
せめてこうして日本の温室で大事に扱われているうちにご機嫌を取り戻し、ハイビスカスらしくおおらかに花びらを開いてくれないかと願ってしまいます。

過去のきょう 2023 エケベリア・プルビナタ・フロスティ 2022 タイワンツナソ(モロヘイヤ) 2021 メタセコイア 2020 シンゴニウム・カリフォルニアゴールド 2019 ヒサカキ 2018 ナンバンギセル 2017 ロウバイ 2016 ハクウンボク 2015 ミドリノスズ(グリーンネックレス) 2014 バクチノキ 2013 エゾマツ 2012 オンシジューム(赤)  2011 ヒメコウジ(チェッカーベリー) 2010 ホンコンカポック(シェフレラ) 2009 アカザ(暫定) 2008 ハマアザミ 2007 ユーカリ 2006 ソシンロウバイ 2005 オタフクナンテン

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1月3日(水) カイトウメン

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この高級綿(の原料)については、最も勢いあふれる季節の開花状態をかつて取り上げています。ときは巡り、一年草に訪れたこれが終焉期の姿です。
なるほど、いかにも繊維が長そうで、割れた実から綿がこぼれています。細い繊維1本1本の長さが5cmもあるそうで、綿の世界生産量の9割を占めるキヌワタ(リクチメン)のそれに比べると倍ほどの長さを誇ります。
右側の綿のなかに1粒見える黒いものが種です。綿の繊維はこの種の表面に生えていて、種の保護材になり、水に落ちたときの浮力稼ぎも勤めます。元々はインダス流域で栽培されていたキヌワタがそうして長い航海をして世界に広がり、人間の豊かな生活に貢献したのかと考えると、モフモフの姿が崇高なものに見えてきます。

<補注> キヌワタをモデルにして、ワタ類の播種・開花・結実・収穫のサイクルを学び直しました。(2024年5月26日

過去のきょう 2023 シバヤナギ 2022 オウゴチョウ(オオゴチョウ) 2021 アスプレニウム・アカキ 2020 ナンヨウザクラ 2019 イソギク 2018 ハマセンダン 2017 シマオオタニワタリ 2016 アブラナ(ハナナ) 2015 ヒメシャラ 2014 カントウタンポポ(暫定) 2013 コウリンタンポポ 2012 オオバヤドリノボタン(メディニラ・マグニフィカ)  2011 チリマツ 2010 ブラジルマツ 2009 カクレミノ 2008 フウセントウワタ 2007 ギョリュウバイ 2006 シロミナンテン 2005 ウメ

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1月2日(火) オオシマコバンノキ

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初春らしく験担ぎで小判です。ただねえ、この小判、山吹色ならぬ緑だし、サイズも親指の先くらいとささやかで、今年のはた衛門の金運もこんなものでしょう。
かつ、伊豆の大島に育つのかと思えばこのオオシマは奄美のことだそうで、花を見に現地に行こうと企んだら、早々にお小遣いは無くなってしまいます。
そこで思いついたのはアマメシバの花を見て我慢しようという節約策です。オオシマコバンノキとアマメシバの2種は、Breyniaという非常にメンバーが少ない小さな属(注)のお友達同士なのです。年が改まっても、ワタシの姑息な姿勢は改まりません。

<補注> 名前的にはコバンノキ同士でも、在来のコバンノキは属違い(Phyllanthus)であり、Breyniaに属するセイヨウコバンノキは無念にも未収録です。

過去のきょう 2023 カルダモン(ショウズク) 2022 ジュメレア・マヨール 2021 ケヤキ 2020 サンセベリア・グランディス 2019 オカメザサ 2018 スイセンノウ(フランネルソウ) 2017 イボタノキ 2016 ゴンズイ 2015 タイワンホトトギス 2014 ヤブコウジ 2013 ヒュウガミズキ 2012 ミドリサンゴ(アオサンゴ)  2011 ダイオウマツ 2010 ハイマツ 2009 ロドレイア・ヘンリー 2008 ゴクラクチョウカ 2007 キンセンカ 2006 イイギリ 2005 モウソウチク

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1月1日(月) ウスゲショウ(セダム・パルメリ)

240101se_palmeri
ようやく冬らしくなった12月中旬以降の寒気で、薄化粧が口紅を引きました。おっと、この場合の「薄化粧」はこの多肉ちゃんの和名です。
写真のプランターは地元の商店街に置かれていて、飛び出した葉が邪険な通行人のせいで千切れています。ただ、そのおかげで葉の厚みがわかります。
このふくよかな葉の表面がわずかに粉っぽくて、それが和名の由来でしょうし、命名者はいまの季節、はた衛門と同じく紅を引いていると見たのかもしれません。
寒さにも乾燥にも強いので、毎年順調に育っています。春には黄色い花を咲かせていたのに、場所柄のせいでなかなか撮影はためらわれます。

過去のきょう 2023 セイシボク 2022 リュウキュウマメガキ 2021 カサブランカ 2020 ニホンノホマレ(日本の誉) 2019 アニソドンテア・マルバストロイデス 2018 ヒゼンマユミ 2017 シンゴニウム・ホワイトバタフライ 2016 セントウソウ 2015 オオベニゴウカン 2014 ヘクソカズラ 2013 カンアオイ 2012 センジュラン 2011 アカマツ 2010 アカマツ 2009 ヒメコマツ(ゴヨウマツ) 2008 ダイダイ 2007 ハタザクラ 2006 ユズリハ 2005 クロマツ

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