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9月30日(土) カウリマツ

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ニュージーランドの北端部に自生する…と聞くと、北半球しか知らない身としては、つい寒いところが好みかと考えてしまいます。そして、地図を見直し、ああ、赤道を挟んで反対側なのだから、北=暖かいところね、と認識し直しです。
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赤道からの距離で言うなら、日本の九州や四国と同じあたりのようです。その現地では40~50mまで育つそうで、幹の直径(幹回りではなく)で5mとか8mという数字が現れるので、それが森林を成していたら、さぞかしの壮観なのでしょう。
カウリとは、現地先住民マオリがこの木を呼ぶときの名前です。牧野博士はこの木をナギモドキとしていて、葉だけ見るとたしかにナギに似ています。ただ、なににしても「モドキ」はかわいそうだし、古代からの名前を大切にすべきと思います。

過去のきょう 2022 アカバセンニチコウ(アルテルナンテラ・レッドフラッシュ) 2021 ステルンベルギア(キバナタマスダレ) 2020 オヤリハグマ 2019 ミヤマダイモンジソウ 2018 カシワバゴムノキ(フィクス・リラタ) 2017 アエスクルス・パルビフローラ(ボトルブラッシュバックアイ) 2016 ツピダンサス(インドヤツデ)・斑入り 2015 クサボタン 2014 ナナコバナ 2013 コブシ 2012 トウガラシ(八ツ房) 2011 ヨシ(アシ) 2010 ヒメムカシヨモギ 2009 シモバシラ 2008 ホソバヒイラギナンテン 2007 リンドウ 2006 ミドリマイ 2005 コスモス 2004 オオオナモミ

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9月29日(金) スギノハカズラ(アスパラガス・デンシフロルス、アスパラガス・スプリンゲリ)

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これから寒くなると、丸い実が真っ赤に色づきます。そのスギノハカズラが花を開くのは春から夏、赤い実とは概ね半年の時間的な開きです。
白い花はシベが賑やかで、もしかして花びらなしタイプかと思って目を近づけたら、しっかり6弁タイプでした。同属のアスパラガスの花とは違って、気っぷのいい開き方です。あちらの花をうまく写せていないままだったのを思い出しました。
そんな嫌なことから話をそらすと、柱頭が3裂した雌シベは最初からドッシリしているし、雄シベも丈夫そうで、結実具合が良さそうです。すでにできた実が緑色に連なっている蔓(右下嵌め込み写真)が幾本かありました。

過去のきょう 2022 アメイシャ 2021 ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ) 2020 ツクシハギ 2019 ムクノキ 2018 ネズミノオ 2017 マルバハタケムシロ 2016 ミルトニア・スペクタビリス・モレリアナ 2015 ヤマホタルブクロ 2014 アオツヅラフジ 2013 マツヨイグサ 2012 ククイノキ 2011 ナツユキカズラ 2010 スズムシバナ 2009 オオハナワラビ 2008 クロサンドラ 2007 マイヅルソウ 2006 ハエドクソウ 2005 ヒガンバナ 2004 ハゼラン

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9月28日(木) ヨレスギ

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去年の夏、カワイスギという木の名前でひと笑いさせてもらいました。そして、今度はヨレスギです。うーん、可愛過ぎに比べると、少しパンチに欠けますか。
そのつまらなさの主因は、「縒れる」という語を使う機会の少なさにありそうです。「縒れた服」「縒れた化粧」「縒れたヤツ」…けなし言葉でしかありません。
もっとも、「縒れ」あるいは「撚れ」という言葉自体に否定的な意味はなくて、このスギの葉の状態を「ねじれ」と言ったらツヨスギになるので、ヨレスギなのでしょう。
学名の最後にcv. Spiralisとあって、立派な園芸作出品です。別名の鳳凰杉はやや持ち上げスギだし、鎖杉は硬スギて、やはりこれはヨレで良さそうです。

過去のきょう 2022 トウオオバコ 2021 ムラサキクンシラン(アガパンサス) 2020 エゾリンドウ 2019 ルリマツリモドキ 2018 シクンシ 2017 アカガシワ 2016 ヤマボウシ 2015 クレロデンドルム・ウガンデンセ(ブルーエルフィン) 2014 ナンテンハギ 2013 ヒッコリー 2012 ツルマメ 2011 メヒシバとオヒシバ 2010 セイヨウカラハナソウ(ホップ) 2009 シオン 2008 チョウジタデ 2007 カンボク 2006 ヤマジノホトトギス 2005 ケイトウ 2004 セイタカアワダチソウ

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9月27日(水) ストレプトカルパス・サクソルム

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ストレプトカルパスには種類がたくさんあると前回掲載で述べているのに、つまり一つの種類を二度載せしているヒマはないはずなのに、またS. saxorumです。
もっともそれにはいくつかのワケがあります。一つ目はわりと学術的で、前回掲載が3月、今回が9月、暦が半年分違います。通年開花というお買い得(人によっては鬱陶しいか?)なサクソルムの性質を証明しようとしています。
あとは自分のドジのカバーで、前回の写真は暗すぎました。かつ、スケールを入れ忘れたので、この植物のまとまりの良さを表現できていませんでした。
そして、現実的な理由はほかのストレプトカルパスに出会えないことです。Wikiはずいぶんとこの属の説明に力を入れて37枚もの写真を載せているので、当面は涎を垂らしながらそれを眺め、事前学習に励むことにしておきます。

過去のきょう 2022 アイギョクシ(カンテンイタビ) 2021 オキシデンドルム・アーボレウム(スズランノキ) 2020 オオウラジロノキ 2019 ヤマアジサイ 2018 ヤツマタオオバコ 2017 ステゴビル 2016 ヤブマメ 2015 コモチシダ 2014 ラクウショウ 2013 ヒガンバナ 2012 ダンコウバイ 2011 シラカシ 2010 イガオナモミ 2009 ヤブラン 2008 アメリカアゼナ 2007 ミズカンナ 2006 ヒデリコ 2005 ホオノキ 2004 ペンタス

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9月26日(火) シクンシ(八重)

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アーチの上からこれ見よがしに花が垂れ下がるのはまさにシクンシです。ただし、この株は花数が多い上に、一つひとつの花もまたずいぶんと賑やかです。
やれやれ、シクンシにも園芸種か…と面倒がりつつ調べると、あら、どの解説も「シクンシには一重と八重がある」と素っ気ない書き方で、特に作出品ということではないようです。同じように白い花が時間経過で赤くなるものにスイフヨウがあって、あれは八重がオリジナルでした。色も変われば花弁数も自由、お気楽な人たちです。
かつ、参考サイトで見る八重シクンシは「一重×2」くらいの花弁数なのに、今回の被写体は明らかに枚数が飛び抜けています。いつもは地味好みを衒うはた衛門さんなのに、「シクンシは八重の勝ちでしょう」と宗旨替えです。

過去のきょう 2022 ユウスゲ 2021 ゲンノショウコとタチフウロ 2020 ヨツバハギ 2019 ツリフネソウ 2018 リンボク 2017 ヤブニッケイ 2016 ウラジロノキ 2015 イヌシデ 2014 ツノナス(フォックスフェイス) 2013 ホオノキ 2012 食用菊・料理菊・もってのほか(イエギク) 2011 キャットミント 2010 フウトウカズラ 2009 リンボク 2008 ヒメクグ 2007 ジャコウソウ 2006 ヌスビトハギ 2005 アレチヌスビトハギ 2004 コブシ

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9月25日(月) サイウンカク(彩雲閣:ユーフォルビア・トリゴナ)

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緑一色のくせに彩雲閣とは、やけに盛った名前だなぁと思ったら、ぬふふ、お隣さんでの名前を拝借したものでした。借りた者責任とは言え、困ったお国です。
そんな盛りすぎ名前を批判するなら正式に呼べばいいわけで、ユーフォルビア・トリゴナです。trigonaは三角形を意味し、直立する柱を正確に表現しています。
ただ、その柱をユーモラスに飾る倒卵形の葉も無視できないわけで、フレンドシップ・カクタスという英名を見つけました。柱の周りでみんなが手をつないでいるように見えて(英名の真意は不明)、「仲良きことは美しきかな」です。

過去のきょう 2022 スカーレットオーク 2021 サルスベリ 2020 オオバシマムラサキ 2019 サンタンカ(白花種) 2018 ホザキアサガオ(ミナ・ロバータ) 2017 ツルマメ 2016 ヤブタバコ 2015 イワシャジン 2014 オオモクゲンジ 2013 エゴマ 2012 ムクロジ 2011 スダジイ 2010 オニバス 2009 ヒオウギ 2008 クサネム 2007 オオモクゲンジ 2006 ハナセンナ 2005 シロミノコムラサキ 2004 フウセントウワタ

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9月24日(日) カギカズラ

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去年(カギカズラを初めて掲載)は少し悪く言い過ぎたかなと心苦しい思いです。鈎(かぎ)の曲がり具合がとても深くて、これならこの蔓に衣服が触っても、そうそう「釣られる」ことはなさそう(実験画像を撮り忘れて無念ながら)に見えます。
もちろん、カギカズラの立場で考えても、通りすがりの動物に蔓を絡めたところで、種を運んでもらうわけでなし、自分が千切られるだけで得はありません。この鈎はもっぱらそこらのほかの木々に我が身を絡ませる役割なのでしょう。
もう一つ、前と違う気づきがあって、葉腋に発生すると思っていた鈎が葉を伴わずに並んでいました。写真手前の2本の蔓は、今年の炎暑で葉が脱落してしまったものか、あるいは葉に隠れるように育つことは鈎の必須条件ではないのか…素人の追っかけ観察にはなかなかむずかしい課題を背負ってしまいました。

過去のきょう 2022 ビクトリアアスター・キエト 2021 キクイモモドキ 2020 アカザカズラ(オカワカメ) 2019 シマスズメノヒエ 2018 ハイビスカス・レモンフラミンゴ 2017 ヒュウガミズキ 2016 アメリカニワトコ 2015 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ) 2014 オトコエシ 2013 ナンキンハゼ 2012 シュロソウ 2011 オカボ(イネ) 2010 ヌルデ 2009 ミズワラビ 2008 ダンドボロギク 2007 サンゴジュ 2006 カラスノゴマ 2005 アスパラガス 2004 シュウカイドウ

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9月23日(土) エキノドルス・コルディフォリウス

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オモダカの仲間(オモダカ科)であろうことは花の雰囲気でわかります。ただ、エキノドルスという属は初めて見るもので、葉の柔らかさが特徴のようです。
アクアリウムに重用される水草で、その道の人たちは「エキノ」と呼びます。もちろん、エキノにはいくつかの原種とその改良種が多く存在します。
写真のものは、葉色と葉形(心臓フォルム)、葉の広がり方、あるいは花茎ののび方と花序の様子から、原種の一つであるcordifoliusと判断しました。
南米の熱帯雨林が故郷ではあっても、このcordifoliusなどは日本の冬を屋外で越すこともあると言います。近所の水路がアマゾン川になっては困ります。アクアファンの皆さま、安易な廃棄はゆめゆめなさいませんように…。

過去のきょう 2022 クスドイゲ 2021 ニオイシュロラン 2020 ハイビスカス・ロバツス 2019 コナラ 2018 コリウス(ジゼル) 2017 ツルフジバカマ 2016 エゴマ 2015 タカサゴユリ 2014 タムシバ 2013 オオベンケイソウ 2012 サネブトナツメ 2011 アカメガシワ 2010 オオバチドメ 2009 ヤブマメ 2008 アゼナ 2007 オオアブラギリ(シナアブラギリ) 2006 コナギ 2005 ヤブツルアズキ 2004 ナナカマド

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9月22日(金) タヒチアンハット(カロミア・テッテンシス)

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この花(鼻)の形には見覚えがあります。平たい萼から飛び出した花筒を天狗の鼻に見立て、その名もテングバナ、かなり記憶しやすいものでした。
しかし、あれは秋遅くの出会いだったし、花色もオレンジ系でした。対するに今回は真夏の開花、しかも花色がガラッと異なります。薄いピンクの萼に青紫の花というのがけっこうオシャレだし、そこから突き出すシベもヤンチャです。
かつてはテングバナと同じHolmskioldia属だったのに、いま、その属にはテングバナだけが残り、このタヒチアンハットはKaromia属となっています。上述したように花の構造が微妙に違うし、なにせこちらは葉が肉厚・艶有りで3裂気味です。
さらに、ヒマラヤ産だった天狗さんに対し、こちらは熱帯アフリカがお里です。パッと見は同じ木の花色違いのようでも、けっこう根っこのところから違う存在でした。

<補注> 両種はどちらもチャイニーズハット(英名起源)の名を持っていて、当然ながら混乱を招きがちなので、このブログでは採用を控えます。

過去のきょう 2022 アカソ 2021 オオケタデ 2020 テンジクスゲ 2019 カイトウメン 2018 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2017 ダンコウバイ 2016 シェフレラ・アルボリコラ・スターシャイン 2015 ホオノキ 2014 トレニア(ハナウリクサ) 2013 イタビカズラ 2012 ハブソウ 2011 アレチヌスビトハギ 2010 ノチドメ 2009 アカネ 2008 ツユクサ 2007 カワラケツメイ 2006 チヂミザサ 2005 オトコヨウゾメ 2004 ミヤギノハギ

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9月21日(木) キリンカン(麒麟冠:ユーフォルビア・グランディコルニス)

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刺々しい植物はいろいろあっても、その密度+鋭利度という評価要素で見るならば、上位ランクインは間違いありません。スケール代わりに痒み止めを取り出したものの、ここは消毒薬とか傷薬を持っているべきでした。
その刺の付け根には丸い突起物が複数個ずつ並んでいます。参考サイトで確認すると、実なら3室の蒴果でもっと目立つので、これはおそらく蕾でしょう。
ケニアと南アフリカに自生するそうで、雨の少ない砂漠で、「動物の喉を癒やすなんて絶対にイヤなんだぞ!」という強い思いにあふれた姿です。

過去のきょう 2022 フォルディア・カウリフロラ 2021 セイオウボ(西王母) 2020 ハナキリン 2019 シナサイカチ 2018 ヘビウリ 2017 スズメウリ 2016 プロステケア・コクレアタ・アルブム 2015 イワガネソウ 2014 ヒノキアスナロ 2013 ツルリンドウ 2012 ヤマグルマ 2011 カラスザンショウ 2010 ハダカホオズキ 2009 ケツユクサ 2008 ミズタマソウ 2007 ミズタマソウ 2006 ヤマハギ 2005 オトコエシ 2004 ナツメ

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9月20日(水) ミミズバイ

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久しぶりにミミズバイに出会いました。分布域は千葉以西とされていても、千葉ではまだ見かけていないし、もちろん埼玉の野歩きで見たことはありません。前の撮影は南紀、今回は九州の地で、なかなか近しい観察対象にはなりません。
かつ、前回も今回も、雑木林というべき自然度の高い環境に、比較的だらしない風体で生育していました。同属のハイノキにも同じことを感じたように、そんじょそこらの小綺麗なお庭には納まりにくい姿と生態でしょう。
南紀とは違って枝にすぐ手が届いたので、ミミズの頭を二ついただき、一つをカリカリ剥いてみました。意外に硬くて剥きにくく、途中であきらめたものの、実の容積の8~9割を占めるほどに大きな種であることがわかりました。
花は7月だそうで、実の頭に雌シベの痕跡が残っていました。次はその花を狙おうか、いやぁ、ハイノキと似たり寄ったりだし…と気合いがやや不足です。

過去のきょう 2022 マルバハッカ(アップルミント) 2021 キョウガノコ 2020 ヒャクニチソウ 2019 ツノゴマ 2018 ヤブニッケイ 2017 クサギ 2016 クロモジ 2015 オオアブラギリ(シナアブラギリ) 2014 カラムシ 2013 ムラサキナツフジ(サッコウフジ) 2012 オトコエシ 2011 マコモ 2010 キセワタ 2009 マルバハッカ(アップルミント) 2008 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2007 ソテツ(雄株) 2006 アシタバ 2005 シロミノコムラサキ 2004 フジバカマ

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9月19日(火) ピレア・ヌムラリフォリア(マルバハイミズ)

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このごろ細かいものがめっきり見えにくくなって、メグスリノキ茶などとうに追いつかず、ルテインの錠剤も効いているんだかどうだか…。そんな背景があるので、こんな密やかな花を「発見」できて気分が高揚しました。
そうして喜んでおいて言うのもなんですが、ピレア(注)の見どころは花ではなく、やはり葉ではあるわけです。表面の艶めきと凸凹の対比、くっきりした三行脈とそれに負けないほど彫りの深い支脈、エレガントな半円形の鋸歯、完璧です。
これでもしゴムノキの葉ほどのサイズがあったら超売れ線の観葉植物だろうなと妄想を逞しくしながら、小さな寸法に多くの要素が詰め込まれているからこそシビレている自分に気づき直しました。盆栽に通じる美学がそこにありそうです。

<補注> 過去記事では、このヌムラリフォリアのほか、以下のようなピレア属を収録しています。(和名50音順)
☆ ピレア・カディエレイ(アルミニウムプラント) ☆ ピレア・シルバーツリー ☆ ピレア・デプレッサ ☆ ピレア・モリス ☆ ピレア・モリス・ムーンバレー ☆ ヤマミズ

過去のきょう 2022 センニンソウ 2021 ギンモクセイ 2020 キサントステモン 2019 サントリナ 2018 コヤブラン 2017 ヤブツルアズキ 2016 ハエジゴク(ハエトリグサ、ハエトリソウ) 2015 カンガレイ 2014 マキエハギ 2013 シシオクマワラビ 2012 カシグルミ 2011 サンシュユ 2010 アオハダ 2009 フジマメ 2008 カラスウリ 2007 カゼクサ 2006 ミズキンバイ 2005 シロバナマンジュシャゲ 2004 ツリフネソウ

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9月18日(月) フイリタコノキ

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せっかくの斑が光線に邪魔され…というより、そもそも斑の出具合が弱めの被写体でした。リベンジできる1本に会える機会を待つことにします。
もっとも、この撮影時は「タコノキにも園芸品かぁ」と、やや投げやりでした。あとで調べたら、これはタコノキ(Pandanus boninensis)とは別種のP. veitchiiでした。ポリネシアの海沿いに自生するそうで、乳白や黄の斑が鮮やかに入ります。
上にリンクしたのは海外の無料写真ページで、苗の販売サイトがやたら多いことがわかります。日本でこんなに販売されたら、さぞ鬱陶しいことでしょう。

<補注> 日本での呼び名には、フイリタコノキ以外にシマタコノキもあります。ただ、シマとすると縞だけでなく島を想起する向きもありそうで、フイリを採りました。

過去のきょう 2022 キンエノコロ 2021 イヌキクイモ 2020 チョロギ 2019 ヒガンバナ 2018 カラタチ 2017 イタビカズラ 2016 アワブキ 2015 アワブキ 2014 オジギソウ 2013 シロバナヤマハギ 2012 センニンソウ 2011 オオバコ 2010 キレハノブドウ 2009 ボントクタデ 2008 ノダケ 2007 ヒトエスイフヨウ 2006 タカサブロウ 2005 ヒガンバナ 2004 シキミ

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9月17日(日) サイカク(犀角)

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ヒトデの赤い「手」が我と我が脚に絡みつき、それをまた別のヒトデが横取りしようと手をのばす…なかなかに迫力のシーンが撮れました。
そして、それよりうれしかったのは、前回掲載ではまだ小さなツノでしかなかった蕾が、今回はかなり開花寸前サイズまで育っていたことです。おかげで、「犀角の名は蕾由来か」としたはた衛門説はグラリと揺らいでしまいました。
南アフリカの乾燥地帯には、このStapelia(スタぺリア属)が30種以上生息するなかに、たった1種だけ、腐肉臭でなく芳香を放つ仲間がいると言います。犀角と鐘楼閣、たった2種を見て喜んでいる場合ではないぞと鞭が入ります。

過去のきょう 2022 イヌエンジュ 2021 ボダイジュ 2020 クレロデンドルム・インキスム 2019 シラハギ 2018 センナリヒョウタン 2017 ユウガギク 2016 トキリマメ 2015 マウンテンミント 2014 キハギ 2013 ベニシダ 2012 ヒトエスイフヨウ 2011 キミガヨラン 2010 トウゴマ 2009 トウガン 2008 コバノカモメヅル 2007 ハシカグサ 2006 コウヤマキ 2005 ヌルデ 2004 ワレモコウ

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9月16日(土) アカサヤネムノキ

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名前前段のアカサヤは赤莢で、まさに真っ赤です。それがまるでシラキの実の皮みたいに捩れて開き、それに真っ黒の種がついている…適切な名付けです。
ただ、後半のネムノキはやや無理筋で、マメ科同士ではあっても属違いです。この木が属すのはCojobaという初めて知るグループです。
原産地の中南米では15mオーバーまで育つ高木で、鉢植えにされたこの木はややご機嫌斜めに見えました。流通名・エバーフレッシュを詐称とまでは言わないとしても、常緑の木はこれに限らないのに、強引な名付けをしたものです。
気持ち良く育つ環境を確保するのはむずかしいのか、花や実のサンプル写真は国内サイトでは稀少です。仕方なく、冒頭のリンクはWikiに頼りました。

過去のきょう 2022 オリヅルラン 2021 オオカナダモ 2020 クロバナタシロイモ 2019 クズ 2018 シロモジ 2017 ヤマグワ 2016 インドソケイ 2015 スネイルフラワー 2014 シュウブンソウ 2013 ミケリア・マウダイエ 2012 ママコノシリヌグイ 2011 マルバアメリカアサガオ 2010 ミズアオイ 2009 カンレンボク 2008 モミジガサ 2007 アオツヅラフジ 2006 サルスベリ 2005 ベニゴウカン(ヒネム) 2004 ツルボ

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9月15日(金) ヒメゴクラクチョウカ

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ア、これなら「バカにすんなよ!」と怒る必要がありません。かなりノーマルな姿で、花だよねえ、花穂だよねえ…と気短な爺さんもニコニコして撮影です。
最初がこういうヘリコニアとの出会いだったら、ロストラタを見ても「へえ、お前さんはまた道化が過ぎるんじゃないかい」と笑えたのに、順序が悪すぎました。
続いて見たフミリスはやや穏当な姿で、さらに色がシンプルなカリバエアに出会い、4番目に出会ったヘリコニア(オウムバナ属)がこのプシッタコルムになります。
もっとも、この種小名は記憶難度が高めだし、わりとこなれた和名(注)を持っていたので、そちらで掲載としました。ロストラタが「ワタシのこと、ウナズキヘリコニアと呼ぶ人もいるんですけど…」と呟くのは知っていても、それは無視です。

<補注> 「こなれた」とは評価したものの、分類的には科レベルから異なるゴクラクチョウカの名を借りていることに抵抗は感じます。いっそ、ヘリコニア類はすべて学名のカタカナ読みで統一掲載すべきか、ちょっとお悩み中です。

過去のきょう 2022 ヒロハノナンヨウスギ 2021 ウンシュウミカン 2020 ドドナエア 2019 スダジイ 2018 オオバナイトタヌキモ 2017 コカモメヅル 2016 タイワンツナソ(モロヘイヤ) 2015 センニチコウ 2014 ミツバウツギ 2013 ヒメガマ 2012 イイギリ 2011 エノキ 2010 マルバチシャノキ 2009 ソクズ 2008 ヤマジノホトトギス 2007 コボタンヅル 2006 トキリマメ 2005 ホワイトベルベット 2004 タラノキ

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9月14日(木) プレイガール

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つけもつけたりPlaygirl(品種名)ですと。邦訳すれば女遊び人、すげえ!
1986年・アメリカで作出された一品で、はいはい、雑誌PLAYBOYの勢いはもはや下火になっていたはずでも、向こうを張るには十分に価値ある名前でした。
もっとも、本来のPlaygirlの語義には多趣味・多才・才色兼備みたいな褒めのニュアンスもあるそうで、この花のイメージにはピッタリに思えます。
四季咲き・中輪・フロリバンダという黄金タイプ(単にはた衛門の趣味)で、ものみな焼け焦げたような庭園で異彩を放っていました。女遊び人、バンザイ!

過去のきょう 2022 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2021 オオボウシバナ 2020 ウツボカズラ(ネペンテス) 2019 ユウガギク 2018 ミソナオシ 2017 ヤマブキ(一重) 2016 ウスギコンロンカ 2015 エビヅル 2014 ツリガネニンジン 2013 サルトリイバラ(サンキライ) 2012 アキノエノコログサ 2011 アメリカアサガオ 2010 トウテイラン 2009 コヤブラン 2008 フユイチゴ 2007 ノアサガオ 2006 ガマズミ 2005 ニラ 2004 ハナゾノツクバネウツギ

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9月13日(水) トウガラシ(ゴシキトウガラシ)

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花をうまく写せず、掲載保留中と言い訳してからもう16年半です。あれから少しは上達したかは不問とし、忘れずに撮影したことだけを自賛しましょう。
いまにして思えば、どうしてこんなものに手を焼いたのかと慚愧の思いです。苦手の白花なのにわりと陰影はつけやすいし、蕾の数・位置でわかるとおり、あちこちに花はつく(注)ので、光線の加減もわりと自由に選べる被写体ではあるのです。
そんな余裕の目で見ると、葉が斑入りになっているのが哀れです。この株は別に斑入り種ではなく、たぶんこの夏の強すぎ光線の被害です。
そんな葉や枯れ枝を避けるアングルも取れたものを、日記という性格から、今年の常軌を逸した炎暑を記録する意味をこの一枚に込めたつもりです。

<補注> 花は写しやすいと豪語していながら、画面の花はどうやら6裂品のようです。ナス科だもの5裂に決まっていると油断していると、ほかの仲間も6裂したものが多く紛れていて、思わぬ恥をかくことになります。(2024年夏)

過去のきょう 2022 タイヘイヨウグルミ 2021 カシグルミ(テウチグルミ) 2020 マルバヤナギ(アカメヤナギ) 2019 ネズミサシ 2018 クルマバナ 2017 クサコアカソ 2016 スパティフィラム 2015 シロバナシナガワハギ(コゴメハギ) 2014 キササゲ 2013 ナンバンギセル 2012 ナツユキカズラ 2011 オウゴンニシキ(オウゴンカズラ) 2010 キバナキョウチクトウ 2009 マルバタマノカンザシ 2008 ノシラン 2007 オオブタクサ 2006 キツネノマゴ 2005 ウラハグサ(フウチソウ) 2004 フジ

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9月12日(火) カンコノキ

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先週載せたアキノワスレグサと同じく、近畿以西にしか自生がありません。名前も初めて知るくらいで、ノーマークで出会いました。
なんと言ってもこの実が笑えます。樹上のカボチャ…奇っ怪です。
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そして花です。開花期はいまの季節だというし、熟した実は茶色に枯れるところからして、この夏に咲いた花が速攻でカボチャになったように思えます。
雌雄異株または同株という困った性質ながら、この木(ここに1本だけ)は実をつけていたし、この花は雄花(中心部の膨らみの先が割れている)なので、うまい具合に両性具有の木に会えたようです。画面右側の窄んだものが雌花でしょう。
実が割れると見える朱色の種がきれいなので、次はぜひ冬に会いましょう。

過去のきょう 2022 マツカサススキ 2021 ネコノシタ 2020 アイ 2019 ナベナ 2018 ハクウンボク 2017 ヌルデ 2016 アンジェラ(つるバラ) 2015 ミソナオシ 2014 ハンゲショウ 2013 モクレイシ 2012 カナムグラ 2011 ハナウコン(クルクマ・ペティオラータ) 2010 タコノアシ 2009 シュウカイドウ 2008 マルバルコウ 2007 キツリフネ 2006 ツユクサ 2005 ハギ 2004 ヒガンバナ

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9月11日(月) アキザキスノーフレーク

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あえて哀れな姿を記録する理由は来年への期待です。お盆前、知らない名前の球根をホムセンで見つけました。「リューコジューム・セプテンバースノー」…ずいぶん思わせぶりな名前(注)なのに、網袋のなかは小指の先ほどの塊が3個だけです。
「9月の雪」とは大きく出たねと笑いながら植えたら、なんと3~4日後には芽が出て、また3~4日したら花が咲きました。ずいぶんセッカチ系です。
かつ、3個が全部発芽し開花したので、簡単&丈夫系でもあります。そして、最初の花が悲しくなったら、2個目が咲き、さらに3個目が咲きました。花茎1本につき、順に3個が咲き、それがきちんと結実した過程がこの写真の意味です。
また、この状態から数日して、地面から芽が1cmほど飛び出しました。葉だろうか、あるいは2本目の花茎だろうか(注2)、楽しみです。
ほったらかしでいいのも大きなポイントで、暑さにくたびれ果てた季節、毎年、涼しげな白花をぶら下げてくれるとは、これはいい出会いをしたものです。

<補注1> 商品名のリューコジュームは、シノニムの属名(Leucojum:本来のスノーフレークが所属)であり、現在ではAcisに分類されています。加えてなるべく属名だけでは呼ばないという自己ルールもあり、この記事タイトルは標準和名だけとします。
<補注2> あとから出た芽は2本目の花茎で、1本目と同じく複数の花を咲かせました。(2023年9月30日)
<追録> 最終的には、1球から3本の花茎が時間差で立ちました。また、花茎と変わらない細さの葉は1球あたり5~6本出ました。
ただ、花茎はすぐに倒れてしまいやすく(↓)、来年、土を少し深めに盛れば解決できるのか、持ち越し課題です。(2023年10月31日)
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なお、幸運にもプロが育成しているアキザキスノーフレーク(↑)を見ることができました。(撮影:2023年10月23日)
葉が繁く立っているのはさすがであるものの、1茎に1輪ずつ時間差で咲くという性質は如何ともしがたいようで、これを侘しいと感じるか慎ましやかと思うか、心の修行が必要な品種ではあるようです。

過去のきょう 2022 カナクギノキ 2021 テキサスセージ(レウコフィルム) 2020 ムクゲ 2019 マルバハギ 2018 ゴマノハグサ 2017 コバノカモメヅル 2016 ダイサギソウ 2015 メリケンムグラ 2014 ナナコバナ 2013 ミズタマソウ 2012 ウラジロガシ 2011 カジカエデ(オニモミジ) 2010 カラムシ 2009 シオン 2008 ドイツトウヒ 2007 ムシカリ 2006 イボクサ 2005 ダールベルグデージー 2004 ニラ

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9月10日(日) レモンマートル

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お洒落なCaféで鉢植えにされていたので、そこそこの丈だったものの、原産地オーストラリアの亜熱帯地域では10mオーバーまで育つ木だそうです。
そして、オージー植物で派手な雄シベとくればもちろんのことフトモモ科です。ただし、この木が属すBackhousiaのメンバーはここに初登場です。
種小名citriodoraが示すとおり、レモンの香りがして、葉をハーブティーにします。突然の驟雨を避けようと入ったこのCaféのお姉さんは愉快な人だったのに、「この葉を摘んでお茶にしてよ」とおねだりするのは忘れてしまいました。あまりの暑さに、つい冷たい飲み物で満足してしまったことを、あとから後悔しています。

<補注> 残念ながら、純白の花は終わったあとでした。上向きの一輪に華麗な雄シベの痕跡が見えます。
なお、レモンマートルの「マートル」は同じフトモモ科のギンバイカのことです。

過去のきょう 2022 パナマソウ 2021 セイヨウムラサキ 2020 トキホコリ 2019 テンニンソウ 2018 トケイソウ 2017 キレハノブドウ 2016 イヌビワ 2015 ギンコウボク 2014 アキカラマツ 2013 コクチナシ(ヒメクチナシ) 2012 イワガネゼンマイ 2011 カワラケツメイ 2010 ヤナギタンポポ 2009 メドハギ 2008 ノシバ 2007 ハネミギク 2006 ヤハズソウ 2005 イチイ 2004 ヤマボウシ

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9月9日(土) シロガネチカラシバ

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前回掲載は意地の悪いことに12月に入った頃合いでした。穂はやや密度を失って見えたし、葉だってかなり勢いが欠けていました。そこで、9月に入ってしまったとは言え、いまの季節ならもう少し見目良い姿かと思ったわけです。
ところが、こんなでした。花穂はいささか新鮮には見えるものの、冬に比べて際立つ美しさがあるとは思えません。さすがに葉はかなり繁く、勢いも感じられるものの、そもそも幅がないので、立派とか美しいという形容は不釣り合いです。
たまたまながらも、前回掲載の方が画面に入れた穂の数が多く、かつ葉がうるさくなくてむしろ美麗だったと思う始末で、いやいや、夏も冬もテキトーにそこらをきれいに飾ってくれるという意味で、案外に便利な存在ということなのでしょう。

過去のきょう 2022 カカツガユ 2021 シロバナヤマハギ 2020 キバナヨウラク 2019 カホクザンショウ(カショウ) 2018 タイマツバナ 2017 ナス 2016 ネコノシタ 2015 ノコギリソウとセイヨウノコギリソウ 2014 アキニレ 2013 ミドリヒメワラビ 2012 ゴンズイ 2011 イヌザクラ 2010 サジガンクビソウ 2009 シュロソウ 2008 ガンクビソウ 2007 キレンゲショウマ 2006 カラスウリ 2005 マメアサガオ 2004 マーガレットコスモス

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9月8日(金) フイリダイダイ

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ダイダイそのものが生食向きではない(苦酸っぱい)ので、美しい縞模様を得てもほぼ観賞用です。栽培がわりと安易のようで、庭木として売られています。
撮影したこの木では斑入りの葉が少なく、実の近くに3枚、写真右端に数枚があるだけでした。ただし、まるでフィクス・ティネケを思わせるように見事な斑入り葉が並ぶ参考写真も見かけます。個体差なのか、今年の天気のせいなのか…。
シマダイダイという別名を見かけるものの、葉の斑は縞模様と限りません。葉と実、両方に模様が入るという意味で、「斑入り橙」と呼ぶのが適切でしょう。

過去のきょう 2022 ヒメジョウゴゴケ 2021 フウセンカズラ 2020 ジャコウソウ 2019 オオヒナノウスツボ 2018 オオバイヌツゲ 2017 ツブラジイ 2016 ドラセナ・レフレクサ 2015 イチイ 2014 ナンバンギセル 2013 アメリカノウゼンカズラ(黄花) 2012 ナガエコミカンソウ(ブラジルコミカンソウ) 2011 シラヤマギク 2010 ゴジカ 2009 キツリフネ 2008 ミヤコグサ 2007 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2006 キカラスウリ 2005 ナガボノワレモコウ 2004 ハナシュクシャ

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9月7日(木) オロシマチク

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博多の街から北西におよそ40km、玄界灘にポツンと小さな(周囲3.4km)島が浮かんでいます。名を小呂島(おろのしま)と言い、写真の笹(名前はチク=竹だが)は江戸時代にこの島で採種されたものと伝わります。
ところが、その笹を求めてこれまで多くの人が島を訪ねたのに、いまだ発見には至っていないそうで、ちょいとしたミステリーです。
かつ、今回の撮影はだいぶ不運で、「日本で一番小さい笹」という看板がかなり怪しい状態でした。十分に刈り込みをして分岐を促すと美しく揃うらしいのに、手入れがずいぶんと悪すぎに思えます。もっとも、庭師さんだって熱中症にはなりたくなかったでしょうから、今度はもう少しいい季節に出会いたいものです。

過去のきょう 2022 ワシントンヤシ 2021 ワックスフラワー 2020 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2019 シマサルスベリ 2018 コスツス・ルカヌシアヌス 2017 シロバナツユクサ 2016 スギモリケイトウ 2015 アッケシソウ 2014 ミズメ 2013 エビネ 2012 コマツナギ 2011 ウワミズザクラ 2010 ヒシ 2009 ヤマナシ 2008 ハグロソウ 2007 サラシナショウマ 2006 コブナグサ 2005 ウコン 2004 ママコノシリヌグイ

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9月6日(水) トキワイチゴ(ルブス・カリシノイデス)

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葉っぱの一枚一枚が工芸品の佇まいで、これで覆われた一角はとても高級な雰囲気です。キイチゴの一種ながら、立ち上がりの性質は弱いようだし、寒くなれば紅葉も楽しめる(半耐寒性常緑木本)ので、グランドカバーに好適の素材です。
…というのが花も実もない写真を載せる言い訳です。一応は苺らしい花が咲き、実ができるらしくても、それはほぼ「オマケ」的存在みたいです。
Rubus(キイチゴ属)はこれで12種目の収録(↓)なのに、こんな変わった性質のものがありました。この先なにが出てきても、笑って観賞するとしましょう。

<既収録のキイチゴ属11種・和名50音順>カジイチゴ ☆ クサイチゴ ☆ クマイチゴ ☆ セイヨウヤブイチゴ(ブラックベリー) ☆ ナガバモミジイチゴ ☆ ナワシロイチゴ ☆ ヒメカジイチゴ ☆ フユイチゴ ☆ ミヤマフユイチゴ ☆ モミジイチゴ ☆ ヨーロッパキイチゴ(ラズベリー)

過去のきょう 2022 ウチワサボテン 2021 ナンバンギセル 2020 クマガイソウ 2019 レックスベゴニア・シーサーペント 2018 ヒヨクヒバ(イトヒバ) 2017 コウゾ 2016 ディジゴセカ(アラリア) 2015 エゾノコリンゴ 2014 ヒヨドリバナ 2013 ヒトツバハギ 2012 オニバス 2011 アマクリナム 2010 ツノナス(フォックスフェイス) 2009 イチヤクソウ 2008 ヤマシャクヤク 2007 ウワミズザクラ 2006 ギンドロ 2005 リコリス・オーレア 2004 イタドリ

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9月5日(火) アキノワスレグサ

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近畿以西・沖縄・台湾あたりに自生する常緑多年草で、関東では見かけたことがありませんでした。お出かけ先の九州・福岡での撮影です。
ノカンゾウホンカンゾウとどこがどう違うのか、ジトジト見つめてもさっぱり要領を得ません。ポイントはこの花の名前にあるわけで、紛らわしい仲間(↓)たちの開花がどれも6月なのに対し、これは8月が終わるころに咲き始めます。
沖縄ではクヮンソーと呼ぶそうで、これはまさにカンゾウ(萱草)の意味でしょう。ただ、これでは大雑把にすぎるので、季節名を入れ込んだ標準和名が便利です。なお、ワスレグサの「忘れ」はボケではなく、「憂いを忘れる」という雅名です。

<同属かつ種小名まで同じ既収録の仲間・和名50音順> ☆ ノカンゾウ(Hemerocallis fulva var. disticha、以下は変種名だけ記載) ☆ ホンカンゾウ(var. fulva) ☆ ヤブカンゾウ(var. kwanso)

過去のきょう 2022 アメダマノキ 2021 コノテガシワ 2020 ヤマザクラ 2019 バラ(サプライズ) 2018 ウコン 2017 クマツヅラ 2016 ハゲイトウ 2015 ウンラン 2014 アベマキ 2013 モミジガサ 2012 シチヘンゲ(ランタナ) 2011 シマトネリコ 2010 ツリガネニンジン 2009 フジカンゾウ 2008 ムカゴイラクサ 2007 タムラソウ 2006 ナンバンギセル 2005 ヒメマツバボタン 2004 モクレン(類)

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9月4日(月) アルプス乙女(セイヨウリンゴ)

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立派な「作物」なのでフェンスの向こうにあり、サイズを示せません。ただ、この時期になっても実が斜めに下がっていることから、その軽さがわかります。
お祭りの屋台でよく見る「りんご飴」の主材がこのアルプス乙女だそうで、たしかに、あれがふつうのセイヨウリンゴだったら顎が外れてしまいます。
「ふじ」と「紅玉」の交配でできたというのが定説でも、このサイズからしてイヌリンゴ(ヒメリンゴ)の血も入っているのでは?と唱える人もいるようです。三つがうまく混じることがあるものかどうか、この秋、じっくり囓ってみるとしましょう。

過去のきょう 2022 ブドウホオズキ 2021 シオガマギク 2020 ノササゲ 2019 ムシトリスミレ 2018 バラ(プリンセス・ドゥ・モナコ) 2017 エノキ 2016 キリ 2015 マテバシイ 2014 トクサ 2013 ムベ 2012 コンテリクラマゴケ 2011 ヒャクニチソウ(矮性) 2010 イチビ 2009 オオリキュウバイ 2008 アズマカモメヅル 2007 クロホウシ 2006 イトススキ 2005 アメリカノウゼンカズラ 2004 ウモウケイトウ

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9月3日(日) ジャンボカボチャ(セイヨウカボチャ)

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葉っぱがチリチリに「焼け焦げて」しまっていて、もう廃棄寸前みたいなカボチャを見つけました。オーナーに尋ねたら、ジャンボカボチャだそうで、うーん、もう少し正確な素性を知りたいとは思いつつ、一般通称で妥協(注)しておきましょう。
葉っぱに負けないくらい、実の表面も汚く崩れていて、そこにスケールを載せようとしたら、ご親切にカボチャを裏返してくれました。おまけに軍手で泥を拭ってくださって、こんなに美麗なお肌を撮影することができました。感謝。
載せたスケールが目盛り10cm+余白2cmで、それから推計するに胴回り120cm、堂々たるメタボです。カナダだったか、重量825kgという記録があって、それってホンダN-ONEの重さに迫ります。そんな化け物は別として、このカボチャだって、裏返すのも大変そうだったわけで、お手伝いもせず、ごめんなさいでした。

<補注> 分類的にはセイヨウカボチャ(Cucurbita maxima)であり、いわゆるカボチャ、あるいは坊ちゃんカボチャと同じ位置づけです。

過去のきょう 2022 フクシア・フルゲンス 2021 ハマナツメ 2020 ノブドウ 2019 ホツツジ 2018 ノコギリシダ 2017 バアソブ 2016 レックスベゴニア・シースプライト 2015 レモングラス 2014 オオモクゲンジ 2013 ダイコンソウ 2012 シマトネリコ 2011 ヘラノキ 2010 トレニア(ハナウリクサ) 2009 オオマルバノホロシ 2008 メボウキ 2007 ゲンノショウコ 2006 サワギキョウ 2005 ガガイモ 2004 ナンキンマメ(ラッカセイ)

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9月2日(土) トキワガマズミ(ビバーナム・ティヌス)

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どうにも特徴のない葉にはとりつく島がなく、困っていたら実を見つけました。このガンメタ色の小さな実を手がかりに、鋸歯がなくて形がふつうの葉、対生、若い枝葉に微細な和毛…という特徴を加えていくと、トキワガマズミに辿り着きます。
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背丈ほどの木をさらに眺め回すと、花も咲いていました。本来の開花という様子ではなく、この狂気の天気に同調したか、チラホラと白い花房がついています。
ふつうの花期は春のようで、ついている実はその正常開花の成果品でしょう。ガマズミを名乗るとおりViburnum(ガマズミ属)で、地中海沿岸がお里です。
この属メンバーは落葉性が基本なのに、トキワと称されるとおり、このV. tinusは常緑性です。さらに、ガマズミを初めとして真っ赤な実であるべき常識(下欄の同属木々の実を参照)を覆し、こんなふてくされた色の実です。
たぶん、「なにかとふつうではないもの」が好きな園芸ファンが一定数はいるようで、なかなかに「いいお値段」で流通している様子が見られます。

<ガマズミ属メンバー(抜粋)の実・和名50音順>オオカメノキ(ムシカリ) ☆ オトコヨウゾメ ☆ ガマズミ ☆ カンボク ☆ ゴマキ(ゴマギ) ☆ サンゴジュ ☆ ハクサンボク ☆ ヤブデマリ

過去のきょう 2022 オオイヌタデ 2021 ネオベンサミア・グラシリス  2020 ダキバヒメアザミ 2019 ニラ 2018 オオバゲッキツ 2017 アカマツ 2016 カゴノキ 2015 ウリハダカエデ 2014 キツネノマゴ 2013 ヤマボウシ 2012 カナムグラ 2011 ハナトラノオ(カクトラノオ) 2010 シロネ 2009 ツルガシワ 2008 ミズカンナ 2007 ヒメシロネ 2006 イヌタデ 2005 ハス 2004 ピンクノウゼンカズラ

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9月1日(金) メランポジウム

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9月って秋ですよねー。この空、ぜんぜん秋じゃありませんよねー。どこに文句を言っていいやら、もう勘弁してほしいっす。許してーーー。
…という人間と同じで、草木もだいぶギブアップ状態のものが多いなかで、この黄色い花は姿を乱すこともなく、チョー元気です。18年前の記事でも「とても身近な花」だと言っているほどありふれた存在ではあっても、大切な夏の花です。
暑さを厭わず、肥料もそれほど要求せず、どんどん新芽を出して咲き続けます。「見飽きた」なんてむごいことを言わず、たいしたもんだ!と褒めあげましょう。

過去のきょう 2022 カラタチバナ 2021 ゴシキカズラ 2020 ツクバネ 2019 クサギ 2018 ヌスビトハギ 2017 ヒルムシロ 2016 イヌトウバナ 2015 ミズキンバイ 2014 ムクゲ 2013 シュウブンソウ 2012 ヤブデマリ 2011 ハリギリ 2010 トウワタ(アスクレピアス) 2009 キバナアキギリ 2008 ケンポナシ 2007 アゲラタム 2006 ヘクソカズラ 2005 センニンソウ 2004 マツムシソウ

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