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8月31日(木) パキポディウム・ラメレイ

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「なぁーんだ、アアソウカイがまた花をつけてるよ」と、ちょっと生意気に呟きながらも、一応は撮っておこうと近づきました。すると、根もとに名札が…。
Pachypodium lamerei、あれ? アアソウカイはP. geayiだよね、これ別物? やたら軟質の花びら、細長い葉、トゲだらけの枝や幹、両者ほぼ一緒です。
230831pa_lamerei2ただ、Wikiによれば「ハリキョウチクトウという和名がつけられたこと」があるそうで、トゲの凶暴さがgeayiとの区別点と言います。たしかに、両種の幹をこうして比べてみると、穏便路線のgeayiに対し、lamereiの戦闘姿勢は強烈です。

過去のきょう 2022 パラグアイオニバス 2021 ベニモンヨウショウ 2020 センジュガンピ 2019 マミラリア・長刺白珠丸 2018 シナサワグルミ 2017 ヒュウガミズキ 2016 クロトンモドキ 2015 ニオイサンタンカ 2014 モミジガサ 2013 ヤバネヒイラギモチ 2012 ボタンヅル 2011 ゲットウ 2010 トウゴマ 2009 シシウド 2008 ソテツ(雄株) 2007 カクレミノ(斑入り) 2006 ヒオウギ 2005 サフランモドキ 2004 タイワンホトトギス

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8月30日(水) タケニグサ

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写真になってみると、「イカの干物」という嘘が通るかもしれません。実際は縦寸がせいぜい3cmですから、逆立ちしても見間違うものではありません。
丈夫だった花穂もこの暑さにくたびれ果て、連なった莢の重さにも耐えかねたか、水平まで垂れてしまいました。もう少し季節が進むと、この実がカラカラに乾き上がり、莢同士が風でこすれ合ってカサカサと音を聞かせるときがあります。
そのころには、この莢がどのくらい風に乗れるものか、あるいは皮を剥がしたそのなかで種がどんな顔をしているか、ここにまた記録するとしましょう。

過去のきょう 2022 バオバブ(アダンソニア・ディギタタ) 2021 アカガシ 2020 セイロンライティア 2019 ツブラジイ 2018 イモネノホシアサガオ 2017 コカモメヅル 2016 モミジルコウ(ハゴロモルコウソウ) 2015 アメリカブクリョウサイ(ゴマギク) 2014 クチナシ 2013 ノシラン 2012 ヤマハギ 2011 ハツユキカズラ 2010 ヘラオモダカ 2009 ホツツジ 2008 マツカサアザミ 2007 ヤマホタルブクロ 2006 ホウセンカ 2005 メランポジウム 2004 トロロアオイ

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8月29日(火) レモン・ポンデロサ

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いまの時点(写真左側)で実の直径はふつうのレモンの倍はあります。ここからは縦寸がグイッとのびつつ、色もレモンらしく変わっていきます。
日本では商業生産されていないらしく、店先では見かけないのに、万事大型を好むアメリカではけっこう人気者だと言います。
和名でオオミレモンとする例を見ますが、ここは園芸品種名・Ponderosaの語感がかわいいので、そのまま呼びたいところです。もっとも、この単語(スペイン語)の意味は「重量がある」だそうで、けっこう直球系なので笑えます。

過去のきょう 2022 ソナレマツムシソウ 2021 エケベリア・トプシータービー 2020 ニチニチソウ 2019 アメリカアリタソウ 2018 オオバベニガシワ 2017 ゴマキ 2016 オヒョウ 2015 ホソエカエデ 2014 オミナエシ 2013 ベニバナエゴノキ 2012 トチカガミ 2011 ホソバヒャクニチソウ 2010 カジノキ(雌株) 2009 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2008 ハネミギク 2007 スズメウリ 2006 シシトウガラシ 2005 ソラヌム・ラントネッティ 2004 ガガイモ

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8月28日(月) サルビア・コッキネア・フジプルコ

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シックな薄紫(藤色)の花が売りのサルビアです。大手の種苗会社さんの「作品」で、フジプルコで検索すると、けっこう売れているみたいです。
サルビア・コッキネアを母種にした園芸種で、「プルコ系」という括りです。この藤色以外の仲間には、サクラプルコやらユキプルコやら、あげくアカプルコまであって、こんなオヤジ系ネタを好む人種が種苗会社には一定数生息しているみたいです。
かつ、その「プルコ」のネタ元が割れません。フランスのレモン飲料にPulcoの名前があっても、サルビアに酸味は似合いません。ただ、フジプルコをFujipulcoと表記した資料はあって、悩ましさが酸っぱ過ぎるプルコです。

過去のきょう 2022 タカクマムラサキ 2021 モミジバスズカケノキ 2020 オオウラジロノキ 2019 ワビスケ(紺侘助) 2018 木立性ベゴニア・アシュラ 2017 レンゲショウマ(白)とモミジアオイ(白) 2016 オクラとトロロアオイ 2015 オキナアサガオ 2014 カクレミノ 2013 アメリカオニアザミ 2012 ガマズミ 2011 ラクウショウ 2010 ミッキーマウスノキ 2009 ヒメキンミズヒキ 2008 クララ 2007 ミツバアケビ 2006 ヘチマ 2005 ヤブラン 2004 ケイトウ

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8月27日(日) ヒメアジサイ

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何気なさすぎて、危なく素通りするところでした。たった一つ咲いていた花房が、アジサイにしては妙に小さいし、形も少し歪なことに気づきました。
ほほぉ、これがかの牧野博士が愛したという姫紫陽花なのでした。東京の牧野庭園にも植えられているとは聞いても、いやぁ、今年は朝ドラ好きのオバサマたちで混雑しているだろうからと敬遠していたら、遠征先でうまく撮影できました。
花の地味さだけでなく、ツヤのない葉表も渋さの限りです。こういうものに惚れ込んだなんて、さすがに博士、ご趣味が高尚でいらっしゃいます。

過去のきょう 2022 ケラトテカ・トリロバ 2021 フトヒルムシロ 2020 カザリナス(ヒラナス、アカナス) 2019 キバナツノゴマ 2018 ヒノキ 2017 ナツザキツツジ 2016 チョウセンヒメツゲ 2015 イヌビワ 2014 マツカゼソウ 2013 ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ) 2012 コマツヨイグサ 2011 オカボ(イネ) 2010 アワ 2009 イヌトウバナ 2008 アキグミ 2007 アキノタムラソウ 2006 キクイモ 2005 ハゲイトウ 2004 モミジルコウ(ハゴロモルコウソウ)

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8月26日(土) カラスウリ

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カラスウリは木にまとわりついてのび、果実は空中にプラプラするものとばかり思っていました。狭い知識でいると、藪を覆って広がる葉に困惑してしまいます。
トコロヤブカラシとも絡み合いながら、こんもりした藪を作っていて、さてこのツヤ消しで心形の葉はいったいなんだっけ…と目をウロウロさせました。
そしたら、おぉ、かわいい瓜坊がいたではありませんか。なるほどねえ、お前だったか!? のび上がりを支える存在に頼らずとも、こうして横広がりに育つとは、目を洗われました。というか、こうして悠然とのさばることのできる空き地がいかに貴重かということが今回の驚きの根本原因と気づくと、微笑みも少し歪みます。

過去のきょう 2022 アブラギリ 2021 ケンポナシ 2020 サンショウ 2019 ハマビワ 2018 サンヘンプ(コヤシタヌキマメ) 2017 センコウハナビ(ハマエンサス、ハマエンサス・ムルティフロールス) 2016 ハナタバコ(ニコチアナ・サンデラエ) 2015 ノシラン 2014 ヤコウカ(ヤコウボク) 2013 シシウド 2012 シロモジ 2011 クマシデ 2010 コウリャン 2009 コシアブラ 2008 ヨルガオ 2007 ハンゴンソウ 2006 サンゴバナ 2005 タマスダレ 2004 リコリス・オーレア

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8月25日(金) マホガニー

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高級木材として有名なマホガニーのなかでも、写真のSwietenia mahagoniは最高級品種とされます。つまり、一般に言うマホガニーとは、これと同属で品種違いとか、科が同じでも属違いとか、果ては科まで違うものまで、多種多様です。
もちろん、素人にその材の見極めなどできるわけもなく、下手なものを掴むのは悔しいという理由で、当家にはマホガニー家具など絶対に存在しません。
…という情けない言い訳はさておき、植物ブログとして後悔すべきはこの木の花にも実にも出くわさないことです。センダン科なので、わりとかわいい花が咲くし、実に至ってはなかなかの迫力らしいのです。待てば海路…と信じましょう。

過去のきょう 2022 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2021 リコリス・オーレア 2020 ツチアケビ 2019 セリ 2018 クサトベラ 2017 アワブキ 2016 ニシキハギ 2015 ハシバミ 2014 カリガネソウ 2013 ヌマミズキ 2012 コミカンソウ 2011 クワイ 2010 ミズオオバコ 2009 クサアジサイ 2008 タチフウロ 2007 キオン 2006 セイバンモロコシ 2005 ルコウソウ 2004 コブシ

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8月24日(木) ヒメガマとコガマ

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使い回しネタではあるものの、2種のガマを画面一枚で比較できるようにしたところが新機軸です。うまいことに、同じ日・同じ池で両種を撮影できました。
きれいに咲いたハスを背景にしているのがヒメガマです。雄花(穂の上部)と雌花(穂の下部)を区切る緑の串部分の存在がヒメガマの特徴です。
対するにコガマはこの区分ゾーンがなく、雌雄が直接くっつきます。ガマもこの点は同じながら、コガマの雌花部分(いわゆる蒲の穂)はグッと寸詰まりです。
…と書いてみると、どうせならガマも並べるべきでした。しかし、3種が仲良く生い茂る水辺はいまだ見たことがありません。この企画のミソは同日同所のガマ類比較ということに尽きるわけで、きょうのところは2種比較で満足とします。

過去のきょう 2022 モリスサンザシ 2021 ゼラニウム 2020 ツルコケモモ 2019 エンジュ 2018 ササガヤ 2017 イヌホオズキ 2016 スイゼンジナ(キンジソウ、ギヌラ・バイカラー) 2015 ウメガサソウ 2014 カジノキ(雌株) 2013 キバナコスモス 2012 サルココッカ・コンフサ 2011 イチョウ 2010 ウリクサ 2009 オオモクゲンジ 2008 ヤバネヒイラギモチ 2007 フウセンカズラ 2006 フヨウ 2005 キンミズヒキ 2004 ブラシノキ

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8月23日(水) ヒメカカラ

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別名をヒメサルトリと言います。同属(Smilax)のサルトリイバラの名をそのまま拝借したもので、わかりやすくはあっても味わいに欠けます。
そこへいくと、標準和名のヒメカカラは謎めいた音感が印象的です。思い出すのはキミノオンコで、分布域の人々がイチイのことをそう呼ぶ名(オンコ)を公式に認めたものです。カカラも、原産地屋久島を含む九州の方言だと言います。
残念ながら花の時期(春)ははずしてしまいました。それこそサルトリイバラを思わせるやや透明質の黄色い花びらとか、そのあと雌株にできるはずの実は、できれば屋久島で見たいと願いつつ、半年住むわけにいかんのぉ…と腰が引けます。

過去のきょう 2022 パイナップル 2021 ウォーターバコパ 2020 チョロギ 2019 カキチシャ 2018 八重サンユウカ 2017 カジノキ 2016 斑入りセイヨウキヅタ(ヘデラ・ヘリックス、イングリッシュ・アイビー) 2015 クサギ 2014 スズムシバナ 2013 アカメガシワ 2012 メドハギ 2011 ヒャクニチソウ 2010 シクンシ 2009 チチタケ 2008 テッポウユリ 2007 ヒャクニチソウ 2006 タカサゴユリ 2005 ミズヒキ 2004 ハナトラノオ(カクトラノオ)

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8月22日(火) ウイキョウ(フェンネル)

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草のくせに我が背丈を超してくれるものには畏敬の念を感じます。シオンとかパンパスグラスとかオオブタクサとか、「デカイな、お前」とついナデナデです。
ただ、このウイキョウに限れば、ナデナデすべき部分に恵まれません。花も葉も茎も、すべてがヘロヘロと華奢で、暖簾に腕押し、愛想がありません。
それにしては、人類とは長い付き合いのハーブだそうで、香辛料や薬草として役立ってきました。欧米ではFennel、中国では茴香と呼ばれ、この中国名を日本語読みしたものが和名になっています。フェンネルは料理界での用語です。
花には前回掲載で迫っているので、残る課題は果実(種子)です。細かい縦皺の入るラグビーボール型のフェンネルシードは、そのまま囓ってもいけそうで、エンゼルスの皆さんもヒマワリの種はやめてこれにして、少しはピリッとしませんか。

過去のきょう 2022 イチイガシ 2021 ラカンマキ 2020 シラタマノキ 2019 アベマキ 2018 白絹姫錦 2017 バショウ 2016 エビスグサ 2015 ハダカホオズキ 2014 クロマツ 2013 ウド 2012 ヒメコマツ(ゴヨウマツ) 2011 ミズキ 2010 パパイヤ 2009 タマガワホトトギス 2008 ヤナギラン 2007 キハダ 2006 オオボウシバナ 2005 クコ 2004 ハシラサボテン

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8月21日(月) キバナツルネラ(ツルネラ・ウルミフォリア)

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中南米原産のこの常緑亜低木(または多年草)が元気に過ごせる日本…ずっと亜熱帯化していると言われていたけれど、もう「亜」はいらない気がします。
見るからに丈夫そうな葉、暑苦しさそのものの花、かわいらしさとは無縁です。さらに、その花は茎の頂部に1個しかつかないらしいのが生意気です。芯止めして脇芽を出させたらどうなるか試したくても、自宅には置きたくない風情です。
別名がたくさんあって、ツルネラ、トゥルネラ、ターネラは属名Turneraをどう読むかの違いで、1植物を属名だけで呼ぶのはよろしくないので全部却下です。
それに比べると、イエロークイーンはいきなり飛んでいて、なんとか売り出したい業界の野望が丸出しです。あと、ニレノハツルネラというのはこの植物の種小名ulmifoliaの意味「ニレ属のような葉」を活用していて、ちょっと賢そうです。
ただ、葉よりはやっぱりまっ黄色の花に目は行くわけで、キバナツルネラという標準和名はごく自然体です。その素直さに惚れて、これで覚えることにします。

過去のきょう 2022 セイヨウマツムシソウ(スカビオサ) 2021 アングロア・クロウェシイ 2020 キンウラハグサ 2019 メキシコ・ジャイアント・トクサ 2018 リュウガン 2017 ベニマツリ(ロンデレティア・オドラタ) 2016 ショウキウツギ 2015 エノキウツギ(ウオトリギ) 2014 フジカンゾウ 2013 チシャノキ 2012 ワタ 2011 フトイ 2010 タカサゴユリ 2009 ツルリンドウ 2008 ペチュニア 2007 オタカラコウ 2006 オトコエシ 2005 シロガネヨシ 2004 ガガイモ

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8月20日(日) キンゴジカ

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暑さでレンズがとろけました。プラスチックレンズか?
悔し紛れに言うと、バオバオと腰丈超にのびて、チョボチョボとシケた色合いの花(金を名乗るのはおこがましいと自分は思う)をつけます。花壇に植えるケースはまだ見なくて、いまのところ路傍を住処とする帰化種です。
金ではないゴジカ(午時花)はかつて取り上げているので、「午時」の意味はマスター済みです。たしかに、このとろけ写真も撮影時刻は11時4分でした。

過去のきょう 2022 タブノキ 2021 メキシコラクウショウ 2020 キバナキョウチクトウ 2019 フサフジウツギ 2018 アラゲハンゴンソウ(ルドベキア・ヒルタ) 2017 ペチュニアとヘクソカズラ 2016 ブラッソレリオカトレア 2015 カンガレイ 2014 イワガラミ 2013 タムラソウ 2012 シャシャンボ 2011 カカオ 2010 カラミンサ 2009 コマツナギ 2008 ユリズイセン(アルストロメリア) 2007 モクゲンジ 2006 ハナキリン 2005 トクサ 2004 モッコク

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8月19日(土) カンレンボク

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過去6回(↓)も登場したカンレンボクなのに、基本のキが抜けていました。
まずは葉の並びが互生だということです。枝の先端に冬枯れの葉が3枚だけ残った姿をとらえたことがあったのに、3本の葉柄が超接近していたせいでその位置関係に気づくことがありませんでした。ならばほかの季節はどうかと言うと、恥ずかしながら、そもそも葉のつき方に注目しようとした形跡がありません。
次が樹皮です。じつはこれだけ刻みが深いことにはうすうす気づきながら、花や実を見上げてしまうと主幹の木肌はフレームに入らず、いつもスルーでした。
今回、夏の木漏れ日がこの老木の小枝を1本だけ照らしてくれていたおかげで、葉序と樹皮と、渋~いポイントを二つ一緒に押さえることができました。おまけで葉柄の赤さも再確認(このことは何度か撮影済み)できて、喜樹(カンレンボクの生薬名)さんもさぞや喜んでいてくれることでしょう。

<カンレンボクの過去掲載・暦日順> ☆ 枯れ残った実と散り残った葉 : 2011年1月7日(リンクは本文中) ☆ 花(雄花・雌花) : 2010年8月11日 ☆ 若い実、葉 : 2009年9月16日 ☆ 巨樹にたくさんついた実 : 2013年11月9日(リンクは本文中) ☆ やや色づいた実、青いままの葉 : 2010年12月1日 ☆ 豪華な実り(イイギリ、オオモクゲンジと併載) : 2016年12月11日

過去のきょう 2022 チョウセンアサガオ 2021 ハス(白光蓮) 2020 カレエダタケ 2019 オオチゴユリ 2018 フサフジウツギ(ブッドレア) 2017 シナミズキ 2016 ハクサンボク 2015 ヒメタイサンボク 2014 キレンゲショウマ 2013 ハリギリ 2012 サンカクイ 2011 オオセンナリ 2010 ヒメチドメ 2009 サルナシ 2008 アオツヅラフジ(雌株)  2007 マツブサ 2006 ミニトマト 2005 シロバナサクラタデ 2004 ムラサキゴテン

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8月18日(金) ミズオトギリ

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オトギリソウ(弟切草)の名には忌まわしい言い伝えがあるのに、もし弟が二人いたとしたら、兄貴に切られたのはどっちやねん?と因縁ふっかけです。
真面目な話、オトギリソウ科オトギリソウ属でオトギリの名を持つ三番目の存在(あくまでこのブログ収録の範囲・順序)です。次兄にあたるアゼオトギリを載せたあと、このミズオトギリにはなかなか良い状態を見せてもらえませんでした。
今回も「あすには開花?」という蕾の膨らみを見ながら、遠征先ゆえにそのあすまで待てないというツライ状況です。長兄や次兄の黄花とは違い、優しいピンク色の5弁が開くはずで、弟ではなく妹ちゃんだとしら、切られずに済みそうと安心です。

過去のきょう 2022 ムニンノボタン 2021 ニオイニンドウ(ハニーサックル) 2020 シダレエンジュ 2019 ニシキカズラ 2018 キヌア・チェリーバニラ 2017 タヌキノカミソリ(リコリス・インカルナタ) 2016 キバナノコギリソウ 2015 タイタンビカス 2014 イロハモミジとオオモミジ 2013 ヨウシュヤマゴボウ 2012 サイカチ 2011 ライラック(ムラサキハシドイ) 2010 オオチドメ 2009 シロバナサルスベリ 2008 キカラスウリ(雌株) 2007 クルマユリ 2006 ゲンペイクサギ 2005 カラタチ 2004 コリウス

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8月17日(木) オオアメリカキササゲ(ハナキササゲ)

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先月初め、ふつうのキササゲが花から実に変貌中のシーンをとらえました。そこで、こちらオオアメリカキササゲも同じカットを!と欲張ったのに、夏の1カ月半という時間は苛酷過ぎました。花びらなど欠片もなく、実が長く垂れていました。
それでも収穫はあるもので、実の反りが外向きの「ふつう」に対し、オオアメリカは逆向きと気づきました。さらに「オオ」ではないアメリカキササゲの実も比べたら、あちらは実がやや太めで、反りが目立たず、のび方がかなり直線的に見えます。
もちろん、各々の撮影時期には違いがあって、同じタイミングをとらえ直すという課題は残っています。いつもながら「取りあえず」の所見記録です。

過去のきょう 2022 ハナシュクシャ 2021 カルドンとアーティチョーク 2020 ハブランサス・チェリーピンク 2019 グロッバ・ウィニティ(シャムの舞姫) 2018 アカギ 2017 フシノハアワブキ 2016 カナリーキヅタ(ヘデラ・カナリエンシス) 2015 ハマナツメ 2014 ショウジョウソウ 2013 イヌザクラ 2012 モミジアオイ 2011 ニクイロシュクシャ 2010 チドメグサ 2009 バリバリノキ 2008 オオダイコンソウ 2007 フシグロセンノウ 2006 サボテン(緋牡丹) 2005 ルドベキア・タカオ 2004 ツルムラサキ

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8月16日(水) センナリバナナ

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色づいた実は果茎(花序)の上端に4~5個しか見えなかったので、バナナだと気づくまでに一瞬の間が必要でした。そもそも1個の実の長さが手指くらいのものだし、それがビッシリと1m以上も連なっていて、魔除けのオブジェみたいです。
食べれば味はしっかり「バナナ」だそうでも、さすがに小さすぎて食卓には出されないと言います。いいえ、別に主食ではなかろうし、ボクは十分なんですけど…。
日本では千成りバナナ、英語圏ではThousand finger bananaと、どちらも「千」と修飾するのに妙な感心をします。ただ、実際に1本の花序に1,000個の実ができるそうで、「法螺は東西共通か」と茶化したかったのに、つまらないオチです。

過去のきょう 2022 イクソラ・ダッフィー 2021 ストロファンツス・プレウッシー 2020 エンジュ 2019 ソテツ 2018 ルドベキア・トリロバ(タカオ) 2017 ハマダイコン 2016 エノコログサ 2015 キツネノカミソリ 2014 ニワウルシ(シンジュ) 2013 タヌキマメ 2012 タマサンゴ(フユサンゴ) 2011 マキエハギ 2010 キブシ 2009 オニグルミ 2008 ダイコンソウ 2007 ウバユリ 2006 センジュギク(アフリカン・マリーゴールド) 2005 ゴマ 2004 コナラ

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8月15日(火) マグノリア・ラヌギノサ

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だいたいは春に花を咲かすモクレン属(Magnolia・注)なので、この暑さのなかで枝についている物体が花だと信じるまで時間がかかりました。もちろん、花びらの形も同属の仲間のようにゆったり大きくはなくて、かなり異端児のようです。
その生息地は中国南部やネパールあたりだそうで、現地では15mオーバーに育つので、この小型で地味な花はあまり目立つ存在ではないようです。
花の代わりにこの木を特徴付けるのは葉裏の和毛(にこげ)です。花芽や枝先も同じように柔らかな毛に覆われていて、とても優しい印象を醸しています。
つくりがオガタマノキのそれに似た実をつけるそうで、今後が楽しみです。

<補注> 従来はオガタマノキ属(Michelia)とされていた木々をモクレン属(Magnolia)にまとめようとする潮流があって、この記事タイトルはそれに従いました。そんな背景があり、この木はMichelia velutinaやM. lanuginosaのシノニムを持ちます。

過去のきょう 2022 オオブドウホオズキ(トマチロ) 2021 ミズヒナゲシ(ウォーターポピー) 2020 ネコノヒゲ(クミスクチン) 2019 ピネリア・ペダチセクタ 2018 クダモノタマゴ(カニステル) 2017 タニワタリノキ 2016 ウバメガシ 2015 テイカカズラ 2014 オジギソウ 2013 ヤマナシ 2012 トチカガミ 2011 マツバボタン 2010 イイギリ 2009 サワグルミ 2008 コバノカモメヅル 2007 クサボタン 2006 ホシオモト(パイナップルリリー) 2005 オオハンゴンソウ 2004 ルリマツリ

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8月14日(月) ナンゴクサンショウモ

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サンショウモ属(Salvinia)としてはここに3番目の登場になります。まずオオサンショウモを4月に載せ、次のサンショウモは先月収録したばかりです。
このナンゴクサンショウモは、名前どおり南の国(インド、東南アジア、豪州)に自生します。したがって、日本の屋外で冬越しするのはむずかしいようです。
種小名(cucullata)がとても適切で、「帽子の形」を意味します。たしかに、ロート型に窄んだ葉を逆さまにすると三角帽子です。いまの季節だと、水滴を載せたままの葉を頭に被ったら気持ちよさそうでも、ちょっとサイズが無理すぎです。

過去のきょう 2022 ナツザキツツジ 2021 アエスクルス・パルビフローラ(ボトルブラッシュバックアイ) 2020 キンギョバツバキ 2019 セイロンライティア 2018 コモスス・ベイケリ 2017 ヒメキンミズヒキ 2016 キバナルコウ(キバナルコウソウ) 2015 ミズカンナ 2014 ズミ 2013 カキツバタ 2012 アオギリ 2011 ハシドイ 2010 ミクリ 2009 コスモス 2008 キツネノカミソリ 2007 キバナコスモス 2006 ハイビスカス(ブッソウゲ) 2005 サネカズラ 2004 エンジュ

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8月13日(日) マキバブラシノキ

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花は終わっていたものの、それはふつうのブラシノキと大差ないのであまり後悔せずに済みます。ついでに生態も似たようなものなので、字数節約です。
このマキバブラシノキ、要は葉っぱの姿だけが「ふつう」と違います。硬くて厚くて鋭く尖っていて、それを槇葉と表現しています。写真右下で両種の葉を比べました。上がマキバブラシノキ、下がふつうのブラシノキ、並べるとずいぶんな差です。
ただ、いつものはた衛門グセで、マキとは言ってもなにマキよ?とねじ込みます。アベマキオダマキ類はマキ違いながら、常緑針葉樹の槇にはイヌマキラカンマキだけでなく、コウヤマキやらチョウセンマキなどいろいろです。
…というのは下らぬ言いがかりです。たぶんイヌマキでいいのだとは思いながら、前にイヌとラカンの見分けができずに某市教育委員会から諭していただいた身としては、「槇ですよ、槇。大雑把に槇でいいじゃないですか」と手の平返しです。

過去のきょう 2022 カエデドコロ 2021 スパティフィラム 2020 ロシアンセージ 2019 パセリ 2018 ダンコウバイ 2017 チリメンガシ 2016 イヌエンジュ 2015 ホツツジ 2014 ホウセンカ 2013 サンゴシトウ(ヒシバデイゴ) 2012 ヒヨドリバナ 2011 ミソハギ 2010 ダンゴギク 2009 ハス(八重) 2008 レンゲショウマ 2007 レンゲショウマ 2006 ヌスビトハギ 2005 ニガウリ 2004 オモダカ

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8月12日(土) ゲッカコウ(チューベローズ、オランダズイセン)

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忠兵衛さん、じつにおっとりタイプです。花茎の先に蕾を認めてから1カ月以上、のびるわ・のびるわ、地面から1m20cm、ビヨーンと2本、立ち上がりました。
その長~い花茎に、1段2個セットの花が15段以上並びました。しかし、この蕾がなかなか開かないのです。今週に入り、ようやく1段開き(写真左側)ました。
そしてじわ~りじわ~り咲いてはくれても、最初の花はすでに落ちました。一気にブワッと咲き誇るのを期待したのに、どうにも地味な性格です。月下香の名もある意味正しくて、日中はあまり香らず、日が暮れるとほんわかするくらいです。
ただ、どうも途中でしくじりました。あまりに暑い日が続き、水を遣りすぎたのです。葉は枯れるし、花茎はヨタつくし、おかしいなぁと調べ直したら、日光大好き・乾燥気味のコンディション好みという強健な性格なのでした。
そんなわけで、地際の葉は写し込めず、花茎の葉にも傷みが目立ちます。三度目の正直ならぬ三年目の晴れ姿への挑戦、さあ、はた衛門さん、どうします?

過去のきょう 2022 フジ・長崎一才 2021 オキシデンドルム・アーボレウム(スズランノキ) 2020 ホルトノキ 2019 トウフジウツギ 2018 イポメア・テラスブロンズ 2017 スパイダーリリー(ヒメノカリス) 2016 セイヨウミヤコグサ 2015 ケイトウ(鶏冠鶏頭) 2014 モミ 2013 ガマ 2012 ナギ 2011 ベニシダレ 2010 タバコ 2009 カノコユリ 2008 キキョウ 2007 トチバニンジン 2006 カンガレイ 2005 ニチニチソウ 2004 ミソハギ

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8月11日(金) イタチハギ

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かつて、川に降りる土手で、その花色に惹きつけられたのがイタチハギでした。ころはあのときと大差ないのに、今回は蕾も花殻も実もなく、葉だけです。
そうか、あれから16年、「侵略的外来種ワースト100」メンバーとは言え、年々威力を増す炎暑にはさすがに降参か!?とニヤリです。そして、以前見た株では葉の先端にツンツンの尖りが目立ったのに、今回はそこが凹んでいます。
凹むんじゃないよイタチハギ!と応援しながら調べていたら、侵略的外来種とはされながらも、緑化植物としては有用なので、お役所は「別途総合的な取組みを進める外来生物」、つまり様子見と決めてくれていました。ほ~らね、お国公認で生存が認められたんだから、どんどん花を咲かそうよ、渋~いあの花を!

過去のきょう 2022 タイヨウベゴニア(オオバベゴニア) 2021 ホウセンカ 2020 バーベナ・ハスタタ 2019 ニチニチソウ 2018 タイワンウリノキ(シナウリノキ) 2017 ハスノハカズラ 2016 ヤシャブシ 2015 アオツヅラフジ 2014 オヤリハグマ 2013 ハナザクロ 2012 キジョラン 2011 オニバス 2010 カンレンボク 2009 ニガウリ 2008 シデシャジン 2007 メタカラコウ 2006 コリウス 2005 タマガヤツリ 2004 ハツユキソウ

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8月10日(木) セレベス(サトイモ)

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インドネシアの旧セレベス島からもたらされたサトイモです。店頭では単純にセレベスとされたり、アカメ(赤目・赤芽)イモと和風に呼ばれたりします。
食べきれずに残った芋をお皿に載せて水をあげていたら、20日ほどでこんな状態(↑)になりました。リベットのような芽に赤みは弱くて、一方、お芋の皮にはハッキリと赤さがあるので、和名にあてる漢字は赤目の方が妥当かと愚考します。
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さて、お皿ではこの豪快な芽を育てきれないことは明らかなので、空いていた鉢に埋めてみました。1カ月もしたら葉が出そろい、けっこう美的な佇まいです。
近所のお姉さまたちは「子芋ができているかも」「この柄(つか)を食べるのよ」と食い気ばかりです。いえいえ、食べませんてば。姿がご馳走なのです。

<既収録のサトイモ類・掲載順>ヤツガシラ ☆ タケノコイモ ☆ 黒葉サトイモ
<補注> 堀り上げたら子芋ができていました。(2023年10月19日

過去のきょう 2022 グロリア・ムンディ 2021 サルスベリ・ブラックパール 2020 サンユウカ 2019 イヌカラマツ 2018 ツルマオ 2017 シュムシュノコギリソウ 2016 タヌキモ 2015 ケイトウ(八千代鶏頭) 2014 エンジュ 2013 ヤナギタムラソウ(バーノニア) 2012 スイショウ 2011 ネコノチチ 2010 オオグルマ 2009 ホオズキ 2008 ゲッケイジュ 2007 ヤマホトトギス 2006 マルバタマノカンザシ 2005 ベニバナサワギキョウ 2004 ゴンズイ

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8月9日(水) ジュアヌロア・アウランティアカ

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ここ1年ほど、「オレンジの悪魔」にハマってしまい、YouTube徘徊が止まりません。そのノリで、この鮮やかなオレンジ色にも心を鷲づかみにされました。
硬質の萼のなかから突き出る花筒がユーモラスです。こういう場合、筒状の花からシベが飛び出すのに、この木では見つかりませんでした。それがかえってオレンジ色をシンプルにきれいに見せてくれている気がします。
立派に常緑低木でありながらナス科だそうで、これは初の出会いで気づくことではありません。ナスの花を見返して、地球は広いのぉと呟くだけです。

過去のきょう 2022 フイリダンチク 2021 オオブタクサ 2020 ハマオモト(ハマユウ) 2019 ホシアザミ 2018 モミジバスズカケノキ 2017 ソテツ(雌株) 2016 ツノハシバミ 2015 トウコマツナギ(キダチコマツナギ) 2014 チョウジソウ 2013 ネコノチチ 2012 クワズイモ 2011 イチビ 2010 オグルマ(八重) 2009 ムサシアブミ 2008 キカラスウリ(雄花) 2007 サンショウバラ 2006 カボチャ(セイヨウカボチャ) 2005 シコンノボタン 2004 ヒルガオ

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8月8日(火) ハマトラノオ

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これこれ、この艶めきをとらえたかったのです。前回掲載写真は、その気で見れば葉の厚みやテリは感じられても、全体の雰囲気がかなりお粗末でした。
また、花穂も今回の方がシュッとのび上がっていて本調子です。花色がもう少し紫を帯びていてくれればと惜しく思っても、それは我が儘というものです。
今回のハマトラオノオを眺めて最初に思い出したのはハマボッスの葉でした。分類的にはまるで縁の無い二つなのに、潮風好きという性質だけでここまで似た感じを醸すとは、「氏より育ち」法則は植物世界にも厳然として当てはまるようです。

過去のきょう 2022 オウソウカ 2021 コバノギンバイカ 2020 ヤタイヤシ 2019 フジ(ノダフジ) 2018 シオデ 2017 アギナシ(とオモダカ) 2016 ムジナモ 2015 セイヨウフウチョウソウ(クレオメ) 2014 カラスザンショウ 2013 ノブキ 2012 ムラサキナツフジ(サッコウフジ) 2011 ヤエカシワバアジサイ 2010 カラスザンショウ 2009 ノグルミ 2008 アオノリュウゼツラン 2007 コケモモ 2006 ウド 2005 イネ 2004 クサギ

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8月7日(月) プシコトリア・プンクタタ

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「和名はまだない」…と、どこかの猫ちゃんを気取ってみたものの、この属は「植物のなかで最大の一つ」という種数を誇ります。たぶんそれらすべてに和名をあてることは永遠に不可能でしょう。学名まんまのこの名を懸命に覚えるしかありません。
そんな大所帯のわりに、ここにはPsychotria(ボチョウジ属)が初登場です。しかもこのボチョウジという和名の意味が歴史の淵に沈んだままです。
サンショウを思わせる赤い実が可愛らしいし、樹高も背丈くらいに収まり、さらに埼玉南部なら露地栽培も可能です。庭木には最適のような気がします。
それにしては町歩きでついぞ見かけないので、よほどお高いのかと思ったら、流通そのものがないようです。コモロ諸島あたりにお出かけ予定の人がいらっしゃったら、ぜひこの木を1本、お持ち帰りいただきたいものです。

過去のきょう 2022 ヘリコニア・カリバエア 2021 ハナウコン(クルクマ・ペティオラータ) 2020 タコノアシ 2019 イヌハッカ(キャットニップ) 2018 ヤマナシ 2017 アベマキ 2016 サワシバ 2015 ネムノキ 2014 ケイビラン 2013 ムラサキナツフジ(サッコウフジ) 2012 バアソブ 2011 ハナスベリヒユ(ポーチュラカ) 2010 ミツバ 2009 リキュウバイ 2008 タンキリマメ 2007 ミヤコグサ 2006 オモダカ 2005 ツユクサ 2004 ナツズイセン

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8月6日(日) イケマ

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ようやく、ようやくのイケマ収録です。もう花の季節のはずなのに幼苗ではあっても、10年越しのターゲットなので、どんな姿でもとりあえず載せておきます。
アイヌ語がそのまま和名になった珍しい例だそうで、北の大地ではありふれたものでも、毎日の最高気温が40度に届かんとする埼玉の平地では苦しそうです。
そのアイヌ語をにわか勉強すると、イは指示代名詞風で、「もの・こと・ところ・その・それ」などにあたります。ケマは脚(全体)で、太くて曲がった根を言っています。「それの脚」と表現を和らげたのは神(カムイ)への遠慮のようです。
その根の神性をおさらいすると、薬としての効能(または毒性)が広範で、そこから魔除け・呪術に多用されます。さらに茎や若葉は食材として有用です。アサギマダラの食草でもあって、おっとアサギマダラさん、この苗だけはご禁制ですよ。

<補注> この苗はこの状態から育ちきれずに消滅しました。そこで次の夏は冷涼な地へ遠征し、無事に花を仕留めました。(2024年7月29日

過去のきょう 2022 ハイビスカス・ミニピンク 2021 ブルーベリー(ラビットアイ系) 2020 セイロンマンリョウ 2019 オキシデンドルム・アーボレウム(スズランノキ)  2018 コケイラクサ(ベビーティアーズ) 2017 ヘビウリ 2016 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2015 ルリフタモジ 2014 タカノツメ 2013 バアソブ 2012 タイワンニンジンボク 2011 アナベル(アジサイ) 2010 ヤマホタルブクロ 2009 セイヨウトラノオ(ベロニカ・ロンギフローラ) 2008 ホルトノキ 2007 タマアジサイ 2006 ウイキョウ(フェンネル) 2005 フサフジウツギ(ブッドレア) 2004 イヌキクイモ

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8月5日(土) エスキナンサス・ミクランサス

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ほかの木々に着生する蔓性木本で、ほかのエスキナンサス(↓)よりも雰囲気が少しだけちんまりしています。一番似た仲間はスペキオススかと思います。
ただ、スペキオススは1カ所にたくさんの花をつけるのに対し、こちらは2個が基本のようです。さらにその花が小さめ(長さ3cm少々)だし、葉が肉厚で艶を持つところはスペキオススと一緒でも、その幅が心持ちスマートです。
Micranthusという種小名は「小さい花」の意で、けっこう直球です。

<既収録のエスキナンサス・種小名(和名)50音順>クリムゾンベル ☆ スペキオスス ☆ ツイスター ☆ プルケール ☆ マルモラツス

過去のきょう 2022 ハオルチア・ロセア 2021 カワラハハコ 2020 ミゾカクシ 2019 トクサ 2018 ヌルデ 2017 ユキハギ 2016 コマユミ 2015 オリーブ 2014 シシガシラ 2013 イスノキ 2012 コバンソウ 2011 カンガレイ 2010 ガガブタ 2009 カラスザンショウ 2008 ハマオモト(ハマユウ) 2007 クサレダマ 2006 サボンソウ 2005 ベゴニア 2004 フヨウ

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8月4日(金) ヒルムシロシバ

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頼みもしないのに、シロメダカやらタニシ(画面右下)がフレームに入ってくれて、主人とは大違いでww、はた衛門家の住人たちは出たがりさんです。
ただし、写真の主役は水面のヒルムシロシバで、先月載せた暫定・サンショウモと一緒に当家にやってきました。名前を借りたヒルムシロにはあまり似ていないのに、じつはこの水草は和名で呼ばないといささかの面倒に巻き込まれます。
学名をHygroryza aristata(慣習的カタカナ読みだとヒグロリザ・アリスタタ)というこのイネ科植物は、アクアリウムの世界ではハイドロリザと呼ばれます。水草とハイドロ(水)、理屈はあっているし語感はいいし、スルッと飲み込みたくなります。
ところが、学名のスペルはhydroではなくhygroです。「水」ではなく、「湿性」の意味のギリシャ語で、hydroに置き換えることはできません。
いわゆる板挟みというヤツで、こちらを立てればあちらが立ちません。そこでヒルムシロシバの出番です。逃避的措置かとは思いつつ、和名に感謝です。

過去のきょう 2022 セイヨウネズ 2021 ハシバミ 2020 ミナヅキ 2019 インドジャボク 2018 ヤブマオとメヤブマオ 2017 ヒルガオとコヒルガオ 2016 エキザカム 2015 ブルーファンフラワー(スカエボラ) 2014 ヤマブドウ 2013 ユキザサ 2012 矮性サルスベリ 2011 ハクウンボク 2010 キキョウ 2009 サギソウ 2008 ハマゴウ 2007 ナツハゼ 2006 センノウ 2005 ブルーベリー 2004 タラノキ

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8月3日(木) イジュ

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奄美より先の南西諸島に産し、梅雨どきの代表的な花です。関東の大温室では、梅雨が明けた酷暑のなか、いまが盛りと咲き誇っていました。
イジュという不思議な名前は沖縄方言らしく、土地によってはンジュとも発音するようです。沖縄の音をカタカナ化する困難はヒラミレモンで経験済みなので、踏み込まないのが無難(注1・2)と知っています。伊集と書く例も見ますが、当て字でしょう。
学名を8個も持っていて、学者さんを悩ませる存在です。ただし、Schima(ヒメツバキ属)という属名はどれも共通で、小笠原に産するヒメツバキ(未収録)を基準に、イジュがそれとどう違うかという問題が学名の揺れにつながっています。
そういうむずかしい問題はあっさりスルーして、名札付きの温室で「うほほ、ようやくイジュの開花に会えたよ」と喜ぶ爺さんはお気楽です。

<補注1> 似たような経験をハシカンボク(2022年1月7日掲載)でもしていて、現地の図書館にお訊ねしてもハシカンの謂われはわかりませんでした。
さらに方言名がハウレンファ―とまで教えてもらったものの、その表記には揺れがあった上、意味もいまに伝わっていないと確認したことがあります。
<補注2> ゴモジュというのも難儀な名前でした。(2024年4月27日
<補注3> 身近な場所に育つイジュを見つけました。(2024年7月12日

過去のきょう 2022 ハナツリフネソウ 2021 ゴエッペルチア・キリンドリカ 2020 フクロユキノシタ(セファロタス) 2019 マツムシソウ 2018 ヒメグルミ 2017 ピンオーク 2016 タマアジサイ 2015 ニオイバンマツリ(アメリカジャスミン) 2014 アオヤギソウ 2013 ナナミノキ 2012 ダイコンソウ 2011 シロギキョウ 2010 キツネノカミソリ 2009 アーティチョーク 2008 ハマボウ 2007 コオニユリ 2006 オニドコロ 2005 キツネノカミソリ 2004 スベリヒユ

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8月2日(水) ホソナガバミズアオイ

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ナガバミズアオイの学名Pontederia cordataの後ろにvar. lancifoliaと続きます。これは植物の葉の形を表すときの用語の一つ=披針形を示します。
披針とは日常ではまず出会わない言葉で、鈹鍼とも書きます。この漢字でわかるように、鍼灸で使う道具で、先が尖った諸刃です。笹の葉がこの形の代表です。
…と書き連ねれば、写真に見える葉の細さに納得がいきます。運良く開花時期にあたったものの、これはこの変種を理解するときの助けにはなりません。
さて、せっかくの新規収録なのに力が抜けるのはその名前です。学名がP. cordataに亜種小名を足しただけなのは当然の措置であっても、和名までふつうのナガバミズアオイに「ホソ」を載っけただけとはいかにも手抜きです。
もっとも、ホソバナガバ○○と重ねたらクドイとは感じながら、オオバマルバマンネングサという「バ+バ」の事例だってあるのだし、割り切れない気持ちです。

過去のきょう 2022 スイレンボク 2021 チャンチン 2020 レンブ 2019 マルバノキ 2018 ミョウガ 2017 シロカノコユリ 2016 コシダ 2015 タコノアシ 2014 ノリウツギ 2013 ヒマワリ(品種不明) 2012 センリョウ 2011 シロバナシモツケ 2010 ヤブミョウガ 2009 マルバチシャノキ 2008 ノトカクタス(品種不明) 2007 キンロバイ 2006 モミジアオイ 2005 カナムグラ 2004 タマサンゴ(フユサンゴ)

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8月1日(火) バウヒニア・アウレイフォリア

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原産地のタイではタオ・バイシートーン=「黄金の葉の蔓」と呼ばれ、自然分布域は限定的で稀少な植物のようです。そしてこの現地名がいかにもタイ語的な抑揚を持っていてそそられます。しかし、和名に転用されてはいないし、さりとて適切な和名もなくて、仕方なしにきょうのタイトルは学名まんま読みです。
驚いたのはその属名バウヒニア(Bauhinia)で、ソシンカ(羊蹄甲)の同属ということになります。たしかに、先端中央に窪みが入る葉の形が共通です。
もっとも、こちらアウレイフォリア(aureifolia=耳たぶ状の葉の)は、幼いときは葉が二つ折りです。それが開くと羊蹄甲そっくりの葉になって、この葉の日陰で昼寝している現地の人を想像すると、ほのぼのと幸せを感じます。

過去のきょう 2022 ダイサギソウ 2021 フシグロセンノウ 2020 グラマトフィラム 2019 ピーマン 2018 カツラ 2017 アマチャ 2016 アセロラ 2015 トウコマツナギ(キダチコマツナギ) 2014 ウラハグサ(フウチソウ) 2013 アオギリ 2012 黒葉サトイモ 2011 ヒメヒオウギズイセン 2010 ハンカチノキ 2009 オオリキュウバイ 2008 カキラン 2007 ハナハッカ(オレガノ) 2006 ミゾカクシ 2005 シマサルスベリ 2004 コナラ

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