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4月30日(日) イヨカズラ

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たったの1カ月前には、中身が失われた殻と枯れ果てた茎しか、ここにはありませんでした。30数日の間に、地面から芽が吹き出し、茎がグングンのび、葉がワサワサと展開し、あまつさえ花まで開いていました。超速・絶倫系です。
もちろん、芽が出た日などノーチェックです。正味何日でこの高さ30cmを越す叢生ができたものか、撮影にはまだ早かろうと思っていた甘さを大反省です。
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葉腋1カ所から出た花柄(茎)1本には多くの花がつきます。舞妓さんの簪を思わせてはくれても、細い柄1本にたくさんの花がつけば、うつむき加減になるのは理の当然です。差し出したスケールで上を向かすズルをしてしまいました。
この分だと、ここに袋果がぶら下がるまであまり日数がかからない気がします。今年の天気はかなり読みにくいものの、油断せずマメに通い詰めましょう。

<補注1> 牧野博士がこれをスズメノオゴケとしていることは、上の写真とムラサキスズメノオゴケの開花状態とを比べると、とても納得できます。
<補注2> 袋果の様子を収録しました。(夏 : 2023年6月25日 秋 : 2023年10月17日 冬 : 2023年12月8日

過去のきょう 2022 サルマ(サルマ・ヘンリー) 2021 レンブ 2020 ウンナンオガタマ 2019 ホシソケイ(ハゴロモジャスミン) 2018 フタマタイチゲ 2017 キズイセン(イトバスイセン) 2016 キバナルリソウ(セリンセ・マヨール) 2015 カキドオシ 2014 アズキナシ 2013 クワガタソウ 2012 フゲンゾウ(普賢象) 2011 ヤマナシ 2010 フゲンゾウ(普賢象) 2009 イヌスギナ 2008 ツリガネズイセン(ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ) 2007 ゴウダソウ 2006 ウンゼンツツジ 2005 ナガミヒナゲシ 2004 トチノキ

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4月29日(土) アメリカシモツケ

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去年、花を撮り逃したとき、咲くのは「5月後半のよう」としていたのに、今年の春は油断も隙もなりません。もう蕾が開き始めました。1カ月前倒しです。
…という天候の乱れ具合を記録しておきたかったほかに、もう一つ、花がもっと賑やかになるのを待たずに掲載する理由があります。去年見つけた立派な生け垣が冬のうちに「撤去」されてしまったのです。ディアボロとルテウスの2種が交互に並んで満開になるのを夢見ていたのに、災禍はいつも思いがけず到来します。
そんな悲しい背景があって、今回は近くの団地に植えられた新人くんです。まだまだ腰丈しかなくて、どうあがいても「豪華」なシーンは期待できないので、「はいはい、なるほど花はシモツケ似なんだねえ」と頷くためだけの一枚です。

<追録> 豪華に咲き誇る植え込みを見つけました。(撮影:2023年5月16日)
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<補注> 季節が巡ったら、葉色がずいぶん緑になった株がありました。(2023年10月22日

過去のきょう 2022 アカバナアメリカトチノキ 2021 サニーレタス 2020 チョウジソウ 2019 エピメディウム・ペラルデリアヌム(黄蝶) 2018 マンゴー 2017 ヤマブドウ 2016 アズサ(ヨグソミネバリ) 2015 ナツグミ 2014 クサタチバナ 2013 アリドオシ 2012 ヒメオドリコソウ 2011 ヒノキ 2010 メグスリノキ(雄花) 2009 マムシグサ 2008 エンレイソウ 2007 サルトリイバラ(サンキライ) 2006 ムサシアブミ 2005 モチツツジ 2004 イトザクラ(シダレザクラ)

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4月28日(金) ササバギンラン

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これを先に見ていたなら、ふつうのギンランに出会ったとき、「なんて恥じらいのないヤツなんだ」と憤慨したかもしれません。長く立ち上がる葉に隠れるような花がじつに慎ましく、袖で口元を隠した町娘を思わせる風情です。
その葉の幅がギンランの半分~2/3ほどと狭く、まさしく笹のようにスマートです。花を包むように立ち上がって裏側を見せるので、深い葉脈が目立ちます。
今回は広葉樹林に空を覆われた場所にたった一株という「最低条件」の撮影だったので、次はもう少しいい陽射しのもとで群生にまみえたいものです。

過去のきょう 2022 スパラキシス・トリカラー 2021 アメリカハナズオウ 2020 ボクハン(卜半) 2019 コウゾ 2018 キバナイカリソウ 2017 ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ) 2016 マキノスミレ 2015 タンチョウソウ(イワヤツデ) 2014 ナニワイバラ 2013 キンギョソウ(矮性種) 2012 イチヨウ(一葉) 2011 チョウセンレンギョウ 2010 つがる(セイヨウリンゴ) 2009 キンギンボク(ヒョウタンボク) 2008 ベニバスモモ(ベニスモモ) 2007 カントウタンポポ 2006 リュウキンカ 2005 モミジバフウ 2004 コデマリとオオデマリ

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4月27日(木) サルトリイバラ(サンキライ)

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若々しい緑の実が賛美に値するのはもちろんでも、その脇を固めた古参兵の渋さについつい惹きつけられます。これまでは赤は赤緑は緑と個別にしか眺めていなくて、こういうお得な姿には初めて出会った気がします。
で、昔の自分なら完熟の赤い実をつまんでみるはずでした。しかし、「サルトリイバラの実は色づく前に食べるもの」とコメントをいただいたことがあり、10年前のその教えを忘れないでいたことはささやかな喜びです。
ならばこの緑の実をつまんだかと言えば、そこまで見境なしではありません。想像するに、緑の最終段階あたりが食べごろのはずで、今年は季節のテンポがずいぶん早いので、野鳥のようにずっと見張っていたくなります。

過去のきょう 2022 カシグルミ 2021 キンギョソウ 2020 チューリップ 2019 シロバナサクラソウ 2018 シダレヤナギ 2017 ムラサキヤシオツツジ 2016 ブナ 2015 セイシカ 2014 ヒナソウ 2013 カイノキ 2012 ガザニア(クンショウギク) 2011 シナレンギョウ 2010 チドリノキ(雌花と雄花) 2009 ユズリハ 2008 ワサビ 2007 シロバナアケビ 2006 カブ 2005 ゲンゲ(レンゲソウ) 2004 ハナズオウ

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4月26日(水) ヒレハリソウ(コンフリー)

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18年ぶりにここに登場のヒレハリソウです。あのときの場所はいつの間にか整理され、株も見えなくなってしまいました。ところが、今回撮影したのはもっとウチに近い空き地というか勝手農園というか、そんなスペースです。
覚えているだけでも、同じ場所に10年は存在しています。多年草ではあるし、適当にこぼれ種で更新もされているのでしょう。
放置放任でも元気なわけは、この毛だらけ茎葉にありそうです。さらに花もどんどん咲き続けそうに大量の蕾が控えていて、種も量産されることでしょう。
前に書いたように、いまではある意味「危険物」なので、特に種を採取する気は起きません。ただ、これだけ身近にあって観察し放題なので、子房が膨らむ様子あたりから記録をしておいてもいいかなと殊勝なことを考えています。

<補注> 同属でもタイプの違う殖え方がありました。(2024年4月28日

過去のきょう 2022 ハゼリソウ 2021 カナメモチ 2020 ライラック(ムラサキハシドイ)、カロライナジャスミン 2019 ニオイガマズミ 2018 マルバオウセイ 2017 ペパーミントスティック 2016 タヌキラン 2015 クリンソウ 2014 オオデマリ 2013 ヤマブキソウ 2012 クヌギ 2011 ヤマシャクヤク 2010 サラサレンゲ 2009 トウグミ 2008 カラスムギ 2007 ルイヨウボタン 2006 イヌザクラ 2005 ホタルカズラ 2004 ムクロジ

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4月25日(火) エゾノウワミズザクラ・コロラタ

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うーむむ、桜がピンク色でどこが悪いと自問しながらも、桜は桜でもエゾノウワミズザクラがこんなに派手な花色だなんて!と呆れてしまいました。
そもそもウワミズザクラを庭木としてなど見かけたことは一度もなく、その蝦夷版となるとそんじょそこらに植えられるものではありません。それがあろうことかこんな賑々しい花色になってごく近所で咲いてくれたとは幸運も極まります。
オーナーも気合いが入っているらしく、しっかり名札をつけていたので、調べる手間が省けました。園芸品種名のコロラタ(Colorata=カラフルの意)は、花がピンクということはもちろん、銅葉であることをも含んでいます。
70年ほど前にスウェーデンで偶然に見つけられたそうで、てっきり無理矢理作られたものと思ったら、北欧の神様はなかなか粋な遊びをするものです。

過去のきょう 2022 シジミバナ 2021 ノースポールギク(クリサンセマム・パルドサム) 2020 ユキザサ 2019 リビングストンデージー 2018 チャンチンモドキ 2017 テンダイウヤク 2016 チョウジガマズミとオオチョウジガマズミ 2015 チョウセンゴミシ 2014 アルブカ・スピラリス・フリズルシズル 2013 クロモジ 2012 タチツボスミレ 2011 ハルリンドウ 2010 ギョイコウ 2009 オオカナメモチ 2008 キンギョソウ 2007 オオバベニガシワ(雌花) 2006 オオバベニガシワ 2005 ベニドウダン 2004 キングプロテア

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4月24日(月) ツルアリドオシ

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こういう形状・サイズのものは、よく「マッチ棒の頭」とたとえるのに、たぶんこの蕾はあれよりもさらにささやかです。それでもやたらと目立ちます。
この春にのびた蔓の先についていて、その蕾を守るように若葉が開いています。冬を越した葉(常緑性)が艶を失って萎び加減であるのとは好対照です。
図鑑的には初夏の花なのに、これなら連休中に開くかもしれません。おととし、季節外れの10月に見つけた花は長花柱型だったので、今年こそは短花柱型と二型が入り交じってここに咲いてくれることを願ってしまいます。

過去のきょう 2022 クサノオウ 2021 トネリコ 2020 グレビレア・スカーレットスプライト 2019 ヤマウグイスカグラ 2018 シロバナシラネアオイ 2017 ナガハシスミレ 2016 コチャルメルソウ 2015 チョウジソウ 2014 トネリコ 2013 ジュウニヒトエ 2012 コナラ 2011 ヤマブキソウ 2010 フサザクラ 2009 ゴマキ 2008 マルバアオダモ 2007 ヒメウズ 2006 シラユキゲシ 2005 モッコウバラ 2004 モウソウチク

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4月23日(日) サワフタギ

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過去二度の開花写真掲載はどちらも5月(13日20日)でした。今年は桜が超速だったように、サワフタギもやたら早くに見事な咲きっぷりを見せていました。
しかも、写っている花にはすでに茶色くなったものもあるし、逆にこれまでの開花写真にはつきものだった蕾(白いカプセル)がまったくありません。例年より1カ月も早く、これぞ満開という豪壮な姿を見せてもらいました。
横広がりの枝が二重・三重に重なり、なんとも贅沢な眺めです。しかも、その重なりの隙間からはサワフタギを覆う喬木の陰りも覗われます。つまり、これは花どき写真としてベストであるだけでなく、生態描写まで兼ねた幸運の一枚なのでした。

過去のきょう 2022 オオウラジロノキ 2021 サルオガセモドキ 2020 ヤブイチゲ 2019 イシワリソウ 2018 ホソバシャリンバイ 2017 ツタ(ナツヅタ) 2016 オオヤマザクラ 2015 ヒメカジイチゴ 2014 ヤブニンジン 2013 モミジバフウ 2012 ヤマエンゴサク 2011 ナガバモミジイチゴ 2010 チドリノキ(雄花) 2009 ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ) 2008 コモンセージ 2007 ウラシマソウ 2006 ヒメコウゾ(雌花) 2005 ライラック 2004 ムラサキツユクサ

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4月22日(土) オオジシバリ

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ごくふつうにその辺の野っ原に生えるオオジシバリです。ただ、去年、弁解タラタラで載せたように、ふつう過ぎてつい後回しというか、忘れていました。
さらにはあたかも貴重品のように1輪しか写せなかったので、今回の写真は「ほーら、ふつうでしょ」というスナップ画像です。ところがこのごろは上に述べた「その辺の野っ原」がどんどん減っていて、実際の撮影は手間取りました。
つまりは、あと何年かしたとき、これが懐かしの一コマになるかもしれず、単なる草木ブログのはずが時代の証言者になる世など、迎えたくもないものです。

<補注> 幸いにも、街を少し外れると、いまはまだこんな(↓)場所が残っています。写真左側はコメツブツメクサスギナと共生している状態、右側はアメリカフウロシロツメクサと仲良ししている姿です。
なお、こういう場所なので、オオジシバリの別名であるツルニガナの「苦さ」を実体験してみました。葉を1枚噛んだだけなのに、胃薬を半袋は舐めた気持ちです。
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過去のきょう 2022 フウセンカズラ 2021 レッドロビン 2020 ポプラ(セイヨウハコヤナギ) 2019 テロペア 2018 トダスゲ 2017 ニリンソウ 2016 ホザキノイカリソウ 2015 ツボスミレ(ニョイスミレ) 2014 フジモドキ(チョウジザクラ、サツマフジ) 2013 オドリコソウ 2012 オウゴンカシワ 2011 トキワマンサク 2010 ウコン(鬱金桜) 2009 ゲッケイジュ 2008 ムベ 2007 オキナグサ 2006 ブルーベリー 2005 サクラソウ 2004 ナシ

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4月21日(金) ヤマゴボウノキ(メキシコヤマゴボウを変更)

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現地・南米では15mとかまで大きくなって、それを支える根もとも直径10mほどあるモッコリです。当然に樹冠も広く、緑陰樹として愛されているようです。
なのに分類的にはヤマゴボウ属で、そう言われれば花穂とか、その後ろに見える蕾などはヨウシュヤマゴボウを彷彿とさせます。さらに葉の形とか、葉柄にマゼンダ色が滲むところなど、血は争えないとは思うのです。
ただ、これをメキシコヤマゴボウと呼べるか(注)、自分的には悩みます。Ombú(オンブー)というのは現地の呼び名らしく、この名を借りてオンブノキとする説があっても、さてオンブノキだったかダッコノキだったかわからなくなりそうです。
ならば学名(Phytolacca dioica)で…と思っても、フィトラッカ・ディオイカ:::なかなか難度の高い響きです。ただ、dioicaは雌雄異株の意で、撮影できたのは雄株らしいので、実が熟すまでに雌株を見つけようという目標はできました。

<補注> 記事掲載当初は標準和名を見つけることができず、暫定的にメキシコヤマゴボウをタイトルとしていました。しかし、後日、YListにこの種が収録され、そこでは和名=ヤマゴボウノキとされ、別名には言及がありません。
実際、産地は南米とされるものの、特にメキシコに限定されるものではないようです。一方ではウルフアイが国の木としていて、この木をメキシコだけに特定するようなネーミングは避けるべきと自分も考え、記事タイトルを変更しました。(2024年7月)

過去のきょう 2022 ヘンリーヅタ 2021 ノボリウチワ(アンスリウム・スカンデンス、ブドウアンスリウム) 2020 マツバウンラン 2019 ミツバツチグリとヤエノミツバツチグリ 2018 ヌルデ 2017 エゾノウワミズザクラ 2016 マルバノキ 2015 ウグイスカグラ 2014 シロヤブケマン 2013 コナラ 2012 クッカバラ(フィロデンドロン・クッカバラ) 2011 アブラチャン 2010 チューリップ(突然変異) 2009 ハラン 2008 ニワトコ 2007 オーニソガラム 2006 ヤマグワ 2005 ニワトコ 2004 ムクロジ

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4月20日(木) ウイキョウゼリ(チャービル)

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セリ科であることは察せられても、セリそのものとは葉も花もやや違います。お洒落にチャービルとかセルフィーユと呼ばれる香草を初めて知りました。
そちら方面の参考ページを探ると、なかなか多様な使い方ができるそうで、これはプランターに幾株か植えておくと調理担当さんに喜ばれそうです。いや、食い気ばかりの話ではなく、細かい刻みが入った葉とか5弁の花は鑑賞に堪えます。
和名がウイキョウゼリなので、ウイキョウの葉がこんなだったかと過去掲載を調べたら、花だけに迫って葉を写していないという失態を発見しました。またまた余儀なくされたリベンジ撮影のことはさておき、葉の姿は両者まったく違います。
どうやらウイキョウの名を借りたのは素敵な香りにあやかったらしく、やれやれチャービルを栽培するときにはウイキョウも並べたくなるのでした。

過去のきょう 2022 リシマキア・ファイアークラッカー 2021 ドドナエア 2020 ボタン 2019 イボタノキ 2018 シベリアヒナゲシ(アイスランドポピー) 2017 ナルコユリ 2016 エンコウソウ 2015 カテンソウ 2014 ミツバアケビ 2013 アケボノセンノウ 2012 ワビスケ(紺侘助) 2011 ヤマコウバシ 2010 サネカズラ 2009 フゲンゾウ 2008 ヤマフジ・昭和紅 2007 ヒメフウロ 2006 タチイヌノフグリ 2005 カロライナジャスミン 2004 ナノハナ

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4月19日(水) コンボルブルス・クネオラム・スノーエンジェル

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蕾がたくさん見えていて、あと1週間もしたら豪華な咲き具合の写真が得られたはずです。しかし、そのときを待たず、一刻も早く開花記録を上げたいのです。
この花壇はウチから1kmほど離れたお宅のものです。おととしの秋、この銀葉植物の苗がここに植えられました。それを見つける少し前、まったく同じものを買い込んだ人が当家にもいて、彼女は冬用の寄せ植え素材としてこれを選んだのです。
目論みどおり、その葉は美しく輝いて冬を飾り、さて春が来て夏が過ぎても花はまったく咲きません。購入時のラベルには賑々しく白花が写っていたのに…。
育て方が悪いのかと悩み、この花壇へも足繁く通いました。しかし、状態はウチと変わらず、季節の変化などどこ吹く風でシルバーリーフだけが元気です。
そしてついにその鉄面皮ぶりを我慢できなくなった当家担当者は、無情にもこれをお払い箱にしたのです。対するにこの花壇の管理者さんはめでたくこの開花シーンを迎えました。昔、「人間、辛抱だ」というCMがありましたよ、ねえ。

<補注> 同じコンボルブルスでも、ふつうに見かけやすいのは通称・ブルーカーペットのConvolvulus sabatiusです。なお、そのブルーカーペットは草本なのに、こちらクネオラムは草と木の中間的性質です。
<追録> 上の写真を撮ってからすぐに花は賑やかになり、2週間後もまだまだ咲き続けそうな勢いです。(↓撮影:2023年5月3日)
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過去のきょう 2022 ナンキンハゼ 2021 オカノリ 2020 セキショウ 2019 ラッパズイセン(八重変異種) 2018 コウゾ 2017 ヘラノキ 2016 ザイフリボク 2015 トウゴクミツバツツジ 2014 ユキモチソウ 2013 ムレスズメ 2012 プリムラ・ブルガリス 2011 エイザンスミレ 2010 クスノキ 2009 フサザクラ 2008 トウモクレン 2007 マツバウンラン 2006 オニタビラコ 2005 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ) 2004 ハウチワカエデ

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4月18日(火) オノエマンテマ(カーペットカスミソウ、ジプソフィラ)

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俗にカーペットカスミソウと呼ばれていて、茎葉は這うように広がります。寒さに強くて簡単に冬を越し、蔓が鉢からあふれて懸崖作りの趣きです。
桜が終わるころから一気に花が開き出しました。花の表側では放射線状の筋に過ぎない赤紫色が、蕾や花の裏側では滲むように広がって目立ちます。
そんなかわいい見かけに反して素性がややこしくて困ります。標準和名はオノエマンテマで、ナデシコ科ということからマンテマ呼ばわりを見当違いとは言えなくても、ふつうマンテマと言えばシレネの類いなので、だいぶ無理筋に思えます。
そしてオノエも唐突です。漢字なら尾上と当てるものの、決して歌舞伎役者の家名ではなく、尾上は峰(を)の上、つまり山の高い場所を言っています。原産地がヒマラヤ方面なので、それを表現したかったのでしょうが、これもいささか強引です。
さらに、学名はGypsophila cerastioidesとする資料ばかりでも、YListはこの属名をシノニムとし、標準はAcanthophyllumです。恥ずかしながら、当ブログではこの属名の植物はまだ一つも収録していなくて、比較物がありません。
さてこんな学習をした結果、これをどう呼ぶべきかわからなくなりました。我が家のこの鉢植えを見た人が名前を尋ねたら、その人は上記のグダグダをすべて聞かされる羽目になります。近所の皆さん、絶対に質問はやめておきましょう。

過去のきょう 2022 ミミナグサ 2021 サルスベリ 2020 フジ(ノダフジ)、イチョウ、ヤマグワ 2019 グレビレア・ホワイトナイト 2018 レンリソウ 2017 オクノカンスゲ 2016 ブルンネラ・ジャックフロスト 2015 イヌノフグリ 2014 カシワ 2013 キケマン 2012 シダレヤナギ 2011 シラカシ 2010 コクサギ 2009 ハボタン 2008 シモクレン 2007 ホオノキ 2006 イロハモミジ 2005 ツルニチニチソウ 2004 ハクモクレンとコブシ

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4月17日(月) サイゴクミツバツツジ

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ミツバツツジに東国版があるなら西国版があって当然とは思いながら、この先、北国とか南国バージョンが出てこないことを祈りたくなります。
このツツジが間違いなくミツバツツジであることは萌え出した葉が示しています。そしてふつうのミツバツツジとの違いとして雄シベが10本です。ただ雄シベ10本はトウゴクミツバツツジも同じことで、サイゴクはその10本に長短があります。
よくもまあ細かく違ってくれることよ…と呆れながら、そんな細部よりはこのあでやかに濃いピンク色がサイゴクミツバツツジの一番の見どころに思えます。

過去のきょう 2022 キョウチクトウ 2021 ロマネスコ 2020 ハナツルボラン 2019 ヤグルマギク 2018 トチュウ 2017 ホウキモモ 2016 シロバナマンサク(フォザギラ) 2015 リョウブ 2014 キバナカタクリ 2013 オンツツジ 2012 ソラマメ 2011 ミツガシワ 2010 アズキナシ 2009 バッコヤナギ 2008 イスノキ 2007 ネギ 2006 エノキ 2005 アカメガシワ 2004 ハタザクラ

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4月16日(日) カイケイジオウ

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ジオウは言わずと知れた地黄で、生薬の有名どころです。血行を良くし、滋養強壮効果があるというので、いろいろな漢方に処方されます。
そのジオウの一品種で、中国河南省・懐慶に産するのでカイケイジオウです。とりあえず薬としてお世話になる予定はないので、生薬原料となる根茎はスルーして、色合いの美しい花だけに注目してみました。
とは言え、葉も案外に整った姿で、これなら十分にお庭のスター候補です。

過去のきょう 2022 グレコマ(斑入り品・2種) 2021 ハクサンボク 2020 アカシア・フィンブリアタ(ブリスベンワトル) 2019 アズマシャクナゲ 2018 キャッツテール 2017 コヤブレガサ 2016 ヒトリシズカ 2015 ゴウダソウ(ルナリア) 2014 ササベザクラ 2013 チゴユリ 2012 コブクザクラ 2011 キクモモ 2010 ウラシマソウ 2009 ザゼンソウ 2008 アオキ 2007 カーネーション 2006 ヒメツルニチニチソウ 2005 ハタザクラ 2004 ハタザクラ

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4月15日(土) コショウノキ

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この実の付き方を見て、2月初旬の純白の花を思い出しました。たしかに花もこうして1カ所ごとにたくさんまとまって咲いていたのです。
花のときと同じ木を撮影していて、あれは雌株(コショウノキは雌雄異株)だったとわかりました。いまにして思えば、花芯の色が薄く、雄花ではありませんでした。
となると、次の冬は雄花の黄色い葯にフォーカスしてみたいし、その前に雌株のこの実が真っ赤に熟すまで追跡し、胡椒風味を確認する必要もあります。
いやいや、そう言えば同属のジンチョウゲの実にはまだかすってもいなくて、日本には雌株がないというのが定説でも、まさかの遭遇を夢見たりもします。

過去のきょう 2022 ヒメツルニチニチソウ(斑入り・白花) 2021 ハツカダイコン 2020 チユウキンレン 2019 ミズバショウ 2018 メグスリノキ 2017 オオバベニガシワ 2016 ウコン(桜) 2015 コンロンコク 2014 センダイタイゲキ 2013 ココノエ 2012 アネモネ 2011 ハタザクラ 2010 ハシバミ 2009 ハリエニシダ 2008 ウスバサイシン(ミドリウスバサイシン) 2007 ラショウモンカズラ 2006 ヤブタビラコ 2005 シロバナハナズオウ

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4月14日(金) ニラモドキ

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近い仲間(Nothoscordum=ハタケニラ属)だとハタケニラキバナハナニラを収録しています。南北のアメリカ大陸にふつうに分布するそうで、野の花です。
ニラとは呼ばれても、いわゆるニラ臭はありません。しかし現地ではcrowpoison(カラス毒)という通称を持っていて、先住民の間にそんな用途があったのでしょう。どの部位が危ないのかわからないので、口には入れないのが無難です。
とは言いながら、見た目はハタケニラよりはずっと美的です。鉢や花壇に密植し、春爛漫の眺めを毎年(多年草)楽しむのが安全な付き合い方です。

過去のきょう 2022 バニーテール 2021 テリハノイバラ 2020 イヌリンゴ(ヒメリンゴ) 2019 クレマチス・アーマンディ・アップルブロッサムとクレマチス・アーマンディ・リトル・ホワイト・チャーム 2018 ワダソウ 2017 ツリガネズイセン(ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ) 2016 ムサシアブミ 2015 カキドオシ 2014 ハシバミ 2013 コスミレ 2012 レンギョウ 2011 スギ 2010 サルトリイバラ(サンキライ) 2009 オオイワウチワ 2008 ハナノキ 2007 ムレスズメ 2006 コオニタビラコ 2005 アケビ

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4月13日(木) クマヤナギ

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花はかつて6月末に掲載しました。そこから考えるに、枝を賑わしているこのカプセル状の物体を蕾と思うのはそれほど見当外れではありません。しかし、いくら老眼が進んだからと言って、これが花蕾に見えるようになったら終いでしょう。
クマヤナギの実というのはやたらノンビリさんで、前年夏にできたものが丸一年かけて緑→赤→黒と熟します。したがって、前回の写真では花の横で実が真っ赤に膨らんでいたわけです。ただ、たった1個しかないものを試食ともいかず、完熟にもやや間がある状態でした。今年のこの稔りの良さに期待が膨らみます。
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そして、我と我が身を締め上げる蔓です。前回は「どうして柳?」という疑問を濃厚に残しながらの掲載だったのに、これならたしかに柳を名乗って可です。

過去のきょう 2022 セイヨウニンジンボク 2021 ゲンゲ(レンゲソウ) 2020 ニンニク 2019 カワラタケまたはミダレアミタケ 2018 メギ 2017 ザイフリボク 2016 ミツバツツジ 2015 ニワザクラ 2014 レンプクソウ(ゴリンバナ) 2013 ミツバツツジ 2012 プリムラ・ジュリアン 2011 オウショウクン 2010 ニッコウネコノメ 2009 オオリキュウバイ 2008 タピアン 2007 ムラサキケマン 2006 スズメノテッポウ 2005 シロバナタンポポ

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4月12日(水) ケール(カリーノケール)

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もっぱら青汁として消費されるだけみたいな印象があっても、ケールは当然ながらふつうに食材として使えます。葉や茎そして花も、調理法はいろいろです。
もっとも、花がここまで咲いてしまうと食感は保証しません。穂の先端部にはまだ蕾がたくさんついていて、花ならそんな状態が食べごろのようです。
ところで、ケールと一口に言っても品種がいろいろあることには5年前に泣きを入れました。あそこから大した進化はなくても、あの写真と今回の被写体はたぶん同じでカリーノケールのようです。葉の縁がチリチリなのが愛らしい(カリーノ)のだそうで、パセリが巨大化しただけみたいと思ってはいけないようです。

<追録> 茎がまるでわさびのように見えます。(撮影:2024年1月29日)
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過去のきょう 2022 スターチス(リモニウム) 2021 シラカンバ 2020 コクサギ 2019 ウンリュウヤナギ 2018 モモイロバイカイカリソウ 2017 ツクシスミレ 2016 サルオガセ 2015 ヒイラギソウ 2014 クロモジ(雌花) 2013 ヒトリシズカ 2012 ユキヤナギ(ピンク) 2011 アマナ 2010 エンレイソウ 2009 ホソバアカメギ 2008 クレマチス・白万重(しろまんえ) 2007 プリムラ・マラコイデス 2006 オオベニウチワ(アンスリウム・アンドレアナム) 2005 ハナカイドウ

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4月11日(火) ウミネコ

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ウミネコというのはカモメ属の水鳥で、沿岸部でよく見ます。そのウミネコがどうして桜なのか、とても不思議で突拍子もないネーミングです。
しかし、これを作出(マメザクラオオシマザクラ)した人がイギリスのイングラムさんと知れば、かなり頷けます。彼は先日掲載したタイハク(太白)を日本に里帰りさせてくれた我が国桜会の恩人で、かなり日本贔屓でした。したがって、日本の海でなじみ深い水鳥の毛色をこの白い桜に重ねたと考えるのは無理がありません。
ただ、花色が白いだけで品種を見定めるのは無理な話です。写真のように枝がピュウピュウと縦にのびるのがウミネコの特徴で、たしかにちょっと独特です。

過去のきょう 2022 早咲きアジサイ(品種未詳) 2021 グラプトペタルム・パラグラエンセ 2020 ネギ 2019 コイワウチワ 2018 クロキ 2017 ウスガサネオオシマ 2016 クヌギ 2015 ジューンベリー 2014 ヒキノカサ 2013 ミカイドウ 2012 ヤブレガサ 2011 アオキ 2010 ヒメウズ 2009 タンチョウソウ(イワヤツデ) 2008 八重咲き水仙・エルリッチャー 2007 イカリソウ 2006 ゲンゲ(レンゲソウ) 2005 ハタザクラ

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4月10日(月) キツネアザミ

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無粋なスケールに代わり、オオイヌノフグリがこの根生葉のコンパクトさを示してくれていました。そんなサイズのわりには、ずいぶん凝ったつくりの葉です。
撫でてみると刺がなくて、アザミっぽい姿に反して優しい手触りです。この感触とか、葉裏の白さとか、これはどうやらキツネアザミの春の姿です。
過去2回の掲載はどちらも5月中旬で、つまりそのころ丈も高くなり花が咲き、ようやく認識できていたわけです。それを花のないこの季節にとらえることができたのはけっこう地味ィ~な喜びです。花後の綿毛は去年撮影していて、あれが秋に発芽して冬を越す:::つまりキツネアザミは二年草ということも新しい学びです。

過去のきょう 2022 フリージア 2021 ドドナエア 2020 ケヤキ 2019 アメリカハナズオウ 2018 ヒゴスミレ 2017 ハボタン 2016 イワウチワ 2015 ムサシアブミ 2014 アカシデ 2013 タチイヌノフグリ 2012 ヒカゲツツジ 2011 スギナ(ツクシ) 2010 カタクリ 2009 ベニコブシ 2008 ライラックワンダー 2007 ジロボウエンゴサク 2006 ヤハズエンドウ 2005 アオキ

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4月9日(日) ホソグミ(ロシアンオリーブ)

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近くに寄ったら香気がブワッと来襲しました。花街のお姉様に囲まれたらこんなだろうかと、実体験のない爺さんは想像を膨らませるのみです。
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いまにして思えば、10日ほど前、蕾の数がけっこう破天荒でした。昨秋、実の付き方に驚いたのは早計で、これなら今年は!というのは単なる欲張りでしょう。これだけの花がすべて結実したら、さすがの丈夫な木もくたびれます。
個々の花を見ればたしかにグミの形をしていても、これだけ密集されるとなにか別のものに思えてしまいます。また、葉の生長はここまで意外とゆっくりです。葉芽が解けるとぐんぐん葉を広げる木が多いなか、ちょっと独特のペースです。

<追録> 花のあと、実が見つからず焦っていました。5月後半になって、ようやく「あった、あった!」です。葉もしっかり生長しています。(撮影:2023年5月27日)
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<補注1> 10月になって確認したら、実が一つも見つかりません。自分の見落としであればいいのですが…。(2023年10月6日
<補注2> いくら老眼が進んだとは言え、見落としなどではありませんでした。いったんできかけた実は完全に消失したようです。(2023年11月21日

過去のきょう 2022 ヤナギバアカシア(アカシア・フロリブンダ) 2021 スズラン 2020 オオカワヂシャ 2019 トキワマガリバナ(イベリス・センパビレンス、トキワナズナ) 2018 ショウドシマレンギョウ 2017 ヤブデマリ、イヌシデ、ボケ 2016 イヌブナ 2015 マロニエ(セイヨウトチノキ) 2014 キジムシロ 2013 フウ 2012 スズメノヤリ 2011 ヒノキ 2010 イヌコリヤナギ 2009 ベニバナトキワマンサク 2008 ムラサキウンラン(ヒメキンギョソウ、リナリア) 2007 セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ・レプタンス) 2006 チョウセンレンギョウ 2005 ドウダンツツジ

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4月8日(土) スミレサイシン

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ほんのりと淡い紫色が安定しているのがこのスミレの特徴です。花色の変化幅が大きいスミレに比べたら、なかなか素直というか、探す者に優しい性質です。また、花の後ろに突き出す距が太くて短いこともわかりやすいポイントです。
そして、この特徴的な葉です。形がウスバサイシンのそれに似るとして、名前にもサイシンが使われました。スミレとしては大きく広く、葉脈がクッキリです。
ついフラッシュを使ったくらいの薄暗がりを好むので、日向で咲き誇るスミレ類とはやや異質です。太い根茎を持ち、それがかつては食用にされたそうで、サイシンの意味が「細」くて辛い根に拠っていたことを思うと、やや「看板に偽り」です。

過去のきょう 2022 タガラシ 2021 モチノキ 2020 ジューンベリー 2019 ベニユタカ(紅豊) 2018 ニオイカントウ 2017 ウラシマソウ 2016 ホウチャクソウ 2015 マルバスミレ 2014 リキュウバイ 2013 ユーフォルビア・ラクテア 2012 カツラ(雌株) 2011 ワビスケ(数寄屋)  2010 ジロボウエンゴサク 2009 シロバナアケビ 2008 ヤマザクラ 2007 バイモ 2006 ムシクサ 2005 ヒサカキ

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4月7日(金) スルガダイニオイ(駿河台匂)

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桜餅の香りがとても強く漂うというスルガダイニオイがごく近所に植えられて、冬芽のときから開花を楽しみに待ちました。今年は桜花の捗りが異様に早く、染井吉野がもうほとんど終わりです。「もしや」とここを訪ねたら、おぉ、咲いていました。
しかし、あまりに若すぎました。あるいは植栽翌年なので、まだ勢いが出ないのかもしれません。枝のところどころでこうしてチラホラ開いているだけでした。
さらに、花数が少ないせいか、低い場所で開いていないせいか、肝心の香りがまったくわかりません。そもそも自分の鼻は感度が悪いので、この木がもう少し勢いを得たころに、助手同行の上で再撮影が必至です。
とりあえず今年は大輪一重の花の姿と、染井吉野と入れ替わりの開花タイミングを確認できただけで大収穫としておきましょう。

過去のきょう 2022 スモモ 2021 プリムラ・ジュリアン・ピーチフロマージュ 2020 カラシナ(セイヨウカラシナ) 2019 リカステ 2018 アベマキ 2017 エゾニシキ 2016 ツクバネウツギ 2015 ロドレイア・ヘンリー 2014 センボンヤリ 2013 レンギョウ 2012 アオイスミレ 2011 ガマズミ 2010 アズマネザサ 2009 トキワイカリソウ(白花) 2008 ベニコブシ(ヒメシデコブシ) 2007 ノウルシ 2006 スモモ 2005 スギナ

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4月6日(木) オオサンショウモ

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本当は「オオ」きくないふつうのサンショウモ(注1)から収録したかったのに、だいたいにこういうものは順逆になります。「ふつう」だと葉が「オオ」のようにたたまれないので、サンショウの葉に似るからという命名の謂われがわかりやすかったはずです。
もっとも、どちらもSalvinia(サンショウモ属)ではあります。水草なのにシダ植物という分野はデンジソウで学習済みなので、花を待つドジは踏みません。
在来種であるサンショウモと違いオオサンショウモは熱帯アメリカの産で、観賞用のものが逸出して殖え、危険視されています。当然ながら、似た環境を好むサンショウモが駆逐される懸念があり、その発見を急がなくてはなりません。

<補注1> サンショウモ(暫定)を収録しました。(2023年7月27日
<補注2> ナンゴクサンショウモを収録しました。(2023年8月14日

過去のきょう 2022 ディーフェンバキア・ホフマニー・エクソチカ 2021 ベニバナトキワマンサク 2020 モモ(ハナモモ・源平) 2019 グレビレア・プーリンダクィーン 2018 フタバアオイ 2017 セントウソウ 2016 セリバオウレン 2015 ヤブカンゾウ 2014 ハナイカダ(雄株) 2013 グズマニア・ヒルダ 2012 シダレカツラ 2011 ラッパズイセン 2010 イチリンソウ 2009 カランコエ(八重) 2008 ノボロギク 2007 トウダイグサ 2006 センボンヤリ 2005 ボタン

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4月5日(水) チョウノスケソウ

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チョウノスケは人名で、須川長之助さん、明治の御代、世界的な植物学者マキシモビッチの助手として日本の植物を採集した人です。
彼が初めてこのバラ科の常緑小「低木」を世に知らしめました…というのは撮影後にわかったことで、撮るときは根もとなどまるで意識しませんでした。似たもの同士のチングルマも、あの背丈なのに木本で、この手の植物は油断なりません。
実際、チョウノスケソウはミヤマチングルマとも呼ばれ、花後にできる綿毛の様子がとても似ています。ただ、両者は葉がまったく違い、チョウノスケソウのそれは刻み模様の入った小判を思わせ、いっときリッチな気分を味わえます。

過去のきょう 2022 カシグルミ 2021 リプサリス(ネベスアルモンディーとバッキフェラ) 2020 ヒキノカサ 2019 パフィオペディルム・オリビア 2018 ザクロ 2017 ネコヤナギ 2016 アケボノツツジ 2015 ミシマザクラ 2014 オキナグサ 2013 デンドロビウム・ピンクドール・エレガンス 2012 ウバユリ 2011 ニワトコ 2010 ノウルシ 2009 シナミズキ 2008 ヤマモモ 2007 キランソウ 2006 ミケリア・マウダイエ 2005 レンギョウ

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4月4日(火) ソナレムグラ

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写真左端に突き出した小指の太さが17mmです。下手をすると見落としてしまいそうに可憐な花です。そしてさらに小さな葉は艶めいてエメラルドのようです。
「ソナレ」は磯馴で、海浜に育つことを示します。この名前を持つ植物としては、去年の夏にソナレマツムシソウを収録したばかりです。
それに比べれば「ムグラ(葎)」の名前はお馴染みです。ソナレムグラと同じアカネ科メンバーだと、ヤエムグラを筆頭にキクムグラメリケンムグラハナヤエムグラを載せているし、科が違って性質がやや凶暴なカナムグラは何度も取り上げています。
ウグラやモグラとも発音したようで、密に生えてブッシュ状になることを示します。ソナレムグラもこんな風に混んで広がり、蕾もあれば実もできていて、前年の殻もたくさん見えます。葉の貯水能力も高そうだし、小さくても見上げた逞しさです。

過去のきょう 2022 ユーフォルビア・アスコットレインボー(ユーフォルビア・ゴールデンレインボー) 2021 タラノキ 2020 ヤエノオオシマザクラ 2019 ボタンクサギとカシワバアジサイ 2018 イタドリ 2017 ハナニラ 2016 オオミスミソウ(ユキワリソウ) 2015 ハラン 2014 アブラチャン 2013 ソシンカ 2012 オオカンザクラ 2011 キクザキイチゲ 2010 ハナニラ 2009 チョウジザクラ 2008 ノジスミレ 2007 アザレア 2006 ヤブレガサ 2005 カタクリ

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4月3日(月) タイハク(太白)

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そそり立つ氷壁のように真っ白の眺めです。同じバラ科に「氷山」の名を持つアイスバーグがあるものの、雄大さで圧倒的にこの桜が上回ります。
かつ、白い桜と言えばオオシマを思い出しはしても、白の分厚さが違います。こちらはまるでフゲンゾウカンザンの花から色を抜いたような房が見事です。
日本ではいっとき失われていたのに、保存していた英国の桜研究家(注)が分け与えてくださったそうで、異国の篤志家に恩義を感じつつ眺めると一層きれいです。

<補注> この人=Collingwood "Cherry" Ingram氏が作出したウミネコ(桜の品種名)を収録しました。(2023年4月11日

過去のきょう 2022 アメリカヅタ 2021 ビオラ(ラビット系) 2020 ヒメオドリコソウ 2019 ゴエッペルチア・ゼブリナ 2018 ヨウコウ 2017 ハナノキ 2016 コナラ 2015 ヨコハマヒザクラ 2014 ツワブキ 2013 ミヤマカタバミ 2012 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ) 2011 ミヤマウグイスカグラ 2010 ムスカリ 2009 イトザクラ(シダレザクラ) 2008 イトザクラ(シダレザクラ) 2007 スノーフレーク 2006 ムクゲアカシア 2005 ムスカリ

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4月2日(日) グリーンベル

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花屋さんではお洒落にグリーンベルと呼ばれていても、これはどうしても蛸踊りにしか見えません。ただ、お顔を覗いてみたら、ああ、シレネでした。
ベースになったシレネ・ブルガリス(注1・2)は袋部分(萼)がもう少しスマートだし赤みを帯びがちです。欧州では煮たり揚げたり、生でサラダにしたりと立派な野菜です。和名もシラタマソウ(白玉草)で、やはり食品的なニュアンスが漂います。
それが園芸改良(注)されたら、蛸の空中浮揚になりました。こうなると和名もフウリンカ(風鈴花)と変化します。もう少し暑くなったらこれを風鈴に見立てるのも悪くないにせよ、まだ少し肌寒いせいか、グリーンベルでよしとしましょう。

<補注1> グリーンベルについて、シレネ・ブルガリスの園芸種という解釈をしましたが、開発ナーセリーやネーミングの経緯を探り当てることができません。上掲記事内容はあくまで自分の個人的な解釈(推測)です。
<補注2> グリーンベルの母種であろうと考えたシレネ・ブルガリス(和名:シラタマソウ)を収録しました。(2023年5月6日

過去のきょう 2022 花かんざし 2021 マツマエハヤザキ(松前早咲) 2020 コボタンヅル 2019 ベニノキ 2018 ノラボウナ 2017 ラッパズイセン 2016 スミレ 2015 ヒメスミレ 2014 レンギョウ(雌花) 2013 ムユウジュ 2012 サルココッカ・コンフサ 2011 ヤマコウバシ 2010 ゴンズイ 2009 テンダイウヤク 2008 イチハツ 2007 ヤマエンゴサク 2006 ニリンソウ 2005 シデコブシ

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4月1日(土) センダイヤ(仙台屋)

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創業者のふるさとを屋号にすることはかつてよく行われていて、街の和菓子屋には越後屋とか伊勢屋が目立ちます。大手だと、紀伊國屋書店は創業の田辺家が紀州にルーツを持つことからの名乗りだそうです。
そしてこの桜の銘・仙台屋です。仙台はもちろんあの奥州仙台のことで、江戸時代、仙台出身の佐伯氏が遠く離れた高知城下で呉服屋を始めたそうです。そのお庭に植えられていたのがこの桜で、故郷のベニヤマザクラだろうとされています。
それを見初めたのが高知生まれの牧野博士で、おかげでこの桜は斯界の有名ブランドとなりました。ヤマザクラの変種(園芸種)という立場は志木のハタザクラと同じなのに、先生、ハタザクラにも惚れてくださっていれば…と無念です。

過去のきょう 2022 ケブカルイラソウ 2021 プリムラ・アンティークマリアージュ 2020 フデリンドウ 2019 ハルユキノシタ 2018 オオバヤシャブシ 2017 マダケ 2016 シロキンギョバツバキ 2015 アマギヨシノ 2014 ショウジョウバカマ 2013 レウイシア 2012 シャガ 2011 ヒイラギバツバキ 2010 クヌギ(雄花) 2009 イカリソウ 2008 アカシデ 2007 カテンソウ 2006 アブラチャン 2005 ユスラウメ

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