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1月31日(火) オニジュロ(ワシントンヤシモドキ)

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意外に素早く、ワシントンヤシのお友達を見つけてあげました。いや、お友達と思うのは傍目の無責任さで、本人たちは「チッ、あいつなんか」かもしれません。
ワシントンヤシの別名はオキナヤシ、対するにこのオニジュロは別名がワシントンヤシモドキ、またはオキナヤシモドキ、徹底的に「モドキ」路線です。
もちろん分類的にも同属(Washingtonia)で、両種の見分けは困難だそうです。そのわかりにくい違いのなかでやや頼れそうなのが幹の径で、モドキさんの方がスリムなのだと言います。言われれば、かなり頼りなげではあります。
あとはモドキさんの方が少しばかり寒さに弱いと資料にはあっても、こんなものをお庭に植える人は極少でしょうから、これは多分に役立たず情報です。

<補注> アリゾナ州グレンデールのオニジュロを取り上げました。(2024年2月25日

過去のきょう 2022 カナクギノキ 2021 ピレア・モリス・ムーンバレー 2020 グリーンドラム 2019 フィロデンドロン・シルバーメタル 2018 クロウメモドキ 2017 メマツヨイグサ 2016 パイナップル 2015 ヒイラギナンテン 2014 シネラリア(サイネリア、フキザクラ) 2013 アロカシア・グリーンベルベット 2012 モクセンナ  2011 ウメ 2010 ベニヒモノキ 2009 ネズミサシ 2008 サネカズラ 2007 ヤマアイ 2006 ヤダケ 2005 シナマンサク

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1月30日(月) ウサギゴケ(ウトリクラリア・サンダーソニー)

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画面左端に見える2個の花で、この植物の名前(和名)が納得できます。ところが、そんなかわいい顔に反してこれは食虫植物で、スケール代わりに差し出した指(爪)の上方に見えているのが、たぶんこの植物の捕虫器官です。
湿地を好み、そこに住むミジンコなどを捕食します。ウサギの顔をした花が虫をパクパクやったらスゴイ!のに、それはなくて地味な食虫形態です。
タヌキモ属(Utricularia)はこれが4番目の収録で、いままでの3つ(↓)とはいささか毛色違いになりました。南アフリカ共和国の産なのに、ニュージーランドでは侵略種指定されているそうで、やっぱりコヤツ、「危険なウサギ」みたいです。

<既収録のタヌキモ属・掲載順>タヌキモ(詳細不明)とコタヌキモ ☆ オオバナイトタヌキモ

過去のきょう 2022 スノーバナナ 2021 ユズ 2020 コウトウシュウカイドウ 2019 キンゴウカン 2018 コシノカンアオイ 2017 ヒゼンマユミ 2016 ツクバネガシ 2015 アガベ・吉祥天 2014 タチバナ 2013 ヒトツバヒイラギ 2012 シモバシラ  2011 テイカカズラ 2010 シンビジウム(愛子さま) 2009 オオイタビ 2008 シロミノマンリョウ 2007 ノシラン 2006 マンサク 2005 ホトケノザ

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1月29日(日) ホソグミ(ロシアンオリーブ)

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2カ月前の初登場のときは実がドッサリコで、かつ葉もワッサワサだったことを思うと、さすがに冬もここまで来て寂しい風情です。しかし、それぞれの枝先には案外に元気そうな葉が残っています。ふつうに考えれば、根から近い部分に養分が届きやすいはずなのに、一番遠くに生気が存在する(注)理由が想像できません。
それはさておき、秋には見落としていたのが白いフェルトでコーティングしたような枝の美しさです。そして、そこに等間隔で並ぶ冬芽がキュートです。
前に埼玉南部の寒さの底を調べたら、ちょうどいまごろがそうで、来月になれば気温は毎日右肩上がりになるのでした。さてホソグミの芽がいつごろ割れ出すものか、この白い枝に若緑の葉が映える日を、指折り数えて待ちましょう。

<補注1> 同じような葉の残り方はタチヤナギの写真にも見えているし、ほかの樹種でも案外に見ているような気がします。
<追録> 冬芽は米粒を2個並べたみたいな形で、変態冬芽クラブのメンバーに推挙したくなりました。(撮影:2023年2月5日)
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<補注2> 花はとても密に、そして香り高く咲きました。(2023年4月9日

過去のきょう 2022 セイランノキ 2021 アマハステビア(ステビア) 2020 コバノズイナ 2019 ラケナリア・ビリディフロラ 2018 ハンノキ 2017 ニホンスイセン 2016 キチジョウソウ 2015 ブラシノキ 2014 リュウノウギク 2013 ビカクシダ 2012 カザンデマリ  2011 クリスマスローズ(ニゲル) 2010 ヒメアリアケカズラ 2009 イモカタバミ 2008 イスノキ 2007 シキミ 2006 ニシキギ 2005 ハナカンザシ

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1月28日(土) ホウビカンジュ

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鳳凰の尾のように長く垂れ下がるので鳳尾(ほうび)、そして和名後半のカンジュは貫衆(貫眾)です。ここがちょいと教養垂れ流し臭いところで、ヤブソテツのことを中国でこう呼び、そこから広くシダ類の意味でカンジュとしたのでした。
分布は吐噶喇列島以南とあって、お次は地理の勉強です。吐噶喇(とから)の意味自体が「諸説あり」だそうで、もぉ、全身が面倒の塊みたいなシダです。
屋久島の南40kmあたりから連なる小島の群れが吐噶喇で、奄美まではまだ100kmもあります。つまり、そこまで南洋の密林ではない、そんな地域の岩とか木に着生するそうです。資料写真だと、崖の上からバオバオと垂れ下がる様子がとらえられていて、飲み屋の縄暖簾よりは少しだけ情緒のある景色を作り出しています。

過去のきょう 2022 ヘリコニア・ロストラタ 2021 ヒマラヤスギ 2020 ヌカキビ 2019 ヌルデ 2018 シモバシラ 2017 ジャボチカバ(キブドウ) 2016 ギンゴウカン 2015 ツタバウンラン(ツタガラクサ) 2014 ハイドゥン(ベトナムツバキ、カイドウツバキ) 2013 イヌシデ 2012 ブロッコリー(ミドリハナヤサイ)  2011 ワルナスビ 2010 アレッポマツ 2009 タガラシ 2008 タンキリマメ 2007 ガガイモ 2006 ダイオウマツ 2005 カンザキアヤメ

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1月27日(金) モモタマナ

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この複雑な枝振りがモモタマナの大きな取り柄です。そこに団扇のような葉が繁くつくので、原産地の熱帯域では良い日陰をもたらす木として愛されています。
日本でも小笠原や琉球列島には分布していて、沖縄ではコバテイシまたはその変化形のような呼び方で親しまれています。(これら和名の語源も含め、敬愛するGKZ植物事典さんが豊富な写真でこの木を取り上げています)
自分が今回撮影した木はわりと長く眺めてきたものなのに、花も実(注)もまだ一度も見ていません。シクンシ科の仲間であるシクンシには愛想良く花を見せてもらっているので、このモモタマナにもそろそろニッコリ微笑んでもらいたいものです。

<補注> 八重山の地で実をたくさん見て、ついでに紅葉と板根も撮影できました。(2025年1月8日

過去のきょう 2022 ゴマキ(ゴマギ) 2021 ハオルチア・ベヌスタ 2020 ヒメウコギ(ウコギ) 2019 スギノハカズラ(アスパラガス・デンシフロルス、アスパラガス・スプリンゲリ) 2018 ハクウンボク 2017 ジグザグカクタス(フィッシュボーンカクタス) 2016 ウチワサボテン(赤烏帽子) 2015 ニワトコとオニグルミ 2014 アマドコロ 2013 ミズカンナ 2012 カジイチゴ  2011 メリケンカルカヤ 2010 コウヤボウキ 2009 レモン 2008 アオキ 2007 パンジー 2006 ヒノキ 2005 オキザリス・バーシカラー

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1月26日(木) ヨウシュヤマゴボウ

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一昨夜からの寒波については、先週から「予告」が頻々とあったのに、「またハズレるんじゃ?」と斜交い(はすかい)に構えていた爺さんは大慌てです。
そこへ行くと、こういう野草は予報も聞けなければ泥縄の対策などするわけもなく、泰然自若を絵にしたような落ち着きぶりです。もはや養分補給の道など完全に絶たれているはずなのに、この美しい色合いを残す実はなんとしたものでしょう。
おっと、補給が追いつかずに弾薬も食料も事欠いたまま、委細かまわず突撃する兵隊さんがどこかにいた気がします。数カ月、そうやって命を的にすれば贖罪ができるとそそのかす人間の汚さを、野の草はどう見ていることでしょう。

<過去掲載のヨウシュヤマゴボウ・収録順> ☆ 花 : 2004年6月23日 ☆ 黒熟した実と色づいた葉 : 2004年11月8日 ☆ 緑から黒までの実・花・葉 : 2013年8月18日

過去のきょう 2022 マッソニア・ロンギペス 2021 ニオイニンドウ(ハニーサックル) 2020 ユキワリイチゲ 2019 ベニバナトケイソウ 2018 センボンヤリ 2017 ニシキマツ 2016 ゴエテア・ストリクティフローラ 2015 ホソバヒメミソハギ 2014 コノテガシワ 2013 ソメイヨシノ(ほか3種) 2012 イワガネソウ  2011 ソシンロウバイ 2010 ジャノヒゲ 2009 アカマツ 2008 ニワウルシ 2007 ビオラ 2006 チンゲンサイ 2005 ジャノヒゲ

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1月25日(水) ステルクリア・ブレビッシマ

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記憶の襞をくすぐる花です。さて、くすぐられたらすぐにクシャミでもすればいいのに、「こそばいぞぉ」とブータレつつも、その「似たもの」を思い出せません。
幸いに温室の展示品なので札がついていました。Sterculia brevissima、ステルクリアねえ、やっぱりクシャミは出なくて、自分の索引と照合したら、セイランノキピンポンノキがこの属のメンバーでした。葉も花も、そこそこ似ています。
ただ、先行収録した二つはそれなりの和名をもらっているのに、このニューフェイスはまだ権兵衛さんです。属名だけでも歯ごたえがあるのに、種小名(ブレビッシマ)も記憶には馴染みにくそうです。このあとで素っ頓狂に真っ赤な実をつけるというので、その場面に出会ったときには大きなクシャミをしたいものです。

過去のきょう 2022 ズミ 2021 シャグマユリ(トリトマ、トーチリリー) 2020 アカタコノキ(ビヨウタコノキ) 2019 ストロマンテ・サングイネア・トリオスター 2018 ヒュウガミズキ 2017 ムラサキケマン 2016 キソウテンガイ(サバクオモト、ウェルウィッチア) 2015 コルディリネ・オーストラリス・レッドスター 2014 シラン 2013 オオツワブキ 2012 ドイツトウヒ  2011 セツブンソウ 2010 カニクサ 2009 シロマツ 2008 イイギリ 2007 コバノタツナミ 2006 ウツギ 2005 フユザクラ

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1月24日(火) ヒロハサギゴケ(ミヤコジマソウ)

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密やかに己の股間のモノを連想してむず痒くなりました。この葉っぱ、対生して、まん丸くて、皺が深くて、毛がショボショボして、うーむ、その方面からお叱りを受けるにしても、これはフグリソウと呼んでいいんじゃないでしょうか・汗。
ところが、これはそういう軽薄な葉っぱではなく、日本では宮古島(とその隣の小島=大神島)にしかない(ほかは台湾とか太平洋諸島)ので、その名もミヤコジマソウ===うーむむ、これはこれで軽薄な名付けですか。
…と揶揄するはた衛門みたいな輩が多かったせいか、標準和名はヒロハサギゴケと厳かです。たしかに、サギゴケのように地面を覆う匍匐性です。
白い(または薄紫)花が夏を中心に不定期に咲く(↓)ようで、今回の不謹慎な見立てはそれを写し込むことができなかったせいということにしておきます。

<追録> 無事に開花に出会いました。(撮影:2023年7月25日)
St_reptans230725

過去のきょう 2022 サチャインチ 2021 ドドナエア 2020 ジロボウエンゴサク 2019 コースト・バンクシア 2018 コチャルメルソウ 2017 ウメ(麝香梅) 2016 ウバメガシ 2015 ヒコウキソウ 2014 ナツミカン(ナツダイダイ、ナツカン) 2013 マチク 2012 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)  2011 ハクモクレン 2010 テイキンザクラ 2009 カボス 2008 キンシバイ 2007 ヒマラヤユキノシタ 2006 トキリマメ 2005 ヘクソカズラ

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1月23日(月) インドナガコショウ

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漢名をそのまま日本読みしてヒハツ(畢撥・蓽茇)と称されます。ナガコショウとかインドナガコショウという「身も蓋もない」呼び方と違って趣があります。ただし、標準和名はその悲しくて長い方なので、ヒハツはこっそりと使うことにします。
未熟の実(果序軸)を乾燥させたものが調味料や薬として珍重されてきました。香りはふつうのコショウ(↓)にやや劣るものの、その辛さと独特の味わいはいまも東南アジアを中心に世界で愛されていると言います(未体験につき、伝聞形 注2)。
雌雄異株なので、運が良ければここで春に雌花は見られるでしょうから、雄株もどこかにないものか、探し出してみたいものです。

<補注1> このインドナガコショウはコショウ科コショウ属(Piper)であり、ブログに収録済みの同属仲間は次のとおりです。(和名50音順)
キンマ ☆ コショウ ☆ タイヨウフウトウカズラ ☆ ヒハツモドキ(↓) ☆ ピペル・シルバチクム ☆ フウトウカズラ
Hihatu<補注2> 調味料・ヒハツ(ロングペッパー)は近所のスーパーでも売られていました。(←)
手始めにインスタントコーヒーに一振り入れてみたら、ゴールドブレンドがプラチナブレンドくらいに変身しました。香りが邪魔をすることなく、味に幅をもたらしてくれます。また、体(胃を中心に)が暖まる効果もありました。
<補注3> 別名のヒハツを本名にする「うらやましい」樹種があったものの、分類的には胡椒とちっとも関係ない種類でした。(2025年1月4日
<補注4> 八重山では島コショウと呼ばれ、インドナガコショウに対してはジャワナガコショウという名前を持つヒハツモドキを収録しました。(2025年1月5日

過去のきょう 2022 無花粉スギ 2021 シンニンギア・カージナリス 2020 ザイフリボク 2019 エスキナンサス・マルモラツス 2018 ツルアジサイ 2017 セキショウ 2016 ハートカズラ 2015 ユリノキ(ほか2種) 2014 ラッパスイセン 2013 アカハナワラビ 2012 シロヤマブキ  2011 シマオオタニワタリ 2010 セイロンマンリョウ 2009 ケヤキ・むさしの1号 2008 ニワトコ 2007 マンサク 2006 モミジバフウ 2005 ハボタン

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1月22日(日) チョウマメ(クリトリア)

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かつての写真(10月初旬撮影)でも、この豆は見えていました。時期的にはあれから3カ月が経過しているわけで、花は皆無でした。農作物とは違い、自然のものはわりとしぶとく長い期間にわたって実を作り続けるものです。
と言うのも、今回の写真でもすでに乾燥豆が収穫できそうな状態の莢がある一方、指を添えたものなどは案外に瑞々しい手触りでした。若い豆なら食用(注)になるというので、庭の手ごろなものをちょいちょい収穫する感じなのでしょう。
見た目はサヤエンドウインゲンマメの中間でしょうか。食レポができないのは悔しいとしても、なにもチョウマメまでねぇ…とあきらめました。

<補注> 豆ではなく花が飲用なのでした。(2024年10月19日
<追録> 種が売られているのを知り、莢状態(けっこう固い)のままを入手してみました。いままで見てきたふつうの一重咲きに加え、八重種もあります。来年は窓の日除けになってくれることを期待しています。(購入:2024年10月末)
Cl_ternatea_seed

過去のきょう 2022 チランジア・ヒューストン 2021 セッコウボク 2020 サラシナショウマ 2019 ヤハズヤシ 2018 ハイゴケ 2017 クサトベラ 2016 キンヨウボク 2015 ヘラオオバコ 2014 カジイチゴ 2013 マテバシイ 2012 フモトシダ  2011 オヒルギ 2010 イクソラ・コッキネア 2009 ヒメリュウキンカ 2008 チョウセンゴミシ 2007 シュロチク 2006 サンシュユ 2005 イヌビワ

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1月21日(土) ミヤマトベラ

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お正月の黒豆が、うわ、また出たか!? 子供のころはうれしい食べものだったのに、大人になったら、甘く煮た豆にはなかなか箸がのびませぬ º·˃̣̣̥⌓˂̣̣̥ ‧º
と思ったほどに立派な黒豆です。丹波篠山産と偽っても良さそう ヾ(・ω・`)
それなのに、この木の名前はミヤマトベラだそうで、こんな立派なお豆が完全に無視されています。さらに「葉がトベラに似る」と言われてもねえ (๑╯ﻌ╰๑)
マメ科ミヤマトベラ属というのは、ここに初めての収録になります。同属仲間はあと台湾に1種あるだけのようで、けっこう貴重な出会いでした。関東南部以西の、ジメッとした森を好むそうで、夏にそういうところで花を見たいものです。

過去のきょう 2022 シナユリノキ 2021 カニクサ 2020 カロケファルス・プラチーナ(クッションブッシュ) 2019 アザミゲシ 2018 イチジク(ほか2種) 2017 ビカクシダ 2016 オキザリス・レグネリー 2015 ハゼノキ 2014 シュンラン 2013 房咲き水仙・ペーパーホワイト 2012 フィクス・プミラ(オオイタビ)  2011 ジュズサンゴ 2010 クマシデ 2009 ワビスケ(太郎冠者) 2008 トベラ 2007 マルバインドゴムノキ 2006 ガマズミ 2005 コウヤボウキ

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1月20日(金) ジャワ・ジンジャー(ヘディキウム・ホースフィールディー)

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はち切れた黄色い莢から真っ赤な種の連なりが露出していました。熟し過ぎて爆発したゴーヤを思い出したし、同じ配色の蘭を連想もしました。
ショウガ科シュクシャ属(Hedychium)の仲間としては、ここにハナシュクシャニクイロシュクシャを先行収録しています。このジャワ・ジンジャーの花はあれらほど賑やかではないらしく、今回撮影した2カ所でも開花には気づきませんでした。
当然にその花はしっかりとらえたいし、葉の美しさももう少し表現してあげたいので、また違う季節にも、再度・再々度、ジトーッと迫ってみることにします。

過去のきょう 2022 コダカラベンケイ 2021 オタフクナンテン 2020 ネオレゲリア・ピンクセンセーション 2019 ピンポンノキ 2018 ガーデンハックルベリー 2017 トレベシア・パルマタ 2016 ウナズキヒメフヨウ 2015 ヤマアイ 2014 キンカン 2013 ヤマハンノキ 2012 木立性ベゴニア ・オレンジルブラ 2011 カラテア・クロタリフェラ 2010 チンカピン 2009 ムベ 2008 シモバシラ 2007 バコパ・コピア・ガリバーライラック 2006 カンツバキ 2005 チョウセンレンギョウ

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1月19日(木) マルバプルメリア(プルメリア)

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プルメリア(P. obtusa)の木を上から眺めるという珍しい体験をしました。初めてここに収録したときはその和菓子みたいな花だけに目を奪われ、葉、しかもその先端にこそこの木の個性・独自性があるとは思いもしませんでした。
これだけ大きな木が花盛りだったら…という欲目は捨てきれなくても、今回はこの葉の美しさだけを堪能しなさいという草木の神の思し召しでしょう。
じつに優美なアールの造形で、見下ろしているのではなく、これがそのまま見上げた図だと思えば、南洋のコテージの天井扇に見えてきます。床に寝転んで、その微風を額に感じていたら、すぐに深い眠りに落ちることでしょう。

<補注> マルバプルメリアの枝の逞しさを堪能しました。(2023年10月16日

過去のきょう 2022 セイヨウハシバミ 2021 コガマ 2020 シンジュノキ(ハッピーベリー) 2019 ヤッコカズラ(フィロデンドロン・ペダツム) 2018 コウヤボウキ 2017 セロジネ・クリスタータ 2016 ショウジョウアナナス 2015 乙女サザンカ 2014 ホオズキ 2013 球根ベゴニア(ハンギングタイプ) 2012 シロミナンテン 2011 レッド・ジンジャー 2010 セイヨウヒイラギ 2009 シホウチク 2008 カリン 2007 チョウセンマキ 2006 ニホンスイセン 2005 オケラ

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1月18日(水) ムコジママンネングサ

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ムコジマ(聟島)はたしか小笠原諸島にあったか…と確認すると、父島の北にある小さな島で、定期便はなにもない!という絶海の孤島でした。
そこに育つこういう「ささやか」な植物まで研究するのだから、学者さんは大変です。それまでムニンタイトゴメ(未収録)と同一視されていたこのマンネングサが聟島の固有種と見極められ、学会にデビューしたのが2020年と言いますから、このブログ収録の草木のなかでは飛び抜けた新人さんということになります。
さてそうと知るといままで一緒くたにされていたムニンタイトゴメとはどこがどう違うのか、いや、そもそもふつうのタイトゴメとの区別はできるものか、暖かなお部屋でジトーッと写真に見入るだけのはた衛門さんはビビリます。

過去のきょう 2022 リプサリス・ピロカルパ 2021 マンゴー 2020 ミチタネツケバナ 2019 アオギリ 2018 コウヤワラビ 2017 アカリファ・ウィルケシアナ 2016 フサフジウツギ(ブッドレア) 2015 ホウレンソウ 2014 ハイカンツバキ 2013 ハンノキ 2012 サンジャクバナナ  2011 コバノナンヨウスギ 2010 キジョラン 2009 シロバナヤブツバキ 2008 サザンカ 2007 カクテル(つるバラ) 2006 ホトケノザ 2005 キソケイ

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1月17日(火) チーク(チークノキ)

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ウォルナットやマホガニーと伍し、高級家具材として有名なチークです。しかし、その葉はだらしないほどにバオバオで、勝手にもっと緊密で硬質なものと想像していたトーシロー爺さんは、あんぐりと口を開けて見入るばかりでした。
そのベロンとデカイ(長さ30cm超)葉のわりに幹はこんなもの(直径6cm)で、それはもちろん、温室の窮屈さのせいでしょう。本来の南洋諸地域に育つこの木の高さについては、20とか30とか40とかいう(もちろんメートル)数字が並びます。
当然ながらそのようなサイズにならないと良材は採れないわけで、どこでも伐採が規制され、材の値段も右肩上がりだそうです。もっとも、なんでもかんでもゴンゴン価格上昇する昨今では、珍しくもなんともない話です。

過去のきょう 2022 ヤクタネゴヨウ 2021 スノードロップ 2020 サガリバナ 2019 タイワンツバキ 2018 ナニワイバラ 2017 メハジキ 2016 アロエ・ベラ 2015 センダン 2014 ノシラン(白実タイプ) 2013 ネコヤナギ 2012 ヒメユズリハ  2011 ハイビスカス(ブッソウゲ) 2010 ナンテン 2009 トウゴマ 2008 チゴカンチク 2007 フクジュソウ 2006 ヒメキンセンカ 2005 カラタチ

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1月16日(月) スパティフィラム・センセーション

230116a_sensation
先月収録したアンスリウムもそうだったように、最初のころは不遜にも「ありきたりだよなぁ」と見くびっていました。スパティフィラム…温室の基本種です。
ところが、じっくり見ると仏炎苞のなかの花序のしかけがさっぱりわからんなぁとか、白いばかりだと思っていた仏炎苞が葉っぱ色になるんだぁとか、じんわりと深みに気づき出しました。スパティフィラム…侮れませんなぁ。
と思い始めたところで出会った巨大スパティフィラムです。名前も「センセーション」、自分で「大評判」と言っていれば世話はないや!と苦笑いです。
葉身だけで長さ70cmはゆうにあるばかりでなく、その大きさを支えるためのつくりもガッチリです。まるでRIMOWAのスーツケースみたいです。なんとその凹凸デザインは仏炎苞にも及んでいて、スパティフィラム・リモワに改名したくなります。

過去のきょう 2022 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2021 クスノキ 2020 ゴエッペルチア・クロカタ 2019 ネリネ・ウンドゥラタ(ヒメヒガンバナ) 2018 ナガバハグマ 2017 シナマンサク 2016 ブーゲンビリア 2015 プリムラ・マラコイデス 2014 ラッキョウヤダケ 2013 ウメモドキないしセイヨウウメモドキ(ウィンターベリー) 2012 キカラスウリ  2011 コチョウラン 2010 アッサムニオイザクラ(ルクリア) 2009 トボシガラ 2008 トウカエデ 2007 ユキワリソウ 2006 ウメ 2005 スズカケノキ

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1月15日(日) インドシタン

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おお、ついにシタン(紫檀)に会えたか!と、いささか感動の面持ちで、少しばかり歪に5~6mほどまで育った木を見上げました。
○檀と名付けられた木は、まずセンダン(栴檀)が有名だし、お香のビャクダン(白檀)もあれば床柱にするコクタン(黒檀)もよく知られた存在です。あるいはややマイナーながら、書道の高級な紙を作るセイタン(青檀)もあります。
これらのうちでは紫檀と黒檀をここに収録できていませんでした。これでようやく「檀」シリーズの4番目をゲットと喜んだわけです。
ところが、シタンは曲者でした。どうやら純正シタンというものは存在しないようで、近い感じの銘木数種の総称が「紫檀」なのでした。
ということで、今回出会えた紫檀はインドシタンでした。シタン類の本流であるツルサイカチ属(Dalbergia)ではなく、亜流のインドカリン属(Pterocarpus)だというのがちょっとくやしいところです。ただ、紫檀を称する仏壇のなかにはもっと遠縁のものもあるようで、とりあえず亜流で踏み止まったのだから良しとしておきましょう。

過去のきょう 2022 ツルコウジ 2021 ダンギク 2020 キャッサバ 2019 ミルトニア・バートフィールド・ドロレス 2018 ウグイスカグラ 2017 ウツボカズラ(ネペンテス) 2016 クイーン・エマ・リリー 2015 セイオウボ(西王母) 2014 アシタバ 2013 スズメノエンドウ 2012 アメリカヒイラギモチ 2011 アンスリウム(ラベンダー・レディー) 2010 カミガヤツリ(パピルス) 2009 メキシコラクウショウ 2008 ウメ(八重寒紅) 2007 ホウキイヌツゲ 2006 ブラキカム・マウブディライト 2005 カリフラワー

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1月14日(土) アラゲクジャク

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アジアンタムの一種なのに、日本で見られる仲間たち(↓)よりはかなり小型です。南アフリカからオーストラリアの熱帯雨林に広く生息するシダで、感覚的には日本で慎ましやかに生きるよりは奔放に育ちそうなくせに、おかしなものです。
寒さにも意外なほどに強いので、室内愛玩植物として国内で売れ線になっても不思議ではありません。もっとも、和名どおりの剛毛が柄を覆うので、これをかわいいと見る人とキモイと思う人の比率が今後の成否を決めることでしょう。

<既収録のアジアンタム類・和名50音順>クジャクシダ ☆ ハコネシダ ☆ ホウライシダ(とヒシガタホウライシダ)

過去のきょう 2022 ミズバショウ 2021 シロバナオオベニゴウカン 2020 ヨウラクツツアナナス 2019 コブミカン 2018 タイアザミ 2017 ヒカゲヘゴ 2016 マルハチ 2015 キクイモ 2014 ブーゲンビリア 2013 フッキソウ 2012 ホトトギス  2011 カナリーヤシ(フェニックス) 2010 コクテンギ 2009 ラクウショウ 2008 ニホンスイセン 2007 チチコグサモドキ 2006 ツルウメモドキ 2005 カンツバキ

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1月13日(金) ニシキカズラ

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ご自慢の白い斑はまったく残っておらず、これがただのサネカズラではなく、その名も厳かなニシキカズラだという証明が不能です。ただ、徘徊していて現在地不明になることはまだない人なので、4年前の夏に来たこの場所に間違いはありません。
と言うか、ニシキカズラの葉だと思って見つめれば、朽ち果てようとするその表面がなにやらモヤモヤして見えるのは気のせいではないと思うのです。そして、あの妙ちくりんのコブが落ち去ったあとの実の「カス」が一つだけ残っていました。
さて解せないのは元のサネカズラは常緑だということです。かつて、1月の末になってもまだ葉身が健全で緑を残しているのを見ています。あれに比べると、やはり「変化もの」は命の力が衰えるのだろうか…と勝手なことを考えました。

過去のきょう 2022 フカノキ 2021 ウバユリ 2020 ダイオウヤシ 2019 クサキョウチクトウ(オイランソウ) 2018 タチバナモドキ 2017 オニノゲシとノゲシ 2016 エピスシア・クプレアタ 2015 モクレイシ 2014 モンステラ 2013 ナヨクサフジ 2012 ロウバイ  2011 センダン 2010 ハアザミ(アカンサス) 2009 ハアザミ(アカンサス) 2008 ヒヨドリジョウゴ 2007 ツルウメモドキ 2006 クヌギ 2005 房咲き水仙・ペーパーホワイト

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1月12日(木) シナマオウ

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イグサの束が風で吹っ飛んだ…かと間違いそうな様子でも、マオウ(麻黄)はだいたいいつでもこんな感じです。たまに黄色い蕾みたいなものをつけていた記憶はあっても、それを花どき写真と称するのはイカサマぽくてスルーしてきました。
それがどうして今回は撮影に及んだかと言えば、3カ月前、トクサバモクマオウを登場させたからです。木賊+葉+木+麻黄という重層構造の名前の最後、肝心要のマオウが、上記の理由でこのブログに収録されていませんでした。
なお、マオウはEphedra(マオウ属)植物の総称、あるいはそれらの茎から産する生薬名であり、ここに上げたシナマオウ(E. sinica)やほかの仲間がすべて含まれます。もちろん、生薬として有益なのは専門家の処方があってこそで、サプリメーカーがダイエット効能を謳うなどは、マオウが魔王と化す危険行為だそうです。

<補注> 春、花を見たら、それは雄花(雌雄異株の雄株)でした。(2024年4月15日

過去のきょう 2022 ゴエッペルチア・オルナタ・サンデリアナ 2021 ハナユ 2020 マユハケオモト 2019 クレロデンドルム・スプレンデンス 2018 ヒメガマ 2017 カシワバアジサイ 2016 イブキ(ビャクシン) 2015 イタドリ 2014 ヘンヨウボク(クロトンノキ) 2013 サイカチ 2012 カシワバハグマ  2011 リュウキュウバショウ 2010 ツワブキ 2009 ハリエニシダ 2008 ロウバイ 2007 ドイツトウヒ 2006 センダン 2005 ツクバネガキ(ロウヤガキ)

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番外編 : 蜂蜜レポート第5弾

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おととし11月にはケンポナシとカラスザンショウで意表を突いてくれた「かわの養蜂」さんが、またもやうれしがらせてくれました。「りんご」と「山ざくら」です。
たしかに、どちらの樹種も花どきには蜜蜂さんを呼び集め放題です。ただ、素人の寂しさは「蜂が多いなぁ」とは感じても、このボトルまで連想できないことです。まさかあの羽音がこんな口福に結びつくとは思いもしませんでした。
「りんご」は香りにひとクセあります。果樹としての重量感が鼻孔を埋めます。しかし、味わいは素直に甘くて、そのアンバランスが個性なのでしょう。
一方の「山ざくら」は、まるで桜並木の下に立ったみたいです。芳醇なのに軽やかな春の香りです。ところが舌に届くのは硬くて重い甘さです。その強さは色に現れていて、桜という淡いイメージとはまるっきり逆の濃さです。
今回の2種はどちらも目と鼻と舌とがお互いに「なんか変」と言い争っているような、不思議なハズシ合いの楽しみでした。

<補注1> この二種の蜂蜜をボトルのままテーブルに置いていたら、「山ざくら」が結晶化を始め(「りんご」は変化なし)ました。木造家屋なので、冬場だと明け方の室温が15度(ここらが結晶化の開始点)を下回ることがあり、「りんご」と「山ざくら」の耐寒性に明らかな差があることがわかりました。
蜂蜜の主成分(ブドウ糖と果糖)の比率は蜜によって違い、ブドウ糖の比率が高いと結晶化しやすいと言います。そのブドウ糖の特徴は体への吸収が果糖よりも素早く、かつ脳のエネルギー源になることだそうで、朝食に「山ざくら」蜂蜜を摂ることは、それなりの効果あり!と信じておきましょう。
<補注> 蜂蜜レポート第6弾はマヌカとイタドリです。(2023年3月11日

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1月11日(水) コバノアカテツ

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糠喜びというのは世のなかに溢れているものです。珍しいのぉ!と元日に舞い上がって掲載した表裏リバーシブルの葉が、たった10日で再登場しました。
日本では南西諸島と小笠原諸島にしか自生がなくて、東京の室内はお気に召さない様子です。現地写真だと、葉がこんなにカーリーではありません。
「コバノ」ではないアカテツとは見分けにくいというのが、その類いの解説ではもっぱらで、そのアカテツが未収録の当ブログは、「コバノ」で両方見た気になっておくか…などとものぐさな考えも頭をよぎります。そもそもアカテツ科メンバー(↓)というのは南国のものなので、ここにはようやく5番目の収録となりました。

<アカテツ科メンバー一覧・和名50音順>クダモノタマゴ : Pouteria campechiana ☆ コバノアカテツ : Planchonella obovata var. dubia ☆ サポジラ : Manilkara zapota ☆ ミムソプス : Mimusops spp. ☆ ミラクルフルーツ : Synsepalum dulcificum

過去のきょう 2022 フィクス・ウンベラータ 2021 タマシダ 2020 ポインセチア 2019 タイマツバナ 2018 パボニア・インテルメディア 2017 ベゴニア・エキノセパラ・エロンガティフォリア 2016 オカトラノオ 2015 カナリーヤシ 2014 アングラエクム・セスキペダーレ 2013 ヤブレガサ 2012 ケナシサルトリイバラ(サンキライ)  2011 フユアオイ 2010 ユズリハ 2009 ハリギリ 2008 シマダケ 2007 ゼニゴケ 2006 イブキ(ビャクシン) 2005 カンザクラ

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1月10日(火) アンドログラフィス(センシンレン)

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和名のセンシンレンで検索をかけると、上位にはズラズラズラとサプリのページが並びます。エキスとか粉末とかタブレットとか、タイプはいろいろでも、扱うショップやメーカーがこれだけあるのだから、売れてはいるのでしょう。
ところがその効能となると、なんだかよくわからんのです。もっとも、この手の商品は薬効を謳うわけにいかないのでしょうし、とりあえず健康不安が皆無の元気印爺さんは、「なにやらもったいぶったもの売ってるのぉ」でスルーです。
そのサプリはこの葉から得られるようです。そう思って眺めるせいか、艶めきにパワーを感じます。ふふ、お祭りの屋台の兄さんにすぐ騙される子でした。
センシンレンは中国名・穿心蓮の日本語読みです。サプリだけでなく、この植物の和名としても使われているのに、漂ってしまう「商売臭さ」を嫌ったのか、YListは属名のアンドログラフィス(Andrographis)を標準和名としています。

過去のきょう 2022 ホザキヒトツバラン(デンドロキルム・フォルモサヌム) 2021 ヘンヨウボク(クロトンノキ) 2020 シュウメイギク 2019 シイクワシャー(ヒラミレモン) 2018 キュウリグサ 2017 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2016 ヒメフヨウ 2015 ハッカクレン 2014 コクテンギ 2013 サネカズラ 2012 バンダ(洋ラン)  2011 ブータンルリマツリ 2010 カゴノキ 2009 チャボタイゲキ 2008 ツバキ(詳細不明) 2007 トウガラシ(ゴシキトウガラシ) 2006 シバザクラ 2005 ダイコン

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1月9日(月) シュンショッコウ(春曙光)

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春はあけぼの やうやう白くなりゆく…かの才女の名高い随筆の出だしです。
このツバキの名前・春曙光はこの名文のイメージを借りたのではないかという憶測があります。作出者(命名者)が不明のために真偽は定かならずとも、そういうことにしておけば、助手たちに講釈するときに箔がつきます。
素直な樹形と葉色の深さが、これぞ正統派の貫禄です。遠目には白に思えた花にはごくごく微かにピンクが兆し、これぞ上品の極みというものです。

<既収録の園芸ツバキ・和名50音順>蝦夷錦 ☆ 王昭君 ☆ 九重 ☆ 崑崙黒 ☆ 昭和の光 ☆ 西王母 ☆ 天倫寺月光 ☆ ドンケラリー=正義 ☆ ナイトライダー ☆ 日本の誉 ☆ 卜半

過去のきょう 2022 ヤエヤマアオキ 2021 セイヨウフダンソウ(スイスチャード) 2020 ヒヨクヒバ(イトヒバ) 2019 ラシャカキグサ 2018 シロヒモノキ 2017 ホシダ 2016 ヘツカラン 2015 ハマビワ 2014 スノードロップ 2013 リュウノウギク 2012 ハナカイドウ  2011 マメキンカン(キンズ) 2010 カンボタン 2009 カンザクラ 2008 レモン 2007 ネメシア 2006 タマサンゴ 2005 ロウバイ

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番外編 : 漢字を食べる(その2)

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丸2年ぶりに食したビャンビャン麺です。前のようにコンビニ商品のお気軽試食ではなく、当家シェフが乾麺を茹でるところから自作しました。
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あくまでマスコミへの登場ぶりを見ている限り、ビャンビャン麺が多少なりとブレイクした事実はないようです。それでも自社オリジナル商品を作ってお店に並べるのがさすがのKALDIです。麻辣タレとのセットで2人前・449円(税込)也
幅広麺は腰がしっかりしておいしかったし、タレのできもガッツリでした。もちろん、白髪葱を散らしたシェフの腕が抜群なのは当然です(スリスリ)。

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1月8日(日) ズダヤクシュとチアレラ・スプリングシンフォニー

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やたらシーズンオフだったにもかかわらず、憧れのズダヤクシュを見ました。とりあえず一枚パシャリです。本来の裂片がなく葉が丸いのは冬を凌ぐ姿でしょう。
そして、この葉を見て自信を得ました。ウチのミニ温室で越冬中のかそけき一株が、間違いなくズダヤクシュ属(Tiarella)とわかった(↓)からです。
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去年の秋、チアレラ・スプリングシンフォニーということで花後の苗を入手しました。しかし、元々あまりコンディションが良くなかったままで寒さに向かったせいか、二つあった小株はあえなく消滅してしまったのです。それでも諦めきれず、鉢をミニ温室に収納していたら、なにかチョボチョボと幼葉らしきものが出てきました。
じつは、チアレラに拘るのは去年育てたヒューケレラのせいです。ヒューケラ→ヒューケレラ←チアレラという繋がりの環を自分の手元で完成させたくて、チアレラ=ズダヤクシュ属には少しばかりお熱でした。本家本元と言うべきズダヤクシュ(T. polyphylla)を確認できた勢いで、うちのチアちゃんにもスクスク育ってほしいものです。

<追録1> 上の写真から2カ月半が経って、葉の切れ込み具合が「それらしく」なってきました。サイズには大した進展がないものの、とりあえずチアレラには間違いないようです。(撮影:2023年3月20日)
Tiarella0320
<追録2> 株はミニサイズのまま、花が咲きました。(撮影:2023年4月19日)
Ti_ss230419

過去のきょう 2022 オニキリマル(アロエ) 2021 カヤ 2020 ナギナタコウジュ 2019 シロモジとクロモジ 2018 ヤブレガサ 2017 クチナシ 2016 ウツギ 2015 ゼラニウム(斑入り葉ゼラニウム) 2014 ツルウメモドキ 2013 キンメイチク 2012 ヤマラッキョウ 2011 ハッサク 2010 クログワイ 2009 ウメ(寒紅梅) 2008 オニドコロ 2007 マーガレット 2006 イヌリンゴ 2005 マサキ

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1月7日(土)  アツバクコ

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葉だけ見ると、これをクコ属(Lycium)とは思いにくい姿です。なので、和名もそこを指摘していますが、ふむ、やや形容が甘かったような…。横町の爺さんに命名権があったなら、これは枕葉とか棍棒葉とか、そう言いたいところです。
ただ、実の形とか枝の渋さにはしっかりと共通性を見出せます。残る審査ポイント(笑)は花でしょうが、それはこの先の楽しみとしておきましょう。
種小名(sandwicense)はハワイに絡んでいて、そちら方面(先島や小笠原を含む)が生息の地というわけです。実の色合いからして、ノーマルのクコと並べて栽培できたら面白いのに、それは少しばかり無理な望みのようです。

過去のきょう 2022 ハシカンボク 2021 ヤクシソウ 2020 コルディリネ・テルミナリス・アイチアカ 2019 デンドロビウム・ユキダルマ・クイーン 2018 ヤマボウシ 2017 タンキリマメ 2016 ベロニカ・グレース 2015 イイギリ 2014 アネモネ 2013 アマチャヅル 2012 サンシュユ  2011 カンレンボク 2010 イオノプシディウム(バイオレットクレス) 2009 ノリウツギ 2008 オオイヌノフグリ 2007 ニンジン 2006 ザボン 2005 ヒメキンセンカ

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1月6日(金) ショウロウカク(鐘楼閣)

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正月にはやや不似合い写真で、花びらの上でハエがニヤついています。こちらのレンズに危険を感じて飛び退きはしても、すぐまたやってきます。それほど執着すべきニオイのようで、鼻を近づけると、ふむーー、詳しい描写はやめておきましょう。
刺を持つ茎はサボテンに見えても、これはキョウチクトウ科なのでまったく関係がありません。その証拠に、この花がこうして上向きに開く前だと、鐘形に膨らんだ花が俯いてぶら下がり、たしかにキキョウ(同科)の花の面影をとどめます。
それにしても白く光る毛とか胃カメラ画像を思わせる花びら内側とか、ディティールが迫力ありすぎです。そのわりに和名(鐘楼閣)はお上品で、どうやらこんなグロい姿になる前の釣鐘状態とサボテン状の茎を愛でるべきだったようです。

<補注> 同属のサイカク(犀角= Stapelia hirsuta)についても、今回とよく似たシーンをとらえています。(2014年10月17日

過去のきょう 2022 アカバナナ(レッドバナナ、モラードバナナ) 2021 マルバヤナギ(アカメヤナギ) 2020 タイワンハマオモト 2019 サラサドウダン 2018 ゴウダソウ 2017 ツタ(ナツヅタ) 2016 タイミンチク 2015 タンキリマメ 2014 ソシンロウバイ 2013 テイカカズラ 2012 トキワイカリソウ  2011 ガガブタ 2010 シュロガヤツリ 2009 タラヨウ 2008 コナラ 2007 スギゴケ 2006 ノイバラ 2005 ヒヨドリジョウゴ

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1月5日(木) ポンポネッラ

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まったくもって名前どおりにポンポンです。そして、こんなにかわいいくせして、枝にはものすごい刺があるんだね!というのは爺の余計な一言です。
2005年の作出だというから、かなりのニューフェイスです。育種会社はドイツのコルデスで、このナーセリーはアイスバーグも作り出しています。
かつ、この四季咲きつるバラの交配親にはアンジェラの名前があって、既知のバラが二つも絡むなんて、いっぱしバラ通になった「錯覚」がします。

過去のきょう 2022 グレビレア・ピーチズアンドクリーム 2021 ムシトリスミレ 2020 ヒカゲツツジ 2019 ムチゴケ 2018 ツクシカイドウ 2017 セイヨウフダンソウ(スイスチャード) 2016 オドリコソウとヒメオドリコソウ 2015 ドラセナ・コンシンナ 2014 ハクサイ 2013 ボタンヅル 2012 ヤマコウバシ  2011 カルドン 2010 キチジョウソウ 2009 サザンカ(白八重) 2008 ミミズバイ 2007 オオキバナカタバミ(オキザリス・セルヌア) 2006 ナンキンハゼ 2005 ノイバラ

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1月4日(水) エケベリア・プルビナタ・フロスティ

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「雪の華」という名曲にあやかれば「霜の花」です。フロスティという園芸名はかなり説得力があって、その葉を背景に、透けたオレンジ色の花が引き立ちます。
本名(学名)は3パートからなっていても、園芸的には真んなかの種小名を省略した名前で通用するようです。たしかに、pulvinata(枕状の)という形容は初めて接するもので、類例を知らないので覚えにくいうらみがあります。
なお、霜が降りない E. pulvinata の葉はもう少し細長くて先が赤く、「金魚の花」というとぼけた渾名があります。さらにフロスティには綴化した品種もあって、pulvinata という新知識を記憶に固定しつつ、それらとの出会いを待ちましょう。

<既収録のエケベリア・掲載順>サブセシリス ☆ トプシータービー ☆ プロリフィカ ☆ パウダーブルー ☆ リラシナ

過去のきょう 2022 タイワンツナソ(モロヘイヤ) 2021 メタセコイア 2020 シンゴニウム・カリフォルニアゴールド 2019 ヒサカキ 2018 ナンバンギセル 2017 ロウバイ 2016 ハクウンボク 2015 ミドリノスズ(グリーンネックレス) 2014 バクチノキ 2013 エゾマツ 2012 オンシジューム(赤)  2011 ヒメコウジ(チェッカーベリー) 2010 ホンコンカポック(シェフレラ) 2009 アカザ(暫定) 2008 ハマアザミ 2007 ユーカリ 2006 ソシンロウバイ 2005 オタフクナンテン

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1月3日(火) シバヤナギ

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まだ膝丈くらいしかない幼木でした。育てば男の背丈は超すらしいので、今後の成長を見守ることにします。と言うか、雌雄異株なので、初夏にはまたここに佇んで、いかにも渋くてヤナギ類らしい花が男女どちらなのかを確かめるつもりです。
それを見分けたあとにここに収録しても良かったのに、学名を知ってあわてて登場させることにしました。Salix japonica…「日本の柳」です。関東全域の山や丘に生えるとされているのに、あまりにさりげなくて、これまで見過ごしていました。
いつでも、どこでも、なにを見ても、必ず「なんじゃこりゃ?」と考えたいとは思っているのに、こうして基本種を見落としていたなんて、新年早々、落ち込みます。

過去のきょう 2022 オウゴチョウ(オオゴチョウ) 2021 アスプレニウム・アカキ 2020 ナンヨウザクラ 2019 イソギク 2018 ハマセンダン 2017 シマオオタニワタリ 2016 アブラナ(ハナナ) 2015 ヒメシャラ 2014 カントウタンポポ(暫定) 2013 コウリンタンポポ 2012 オオバヤドリノボタン(メディニラ・マグニフィカ)  2011 チリマツ 2010 ブラジルマツ 2009 カクレミノ 2008 フウセントウワタ 2007 ギョリュウバイ 2006 シロミナンテン 2005 ウメ

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1月2日(月) カルダモン(ショウズク)

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残念ながら花も実もなくて、このカルダモンの実から「スパイスの女王」が作られるということが話だけになってしまいました。本来は高さ4mほどまで育つらしいので、しゃがんで眺める程度の生長度合いでは先が長そうです。
ただ、実の話題には踏み込めなくても、いかにもショウガ科らしく、主脈に対して鋭角的な脈を持つ葉に注目してしまいます。この葉で甘いお餅とかくるんだら、香りが移っておいしいはずなのに、それらしい資料に出会えません。
あと、覚えておきたいのはショウズク(小荳蒄)という和名です。実から消化器系の漢方薬を作り、ショウズクはその生薬名であり、植物自体もそう呼ばれます。小はともかく、荳も蒄もまったく初めて見る字で、香りに負けず名前も深さ抜群です。

過去のきょう 2022 ジュメレア・マヨール 2021 ケヤキ 2020 サンセベリア・グランディス 2019 オカメザサ 2018 スイセンノウ(フランネルソウ) 2017 イボタノキ 2016 ゴンズイ 2015 タイワンホトトギス 2014 ヤブコウジ 2013 ヒュウガミズキ 2012 ミドリサンゴ(アオサンゴ)  2011 ダイオウマツ 2010 ハイマツ 2009 ロドレイア・ヘンリー 2008 ゴクラクチョウカ 2007 キンセンカ 2006 イイギリ 2005 モウソウチク

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1月1日(日) セイシボク

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葉の表裏が見事に別色です。ゆえに青紫(セイシ)木です。原産地の台湾・中国南部での呼び方をそのまま日本読みにしました。漢名にはもう一つ、紅背桂があって、こちらは葉裏の見事なまでの紫紅色を愛でながら、ついでに全体の雰囲気が桂花(モクセイ)を思わせることを言っています。
こんなリバーシブルタイプの葉としてはムラサキオモト(& コガタムラサキオモト)やウラムラサキを先に収録しています。もっとも、いまこうしてセイシボクの完璧な両面色違いぶりに接すると、言ってはなんですが、あれらは少し中途半端でした。
ただ、リバーシブルには「手のひら返し」のような負のイメージが伴います。最後の将軍が二心殿と呼ばれたのもそんな日本的価値観の現れでしょう。彼の人が余生を過ごした浮月楼の庭にはこの木が植えられていて、世上の酷評などどこ吹く風とニヤつきながらお手入れしていた…卯年はウソからスタートです。

<補注> あっという間に表裏別色仲間を見つけました。(2023年1月11日

過去のきょう 2022 リュウキュウマメガキ 2021 カサブランカ 2020 ニホンノホマレ(日本の誉) 2019 アニソドンテア・マルバストロイデス 2018 ヒゼンマユミ 2017 シンゴニウム 2016 セントウソウ 2015 オオベニゴウカン 2014 ヘクソカズラ 2013 カンアオイ 2012 センジュラン 2011 アカマツ 2010 アカマツ 2009 ヒメコマツ(ゴヨウマツ) 2008 ダイダイ 2007 ハタザクラ 2006 ユズリハ 2005 クロマツ

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