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9月30日(金) アカバセンニチコウ(アルテルナンテラ・レッドフラッシュ)

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白い花(花穂)が引き立て役を務め、深紅の葉が輝きます。園芸名のレッドフラッシュは、かつて同名のカラジュームを育てたことがあり、親しみがあります。
さらに親しいのは属名のアルテルナンテラで、流通的にはアキランサスと呼ばれることの多い品種の場合、トルコ絨毯のように分厚く地面をカバーします。あるいはセンニチコボウも同属で、妙な音感の属名は覚えやすいものです。
そして、このアカバセンニチコウのことを調べると、「窒素肥料は控えめに」とあって、一つ賢くなりました。葉肥(はごえ)と呼ばれて茎葉を育てる窒素成分は、つまりは葉緑素を育ててくれるわけで、レッドフラッシュがフレッシュグリーンになってしまったら笑えません。安直に使いやすい油かすなど、要注意!です。

過去のきょう 2021 ステルンベルギア(キバナタマスダレ) 2020 オヤリハグマ 2019 ミヤマダイモンジソウ 2018 カシワバゴムノキ(フィクス・リラタ) 2017 アエスクルス・パルビフローラ(ボトルブラッシュバックアイ) 2016 ツピダンサス(インドヤツデ)・斑入り 2015 クサボタン 2014 ナナコバナ 2013 コブシ 2012 トウガラシ(八ツ房) 2011 ヨシ(アシ) 2010 ヒメムカシヨモギ 2009 シモバシラ 2008 ホソバヒイラギナンテン 2007 リンドウ 2006 ミドリマイ 2005 コスモス 2004 オオオナモミ

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番外編 : エスキナンサス・スペキオスス

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血統証明付きのスペキオススを見ることができました。
花の筒部は濃いオレンジ色でその基部は黄緑色、淡い緑色の萼は短めというのがスペキオススの特徴です。さらに先が鋭く尖る革質の葉も見分けの頼りです。
そんな着眼ポイントを確かめながら比べてみるのは、5年前に初めてエスキナンサスを取り上げつつ「詳細不明」と逃げた一品です。当時も「エブラルディーかスペキオススか」と述べていて、まんざらの当て推量ではなかったわけです。
正体を突き止めたうれしさに加え、5年もの間、追究すべき課題を忘れないでいたことがなんとなく誇らしく、喜びの番外編となりました。

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9月29日(木) アメイシャ

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はいはい、これなら梅とかスモモとか連想できます。夏の開花から7カ月も経って萎びきった実を見て「なんじゃこりゃ」と思ったことは取り消しです。
さてこのアメイシャが属すMalpighiaceae (キントラノオ科)というのがどうにも得体の知れないグループで、草もあり木もあり、雌雄同株もあり異株もあり、常緑もあり落葉タイプもありという我が儘放題なのです。
そのなかで、ここにはかろうじてアセロラとコウシュンカズラを収録しています。アセロラならアメイシャと多少の縁がありそうに思えても、コウシュンカズラはまだ花しか見ていないし、科名そのままのキントラノオにはまだかすってもいません。
もっともこの科には65以上の属があるのだそうで、たかだかアメイシャの新鮮な実を見て喜んでいる場合ではないよ!という天の声が聞こえます。

過去のきょう 2021 ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ) 2020 ツクシハギ 2019 ムクノキ 2018 ネズミノオ 2017 マルバハタケムシロ 2016 ミルトニア・スペクタビリス・モレリアナ 2015 ヤマホタルブクロ 2014 アオツヅラフジ 2013 マツヨイグサ 2012 ククイノキ 2011 ナツユキカズラ 2010 スズムシバナ 2009 オオハナワラビ 2008 クロサンドラ 2007 マイヅルソウ 2006 ハエドクソウ 2005 ヒガンバナ 2004 ハゼラン

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9月28日(水) トウオオバコ

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これだけビロビロと穂が長いオオバコなら、前にヤツマタを収録しています。そのとき、さも悔しげに「ヤツマタオオバコはトウオオバコの品種(f.)という位置づけ」なのだと解説していて、毎度の中抜けに涙しています。
その空白が埋まりました。海風を好むトウオオバコにようやく面会です。穂は割れていません。葉がヤツマタよりさらに大きく、そして株が立っています。
面白いのはトウオオバコが日本固有種(もちろんヤツマタも)だということです。日本産を唐と名付けるとはこれいかに!で、それほど大きくて異風だったのでしょう。ふつうは大オオバコで済ますところが、それだと大大葉子になってしまうので、さぞ困ったのであろうと同情はしても、やたらと誤解を招く名付けをしてくれたものです。

<補注> 「唐」で「大きい・ごつい」の意を示す(らしい)パターンがあります。

過去のきょう 2021 ムラサキクンシラン(アガパンサス) 2020 エゾリンドウ 2019 ルリマツリモドキ 2018 シクンシ 2017 アカガシワ 2016 ヤマボウシ 2015 クレロデンドルム・ウガンデンセ(ブルーエルフィン) 2014 ナンテンハギ 2013 ヒッコリー 2012 ツルマメ 2011 メヒシバとオヒシバ 2010 セイヨウカラハナソウ(ホップ) 2009 シオン 2008 チョウジタデ 2007 カンボク 2006 ヤマジノホトトギス 2005 ケイトウ 2004 セイタカアワダチソウ

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9月27日(火) アイギョクシ(カンテンイタビ)

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タイトルのアイギョクシは漢字だと愛玉子で、この植物の中国名です。その3文字を台湾ではオーギョーチと発し、プルンプルンのデザート(↓)になります。
寒天状の透明ゼリーにはほぼ味がなく、シロップの味が決め手です。かつて故宮博物院でお昼をいただいたときは、王道のレモン味でした。
さて、この無骨な実がどうして透明ゼリーになるか?です。イチジク属なので、このなかはイチジクそっくりにツブツブ状態で、干したその種を水のなかでモミモミすると次第にとろみが出て、冷やすとゼリーに…という仕掛けです。
いったい誰がそんなことを思いついたものか、日本でも無駄に枯れていくイチジクをそんな風に活用できないものか、などなど、ボンヤリ考える爺さんです。

<追録> 愛玉子をネットで買えたので、オーギョーチを自作してみました。
写真左端が開封した状態、中央はそれを綿布に入れ、水中で揉んでいるところ、右端は10分後にその水が茶色になりドロンとした様子です。
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冷蔵庫で1時間、かなりの固さのゼリーができました。それをテキトーにとりわけ、王道のレモン&蜂蜜味(右)、そしてきな粉+黒蜜味(左)を試作しました。
P9290024コメンテーターによれば、後者は「信玄餅だもんねー」だそうで、こういうものはやはり王道に限るのでしょう。かつ、ワタシの味付けでは甘みが不足だったようで、追い蜂蜜をしながら楽しんでいらっしゃいました。(2022年9月29日)
<補注> 愛玉子利用の第2作は水無月モドキです。(2023年7月3日

過去のきょう 2021 オキシデンドルム・アーボレウム(スズランノキ) 2020 オオウラジロノキ 2019 ヤマアジサイ 2018 ヤツマタオオバコ 2017 ステゴビル 2016 ヤブマメ 2015 コモチシダ 2014 ラクウショウ 2013 ヒガンバナ 2012 ダンコウバイ 2011 シラカシ 2010 イガオナモミ 2009 ヤブラン 2008 アメリカアゼナ 2007 ミズカンナ 2006 ヒデリコ 2005 ホオノキ 2004 ペンタス

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9月26日(月) ユウスゲ

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陽が傾くのを待って花開くユウスゲの2カ月後です。君も「ぬばたま」だったのか…とうれしくなるほどに漆黒の種が莢から顔を覗かせていました。
ただ、惜しむらくはその種がパラパラと転げ落ちることです。ヒオウギの種は茎に並んだまま露出して美しいのに、こう散ってしまっては鑑賞の用に耐えません。
かつ、その種はかなりの不定形です。こんなにボリウムが違っても、そこから生まれた苗はすべて立派に花をつけるものでしょうか。どこかに種サイズごとの開花実績を調べた記録がないか探しつつ、無粋な爺だなぁと自己批判です。

過去のきょう 2021 ゲンノショウコとタチフウロ 2020 ヨツバハギ 2019 ツリフネソウ 2018 リンボク 2017 ヤブニッケイ 2016 ウラジロノキ 2015 イヌシデ 2014 ツノナス(フォックスフェイス) 2013 ホオノキ 2012 ショクヨウギク(料理菊・もってのほか) 2011 キャットミント 2010 フウトウカズラ 2009 リンボク 2008 ヒメクグ 2007 ジャコウソウ 2006 ヌスビトハギ 2005 アレチヌスビトハギ 2004 コブシ

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9月25日(日) スカーレットオーク

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あ、ドングリがついてる~!と喜んだものの、手はぜんぜん届かないし、まだ下には落ちていないし、こうして望遠レンズで物欲しそうに眺めるしかありません。
そしてこの葉です。またもや似たような紛らわしい形にビビリながらも、葉表の艶めき加減に注目です。見分けに苦労しそうだと考えたアカガシワやピンオークはここまでテカらなかったし、落ち着いて比べれば、葉形も微妙に違います。
英名の Scarlet oak を日本でもそのまま使うくらいだし、種小名(coccinea)も「真っ赤」の意です。どれだけ赤く染まってくれるものか、この先が楽しみ(↓)です。

<補注> アカガシワを葉表を確認しました。(2022年10月7日
<追録> やはり日本の気候はお気に召さないようです。(撮影:2022年11月9日)
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過去のきょう 2021 サルスベリ 2020 オオバシマムラサキ 2019 サンタンカ(白花種) 2018 ホザキアサガオ(ミナ・ロバータ) 2017 ツルマメ 2016 ヤブタバコ 2015 イワシャジン 2014 オオモクゲンジ 2013 エゴマ 2012 ムクロジ 2011 スダジイ 2010 オニバス 2009 ヒオウギ 2008 クサネム 2007 オオモクゲンジ 2006 ハナセンナ 2005 シロミノコムラサキ 2004 フウセントウワタ

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9月24日(土) ビクトリアアスター・キエト

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背丈が20cm少々しかないのに、株全体が蕾だらけです。ウチの小さな仏壇に手向けるお花にちょうどいいぞというわけで買い込みました。
花色はやたらとバリエーションが多くて通常なら迷いそうでも、購入理由からしてイージーな一択でした。そしてこの花色はキエト(Quieto)という名で、たぶん「静か」とか「しじま(静寂)」と訳せそうです。なんとも気持ちに添ってくれます。
宿根性のエゾギク( Callistephus ≠ Aster )なので、アスターという呼び方にはやや問題があるものの、育種管理しているデンマークのアスター協会が「Victoria Aster」と表現しているので、ここは素直に従うしかありません。

過去のきょう 2021 キクイモモドキ 2020 アカザカズラ(オカワカメ) 2019 シマスズメノヒエ 2018 ハイビスカス・レモンフラミンゴ 2017 ヒュウガミズキ 2016 アメリカニワトコ 2015 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ) 2014 オトコエシ 2013 ナンキンハゼ 2012 シュロソウ 2011 オカボ(イネ) 2010 ヌルデ 2009 ミズワラビ 2008 ダンドボロギク 2007 サンゴジュ 2006 カラスノゴマ 2005 アスパラガス 2004 シュウカイドウ

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9月23日(金) クスドイゲ

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クスドイゲの凶暴さにあらためて感動です。初回登場時はその名前を面白がることに夢中で刺に気づかず、前回、初めてその危険さに目を見張りました。
その刺が一層恐ろしさを増していました。2年前は見上げた構図であって、それなりの高さがある木だったのに、今度は見下ろし目線です。若いほど刺が密につくというクスドイゲの性質を確認できたことになります。
ただ、どうにもわからないのが葉の様子です。撮影が晩秋だった初回や初冬だった二度目の方が今回よりも繁くついていて元気です。
さらにここまで花や実と完全に無縁というのも涙です。夏に小さな花をつけ、実が黒くなって冬まで残るらしいのに、雌雄異株なので花期を逃すとこうして怖いだけの存在になる確率が半分です。優しい雌株さんと早く会いたいものです。

<補注> 第三のイゲ=クロイゲ(第二のイゲはソンノイゲ=標準和名・カカツガユ)を収録しました。(2022年11月14日

過去のきょう 2021 ニオイシュロラン 2020 ハイビスカス・ロバツス 2019 コナラ 2018 コリウス(ジゼル) 2017 ツルフジバカマ 2016 エゴマ 2015 タカサゴユリ 2014 タムシバ 2013 オオベンケイソウ 2012 サネブトナツメ 2011 アカメガシワ 2010 オオバチドメ 2009 ヤブマメ 2008 アゼナ 2007 オオアブラギリ(シナアブラギリ) 2006 コナギ 2005 ヤブツルアズキ 2004 ナナカマド

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9月22日(木) アカソ

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あ、割れてる&咲いてる、ウッシッシ…という一枚です。5年前と大差ない時期ではあっても、ちょっとは花っぽい状態だし、なにせ葉が3裂しています。
そして、この真性アカソに対面できたことによって、過去掲載のものはやはりクサコアカソだったと了解できました。資料画像だけでああでもないこうでもないと思い煩っていたのに、実物を見たらすっきりと違いを飲み込めました。
いくらヤブ蚊に刺されても、やはり現場が一番です。とは言いながら、少し涼しくなったら、またヤブ蚊どもが元気になりくさって、ええい、あっち行け、ペシッ!

<追録> 花穂が若い状態で、葉の3裂が明瞭でした。(撮影:2024年8月21日)
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過去のきょう 2021 オオケタデ 2020 テンジクスゲ 2019 カイトウメン 2018 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2017 ダンコウバイ 2016 シェフレラ・アルボリコラ・スターシャイン 2015 ホオノキ 2014 トレニア(ハナウリクサ) 2013 イタビカズラ 2012 ハブソウ 2011 アレチヌスビトハギ 2010 ノチドメ 2009 アカネ 2008 ツユクサ 2007 カワラケツメイ 2006 チヂミザサ 2005 オトコヨウゾメ 2004 ミヤギノハギ

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9月21日(水) フォルディア・カウリフロラ

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中国南部に産する灌木で、日本ではまだ非常に稀です。いかにもマメ科らしい形の花が枝にビッシリと連なって咲き、その重さで枝が撓ってお祭り状態です。
この花は晩春から初秋まで咲き続けるのだそうで、そのくせ、枝には実らしきものが見当たりませんでした。彼の地ではこの木にできる実を「干花豆」と称し、ぜんざいのようにして食べるようで、そんな写真が検索できます。
となると、なんとしてもこの枝に莢がぶら下がる姿を拝みたくなります。もしかしたら日本の温室では花粉媒介者に恵まれないのだろうかと不安がよぎります。

過去のきょう 2021 早咲きツバキ(西王母) 2020 ハナキリン 2019 シナサイカチ 2018 ヘビウリ 2017 スズメウリ 2016 プロステケア・コクレアタ・アルブム 2015 イワガネソウ 2014 ヒノキアスナロ 2013 ツルリンドウ 2012 ヤマグルマ 2011 カラスザンショウ 2010 ハダカホオズキ 2009 ケツユクサ 2008 ミズタマソウ 2007 ミズタマソウ 2006 ヤマハギ 2005 オトコエシ 2004 ナツメ

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9月20日(火) マルバハッカ(アップルミント)

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小さな集落にある四つ辻の一角がミントで埋もれていました。丸い葉と白くて長い花穂には見覚えがあって、アップルミント(マルバハッカ)でしょう。
高齢化が進んだ(ように思える)この村にお洒落なミントはやや不釣り合いです。雑草化して殖えやすいというアップルミントの性質を思い出しました。
そんな「楽土」を得て蔓延っているせいで、とても元気です。かつて撮影したのは管理された花壇で、あのときの花穂は先端の尖りが失われ、全体もいささかくたびれて見えました。たまたま同じ9月20日の登場で、本来の美を披露できました。

過去のきょう 2021 キョウガノコ 2020 ヒャクニチソウ 2019 ツノゴマ 2018 ヤブニッケイ 2017 クサギ 2016 クロモジ 2015 オオアブラギリ(シナアブラギリ) 2014 カラムシ 2013 ムラサキナツフジ(サッコウフジ) 2012 オトコエシ 2011 マコモ 2010 キセワタ 2009 マルバハッカ(アップルミント) 2008 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2007 ソテツ(雄株) 2006 アシタバ 2005 シロミノコムラサキ 2004 フジバカマ

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9月19日(月) センニンソウ

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見上げる高さまで生い茂ったクズを追いかけるようにセンニンソウが花盛りでした。絡みつくものさえあればどこまでもエスカレートしそうな競演です。
さらに波打ち際で花開くセンニンソウです。そのタフネスさには常日頃感心していたものの、まさか潮にまで強いとは思いませんでした。
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さて、その波打ち際でのオマケで、クサフグです。網でも持っていればすぐに捕まえられそうなほど、人間の影を気にしない大物さんでした。
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そしてイトマキヒトデです。これはたくさんいたし、網などなくてもチョイと手にとることができそうでも、気色が悪すぎます。握手はしないでサヨウナラです。

過去のきょう 2021 ギンモクセイ 2020 キサントステモン 2019 サントリナ 2018 コヤブラン 2017 ヤブツルアズキ 2016 ハエジゴク(ハエトリグサ、ハエトリソウ) 2015 カンガレイ 2014 マキエハギ 2013 シシオクマワラビ 2012 カシグルミ 2011 サンシュユ 2010 アオハダ 2009 フジマメ 2008 カラスウリ 2007 カゼクサ 2006 ミズキンバイ 2005 シロバナマンジュシャゲ 2004 ツリフネソウ

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9月18日(日) キンエノコロ

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パソコンのモニターでは金色そのものは表示できなくて、たとえば#d59b00などと色指定しても、そこがピカピカ光るというわけにはいきません。それなのにキンエノコロがこうして野原で眺めたときと同じく金色に輝いて見えるのだから、人間の目というのはテキトーというか自由自在というか、ありがたいものです。
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その金色に輝く刺毛に迫ってみたら、君ィ、そこでなにしてるですか! 調べても、エノコログサの類いが蜜を出すという事実は見つかりません。
伊達や酔狂で地上70cmあたりまで登るわけもなかろうし、これははた衛門も舐めてみろと誘っているのでしょうか。いやあ、拙の舌は至ってドンなもので…。

過去のきょう 2021 イヌキクイモ 2020 チョロギ 2019 ヒガンバナ 2018 カラタチ 2017 イタビカズラ 2016 アワブキ 2015 アワブキ 2014 オジギソウ 2013 シロバナヤマハギ 2012 センニンソウ 2011 オオバコ 2010 キレハノブドウ 2009 ボントクタデ 2008 ノダケ 2007 ヒトエスイフヨウ 2006 タカサブロウ 2005 ヒガンバナ 2004 シキミ

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9月17日(土) イヌエンジュ

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またイヌエンジュの新人登場です。去年見つけたホープくんは期待の星だったのに、やたらデカく、かつ途中に障害物があって、撮影が不自由に過ぎました。
それに比べると、この木には楽々手が届きます。これなら花も接写できたなぁ…という悔しさは脇へ置き、さっそく新鮮なお豆を試食です。
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おー、イケる味でした。枝豆と比べるのは無理でも、とても素直でコミコミした豊穣感があります。イヌではないエンジュの実の方がよっぽど「イヌ」味なのだし、材もこちらが優秀となれば、ホンエンジュとでも改名してあげたくなります。

過去のきょう 2021 ボダイジュ 2020 クレロデンドルム・インキスム 2019 シラハギ 2018 センナリヒョウタン 2017 ユウガギク 2016 トキリマメ 2015 マウンテンミント 2014 キハギ 2013 ベニシダ 2012 ヒトエスイフヨウ 2011 キミガヨラン 2010 トウゴマ 2009 トウガン 2008 コバノカモメヅル 2007 ハシカグサ 2006 コウヤマキ 2005 ヌルデ 2004 ワレモコウ

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9月16日(金) オリヅルラン

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かつての自分はオリヅルランはオリヅルランで、そこに中斑だ外斑だと区別があるなんて考えもしませんでした。それがある日、ゲゲッ!と気づいたわけで、実際、探してみると、見るもの・見るもの、中斑ばかりという現実に気づきました。
それがようやくに外斑タイプを掲載できたのがこの春でした。陽光に煌めく葉がクリーム色に縁取られているのはとてもやさしい姿です。
そして今度は斑のないタイプです。外斑を褒めあげたあとだと、やや言葉に窮してしまって、こういう素っ気ない佇まいも渋くていいものです。
さて困るのは呼び方です。中斑・外斑・広葉など修飾がつけば種類を特定できるのに、冠なしだとかつての無知時代に戻った気がします。かと言って「斑なしオリヅルラン」という名前(注)はどこにも発見できません。
きょうのタイトルはどうにも素っ気ないものでも、この名前には深くて渋~い背景とか思い入れがあるのだぞぉ…と独りで息巻くのでした。

<補注> 青オリヅルランという呼び方が一部にあるようでも、それが正式なもの(特定の学名と対応する和名)かどうか判断できないでいます。

過去のきょう 2021 オオカナダモ 2020 クロバナタシロイモ 2019 クズ 2018 シロモジ 2017 ヤマグワ 2016 インドソケイ 2015 スネイルフラワー 2014 シュウブンソウ 2013 ミケリア・マウダイエ 2012 ママコノシリヌグイ 2011 マルバアメリカアサガオ 2010 ミズアオイ 2009 カンレンボク 2008 モミジガサ 2007 アオツヅラフジ 2006 サルスベリ 2005 ベニゴウカン(ヒネム) 2004 ツルボ

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9月15日(木) ヒロハノナンヨウスギ

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かつてコバノナンヨウスギを載せたとき、「コバノ」ではない、ふつうのナンヨウスギを早く収録したいものだと願ったのに、神様はけっこうイケズです。「ふつう」品はあっさりスルーして、こうして「ヒロハノ」を見せてくれました。
さてそれがまた、ザッと見の印象がかなり違います。ホントにお前は Araucaria(ナンヨウスギ属)か?と調べたら、文句のつけようもなくこの属の一員でした。
ついでに過去収録の Araucaria を調べたら、チリマツブラジルマツもメンバーでした。それぞれをジトッと見直すと、うーむ、葉の幅だけの違いではないなぁと感じ入りながら、それにしても早く「ふつう」さんに会いたいものです。

過去のきょう 2021 ウンシュウミカン 2020 ドドナエア 2019 スダジイ 2018 オオバナイトタヌキモ 2017 コカモメヅル 2016 タイワンツナソ(モロヘイヤ) 2015 センニチコウ 2014 ミツバウツギ 2013 ヒメガマ 2012 イイギリ 2011 エノキ 2010 マルバチシャノキ 2009 ソクズ 2008 ヤマジノホトトギス 2007 コボタンヅル 2006 トキリマメ 2005 ホワイトベルベット 2004 タラノキ

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9月14日(水) シロガネヨシ(パンパスグラス)

220914selloana
パンパスグラス・雌株のその後です。せっかくの色白美人さんが茶色の花粉にまみれてしまい、うーん、男族の一員としては「ごめんなさい」です。
と言うより、最初、この様子を見て雄株かと思いました。この賑やかに散らばる茶色い物体が葯に見えたのです。え、パンパスグラスって性転換する??
まったく、このごろ視力の衰えが酷くて、眼科の検診では異常がないし、「お歳の割にはよく見えて」と褒められるくらいなのに、やっぱり細かい物はてんでダメです。それでもこうして拡大すれば、雌シベの柱頭にはたくさんの細毛が生えていて、しかも一つの小穂には複数の雌シベがあったとわかります。
さて当然ながらこの小穂にできた種を採取し、その発芽試験…という今後のストーリーができるわけで、雄大な草姿に似て壮大な今後の夢です。

過去のきょう 2021 オオボウシバナ 2020 ウツボカズラ(ネペンテス) 2019 ユウガギク 2018 ミソナオシ 2017 ヤマブキ(一重) 2016 ウスギコンロンカ 2015 エビヅル 2014 ツリガネニンジン 2013 サルトリイバラ(サンキライ) 2012 アキノエノコログサ 2011 アメリカアサガオ 2010 トウテイラン 2009 コヤブラン 2008 フユイチゴ 2007 ノアサガオ 2006 ガマズミ 2005 ニラ 2004 ハナゾノツクバネウツギ

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9月13日(火) タイヘイヨウグルミ

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長さが20cmを超える大型の葉にまとわりつくチョボチョボした白い5弁花がとても不釣り合いです。それも、望遠目一杯の高みで、ようやくの撮影です。
名前からすればクルミの仲間かと短絡しそうでも、マメ科です。ただ、ふつうのマメ科植物のようにいくつかの実が莢に入る形ではなく、英名を Tahitian chestnut というくらいに頑丈そうな卵形の塊ができます。
原産地の南洋の島々では重要な食べものだそうで、いまから2~3カ月もあとにここに立つことができれば、「おお、クルミだ」と感動できることでしょう。

<補注> 結実した様子を収録しました。(2023年11月25日

過去のきょう 2021 カシグルミ(テウチグルミ) 2020 マルバヤナギ(アカメヤナギ) 2019 ネズミサシ 2018 クルマバナ 2017 クサコアカソ 2016 スパティフィラム 2015 シロバナシナガワハギ(コゴメハギ) 2014 キササゲ 2013 ナンバンギセル 2012 ナツユキカズラ 2011 オウゴンニシキ(オウゴンカズラ) 2010 キバナキョウチクトウ 2009 マルバタマノカンザシ 2008 ノシラン 2007 オオブタクサ 2006 キツネノマゴ 2005 ウラハグサ(フウチソウ) 2004 フジ

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9月12日(月) マツカサススキ

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去年、初めて会えたのは秋も深まった時期で、かなり枯れっ枯れのお姿でした。同じ場所で、あのときより2カ月早いこの季節なら、グッと新鮮状態です。
これは松笠というよりはボンボリ、いや金平糖でしょう。マツカサススキあらためコンペイトウススキ、うーん、ちょっと語呂が悪いようです。
そんな冗談はさておき、いまだこの場所でしか会えない状況が変わりません。多くの都道府県で絶滅危惧指定されていて、埼玉では準絶滅危惧種です。子供たちが「あ、金平糖だ!」と興奮してくれる時代が早く来てほしいものです。

<補注> 仲間のコマツカサススキとヒメマツカサススキを一挙に収録しました。(2024年8月12日

過去のきょう 2021 ネコノシタ 2020 アイ 2019 ナベナ 2018 ハクウンボク 2017 ヌルデ 2016 アンジェラ(つるバラ) 2015 ミソナオシ 2014 ハンゲショウ 2013 モクレイシ 2012 カナムグラ 2011 ハナウコン(クルクマ・ペティオラータ) 2010 タコノアシ 2009 シュウカイドウ 2008 マルバルコウ 2007 キツリフネ 2006 ツユクサ 2005 ハギ 2004 ヒガンバナ

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9月11日(日) カナクギノキ

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大満足の貼り合わせ画面です。一日のうちに、カナクギノキの樹上に3パターンの実の色づき具合を見ることができました。神様、ありがとうございます。
思えば7年前、シックに黄葉した木に出会い、その名前の不思議に惹きつけられたものでした。以来、冬芽を眺め、花の終末段階=実の誕生段階に立ち会い、緑色のコケシ状態を経てここまで辿り着きました。
さてあとはあの冬芽が割れた段階とか、花(雌株・雄株)がきれいに開いた状態(注)とかが課題として残ります。暑さが去らないうちから、もう心は春待ちです。

<補注> 雌雄両方の開花をとらえました。(2024年4月25日

過去のきょう 2021 テキサスセージ(レウコフィルム) 2020 ムクゲ 2019 マルバハギ 2018 ゴマノハグサ 2017 コバノカモメヅル 2016 ダイサギソウ 2015 メリケンムグラ 2014 ナナコバナ 2013 ミズタマソウ 2012 ウラジロガシ 2011 カジカエデ(オニモミジ) 2010 カラムシ 2009 シオン 2008 ドイツトウヒ 2007 ムシカリ 2006 イボクサ 2005 ダールベルグデージー 2004 ニラ

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9月10日(土) パナマソウ

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ようやく会えました。パナマソウの肉穂花序です。
「芽吹きさえ見たことがない」と嘆き、しょうがなしにタルホーン(肉穂花序のドライフラワー)を買い込んでから8カ月、けっこう迅速な課題解決でした。
残念ながら個々の花の構造はさっぱりわからないし、種ができているのかどうかも探る術がありません。ただ、葉柄とは別に、こうして地面からドンドーンと直接に飛び出すものだということがわかっただけで十分です。
この夏は、人生初のパナマ帽にも親しんだし、ビバ!パナマです。

<補注> この肉穂花序が割れるとは、夢にも思いませんでした。(2023年11月16日

過去のきょう 2021 セイヨウムラサキ 2020 トキホコリ 2019 テンニンソウ 2018 トケイソウ 2017 キレハノブドウ 2016 イヌビワ 2015 ギンコウボク 2014 アキカラマツ 2013 コクチナシ(ヒメクチナシ) 2012 イワガネゼンマイ 2011 カワラケツメイ 2010 ヤナギタンポポ 2009 メドハギ 2008 ノシバ 2007 ハネミギク 2006 ヤハズソウ 2005 イチイ 2004 ヤマボウシ

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9月9日(金) カカツガユ

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長いトゲの恐ろしさが記憶に強烈に残ります。加えて刺激的なのがその名前で、どなたもその由来を解説してくださいません。牧野博士も「和活が油の意味だというが語源ははっきりしない」としています。
別名のソンノイゲ(注)についても、「長崎の方言で、イゲは刺であるが、ソンの意味は不明である」と、いつになく冴えない物言いです。
もう一つ、ヤマミカンという別名があって、これは「果実が食べられるから」と明瞭なのに、残念ながら撮影した木にはそれがついていませんでした。雌雄異株だそうで、雄株というのはじつに悲しいものです。新たな出会いを待ちましょう。

<補注> 「イゲ」の名を持つ植物の収録一番目はクスドイゲ(本文中リンク)であり、このカカツガユ(ソンノイゲ)は二番目です。そしてさらに三番目となるクロイゲを収録できました。(2022年11月14日

過去のきょう 2021 シロバナヤマハギ 2020 キバナヨウラク 2019 カホクザンショウ(カショウ) 2018 タイマツバナ 2017 ナス 2016 ネコノシタ 2015 ノコギリソウとセイヨウノコギリソウ 2014 アキニレ 2013 ミドリヒメワラビ 2012 ゴンズイ 2011 イヌザクラ 2010 サジガンクビソウ 2009 シュロソウ 2008 ガンクビソウ 2007 キレンゲショウマ 2006 カラスウリ 2005 マメアサガオ 2004 マーガレットコスモス

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9月8日(木) ヒメジョウゴゴケ

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これはもう、ものすごく暫定掲載です。ごくありふれた草木でもわからないものだらけなのに、地衣類はパスしようよと思いながら、かわいい漏斗に負けました。
おっと、この「漏斗」という字は「ろうと」とも「じょうご」とも読むのでした。自分は「じょうご」と入力して変換したらこの字が出て、「え、これロウトでしょ?」と慌てて辞書を引き直した体たらくで、まったくもって知らないとは恥ずかしいことです。
さてもハナゴケ科というのは大所帯であって踏み込むのが恐ろしいのに、そのなかのハナゴケ属にあたりをつけました。ヒメジョウゴゴケとしたのは、森のなかでこの漏斗がとてもかわいらしく見えたからで、姫ではないふつうのジョウゴゴケやその他多数のお仲間さんとの見分けポイントはさっぱりわかっていません。
ただ、こんなへなちょこ日記でも、ときどきはその道のエキスパートさまがこちらの間違いを諭してくださることがあり、今回も密かにそれを期待すること大です。

過去のきょう 2021 フウセンカズラ 2020 ジャコウソウ 2019 オオヒナノウスツボ 2018 オオバイヌツゲ 2017 ツブラジイ 2016 ドラセナ・レフレクサ 2015 イチイ 2014 ナンバンギセル 2013 アメリカノウゼンカズラ(黄花) 2012 ナガエコミカンソウ(ブラジルコミカンソウ) 2011 シラヤマギク 2010 ゴジカ 2009 キツリフネ 2008 ミヤコグサ 2007 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2006 キカラスウリ 2005 ナガボノワレモコウ 2004 ハナシュクシャ

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9月7日(水) ワシントンヤシ

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強い雨が時折落ちてくる暗い朝でした。ワシントンヤシにはまた快晴の空を背景にご登場願うこともあろうかということで、「とりあえず」の収録です。
博多の街にこんなものが植えられていたとはびっくりで、人は案外に空を見上げないものです。ほぼ20mはありそうで、図鑑的にもMAXの高さです。
埼玉の人間にすれば南国に思える福岡も冬には立派に雪が降るので、こんな椰子の木が林立するとは異様な感じがします。ところがこのワシントンヤシというのは文字どおり北米がお里で、福岡で育つのは正常なことでした。
さて問題はこの先で、植物にも老化は確実に訪れます。これだけの巨木が怪しい状態になったら被害は甚大です。遠からず「伐採」という悲しい処置は避けられないはずで、ヤシが先かおのれが先か、形勢は予断を許しません。

<補注1> 福岡国際マラソンの中継を見ていたら、この大博通りがコースだったことに気づきました。今回から新体制になったとは言え、コースはいままでどおり、つまりかつてもここを選手が走って(写真奥から手前へ)いたのでした。
まったくなにを見ているんだか、ワシントンヤシにもマラソンにも、「ボーっと生きてんじゃねーよ!」と叱られます。(2022年12月4日)
<補注2> ワシントンヤシモドキという別名を持つオニジュロ(ワシントンヤシに近い仲間)を収録しました。(2023年1月31日

過去のきょう 2021 ワックスフラワー 2020 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2019 シマサルスベリ 2018 コスツス・ルカヌシアヌス 2017 シロバナツユクサ 2016 スギモリケイトウ 2015 アッケシソウ 2014 ミズメ 2013 エビネ 2012 コマツナギ 2011 ウワミズザクラ 2010 ヒシ 2009 ヤマナシ 2008 ハグロソウ 2007 サラシナショウマ 2006 コブナグサ 2005 ウコン 2004 ママコノシリヌグイ

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9月6日(火) ウチワサボテン

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ついに念願叶いました。ウチワサボテンの実の試食です。ややデカめの拙の手でもいささかもてあまし気味のプンプクリン&ズッシリでした。
してそのお味です。ネットでの評価が揺れているわけがわかりました。おいしいと言えば言えるし、好んで食べるものではないとも言えるのです。ジューシーさは申し分ありません。甘さ…これが問題で、まるっきり無味ではないのです。しかし、甘いか?と問われると返事に窮するレベルで、まぁビミョーというところでしょうか。
さらに、芥子粒のような種がたくさん入っていて、歯触りが面白いとも言えるし、嫌いな人は邪魔と思うでしょうし、どうにも評価しにくい感じです。
それにしても貴重な出会いでした。大型台風に怯えながら立ち寄った佐賀・唐津の海岸で、完熟の実をポコポコつけたこれを見つけたのは僥倖としか思えません。
そして、ここまでおデブではない実もあったので、3月の温室で見たプアーな状態ともつながりができた気がします。よしよし、一件落着です。

過去のきょう 2021 ナンバンギセル 2020 クマガイソウ 2019 レックスベゴニア・シーサーペント 2018 ヒヨクヒバ(イトヒバ) 2017 コウゾ 2016 ディジゴセカ(アラリア) 2015 エゾノコリンゴ 2014 ヒヨドリバナ 2013 ヒトツバハギ 2012 オニバス 2011 アマクリナム 2010 ツノナス(フォックスフェイス) 2009 イチヤクソウ 2008 ヤマシャクヤク 2007 ウワミズザクラ 2006 ギンドロ 2005 リコリス・オーレア 2004 イタドリ

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9月5日(月) アメダマノキ

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幹から花(果)穂が直接出ていて、このパターンはジャボチカバとかカカオなどですでにおなじみです。もっと身近だとイチジクとかハナズオウもそうで、こういうタイプのことを幹生花(果)と言います。そうそう、パパイヤもこのつき方(注)です。
熟すと本当の飴玉のようにカラフルになります……というのは真っ赤なウソで、ほんのりと黄色に変化するだけです。その味も全然飴玉ではなくて、種小名(acidus)を見れば超すっぱいことがハッキリとわかります。
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群がって咲いているたくさんの花は雄花で、そのグループごとに白い柱頭を見せる雌花が一つだけあります。つまり、雌雄異花同株というタイプです。
インド~マレー半島あたりの原産で、タイでは「人を呼ぶ木」として好まれ、飲食店などでは店の前に植えるそうです。亜熱帯化したいまの日本ならこの木を露地で育てることができるかもしれず、不景気払いの吉兆樹としてお薦めです。

<補注> 幹生花(果)コレクションが一つ増えました。(2024年1月20日

過去のきょう 2021 コノテガシワ 2020 ヤマザクラ 2019 バラ(サプライズ) 2018 ウコン 2017 クマツヅラ 2016 ハゲイトウ 2015 ウンラン 2014 アベマキ 2013 モミジガサ 2012 シチヘンゲ(ランタナ) 2011 シマトネリコ 2010 ツリガネニンジン 2009 フジカンゾウ 2008 ムカゴイラクサ 2007 タムラソウ 2006 ナンバンギセル 2005 ヒメマツバボタン 2004 モクレン(類)

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9月4日(日) ブドウホオズキ

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見たことがあるような、、ないような、、いったいお前は何者じゃ。
素直に赤くはならないだろうことが予想できる実(萼)からして、これがただのホオズキではないことは明白です。やたら骨太な茎葉もそれを裏付けます。
このガッシリ感から思い出すのはトマチロなのに、比べて見るとこちらの方が実はやや小さいし、逆に葉は艶がなくて無愛想です。
ほぉ、トマチロ=オオブドウホオズキに対して、こちらは「大」ではなくて「中型版」のブドウホオズキでした。あまり生食せず料理向きのトマチロと違い、ブドウホオズキは生食もできるしドライフルーツにもするそうです。まだそんなものを店で見たことがなくて、そのうち実食体験をしてみたい(注)ものです。

<補注> 自分で苗から育てたら、秋が深まって花が咲きました。(2023年10月31日

過去のきょう 2021 シオガマギク 2020 ノササゲ 2019 ムシトリスミレ 2018 バラ(プリンセス・ドゥ・モナコ) 2017 エノキ 2016 キリ 2015 マテバシイ 2014 トクサ 2013 ムベ 2012 コンテリクラマゴケ 2011 ヒャクニチソウ(矮性) 2010 イチビ 2009 オオリキュウバイ 2008 アズマカモメヅル 2007 クロホウシ 2006 イトススキ 2005 アメリカノウゼンカズラ 2004 ウモウケイトウ

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9月3日(土) フクシア・フルゲンス

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これでもフクシアなのだそうで、たしかに俯いて咲いているし、筒状になった萼が長くて、その先から花びらが覗くというスタイルは条件に合致します。
また、この葉はやたら大きくて目を奪われても、基本的には前に収録した「よく見るタイプ(バレリーナ型)のフクシア」のそれと同じつくりをしています。
ただ、「よく見るタイプ」では顕著だった長い雌シベが見当たりません。不思議に思って他のサイトを参照すると、そこには雌シベがぶら下がっている花とそうではないものが混じっています。たぶん雌シベはあとから出てくるのでしょうから、「よく見るタイプ」も含め、これからフクシアを撮るときの注目ポイントとしておきます。

過去のきょう 2021 ハマナツメ 2020 ノブドウ 2019 ホツツジ 2018 ノコギリシダ 2017 バアソブ 2016 レックスベゴニア・シースプライト 2015 レモングラス 2014 オオモクゲンジ 2013 ダイコンソウ 2012 シマトネリコ 2011 ヘラノキ 2010 トレニア(ハナウリクサ) 2009 オオマルバノホロシ 2008 メボウキ 2007 ゲンノショウコ 2006 サワギキョウ 2005 ガガイモ 2004 ナンキンマメ(ラッカセイ)

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9月2日(金) オオイヌタデ

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膝下あたりに花穂が並ぶふつうのイヌタデに対し、これは腰から上、大きいと背丈くらいには育ちます。当然ながら茎は丈夫で、節もガッシリ太めです。
また、イヌタデの穂がほぼまっすぐなのに対し、オオイヌタデの穂はこうして自重で垂れ下がります。またその色も、イヌタデはアカノマンマの別名どおりピンク色オンリーなのに対し、こちらは白いものとごく淡いピンクの場合が半々です。
そしてイヌタデはままごと用の基本種として親しんだのに、オオイヌタデで遊んだ記憶がありません。妙にガサツで大きくて、子供心に敬遠したものでしょう。

過去のきょう 2021 ネオベンサミア・グラシリス  2020 ダキバヒメアザミ 2019 ニラ 2018 オオバゲッキツ 2017 アカマツ 2016 カゴノキ 2015 ウリハダカエデ 2014 キツネノマゴ 2013 ヤマボウシ 2012 カナムグラ 2011 ハナトラノオ(カクトラノオ) 2010 シロネ 2009 ツルガシワ 2008 ミズカンナ 2007 ヒメシロネ 2006 イヌタデ 2005 ハス 2004 ピンクノウゼンカズラ

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9月1日(木) カラタチバナ

220901ardisia_crispa
雌シベの痕跡がしっかり残っているし、子房の縫合線もうっすら見えます。カラタチバナの実は、お決まりの真っ赤になった段階しか収録(2007年2014年)してこなくて、今回の写真によって秘やかな花と派手な実を結ぶことができました。
…と威張るのは早計で、撮るときには萼の存在に気づいていませんでした。いまこうして見ると、花(果)柄と子房の間には薄片が残っていて、花びらを失ったあとも萼は果実をしっかりとサポートしているのでした。
はて真っ赤になったあともこの薄片は残っていたものか、過去の画像を見直しても、問題意識のない写真は屁の役にも立ちません。冬になったらこの点を確認しようと思っても、いつまでも去らない蒸し暑さに、決意はとろけてしまいそうです。

過去のきょう 2021 ゴシキカズラ 2020 ツクバネ 2019 クサギ 2018 ヌスビトハギ 2017 ヒルムシロ 2016 イヌトウバナ 2015 ミズキンバイ 2014 ムクゲ 2013 シュウブンソウ 2012 ヤブデマリ 2011 ハリギリ 2010 トウワタ(アスクレピアス) 2009 キバナアキギリ 2008 ケンポナシ 2007 アゲラタム 2006 ヘクソカズラ 2005 センニンソウ 2004 マツムシソウ

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