追加編 : 簪(かんざし)の細部
先日の本編は「かわいいね!」で切り上げたものの、このアルメリア・マリチマには書き留めておきたい細かいことがいくつかあります。
その一番目は「花はカサカサする」と述べるWebページが多いことへの反論です。上の写真の質感でわかるとおり、ピンクの花びらに硬さはまったくありません。カサカサのパーツは、右側のカットモデルで脇から見えている白い苞(3枚)です。
下の写真のようにピンクの花びらが枯れて紫の「ゴミ」になると、周囲の白い(半透明の)苞が残り、これがカサカサします。これは同じイソマツ科のリモニウム(スターチス)と似た(苞と萼の違いはあり)性質です。
また、雌シベもやや風変わりです、ふつうは雄シベ群の真ん中にズンと佇立するタイプが多いのに、これは雄シベと交互に5本並びます。まるで雄シベの葯がなくなったような姿で戸惑います。ただ、その元側は子房に結合しています。
しかし、残念ながらその子房は充実することなく、終わった花を分解しても種らしいものは見つかりません。これも多数のサイトが「株分けでも実生でも殖やせる」としていて、嘘だとは言わないまでも、実態とは違う気がします。
もう一つ、アルメリアでしかまだ見たことのない性質があります。花序の直下、白い鞘が花茎を1.5cmほど覆っています。これは3枚の総苞が垂れ下がったもので、役割はなかなか想像しにくいものがあります。
アルメリアの花茎は指では千切れないほど丈夫なので、総苞で保護する必要はなさそうです。花序が立ち上がって来るときはすでにこの鞘が垂れているので、周囲の組織との離型剤みたいな役割だろうかと無理な推論を作り出しました。
その一番目は「花はカサカサする」と述べるWebページが多いことへの反論です。上の写真の質感でわかるとおり、ピンクの花びらに硬さはまったくありません。カサカサのパーツは、右側のカットモデルで脇から見えている白い苞(3枚)です。
下の写真のようにピンクの花びらが枯れて紫の「ゴミ」になると、周囲の白い(半透明の)苞が残り、これがカサカサします。これは同じイソマツ科のリモニウム(スターチス)と似た(苞と萼の違いはあり)性質です。
また、雌シベもやや風変わりです、ふつうは雄シベ群の真ん中にズンと佇立するタイプが多いのに、これは雄シベと交互に5本並びます。まるで雄シベの葯がなくなったような姿で戸惑います。ただ、その元側は子房に結合しています。
しかし、残念ながらその子房は充実することなく、終わった花を分解しても種らしいものは見つかりません。これも多数のサイトが「株分けでも実生でも殖やせる」としていて、嘘だとは言わないまでも、実態とは違う気がします。
もう一つ、アルメリアでしかまだ見たことのない性質があります。花序の直下、白い鞘が花茎を1.5cmほど覆っています。これは3枚の総苞が垂れ下がったもので、役割はなかなか想像しにくいものがあります。
アルメリアの花茎は指では千切れないほど丈夫なので、総苞で保護する必要はなさそうです。花序が立ち上がって来るときはすでにこの鞘が垂れているので、周囲の組織との離型剤みたいな役割だろうかと無理な推論を作り出しました。
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