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4月30日(土) サルマ(サルマ・ヘンリー)

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全身これ毛だらけで、雰囲気が尋常ではありません。この時期は低く這う感じでも、これから夏にかけ、膝上から腰丈くらいまで高くなるようです。
たまたま木漏れ陽に恵まれて写真はいい感じに撮れたものの、森のなかの谷や川岸の日陰を好みます。ただ、それは日本ではなく中国中部の話です。
面白いのはサルマ(Saruma)という属名で、これはAsarum(カンアオイ属)のアナグラム(単語の文字並びを変える言葉遊び)だというのです。1属1種なので、そんなテキトーな方法で名付けしたのだとしたら、学者さんもやるものです。

<追録> 上の写真とはまったく別の場所で、藪のなかにサルマを見つけて驚きました。植栽したにしてはかなり「捨て置き」の場所なので、少し危険な繁殖力を持っているようです。(撮影:2023年4月27日)
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4月29日(金) アカバナアメリカトチノキ

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花が赤色のトチノキにはベニバナトチノキ(注)もあって、その区別に迷うかと言えば、いまのところ「そうでもないよ」と豪語しておきます。
スッと立ち上がった姿がいかにも喬木らしいベニバナトチノキに対し、アカバナアメリカはやや横広がりです。パルビフローラほどに灌木状とは言わないまでも、樹形全体が両手を広げて迎えてくれているようで、優しさを感じます。
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花もベニバナとは微妙な差があって、ベースにピンクを感じやすいベニバナに対し、アカバナアメリカはオレンジが基調です。雄シベの飛び出しも、ベニバナよりは控えめと見たものの、これは撮影時期にもよりそうなので参考程度です。

<補注> このアカバナアメリカトチノキとマロニエを交配して作出したのがベニバナトチノキです。
<追録> 半月ほどして、実が目立ち始めました。(撮影:2022年5月10日)
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4月28日(木) スパラキシス・トリカラー

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初めて見る花で、そのド派手さにビックリです。株の中心が河童の頭のように抜ける感じはヒメシャガに似ているし、花の着き方はヒメヒオウギを思わせるので、アヤメ科にあたりをつけたら、わりと簡単に正体が知れました。
ほほぉ、これもケープバルブ(南アフリカ・ケープ地方産の球根植物)で、秋に植えるといまごろこうしてお庭を賑やかにするのでした。
賑やかすぎてうるさいかも?という穏健派はさておき、クロコスミアにもいい加減に飽きたし、そろそろ新顔を!というお宅は、秋の球根購入、要検討です。

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4月27日(水) カシグルミ

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そういうことだったのか!と大きく頷きました。かつての雌花写真に比べれば数段若い状態を写せて、その新鮮な雌シベに目は釘付け…ではなくて、注目はそれが「咲いて」いる枝です。これ、雄花撮影のときにはまだ小さな芽でした。
この20日ほどで当年枝は急激に生長し、雌花はそこに咲くのでした。対するに雄花は前年枝で咲いています。そうだったのかと以前の雌花写真を見直すとたしかにそれは当年枝だし、オニグルミヒメグルミも間違いなく同じことでした。
これだもの、雌雄の開花タイムラグは生まれるわけです。こんなに時間差があって、雄花の花粉は雌花に供給されるものか(注)、とても不思議なのに、この木もそうだし、土手に単独で生えていたオニグルミも結実しました。
自家受粉(胡桃類はそれが可能)だとしたら、花粉は何日も空中に漂うとでも言うのでしょうか。根性で雌シベが開くのを待つ花粉:::まるでおとぎ話です。

<補注> オニグルミの雌雄は開花が近接していたのに対し、このカシグルミの木は、少なくとも雌花撮影当日には雄花は残っていませんでした。
雌花がもっと若い段階なら、かろうじて雄花も花粉を飛ばせるかもしれず、来年はその微妙なタイミングをとらえたいものです。
<追録> 半月が経過し、立派なメタボ段階に入りました。(撮影:2022年5月8日)
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4月26日(火) ハゼリソウ

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このハゼリソウという名前はネモフィラのことを調べたとき見つけました。旧分類だとネモフィラ=ハゼリソウ科、ハゼリソウ? なんだろなぁ…で終わっていました。
そのハゼリソウ、美貌とはやや言いにくくても魅力的なお姿でした。チクチクしそうな薄紫の花がいいし、それより印象的なのはワラビのような葉です。クチュクチュして、まるでレースのようで、なるほど、ネモフィラの葉に通じています。
ただ、ネモフィラと大違いなのは高さです。クキッと茎が1本、分岐などせずに腰丈ほどまでも立ち上がっています。かなり丈夫そうです。
アメリカ南部やメキシコの産で、緑肥とか採蜜植物に使われているそうです。むふふ、次の「おもしろ蜂蜜」シリーズはハゼリソウを狙いましょう。

<補注> ハゼリソウの漢字表記には葉芹草があります。しかし、この葉が芹に近いとは思いにくくて、属名Phaceliaが訛ってハゼリ草、つまり漢字表記はなし…というのはいつものはた衛門珍説です。
<追録> 花の観賞期間はやや短めです。(撮影:2022年5月10日)
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4月25日(月) シジミバナ

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昔の言語生活というのは豊かだったもので、隣の婆サマが息子の嫁の顔を形容するのに「蜆貝がシャックリしたみたい」と宣ったものでした。
このシジミバナを見るたび、そのガラッパチ婆サマを偲びます。あちらにいらしても、口の悪さは変わっていないことでしょう。
この花がシャックリしたらどうなるかは未検証でも、ちょっと味噌汁に入れてみたくなります。シモツケ属なので、シモツケコデマリの仲間です。コデマリには八重タイプがあるので、あれがやや近い血筋かと思えても、やはりこの蜆は独特です。

<補注> 花後の姿を記録しました。(2022年6月14日

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4月24日(日) クサノオウ

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どうしてこれだけ長い間冷遇したものか、HPにチョロッと載せてから17年、ようやくブログに登場です。いや、途中、やたらマニアックに、根生葉から若葉が湧き上がってくる場面を取り上げています。たぶん、あの時点で「次は開花状態を」と目論んではいたはずなのに、あまりに誘惑が多すぎる春がいけないのです。
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というか、あまりに固定的に居続けるということがあります。種が秋に落ち、すぐに発芽するので、その場所から絶えることがないのです。
その種はまだ生白い段階だったので、これが黒く熟した段階を、今度こそほったらかさずに、きちんとここに載せる…つもりです。

<追録> 濃く熟した姿を見る前に、一つお勉強です。
赤くマークした半透明物体を種枕=エライオソームといい、蟻さんの好物です。蟻はこれを巣に運ぶので、ついでに種も幾ばくかの移動距離を稼ぎます。
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<補注> 蟻に種を運ばせるエライオソームに対し、蟻を呼び寄せてボディガードとする「真珠体」という仕掛けもあります。(2022年12月5日

過去のきょう 2021 トネリコ 2020 グレビレア・スカーレットスプライト 2019 ヤマウグイスカグラ 2018 シロバナシラネアオイ 2017 ナガハシスミレ 2016 コチャルメルソウ 2015 チョウジソウ 2014 トネリコ 2013 ジュウニヒトエ 2012 コナラ 2011 ヤマブキソウ 2010 フサザクラ 2009 ゴマキ 2008 マルバアオダモ 2007 ヒメウズ 2006 シラユキゲシ 2005 モッコウバラ 2004 モウソウチク

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4月23日(土) オオウラジロノキ

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せっかく前とは別の場所でオオウラジロノキを見つけたというのに、やはりここでもその高さには泣かされました。300mm目一杯でも蜂の種類がわかりません。
それでも、花びらの中央にうっすらと赤みが走り、その花びら間の隙間が大きいという特徴はわかります。萼や花柄の毛深さもどうにか確認できます。もちろん、葉裏の白さや厚みは十分に感じられるし、鋭角的な鋸歯も視認できました。
さて残された課題は果実の試食(注)です。花つきの良さからして十分な結実が期待できるので、秋の到来を楽しみに待つことにします。

<補注> さらに新しい場所(3カ所目)でオオウラジロノキに出会ったというのに、なかなか味見の機会には恵まれません。(2024年9月6日)

過去のきょう 2021 サルオガセモドキ 2020 ヤブイチゲ 2019 イシワリソウ 2018 ホソバシャリンバイ 2017 ツタ(ナツヅタ) 2016 オオヤマザクラ 2015 ヒメカジイチゴ 2014 ヤブニンジン 2013 モミジバフウ 2012 ヤマエンゴサク 2011 ナガバモミジイチゴ 2010 チドリノキ(雄花) 2009 ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ) 2008 コモンセージ 2007 ウラシマソウ 2006 ヒメコウゾ(雌花) 2005 ライラック 2004 ムラサキツユクサ

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番外編 : イモセ(妹背)

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妹背という古語に惹かれます。夫婦と言ってしまえばカビが生えたみたいな関係に思えても、妹背と呼び合えばラブラブ時代が復活!です。
この桜がそんな名付けをされたのは、雌シベが2本あって、実が2個できるからだというのが通説でも、トホ、こんなに花びらだらけでは雌シベなんて見えません。大きな木をネチネチと見つめ回したのに、この日は雌シベ発見不能でした。
それよりも、花の中央が盛り上がって白いこの段咲きが少なからず見つかったのが収穫でした。初めて見る咲き方で、「変わってる度」が高めです。
ただ、本来の「妹背ぶり」も確認はしたいので、この豪華な花びらが落ち尽くしたころ、またネトーッとこの木を眺め回すことにしました。

<補注> 冬芽を取り上げました。(2023年2月24日

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4月22日(金) フウセンカズラ

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まだ寒かった某日、例のフウセンカズラ安息の地を訪ねたら、ヒェーー、天地返しされていました。やはり他人さまの土地をアテにするのは間違いです。
ただ、実(種)はいくつかいただいてあった(スミマセン)ので大丈夫です。春の息吹が感じられるようになった3月14日、水に浸したカット綿に蒔きました。
10日ほどで根が出始めたので、生育の早い数粒を取り上げ、鉢に移動です。その3月28日の画像でわかるように、根は胎座痕外周から出るのでした。
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さらに1週間して、土を割って芽の登場です。その楕円形の双葉は10日ほどで消失し、いま現在、2セット目の本葉が広がり始めました。
となると、そろそろ行灯作りの用意です。細竹と麻縄はたしかあったはず…。うーん、自分で育ててこれは正解でした。ジワーッとした楽しさ(注)です。

<補注> 自宅で思うがままに撮影できたにもかかわらず、花から実への移行過程はさっぱり理解できませんでした。フウセンカズラの観察は視力の良いうちにすべきもののようです。(リンク先追録写真参照

過去のきょう 2021 レッドロビン 2020 ポプラ(セイヨウハコヤナギ) 2019 テロペア 2018 トダスゲ 2017 ニリンソウ 2016 ホザキノイカリソウ 2015 ツボスミレ(ニョイスミレ) 2014 フジモドキ(チョウジザクラ、サツマフジ) 2013 オドリコソウ 2012 オウゴンカシワ 2011 トキワマンサク 2010 ウコン(鬱金桜) 2009 ゲッケイジュ 2008 ムベ 2007 オキナグサ 2006 ブルーベリー 2005 サクラソウ 2004 ナシ

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4月21日(木) ヘンリーヅタ

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ツタ属の蔓(茎)はどこまでも長くのび、外壁に食い込んだりエアコンの管を持ち上げたりの悪さをします。ただ、この中国原産のヘンリーヅタはほかの仲間(ナツヅタやアメリカヅタ)よりも侵略性はやや穏やかで、執拗に領土を広げたがるあの国のお偉いさんはぜひその性質を見習ってほしいものです。
このヘンリーヅタとアメリカヅタを混同する人が多くて、先日もアメリカヅタのきれいな芽吹きを褒めたら、そこの奥様は「ヘンリーだと思っていた」そうです。たしかに、5枚の掌状複葉という点は同じでも、ヘンリーにはこうして葉脈に沿って白い斑が入り、アメリカにはそれがない(↓)のでわかりやすそうなのに、不思議です。

<追録> ほぼ同じ時期のアメリカヅタ(↓)です。葉表には白い斑がなく、葉裏も紫のヘンリーに比べると赤さが目立ちます。(撮影:2022年4月23日)
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<補注> ヘンリーヅタは立派に紅葉するはずなのに、どうしてもきれいに色づいた様子に出会えません。(2022年12月14日

過去のきょう 2021 ノボリウチワ(アンスリウム・スカンデンス、ブドウアンスリウム) 2020 マツバウンラン 2019 ミツバツチグリとヤエノミツバツチグリ 2018 ヌルデ 2017 エゾノウワミズザクラ 2016 マルバノキ 2015 ウグイスカグラ 2014 シロヤブケマン 2013 コナラ 2012 クッカバラ(フィロデンドロン・クッカバラ) 2011 アブラチャン 2010 チューリップ(突然変異) 2009 ハラン 2008 ニワトコ 2007 オーニソガラム 2006 ヤマグワ 2005 ニワトコ 2004 ムクロジ

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4月20日(水) リシマキア・ファイアークラッカー

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去年は6月の半ば過ぎに花が咲き出してからようやくこれがリシマキアの種類であることに気づきました。こんな段階で正体がわかるわけがないよなぁ…と自分を慰めつつ、ご幼少のみぎりからの深い色合いにぞっこんです。
母種は北米大陸に広く分布するリシマキア・キリアタ(葉は緑色・未収録)で、耐寒性が強く、冬は地上部が枯れるものの宿根します。その園芸種であるファイアークラッカーも性質は一緒で、地下茎で殖えて丈夫です。
乾燥に弱いのが玉に瑕だそうで、ここの管理人さま、水切れは御法度ですよ。

過去のきょう 2021 ドドナエア 2020 ボタン 2019 イボタノキ 2018 シベリアヒナゲシ(アイスランドポピー) 2017 ナルコユリ 2016 エンコウソウ 2015 カテンソウ 2014 ミツバアケビ 2013 アケボノセンノウ 2012 ワビスケ(紺侘助) 2011 ヤマコウバシ 2010 サネカズラ 2009 フゲンゾウ 2008 ヤマフジ・昭和紅 2007 ヒメフウロ 2006 タチイヌノフグリ 2005 カロライナジャスミン 2004 ナノハナ

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4月19日(火) ナンキンハゼ

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ふと見上げたら若葉があまりのかわいさでした。ナンキンハゼのこんな姿を撮ろうとした記憶がありません。過去記事を確認したら、1月6日の次は6月8日まで飛んでいて、なんと春から初夏の丸5カ月がズボッと抜けていました。
その5カ月というのはいろいろな花に追われる季節で、それでも長いこと日記を書き続けて、ようやく春のナンキンハゼを見る余裕が出たようです。
そこですかさず「はた衛門珍説」をひねるところがさすが(笑)です。「紅葉が美しい樹種は春の芽吹きから赤い」…その類例は?と自問すると、先日のアメリカヅタが出てくるわけで、「じゃあ、カナメモチクスノキも紅葉は見事なのかな」と突っ込まれると知らんぷりしかありません。珍説はさておき、かわいい若葉です。

過去のきょう 2021 オカノリ 2020 セキショウ 2019 ラッパズイセン(八重変異種) 2018 コウゾ 2017 ヘラノキ 2016 ザイフリボク 2015 トウゴクミツバツツジ 2014 ユキモチソウ 2013 ムレスズメ 2012 プリムラ・ブルガリス 2011 エイザンスミレ 2010 クスノキ 2009 フサザクラ 2008 トウモクレン 2007 マツバウンラン 2006 オニタビラコ 2005 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ) 2004 ハウチワカエデ

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4月18日(月) ミミナグサ

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「在来のミミナグサはまだ確認できていない」としたまま17年です。その間、まったく無視していたわけではなく、ときどき思い出しては探し歩き、オランダミミナグサとの見分けポイントをあれこれ考えては頭がワヤになって中断していました。
実力も無いのに頭デッカチになっていたわけで、今回、開花状態を撮影してみたら、在来品のとても単純な特徴に気づきました。花びらが短いのです。
比較のため、オランダを写真左肩に貼り付けました。萼よりも花びらが2割方長く、蕾のときさえ萼から飛び出ています。対するに在来品の慎ましさは明らかです。
拍子抜けするほどシンプルに区別できることを知ってみたら、意外とあちこちにミミナグサは跋扈していました。もしかして海外品に蹂躙されてしまったのかと心配し続けたこの17年はいったいなんだったのだと、悲しくも恥ずかしい春です。

過去のきょう 2021 サルスベリ 2020 フジ(ノダフジ)、イチョウ、ヤマグワ 2019 グレビレア・ホワイトナイト 2018 レンリソウ 2017 オクノカンスゲ 2016 ブルンネラ・ジャックフロスト 2015 イヌノフグリ 2014 カシワ 2013 キケマン 2012 シダレヤナギ 2011 シラカシ 2010 コクサギ 2009 ハボタン 2008 シモクレン 2007 ホオノキ 2006 イロハモミジ 2005 ツルニチニチソウ 2004 ハクモクレンとコブシ

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4月17日(日) キョウチクトウ

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かつては遠くからやっと写せて喜んだキョウチクトウの莢なのに、触り放題の近さと高さでたくさん見ることができました。残念ながら綿毛付きの種はもうすべて飛び立ったあとでしたが、ジトーッと見つめていたら変なことに気づきました。
こういう殻(実の莢)が割れるときは外側に反り返るのがふつうのはずです。それなのに、キョウチクトウの殻はボディブローを受けたボクサーのように内側に屈曲しているのです。一つの例外もなく、見たものすべて内側湾曲しています。
これはいったいなんなのか…たぶん種の飛び立ち調整が狙いでしょう。反って割れれば綿毛が一気に北風に持って行かれるので、子供を守る親のように身を屈し、幾度かに分けて種が飛び立つように図らっているように思われます。
その結果、役目を終えた莢はまるで「交喙の嘴(いすかのはし)の食い違い」を絵にしたような奇妙な姿を春風に晒していて、小さな発見・大きな感動でした。

過去のきょう 2021 ロマネスコ 2020 ハナツルボラン 2019 ヤグルマギク 2018 トチュウ 2017 ホウキモモ 2016 シロバナマンサク(フォザギラ) 2015 リョウブ 2014 キバナカタクリ 2013 オンツツジ 2012 ソラマメ 2011 ミツガシワ 2010 アズキナシ 2009 バッコヤナギ 2008 イスノキ 2007 ネギ 2006 エノキ 2005 アカメガシワ 2004 ハタザクラ

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4月16日(土) グレコマ(斑入り品・2種)

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お店での名前はグレコマ・バリエガタとお洒落です。ただ、Glechomaがカキドオシの属名であることに気づくと、詐欺とは言わないまでもズルに思えます。
ならば野道でカキドオシの斑入りを探してやろうとしても、まだ見つかりません。そもそもこのバリエガタの素性はセイヨウカキドオシなのです。そのせいかどうか、野道の在来品はすでに花を咲かせているのに、こちらはまだ蕾も見ません。(注)
そして嵌め込みした一品です。お店ではグレコマ・バリエガタ・レッドステムと呼ばれていて、たしかに茎が赤紫色です。ただし、こちらの学名には 'Lime Mint' とあって、本来は明るい緑色の斑がアピールポイントだと思われます。
さらにこちらは在来品の変化型らしく、たかがカキドオシ、されどグレコマ、なかなか一筋縄では括れない複雑な関係の二品なのでした。

<補注> 結局、花どきは虚しく過ぎ、両種とも一輪の花さえ見ることはありませんでした。(2022年6月下旬)

過去のきょう 2021 ハクサンボク 2020 アカシア・フィンブリアタ(ブリスベンワトル) 2019 アズマシャクナゲ 2018 キャッツテール 2017 コヤブレガサ 2016 ヒトリシズカ 2015 ゴウダソウ(ルナリア) 2014 ササベザクラ 2013 チゴユリ 2012 コブクザクラ 2011 キクモモ 2010 ウラシマソウ 2009 ザゼンソウ 2008 アオキ 2007 カーネーション 2006 ヒメツルニチニチソウ 2005 ハタザクラ 2004 ハタザクラ

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4月15日(金) ヒメツルニチニチソウ(斑入り・白花)

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まるでオウゴンマサキが地べたに伏せたような葉がきれいです。さらに、ふつうは紫色である花が純白です。変化型のダブルパンチにやられてしまいました。
惜しむらくは、花が少なめというヒメツルニチニチソウの特性まではまだ変えられていないことです。いくつか写し込むのに、けっこうな努力が必要でした。
それでも、これだけ景色が明るくなるし、多年草ないし亜低木というあいまいさは越年の強さにつながるし、これから街角で見かける率は高まりそうです。

過去のきょう 2021 ハツカダイコン 2020 チユウキンレン 2019 ミズバショウ 2018 メグスリノキ 2017 オオバベニガシワ 2016 ウコン(桜) 2015 コンロンコク 2014 センダイタイゲキ 2013 ココノエ 2012 アネモネ 2011 ハタザクラ 2010 ハシバミ 2009 ハリエニシダ 2008 ウスバサイシン(ミドリウスバサイシン) 2007 ラショウモンカズラ 2006 ヤブタビラコ 2005 シロバナハナズオウ

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4月14日(木) バニーテール

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これは前に登場しています。ずいぶんとストレートな和名(ウサギノオ)よりも、お洒落な音感のある「ラグラス」で覚えていました。
ただ、今回のものはあのときよりもさらにかわいさが増しています。背丈が一段縮まって30cm程度になり、花序(花穂)もキュッと短めです。
いやはや、こういう野草(地中海原産で70年代に日本に渡来)まで園芸開発する商魂には負けます。道端の侵入者がコケティッシュに変貌し、その名も「バニーテール」ときました。単なる流通名(通称)ではなく、学名のお尻に 'Bunny Tail' とあるので、今朝のタイトルはシンプルにそれだけ掲げてみました。

<追録> 穂が枯れたあとの姿も魅力的でした。(撮影:2022年5月10日)
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過去のきょう 2021 テリハノイバラ 2020 イヌリンゴ(ヒメリンゴ) 2019 クレマチス・アーマンディ・アップルブロッサムとクレマチス・アーマンディ・リトル・ホワイト・チャーム 2018 ワダソウ 2017 ツリガネズイセン(ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ) 2016 ムサシアブミ 2015 カキドオシ 2014 ハシバミ 2013 コスミレ 2012 レンギョウ 2011 スギ 2010 サルトリイバラ(サンキライ・雌花) 2009 オオイワウチワ 2008 ハナノキ 2007 ムレスズメ 2006 コオニタビラコ 2005 アケビ

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4月13日(水) セイヨウニンジンボク

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ずいぶんなスローペースで気を揉ませてくれたセイヨウニンジンボクにも、ようやく春が訪れました。2月、3月、ほかの樹木がどんどん芽吹くのを尻目に我関せずのダンマリモードだったのに、今月に入ったら急に芽が解けました。
ん、今年の大谷くんはセイヨウニンジンボク? 初戦のピッチングはスプリットが決まらず、バッターとしてはここまで21打席、快音なし、ヤキモキ~!
いやいや、話はホントのセイヨウニンジンボクで、芽燐なしの裸芽タイプでした。3月いっぱい見せてくれたあのゴツゴツは葉の裏側なのでした。
さあ、ここからは一気だという噂なので、水切れさせないように管理人も気を張りましょう。大谷くんも一気にガンガン、頼みますよ!!

過去のきょう 2021 ゲンゲ(レンゲソウ) 2020 ニンニク 2019 カワラタケまたはミダレアミタケ 2018 メギ 2017 ザイフリボク 2016 ミツバツツジ 2015 ニワザクラ 2014 レンプクソウ(ゴリンバナ) 2013 ミツバツツジ 2012 プリムラ・ジュリアン 2011 オウショウクン 2010 ニッコウネコノメ 2009 オオリキュウバイ 2008 タピアン 2007 ムラサキケマン 2006 スズメノテッポウ 2005 シロバナタンポポ

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4月12日(火) スターチス(リモニウム)

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スターチスが越年草(宿根草)であることをこの手で確かめました。去年の夏、自分で育てた3株のうち1株は間もなく息を引き取ったものの、残りは這うような葉でしぶとく冬を乗り切ったのです。こうして立ち上がった葉、けっこう感動です。
まず種からの育成に失敗し、よそさまでも添え木に支えられた状態を見て、去年購入の苗も怪しげな育ち方だったのに、今年のスターチスは別物の逞しさです。くたびれた葉を除けようとしても鋏がないと切れません。筋金入りです。
その鉄壁ボディガードに守られ、ついに花茎が立ちました。右手に見えているもの以外にも、左側や手前の葉のなかにもまだ数本隠れています。
ついに、純自家製のスターチスが見られそうです。暑さがくればしめたもので、いや、その前の梅雨が残るハードルか?とか、ワクワクドキドキです。

<追録1> 余計な心配などなんのその、花茎はどんどん数を増して立ち始め、まず萼(紫色)が顔を出し、その真んなかに白い吹き出物ができたと思ったらあっという間に開きました。(撮影:2022年5月5日)
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<追録2> 花茎がどんどんわき出て咲くので、4~5本切り花にしてご近所に配ったあと(↓)でもまだまだ賑やかです。(撮影:2022年5月24日)
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ずいぶん水を欲しがる草だったことが意外で、それは差し上げた先の奥さんにも言われました。植えていても切り花にしても、水が不足するとすぐにうなだれます。自分がカサカサのくせに変なヤツです。
また、夜は花(白い部分)がカメラの絞り羽根のように閉じて小さくなり、朝にまた開き、数日それを繰り返して落ちるということにも初めて気づきました。

過去のきょう 2021 シラカンバ 2020 コクサギ 2019 ウンリュウヤナギ 2018 モモイロバイカイカリソウ 2017 ツクシスミレ 2016 サルオガセ 2015 ヒイラギソウ 2014 クロモジ(雌花) 2013 ヒトリシズカ 2012 ユキヤナギ(ピンク) 2011 アマナ 2010 エンレイソウ 2009 ホソバアカメギ 2008 クレマチス・白万重(しろまんえ) 2007 プリムラ・マラコイデス 2006 オオベニウチワ(アンスリウム・アンドレアナム) 2005 ハナカイドウ

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4月11日(月) 早咲きアジサイ(品種未詳)

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ふつうのアジサイなら、いまようやく葉が出そろったくらいです。いくら5月並みのバカ陽気だと言って、いきなり花が咲くのは無理な話です。
それがプランター栽培ながらも、たくさんの株がみごとに全開でした。このように季節外れに咲くアジサイとしては、スプリングエンジェルがあります。
大きなプランター2個を賑わしているこのアジサイを見たとき、最初に考えたのは、寒いうちに室内で楽しんだスプリングエンジェルを、季節が良くなったのでオウチの外に並べたのだろうということでした。ただ、それにしては花色が違うし、花びらの縁を賑わす丸い小さな切れ込みがこのアジサイには不足しています。
常緑・寒咲きのアジサイには台湾産のトキワアジサイというのがあっても、葉が細くて、今回のものとはまるで違います。このお宅の人に正体を聞きたくて何回かウロウロするのに、まだお会いできません。当面は疑惑のアジサイです。

<追録> オーナーにインタビューできないまま、花びらはかなり濃いピンクに変化してきました。(撮影:2022年5月4日)
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過去のきょう 2021 グラプトペタルム・パラグラエンセ 2020 ネギ 2019 コイワウチワ 2018 クロキ 2017 ウスガサネオオシマ 2016 クヌギ 2015 ジューンベリー 2014 ヒキノカサ 2013 ミカイドウ 2012 ヤブレガサ 2011 アオキ 2010 ヒメウズ 2009 タンチョウソウ(イワヤツデ) 2008 八重咲き水仙・エルリッチャー 2007 イカリソウ 2006 ゲンゲ(レンゲソウ) 2005 ハタザクラ

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4月10日(日) フリージア

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子供のころのクラス集合写真には、画面の隅にたいがい誰かの画像が嵌め込まれていました。撮影当日、なにかの理由で欠席だった子です。
ものすごく下手な写りの赤いフリージアを画面の右下に嵌め込んでみて、悪目立ちがあれと一緒だなと苦笑いです。とりあえず赤もありました。
本当は白のフリージアがきょうの主題でした。けれど、陽が回っていないし、虫がいたし、とりあえず白の花も見つけただけの話になりました。
そんなとりあえずだらけの写真ながら、本当の掲載理由は「露地植えを複数箇所で見つけました!」です。かつて、「この辺では冬越しがむずかしい」と温室栽培品を登場させたことがあって、恥ずかしながらあの記事には注記加筆です。

過去のきょう 2021 ドドナエア 2020 ケヤキ 2019 アメリカハナズオウ 2018 ヒゴスミレ 2017 ハボタン 2016 イワウチワ 2015 ムサシアブミ 2014 アカシデ 2013 タチイヌノフグリ 2012 ヒカゲツツジ 2011 スギナ(ツクシ) 2010 カタクリ 2009 ベニコブシ 2008 ライラックワンダー 2007 ジロボウエンゴサク 2006 ヤハズエンドウ 2005 アオキ

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4月9日(土) ヤナギバアカシア(アカシア・フロリブンダ)

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高さは目測で4mを超えていたと思われます。枝がよく分岐するため樹形はこんもり豊かで、その全体を針のように細い葉が繁く覆っていました。
かなり遠くからの望遠撮影なので細部はうまく写らなかったものの、その枝々ではクリーム色の花がブラシ状に咲いていました。本来の生息地・オーストラリアでは夏が開花期なのに、日本では春咲き(ミモザより遅め)になるのでした。
その現地ではGossamer wattleとかWeeping acaciaとか呼ばれていて、いずれもその繊細な葉の様子を形容しています。もう一つ、White sallow wattleだと「白い柳」になるわけで、この白はたぶん花のことでしょう。
さて、それなら日本ではどう呼ぶのかと言うと、ヤナギバアカシアでした。妥当というか順当というか、ケチのつけようがない名前です。

<補注> サブタイトルとしたアカシア・フロリブンダ( Acacia floribunda )は学名で、その種小名は「花の多い」の意味です。また、本文で言及した現地名の Gossamer は「繊細な」、Weeping は「すすり泣く」ほどの意味になります。

過去のきょう 2021 スズラン 2020 オオカワヂシャ 2019 トキワマガリバナ(イベリス・センパビレンス、トキワナズナ) 2018 ショウドシマレンギョウ 2017 ヤブデマリ、イヌシデ、ボケ 2016 イヌブナ 2015 マロニエ(セイヨウトチノキ) 2014 キジムシロ 2013 フウ 2012 スズメノヤリ 2011 ヒノキ 2010 イヌコリヤナギ 2009 ベニバナトキワマンサク 2008 ムラサキウンラン(ヒメキンギョソウ、リナリア) 2007 セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ・レプタンス) 2006 チョウセンレンギョウ 2005 ドウダンツツジ

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4月8日(金) タガラシ

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地面に散るソメイヨシノの花びらがポイントです。タガラシについては、かなり異常と思われる時期の開花を、ずいぶん昔に取り上げただけでした。
今回、こうして根出葉のなかからグイッと花茎が立ち上がる様子を確認できて、これが正常な段取りです。いまから来月くらいが標準的な花期でしょう。
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そして、2月の末にはこんな様子でした。深く3裂する葉は地面に近いものほど肉厚で艶やかです。ただ、もうこの時点でも上部の葉は薄手になっていて、花が開くころにはその裂けた1片がグッとスリムに変化する様子がわかります。

過去のきょう 2021 モチノキ 2020 ジューンベリー 2019 ベニユタカ(紅豊) 2018 ニオイカントウ 2017 ウラシマソウ 2016 ホウチャクソウ 2015 マルバスミレ 2014 リキュウバイ 2013 ユーフォルビア・ラクテア 2012 カツラ(雌株) 2011 ワビスケ(数寄屋)  2010 ジロボウエンゴサク 2009 シロバナアケビ 2008 ヤマザクラ 2007 バイモ 2006 ムシクサ 2005 ヒサカキ

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4月7日(木) スモモ

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ずいぶん昔の掲載とまったく同じ日にスモモの花が登場です。桜や桃に隠れて目につきにくいスモモながら、いまごろが花の時期ということです。
もちろん年によって当然に微妙なズレはあって、かつての写真と比べると、今年はややハイペースです。花の数が多くて賑やかだし、花柄ものびています。また、葉もすでに開いていて、スマートな形とわかります。それに気づいて夏の写真を見直すと、たしかに葉は細身で、桃に近い性質なのだと納得できます。
ところが面倒なのは樹皮であって、桜によく似た横筋目がはっきりです。いま、桜類はサクラ属(Cerasus)と分類されるようになってはいても、かつてはスモモ属(Prunus)に含まれていたわけで、分類の歴史を皮目に学びました。

<補注> セイヨウスモモの開花を収録しました。(2023年3月23日

過去のきょう 2021 プリムラ・ジュリアン・ピーチフロマージュ 2020 カラシナ(セイヨウカラシナ) 2019 リカステ 2018 アベマキ 2017 エゾニシキ 2016 ツクバネウツギ 2015 ロドレイア・ヘンリー 2014 センボンヤリ 2013 レンギョウ 2012 アオイスミレ 2011 ガマズミ 2010 アズマネザサ 2009 トキワイカリソウ(白花) 2008 ベニコブシ(ヒメシデコブシ) 2007 ノウルシ 2006 スモモ 2005 スギナ

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4月6日(水) ディーフェンバキア・ホフマニー・エクソチカ

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熱帯アメリカが原産のディーフェンバキアなので、粉雪舞うような色合いのこの葉に「異国風=Exotica」を感じたのでしょう。ただ、母種のホフマニーにもやや控えめながら斑は入っていて、園芸作出時の名付けの苦労が忍ばれます。
あるいは、背丈ほどにもバオバオするのがふつうのディーフェンバキアのなかで、かなりコンパクトに育つ性質に異国を感じたものかとも感じます。
この植え込みでも、「らしい」茎を写し込むのに苦労しました。収録第1号のアモエナに比べると葉の数が明らかに多く、低めの茎がそのなかに埋もれています。

<補注> 収録第3号のディーフェンバキアも園芸種でした。(2024年1月13日

過去のきょう 2021 ベニバナトキワマンサク 2020 モモ(ハナモモ・源平) 2019 グレビレア・プーリンダクィーン 2018 フタバアオイ 2017 セントウソウ 2016 セリバオウレン 2015 ヤブカンゾウ 2014 ハナイカダ(雄株) 2013 グズマニア・ヒルダ 2012 シダレカツラ 2011 ラッパズイセン 2010 イチリンソウ 2009 カランコエ(八重) 2008 ノボロギク 2007 トウダイグサ 2006 センボンヤリ 2005 ボタン

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4月5日(火) カシグルミ

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カシグルミの芽が吹き出していました。大きくて楕円形の葉なのに、最初はずいぶん先鋭な姿で登場です。色もわずかに赤を含んでキュートです。
羊の顔型の葉痕がやけに目立って、そこについていた葉とその葉柄がどれだけ大きくて太かったかを物語ります。蝋細工のような樹皮も独特です。
…などともったいぶらずに喜んでしまうのは花芽です。これは明らかに雄花です。雌花しか見られずに悔しかったのはもう6年も前のことで、やれやれ、ようやく天運が微笑んでくれたようです。ここから1カ月、緊張体勢です。

<追録> 雄花はほとんど日を置かずに開いたものの、雌花がまったく見つかりません。もう少し緊張体勢は続きます。(撮影:2022年4月11日)
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<補注> 雌花を撮影したら、面白いことに気づきました。(2022年4月27日

過去のきょう 2021 リプサリス(ネベスアルモンディーとバッキフェラ) 2020 ヒキノカサ 2019 パフィオペディルム・オリビア 2018 ザクロ 2017 ネコヤナギ 2016 アケボノツツジ 2015 ミシマザクラ 2014 オキナグサ 2013 デンドロビウム・ピンクドール・エレガンス 2012 ウバユリ 2011 ニワトコ 2010 ノウルシ 2009 シナミズキ 2008 ヤマモモ 2007 キランソウ 2006 ミケリア・マウダイエ 2005 レンギョウ

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4月4日(月) ユーフォルビア・アスコットレインボー(ユーフォルビア・ゴールデンレインボー)

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先月からこの手のユーフォルビアが目につきます。まずはブラックバードの迫力ある色合いに魅せられ、次いでウルフェニーの同系色コーデに惚れました。
その二つに比べると、これはちょっと成金趣味です。黄色の斑だけならまだしも、地際の葉には赤が混じり、それがたまたまの葉焼けではないことは、茎や腺体までもその色目であることでしっかり証明されています。
そんなカラーリングからして、国内業者さんはこれをゴールデンレインボーと呼んで販売しているようです。日本で育成されたものにこうネーミングしたらしく、英語でネット検索しても、出てくるページはほとんど日本のものです。
一方で、そもそもオーストラリアのアスコットという町で園芸作出されたので、そのナーセリーがつけた名はアスコットレインボーです。どちらが正しい名前などと単純に言えない事情だし、両者が厳密に同じものとも言い切れません。そんな事情を反映して、きょうのタイトルは用心深く二つを並べておきました。

過去のきょう 2021 タラノキ 2020 ヤエノオオシマザクラ 2019 ボタンクサギとカシワバアジサイ 2018 イタドリ 2017 ハナニラ 2016 オオミスミソウ(ユキワリソウ) 2015 ハラン 2014 アブラチャン 2013 ソシンカ 2012 オオカンザクラ 2011 キクザキイチゲ 2010 ハナニラ 2009 チョウジザクラ 2008 ノジスミレ 2007 アザレア 2006 ヤブレガサ 2005 カタクリ

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追加編 : 簪(かんざし)の細部

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先日の本編は「かわいいね!」で切り上げたものの、このアルメリア・マリチマには書き留めておきたい細かいことがいくつかあります。
その一番目は「花はカサカサする」と述べるWebページが多いことへの反論です。上の写真の質感でわかるとおり、ピンクの花びらに硬さはまったくありません。カサカサのパーツは、右側のカットモデルで脇から見えている白い苞(3枚)です。
下の写真のようにピンクの花びらが枯れて紫の「ゴミ」になると、周囲の白い(半透明の)苞が残り、これがカサカサします。これは同じイソマツ科のリモニウム(スターチス)と似た(苞と萼の違いはあり)性質です。
また、雌シベもやや風変わりです、ふつうは雄シベ群の真ん中にズンと佇立するタイプが多いのに、これは雄シベと交互に5本並びます。まるで雄シベの葯がなくなったような姿で戸惑います。ただ、その元側は子房に結合しています。
Armeria_maritima2
しかし、残念ながらその子房は充実することなく、終わった花を分解しても種らしいものは見つかりません。これも多数のサイトが「株分けでも実生でも殖やせる」としていて、嘘だとは言わないまでも、実態とは違う気がします。
もう一つ、アルメリアでしかまだ見たことのない性質があります。花序の直下、白い鞘が花茎を1.5cmほど覆っています。これは3枚の総苞が垂れ下がったもので、役割はなかなか想像しにくいものがあります。
アルメリアの花茎は指では千切れないほど丈夫なので、総苞で保護する必要はなさそうです。花序が立ち上がって来るときはすでにこの鞘が垂れているので、周囲の組織との離型剤みたいな役割だろうかと無理な推論を作り出しました。

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4月3日(日) アメリカヅタ

220403parthenocissus_quinquefolia
おー、やっぱり赤いんだ!と喜びのパシャリでした。春だよ、ワーイ!と両手を広げた若葉には、本当に5本の指(5出掌状複葉)があります。
2月から3月の初め、芽の生長に大きな進展はありませんでした。それが3月の中旬になると一気に背丈をのばし、月が変わる前にワーイ!でした。
さあ、ここからはいったんふつうの緑色になる(↓)のでややつまらなくても、暑さが募って来ると花が見られるはずです。ブドウ科ツタ属の花なので豪華さ期待ではなくても、その花序がどの辺からどんな顔をして出てくるのか、楽しみです。

<追録> 若葉がきちんと掌状複葉に開くまでは、まだきれいな赤色を保っていました。(撮影:2022年4月7日)
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<補注> アメリカヅタと同じように、ナンキンハゼも「紅葉が美しくて若葉も赤い」という仲間でした。(2022年4月19日

過去のきょう 2021 ビオラ(ラビット系) 2020 ヒメオドリコソウ 2019 ゴエッペルチア・ゼブリナ 2018 ヨウコウ 2017 ハナノキ 2016 コナラ 2015 ヨコハマヒザクラ 2014 ツワブキ 2013 ミヤマカタバミ 2012 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ) 2011 ミヤマウグイスカグラ 2010 ムスカリ 2009 イトザクラ(シダレザクラ) 2008 イトザクラ(シダレザクラ) 2007 スノーフレーク 2006 ムクゲアカシア 2005 ムスカリ

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4月2日(土) 花かんざし

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おとといがハマカンザシできょうが花かんざし、「ま」と「な」の一文字違いなので、自分のような滑舌不良者には意地悪としか思えない名前です。
さらに、いつもはカタカナで書くタイトルがきょうは「花かんざし」です。動植物名はカタカナ表記という学術界の慣例を無視するとんでもない所業です。
そのわけは、これが流通名(≑商標)だからで、ハナカンザシとしてしまうと別の花のことになります。標準和名ハナカンザシは、ざっと言えばムギワラギクとかヒナギクを思わせるピンクの花(未収録)で、この白いカサカサの花(総苞)とは違います。
なんという面倒なことをしてくれたんだ!と嘆いてもどうしようもなく、「これ、はなかんざしね。はなは漢字だよ。かんざしはひらがなね」と言わなくてはならず、いや、別に誰に説明するわけでもないからいいか!と悄気返るのでした。

過去のきょう 2021 マツマエハヤザキ(松前早咲) 2020 コボタンヅル 2019 ベニノキ 2018 ノラボウナ 2017 ラッパズイセン 2016 スミレ 2015 ヒメスミレ 2014 レンギョウ(雌花) 2013 ムユウジュ 2012 サルココッカ・コンフサ 2011 ヤマコウバシ 2010 ゴンズイ 2009 テンダイウヤク 2008 イチハツ 2007 ヤマエンゴサク 2006 ニリンソウ 2005 シデコブシ

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4月1日(金) ケブカルイラソウ

220401squarrosa
ルエリア(ルイラ草)が2カ月続けて登場で、これで3種目の収録(注)です。仲間が150種あるというので、収録率は2%、長生きができそうです。
そのたった2%でも、これだけキャラが違っていることにため息が出ます。シュッと立った感じでスマートだったヤナギバルイラソウ、日陰で下生え的に横に広がるルエリア・マコヤナ、そしてこの毛むくじゃら君、三者三様です。
マコヤナほど低くはないけれど、ヤナギバほどに高さはない、サイズ的にはほどほどで、小さな空間にも適応しそうです。事実、沖縄では殖えているそうで侵略を心配したら、寒さは苦手だそうで、この辺りでは問題なさそうです。

<補注> ルイラソウ属(Ruellia)4番目の収録はコロラタ(2024年2月22日)、5番目はバルビラナ(2024年12月12日)です。

過去のきょう 2021 プリムラ・アンティークマリアージュ 2020 フデリンドウ 2019 ハルユキノシタ 2018 オオバヤシャブシ 2017 マダケ 2016 シロキンギョバツバキ 2015 アマギヨシノ 2014 ショウジョウバカマ 2013 レウイシア 2012 シャガ 2011 ヒイラギバツバキ 2010 クヌギ(雄花) 2009 イカリソウ 2008 アカシデ 2007 カテンソウ 2006 アブラチャン 2005 ユスラウメ

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