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10月31日(日) オウゴチョウ(オオゴチョウ)

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カプセル型の蕾が割れるまで2週間と踏んだのは慎重に過ぎました。あそこから1週間でド派手な花が咲き始めました。硬くて頑丈に見えた蕾(萼)は案外にこらえ性がなくて、念のため早めに出かけてみたのが大正解でした。
ただし、この写真は第3の現場です。もしかして温室用の植木屋さんがオウゴチョウの特売をやっているのか(笑)、第2現場よりさらに身近の温室にも同じような若木が新しく植えられていて、おかげで目の高さで花を楽しめます。
もちろん、第2現場もチェックはして、咲き出しは確認しました。ただ、そちらは光線具合がとても悪くて、とりあえず肉眼で開花を愛でるにとどめました。
さて、花を間近に見ての気づきは蕾(萼)の面白いつくりです。5枚のうち最下部の一枚だけ長くて、杓子のようです。その不等長構造は左上に見える蕾でもハッキリ見えていて、意味不明ではありながら、かなり珍奇なしかけに思えます。

<補注> 2カ月後、立派な実ができていました。(2022年1月3日

過去のきょう 2020 ローゼルソウ 2019 ニワウルシ(シンジュ) 2018 メハジキ  2017 オヤマボクチ 2016 ハヤトウリ 2015 ミツガシワ 2014 フジバカマ 2013 ダイズ 2012 サンゴジュ 2011 サボテン(金鯱) 2010 ヒキオコシ 2009 エノキ 2008 ゴマキ 2007 ノゲイトウ 2006 マルバフジバカマ 2005 ツワブキ 2004 ミゾソバ

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10月30日(土) ゲンゲ(レンゲソウ)

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手元で育てているからこその「発見」でした。陽だまりの窪地で、幼い葉(貼り合わせ写真下側)だけを見て、「あ、ゲンゲだ!」と気づいたのだからドヤ顔です。
越年草であることを知らず、奇数羽状複葉という形態もまるで頭になかった過去、この「萌え」を何度見過ごしてきたことか、恥ずかしい限りです。
そして、小さなプランターとは違う「地力」が、季節外れの花を咲かせていました。もしかして、いままではこれも目に入らなかったものでしょうか。そんな節穴爺さんを尻目に、アブくんは吸蜜活動に余念がありませんでした。

<補注> まだゲンゲと呼ぶことに抵抗があった15~16年前、正常な開花時期の様子花のアップを載せています。
<補注> 冬を乗り切り、自宅のゲンゲが花芽をあげました。(2022年3月13日

過去のきょう 2020 タマスダレ 2019 ヤナギバルイラソウ 2018 カルミア  2017 コムラサキ 2016 タチバナモドキ 2015 サンゴノボタン 2014 アズキナシ 2013 マルバノキ 2012 キンエノコロ 2011 オウゴンカズラ(ポトス、ゴールデンポトス) 2010 ホソバタイサンボク 2009 ニワナナカマド(チンシバイ) 2008 ズミ 2007 マムシグサ 2006 キチジョウソウ 2005 ダンチク 2004 ツリバナ

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10月29日(金) チャンチン

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蛸のような実がついたのを確認したのが夏の盛りでした。それがまるでユリの花のように割れるのは年を越すころと調べがついてはいたのに、せっかく追い詰めたこの蛸ちゃんを取り逃がしたら泣きなので、中間チェックしてきました。
たしかに、蛸はそれほど数を減らさずに少しだけ大きくなっていました。白緑色の装いには大きな変化がありません…と思ったら、オイオイ、頭が割れたヤツ(白矢印)がいました。ほかにも茶色くなって割れかけているヤツが見えます。
ホッ、中間チェックが役に立ちました。この分だと、来月の末あたりにもう一回見ておいた方が良さそう(↓)で、そのあと、暮れか年明けには落ちた実を手のひらで撮影というストーリーを描きました。蛸ちゃん、よろしくお願いします。

<追録> 予定どおりの11月末の確認が役に立ちました。思っていたより実の成熟が早く、もうすっかり乾き、どんどん割れ出していました。
なかの白い種もいくつかの実では見えています。
ここまで乾燥しているなら枝から落ちる実があってもいいのに、一つも見つかりません。「落ちた実を手のひらで撮影」はいったんあきらめ、この追録をもってチャンチン追跡記録は終了としておきます。(撮影:2021年11月25日)
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過去のきょう 2020 キンカチャ 2019 ルリマツリモドキ 2018 ウメガサソウ  2017 ノコンギク 2016 ダルマギク 2015 アブラススキ 2014 イヌコウジュ 2013 ノササゲ 2012 マテバシイ 2011 シマトネリコ 2010 ヒヨドリバナ 2009 アツバキミガヨラン 2008 コバノガマズミ 2007 マルメロ 2006 アッサムニオイザクラ(ルクリア) 2005 ミセバヤ 2004 ハクモクレン

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10月28日(木) コゴメガヤツリ

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刈り入れが終わった川向こうの田んぼは人の姿が絶え、キジの声が響き渡るのどかな野原と化しています。そこで我が物顔をしていたカヤツリ類です。
全体が黄色いイメージで、背丈は40cm前後、わりとコンパクトです。茎の先は小穂が賑やかで、それを守る苞葉のうちの幾枚かが長く目立ちます。
その小穂は一つひとつの粒の先が丸くて穏やかです。小米というネーミングはけっこう当たっているし、難攻不落(注)のカヤツリ城攻略の糸口に感じます。

<補注> カヤツリグサ科カヤツリグサ属(Cyperus)は自分的にとても苦手分野で、掲載種は以下のようにごく少数です。(収録順)
カヤツリグサ(増補版に掲載) ☆ タマガヤツリ ☆ ヒメクグ ☆ シュロガヤツリ ☆ カミガヤツリ ☆ ホソミキンガヤツリ ☆ ツクシオオガヤツリ

過去のきょう 2020 ゴキヅル 2019 エゴノキ 2018 イヌエンジュ  2017 ホテイチク 2016 ケヤキ(品種不明) 2015 ハシバミ 2014 ムクゲ 2013 シリブカガシ 2012 ススキ 2011 マメヅタ 2010 ケナフ 2009 キミガヨラン 2008 イヌザンショウ 2007 ツルコケモモ 2006 クヌギ 2005 クコ 2004 ニラ

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10月27日(水) ヤモメカズラ・白花種(ペトレア・ボルビリス・アルビフローラ)

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本来の花は一つも咲いていなかったのが残念です。しかし、知らなければ花だと思ってしまう萼がたくさん並んで、十分にきれいなものです。
ただ、花や萼が紫色である本来のヤモメカズラを撮ったときは意識しなかったのが、萼の中央に見える緑の塊です。もしかしてこれが蕾でこれから開くかもしれないので、要・継続観察というか、次回の出会いに期待が残ります。
一方、さすが丈夫な寡婦(やもめ)さんも蔓の元側になるほど容色が衰えていて、みんな順番だから仕方ないよねえ…としみじみ感じ入るのでした。

過去のきょう 2020 マルバインドゴムノキ 2019 ガマズミ 2018 チョコレートコスモス  2017 クワクサ 2016 トウガラシ(観賞用・品種名不明) 2015 ヤブソテツ 2014 センダングサ 2013 ヒガンバナ 2012 スダジイ 2011 モクゲンジ 2010 ノハラアザミ 2009 ツヅラフジ(オオツヅラフジ) 2008 原種シクラメン 2007 ニガウリ 2006 タウコギ 2005 ミゾソバ 2004 ヤマノイモ

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10月26日(火) コチレドン・熊童子

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初めて出会った多肉系で、コチレドンと言います。これは属名なのでコチレドン・○○と呼び分けなければいけないのに、そこがよくわかりません。
業界では日本名の愛称で呼ぶのが通例らしく、これは「熊童子」だそうです。とても上手な名付けで、たしかに熊の手に見えるし、毛も生えています。
コチレドンはどれも育てやすいし、花が咲いたり(注)紅葉したりもするそうです。ホムセンとか探せば小さな鉢が並んでいるような気もするし、なにかの気の迷いで連れ帰りそうで、ちょっと危ないものを知ってしまいました。

<補注> 花が咲いたコチレドン・福娘を収録しました。(2023年7月12日

過去のきょう 2020 セイヨウフウチョウソウ(クレオメ) 2019 レモンマリーゴールド 2018 ヤマコウバシ  2017 シセントキワガキ 2016 ヒイラギ 2015 エゴノキ 2014 コバノガマズミ 2013 カツラ 2012 ツルニンジン(ジイソブ) 2011 メキシカン・ブッシュ・セージ 2010 アキチョウジ 2009 ムクロジ 2008 ヤマラッキョウ 2007 フェイジョア 2006 ヤクシソウ 2005 ホンコンカポック(シェフレラ) 2004 ツワブキ

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10月25日(月) コルディリネ・テルミナリス・アイチアカ

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蕾が割れかけていただけで感激だったアイチアカが見事に咲いていました。銛のように尖った雄シベの黄色い葯が目に刺さります。
また、ガラスのような質感の花びらも心に残ります。花のつくりは同じコルディリネ属であるニオイシュロランと同じでも、色味がある分、豪華に見えます。
そんな派手な雄シベと花びらに比べ、雌シベはあまり芸がありません。ただ、ニオイシュロランの実が緑の真珠みたいだったのだから、アイチアカはピンクパールのような実をつけてくれないものか(↓)と期待してしまいます。

<追録> 残念ながら、どうも不稔タイプのようです。(撮影:20210年11月6日)
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過去のきょう 2020 キリモドキ(ジャカランダ・ミモシフォリア) 2019 モッコク 2018 ウワバミソウ  2017 アメリカイヌホオズキ 2016 ヤハズソウ 2015 ハナミョウガ 2014 ホトトギス 2013 サラシナショウマ 2012 キンモクセイ 2011 ヒメイタビ 2010 トラノオスズカケ 2009 カキノキ 2008 コウヤボウキ 2007 クロウエア・エクサラタ 2006 スプレー菊(イエギク) 2005 キヅタ 2004 コスモス

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10月24日(日) メマツヨイグサ

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寒い寒いとボヤキながら、安直に暖房に頼っている人間に比べたら、メマツヨイグサはエライものです。もうそろそろ終わりだろうとは思いながら、やたら元気な茎がまだ数本はあって、それがこうして花を咲かせていて、軽い感動でした。
もちろん、夏に咲いた花はすでに完熟の実になっていて、カラカラの莢が自分で割れ始めていました。形がまったく自由気ままという、珍しいタイプの種です。
ふつう、種は一定の形だし、そのどこから発根・発芽するか決まっています。それなのにこうバラバラだと、それもいい加減なのでしょう。
莢から落ちた種がどんな体勢で土と交わるかは知れないわけで、どこにどう落ちても仲間の誰かはうまい具合に芽を出せる…そんな保険がこのバラバラ型種子に思えて、メマツヨイグサというのはとんでもなくしたたかな植物です。

過去のきょう 2020 ゼフィランサス・エイジャックス 2019 イヌタデ 2018 トサミズキ  2017 ヒゼンマユミ 2016 ヒイラギモクセイ 2015 ハナセンナ(アンデスの乙女) 2014 ウダイカンバ 2013 モミジバフウ 2012 ホウチャクソウ 2011 フウセントウワタ 2010 シュウブンソウ 2009 ゴマ 2008 キランソウ 2007 ホウキギ(コキア、ホウキグサ) 2006 オタカンサス 2005 オリーブ 2004 ニシキギ

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10月23日(土) オウゴチョウ(オオゴチョウ)

211023caesalpinia-pulcherrima
オウゴチョウが蕾を持っていました。おととし、別の場所でしっかり開花状態をとらえているので、蕾に逆戻りする必要はないと思いながら、じつはこれ、ずいぶん身近な温室で見つけたのです。おととしはやたら遠い遠征先でした。
しかも、そのときは望遠でも不足なほど大きな木だったのに比べ、今度は背丈を少し超す程度で、とてもフレンドリーです。花や実の接写が期待できます。
さあ、ここから何日くらいで蕾が割れるものでしょう。自分では2週間と踏んでみていて(注)、少しマメに通おうかと思っています。マメ科だけに…。

<補注> 予測ははずれたものの、無事に花を撮れました。(2021年10月31日

過去のきょう 2020 キャッサバ 2019 フクロモチ 2018 ムカゴイラクサ  2017 イワオモダカ 2016 ヒナタイノコヅチ 2015 ナガボノワレモコウとワレモコウ 2014 シロヨメナ 2013 シロホトトギス 2012 ケンポナシ 2011 パキスタキス・ルテア 2010 アカバナ 2009 マユハケオモト 2008 マルバグミ 2007 ツリバナ 2006 チカラシバ 2005 ホウキギ(コキア、ホウキグサ) 2004 マユミ

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10月22日(金) センニチコウ・ファイアーワークス

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これがセンニチコウだとは驚きました。わりとこのごろ作出されたようで、初めて見たと思います。そう思って眺めれば、カサカサの苞葉でできた花も、その下に長くのびる茎も、センニチコウの特性を踏まえてはいるのです。
そのくせ、一見してセンニチコウに見えない最大の原因は花の形でしょう。丸いボンボンに見える「ふつう」に対し、広がるように散開しています。たぶんこれがファイアーワークス(Fireworks・花火)と名付けられたポイントでしょう。

さて問題は Fire のカタカナ表記です。園芸サイトを見る限り「ファイヤー」で統一されている感じです。しかし、はた衛門としてはそれに右倣えできません。いままで名前に Fire を含む植物(注)は「ファイアー」としてきたからです。
いつも悩む問題で、発音記号は fáiər だから y 要素はないのです。キリンの缶コーヒーだって、カナ表記はファイアです。どうして「ヤー」なんですか(怒)。
…と力んでも仕方ない話で、もし「ヤー」で商標が取られていたらギブアップです。「アー」と突っ張れるのは個人の日記に許された特権です。

<補注・これまで掲載した Fire 含み名前=和名50音順>エリカ・ファイアーヒース ☆ ネオレゲリア・ファイアーボール ☆ リシマキア・ファイアークラッカー ☆ レックスベゴニア・ワイルドファイアー

過去のきょう 2020 坊ちゃんカボチャ(セイヨウカボチャ) 2019 ヤクシソウ 2018 モミ  2017 ツルグミ 2016 トチュウ 2015 ジュウガツザクラ 2014 マルバノキ 2013 パパイヤ 2012 ホトトギス 2011 アメリカヅタ 2010 トリカブト 2009 オキナワスズメウリ 2008 ウラハグサ(フウチソウ) 2007 ケショウビユ(イレシネ・ヘルブスティー) 2006 ホソバアキノノゲシ 2005 シャクチリソバ 2004 ベニバナトキワマンサク

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10月21日(木) シロモジ

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シロモジの実が記録を1カ月更新です。これまでは9月の中旬にかろうじて1個だけしかなかったのに、今回は複数の枝に2・3個ずつ残っていました。
しかも、右側画面のように色が暗い赤紫になっているのもあって、初めて見る色づきのうれしさにピンボケをかましてしまいました。
ただ、やはり地面には落ちていません。遠くからソロリと近づいたのに、鳥もいませんでした。どうにも、この実の最終章が想像できません。実生で育つものではあるらしいので、シロモジの木の下に幼木を見つけてスッキリしたいものです。

<追録> 葉がほぼ枯れ落ち、冬芽が目立ってきても実は残っていたし、まだ青いもの(画面左下)さえありました。(撮影:2021年11月15日)
Lindera_triloba211115

過去のきょう 2020 ロウバイ類(種類未詳) 2019 シャムソケイ 2018 センウズモドキ  2017 シュウカイドウ 2016 エビスグサとカワラケツメイ 2015 ハグロソウ 2014 サツマイモ 2013 アマチャヅル 2012 キンメイモウソウチク 2011 コミカンソウ 2010 レイジンソウ 2009 ミゾソバ(白花) 2008 ハマトラノオ 2007 ウメバチソウ 2006 アキノキリンソウ 2005 サザンカ 2004 モッコク

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10月20日(水) ダイモンジソウ

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お約束の助演者まで写し込めて、どうやらダイモンジソウのかわいらしさを記録することができました。情けない写真で間に合わせた過去とも決別です。
ところが、ダイモンジソウとはなにかがわからなくなりました。Saxifraga fortunei var. incisolobata がダイモンジソウ、var. alpina がミヤマダイモンジソウだと思っていたのに、incisolobata はシノニムで、alpinaが標準らしいのです。
和名でもミヤマダイモンジソウはダイモンジソウの別名扱いされていて、つまり、以前ミヤマダイモンジソウとして掲載したものに嫌疑がかかってきました。
このごろ生意気に学名やら標準和名やらウダウダ言い始めたくせに、こういう深淵に出くわすと即退散です。ダイモンジソウ、かっわいぃ~!に戻ります。

過去のきょう 2020 オカノリ 2019 ハチジョウアザミ 2018 ツクバネ  2017 アベマキ 2016 ホンカイドウ 2015 ユーカリ 2014 ネコノチチ 2013 ラクウショウ 2012 ヤクシソウ 2011 キクダイダイ 2010 サルビア(サルビア・スプレンデンス) 2009 アオノリュウゼツラン 2008 イワダレソウ 2007 アケビ 2006 アキギリ 2005 キダチチョウセンアサガオ(八重) 2004 ゴールデンピラミッド

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10月19日(火) ミムソプス

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こんな葉のつき方(葉柄のひねくれ方)、見たことがありません。ひかり回線とか電話線とかを引き込むとき、いったんこういう風に弛ませます。あれは雨滴をそこでいったん止めるとか、テンションがかかったときの逃げとかの意味がありそうでも、木の葉にそんな機能が必要とも思えません。調光機能でしょうか。不思議です。
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というか、この木を見つけてもう半年以上です。大温室の天井に届きそうなほど大きいのに、なにか散漫な枝振りで、そこに長さ20cm以上はある小判型の葉を繁らせ、ピンポン球くらいの実をたくさんプラプラさせていたのです。
それがこの季節になって花が咲き、緑色だった実は黒くなりました。地面に落ちていた実はけっこう重くて中身がぎっしり詰まっていました。
そして、まるで開花に合わせたように名札がつきました。Mimusops sp. つまり「ミムソプスのなにか」、学芸の人も種小名までは特定できなかったようです。
Wikiにあたると、Mimusopsとはアカテツ科の属で、45種があげられています。試みにこの木を特定できないかいくつか見比べて見たものの、さすが学芸員さんが投げ出したものを見つけ出すのは無理な話でした。

そもそもこのアカテツ科というのは変人部落みたいなもので、いままでこのブログに収録したのは、まずミラクルフルーツ、次がクダモノタマゴ(カニステル)、そしてサポジラとたった3種しかなくて、しかもそれらに共通性など皆無に思えます。
もちろんここにミムソプスを加えたところで法則性など出てくるわけもなく、アカテツ科は「赤の他人科」の間違いではあるまいかと毒づく始末です。

<補注> アカテツ科の5番目収録メンバーにも共通性を見い出すことができませんでした。(2023年1月11日

過去のきょう 2020 クロウエア・エクサラタ(ホワイトサザンクロス) 2019 ムクゲ 2018 アカバナツユクサ  2017 バアソブ 2016 トダシバ 2015 カワミドリ 2014 原種シクラメン(ヘデリフォリウム) 2013 コナギ 2012 カンノンチクとシュロチク 2011 ヒシ 2010 タヌキマメ 2009 エノキウツギ(ウオトリギ) 2008 マツブサ 2007 ミヤマガマズミ 2006 ヨモギ 2005 イシミカワ 2004 ギシギシ

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10月18日(月) コシロノセンダングサ

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ようやく陽光燦々のもとでコシロノセンダングサを撮れました。最初の出会いも、次に初めてブログに載せたときも、なにか半日陰で冴えない画像でした。
そしてようやく図鑑的な花期に収録できました。遅すぎたり早すぎたり、過去2回はこのセンダングサの見ごろをはずしてばかりいました。
さらにようやく、花もたくさんだし、棒型の痩果まで一緒にとらえました。葉の変化幅もうまく写し込めています。茎に稜があることもわかります。
…と、ようやく・ようやくと喜んでいるわりに、これをシロバナセンダングサと呼ぶ人がいてドキッとしたのです。コシロノとばかり覚えていたので、シロバナとかあるいはシロノセンダングサと呼ぶのを聞くとパニクります。こういうのを皮相な知識というのだなぁと落ち込みつつも、わざわざ別名使わないでよ!とムクレています。

過去のきょう 2020 サンヘンプ(コヤシタヌキマメ、コブトリソウ) 2019 ヒモサボテン(ドラゴンフルーツ) 2018 クロキ  2017 ハンノキ 2016 ウルシ 2015 エゴノキ 2014 ガマズミ 2013 アカガシ 2012 シマススキ 2011 アレカヤシ 2010 コウリンタンポポ イヌショウマ 2009 ヒメグルミ 2008 クスノキ 2007 スズラン 2006 サラシナショウマ 2005 タイワンホトトギス 2004 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)

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10月17日(日) アエスクルス・パルビフローラ(ボトルブラッシュバックアイ)

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8月に載せたとき、これでひとまわりしたからもういいかと思った変態トチノキです。いや、変態呼ばわりは申し訳なくても、どう呼んでも長ったらしい名前は自分のなかで扱いかねて、このごろは「あれ」とか「変態」とか、冷たい扱いです。
実際、同属という枠は広いもので、硬い殻ごと実がボトボト落ちるふつうのトチノキに比べ、この変態くんは樹上で皮が剥けてギョロ目を出します。その実がついていると撓って下向きだった枝は、実を落としきるとまた空に向かいます。
211017aesculus_parviflora2
ただ、実のサイズはしっかり同属の枠です。集めてどうするわけでもないのに、つい拾ってしまうのはもう病気の域です。そんな病気も役には立つもので、「ふつう」ではついぞ見たことのない発芽しているヤツを見つけてしまいました。
やや湿気た日陰に落ちていました。ここの植え込みは株立ちの幹数がずいぶん多くて、分岐しやすいのかと思っていたら、もしやこうして自然に殖えているのかも知れず、お詫びしながら元あった場所にお返ししておきました。

<補注> 実生で殖えるだけではないようです。(2021年12月18日

過去のきょう 2020 シキミ 2019 トウチャ 2018 アサガオ 2017 ヤブツルアズキ 2016 ジョウロウホトトギスとキイジョウロウホトトギス 2015 ヒダカミセバヤ 2014 サイカク 2013 タイアザミ 2012 シマトネリコ 2011 アンゲロニア 2010 ヒイラギモクセイ 2009 キチジョウソウ 2008 ヨウシュイボタ 2007 トウガラシ(タカノツメ) 2006 スズメウリ 2005 クロマイ 2004 サザンカ

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10月16日(土) クレープジンジャー(フクジンソウ)

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少し偏心した大きな葉が螺旋状についていて、たぶん、コスツスの仲間だろうとわかったところまでは上等でした。ただ、そこからが地獄です。
まず引き当てた名前がCostus speciosusでした。上に述べた葉の特徴はもちろん合っているし、深紅の花穂からこぼれる白い花びらもまさにアタリです。
ところがその学名はHellenia speciosaのシノニムらしいと知れました。その2種の属名はどちらが正しいとかではなく、現状で「両方あり」みたいなのです。さらに、見逃していけないのは種小名で、specioまでは同じでも、語尾がCostus はsus、Hellenia はsa、似ているようでも明確に違います。
さらにCheilocostus speciosusという表現にもぶつかりました。それらの説明写真を見る限り、3種の呼び方の植物はみな同じものに思えます。

というわけで、学名捜査は虚しく終了です。仕方なく標準和名を求めると、ホザキアヤメ(注)とオオホザキアヤメが出てきて、学名の延長戦になりました。
これはもうあきらめて、俗人は俗名に頼るしかありません。ほぉほぉ、海外ではクレープジンジャーですか。白く広がる花びらを見ているわけです。
ところが日本だとフクジンソウです。もちろん漢字にすれば福神草、つまり深紅の穂に福神漬けを重ねたらしいのです。クレープと福神漬け、あまりと言えばあまりの違いで、きょうのタイトルの主と従の順は、ごく個人的な価値基準です。

<補注> 後日の再調査の結果、ホザキアヤメはオオホザキアヤメとはまったくの別物でした。(2022年7月)

過去のきょう 2020 ソバ(高嶺ルビーNeo) 2019 イヌショウマ 2018 オオモクセイ 2017 ゴマキ 2016 ガマズミ 2015 ツクバネガシ 2014 ヒメザクロ 2013 ニッサボク 2012 ツルニンジン(ジイソブ) 2011 アラカシ 2010 ユーパトリウム・チョコレート 2009 キバナノツキヌキホトトギス 2008 エゾユズリハ 2007 アキカラマツ 2006 ツリフネソウ 2005 シュウメイギク(ピンク) 2004 タイワンホトトギス

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10月15日(金) テイカカズラ

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うぉ、式子内親王のお墓はここだったのか!と腰が引けました。定家さん、ホントに絡みついちゃって、お墓を覆い尽くさんばかり…深い情愛だったようです。
テイカカズラの名前の曰くにまで辿り着けたので、もうこれを取り上げる理由はネタギレかもしれません。そこで、テイカカズラ総集編(注)として、2010年以来の過去記事5本を掲載順に一覧にしておきます。

☆ 開花、葉のしくみ : 2010年6月18日
☆ 赤く色づいた葉(常緑の意味) : 2011年1月30日
☆ 八の字型に下がる赤い実 : 2012年10月15日
☆ 割れて綿毛が飛び出した実 : 2013年1月6日
☆ 若い実、花の構造、子房(心皮)のしくみ : 2015年8月15日

<補注> この記事をテイカカズラの総集編として締めるつもりだったのに、花がピンクのテイカカズラを見つけてしまいました。(2022年5月19日

過去のきょう 2020 サンタンカ(イクソラ・シネンシス) 2019 イロハモミジ 2018 キイジョウロウホトトギス 2017 ツルギキョウ 2016 ノダケ 2015 コメナモミ 2014 マルバルコウ(マルバルコウソウ) 2013 ワレモコウ 2012 テイカカズラ 2011 トウネズミモチ 2010 オオオナモミ 2009 シロホトトギス 2008 ツルシキミ 2007 オオベンケイソウ 2006 クズ 2005 シュウメイギク 2004 ノブドウ

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10月14日(木) ゲンゲ(レンゲソウ)

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ふーん、ゲンゲの葉ってこんなだったんだぁ…と見入っています。過去4回も掲載しているのに、葉をしみじみ眺めることなどありませんでした。今回、手元で植えてみて、ゲンゲの葉が奇数羽状複葉なのだとあらためて認識しました。
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9月の12日に蒔いた種は1週間もせずに双葉を出しました。それから2週間で本葉が展開し、蒔いてほぼ1カ月の様子が1枚目の写真というわけです。
そもそも越年草(二年草)であることも初めて知りました。こんなヘロヘロの葉が本当に冬を越すのか、かなり不安ではあります。だからと言って保温などしたらズルですから、この冬はドキドキしながら、この苗を見守ります。

<補注1> 手元で育ててみた成果はすぐに現れました。(2021年10月30日
<補注2> なんなく冬を乗り切って、種から育てたゲンゲが花芽をあげてきました。(2022年3月13日
<補注3> 根粒を確認して栽培記録を終えました。(2022年5月4日

<ゲンゲの過去記事・掲載順> ☆ 花のアップ、一面のゲンゲ畑 : 2005年4月27日 ☆ 真上から花のアップ : 2006年4月11日 ☆ 全体像の確認(距骨探し) : 2021年4月13日 ☆ 実の莢と種(距骨発見) : 2021年5月15日

過去のきょう 2020 オカヒジキ 2019 タイアザミ 2018 ヒロハザミア(ザミア・フルフラセア) 2017 クマノミズキ 2016 アカシデ(ソロ) 2015 サワフタギ 2014 キミノクロガネモチ 2013 サネカズラ 2012 ナルコユリ 2011 ヨモギギク(タンジー) 2010 ヒルムシロ 2009 ヒシ 2008 ヒメマツバボタン 2007 ベンケイソウ 2006 ホトトギス 2005 ポポー 2004 キツネノマゴ

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10月13日(水) アルタイルリマツリ

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この○○ルリマツリで先に収録したのはブータンルリマツリで、あのときもブータンという国の正確な位置を知らなくて、世界地図を眺め直しました。
今回のアルタイもまた手強くて、はるか昔、地理の授業でアルタイ山脈という名前に接した記憶はあっても、場所の見当が皆目つきません。またもや地図を広げて、ほほぉ、こりゃユーラシア大陸のど真んなかだ!とお勉強です。
そういうところがお里なので、寒さには強いのでしょう。わりとコンパクトに育つようだし、このCeratostigmaの仲間(↓)はもっと愛好されても良さそうです。

< イソマツ科ルリマツリモドキ属の掲載種・和名50音順 >
☆ アルタイルリマツリ Ceratostigma willmottianum
☆ ブータンルリマツリ Ceratostigma griffithii
ルリマツリモドキ Ceratostigma plumbaginoides

過去のきょう 2020 フヨウ 2019 ヤツデ 2018 シャクチリソバ 2017 キレンゲショウマ 2016 ホソバヒメミソハギ 2015 コバギボウシ 2014 カラスウリ 2013 ツマベニアナナス 2012 ヤマハンノキ 2011 ツリバナ 2010 デンジソウ 2009 センキュウ 2008 ハグマノキ 2007 ユキザサ 2006 ナワシログミ 2005 イヌサフラン 2004 ガマズミ

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10月12日(火) ツルアリドオシ

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初夏に咲くべきツルアリドオシの花がいま開いていました。かつて真っ赤な実がかわいいと写した初冬の写真にも蕾らしきものがあったし、「行けるときは行きますよ!」みたいに融通無碍な性格なのだろうと推察できます。
ただ、咲いていたのは一株だけで、雄シベが見えません。ツルアリドオシの花には二型あって、このように雄シベは花筒のなかに埋もれる一方で、先が4本に裂けた雌シベだけが見えるものと、その逆タイプになります。
その二型は株ごとに出るらしく、それでも雌雄異株とは言わない(異型花柱性)ところを見ると、花柱が長くても短くても結実はする(性機能はある)のでしょう。
花筒の付け根に子房があって、最初から合着しています。これが無事に真っ赤になったらうれしいし、これから短花柱型の花も見ることができたらもっとうれしいし、季節外れだなどと眉を顰(ひそ)めないで、ジトッと楽しむことにします。

<追録> たった1セットしか咲かなかったのに、冬を越して真っ赤な実になっていました。この場所ではほかの花は咲かなかったので、本文で触れたように、同じ型の花同士でも結実した証拠を得られました。(撮影:2022年5月5日)
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<補注> GWを前にして、蕾が目立ち始めました。(2023年4月24日

過去のきょう 2020 ホソミキンガヤツリ 2019 ヤブラン 2018 タイワンアカマツ 2017 フシノハアワブキ 2016 ヤブツバキ 2015 カラコギカエデ 2014 ヤブツバキ 2013 サガリバナ 2012 ハマビシ 2011 モンテンボク(テリハハマボウ) 2010 カシワバハグマ 2009 ベニバナチャ 2008 ナツメ 2007 ジュウガツザクラ 2006 ヤブタバコ 2005 ダンギク 2004 コムラサキ

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10月11日(月) ゼノビア・プルベルレンタ(スズランノキ)

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ぜんぜん秋らしくないのです。葉っぱ、まるっきり夏のままです。実、色づく気配がちっともなくて、なんか黒ずんでそのまま朽ち果てそうな感じです。
これはもう、紅葉とか実の楽しみはまったく捨て去り、春の花一発勝負のようです。たしかにスズランノキ2号よりもたっぷりゆったりの姿で香りも良くて、1年で1週間ほど楽しめるならいいではないかという贅沢な人に向いています。
しかし、紅葉を愛でて、花も眺め、できた実をチョビっと囓りたいという欲張り人間にしてみれば、「なんか、芸のないヤツ」としか言いようがありません。

過去のきょう 2020 ツルウメモドキ 2019 コクサギ 2018 コブナグサ 2017 エノキグサ 2016 ツユクサ 2015 ミズカンナ 2014 ツルドクダミ 2013 ダリア(雪乃) 2012 ウンナンオガタマ 2011 ツヅラフジ(オオツヅラフジ) 2010 アメリカセンダングサ 2009 コンニャク 2008 クマノミズキ 2007 ハブソウ 2006 サンショウ 2005 ワタ 2004 ケープヒルムシロ

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10月10日(日) オオブタクサ

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今年はコロナに予算が割かれたのか(無責任な推測)、土手のオオブタクサ刈りがあまり徹底しなくて、おかげでこんな実ができることを知りました。
ものすごく凶暴そうな形の実を手に取り、爪を立てて割ろうとしても無理でした。特に採種したい気もないので、すぐにポイしました。
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ただ、雌花が花穂の付け根にあったことに初めて気づいたし、夏の間、いかにも花です!と揺れていた黄色いヤツは雄花だったと知りました。しかも、小花が10個以上も総苞に包まれ、ものすごい量の花粉を雌花に振りかける寸法です。
トウモロコシなら雄花が頑張って花粉を出し続ける価値があっても、オオブタクサが人知れぬ努力をする必要はないよな…と、つい冷たく言い捨てます。

過去のきょう 2020 アカバナ 2019 サツマタデ(ホソバタデ) 2018 ヒメザクロ 2017 コバノチョウセンエノキ 2016 ヤナギバルイラソウ 2015 ウラジロモミ 2014 シラハギ 2013 ハマビワ 2012 キバナアキギリ 2011 バナナ 2010 ウナギツカミ 2009 ハゼノキ 2008 カラハナソウ 2007 アブラガヤ 2006 リンドウ 2005 ソバ 2004 シャリンバイ

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10月9日(土) モチノキ

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緑から赤へ、微妙に移行する実の色合いが見どころです。冬にすべてが深い赤に染まってしまう前の、いまの季節だけのお楽しみです。
この写真のなかで順を追うなら、まず濃いめの緑がスタートです。そこから少し色が抜けるように淡くなり、オレンジ色が浮き上がってきます。そして、そのオレンジが全体に染み渡るにつれ、もはやオレンジではなく赤と呼ぶべき色域に入ります。
わからないのは画面の数カ所に見える輝くような濃い朱色です。最終ゴールはこの色ではなく深く沈んだ赤とわかっているので、あの色になる前の段階でほんの一瞬、こんなかわいらしい色になるのでしょう。
そこで思い出したのは中学あたりの美術の時間に習った色相環です。あの輪でも、緑からオレンジを経て深紅に至る手前でフラッシュレッドと言いたいような色合いを経由します。学校のお勉強には無駄がないことに感心します。

過去のきょう 2020 マルバヤナギ 2019 カジカエデ(オニモミジ) 2018 ツルギキョウ 2017 テンニンソウ 2016 ホソバアキノノゲシ 2015 熱帯スイレン(ブルーギガンティア) 2014 ミクリ 2013 サクラタデ 2012 シナノキ 2011 ツルウメモドキ 2010 アキニレ 2009 ツルドクダミ 2008 オケラ 2007 オヤマボクチ 2006 アロニア 2005 ギンモクセイ 2004 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)

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10月8日(金) 赤オクラとウグイスナス

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オクラが赤くて喜ぶ人は少ないだろうとは思いつつ、怒る人もいないのでしょう。赤オクラとか紅オクラと呼ばれ、店に並ぶこともあるようです。
ただ、この色を楽しむには、加熱はもちろん板ずりも厳禁です。ということは、生でサラダとか、ピクルスにして色を止めるとか、食べ方が限られます。そんな不自由をしてでも食卓の彩りを豊かにしたい需要がある…金満日本です。
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さらに、緑色のナスが存在する意義を問いたいわけです。輪切りでステーキにするのが常套手段らしくて、皮の色が目立つほどの厚さに切ったら、芯に火が通りにくいだろうし、なかには焼きナスのレシピなどあって、おい、皮を剥くかい!
と怒るのはこれを食べたことのない証拠で、とろけるような旨みがウグイスナスの売りらしいのです。だったらわざわざ紛らわしいネーミングをせず、トロケナスとかにした方がよっぽど印象的なのに、というのを余計なお節介と言います。

過去のきょう 2020 ゴマナ 2019 ハスノハカズラ 2018 オオカナメモチ 2017 ツルアジサイ 2016 ベニバナトキワマンサク 2015 ユーカリノキ 2014 ニンジンボク 2013 ネコノチチ 2012 ボタンヅル 2011 オクモミジハグマ 2010 ヤマハッカ 2009 ハネミギク 2008 ホソバヒメミソハギ 2007 マツカゼソウ 2006 ユウゼンギク 2005 カリガネソウ 2004 ギンモクセイ

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10月7日(木) ミカイドウ

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痛快なお味でした。昔、夏に出回るリンゴで祝(いわい)というのがあって、やや小ぶりで緑色、その味たるや爽快・シャッキリ、気持ちいい~!でした。
ミカイドウの実、まさにあの味でした。年が押し詰まって、大きく時期を失していても案外においしかったくらいで、もう少しサイズがあれば、立派な果物です。
ただ、木から落ちると足は早く、拾った実では歯を立てる気になれません。枝からもぎ取ってカリッ!というのがミカイドウを味わう正式作法のようです。

過去のきょう 2020 ネズミサシ 2019 サカキ 2018 タイヌビエ 2017 ゴキヅル 2016 トウガラシ(ブラックパール) 2015 チョウマメ(クリトリア) 2014 ペンタス 2013 シマスズメノヒエ 2012 コクテンギ 2011 オオミサンザシ 2010 ハッカ(ニホンハッカ) 2009 ヒメヒゴタイ 2008 ミヤギノハギ 2007 コガネバナ 2006 ヤマジノホトトギス 2005 オギ 2004 ハス

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10月6日(水) ミズオオバコ

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匂い立つような麗人と褒め称えた花が終わって、手榴弾ができていました。あの薄ピンクの花びらを支えていた萼が頭に残っています。
開花写真を見直すと、あのときからこの手榴弾は萼の下に見えていて、いわゆる下位子房タイプ、しかも波打つヒレは最初からついていました。
この子房のなかはスポンジ状で、そこに種がバラバラと閉じ込められているらしいのに、確認はやめました。無理すれば手が届きそうだし、もし落ちても、この池はそれほど深くないように見えるし…って、着替え、持ってないですもん!

過去のきょう 2020 スズメノヒエ 2019 イポメア・トリカラー、ほか 2018 セイタン 2017 ミズナラ 2016 イソフジ 2015 マーガレットコスモス 2014 シナユリノキ 2013 テイキンザクラ 2012 ツルボ 2011 キセルアザミ 2010 アンズ 2009 ヤマボウシ 2008 タラヨウ 2007 コメナモミ 2006 シラハギ 2005 コブシ 2004 ザクロ

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10月5日(火) シラカンバ

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うっかりしていたら、シラカンバの雌花穂がもう崩壊寸前でした。先日の台風がたいした強風をもたらさなかったのが幸運でした。
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触るとボロボロと崩れて、鳥の形をした苞鱗(写真左側)が散らばります。その鳥1羽が蝶を3頭抱いています。冗談ではなくて、蝶(種)には2本の触覚があって、これは春に苞鱗から顔を出していた雌花の花柱(1個の雌花に2本)です。
さて、この鳥がどれだけ飛ぶかというと、ややがっかりです。飛ぶのは蝶の方で、鳥は花穂から種が離脱するときにガードとかリードする役割なのでしょう。
さて、これだけの種があちこちに散布されたらシラカンバだらけになりそうでも、陽樹であるシラカンバは開けた場所でないと育たないそうです。あちこちにシラカンバがニョキニョキ生え、勝手に高級別荘地風になる…ことはないようです。

<補注> 白樺林の遠景を収録しました。(2022年10月31日

過去のきょう 2020 クレロデンドルム・インキスム 2019 カラスザンショウ 2018 エノキグサ 2017 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2016 アレチウリ 2015 オニヤブソテツ 2014 ホソバオケラ 2013 ガマ 2012 ナツハゼ 2011 コナラ 2010 タイワンレンギョウ(デュランタ) 2009 フジカンゾウ 2008 センブリ 2007 コバノガマズミ 2006 オオバショウマ 2005 ワラベノカンザシ 2004 キンモクセイ

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10月4日(月) パープルファウンテングラス

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紫噴水草です。いやぁ、カタカナが長すぎて、勝手に和訳してみました。案外こっちの方が万人受けしそうで、いまから改名しませんか、業界の皆さま!
英語圏での愛称の一つがFountain grassであり、本名は Pennisetum setaceum 'Rubrum' です。ペニセツムなので、チカラシバの仲間です。
当然ながら暑さや日照りには強くて、反面、日本の寒さは耐えきれないようです。本来は多年草なのに、露地で育てるときは一年草扱いです。
葉の長さが1mほど、穂もその半分くらいの寸法があり、インパクトがあります。その姿にそそられて、ウチでも来年どうだろうと考え中です。

過去のきょう 2020 タマブキ 2019 ステルンベルギア 2018 ヒヨクヒバ 2017 アワブキ 2016 サザンカ 2015 ハンノウツツジ 2014 ホソバヒイラギナンテン 2013 シナサワグルミ 2012 クサヨシ 2011 ナガエコミカンソウ 2010 ギンミズヒキ 2009 アキグミ 2008 イノコヅチ 2007 キジョラン 2006 シラヤマギク 2005 ウスギモクセイ 2004 メキシカン・ブッシュ・セージ

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番外編 : モクセイ類の二度咲き

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まさかこの香りをまた嗅ぐなんて思いませんでした。先月10日過ぎ、例年より3週間ほども早めに派手な香りを振りまいて、いったん花は終わりました。
それがまた!です。こんなこと、自分は初めての体験です。しかし、調べると二度どころか三度咲く場合もあるようで、あまり騒ぎ立てることではないようです。
しかも、このごろなにを着たらいいのかわかりにくい日が多くて、暑さ寒さをうまく判断できないのは老化現象かと落ち込んでいたのに、なぁ~んだ、モクセイたちも「咲く? やめる?」なんて迷っているんだろうと、少し安心しました。

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10月3日(日) ヌルデ

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うわぁ、今年はヌルデがもうこんなにボロボロでした。この木は雌株だったはずなのに、実など一粒もなくて、我が命を来年に繋ぐので精一杯の感じです。
そんな枝の1カ所に、豊かな形の生り物を見つけました。この怪しさは明らかに虫こぶ(注)です。長さが5cmほどあって、形のいびつさがそそってくれます。
しかし、どうあがいても届かない高さなのが無念です。そして結果的にはそれが幸いでした。もしこれを割ってみたなら、内壁にウジャウジャと群がる無数の黒い微少生物に夢でうなされたことでしょう。
この虫こぶはヌルデノミミフシ、住人はヌルデシロアブラムシだそうです。

<補注> この虫こぶを五倍子(ごばいし、ふし)と呼び、乾燥させてお歯黒に使いました。そのため、ヌルデは別名をフシノキと言います。

過去のきょう 2020 フッキソウ 2019 クリ 2018 センニチコウ 2017 ナツエビネ 2016 ナンテンハギ 2015 コウホネ 2014 ビャクブ 2013 タカノハススキ 2012 ヤマコウバシ 2011 キャラボク 2010 アオハダ 2009 サイカチ 2008 エゴノキ 2007 ノブキ 2006 マルバハギ 2005 タケノコイモ 2004 クサギ

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10月2日(土) オオバナオケラ

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ガシガシした苞の感じや葉一枚の形はオケラの種類であることを示しています。ただ、オケラの花がこんなに赤くていいのでしょうか。葉も混みすぎです。
これまで見てきたふつうのオケラとかホソバオケラとは別種で、これは第3のオケラ=オオバナオケラでした。言うほど花のサイズは「大」ではなくても、全体がガッシリと大きめで隙間がなくて、鍛え上げた今年の大谷くんみたいです。
ただ、第3で終わりかと言うとオケラはそんなに甘くなくて、オオバナと同じく中国原産のシナオケラとか、ふつうのオケラの変種でハマオケラというのがあって、参考写真を見たくらいではどこがどう違うのやら、オケラも深い世界です。

<補注> オオバナオケラはオケラとともに白朮という漢方の原料になります。

過去のきょう 2020 ツユクサ 2019 サワギキョウ 2018 ハイビスカス・アーノッテアヌス 2017 ウバメガシ 2016 コウヤボウキ 2015 ナンテン 2014 ムクゲ(ルーシー) 2013 サザンカ 2012 オオケタデ 2011 ソリダスター 2010 ヤブマメ 2009 スイフヨウ 2008 ハナヅルソウ 2007 タマシロオニタケ 2006 ステルンベルギア 2005 ガマズミ 2004 クジャクソウ

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10月1日(金) コウシュンカズラ

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ああ、気持ちいい…というコウシュンカズラの声が聞こえそうです。前回登場(6月中旬)は季節が悪かったか、花の勢いがまるっきり違います。葉もこんなに生き生きして、いまぐらいがお里の気候を思い出させるのでしょう。
ちなみに9月末~10月初めの恒春(台湾南端)は平均最低気温が25度、最高が30度ですから、ほぼいまの関東近辺と同じです。
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花がこれ見よがしの咲きっぷりなので、グッと寄ってみました。左端が開いたばかりの若い段階で、葯がまだ割れず、花糸も黄色です。
そして葯の成熟とともに花糸も真っ赤に変化(中央写真)します。そして、雄シベが儚い姿になるころには雌シベがグッと逞しくなっています。花びらの形が、パーラーの天井扇の羽根を思わせて、いまにもグルングルンと回りそうです。

過去のきょう 2020 ウラジロガシ 2019 カラタネオガタマ 2018 ホオズキ 2017 ラセイタソウ 2016 シカクマメ 2015 ナガボノワレモコウ 2014 ヒメジソ 2013 ジュズダマ 2012 サンショウ 2011 ハゼノキ 2010 ギンドロ(ウラジロハコヤナギ) 2009 チャノキ 2008 マルバプルメリア(プルメリア) 2007 アケボノソウ 2006 ゴンズイ 2005 ハゲイトウ 2004 シュウメイギク

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