« 6月26日(土) サフランモドキ(ゼフィランサス・カリナタ) | トップページ | 6月28日(月) テマリソウ »

6月27日(日) モッコク

210627ternstroemia-gymnanthera
「これがモッコクの雌株です」と見得を切るつもりだったのに、17年があっという間に過ぎていました。光陰矢のごとし…いいえ、自分が忘れっぽいだけです。
そして、それだけの時間があればいい加減男も少しは成長して、モッコクのこれは単純に雌株と言えない(雌雄異株とは分類できない)ことも知りました。トチノキが雌雄混株というタイプであることを学んだのは11年前のことでした。植物はなかなか多様で、モッコクの場合は、雄花しかつけない雄株と、両性花を咲かす株(両性株という呼び方はなくて、牧野博士もこの区分はシカト)とがあるようです。
210627ternstroemia-gymnanthera_m
というわけで、こちらはどうあがいても雌シベを突き出すことのない雄株です。長年見ていて、ずっとこうして黄色い葯しか見せません、もちろん実もつけません。

さて、話は両性花をつける株のことで、それがいったいどのくらいの率で存在するのか、今回は17年のブランクを埋めるべく、大調査を敢行しました。
というほどのことはなくて、近所の戸建て住宅団地を歩き回っただけです。ここは前の東京オリンピックのときに造成され、300区画ほどある大規模なものです。
時代はまだゆったりの昭和だったので、一つひとつの区画が大きめで、庭もしっかりあり、そこには庭木の王とか三大庭木とされる(された?)モッコクが植えられていることが多いのは前から気づいていました。そこで今回は失礼を承知で一軒一軒のお庭をチェックさせていただいたわけです。
その結果は、なんと26軒のお庭にモッコクがありました。なかには2本・3本と並んでいるお宅もあって、これはたしかに庭木の王だったとあらためて感動です。
ただ、そのなかで雌シベを突き出していた木はほんの4本でした。さらに加えると、まったく花をつけていない木が半分近くあったのです。
毎年咲くものではないらしいことは、昔の記事に寄せられたコメントでも教えていただいているし、自分で眺めている感覚でも、そんな気はします。つまり、両性花をつける株の率を正確に算出するのはけっこう根気のいる仕事みたいです。

そして、今回の大調査(笑)のオマケです。この団地にも時代の波は押し寄せていて、広い敷地は2~3区画に割られ、小綺麗な住宅が並んでもそこにはモッコクが似合う庭などあるわけがなく、せいぜい玄関横にシマトネリコがあるくらいです。
人の気配がしないお宅も少なからずありました。あと10年もすれば、この団地から昔の面影は根こそぎ失われることでしょう。たぶんそんな情けない景色は見なくて済むだろうというのが、ほんの少しだけ、気持ちの救いです。

<補注> モッコクと同じように「両性花をつける株と雄株」という性別タイプの木にヒトツバタゴがあります。

過去のきょう 2020 カンノンチク 2019 ハクウンボク 2018 コバンコナスビ 2017 クガイソウ 2016 トルコキキョウ 2015 ズッキーニ 2014 キリ 2013 アフリカナガバモウセンゴケ 2012 エノキウツギ(ウオトリギ) 2011 シチダンカ 2010 ヒメコウゾ 2009 ムラサキセンダイハギ 2008 ウチワサボテン 2007 クマツヅラ 2006 カリフォルニアローズ 2005 タイマツバナ 2004 ヤブカンゾウ

|

« 6月26日(土) サフランモドキ(ゼフィランサス・カリナタ) | トップページ | 6月28日(月) テマリソウ »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 6月26日(土) サフランモドキ(ゼフィランサス・カリナタ) | トップページ | 6月28日(月) テマリソウ »