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3月13日(土) カラミザクラ(シナミザクラ)

210313cerasus_pseudocerasus
ソメイヨシノの蕾が膨らむころが満開どきだろうとした予想は当たりでした。早咲きとまでは言えなくても、ソメイが賑わい出す前に、しっとりと満開です。
つい「しっとり」などと形容してしまうほど、その色合いは穏やかです。先行して咲いている河津桜寒緋桜と比べてしまうせいで、ほぼ白に見えてしまいます。花のつき方も、それらと比べるとやや散漫というか地味な感じです。

おっと、せっかくの花に文句を言うよりは和名変更の弁です。この桜の標準和名はカラミザクラでした。絡み桜みたいでおかしい(注)よ、とか、Chinaをシナと呼ぶのは蔑称ではなくむしろ尊称だよ、と思ってシナミザクラを前面に立てていたのに、YListを確認したら「絡み・笑」が標準でした。うーん、古い忖度が残っていませんか。
という自分の確認ミスをごまかそうと持ち出すのが学名話題です。カラミザクラの学名はCerasus pseudocerasusで、前半はCherryに通じる属名です。面白いのは後半の種小名で、pseudoとcerasusが合体していて、それをはた衛門流に訳すと「なんちゃってサクランボ」となってしまいます。
セイヨウミザクラの実は紀元前からその味を愛されてきた歴史があり、あとから学名を与えられたカラミザクラは、悲しいことに学名的にはそのサクランボの疑似・類似品と位置づけられてしまったのでしょう。
そんな経緯がありがたいわけもなく、カラミザクラの花色は、この桜自身が「しらけるんだよなぁ」とボヤいているように見えてしまいます。

<補注> 絡み桜みたいとしたのはあくまで遊びで、漢字にすれば唐実桜です。
<追録> 別の場所での撮影ながら、花びらが散ったあと、早くも実の赤ちゃんが顔を覗かせていました。(撮影:2021年3月13日)
210317cerasus_pseudocerasus

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