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番外編 : 自販機調べの「中締め」

Daido210408
序論: 記事タイトルを「確定版」としたいのに、それだと嘘になるので、どうしようか、考えました。そうそう、「中締め」という便利な言い方がありました。
若いころ、飲み会で使うこの言葉の意味を知らなくて、「中」締めだもの、まだいいだろうとグダグダ呑んでいたら、先輩に蹴飛ばされました。ふーん、大人って嫌らしい言い方をするもんだ!と憤慨したものです。

本題: いや、話は宴会ではなくて自販機です。ダイドーの自販機にQR決済できるものがあることに気づいたのが1月中旬でした。さて、この機能を備えた自販機はどのくらい普及しているものかと興味が湧き、自宅から半径3~4kmの地域(上掲地図・注1)をテクテク歩いて調べ廻りました。
そうしてほぼ1カ月、だいたい調べ尽くしたろうと思った先月11日に「締め」の記事をあげたものです。ところが、早くもその日のうちに未チェックの自販機が見つかり、それ以降も歩けば歩くほど「おお、ここにも!」が止まりません。
そこで、その記事は「暫定版」に格下げし、さらに1カ月、まさかと思われる住宅街や裏道も含め、調査を続けました。そしてついに、未踏の道を歩いても新たにはダイドーのマシンが見つからない日が1週間も続いたので、やれやれ、ここらで「中締め」にしておこうというわけです。

<結果概要>
1. 調査地域(面積44.46㎢)内のダイドー自販機数 164台
2. うちQR決済ユニット搭載の自販機数       22台(13%)
1カ月前の記事では上記数字が15台/113台でした。上述したように、歩けば歩くほど未知のマシンが見つかったというのがこの数字差異の主因です。
ただ、「前はなかった場所を再訪すると新たに設置されている」とか、「前はQRではなかったマシンが、次に見るとQR化されていた」という事態が稀ではなく、状況は日々変化しています。これがこのレポートを「中締め」とする理由で、たぶん半年・1年後に同じことをやったら、上記の数字にはまた変化が出ているはずです。

<面白かったこと>
1. 商品(ブレンド ブラック 世界一のバリスタ監修)の価格 140円 ←→ 100円
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同じブラックコーヒーでも、自販機ごとの値段には40円もの差がありました。まったくの仮定ながら、たとえばこのコーヒーの原価(ベンダー卸価格)が48円、電気代(オーナー負担)が1本当たり2円だとすると、オーナーの取り分は90円 VS 50円、ずいぶんと開きが出てしまいます。オーナーとしてはこの粗利を大きく取りたいであろう一方で、高くて売れなくては元も子もありません。
そんななか、164台中たった1台とは言え、ワタシの大好きなブラックコーヒー(スクリューキャップ)が100円で買える場所があったのはうれしい発見でした。かなりの好立地なので薄利多売ができるのでしょう。ただ、もしワタシがオーナーなら、好立地だから強気の価格というセコイ考えで押すかもしれず、値付けには人間性が表れるものかと恐ろしくなります。

2. アプリへの掲載率はたった半分
ダイドーアプリ(DyDo Smile STAND)には自販機検索機能があるのに、そこに示される率はちょうど半分(164台中82台)でした。ダイドーの飲料じゃなきゃダメ!という熱烈ファンがそうそういるとも思えないし、わざわざダイドーの自販機を探してそこまで移動して買うという偏執狂はさらに少ないとは思います。
つまり、あまり活用されることのないアプリ機能なので、位置表示にそれほど熱が入らないという事情はありそうです。(ダイドーさん、失礼を言ってごめんなさい)
また、自販機管理者(ベンダー)が直(=ダイドービバレッジサービス)ではない(たとえば系列外ベンダーやオーナー直管理)マシンが1割はあって、それらはアプリに表示されない(しない?)という事情もありそうです。(注4)
とは言え、他社もやっていることなのでやめるわけにもいかないだろうし、上述したような熱烈ファンや偏執狂は案外に多いものかもしれず、この機能は今後の大幅な改善(位置表示のズレもままありました)に期待するところ大です。

中締めの締め: いやあ、楽しかったです。自販機を追いかけてほぼ2カ月、みっちりと遊ばせてもらいました。その成果としての第一は、「140円のコーヒーは絶対買わなくなった」ことです。ケチじゃーwww涙
あと、さすがコカとキリンは強いなあと感じ(注5)ました。関西資本のダイドーにはやや不本意な戦場かしれなくても、サントリーやポッカ、アサヒ、伊藤園あたりとの混線を抜け出して上位に進出してほしいと応援すること切です。フレー・フレーダイドー!!

<補注1> 地図上の黄色@マークはQR決済ユニット搭載機(アプリ非掲載:4台)、☆マークは未QR化機で、オレンジはアプリ掲載機、紫がアプリ非掲載機です。
<補注2> 上記のベンダーシェア順位は、今回のダイドー機調べの副産物として横目で感じたもので、あくまで主観です。また、この時点ではダイドー以外のマシンでQR決済ユニットを備えたものはまだないように感じました。(訂正↓)
※ さすが、コカコーラには「Coke ON」という素晴らしいアプリがありました。QRでもクレジットでも電子マネーでも自由に(複数)支払い方法の選択ができ、かつ自販機のボタンに触らないでスマホの画面上だけで品物を選ぶことができます。ただ、すべてのコカ機にその機能が備わっているわけではなく、いまのところ(ざっと見たところ)ダイドーの倍くらい(3割前後)の「新機能搭載率」と見ました。(2021年4月6日追記)⇒実際のCoke ON搭載率は36%でした。(2021年4月26日)
伊藤園の自販機には、コカと同じようにさまざまな支払い方法を選択できる画面があり、かなり使いやすいものでした。また、コカと違ってアプリがいらないことにも好感が持てます。(2021年4月9日追記)
<補注3> 事業所・施設の構内(屋外)にあった自販機はカウントできても、屋内に設置されたものはまったく調べることができていません。
<補注4> 系列外ベンダーやオーナー直管理の自販機がダイドーアプリに表示されるケースもあるので、掲載される・されないの理由や事情は想像がつきません。
<補注5> 横目でのシェア予測には若干の勘違いがありました。(2021年4月26日

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