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12月24日(火) アブラツツジ

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これまで見たアブラツツジのなかでは一番大きな木で、望遠をかなりあおった角度の先にこんなものがついていました。間違いなく、これは花です。
本来の花どきからはまるっきり半年のズレです。「ちょっと遅れた」とか「少し気が急いた」とかではなく、まったく真逆の季節だから驚きます。
考えてみれば、花というのは生殖器官であり、可能な限りのチャンスを見つけて命をつなごうとします。条件さえそろえば、いつ咲いても「狂い咲き」ではないのです。
その条件の一つが、開花抑制物質が止まることでした。植物の葉からはなんらかのホルモンが出ていて、それが働く間は開花が抑えられているのです。たしかに、この大きな木の上部は、どうしたことか葉がすべて落ちていました。去年、塩害で桜の葉が早くに落ち、時ならぬ花見を楽しめたのは記憶に新しいところです。
ただ、そういう条件が満足されたとき、花が咲く準備はそんなにすぐできるのか、ちょっと不思議でした。ところが、花芽の分化(形成)は案外に早く、アブラツツジでも桜でも、夏にはそれが行われてしまうらしいのです。続いて越冬芽に育ち、開花の手前までの段取りを終えて次の春を待つわけで、「いつでも」準備はOKなのでした。
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ちなみに同じ木の低い部分はこんな具合でした。どこかにあるはずの花蕾はまったく姿が見えません。葉とは光合成がその役割だと思っていたら、開花をコントロールする役割も担っていたなんて、いまごろ「副業・兼業を認めよう」などと言っているどこかの国の企業とはオツムの柔らかさが段違いなのでした。

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