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5月14日(火) イチョウ

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ついに撮影できたイチョウの雌花です。ここ数年、いまの時期はかなり熱を入れて探しまくっていたのに、ずいぶんと手間取らせてもらいました。
ただし、これはズル画像で、この枝は拙の指が支えています。地面には途中挫折組の卵子(と柄)がたくさん落ちているのに、いくら見上げてもそれをつけた枝が見当たらないのです。今年もダメかとうなだれたら、風折れして落ちたこの枝がありました。
つまり、イチョウの雌花(卵子)はこのように短枝につき、その短枝ができる枝は目視では見つけにくい高所にあるらしいのです。今回は時期的にかなり遅すぎたので、次は木の高みに肉薄しやすい雌株を見つけておく必要があります。
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拾った短枝を大事に持ち帰り、カットモデルを作ってみました。卵子の先が尖っているのは穴のあった痕で、そこから雄花の花粉が入り込み、丸く窪んでいる室の液のなかで秋まで生長し、精子となってようやく雌雄合体が起きると言います。
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その花粉を送る雄花がこれで、撮影は先月21日です。魚の白子を思わせる葯がまだ割れていない若い段階ながら、この1週間後には穂がすっかり枯れ落ちました。雌花に負けず劣らず、ベストショットを得るのには苦労させられます。

<補注1> 文中で「卵子」としているのは牧野博士の説に従ったもので、イチョウの雌花相当部分は一般には「胚珠」と表現されます。
<補注2> いまいち理解できなかった「裸子植物」の意味は、「胚珠が心皮で包まれないこと」だと知ることができました。(2020年2月8日
<補注3> 3枚目の写真で気づくべきだったことを反省していて、イチョウは混芽でした。(2020年4月18日

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