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6月10日(日) ガジュマル、ほかいろいろ

今回の沖縄の旅では、着いた途端、見知らぬ草木に圧倒されました。ダメだ、こりゃ。2~3日でなんとかなるもんじゃないよ…戦意喪失です。
それでもメゲきりはせず、いくつかは健気に写してみたので、ここに一気に掲載しておきます。知床のときと同じで、あまりに異質の土地のものを一つひとつジックリ見て廻るには時間が足らなすぎます。180610gajumaru
<ガジュマル> 沖縄と言えばまずはこの木でしょう。某観光施設に車を止めるとき、駐車場のオジサンに「ガジュマル、どれ?」と聞いたら、「ぜんぶガジュマルさあ」とバカにされました。
「いや、この近くに大きなヤツがあるらしい」と言っても、「あれも大きいし、こっちの並木だっておっきいよぉ」と取り合ってくれません。たしかに、目が慣れてくるとそこら中がガジュマルだし、みんな奇々怪々として雄大です。180610gajumaru_mi
小学校の校庭にも大きなものが数本あって、よく見たら実(花)をつけていました。イチジク属なので、これは例の隠頭花序ということになります。
<補注> ガジュマルにはマルバガジュマルという品種がありました。(2023年2月4日
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180610hououboku
<ホウオウボク> 街路樹にされていて、走る車からでもこの派手な花は目立ちます。本来はマダガスカルのもので、あのジャケツイバラの仲間でした。180610houhou_mi
たしかに、夕暮れどきに見かけた木には大きな実がぶら下がっていました。
<補注> 冬の西表でこの大きな莢の解体ショーを試みました。(2025年1月15日
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180610mihukuragi
<ミフクラギ(オキナワキョウチクトウ)> これも車窓から気になってしかたがなかった木です。花はキョウチクトウに似てはいても、葉が全然違います。
写真の木の近くでお嬢さんに尋ねたら、「キョウチクトウ…」という答えでした。「いや、違うでしょ」と大人げなく返したワタシに、隣にいた同僚の若い男性が微笑んで「オキナワキョウチクトウです」と諭してくれました。
誰になにを尋ねても、沖縄はみんなほのぼのと優しいのです。ただ、埼玉の爺さんはそれで納得せず(罰当たりです)に調べたら、標準和名はミフクラギでした。
<補注1> 近い仲間だというビルマコプシアを収録しました。(2019年11月12日
<補注2> 実が青い状態を収録しました。(2025年1月22日
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180610oobanaariake
<オオバナアリアケカズラ> ふつうのアリアケカズラには宮崎で出会っています。そこからさらに800kmも南へ飛ぶと、黄色の花が見るからに大型でした。
かつ、花のサイズだけではなく「カズラ」のくせをしてその姿はほぼ立木です。さすがに亜熱帯の沖縄のこと、カズラは蔓性という本分を忘れているようでした。
<補注> 関東ではオオバナアリアケカズラは温室のものです。
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180610murasakiariake
<ムラサキアリアケカズラ> 同じアラマンダ(アリアケカズラ属)の花色違いです。花径が「オオバナ」よりは二回りほども小さく、「ふつう」に近い感じです。
その分、花色とも相俟って引き締まって見えます。見飽きるほど見かけた「オオバナ」が梅雨どきの沖縄そのもののボワーッとした感じだったのとは好対照でした。
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180610yusurayasi
<ユスラヤシ> 沖縄では単に「ヤーシ」と呼ばれるほどポピュラーなヤシです。当然、庭木や街路樹とされる一方で、こういう密林状態も形成してくれていました。
180610yusurayasi_mi
ただ、その名がどこから来ているのか、「ちょい調べ」程度では判明しません。こうして真っ赤な実をつけるのを見ると、ユスラウメにちなんだものかと考えたくはなるものの、両者はあまりにも風情が異なるので、これはあくまでもはた衛門珍説です。
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180610yaeyamayasi
<ヤエヤマヤシ> 締めも南国情緒いっぱいにヤシです。そして、こちらは名前の由来も読んだとおりです。八重山諸島の石垣と西表が自生地なので、那覇・国際通りの街路樹とされていたこれは植栽品になります。
夕刻6時半に予約した島唄ライブのお店に行く直前の撮影なのに、まるで真昼のような光線はさすが南国です。もちろん、ヤエヤマヤシの葉鞘がこんな赤銅色なのは、決して夕陽のせいではないのです。
ユスラヤシのそこがまるでふつうの緑色なのと比べると、この色はヤシ類としてかなり際だった特徴で、見かけて一発で惚れてしまいました。
ということは、またここに来る大きな動機になるとしても、ヤエちゃんは「ワタシの故郷で会いましょうよ」とささやいてくれていて、ああ、悩ましいお誘いです。
<補注> 自生の地でヤエヤマヤシを撮りまくりました。(2024年12月27日

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