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1月31日(水) クロウメモドキ

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特に珍しい木というわけではないらしいのに、初めて気づきました。まわりの木もすべて葉を落としてくれたおかげで、ようやく黒い実に「おや?」です。
調べると、枯れて縮んで黒くなったのではなく、この実は秋にみずみずしいときも名前どおり真っ黒です。ふつうのウメモドキの真っ赤とは好対照です。
ただ、「ふつう」と同じで雌雄異株なので、たまたま雌株で実を見つけられたのは幸運でした。この木で葉が繁った様子や雌花をとらえ、返す刀で雄株を見つける…と段取り良くことが運ぶなんて話は、きっとユメモドキでしょう。

<補注1> このクロウメモドキを代表にするクロウメモドキ科はとても珍品ぞろいの不思議な科です。このブログに収録してある種類は以下のとおりです。(和名50音順)
イソノキ ☆ クマヤナギ ☆ クロイゲ ☆ ケンポナシ ☆ サネブトナツメ ☆ ナツメ ☆ ネコノチチ ☆ ハマナツメ ☆ ヨコグラノキ
<補注2> この記事に続くクロウメモドキの様子は次のとおりです。(掲載順)
☆ 萎む前の黒い実 : 2018年11月29日 ☆ 青い実と若葉 : 2019年6月3日 ☆ 黄葉しかけの葉と黒い実 : 2024年10月26日

過去のきょう 2017 メマツヨイグサ 2016 パイナップル 2015 ヒイラギナンテン 2014 シネラリア(サイネリア、フキザクラ) 2013 アロカシア・グリーンベルベット 2012 モクセンナ  2011 ウメ 2010 ベニヒモノキ 2009 ネズミサシ 2008 サネカズラ 2007 ヤマアイ 2006 ヤダケ 2005 シナマンサク

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1月30日(火) コシノカンアオイ

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「越の」というくらいで、日本海側をテリトリーにするカンアオイです。本場の新潟だったら4月に見かける花が、関東の栽培品だと、もう咲いていました。
越国(こしのくに)は栄養状態がよろしいのか、葉も花(萼)もたっぷりと大ぶりです。ただ、新潟美人は色白のはずなのに、く・黒~い(花)!のです。
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そして、そのブラックホールのなかには6本の雌シベ(柱頭)が見えました。で、雄シベは?…というと、この下側で花柱に貼り付いているので、こうしてふつうに覗き込むくらいでは見られないようです。
さて、こうしてコシノカンアオイを真面目に勉強してから過去掲載(下欄)のカンアオイを見直したら、ヒメカンアオイも含めて、花の構造は同じでした。最初のころ、「花じゃなくて鼻じゃないか」などとバカを言っていたのが恥ずかしくなります。

<収録済みカンアオイ類>カンアオイ ( a.) ☆ カンアオイ( b.) ☆ ヒメカンアオイ ☆ タマノカンアオイ ☆ センカクアオイ

過去のきょう 2017 ヒゼンマユミ 2016 ツクバネガシ 2015 アガベ・吉祥天 2014 タチバナ 2013 ヒトツバヒイラギ 2012 シモバシラ  2011 テイカカズラ 2010 シンビジウム(愛子さま) 2009 オオイタビ 2008 シロミノマンリョウ 2007 ノシラン 2006 マンサク 2005 ホトケノザ

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1月29日(月) ハンノキ

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なにもこんな寒気の底に花開かなくても…と、このハンノキを咎めたくなりました。もちろん、こんなに粉を吹いているのはこの1本だけでした。ただ、近くの仲間も垂れ下がった雄花の臙脂色の表面が割れ出しているし、雌花も準備OKでした。
ハンノキ開花状態はこれまで2回とらえていて、そのどちらも2月の中旬でした。気温がそろそろ上がり出すころに咲くとばかり思っていたのに、しかも今年のこの極めつけの寒気のなかでの発見なので、目を洗われる思いです。
もっとも、ハンノキにすれば、雄花は夏のころからプラプラと風に揺られ続け、多くの同胞はむなしく地に落ちてきたわけです。生き残りの勇士が「もぉ~、辛抱たまらん!」と粉を撒き散らしたところで、非難される筋ではないと思い至りました。

過去のきょう 2017 ニホンスイセン 2016 キチジョウソウ 2015 ブラシノキ 2014 リュウノウギク 2013 ビカクシダ 2012 カザンデマリ 2011 クリスマスローズ(ニゲル) 2010 ヒメアリアケカズラ 2009 イモカタバミ 2008 イスノキ 2007 シキミ 2006 ニシキギ 2005 花かんざし

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1月28日(日) シモバシラ

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得意技を封じられるというのは誰しもツラいもので、張り差しやかち上げに世間のブーイングが高まったら、さしもの横綱も休場してしまいました。シモバシラも同じことで、この時期なら美しい氷のフレアーで我々を魅了しているはずなのに、その根もとをこうやって埋められてしまってはお手上げです。
それにしても月曜に降った雪がこうまで長く残るとは驚きです。車が走る道路は別でも、家々の屋根は雪をいただいたままだし、野原はほぼ雪国です。
黒潮やら偏西風やらの蛇行がこの強烈寒波の原因として云々されていても、それがなぜ起きているかがよくわかりません。というか、蛇行と言えば体裁が良くても、自分には地球の悶絶状態とか苦しみの「のたうち」に思えて仕方ありません。

過去のきょう 2017 ジャボチカバ(キブドウ) 2016 ギンゴウカン 2015 ツタバウンラン(ツタガラクサ) 2014 ハイドゥン(ベトナムツバキ、カイドウツバキ) 2013 イヌシデ 2012 ブロッコリー(ミドリハナヤサイ)  2011 ワルナスビ 2010 アレッポマツ 2009 タガラシ 2008 タンキリマメ 2007 ガガイモ 2006 ダイオウマツ 2005 カンザキアヤメ

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1月27日(土) ハクウンボク

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へェー、ハクウンボクの実はヘタを残すんだぁ…と思ってレンズを向けました。そしたら、その右側で、枝の皮が剥けていました。まるでマントを脱いで、「さぁー春だぞぉ」と言っているみたいです。枝が脱皮するなんて、初めて(注)見ました。
で、話はヘタに戻ります。ヘタでいいよね、ああいうの?と心配になりました。辞書を引いたら、漢字なら「蔕」でした。こんな字、初めて見ました。
要は萼なんだ、ヘタというのは…と、いい歳をして「基本のキ」です。一つ知識が増えたぞと悦に入っていたら、なんの、2年前の同じような写真にヘタはいっぱい写っていました。きのうに続いて、思わぬ「不覚」です。

<補注> 単に樹皮が剥げ落ちる例(サンシュユプラタナス類など)はあっても、こうもきれいに脱皮するのは異例だと思います。
<追録> ハクウンボクのことを調べるうち、若枝の皮だけでなく冬芽も少し変わっていることを知りました。ふつう、冬芽は前年の葉の脇に出るのに、ハクウンボクはこのとおり(↓)前の葉が落ちた同じ箇所から出るのです。
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つまり、葉痕のなかから次の芽が出てくるしかけで、袋状の葉柄の付け根に芽が隠れていたのです。これを「葉柄内芽」といい、キハダスズカケノキも同じしかけを持つといいます。リンクさせたスズカケノキの冬芽を見直したら、たしかに葉痕のなかから芽が出ていて、まるっきりの節穴だった我が目を罵りたくなります。

過去のきょう 2017 ジグザグカクタス(フィッシュボーンカクタス) 2016 ウチワサボテン(赤烏帽子) 2015 ニワトコとオニグルミ 2014 アマドコロ 2013 ミズカンナ 2012 カジイチゴ  2011 メリケンカルカヤ 2010 コウヤボウキ 2009 レモン 2008 アオキ 2007 パンジー 2006 ヒノキ 2005 オキザリス・バーシカラー

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1月26日(金) センボンヤリ

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性懲りもなくセンボンヤリの綿毛です。ただし過去2回の写真と違い、綿毛は燦々たる陽光を浴びていて、くすんだイメージを一新です。「センボンヤリは半日陰が好きみたい」という短絡的な決めつけは、あっさりと覆されました。
ついでに「湿り気味の斜面を好むらしい」という憶測も全否定されました。この場所はまるで傾斜のない、ごくふつうの草地だったのです。やれやれ、いつものはた衛門珍説は、マッチポンプで早めに火を消しておくことができました。
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綿毛をむしってみたら、その種の細長さが意外でした。ただし、長さのわりに質量はなくて、この程度の羽毛でも軽やかに飛行できます。
そして、この綿毛がすべて飛び去るのも時間の問題…とそのシーンを見直してみたら、あらら、その写真は陽当たり絶好調でした。変な理屈はもっと早めに訂正できていたものを、4年もその機会を遅らせたとは、不覚もここに極まります。

過去のきょう 2017 ニシキマツ 2016 ゴエテア・ストリクティフローラ 2015 ホソバヒメミソハギ 2014 コノテガシワ 2013 ソメイヨシノ(ほか3種) 2012 イワガネソウ  2011 ソシンロウバイ 2010 ジャノヒゲ 2009 アカマツ 2008 ニワウルシ 2007 ビオラ 2006 チンゲンサイ 2005 ジャノヒゲ

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番外編 : ジョウビタキとヤマガラ

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強烈な寒気に守られ(?)、月曜に降った雪は丸三日経っても消えません。というか、カッチンカッチンに凍ってくれて、車も人も徐行・徐行の毎日です。
おかげで、ジョウビタキを白バックで撮影できました。お尻のオレンジ色も自慢げに「はいポーズ」です。惜しむらくはこれが雌だったことです。雄(注)の色合いなら雪にきれいに映えたでしょうに、つがいで行動するのは少し先のようです。

<補注> 雄を撮影できたのは夏の高原でした。(2024年6月13日

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別の日、こちらはジョウビタキと紛らわしいヤマガラです。(当初、この記事ではジョウビタキの雄としていて、あとで間違いに気づきました)
羽がブルーグレー(ジョウビタキは黒に白い斑)だし、お腹の中央がモワッと白く見え(ジョウビタキはオレンジ一色)ます。願わくはちょっとジッとしていてほしかったのに、どうも元気が良すぎて写真がブレブレです。

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1月25日(木) ヒュウガミズキ

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種が飛び出るシーンはやはり無理(前回記事のときからあきらめ気味)だったし、殻はすでに空でした。それでも大して落胆しなかったのは、2本のツノがそれぞれ真っ二つに裂けて剽軽な姿になる(トサミズキも同じ)ことを確認できたからです。
右の殻など「ヤンヤの喝采」とタイトルをつけたくなります。そしてやっぱりこれ、スペースインベーダーの敵キャラを思わせます。12年もの昔、トサミズキの実が割れているのを見たとき、同じことを考えたものでした。
ただ、自分はその方面が疎くて断言できなかった当時と比べると、いまは「インベーダー」「キャラ」で検索するとイヤになるほど画像を確認できます。自分がイメージしているのは敵キャラだったこともわかりました。便利な時代です。

過去のきょう 2017 ムラサキケマン 2016 キソウテンガイ(サバクオモト、ウェルウィッチア) 2015 コルディリネ・オーストラリス・レッドスター 2014 シラン 2013 オオツワブキ 2012 ドイツトウヒ  2011 セツブンソウ 2010 カニクサ 2009 シロマツ 2008 イイギリ 2007 コバノタツナミ 2006 ウツギ 2005 フユザクラ

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1月24日(水) コチャルメルソウ

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初めて掲載するときに、その植物のことは一応学習してはいるのに、今回のように現場で「あれ~?」と情けない声を出すことがままあります。コチャルメルソウが多年草であることなんて、花に舞い上がって、ぜんぜんわかっていませんでした。
もっともあの花を見ていなければ、これがコチャルメルソウの葉であることに気づけなかったわけです。ここは覚えの悪さに落ち込まずに、野歩きの積み重ねこそが草木を知るための基本と前向きにとらえておくことにします。
色こそ春の清々しさを失った冬バージョンでも、横広がりに殖える生え方や葉の形、あるいは粗い毛を持った表面などはそのままでした。さあこれから3カ月、たぶん徐々に葉が更新され、あの奇態な花が今年も姿を見せることでしょう。

<補注> 花後の姿に驚かされました。(2019年5月19日

過去のきょう 2017 ウメ(麝香梅) 2016 ウバメガシ 2015 ヒコウキソウ 2014 ナツミカン(ナツダイダイ、ナツカン) 2013 マチク 2012 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)  2011 ハクモクレン 2010 テイキンザクラ 2009 カボス 2008 キンシバイ 2007 ヒマラヤユキノシタ 2006 トキリマメ 2005 ヘクソカズラ

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1月23日(火) ツルアジサイ

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「花の残骸くらい見せろよ」と秋にブータレたら、真冬だというのに、ツルアジサイがホントに残骸を見せていました。あのときの株にはそんな痕跡がまったくなかったのに、あれとは別の場所で会った今度の株はなかなか愛想良しです。
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似た者同士のイワガラミの装飾花がほぼ葉っぱのようであるのに比べ、こちらは老いたりと言えどもしっかりと花の形です。柱頭の形をそのまま残した実もこんなにたくさんついていて、イワガラミのそれを未確認であることに気づきました。

<補注1> 似た者同士とされるイワガラミについても、同じ趣旨の写真を載せておきました。(2018年2月12日
<補注2> ツルアジサイとのその後のお付き合いは細々と続くものの、なかなかパッとした姿には出会えません。(2019年5月28日

過去のきょう 2017 セキショウ 2016 ハートカズラ 2015 ユリノキ(ほか2種) 2014 ラッパズイセン 2013 アカハナワラビ 2012 シロヤマブキ  2011 シマオオタニワタリ 2010 セイロンマンリョウ 2009 ケヤキ・むさしの1号 2008 ニワトコ 2007 マンサク 2006 モミジバフウ 2005 ハボタン

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1月22日(月) ハイゴケ

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苔玉の素材に使われるので、地味な風体のわりにはふだん目にする機会が多い植物です。また、盆栽の土の表面を覆う役目もあるし、和風庭園でも使われるし、この手の植物のなかではなかなかの売れっ子です。
這うように広がるからハイゴケ…味のない名だなぁと思うのは自分だけではなくて、牧野博士は「ムクムク縮緬苔」という別名を記述(↓)しています。ところがこれに対する賛同者には恵まれなかったようで、大先生もハズすことはあるのでした。

<補注> ハイゴケ(Hypnum plumaeforme)には近い仲間がたくさんあるようで、写真のものが狭義のハイゴケでいいかどうか、あまり自信がありません。
<追録> 少し陽気が良くなって、牧野博士が「ムクムク縮緬苔」と名付けた気持ちがわかる絵が撮れました。自分的には、スケールは大違いでもコバノナンヨウスギを思い浮かべました。(撮影:2023年3月8日)
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過去のきょう 2017 クサトベラ 2016 キンヨウボク 2015 ヘラオオバコ 2014 カジイチゴ 2013 マテバシイ 2012 フモトシダ  2011 オヒルギ 2010 イクソラ・コッキネア 2009 ヒメリュウキンカ 2008 チョウセンゴミシ 2007 シュロチク 2006 サンシュユ 2005 イヌビワ

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1月21日(日) イチジク(ほか2種)

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「もったいない」という言葉だけ流行ったって、日本の実態はこんなもんです。古い街道を歩いていたら、少なくても4軒のお庭にこんなイチジクを見つけました。(注)
甘露煮にすれば実が金色に輝いて、まるで羊羹のようになるのに…。子供のころ、特別なおやつだったなぁ、と思い起こしてみると、老いてからの母はあれを作らなくなっていました。喜ぶ家族がいないと面倒をする気も起きなかったのでしょう。
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ただ、ものがナスとなると話は別です。コトコト煮込む必要もないし、これはもうオーナーのサボタージュとしか言いようがありません。もったいない!
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それがハヤトウリとなると、ま、しょうがないですか? 本場・鹿児島ならいざ知らず、たくさんできた実を持て余したのでしょう。とろけそうな実が哀れです。

<補注> イチジクは雌雄異株でありながら、雄株もそれなりの実(隠頭花序)をつけます。ただし味は雌株の実に比べて確実に劣るようで、果実農家が植える場合は苗の段階で雌株と選別(遺伝子判定)すると言います。
上の写真は大きな農家の庭に植わっていた木であり、雌雄判別などせずに育て、結果的に雄株のためにあまりおいしくなくて放置していたことも考えられます。

過去のきょう 2017 ビカクシダ 2016 オキザリス・レグネリー 2015 ハゼノキ 2014 シュンラン 2013 房咲き水仙・ペーパーホワイト 2012 フィクス・プミラ(オオイタビ)  2011 ジュズサンゴ 2010 クマシデ 2009 ワビスケ(太郎冠者) 2008 トベラ 2007 マルバインドゴムノキ 2006 ガマズミ 2005 コウヤボウキ

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1月20日(土) ガーデンハックルベリー

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世の健康ブームに乗って知る人が増えてきた実(というか植物)です。こんな時期の撮影になってしまって、花はおろか葉も枯れ果てています。しかし、健康食品として必要なのはこの黒い実だけなので、結果オーライの写真です。
写せなかった花や葉や全体の姿(注2)を文字で示せば、イヌホオズキをそのまま拡大して肩の高さまで大きくした感じです。実際、イヌホオズキとは同属です。
当然ながら、有毒成分ソラニンを持っていて、可食部は完熟の実だけです。その実も二つは口に運べないお味で、ほぼジャム専用と考えた方がよさそうです。
そのジャムをヨーグルトに入れると、見かけはブルーベリーのそれとそっくりです。かつ、有効成分のアントシアニンはブルーベリーの4倍もあって、さらに栽培も容易で収穫性も良好…とまで書いて自分が育てるかというと「ふーむむ」です。

<補注1> この作物は名前が長くて面倒ですが、だからと言ってガーデンを除いてしまうと、それはツツジ科の酸っぱい漿果のことになってしまいます。
<補注2> 夏の姿を収録しました。(2024年8月30日

過去のきょう 2017 トレベシア・パルマタ 2016 ウナズキヒメフヨウ 2015 ヤマアイ 2014 キンカン 2013 ヤマハンノキ 2012 木立性ベゴニア・オレンジルブラ 2011 カラテア・クロタリフェラ 2010 チンカピン 2009 ムベ 2008 シモバシラ 2007 バコパ・コピア・ガリバーライラック 2006 カンツバキ 2005 チョウセンレンギョウ

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1月19日(金) コウヤボウキ

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きのう、コウヤワラビを載せたので、コウヤ(高野)つながりで、きょうは箒です。とすると、あすはコウヤマキかというとそうではなくて、単なる気まぐれです。
気まぐれついでに考えたら、紀州・高野山を名前に冠する植物として、自分はこの三つしかまだ見ていないのでした。牧野図鑑にはあと、コウヤコケシノブ、コウヤザサ、コウヤノマンネンゴケが載っています。収録率50%、トホホです。
蕨や箒や槙は、名前こそ高野であってもどこでも見られるのに対し、あとの三つは生息圏がマジメに局地的みたいです。くそー、貯金・貯金! あ、きょうは箒でした。冠毛がピンクか白か、そしてその違いはなぜできるのかは全然未解決のまま、これはメッシュでした。とてもお洒落な箒です。
Huyume
おまけで冬芽です。超小型でも、まるでワタの実です。このところ、「変態冬芽クラブ」の加入者が途絶えていたので、新規メンバーとして認めてあげようと思います。

過去のきょう 2017 セロジネ・クリスタータ 2016 ショウジョウアナナス 2015 乙女サザンカ 2014 ホオズキ 2013 球根ベゴニア(ハンギングタイプ) 2012 シロミナンテン 2011 レッド・ジンジャー 2010 セイヨウヒイラギ 2009 シホウチク 2008 カリン 2007 チョウセンマキ 2006 ニホンスイセン 2005 オケラ

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1月18日(木) コウヤワラビ

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これがコウヤワラビの胞子葉であると気づくまで、少し時間がかかりました。ふつつかながら、コウヤワラビは夏のあの柔らかな栄養葉だけと思っていました。
もちろん、いま考えればそんな理不尽はないわけで、コウヤワラビだって「ワタシ、どうやって殖えればいいんですかぁ」と笑っていることでしょう。しかし、実際に寒さが募るころにあの栄養葉がくたびれてきたところはちゃんと確認しているのに、そのころでも胞子葉は兆候さえ見せていなかったと思うのです。
葉が役割分担をするシダ類の特徴を学んだクサソテツの場合、栄養葉と胞子葉が共存する期間がわりと長いのに、どうもコウヤワラビはそんなシーンを見せてくれなかったような…。「またまたぁ、自分の節穴を棚に上げてぇ」というコウヤワラビの失笑は聞こえているので、今年はそのツーショットを撮影課題としておきます。

過去のきょう 2017 アカリファ・ウィルケシアナ 2016 フサフジウツギ(ブッドレア) 2015 ホウレンソウ 2014 ハイカンツバキ 2013 ハンノキ 2012 サンジャクバナナ  2011 コバノナンヨウスギ 2010 キジョラン 2009 シロバナヤブツバキ 2008 サザンカ 2007 カクテル(つるバラ) 2006 ホトケノザ 2005 キソケイ

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番外編 : 火、走る

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燎原の火、紅蓮の炎、地獄の業火…、ヤマトタケルってやっぱ勇気あったんだなあ、草薙剣って、ホントにこんな火、払えるのかなあ、ぶつぶつ…。
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サクラソウ自生地として保護されている田島ケ原の、きのうが野焼きの日でした。9時ちょうどに最初の区画に点火し、順々に火を移していきます。
写真中央のオレンジマフラー(寒さよけではなく、熱さよけ)の人が、放火、じゃなくて点火してまわります。有料でいいから代わってほしかった…。
有料でもいいのではと思ったのはこの見物自体がそうで、はたと気がついたら2時間経っていました。下手な映画よりずっとすごいですもん。
ただ、火のそばだとやたら暑(熱)いのに、鎮まるとさすがの底冷えです。土手に座って観覧していたオジサンやオバサン、お風邪召したんじゃないですかぁ。

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1月17日(水) ナニワイバラ

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バラの実が刺々しいのにはそれほど驚かなくても、これはゲゲゲ!でした。なにせタカラジェンヌのTシャツ姿とまで惚れ込んだナニワイバラです。あの清々しくも気品に溢れた、あ・あの花が、こ・これではまるで鬼嫁ではありませんか。
そ・それにしても怒った横顔がステキです。棘、長いんですねェ。触るとジガーッと脳天が痺れます。お肌、艶やかですねェ。深い色合いに痺れます。
花を最初に撮ってから10年、なぜこの季節の実に気づかなかったかというと、たぶん二度も撮影させていただいたあのお宅は、この「危ない」実のことを知っていて、花が終わると摘んでいたものでしょう。たしかに、あそこは子供たちの通学路、しかも信号前で子供たちがはしゃぐ場所でした。深いご配慮に拍手です。

過去のきょう 2017 メハジキ 2016 アロエ・ベラ 2015 センダン 2014 ノシラン(白実タイプ) 2013 ネコヤナギ 2012 ヒメユズリハ  2011 ハイビスカス(ブッソウゲ) 2010 ナンテン 2009 トウゴマ 2008 チゴカンチク 2007 フクジュソウ 2006 ヒメキンセンカ 2005 カラタチ

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1月16日(火) ナガバハグマ

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陽射しはうららかながらもやはり冬ですから、まさか花とは思えず、疑りの眼差しで近づきました。しかし、少しくたびれてはいても、たしかに花でした。
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しかもこれは例のキッコウハグマで学んだ性転換後の姿、つまり雌花状態です。このナガバハグマは琉球列島の固有種で、現地の開花時期もいまごろです。なので、暮れのうちなら雄花状態を見られたかもしれません(無念)。
わざわざ冬に咲く意味を理解しにくいのは、関東の地で保護栽培されているものを見ているからで、たぶん現地なら冬でも花粉媒介者がいるのでしょう。渓流に生きる性質で、その渓流の減少によって絶滅危惧種になっている貴重品です。

過去のきょう 2017 シナマンサク 2016 ブーゲンビリア 2015 プリムラ・マラコイデス 2014 ラッキョウヤダケ 2013 ウメモドキないしセイヨウウメモドキ(ウィンターベリー) 2012 キカラスウリ  2011 コチョウラン 2010 アッサムニオイザクラ(ルクリア) 2009 トボシガラ 2008 トウカエデ 2007 ユキワリソウ 2006 ウメ 2005 スズカケノキ

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1月15日(月) ウグイスカグラ

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あ、膨らんでる…。
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膨らんでるぅ~。
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咲いてたぁ。

という、それだけの話です。ただ、その「それだけ」が2カ月もの記録更新になっているのがミソです。単にいままで見つけられなかっただけか、それとも今年だけの異常現象なのか、とにかく「うぉ、開きますか!?」なのです。
これまでウグイスカグラの開花を撮影したのは3月(18日19日25日)と4月(21日)ばかりで、一度だけ2月に撮影したのは葉芽と托葉でした。よく見ると、その写真の背景で蕾が色づいてはいるものの、それが開くのはまだまだの雰囲気です。
たった一輪の開花で「春が来た」と喜ぶわけにはいかない一方で、もしこの月のうちに続いてドンドン蕾が開いてきたら、それはそれで怖いことです。そう思うと、ウグイスカグラがどうしていいか困っているように見えてきました。

<補注> このあと、どこのウグイスカグラも冬モードに戻りました。ちょいとフライングをしてみたかっただけのようです。(2018年2月)

過去のきょう 2017 ウツボカズラ(ネペンテス) 2016 クイーン・エマ・リリー 2015 セイオウボ(西王母) 2014 アシタバ 2013 スズメノエンドウ 2012 アメリカヒイラギモチ 2011 アンスリウム(ラベンダー・レディー) 2010 カミガヤツリ(パピルス) 2009 メキシコラクウショウ 2008 ウメ(八重寒紅) 2007 ホウキイヌツゲ 2006 ブラキカム・マウブディライト 2005 カリフラワー

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1月14日(日) タイアザミ

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これで種が半球形だったら、まるでバドミントンのシャトルです。あるいは、上から見たら蜘蛛の巣か、いずれにせよ芸術的な細工の綿毛です。
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そこで、「ホォー、きれい…」と不用意に手を出すと痛い目に遭います。タイアザミの棘は冬になっても容赦ない尖鋭さを保ったままです。
ただ、多少刺さっても、その痛さは表面的です。夏にアメリカオニアザミで失敗したときのようなしつこい痛みは残らなくて、単純な痛感なのです。
「植物が防衛機能を持つのは物理的(棘)か化学的(毒)か、どちらか選択的であり、両方を具備するものはない」という説を見かけたものの、経験的には夏と冬の痛さは明らかに種類が違います。上記の説をおっしゃる先生方には、ぜひ夏のあの執拗な疼き(傷の痛みとは異質)を体験していただきたいものです。

<補注> 暦をひと月も遡れば、とても若々しい様子です。(2024年12月16日

過去のきょう 2017 ヒカゲヘゴ 2016 マルハチ 2015 キクイモ 2014 ブーゲンビリア 2013 フッキソウ 2012 ホトトギス  2011 カナリーヤシ(フェニックス) 2010 コクテンギ 2009 ラクウショウ 2008 ニホンスイセン 2007 チチコグサモドキ 2006 ツルウメモドキ 2005 カンツバキ

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1月13日(土) タチバナモドキ

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バラ科ピラカンサ属にはトキワサンザシとタチバナモドキとヒマラヤトキワサンザシの3種があります。そして、散歩で見かける頻度はほぼこの順です。
そのため、俗にピラカンサと言えばトキワサンザシを指すことがふつうです。ただ、それならタチバナモドキはピラカンサではないのかというと、立派にピラカンサになるわけで、そこらをゴチャにしたくない場合は、多少面倒でもトキワサンザシとかタチバナモドキとか、ちゃんと呼び分けなくてはなりません。
という長い前振りで、実が橙色のタチバナモドキです。和名からすれば、この実が橘のそれに似ているはずなのに、肝心の橘の実は黄とも橙ともつかない色合いで、はてタチバナモドキの実は黄と橙とどっちが標準なのか迷います。
おっと、この期に及んでまだ実の色にこだわっているのは情けない限りです。ピラカンサ属の実の色は赤~黄まで幅広くて区別の基準になりにくいので、鋸歯がなくて幅の細い葉がタチバナモドキを見極めるポイントになります。

過去のきょう 2017 オニノゲシとノゲシ 2016 エピスシア・クプレアタ 2015 モクレイシ 2014 モンステラ 2013 ナヨクサフジ 2012 ロウバイ  2011 センダン 2010 ハアザミ(アカンサス) 2009 ハアザミ(アカンサス) 2008 ヒヨドリジョウゴ 2007 ツルウメモドキ 2006 クヌギ 2005 房咲き水仙・ペーパーホワイト

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1月12日(金) ヒメガマ

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池の水面がボコボコ泡立っているというか、はたまたカビが大発生というか、いずれにせよ不気味な状況ではありました。ヒメガマの綿毛が一斉に噴き出したというのに、遠くに飛ばしてくれる風に恵まれなかった結果です。
もし風が少しでも吹けば、まるで地吹雪のように飛び散る綿毛も、無風状態だとポロリハラリと固まったまま虚しく水面に落ちてしまいます。…と書いてみて「しまった」と思うのは、この綿毛が再度舞い上がるかどうか検証しなかったことです。

A. いったん着水しても、上側の濡れていないものは飛び立つことができる
B. 水面に落ちれば次第に水を吸って沈み、池の底で埋土種子となる

可能性として上の2案を考えてみました。単に「不気味だねー」で終わるはずだったのに、「もう少しちゃんと見てよねー」と姫さまに小突かれてしまいました。

過去のきょう 2017 カシワバアジサイ 2016 イブキ(ビャクシン) 2015 イタドリ 2014 ヘンヨウボク(クロトンノキ) 2013 サイカチ 2012 カシワバハグマ  2011 リュウキュウバショウ 2010 ツワブキ 2009 ハリエニシダ 2008 ロウバイ 2007 ドイツトウヒ 2006 センダン 2005 ツクバネガキ(ロウヤガキ)

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1月11日(木) パボニア・インテルメディア

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花びらに見える真っ赤なパーツは副萼片(または苞)だとあとから知りました。ならばそのなかに見える尖った紫色物体が本来の萼あるいは花びらなのでしょうに、撮影時にはそうと気づかず、このように役立たずの一枚になってしまいました。
それでも、そのきれいで赤いガードに囲まれた黒紫色物体がずい柱であろうとは想像できて、その先端に見える雌シベ(紅い糸状)や雄シベ(薄紫のモワモワ)は一生懸命にとらえようと試みました。それでも遠すぎて迫り方が不足なので、次の機会(開花期は長い)には思い切り近づいてみたい(注)ものです。
さて、事後の調べで得た知識はもう一つあって、なんと、ヤノネボンテンカもパボニア(Pavonia hastata)の一種でした。共通点をあえて探すなら、太いずい柱がインテルメディア(P. intermedia)のそれに似て見えても、ほかのパーツはほとんど(まったく)同属とは思えません。パボニア…興味深い属です。

<補注> 間近で花を見ることができました。(2020年3月3日

過去のきょう 2017 ベゴニア・エキノセパラ・エロンガティフォリア 2016 オカトラノオ 2015 カナリーヤシ 2014 アングラエクム・セスキペダーレ 2013 ヤブレガサ 2012 ケナシサルトリイバラ(サンキライ)  2011 フユアオイ 2010 ユズリハ 2009 ハリギリ 2008 シマダケ 2007 ゼニゴケ 2006 イブキ(ビャクシン) 2005 カンザクラ

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1月10日(水) キュウリグサ

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これも「冬の姿がわかりにくいランキング」ではかなり上位です。自分的には先日のゴウダソウがむずかしいとは思ったものの、あれはあれでやたら特徴的なので、いったん覚えてしまえば逆に楽ちんな気がしないでもありません。
それに対してこの素っ気なさはなんとも曲者です。めっちゃどこにでもありそうで、ジシバリコオニタビラコと紛らわしいったらありゃしません。
と言われたキュウリグサも困るとは思います。秋に芽生えたばかり(越年草)で寒風を凌ぎ、かつ地中部をしっかり肥やすとなれば、その姿の変化幅は制限されても仕方ないのでしょう。あと2カ月少し、楽しみに待ってあげることにします。

過去のきょう 2017 カイコウズ(アメリカデイゴ) 2016 ヒメフヨウ 2015 ハッカクレン 2014 コクテンギ 2013 サネカズラ 2012 バンダ(洋ラン)  2011 ブータンルリマツリ 2010 カゴノキ 2009 チャボタイゲキ 2008 ツバキ(詳細不明) 2007 トウガラシ(ゴシキトウガラシ) 2006 シバザクラ 2005 ダイコン

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1月9日(火) シロヒモノキ

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金があれば銀があり、赤があれば白がある…対というのはなにかと落ち着くものなのでしょう。別にベニヒモノキだけで誰も困らないのに、わざわざその白花品種を作り出してしまうのだから、人間の安定志向というのは強いものです。
そして思うのは、ワインではあるまいに、「赤もいいけれど白もいい」ことです。この分なら、あとでロゼヒモノキなんていうものに出会っても大喜びでしょう。
さて、嫌なことを思い出しました。先年の記事で触れたキャッツテールをまだ探せないでいるのです。よく見かけていた気がするのに、いざとなるとこんなものです。欠けたピース(注)をどうしても見つけたい…これも人間の安定志向なのでしょう。

<補注> 欠けたピースをようやく見つけました。(2018年4月16日
<追録> 大豊作状態のシロヒモノキです。(撮影:2023年8月27日)
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過去のきょう 2017 ホシダ 2016 ヘツカラン 2015 ハマビワ 2014 スノードロップ 2013 リュウノウギク 2012 ハナカイドウ  2011 マメキンカン(キンズ) 2010 カンボタン 2009 カンザクラ 2008 レモン 2007 ネメシア 2006 タマサンゴ 2005 ロウバイ

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1月8日(月) ヤブレガサ

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きょうはヤブレガサの帳尻合わせです。まずは5年前、「冠毛のなんと美しいこと」などとエラそうに言ったわりにぜんぜん迫れていなかったことのリカバリーです。密生した冠毛はたしかに見事だし、種や総苞片のスマートさにもうっとりです。
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そして葉についてはすべてが裏返るみたいに書いたことを撤回です。こうして表を上にしたまま枯れている葉も少なからずありました。
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さらなるポカは花です。今度の夏には花を写すと言ったままでした。したがって超季節外れの画像(撮影:2014年8月18日)ながら、あえてここに持ち出します。過去ファイルにはしつこいほどに花の画像があって、それでも掲載をスルーしていました。いま見ればそれなりに面白い花なのに、申し訳ないことです。
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懺悔ついでに、同じ日の蕾も載せておきます。むしろ先が割れ出す前のこの姿の方がかわいい…などというと、「やっぱり私のことがきらいなのね」と花がスネそうなので、「あの毛だらけだった葉がこんなに艶めいてきれい」と逃げておきます。

過去のきょう 2017 クチナシ 2016 ウツギ 2015 ゼラニウム(斑入り葉ゼラニウム) 2014 ツルウメモドキ 2013 キンメイチク 2012 ヤマラッキョウ 2011 ハッサク 2010 クログワイ 2009 ウメ(寒紅梅) 2008 オニドコロ 2007 マーガレット 2006 イヌリンゴ 2005 マサキ

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1月7日(日) ヤマボウシ

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いくら考えても、この写真に対するコメントが頭から出てきません。シャーないやね、ヤマボウシにだって気分ってもんがあるだろさ、と思うしかありません。
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もちろん、この木の枝すべてが時不知(ときしらず)だったのではなく、ほかの花芽はみなこうして慎ましく春の訪れを待っていました。
それにしても、ヤマボウシが狂い咲きするのは秋口のことだと思っていました。もし同じ木が年に三回も花を咲かすなら、それはそれでとってもお得な話です。ただ、「お得」の先になにが待ち受けているのかが不気味なだけです。

過去のきょう 2017 タンキリマメ 2016 ベロニカ・グレース 2015 イイギリ 2014 アネモネ 2013 アマチャヅル 2012 サンシュユ  2011 カンレンボク 2010 イオノプシディウム(バイオレットクレス) 2009 ノリウツギ 2008 オオイヌノフグリ 2007 ニンジン 2006 ザボン 2005 ヒメキンセンカ

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1月6日(土) ゴウダソウ

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火曜日のフランネルソウを「冬の姿だけで見分けできる」としたのはまんざら法螺ではなくて、実際おとといも、放棄されたような花壇でまた見つけました。
それに比べると、この姿とこれからあとの様子は絶対につながりません。それこそなにもなくなった花壇に小さな名札があって、それでも「まさか!?」と疑りながら調べてみて、それでも「ホントかなぁ」とビビリながらの掲載です。春にまたここに来て、「え、ゴウダソウなんてないじゃん」となったらどうしましょう。
という不安はいったん封じ込め、学んだ知識を書き留めます。越年草なので、この姿は秋に芽生えた幼苗ということになります。これから茎がのびれば葉の間隔も開くのに、いまはこんなにギュウギュウです。
それだけ混むとお互いに息苦しいので、茎の上ならなくなる葉柄が、いまはこうして長めです。春には薄く感じる葉質も、寒さ対策で皺が深く、毛まであります。
初めての出会いでその素っ頓狂な実の形に呆れ、翌年見つけた花にはやや失望し、こうして幼苗に腰を引かされ、いやはや人騒がせな草があったものです。

<追録> 春に向かって草丈をのばすだろうという予想を裏切り、這うようにこんもりしたブッシュに生長していました。頼りなかった葉色は逞しくなり、ここから一気に丈をのばすエネルギーを溜め込んでいる風情です。(撮影:2024年3月11日)
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過去のきょう 2017 ツタ(ナツヅタ) 2016 タイミンチク 2015 タンキリマメ 2014 ソシンロウバイ 2013 テイカカズラ 2012 トキワイカリソウ  2011 ガガブタ 2010 シュロガヤツリ 2009 タラヨウ 2008 コナラ 2007 スギゴケ 2006 ノイバラ 2005 ヒヨドリジョウゴ

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1月5日(金) ツクシカイドウ

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先日のブラタモで、街道のことをタモリが「ガイドウ」と発音したので、ウチではけっこう盛り上がりました。「ほらぁ、やっぱりガイドウでいいんじゃない」という助手1号(福岡生まれ)を、助手2号と二人で「タモリも福岡だから」と諭したわけです。
そんな背景があって、このツクシカイドウです。ツクシはたぶん筑紫、まさにタモリと嫁さんのふるさとですから、そこでは海棠だってガイドウと発音するのではないかと思えばさにあらず、海棠はカイドウのようです。一貫性に欠けています。
という茶化しは脇に置き、見事な眺めです。実のサイズはミカイドウよりはひと周り小さくても、この数は圧巻です。この真っ赤っかの景色に鳥も恐れをなすのか、いつの年もこの実はこうして数を減らさずにプラプラと北風に揺れ続けます。

過去のきょう 2017 セイヨウフダンソウ(スイスチャード) 2016 オドリコソウとヒメオドリコソウ 2015 ドラセナ・コンシンナ 2014 ハクサイ 2013 ボタンヅル 2012 ヤマコウバシ  2011 カルドン 2010 キチジョウソウ 2009 サザンカ(白八重) 2008 ミミズバイ 2007 オオキバナカタバミ(オキザリス・セルヌア) 2006 ナンキンハゼ 2005 ノイバラ

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1月4日(木) ナンバンギセル

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ススキの根もとに寄生して生えるのがナンバンギセルの性質でも、すべてのススキがそんな厄介者を抱えるわけではありません。なので、枯れススキの根際にヒョイとこれを見つけることができたのはかなりの幸運で、今年の運勢は吉のようです。
花のときはヨダレを引くほど水分に富んでいたのに、いまはこうしてカラッカラのパッキパキに枯れ上がっていました。ただ、形としては花の筒を失っただけで、長い茎や先の尖った萼がそのまま往時の姿をとどめています。
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寄生植物でもやはり種で殖えるんだ…と、かなり間抜けな感慨に浸りました。かつ、あまり距離を稼げないこの散布スタイルを確認すると、日々の糧を全面的に他人に依存するというお気楽な生活態度も許せそうな気がしてきました。

<補注> 花が咲いている横で、早かったものはすでに結実状態になっていました。(2021年9月6日

過去のきょう 2017 ロウバイ 2016 ハクウンボク 2015 ミドリノスズ(グリーンネックレス) 2014 バクチノキ 2013 エゾマツ 2012 オンシジューム(赤)  2011 ヒメコウジ(チェッカーベリー) 2010 ホンコンカポック(シェフレラ) 2009 アカザ(暫定) 2008 ハマアザミ 2007 ユーカリ 2006 ソシンロウバイ 2005 オタフクナンテン

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1月3日(水) ハマセンダン

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葉の形(奇数羽状複葉)と実のつき具合からしてカラスザンショウかなと思いながら近づきました。ただ、実の房に赤黒みがなく、枝に棘も見当たりません。
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地面にその房がたくさん落ちていました。種の色がカラスザンショウとは全然違うし、殻も5~6室に分かれていて、ずいぶんと複雑なつくりです。
正体はハマセンダンで、あのゴシュユと同属(ミカン科ゴシュユ属)でした。そう知ってから見直すと、実の形もそんな感じです。西日本がテリトリーで雌雄異株の木だそうで、存在が珍しい関東で雌株に会えたのはラッキーでした。
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なので、ラッキーついでのオマケ画像です。小葉を先に落とした葉柄が冬の陽に白く輝いていました。先日、総集編をやって「いったん閉める」と宣言した時間差離脱コレクション(注)に、飽きもせずにまた一品追加です。

<補注> 紅葉の始まりどき、せっかく築いてきた時間差離脱説が覆る発見をしました。(2024年11月25日

過去のきょう 2017 シマオオタニワタリ 2016 アブラナ(ハナナ) 2015 ヒメシャラ 2014 カントウタンポポ(暫定) 2013 コウリンタンポポ 2012 オオバヤドリノボタン(メディニラ・マグニフィカ) 2011 チリマツ 2010 ブラジルマツ 2009 カクレミノ 2008 フウセントウワタ 2007 ギョリュウバイ 2006 シロミナンテン 2005 ウメ

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1月2日(火) スイセンノウ(フランネルソウ)

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先日、フランネルフラワーを載せて以来、ずっと気になっていました。いくら標準和名はスイセンノウだからと言って、これはやはりフランネルソウで、まさかそのぴったりの呼び名を横奪しそうな新人が現れるとは思いもしなかったからです。
ただ、ワタシの心配なんぞどこ吹く風で、ご本人は冬でもこんなに元気でした。あの特徴的な花が終わったあとはその存在をつい忘れていたのに、どっこい、暑い夏を越え、寒風だってこうして背を低くしてやり過ごしていました。
冬は葉の様子がもう少し変わるのかと思ったら、意外なほどに花どきの質や形をそのまま受け継いでいました。これなら、ここで夏に花を咲かせていたことを知らなくても、フランネルソウであることがわかります…と豪語できるようになることを願いながら、そっと指に優しいその感触を楽しんできました。

過去のきょう 2017 イボタノキ 2016 ゴンズイ 2015 タイワンホトトギス 2014 ヤブコウジ 2013 ヒュウガミズキ 2012 ミドリサンゴ(アオサンゴ)  2011 ダイオウマツ 2010 ハイマツ 2009 ロドレイア・ヘンリー 2008 ゴクラクチョウカ 2007 キンセンカ 2006 イイギリ 2005 モウソウチク

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1月1日(月) ヒゼンマユミ

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元日から景気の悪い話です。1年前に初めてヒゼンマユミを見つけたのは、この黄色い殻がもっとたくさんついていて、遠くからでも目立ったおかげでした。
それが今回はこの寂しさです。花のときはヘテロという新しい知識に浮かれ、その少なさに気づかなかったものの、青い実になり、さらにほんのり色づいてくるに従い、実の数が前年よりグッと減っていることは疑いようがなくなりました。さらに、期待していた殻の中身=赤い種がもうありません。なんじゃこりゃ!の不景気です。
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せっかく1年待ったのに…とボヤキながら種を探したら、あるにはありました。ただ、その色が思ったより薄くて、これでは赤ではなく朱色です。さらにふつうのマユミと違い、殻が開くと種はけっこう慌てて落ちる性質なのでした。
やれやれ、初めてこの木を知ったとき、庭木に最適ではないかと思ったのは少し買いかぶりでした。とは言いながら、1年休んだら、今年はきっと当たり年、景気よく花を咲かせ実をつけてくれることを祈って元日の題材に取り上げました。

<追録> 残念ながら実のつきは2018年もあまり良くありません。青い実がパラパラとしか見つからないわりに、実を落としてしまった柄(残骸)ばかりが目立ちます。
この柄は触るとすぐに落ちて痕跡が消えるので、去年の秋はこんな残骸があったことにさえ気づきませんでした。(撮影:2018年7月9日)
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<補注1> 名前どおりの肥前ではなく筑前ではあったものの、ヒゼンマユミの総集編とすべき姿に出会いました。(2019年3月11日
<補注2> ヒゼンマユミの実を見たら、同属のツリバナのそれを思い浮かべるべきでした。(2022年12月8日

過去のきょう 2017 シンゴニウム・ホワイトバタフライ 2016 セントウソウ 2015 オオベニゴウカン 2014 ヘクソカズラ 2013 カンアオイ 2012 センジュラン  2011 アカマツ 2010 アカマツ 2009 ヒメコマツ(ゴヨウマツ) 2008 ダイダイ 2007 ハタザクラ 2006 ユズリハ 2005 クロマツ

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