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4月30日(日) キズイセン(イトバスイセン)

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花の径は3cmもありません。加えて葉が針金状で、まるでイグサみたいです。それでも水仙と確信できたのは、かわいい副花冠のおかげでしょう。
キズイセンという標準和名のほかに、イトバスイセンとも呼ばれるのは、もっぱらこの水仙らしからぬ葉のせいです。加えてニオイスイセンという別名もあるのに、知らぬお宅の庭に侵入はできず、こちらの名前の当否は確認できませんでした。
例の王立園芸協会の分類によれば、このスイセンは第7分類:ジョンキル系の代表種ということになります。13分類のうち、いくつかがわかってきて、コレクション(写真の上だけながら)の完成を急ぎたくなりました。

<追録> 大きな植え込みがありました。(撮影:2024年4月17日)
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過去のきょう 2016 キバナルリソウ(セリンセ・マヨール) 2015 カキドオシ 2014 アズキナシ 2013 クワガタソウ 2012 フゲンゾウ(普賢象) 2011 ヤマナシ 2010 フゲンゾウ(普賢象) 2009 イヌスギナ 2008 ツリガネズイセン(ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ) 2007 ゴウダソウ 2006 ウンゼンツツジ 2005 ナガミヒナゲシ 2004 トチノキ

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4月29日(土) ヤマブドウ

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空中を這い回るこの蔓(枝)の様子、そして開き始めたこの葉の感じからして、これはどうやらヤマブドウの春の姿のようです。
ようです…などと少し腰が引けたのは、全体がピンクがかっているその色合いのせいでした。葉裏が紫色を呈するのがヤマブドウの特徴ではあっても、開き始めの葉芽がこんなにピンクに見えるとは思いがけないことでした。
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そこで、山から帰って近所のブドウ畑をチェックしてみました。葉の展開具合は山よりかなり進んでいたものの、たしかに、葉が開くときはブドウ(ヨーロッパブドウ)でも全体が赤紫に見えていることを確認できました。
この色合いが光線から身を守る仕掛けと想像がついても、そんな機能的な意味ではなくて、ブドウも春を寿いで幸せ色をしているのだと思いたくなります。

<補注> ヤマブドウに三出複葉の潜在資質があるかどうか、確認したくなりました。(2023年11月13日

過去のきょう 2016 アズサ(ヨグソミネバリ) 2015 ナツグミ 2014 クサタチバナ 2013 アリドオシ 2012 ヒメオドリコソウ 2011 ヒノキ 2010 メグスリノキ(雄花) 2009 マムシグサ 2008 エンレイソウ 2007 サルトリイバラ(サンキライ) 2006 ムサシアブミ 2005 モチツツジ 2004 イトザクラ(シダレザクラ)

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4月28日(金) ミヤマエンレイソウ(シロバナエンレイソウ)

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花の後ろで小さな地蔵様が微笑んでいます。こういうのを仏縁というのか、長い間思い焦がれたエンレイソウの白花(注)をあっけなく見ることができました。
岩手北部の山のなかにある立派なお寺の参道です。本堂や仁王門が改修中なので今回はパスしようかとも思いながら、きつい山道をエッチラオッチラした努力は、おつりが来るほど大きな土産で報われました。
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登るときには気づかなかった場所でも、下りではたくさん見つけました。夜来の雨が上がらず冴えない一日だったのに、じつに晴れやかな気持ちになりました。

<補注> エンレイソウの仲間で花が白いものにはオオバナノエンレイソウがあります。花が大きくて上向きに咲くので、ふつうのエンレイソウとは異質です。

過去のきょう 2016 マキノスミレ 2015 タンチョウソウ(イワヤツデ) 2014 ナニワイバラ 2013 キンギョソウ(矮性種) 2012 イチヨウ(一葉) 2011 チョウセンレンギョウ 2010 つがる(セイヨウリンゴ) 2009 キンギンボク(ヒョウタンボク) 2008 ベニバスモモ(ベニスモモ) 2007 カントウタンポポ 2006 リュウキンカ 2005 モミジバフウ 2004 コデマリ&オオデマリ

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4月27日(木) ムラサキヤシオツツジ(ミヤマツツジ)

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花びらが丸くて、先に凹みがあるので、開花時期が似通うミツバツツジとは違うものであることがわかります。それではゲンカイツツジかと言うと、こちらの花びらには張りがあって、グイッと反り返った姿なので、かなり雰囲気が違います。
これはどうやらムラサキヤシオツツジのようです。図鑑的にはもう少し色味の強いものを「ムラサキ」とするようでも、類似のアカヤシオだと白色がボカシ的に入るので、消去法でムラサキヤシオ(別名ミヤマツツジ)としておきます。

さて問題はヤシオってなによ?です。八汐と当てる人が多くても、これでは意味がさっぱりです。ほかに八染とする立場もあり、これだと何回も染料に漬け込んで色を出す、つまり花の色合いが深いことを示します。
ただ、ヤシオ仲間にはシロヤシオもあって、「深い白」というのはいかがなものかという問題(注)が発生します。名前は記号だと開き直りたい誘惑に駆られます。

<補注> ツツジではないにせよ、「深い白」という概念があり得るかと思える白い花を見ました。(2022年1月2日

過去のきょう 2016 ブナ 2015 セイシカ 2014 トキワナズナ(ヒナソウ、フーストニア) 2013 カイノキ 2012 ガザニア(クンショウギク) 2011 シナレンギョウ 2010 チドリノキ(雌花と雄花) 2009 ユズリハ 2008 ワサビ 2007 シロバナアケビ 2006 カブ 2005 ゲンゲ(レンゲソウ) 2004 ハナズオウ

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4月26日(水) ペパーミントスティック(原種系チューリップ)

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単純明快な美しさに拍手です。小股の切れ上がった美人さんが、チューリップの世界にもいることを知りました。(品種名:ペパーミントスティック・注1)
そこで単純明快に喜んでおけばかわいいのに、なるほどねーと余計なことを考えるのが辛気くさい爺さんの困ったところです。チューリップの花びらは6枚だけれど、じつは外側3枚は萼(外花被)なのだということがこれほどハッキリわかる種類は珍しいのではあるまいか、と膝を打ってしまうのです。
などと言うと、かつて掲載した突然変異の不思議物体は、葉?花びら?それとも萼?…ハッキリしろよ!となります。そうは思うものの、どう見ても不思議は不思議で、世のなか、単純明快だけではないことを痛切に思い知るのです。

<補注1> 外花被片だけがローズピンク(内花被片は白)の原種系チューリップには、ペパーミントスティックのほかにレディージェーンもあります。
両者の違いは、ペパーミントスティックの内側底は紫で、レディージェーンはそこが白だそうで、上の写真はこれを意識していませんでした。苦し紛れながら、外花被の赤みがやや濃い点から、これをペパーミントスティックとしておきます。(2022年4月)
<補注2> 原種系チューリップではライラックワンダーを収録しています。
<補注3> 原種系チューリップ・ブロンズチャームを収録しました。(2024年4月24日

過去のきょう 2016 タヌキラン 2015 クリンソウ 2014 オオデマリ 2013 ヤマブキソウ 2012 クヌギ 2011 ヤマシャクヤク 2010 サラサレンゲ 2009 トウグミ 2008 カラスムギ 2007 ルイヨウボタン 2006 イヌザクラ 2005 ホタルカズラ 2004 ムクロジ

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4月25日(火) テンダイウヤク

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不老不死の霊薬という噂もあるテンダイウヤクを、母親の命日の出し物にするなんて、なんと間の悪い子でしょう。もしかして、親を祀るのではなく、己の長寿を願っての所業ではないかと、天上の人々は眉をしかめていることでしょう。
じつは、きょうの掲載の眼目は成葉とはまったく趣の違う、その若葉です。フェルト細工のような幼い葉、頼りげない若い枝、このまま食べてしまいたいほどです。
そんなわけで、たまたま咲いていた花は付けたりです。ましてこの株は雄で、前の掲載から進歩がありません。来春はめでたく雌株の元にお導きくださいますよう、母上さま・ご先祖の皆々さま、どうかよろしくお願いいたします。

<追録> 回忌法要を無事に済ませたご褒美か、時期的にギリギリセーフでテンダイウヤクの雌花(雌株)を写すことができました。(撮影:2017年4月30日)
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ただし、それでなくても地味な雌花が花びらをすでに落としていて、今年はここまでかと少しあきらめかけました。
それでもしぶとく探すと、どうやら晩生の一枝が見つかりました。写真としてはまるでいただけない出来ではあっても、ご先祖さまのご加護の一枚、貴重品です。
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過去のきょう 2016 チョウジガマズミとオオチョウジガマズミ 2015 チョウセンゴミシ 2014 アルブカ・スピラリス・フリズルシズル 2013 クロモジ 2012 タチツボスミレ 2011 ハルリンドウ 2010 ギョイコウ 2009 オオカナメモチ 2008 キンギョソウ 2007 オオバベニガシワ(雌花) 2006 オオバベニガシワ 2005 ベニドウダン 2004 キングプロテア

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4月24日(月) ナガハシスミレ

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山というほどの高さでもないのに、見晴らし台に出たら麓の市街地を鳥の視線で俯瞰できました。登る途中にはタチツボスミレが咲いていたので、これを見たときも危うく見過ごしてしまうところでした。雰囲気は両者そっくりです。
ただし、節穴の目にもはっきりわかるのは、その長い距です。まさにナガハシ(長嘴)で、背丈や葉がどんなにタチツボに似ていても、見分けは簡単です。
その距は、おおむねまっすぐなのに、なかに不自然に曲がるものがあります。途中から、あるいは先だけ、急にグイッと向きを変えたものがこの株にもいくつか紛れています。人間でも、この程度の割で臍曲がりがいるよね…と共感しました。

過去のきょう 2016 コチャルメルソウ 2015 チョウジソウ 2014 トネリコ 2013 ジュウニヒトエ 2012 コナラ 2011 ヤマブキソウ 2010 フサザクラ 2009 ゴマキ 2008 マルバアオダモ 2007 ヒメウズ 2006 シラユキゲシ 2005 モッコウバラ 2004 モウソウチク

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4月23日(日) ツタ(ナツヅタ)

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ツタが若葉を開いて来て、出会うたびに目を凝らしています。捜し物は「かつては三出複葉だった」というその性質を昔日のままに残した葉です。
ところが見つかりません。先祖返りした葉が1枚くらいはあっていいと思うのに、どれもふつうに3裂しているだけ…その裂け目が付け根に届いてはいないのです。
いったい、三出複葉だった姿を見た人はいるのかなぁ&どうして三出複葉だったことがわかるのかなぁ、疑問は解決されないままです。たった1枚でいいから、「それ」があればすっきりするのに、ツタの若葉は素知らぬ顔で煌めくばかりです。

<補注> 元・三出複葉である証拠を見つけ(2018年5月27日)、さらに花にもグッと迫る(2018年6月30日)ことができました。

過去のきょう 2016 オオヤマザクラ 2015 ヒメカジイチゴ 2014 ヤブニンジン 2013 モミジバフウ 2012 ヤマエンゴサク 2011 ナガバモミジイチゴ 2010 チドリノキ(雄花) 2009 ヒトツバタゴ(ナンジャモンジャ) 2008 コモンセージ 2007 ウラシマソウ 2006 ヒメコウゾ(雌花) 2005 ライラック 2004 ムラサキツユクサ

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4月22日(土) ニリンソウ

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見上げて真っ白だったのがきのう(エゾノウワミズザクラ)なら、きょうは見下ろしたら真っ白だったという図です。木の間隠れに群れ咲くニリンソウです。
「夜目遠目笠の内」なんていう、女性を小馬鹿にする表現に倣(なら)えば、ありふれたニリンソウも、こうした見方によってちょっとは絵になった気がしました。
実際、仲間のイチリンソウの群生を見たときはけっこう感激したし、花どきはもちろん、葉が展開し出すところまで掲載しているのに、ニリンソウはやっと二度目の登場です。しかも「夜目遠目木の間越」扱い…どうしてそんなにニリンソウに冷淡なんだろうと考えてみたら、それだけあちこちで見やすいことに気づきました。
ニリンソウを見てそれほど喜ばなくてもいい時代が戻ったとすれば、これはなかなか喜ぶべきことなのだろうと独り合点しています。

過去のきょう 2016 ホザキノイカリソウ 2015 ツボスミレ(ニョイスミレ) 2014 フジモドキ(チョウジザクラ、サツマフジ) 2013 オドリコソウ 2012 オウゴンカシワ 2011 トキワマンサク 2010 ウコン(鬱金桜) 2009 ゲッケイジュ 2008 ムベ 2007 オキナグサ 2006 ブルーベリー 2005 サクラソウ 2004 ナシ

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巨木編 : カゴノキ

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「多和目のカゴノキ」と呼ばれている巨木です。埼玉県坂戸市多和目にある天神社の境内に鬱蒼と葉を茂らせてそびえています。
樹高15m・目通り幹囲4.7m・樹齢800年超と言いますから、去年偶然に出会った「絵堂のカゴノキ(調布市深大寺南町)」をさらに(かなり)上回る貫禄です。その大きさを示すため、幹の端に缶コーヒーを載せてみました。こんな複雑怪奇な幹の姿は、見ているうちになにやら生き物のようにも思えてきます。Kagonoki2
裏側に回って驚きました。どんな鳥が運んだものやら、シュロだって、生えてみてから「困ったなぁ」と思っていることでしょう。

<補注> このカゴノキは坂戸市指定天然記念物です。

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4月21日(金) エゾノウワミズザクラ

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「蝦夷の」と名乗りながら、北海道の固有種というわけではなく、ユーラシア大陸北部に広く分布するものだそうです。日本では北海道と青森県で見られるというので、関東南部で撮影したこの木は植栽品と思われます。
環境がかなり違うので、本来の生息地なら来月か、もしかしたら再来月になって咲く花なのでしょう。前に、ふつうのウワミズザクラが鳥海山麓では埼玉・志木より2カ月ほども遅く咲いているのを見たことがあります。
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その「ふつう」よりはこの「蝦夷の」の方がいくらか「ふつうのサクラ」に近く見えます。なぜだろうと両者を比べたら、花びらは似たようなものでも雄シベが違いました。やたらに長くてうるさい「ふつう」(しかも葯が白っぽい)に比べ、こちらは長さが控えめだし、葯も桜っぽく黄色です。あるいは、トチノキの花穂を思わせる「ふつう」よりは咲き方がずっと桜っぽくて、もっと広く鑑賞されてもいい木です。

<補注1> 冬芽を取り上げました。(2023年2月24日
<補注2> 花色がピンクの「コロラタ」を収録しました。(2023年4月25日

過去のきょう 2016 マルバノキ 2015 ウグイスカグラ 2014 シロヤブケマン 2013 コナラ 2012 クッカバラ(フィロデンドロン・クッカバラ) 2011 アブラチャン 2010 チューリップ(突然変異) 2009 ハラン 2008 ニワトコ 2007 オーニソガラム 2006 ヤマグワ 2005 ニワトコ 2004 ムクロジ

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4月20日(木) ナルコユリ

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捩(よじ)れて展開する特徴のおかげで、ナルコユリの歯裏が白いことをあらためて確認できました。秋、実が黒くなりかけたころ、裏を見せた葉も写し込んでいたのに、悲しいかな、意識はそこに行っていませんでした。いつもの反省です。
そして、花の赤ちゃん! こちらはブランニューです。初めて見ました。うーむ、かわいいけれど、なにやらタヌキのフグリを思い出さなくもなくて、笑えます。これが咲くまであと40日くらいでしょうか。わりとじっくり派の蕾なのでした。
さらに、茎の丸みが目立ちます。陽光を撥ね返した艶めきが官能的にきれいです。花や実を支えているときは脇役で控えめですから、いまごろや冬のさなかの美しさには、精一杯の拍手を送ってあげようと思います。

過去のきょう 2016 エンコウソウ 2015 カテンソウ 2014 ミツバアケビ 2013 アケボノセンノウ 2012 ワビスケ(紺侘助) 2011 ヤマコウバシ 2010 サネカズラ 2009 フゲンゾウ 2008 ヤマフジ・昭和紅 2007 ヒメフウロ 2006 タチイヌノフグリ 2005 カロライナジャスミン 2004 ナノハナ

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追加編 : フキ(ふきのとう)

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無意識に眺めていると、タンポポが綿毛をつけているのと間違ってしまいます。先月末の記事で、「薹(とう)を立てたあと、高い位置から綿毛で種を散布」するとした、その状態がこれです。
このパラシュート作戦があるからこそ、道路の法面など、ほかの植物が進出しにくい場所にもフキは逞しく勢力を広げられるというわけです。
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そしてこちらはおそらく雄株の群落です。薹の立ったお姉さんの姿は皆無で、栄養葉だけがワサワサと風に揺れていました。そう言えば、食用としての蕗(茎)は雌雄で味が違うものなのでしょうか。
フキノトウのときも味で雌雄はわからなかったし、蕗の味にも食感にも差がないとする農業専門家もいます。雌だ雄だとうるさいくせに味覚音痴の爺さんは、その言葉にホッと胸をなで下ろしておきます。

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4月19日(水) ヘラノキ

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日々暖かさが増してくるだけで、春というのはうれしいものです。ただし、いろいろ忙しいのが玉に瑕で、花は咲くわ、若葉は呼ぶわ、行事は多いわ、ふー。
おお、ヘラノキの若葉を初めてじっくり見ました。一枚のかわいさ・きれいさで魅せるタイプではなく、団体戦というか、まとまってパッ!と来るのでした。これから緑が増せば、互い違いに距離を持って展開するのに、幼少時代はゴチャッと固まっているなんて、まるで幼稚園で遊ぶ人間の子供みたいです。
それでも、左右非対称の兆しが見えたり、葉先の尖りの片鱗を見せたり、「栴檀は双葉より…」ではないけれど、いかにもヘラノキです。だと言うのに、あえて後方にヘラノキらしい木肌を添えたのは、これは爺さんらしいお節介です。

過去のきょう 2016 ザイフリボク 2015 トウゴクミツバツツジ 2014 ユキモチソウ 2013 ムレスズメ 2012 プリムラ・ブルガリス 2011 エイザンスミレ 2010 クスノキ 2009 フサザクラ 2008 トウモクレン 2007 マツバウンラン 2006 オニタビラコ 2005 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ) 2004 ハウチワカエデ

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番外編 : コシアブラ

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助手1号が友達からコシアブラをいただいてきました。その人はご自分の畑でこれを栽培している(当然、低く育てる)そうで、いつも手が届かない枝に切歯扼腕しているはた衛門にしてみると、夢のような暮らしです。
生のきれいな色のまま、定番の天ぷらにしてもらいました。ごちそうさまでした!

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4月18日(火) オクノカンスゲ

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転校生を紹介する先生が、「奥野勘助くんです」と言ったら、奥野くんが「いえ、カンスゲです」と言ったとか言わないとか…。ついバカを言いたくなる名前です。
ただし、奥とは言ってもそれほどの奥地に生息するわけではなく(いまの時期はまだ光線が届きやすい落葉樹の下が好みのよう)、ふつうのカンスゲよりもこざっぱり(花穂がきれいで、葉色も明るい)とした見かけです。
花茎の上につくモップが雄花で、その下に出る緑のガシガシ棍棒が雌花です。そして、葉の断面がM字型(ふつうのカンスゲはV字型)という違いもあります。果たしてこの葉も笠作りに使ったものか、まだ調べ切れていません。

<補注> アゼナルコの葉もM字仲間でした。(2020年5月17日

過去のきょう 2016 ブルンネラ・ジャックフロスト 2015 イヌノフグリ 2014 カシワ 2013 キケマン 2012 シダレヤナギ 2011 シラカシ 2010 コクサギ 2009 ハボタン 2008 シモクレン 2007 ホオノキ 2006 イロハモミジ 2005 ツルニチニチソウ 2004 モクレンとコブシ

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4月17日(月) モモ(ホウキモモ)

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濃いめの赤とピンクと白、ホウキモモのバリエーション3種が都合良く並んでいたのを画面に入れようとしたら、なんとも余計な標識が写り込みました。
そして、本当に入れておきたかったものは左下隅に少しだけ見えています。これは本田美奈子さんの追悼記念碑で、ここであの澄んだ歌声を聴くことができます。彼女が愛した街・朝霞、東武東上線朝霞駅の南口広場です。
彼女がホウキモモを好きだったかどうかは確認できていなくても、スッと伸びやかに、パッとあでやかに咲く姿は、彼女の歌声に通じるような気がします。

過去のきょう 2016 シロバナマンサク(フォザギラ) 2015 リョウブ 2014 キバナカタクリ 2013 オンツツジ 2012 ソラマメ 2011 ミツガシワ 2010 アズキナシ 2009 バッコヤナギ 2008 イスノキ 2007 ネギ 2006 エノキ 2005 アカメガシワ 2004 ハタザクラ

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4月16日(日) コヤブレガサ(ホソバヤブレガサ)

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先日吹いた春の嵐のせいか、破れた傘がほぼ骨だけです…という悪い冗談は止めにしても、ふつうのヤブレガサよりも葉に厚みがあって、本当に骨みたいです。
この骨張った葉がどの辺までふくよかになるのか、はたまた花はどんな具合なのか、このあとの展開に期待が持てます。ところが、この骨々くんの生まれは韓半島から中国東北部あたりで、日本に自生はないようです。
植栽されているものも初めて見ました。わりと珍品ではあるので、ときどき思い出しては様子をチェック(注)できたらいいなあと考えています。

<補注> 秋の様子を収録しました。(2022年10月6日

過去のきょう 2016 ヒトリシズカ 2015 ゴウダソウ(ルナリア) 2014 ササベザクラ 2013 チゴユリ 2012 コブクザクラ 2011 キクモモ 2010 ウラシマソウ 2009 ザゼンソウ 2008 アオキ 2007 カーネーション 2006 ヒメツルニチニチソウ(斑入り) 2005 ハタザクラ 2004 ハタザクラ

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4月15日(土) オオバベニガシワ

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勝手な誤解が自分にはいろいろあって、その真相が判明するたび、一人で赤面しながら、「あー、誰にも言わないでいて良かった」と胸をなで下ろします。
オオバベニガシワの花の雌雄もその一つで、これまでは雌雄同株ではあるけれど、枝ごとに雌花だけが咲くものと、雄花しかつかないものがあると思っていました。なので、自分的に雄花枝(勝手な名付け)としたいところにこんなピロロンを見つけて、我がまなこからも鱗がピロロンと落ちました。
ワタシが通った高校は旧制中学がそのまま男子校になった蛮風を残したもので、しかし時代の波で女子も受入れ始めたところでした。50人ほどのクラスに、一人か二人、ポツネンと混じっていた女子は、きっとこのオオバベニガシワの雌花のように、どうにも居住まいが悪かっただろうと、半世紀も経ってしみじみ考えます。

<追録> 雌花の子房が膨らみかけていました。(撮影:2018年4月22日)
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<補注> オオバベニガシワの夏姿を収録しました。(2018年8月29日

過去のきょう 2016 ウコン(桜) 2015 コンロンコク 2014 センダイタイゲキ 2013 ココノエ 2012 アネモネ 2011 ハタザクラ 2010 ハシバミ 2009 ハリエニシダ 2008 ウスバサイシン(ミドリウスバサイシン) 2007 ラショウモンカズラ 2006 ヤブタビラコ 2005 シロバナハナズオウ

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4月14日(金) ツリガネズイセン(ヒヤシンソイデス・ヒスパニカ)

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近所の土手が真っ白でした。去年までは気づかなかったのに、この蔓延(はびこ)り具合だと、何年かはここに棲み着いているみたいです。
きれいな見かけによらず、寒さに強くてよく殖えるし、掘りあげもいらないという丈夫な性質の外来種です。植えてくれた人の親切心もわからないではない反面、こうして「危ない」ものが勢力を拡大するのは困りもので、ささやかにハムレットです。

<追録> 「咲いたから見て!」と助手1号が自慢げに知らせたその花は、あれ?ヒヤシンソイデスではないですか。「どうした?」と問えば、「生協で注文した」そうで、「名前は?」「忘れた」と、いつも同じパターンの会話は疲れます。
「ヒヤシンソイデスって言うんだよ」と教えても「ふーん」と気合いのない答えで、たぶんあすには忘れていることでしょう。まあ、かつてうまく写せなかったピンク種を収録できたのだから、素直にお礼はしておきました。(撮影:2017年4月23日)
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<補注> 花色が青で上向きに咲くヒヤシンソイデスを収録しました。(2024年4月14日

過去のきょう 2016 ムサシアブミ 2015 カキドオシ 2014 ハシバミ 2013 コスミレ 2012 レンギョウ 2011 スギ 2010 サルトリイバラ(サンキライ・雌花) 2009 オオイワウチワ 2008 ハナノキ 2007 ムレスズメ 2006 コオニタビラコ 2005 アケビ

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4月13日(木) ザイフリボク

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しつこくもザイフリボクです。9年前の初登場以来、仲間のジューンベリーとの区別を確認しながら、実を見たり(ちょっと味見したり)、葉を確かめたりしてきました。行きつ戻りつ、ヨタヨタしながらも、どうやら「わかったぁ」という感じです。
それを凝集させたのが今回の一枚です。まずは、花と葉が同時展開という点で、花だけが先行するジューンベリーとの決定的な相違点です。(注)
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そして、もう一つは花柱の付け根の白い毛です。いままでは花柱の筋(ザイフリには有、ジューンには無)にこだわっていたものの、進む老眼にはなかなか厳しい着眼点でした。それに比べると、緑の子房を覆うように白い毛があるのがザイフリ、子房丸見えがジューンという方がずっと簡単に確認できるポイントでした。
あと残っているのは「ジューンの葉は重鋸歯」ということで、うまいサンプルに出会っていません。早いうちに「しつこくもジューンベリーです」とやりたくて、葉が遅いというジューンの性質に苛ついている困った爺さんです。

<補注> ザイフリボク属の花と葉の展開時期・しかけについて、根本的な誤解というか観察ミスをしていました。(2020年4月8日

過去のきょう 2016 ミツバツツジ 2015 ニワザクラ 2014 レンプクソウ(ゴリンバナ) 2013 ミツバツツジ 2012 プリムラ・ジュリアン 2011 オウショウクン 2010 ニッコウネコノメ 2009 オオリキュウバイ 2008 タピアン 2007 ムラサキケマン 2006 スズメノテッポウ 2005 シロバナタンポポ

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4月12日(水) ツクシスミレ

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わざわざ当てたスケールよりも、散った染井吉野の花びらと比べれば、このスミレの小ささがわかります。無粋なことをしたものです。
無粋ついでに、花を嵌め込み写真にしました。どうにも「ふつう」の葉っぱ型で、あまりスミレらしくないそれに、ついピントを当ててしまったせいです。
名前のとおり、九州(や沖縄)がテリトリーで、写真のものは植栽品です。したがって、近くの野山で見かけることはないのだからスルーしようと思ったのに、ついつい、「らしくない」葉に惹かれて、ここに掲載してしまいました。

過去のきょう 2016 サルオガセ 2015 ヒイラギソウ 2014 クロモジ(雌花) 2013 ヒトリシズカ 2012 ユキヤナギ(ピンク) 2011 アマナ 2010 エンレイソウ 2009 ホソバアカメギ 2008 クレマチス・白万重(しろまんえ) 2007 プリムラ・マラコイデス 2006 オオベニウチワ(アンスリウム・アンドレアナム) 2005 ハナカイドウ

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4月11日(火) ウスガサネオオシマ

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はいはいはい、旗が立っていますよ。そして花弁が白いですよ。葉がもう十分に展開していますよ。新座市の皆さーん、これ、見るからにミョウオンサワハタザクラでしょうに、残念ながらウスガサネオオシマという有名品種でした。
などとムキになると、かつて新座市の命名を「大人げない」とした自分が逆に笑われてしまいます。ここは冷静に学術的に記すと、このウスガサネオオシマは大島桜の変異種として、牧野博士によって発見された「由緒ある」ものなのです。
つまり、ミョウオンサワハタザクラはこのウスガサネオオシマの類似品…などと揶揄すると、隣町に足を踏み入れるのが怖くなります。いやあ、ミョウオンサワハタザクラもきれいだし、ウスガサネオオシマも上品だし、桜っていいなぁ(笑)。

過去のきょう 2016 クヌギ 2015 ジューンベリー 2014 ヒキノカサ 2013 ミカイドウ 2012 ヤブレガサ 2011 アオキ 2010 ヒメウズ 2009 タンチョウソウ(イワヤツデ) 2008 八重咲き水仙・エルリッチャー 2007 イカリソウ 2006 ゲンゲ(レンゲソウ) 2005 ハタザクラ

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4月10日(月) ハボタン

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並んだハボタンが、まるでベルサイユの舞踏会のようです。と書きつつ、少し前まで、薹の立ったハボタンなんてだらしないと思っていた自分に苦笑です。
振り返ってみれば、いつの間にか、スーツ姿でもネクタイなしが当たり前になって、それこそひと昔前にはそんな姿はだらしなくて、まるで浮浪者のように見えて仕方ありませんでした。馴化というのは恐ろしいもので、このごろは自分でも仕事帰りにはシュッとネクタイをはずしてみたり…。
いつか遠い将来、斜陽国となった日本の学者が、「我が国の堕落はあの時代のクールビズから始まった」と分析することなどないように祈ります。

過去のきょう 2016 イワウチワ 2015 ムサシアブミ 2014 アカシデ 2013 タチイヌノフグリ 2012 ヒカゲツツジ 2011 スギナ(ツクシ) 2010 カタクリ 2009 ベニコブシ 2008 ライラックワンダー 2007 ジロボウエンゴサク 2006 ヤハズエンドウ 2005 アオキ

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4月9日(日) ヤブデマリとイヌシデとボケ

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鏡に映る皺には嫌悪感しか抱かなくても、草木の葉の皺は大好きです。あとひと月少しで純白の花をつけるヤブデマリも、いまは若葉の皺が見ごろです。
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皺と言えばイヌシデも忘れられません。例の虫こぶをお供に従えて、今年の葉が開き始めです。花も同時期に見られるはずなのに、近くの枝にはまったくなくて変だと思ったら、高いところの枝にはたくさん咲いていました。
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そしてボケです。皺がきょうのテーマのごとく始めたのに、ボケの葉表はテロリとして、皺などありません。皺深い葉もいいけれど、テロリもたまりません。
おっと、ボケの白花は初めて載せます。これまではを二度載せていて、それ以外の色を知らないが如きでした。こうして白を載せておけば、理屈としてピンクや咲き分けの種類があることは類推できるだろう(注)という勝手な手抜きです。

<補注> 赤と白およびその混ぜ合わせとか中間色までは知っていても、まさか黄色系もあるとは驚きました。(2019年3月30日

過去のきょう 2016 イヌブナ 2015 マロニエ(セイヨウトチノキ) 2014 キジムシロ 2013 フウ 2012 スズメノヤリ 2011 ヒノキ 2010 イヌコリヤナギ 2009 ベニバナトキワマンサク 2008 ムラサキウンラン(ヒメキンギョソウ、リナリア) 2007 セイヨウジュウニヒトエ(アジュガ・レプタンス) 2006 チョウセンレンギョウ 2005 ドウダンツツジ

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4月8日(土) ウラシマソウ

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その花盛り(?)時期には二度登場しているウラシマソウを、少しばかり早い時期に見つけました。例の長~い付属体を自分に巻き付けていて、浦島さんって、じつは釣りが下手クソだったのですか? 大丈夫かな? うまく展開できますか?
そして、花どきには注目することのなかった茎にも注目です。じつに堂々とがっしりした造りです。このごろの人間さまは体幹の大切さなんて言うようになったけれど、なんの、浦島さんはそんなこと、とうに承知でした。
染井吉野が満開になる季節、いろいろなところに春があふれます。

過去のきょう 2016 ホウチャクソウ 2015 マルバスミレ 2014 リキュウバイ 2013 ユーフォルビア・ラクテア 2012 カツラ(雌株) 2011 ワビスケ(数寄屋)  2010 ジロボウエンゴサク 2009 シロバナアケビ 2008 ヤマザクラ 2007 バイモ 2006 ムシクサ 2005 ヒサカキ

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4月7日(金) エゾニシキ(蝦夷錦)

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この蝦夷錦という品種は、椿のなかでもわりと有名どころです。椿園のようなところではもちろん、町なかのお庭でも、ときどきこれとおぼしきものを見ます。
枝変わりしたらしい赤一色の花が後方に写ってはいても、蝦夷錦の本来の姿は手前の絞り模様のようです。ただ、強欲な自分など、1本の木に2種類でも3種類でもいろいろ咲いてくれるのは大歓迎です。
蝦夷というからその地で作られたと思ったら、素性は江戸椿でした。アイヌが交易で得た清朝の華麗な錦織がもてはやされ、蝦夷錦と呼ばれたそうです。桜にも同じ名前の品種(未収録)があって、当時流行りの表現だったのでしょう。

過去のきょう 2016 ツクバネウツギ 2015 ロドレイア・ヘンリー 2014 センボンヤリ 2013 レンギョウ 2012 アオイスミレ 2011 ガマズミ 2010 アズマネザサ 2009 トキワイカリソウ(白花) 2008 ベニコブシ(ヒメシデコブシ) 2007 ノウルシ 2006 スモモ 2005 スギナ

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4月6日(木) セントウソウ

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地味な野の花が時事話題のおかげで有名にならないか、期待しています。今上陛下のご退位が無事に済んで引っ越しなさる先のお住まいは、どうやら仙洞御所と呼ぶようで、その仙洞も謂われの一つとされるこの草に国民が注目…。
ということはないだろうな、と確信できるほど絵にならない花です。以前も同じようにスケールを写し込んでいて、極小サイズであることの言い訳に必死です。
さらに、仙洞だけでなく「先頭」や「尖頭」説もあるなかで、ときと場合で寄る説がふらつくだらしなさです。陛下の毅然としたお姿を薬にしなくてはなりません。

過去のきょう 2016 セリバオウレン 2015 ヤブカンゾウ 2014 ハナイカダ(雄株) 2013 グズマニア・ヒルダ 2012 シダレカツラ 2011 ラッパズイセン 2010 イチリンソウ 2009 カランコエ(八重) 2008 ノボロギク 2007 トウダイグサ 2006 センボンヤリ 2005 ボタン

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4月5日(水) ネコヤナギ

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ネコヤナギの「その後」です。銀色の毛を愛でて部屋に飾っておくと、花粉がこぼれ散ってえらいことに…という話はかつてしたものの、そのとんでもない騒動を引き起こす犯人の姿を載せたことがありませんでした。
これ(↑)がその物騒な状態で、猫の毛状のかわいさなど雲散霧消しています。無数の雄シベの先端にある葯が割れた結果は想像に難くありません。
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そのとんでもない雄花に比べると、雌花(↑)は実害を及ぼしません。雄花と同じように無数のシベはあっても、その先端が二叉に割れていて、受粉する柱頭であることがわかります。雌雄異株なので、部屋に飾るのは雌株にしておきたいところでも、銀色の猫状態だと雌雄を判別できない(ワタシは)のが泣きどころです。

過去のきょう 2016 アケボノツツジ 2015 ミシマザクラ 2014 オキナグサ 2013 デンドロビウム・ピンクドール・エレガンス 2012 ウバユリ 2011 ニワトコ 2010 ノウルシ 2009 シナミズキ 2008 ヤマモモ 2007 キランソウ 2006 ミケリア・マウダイエ 2005 レンギョウ

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4月4日(火) ハナニラ

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ハナニラにもちゃんと花粉媒介者がいることを確認できました。当たり前のことでも、自分の目で見ると、「平田くん、頑張ってるね」と軽く感動します。
その平田くんの翅が、花びらに影を落としているのにもフーンです。透けすけの薄い翅でも、意外なほどに光線を遮っています。また、胴体の金属的な輝きとつや消しのお目々の対比も際だっていて、これぞ造形の妙でしょう。
そんな平田くんのおかげでドアップになったハナニラの花びらにも、あらためて注目です。中央を走る紫の鮮明な筋が、横に広がるにしたがいきれいに薄れていて、これぞボカシの極地、和の象徴です…と褒めようと思ったら、ハナニラの原産地はアルゼンチンでした。美は世界共通だなぁ、とごまかしておきます。

過去のきょう 2016 オオミスミソウ(ユキワリソウ) 2015 ハラン 2014 アブラチャン 2013 ソシンカ 2012 オオカンザクラ(大寒桜) 2011 キクザキイチゲ 2010 ハナニラ 2009 チョウジザクラ 2008 ノジスミレ 2007 アザレア 2006 ヤブレガサ 2005 カタクリ

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4月3日(月) ハナノキ

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枝の節々から赤い糸が噴き出していました。10mほどもある高い木全体がこの様子ですから、うららかな春色とはやや違う、異界の景色です。
たぶん1週間とか10日とか前が、花としては見ごろだったでしょう。花びらや萼がすべて落ち、グンとのびた花柄の先には、もう立派なプロペラがついています。
これだけの種が風で撒かれたら、この景色がもっとあちこちに増えるはずなのに、実生や自生を見かけることがありません。この強烈な個性がもっと拡散すればと願う気持ちと、珍木のままがいいと思う気持ちが相半ばします。

<追録1> 上の写真から少しあとの段階です。(↓撮影:2018年4月1日)
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<追録2> 若葉が展開し、果実の赤みが際立ちます。(↓撮影:2021年4月12日)
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<補注1> 短枝の形がアオハダに似ていることに「のんびりと」気づきました。(2024年1月30日
<補注2> 花柄がのび出す前=本当の満開状態を収録しました。(2024年3月12日

過去のきょう 2016 コナラ 2015 ヨコハマヒザクラ 2014 ツワブキ 2013 ミヤマカタバミ 2012 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ) 2011 ミヤマウグイスカグラ 2010 ムスカリ 2009 イトザクラ(シダレザクラ) 2008 イトザクラ(シダレザクラ) 2007 スノーフレーク 2006 ムクゲアカシア 2005 ムスカリ

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4月2日(日) ラッパズイセン

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「春」と「物憂」で検索をかけてみたら116,000件もヒットしたので、春が物憂い季節というのは世間的にある程度は認知された感覚なのでしょう。暖かくなればルンルンとしか思えないお気楽爺さんにはわからないセンスです。
なかには「アンニュイを上手に演出しましょう」みたいな記事まであって、やめてくださいよ、若い子をそんな馬鹿な方向に誘導するのは! 若い皆さん(若くない人も)、元気で、上を向いて、明るく楽しく行きましょうね。
というわけで、春の気怠さ(というものがあるとすれば)はラッパズイセンに任せることにしました。こういうダルそうな若者がいたら、尻に蹴りを入れたくなる危ない爺さんも、相手が水仙ならばニコニコしてシャッターを押してしまいます。

<追録> どうも、何度見ても上の写真はすっきりしないので、キリッとして気持ち良く、さらにラッパもグンと長い一品で口直しです。(撮影:2017年5月7日)
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過去のきょう 2016 スミレ 2015 ヒメスミレ 2014 レンギョウ(雌花) 2013 ムユウジュ 2012 サルココッカ・コンフサ 2011 ヤマコウバシ 2010 ゴンズイ 2009 テンダイウヤク 2008 イチハツ 2007 ヤマエンゴサク 2006 ニリンソウ 2005 シデコブシ

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追加編 : ナワシログミ

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過去の写真を見て苦笑いしてしまいました。やっていることが、まるで一緒です。グミらしい葉裏を示しつつ、実をパシャリ…十年一日の如しとはこのことです。
ただ、あまりの陽射しになす術がなかった昔に比べれば、少しだけ見やすいものが撮れたよね…とささやかに自己満足です。加えて、2月の状態よりはかなりグミらしい形に膨らんだ実のかわいさがたまりません。
苗代どきまであと少し、ここからもうちょいムッチリ体型になり、赤く色づいて、花殻が落ちると、パクパクタイムの到来です。

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4月1日(土) マダケ

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さあ、新しい年度になったし、真竹のようにまっすぐスクスクと!というつもりで写してみたら、実物はけっこう傾いていたり歪んでいたりするものです。
まあ、気持ちだけは爽やかな若竹色で、と思ったら、もう黄ばんでいるもあるじゃないか…というセルフ突っ込みはやめにして、マダケがここ(ブログ)に初登場です。竹の代表的な三種については、ブログとHPを始めたころ、すぐに取り上げたのに、マダケだけ、こちらに載せ忘れていました。
特徴である節のワッカがくっきり二筋です。竹のシェア最大であるモウソウチクとはここで区別します。ただし、シェア3位のハチクとはタケノコで区別するのがわかりやすくて、じつは今回写したかったのはマダケのタケノコでした。
ちょっと気が急きすぎたようで、土の盛り上がりの一つさえ、今回は見つけられませんでした。竹のようにしなり強く、次の機会を狙うことにします。

<補注1> マダケの竹の子は2カ月後に掲載できました。(2017年6月2日
<補注2> 「てんぐ巣病」症状のマダケを見ました。(2020年3月9日

過去のきょう 2016 シロキンギョバツバキ 2015 アマギヨシノ 2014 ショウジョウバカマ 2013 レウイシア 2012 シャガ 2011 ヒイラギバツバキ 2010 クヌギ(雄花) 2009 イカリソウ 2008 アカシデ 2007 カテンソウ 2006 アブラチャン 2005 ユスラウメ

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