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5月31日(火) クロヅル

160531kuroduru

アジサイのような葉にマユミのような花をつけたおチビさん(膝丈くらい)です。蔓性で、大きくなれば横に這ったりほかの木に巻きついたりするそうです。
その蔓(枝)が赤黒くて、クロヅルの名はここに由来すると考えられます。ところが、牧野博士は「黒いツルの意味の名らしいが、なぜその名ができたか今の所不明(原文ママ)」としています。さらに、「黒いツル」だろうと言っていながら、そのタイトルは「くろずる(「づ」ではなく「ず」)としている(注2)のです。

この「ず」と「づ」、および「じ」と「ぢ」の混乱は日本語の困った問題点の一つです。世界中は「せかい『じ』ゅう」、稲妻は「いな『ず』ま」…という「あれ」です。
じつはほかの記事でもこの「むりっくり表記問題」を揶揄しているので、下欄<補注2>にこの混乱の原因をまとめておきます。

<補注1> 文中で「アジサイのよう」としたのはあくまで質感のことで、互生と対生の違いはあります。また、「マユミのよう」とした花も、4弁と5弁の違いがあります。
<補注2> 『牧野日本植物圖鑑増補版(訂正版・1956)』、および『牧野新日本植物圖鑑(1961)』では、蔓も鶴も「づ」ではなく「ず」表記です。初版(1940)では「づ」だったものが途中で「ず」に変更されているのです。
これは1946年(昭和21年)に定められた内閣告示「現代かなづかい」の影響であり、『「ぢ・づ」は「じ・ず」に統一』ルールが政府から示されたため、改版序文(前川・原・津山)・凡例で「それに従う」と明記しています。
この途中改変によって、牧野博士の原文部分と後年の再編集部分に矛盾が残りました。ただし、『新牧野日本植物図鑑(2008)』ではこの表記は元に戻されているし、上記事情を含んで読めば、古い圖鑑使用にも問題は起きません。(2016年6月2日

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