11月20日(金) オミナエシ
「女郎花(おみなえし)しほるゝ野辺をいづことて一夜ばかりの宿を借りけむ」という歌が源氏・夕霧の巻にあるのだそう(出典Wiki)で、ああ、そこまで読み通したことがないなあ(途中で挫折ばかり)、と恥ずかしくなりました。
その歌にある景色は、さぞかしこんな具合だったのでしょう。暑い盛り、鬱陶しいほどの色合いを誇った花はカラカラに枯れ上がって、汗を拭きながらここに佇んだ日がなにやら遠い昔のことだったように思わせてくれます。
多年草ですから種子に頼る必要は薄いのに、ごま粒よりも大きいくらいの種が意外なほどたくさん稔っていました。根茎が横に広がって殖えつつ、蒴果が同じ場所にポロポロと種を撒き散らすという、ややくどい性質です。
どうせなら、種は遠くに飛ぶしかけを持てばよかったろうに…と、資本主義的価値観に毒された頭はあさはかに考えてしまいます。しかし、地道に我が一族の在所を守ることに専念する姿勢も、これはこれで「あり」かなと思い直しました。
その歌にある景色は、さぞかしこんな具合だったのでしょう。暑い盛り、鬱陶しいほどの色合いを誇った花はカラカラに枯れ上がって、汗を拭きながらここに佇んだ日がなにやら遠い昔のことだったように思わせてくれます。
多年草ですから種子に頼る必要は薄いのに、ごま粒よりも大きいくらいの種が意外なほどたくさん稔っていました。根茎が横に広がって殖えつつ、蒴果が同じ場所にポロポロと種を撒き散らすという、ややくどい性質です。
どうせなら、種は遠くに飛ぶしかけを持てばよかったろうに…と、資本主義的価値観に毒された頭はあさはかに考えてしまいます。しかし、地道に我が一族の在所を守ることに専念する姿勢も、これはこれで「あり」かなと思い直しました。
<補注> 同属のオトコエシの老後は、オミナエシとは趣の違う姿でした。(2018年11月14日)
過去のきょう 2014 ウバユリ 2013 房咲き水仙・ペーパーホワイト 2012 ナンキンハゼ 2011 メグスリノキ 2010 キチジョウソウ 2009 イワニガナ(ジシバリ) 2008 チシャ(レタス) 2007 オキザリス・フラバ 2006 レンギョウ 2005 ツリバナ 2004 チャノキ
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