« 2015年9月 | トップページ | 2015年11月 »

10月31日(土) ミツガシワ

151031mitugasiwa
水中を這う緑の送電ケーブル…というのがあながち冗談ではないほどの太さと長さと頑丈(そう)さでした。ミツガシワの根茎は大きいというのは定評でも、いままでは水や泥に隠れて見たことがありませんでした。
ふだん簡単には見せてくれない部分を目にすると、その植物との親しさが一段深いものになるような気がします。特に地中や水中の根茎は、素人が覗ける機会は極レアで貴重です。過去にコウホネヒマラヤユキノシタのそこを見られたのはかなりの幸運だったし、今回のミツガシワも思いがけずのうれしい発見でした。

過去のきょう 2014 フジバカマ 2013 ダイズ 2012 サンゴジュ 2011 サボテン(金鯱) 2010 ヒキオコシ 2009 エノキ 2008 ゴマキ 2007 ノゲイトウ 2006 マルバフジバカマ 2005 ツワブキ 2004 ミゾソバ

| | コメント (0)

番外編 : ハシバミ・リベンジ

Hazelnut
あまりのおいしさに無念さが蘇ります。先日の残念レポートだけではどうにも収まらず、西洋ハシバミの実=いわゆるヘーゼルナッツを Amazon してみました。
チョコにくるまれたものは食べたことがある気がしても、こうしてナッツだけを味わうのは初めてです。一番近い感じはマカダミアでしょうか。あれよりさらにしみじみと滋味深く、歯触りが固くも柔らかくもなく、絶妙の食感です。
注文のときこだわったのは殻付きであることです。ああ、あの実はこんな感じに色づいて、秋口に総苞からポロンと転げ落ちてしまうのでした。

写真後方3個がその殻をつけたままの姿です。産地(これはアメリカ産)では、日本のハシバミのような砲弾型ではなく、右手2個のような丸型が栽培の主流だそうです。ただ、左端のような細長いものもいくつか混じっていました。
そして、手前右3個が渋皮付きのまま、左3個がそれを剥いた状態です。剥くと、味の上品さは増すものの、うまく剥けないときもあるので、渋皮のわずかなエグミを楽しみながら、パクパクやる方が楽しそうです。
さて、ヘーゼルナッツはおいしいだけでなく健康や美容にもいいそうです。オレイン酸とビタミンEの含有量がほかのナッツより高いのがその理由です。ハシバミの実を見失った「ロスト」ハシバミ体験のおかげで、こんなにおいしい「ロースト」ハシバミを知ることになるなんて、「万事塞翁が馬」とはよく言ったものです。

<補注> 思いがけず、セイヨウハシバミの木を見ました。(2022年1月19日
ただし、秋に拾った実の中身は商品のようにはいかず、真っ黒クロスケでした。(2023年10月30日

| | コメント (0)

10月30日(金) サンゴノボタン

151030sangonobotan
珊瑚という形容がとても飲み込みやすい姿です。そして、はっきりした葉脈が美しいこの葉は、いかにもノボタン類であることを示しています。
熱帯地方の植物で、これは温室内での撮影です。ただ、ふつうのノボタンはもちろん、オオバシコンノボタンでも露地で見たことがあるので、そのうち、このサンゴノボタンもお庭で育つのが見られるかもしれません。
そして、この花はこのあと、まるでヨウシュヤマゴボウのそれを思わせる赤黒い実になると言います。まだまだ咲き始めでしたから、これからどのぐらい待てばそんなシーンを撮影できるのか、首を長くして待つことにします。

過去のきょう 2014 アズキナシ 2013 マルバノキ 2012 キンエノコロ 2011 オウゴンカズラ(ポトス、ゴールデンポトス) 2010 ホソバタイサンボク 2009 ニワナナカマド(チンシバイ) 2008 ズミ 2007 マムシグサ 2006 キチジョウソウ 2005 ダンチク 2004 ツリバナ

| | コメント (0)

10月29日(木) アブラススキ

151029aburasusuki
前にアブラガヤを載せたときにその存在を知ったのがアブラススキでした。萱(かや)と薄(すすき)では似たようなもので、果たして自分に見分けができるだろうかと不安だったのに、会ってみたら簡単に「違いがわかる男」になれました。
太くて白い主脈(中肋)が通るこの葉は、いかにもススキです。また、フサフサと風になびく穂も、なんとなくススキの感じがします。
ただ、その穂がふつうのススキよりもグッとだらしない感じです。長い小穂は地面目指してうなだれるし、その重さで茎も倒れがちです。
ただ、アブラガヤと同じで、「どこが油?」という疑問は残ります。例によって「光沢がある」とか「臭い」とかの説明を見かけはしても、その辺がどうも自分には感じられないのです。時期的・時間的なこともあるだろうし、自分の鈍さというのも疑われるので、「なぜ油?」については継続調査課題としておきます。

過去のきょう 2014 イヌコウジュ 2013 ノササゲ 2012 マテバシイ 2011 シマトネリコ 2010 ヒヨドリバナ 2009 アツバキミガヨラン 2008 コバノガマズミ 2007 マルメロ 2006 アッサムニオイザクラ(ルクリア) 2005 ミセバヤ 2004 ハクモクレン

| | コメント (0)

10月28日(水) ハシバミ

151028hasibami1
無念です。不本意ながら、この2カ月、どうにもなかなか、ハシバミの実の見張り番に行くことができませんでした。結果、あの薄茶色のたった一つの実は、影も形も消え失せていました。唖然、呆然、悄然…落涙の思いです。
さらにショックだったのはこの葉です。葉というよりも、「葉だった」でしょうか。これではもう、ハシバミの白骨死体みたいなものです。
151028hasibami2
いったい誰が?と探すまでもなく、視界の隅がモゾモゾするのでそちらを向いたら、ゲゲゲでした。数が半端ではありません。しかもこの芋虫、前足3組(6本)だけで身を支え、そこから後ろの胴体を、まるであん馬の選手のように、クルンクルンとひっくり返したり回したり、じつに躍動感に飛んだ動きをするのです。
そして、無茶苦茶な数が木全体にとりついていました。葉っぱでさえこんなに大人気のハシバミなのだから、その実はさぞかし…。無念です。

<補注1> あまりにも悔しかったので、ハシバミならぬ西洋ハシバミの実を食べてみました。(2015年10月31日)
<補注2> あと一歩というところまで迫ったのに、ハシバミの実はどうしてもはた衛門の口に入りたくないようです。(2021年8月4日

過去のきょう 2014 ムクゲ 2013 シリブカガシ 2012 ススキ 2011 マメヅタ 2010 ケナフ 2009 キミガヨラン 2008 イヌザンショウ 2007 ツルコケモモ 2006 クヌギ 2005 クコ 2004 ニラ

| | コメント (0)

10月27日(火) ヤブソテツ

151027yabusotetu
ちょっと前にオニヤブソテツの葉裏を載せたことがあって、そこでこのヤブソテツのことを「胞子嚢がノッペリと白い」と書きました。じつは「白い」というのは誇張で、図鑑的には灰色が正しいのに、今回撮影したものはこんな茶色でした。
胞子嚢ですから、胞子が弾ける前と後では状態(形や色)が変わるらしく、このヤブソテツはどうやら「その後」のようです。その配列こそ、どちらもまったくランダムであっても、オニヤブソテツの胞子嚢が明らかに「蛇の目」形なのに対し、こちらには二重輪っかの気配が皆無であることだけはよくわかります。
葉表だけ見ても、ボコボコした感じのオニヤブソテツと滑らかなこちらとでは違いがだいたいわかるようになったし、裏返して確認する見どころはこれでつかめました。あとは季節ごとにピラピラ裏返してみて、図鑑どおりに「ノッペリと灰色」の状態を写すことができればメデタシ・メデタシというわけです。

<補注> ヤブソテツとオニヤブソテツの胞子嚢を比較しました。(2018年11月10日

過去のきょう 2014 センダングサ 2013 ヒガンバナ 2012 スダジイ 2011 モクゲンジ 2010 ノハラアザミ 2009 ツヅラフジ(オオツヅラフジ) 2008 原種シクラメン 2007 ニガウリ 2006 タウコギ 2005 ミゾソバ 2004 ヤマノイモ

| | コメント (0)

10月26日(月) エゴノキ

151026ego1
エゴノキの種は、こうして触ってみたかったものの一つです。「戦時中はこの木の種でお手玉を作ったのよ」という話を年配の女性からお伺いし、そのときはまだ実が青い時期で、実のなかにどんな種があるのか、確認ができなかったのです。
ふつう、お手玉には小豆を入れるはずなのに、貴重な食料品を遊びに使うなんてとんでもない!という時代があったのです。「代用品」という言葉がほぼ死語になったこの時代にしみじみ手に取ると、この代用品は小豆よりも少し軽くて、その分、軽快な音を立てて、わずかばかりのもの悲しさを誘ってくれました。
151026ego2
面白いことに、皮がひとりでに剥けて、種だけになった実が少なくありません。もちろん、しぶとく萎んだまま残っている皮もあるものの、これは剥くとなかが未熟のものがあって、エゴノキの実は樹上で剥ける品がどうやら上物のようです。

過去のきょう 2014 コバノガマズミ 2013 カツラ 2012 ツルニンジン(ジイソブ) 2011 メキシカン・ブッシュ・セージ 2010 アキチョウジ 2009 ムクロジ 2008 ヤマラッキョウ 2007 フェイジョア 2006 ヤクシソウ 2005 ホンコンカポック(シェフレラ) 2004 ツワブキ

| | コメント (0)

10月25日(日) ハナミョウガ

151025hanamyouga
ヤブミョウガの葉のようで、危なくスルーしてしまうところでした。あれれ、この実は発育不良だろうか…と、緑の球体に気づいても、まだヤブミョウガだと思っています。
シゲシゲ見て、ようやく葉の幅や厚みからハナミョウガだとわかりました。花の時期の派手さのわりには、ずいぶんと地味な実の姿です。
と思ったら、これから寒くなると、この実は派手な赤色を装って鳥さんたちを呼び寄せるようです。鳥との競争では勝ち目がないとは思うものの、一粒二粒でいいから、真っ赤な実をどうか撮影させてほしいものです。

<補注> 大変幸運なことに、同じ年のうちに同じ場所(同じ株?)でたくさんの真っ赤になった実を写すことができました。(2015年12月4日

過去のきょう 2014 ホトトギス 2013 サラシナショウマ 2012 キンモクセイ 2011 ヒメイタビ 2010 トラノオスズカケ 2009 カキノキ 2008 コウヤボウキ 2007 クロウエア・エクサラタ 2006 スプレー菊(イエギク) 2005 キヅタ 2004 コスモス

| | コメント (0)

10月24日(土) ハナセンナ(アンデスの乙女)

151024hanasenna
初めての町を歩いていて、信号待ちの退屈しのぎにキョロキョロしていたら、派手に黄色い花をつけた庭木を見つけました。
おお、これはなんとハナセンナではありませんか。かつて一度だけ、まだ小さな木を写したことがありました。あれに比べ、今度のこれは立ったまま見上げたこの写真から推測して、ゆうに4mには達していそうに立派な木です。
別名の「アンデスの乙女」は、かつての記事では「恥ずかしくて呼べない」と照れたものです。昭和初期に我が国に導入され、この名前でけっこう流行ったようです。このお庭の木は、もしかしてそのころの生き残りかと考えました。

<補注> コバノセンナを収録しました。(2022年11月28日

過去のきょう 2014 ウダイカンバ 2013 モミジバフウ 2012 ホウチャクソウ 2011 フウセントウワタ 2010 シュウブンソウ 2009 ゴマ 2008 キランソウ 2007 ホウキギ(コキア、ホウキグサ) 2006 オタカンサス 2005 オリーブ 2004 ニシキギ

| | コメント (0)

10月23日(金) ナガボノワレモコウとワレモコウ

151023nagabonosirowaremokou1
今月の1日にこのナガボノワレモコウを載せて、よし、全体像がわかったぞ、と思ったのも束の間、その写真を見ていて、あれれ、そう言えば花の構造をしっかり理解していないや、と気づきました。あの花穂は小さな花の集まりだろうと漠然とは思っていても、そこにグッと寄ってみることをしていませんでした。
そこで一気にググッと迫ると、白い柱頭を持つ1本の雌シベを、茶色(割れて出て来る花粉は山吹色)の葯を持つ4本の雄シベが囲んでいるのがわかりました。その基部には花びらのように見える4枚の萼があります。
151023nagabonosirowaremokou2
蕾(萼)が割れて雌シベ・雄シベがこうしてのび出している日数は短くても、開いた萼はずっと残るので、花穂は長い間、いかにも花っぽい顔をしていられます。しかし、花粉媒介者たちは花の旬をしっかり見分け、無駄な動きなく、こうして真剣な目つきで萼の付け根の蜜を採取し廻っていました。
151023waremokou
もののついでに、ふつうのワレモコウにも迫ってみました。花穂の先端側の花はもう雌シベ・雄シベが枯れ落ちているのに、付け根側は花盛りです。こうして、先方向から順に開いていくので、その気で迫れば、案外に長い間、ワレモコウの「本当の」開花状態は確認できるのでした。

過去のきょう 2014 シロヨメナ 2013 シロホトトギス 2012 ケンポナシ 2011 パキスタキス・ルテア 2010 アカバナ 2009 マユハケオモト 2008 マルバグミ 2007 ツリバナ 2006 チカラシバ 2005 ホウキギ(コキア、ホウキグサ) 2004 マユミ

| | コメント (0)

番外編 : 格安スマホ(その2)に大満足

Priori2_b
実験的に自分が使用したあと、助手2号に下げ渡し(笑)た GALAXY (SC-02B)が、どうにも不調だと泣きつかれました。購入時点でそもそも2代落ちの中古だったので、たしかに動作がモッタリだし、メールの添付ファイルが開けなかったり、電池もかなり危篤状態になったりで、もはや限界のようです。
そこで、助手1号がめでたくスマホライフを満喫している「SIMフリー&デュアルSIMスマホで本体1万円」という条件で機種探しをしてみたら、 FREETEL のPriori2(秤の上に乗っている黒い機種)というのがかなりいけそうなスペックでした。
税・送料込み10,152円で届いたスマホは、手に取るなり、「こりゃいい!」とわかりました。 Covia F4s(写真右側)の107gに比べるとズシッとした感じ(135g)は否めなくても、これなら仕事場面でもそれほど違和感のない「真面目顔」です。
もちろん、Covia F4sで懲りたプアーなカメラ機能は完璧に「ふつうレベル」になっている(バーコード解読可)し、電池持ちもCoviaに比べれば格段にタフ(待ち受けだけなら充電なしで3日OK)です。
逆に、Coviaでうれしかった初期組み込みアプリのシンプルさとかキビキビ動作、画面のきれいさ、テザリングが可能なことなどはきちんとカバーしています。「すごいなあ、発売日が少し違うと、こうもいいものが出てくるのか」と感動して調べたら、あらら、リリースはどちらも去年の12月でした。
つまりCovia F4sはワタシのミスチョイスだったわけで、あの大喜びの記事はかなりの「いい加減(調査不足)情報」だったことになります。いやいや、そう言ってしまうのはCoviaに申し訳ないことで、あの超軽量というメリットは決して輝きを失いません。あの美点はそのままに、弱点を克服した次期モデルに期待すること大です。

<補注> このあと、同じ FREETEL の「 Priori3 」、ASUS の「 ZenFone3 」、Wiko の g08 、モトローラのmoto g7、TCLコミュニケーションのTCL 10 Liteと低価格スマホ選びは続いています。

| | コメント (0)

10月22日(木) ジュウガツザクラ

151022juugatuzakura
花の下にはお弁当を広げた家族がいたし、ひっきりなしに撮影に来る人たちがファインダーに飛び込んでくるし、けっこう苦労した1枚です。
しかし、周辺の木々の葉が色づき始めるこの時期に、これだけ見事な咲きっぷりであれば、多くの人を惹きつけるのも当然の話です。かつて、自分でかなりいい咲き具合だと思って載せた写真など、取り下げてしまいたくなりました。
ところが、あの写真を削除できないわけがあって、その原因はジュウガツザクラの秋の花と葉の関係なのです。それにはどうやら、A : 全落葉したまま開花、B : 全落葉後に若葉とともに開花、C : 当年の葉を残したまま開花、の三つのパターンがあるらしく、きょう掲載の木と2004年のものは A 、2011年に載せたもの(上のリンク先)は B 、そして2007年に取り上げた木は C のタイプです。
ふつうに見るソメイヨシノなどはようやく紅葉し始めたタイミングなのに、花だけではなく、葉までもまるっきり好き勝手に開いてみたり散らせたりで、やりたい放題のお山の大将のようなジュウガツザクラなのでした。

過去のきょう 2014 マルバノキ 2013 パパイア 2012 ホトトギス 2011 アメリカヅタ 2010 トリカブト 2009 オキナワスズメウリ 2008 ウラハグサ(フウチソウ) 2007 ケショウビユ(イレシネ・ヘルブスティー) 2006 ホソバアキノノゲシ 2005 シャクチリソバ 2004 ベニバナトキワマンサク

| | コメント (0)

10月21日(水) ハグロソウ

151021hagurosou1
かつては「そんなに黒い?」と少し納得しにくかったハグロソウの葉色も、いろいろなものと見比べていると、たしかに異様な色合いだと感じてきました。特に、こうして群がって育つ全体を眺めると、そのドス黒さがよくわかります。
151021hagurosou2
そのハグロソウが花を終えて、枝豆のような実をつけていました。多年草なので、地中に残った根がまた来春には芽を出すくせに、この莢から飛び出した種も発芽して、勢力範囲を広げるようです。
いったいどんな仕掛けで、どんな種が撒かれるものやら、木枯らしで地上部が枯れ果てる前に、そこら辺を観察したいものと願っています。

過去のきょう 2014 サツマイモ 2013 アマチャヅル 2012 キンメイモウソウチク 2011 コミカンソウ 2010 レイジンソウ 2009 ミゾソバ(白花) 2008 ハマトラノオ 2007 ウメバチソウ 2006 アキノキリンソウ 2005 サザンカ 2004 モッコク

| | コメント (0)

10月20日(火) ユーカリ(ユーカリノキ)

151020eucalyptus1
今月の8日に載せたばかりのユーカリが再登場です。ただし、先日の木とは違う場所のもので、こちらは花の痕跡も、蕾らしきものも見あたりません。
ということで、ユーカリの「正しい」花期は再び混迷の淵に沈んでしまいました。ただ、きょうの話題は花ではなく、葉です。先日も少し触れたように、木の上下で葉の幅と形がかなり違うのです。
151020eucalyptus2
若枝の先端部の葉が鎌のような形で細いのに対し、ほかの部分の葉(↑)はこのように楕円でふつうの葉っぱ形です。そこで先日も、コアラはどっちを好むのか気になったわけで、なんとラッキーなことにその答えがわかりました。
某バラエティ番組で、動物園のコアラに給餌するシーンがあり、そこで与えられたユーカリの枝は、まさしくきょうの1枚目写真の状態だったのです。考えてみれば当たり前のことではあっても、その実証シーンを確認できたのは幸運でした。

過去のきょう 2014 ネコノチチ 2013 ラクウショウ 2012 ヤクシソウ 2011 キクダイダイ 2010 サルビア(サルビア・スプレンデンス) 2009 アオノリュウゼツラン 2008 イワダレソウ 2007 アケビ 2006 アキギリ 2005 キダチチョウセンアサガオ(八重) 2004 ゴールデンピラミッド

| | コメント (0)

10月19日(月) カワミドリ

151019kawamidori_b
このカワミドリという名前には、一般的に川緑とか河碧とかの漢字をあてます。しかし、不思議なことにこの草が生息する場所に水は必須ではないのです。
したがって、この名前の説明としては「群生する様子が緑の川のように見える」みたいな苦し紛れになりがちです。もしかして牧野博士なら快刀乱麻を断つごとく…と期待したら、まるっきり無視していました。さすがです。
それでも気になるので「野草の名前」という図鑑にあたったら、「皮身取り」ではないかという説を掲げていました。古くから薬草として珍重されていたので、皮=外側、身=内側で全草を表しているのではないかと言うのです。
これは卓見です。少なくても川(河)に流されていません。気に入りました。なので、いままではカワ「ミ」ドリとアクセントをつけていたものを、これからは無アクセントで呼ぶことにしました。誰に聞いていただくわけでもありませんけれど…。

<追録> 花が盛りのころの姿です。(撮影:2008年7月5日)
080705kawamidori
<補注> 同属のアガスターシェ・ローズミントを収録しました。(2024年9月17日

過去のきょう 2014 原種シクラメン(ヘデリフォリウム) 2013 コナギ 2012 カンノンチクとシュロチク 2011 ヒシ 2010 タヌキマメ 2009 エノキウツギ(ウオトリギ) 2008 マツブサ 2007 ミヤマガマズミ 2006 ヨモギ 2005 イシミカワ 2004 ギシギシ

| | コメント (0)

10月18日(日) エゴノキ

151018egonoki1
めくれ上がったエゴノキの葉裏にお饅頭がびっしり並んでいました。エゴノキの虫こぶと言えばエゴノネコアシで決まりだと思っていたら、このエゴノキハヒラタマルフシも含め、エゴノキは虫こぶの宝庫のようです。
このお饅頭はもう少しすると葉から落ち、なかの幼虫は土に潜り、春には立派(?)なエゴタマバエになるのだそうです。
151018egonoki2
葉の表側はこんな感じでした。まるでリベット止めしたみたいで、エゴタマバエくんはなかなかの職人さんです。葉の表と裏を間違えることなく、そもそもエゴノキをしっかり特定して生み付けるのだから、極小サイズの虫ではあっても、立派に広い視野を持っているらしいことに感心してしまいます。

過去のきょう 2014 ガマズミ 2013 アカガシ 2012 シマススキ 2011 アレカヤシ 2010 コウリンタンポポ イヌショウマ 2009 ヒメグルミ 2008 クスノキ 2007 スズラン 2006 サラシナショウマ 2005 タイワンホトトギス 2004 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)

| | コメント (0)

10月17日(土) ヒダカミセバヤ

151017hidakamisebaya
全体がとても小ぶりで、ふつうのミセバヤをかわいいと思っていた立場からすれば、こちらは「めっちゃかわいい」と、つい女学生言葉を借りてしまいます。
鏃(やじり)型の葉は、面積がミセバヤの1/3くらいで、それだけ厚みが引き立って、まるで干菓子のようです。花はミセバヤに比べてずいぶん疎(まば)らで、それがかえって個々の花の美しさを強調しています。
北海道・日高町の天気を調べたら、今朝の気温はここ(志木)より10度以上も低めでした。なんか温(ぬる)いところに来てしまったなぁ…と、ヒダカミセバヤはさぞや生まれ故郷を懐かしんでいることでしょう。

<補注> エッチュウミセバヤを収録しました。(2021年11月19日

過去のきょう 2014 サイカク 2013 タイアザミ 2012 シマトネリコ 2011 アンゲロニア 2010 ヒイラギモクセイ 2009 キチジョウソウ 2008 ヨウシュイボタ 2007 トウガラシ(タカノツメ) 2006 スズメウリ 2005 クロマイ 2004 サザンカ

| | コメント (0)

10月16日(金) ツクバネガシ

151016tukubanegasi1
ドングリコレクションに新しい仲間が加わりました。ただ、この新人くん、ドングリの形にはあまり新鮮みがありません。特徴があるのはやや深めの殻斗で、ほかのドングリが縄目とか粒状に見えるのに対し、鱗が重なった感じです。
151016tukubanegasi2
先週通過した台風のせいでしょうか、完熟のものに混じって、まだ緑のドングリも地面に落ちていました。しかし、同じ色合いでもこうして木から離れず、しっかりと熟成中のものもあります。ツクバネガシは二年成なので、個々のドングリの生長具合にはそれだけ差がつきやすいのかもしれません。
また、葉に目を移す(写真左側)と、ツクバネという名の元になった束生状態が見てとれます。基本的には互生なのに、枝先ではこうなっています。
151016tukubanegasi3
そして、樹皮です。この木はかなりの古木(大木)だったのでこんなにゴワゴワであっても、若ければ縦筋が目立つくらいのスムーズさです。
水気が好きな木なので、ふつうの野良歩きではなかなか見かけません。ため池や沢が潰され尽くした感のあるこの辺では、ちょっと貴重な存在です。

<補注> 雌花からドングリになりかけの姿をとらえました。(2017年6月14日

過去のきょう 2014 ヒメザクロ 2013 ニッサボク 2012 ツルニンジン(ジイソブ) 2011 アラカシ 2010 ユーパトリウム・チョコレート 2009 キバナノツキヌキホトトギス 2008 エゾユズリハ 2007 アキカラマツ 2006 ツリフネソウ 2005 シュウメイギク(ピンク) 2004 タイワンホトトギス

| | コメント (0)

10月15日(木) コメナモミ

151015komenamomi
正面から見れば黄色だけと思ってしまうのに、横顔にはこんなオレンジ色というか臙脂色というか、鮮やかな赤みが兆してチャーミングです。これは中央部の筒状花にはない色合いで、周辺部の舌状花だけが持つ特徴です。
…と、目を花に向けようとはしても、視線はどうしたってガラス細工のような腺毛に惹きつけられてしまいます。大きく開いた5枚の総苞と、花を包む鱗片(苞)は、キラキラときれいではあっても少しベタつきます。何の毛かわからない白い糸状のものが、そのオネバにもう絡め取られています。
前にホトトギスの花柱にあるキラキラがベタつかないことを不思議に思ったのに比べ、コメナモミの腺毛はいかにもヒッツキ虫の機能です。冬に全体が枯れて、種を運んでほしいとき、このベタつきは残っているものか、興味があります。

過去のきょう 2014 マルバルコウ(マルバルコウソウ) 2013 ワレモコウ 2012 テイカカズラ 2011 トウネズミモチ 2010 オオオナモミ 2009 シロホトトギス 2008 ツルシキミ 2007 オオベンケイソウ 2006 クズ 2005 シュウメイギク 2004 ノブドウ

| | コメント (0)

10月14日(水) サワフタギ

151014sawahutagi1
「きれいだなあ」と「しまったなあ」が交錯する思いです。ふつうに緑色だった実が色をあげていく過程を見たいと思っていたのに、もう完全に瑠璃色でした。
151014sawahutagi2
6月中旬に緑色状態を写し、その1カ月後に確認に出向いたときも、色合いに変化はまったくありませんでした。そして今回の「しまった」ですから、8月から9月のチェックを怠ってしまったわけです。
151014sawahutagi3
そんなわけで、課題は来年に持ち越しです。ただ、瑠璃色状態は10年前の写真よりいい光線具合で撮れたので、一気に3枚掲載しておきます。

<追録> 一気に3枚どころか、4枚目(↓)を追加掲載(2015年10月20日)します。実の撮影に夢中になって、恒例の試食を忘れていたことに気づきました。
あぁ、忘れたままで良かったなぁ、とがっかりです。
味はまるでなくて、ボソボソしていて、大きな種が1個入っているだけでした。遅い時期まで、鳥さんたちに見向きもされないでいるわけがわかりました。
151020sawahutagi_b

過去のきょう 2014 キミノクロガネモチ 2013 サネカズラ 2012 ナルコユリ 2011 ヨモギギク(タンジー) 2010 ヒルムシロ 2009 ヒシ 2008 ヒメマツバボタン 2007 ベンケイソウ 2006 ホトトギス 2005 ポポー 2004 キツネノマゴ

| | コメント (3)

10月13日(火) コバギボウシ

151013kobanogibousi1
あ、こんなところに枝豆が!というのは少しオーバーでも、けっこう新鮮な思いで眺めました。花はわりとささやかで傷みやすいのに、それが毎日毎日健気に咲き続けた証はこうして立派な枝豆(違うってば!)になるのでした。
151013kobanogibousi2
熟して割れかけた実には黒い種が入っていました。一つ引き出して見ると、仲間のオオバギボウシとそっくりの形です。
ということは、まだ地際に葉を残すいまなら良くても、それがなくなった季節に両者を見分けることができるのかという新たな課題ができました。幸いに、木枯らしの季節までにはまだ少し時間があるので、ギボウシ類に出会うたびに二つを見分けるポイントを探し続けることにしておきます。

過去のきょう 2014 カラスウリ 2013 ツマベニアナナス 2012 ヤマハンノキ 2011 ツリバナ 2010 デンジソウ 2009 センキュウ 2008 ハグマノキ 2007 ユキザサ 2006 ナワシログミ 2005 イヌサフラン 2004 ガマズミ

| | コメント (0)

10月12日(月) カラコギカエデ

151012karakogikaede
カエデ類というのはそもそも水分が好きなものが多いわけで、そのなかでもこのカラコギカエデは、決まって「湿地に育つ」と説明されます。写真の木も、湿地とまでは言えなくても沢の近くで出会いました。
カラコギという名前から、お茶碗などに描かれる例の「唐子」がなにか関係するのかと勝手に思っていたのに、正解は「鹿の子」の転訛でした。樹皮が剥けると鹿の子模様になるといい、牧野博士もこの説を「妥当と考える」としています。
しかし、そんな模様になった木肌をまだ見たことがないし、カノコギ・カノコギと何遍繰り返してもカラコギにならないし、自分としてはどうにも納得がいきません。これから少しずつ親睦を深めていく(注)べき木のようです。

<補注> まずは葉のバリエーションを学びました。(2024年9月4日

過去のきょう 2014 ヤブツバキ 2013 サガリバナ 2012 ハマビシ 2011 モンテンボク(テリハハマボウ) 2010 カシワバハグマ 2009 ベニバナチャ 2008 ナツメ 2007 ジュウガツザクラ 2006 ヤブタバコ 2005 ダンギク 2004 コムラサキ

| | コメント (0)

10月11日(日) ミズカンナ

151011mizukanna1
8月の宿題の回答がそろそろできていました。その一つ目が、このジュズダマのような実です。9月上旬には緑色をしていたものがだいぶいい色合いに変化して、しかし先端にはまだ花柱の残骸がついたままの微妙な段階です。
151011mizukanna2
もう一つ、遠目にはネジのように見えたこの花茎です。花茎が若いうちは色味の差がなくて螺旋状に見えていたのに、枯れて陰影がハッキリしてきたので、互い違いに咲いた花の痕跡であることがわかりやすくなりました。
1本の花茎には30個以上の節があり、それだけ花が咲き続けるわけです。花期(6~9月)を考えると、4日に1個咲くペースになります。
さて、次の宿題はこの実のなかにどんな種が入っているかです。もちろん、池の水が涸れ気味になるとか、足下のいいところへ花穂が倒れてくれるとか、女神さまの優しいご配慮がなければ、この回答は叶いません。

過去のきょう 2014 ツルドクダミ 2013 ダリア(雪乃) 2012 ウンナンオガタマ 2011 ツヅラフジ(オオツヅラフジ) 2010 アメリカセンダングサ 2009 コンニャク 2008 クマノミズキ 2007 ハブソウ 2006 サンショウ 2005 ワタ 2004 ケープヒルムシロ

| | コメント (0)

番外編 : 空中浮揚の400トン

20151010hirosakijou
今回、弘前に着いてまず駆け付けたのはお城です。まるで団体観光客と同じ行動で照れはしても、いま、弘前城はとんでもないことになっているのです。
お城(天守)を持ち上げて運ぶなんて、ずいぶん豪快なことを考えるものです。以前、鉄筋の体育館を同じように移動させるのを見たことがあって、対象物の大きさ(容積)で言えばあちらの方が明らかに上でした。しかし、重さ(400トン)とか古さ(築400年)とか考えると、お城の引越しの難儀度はまた別格でしょう。
じつは弘前城の引越しはこれで2回目(初回は明治から大正にかけて)だそうで、今回も昔と同じように、天守の土台である石垣を修理したあと、また元の位置に戻すのだそうです。あえて石垣の縁という不安定な場所に位置するこの天守ならではの苦労でも、おかげでこんな珍しい工事を見ることができたというわけです。
この日は残念ながらジャッキアップの準備作業しか見られなかったものの、古いお城の壁にヒビ一つ入れるでもなく進む工事には感心するしかありませんでした。待ち受ける仮土台(写真左手)にこの天守がピッタリ収まったその夜、作業にあたった人たちが呑むビールはことのほか旨いだろうな…と、心底うらやましくなりました。

| | コメント (0)

10月10日(土) ウラジロモミ

20151010urajiromomi1
弘前であのウラジロモミに再会できました。通過中の台風のおかげで、吹き飛ばされそうな風と、最低の光線具合というおまけ付きではありながら…。
葉は冬よりも幼い状態で、それだけ気孔帯の白さ(太さ)が目立ち、葉先の尖りもかわいらしく控えめです。あの冬に、弘前ではこの点を確認できなくて、志木に戻ってから写したものよりも、ずっとウラジロモミの特徴が出ています。
20151010urajiromomi2
さて、風で揺れる枝をしっかりつかんでいた手を離して全体を見上げたら、緑のお芋が団体でブルンブルンと唸っていました。どうせなら、この風で一つくらいもげ落ちてこないか期待したものの、まだ若い実にそんな気配はありません。
日本固有種ということで、なんとなく、もっと慎ましやかな実だろうと勝手に思っていたのに、なんとも虚を突かれた再会劇でした。

過去のきょう 2014 シラハギ 2013 ハマビワ 2012 キバナアキギリ 2011 バナナ 2010 ウナギツカミ 2009 ハゼノキ 2008 カラハナソウ 2007 アブラガヤ 2006 リンドウ 2005 ソバ 2004 シャリンバイ

| | コメント (0)

10月9日(金) 熱帯スイレン(ブルーギガンティア)

151009blue_gigantea
秋空のように澄んだブルー(紫)と、まさにGigantic(巨大な)と言うべき花を見ると、これはピッタリの名前だと感心します。花の直径がほぼ15cmあって、ふつうの水蓮に比べると二回りも大型のサイズです。
もし、池にはこのギガンティアを浮かべ、花壇にはギガンテウムを並べたら、Gigantic揃いのさぞかし豪華なお庭になることでしょう。しかし、このギガンティアは深い池を好むそうで、ウチのメダカ池ではまず無理な話です。
それにしても、大きさだけでなく、開いた花のなかまで見事なものです。オーストラリア生まれというわりには、まるで上品な和菓子を思わせる金色の雄シベ(葯)で、そっと懐紙に取り上げてみたくなります。

過去のきょう 2014 ミクリ 2013 サクラタデ 2012 シナノキ 2011 ツルウメモドキ 2010 アキニレ 2009 ツルドクダミ 2008 オケラ 2007 オヤマボクチ 2006 アロニア 2005 ギンモクセイ 2004 ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)

| | コメント (0)

10月8日(木) ユーカリ(ユーカリノキ)

151008eucalyptus1
ユーカリが花をつけているのを見つけました。初めてこの花を見たのは2月の寒風のなかでしたから、時期が4カ月も早い発見です。あのときもユーカリの花期をどう考えたらいいか悩んだことを思い出します。
ただ、老化性時間短縮症(笑)のワタシから見れば、4カ月は大した時間ではないようにも思えます。前回よりは花の状態がだいぶフレッシュだし、逆に実の状態は幾分若いので、この4カ月はつながっているようにも考えられます。
もちろん、2本の木はまるで違う場所のものですから、つながっているかいないかを云々すること自体が無理と言えば無理な話です。
151008eucalyptus2
それよりも、このごろ気づいたことがあります。ユーカリにはたくさんの種類があり、その種類によって葉の形が違うと思っていたら、同じ木でも上の方につく若い葉は尖って細く、下の方の古い枝の葉(↑)は丸いのです。
今回撮影した木以外にも、2~3カ所でこの現象を見ています。コアラくんはいったいどっちの葉がお好みか(注)、ちょっと気になります。

<補注> コアラくんのお好みは程なく判明しました。(2015年10月20日

過去のきょう 2014 ニンジンボク 2013 ネコノチチ 2012 ボタンヅル 2011 オクモミジハグマ 2010 ヤマハッカ 2009 ハネミギク 2008 ホソバヒメミソハギ 2007 マツカゼソウ 2006 ユウゼンギク 2005 カリガネソウ 2004 ギンモクセイ

| | コメント (0)

10月7日(水) チョウマメ(クリトリア)

151007tyoumame
これは温室での1枚です。ただ露地でも栽培は可能で、蔓が這い上がるので夏の日除けに便利な存在です。花色がいかにも涼しげだし、写真の後方でボケてはいるものの、藤のそれを思わせる大きな豆をぶら下げます。
この豆は、現地(熱帯アジア)では未熟なうちは食用とするそうで、一方、種は下剤になるという微妙な存在です。ただ、チョウマメ(蝶豆)というから豆が蝶型かというとさにあらず(注)で、蝶と例えられたのは花の方です。
しかし、この花が蝶ではない妙な形に見えてしまうのは、決してワタシだけではなくて、クリトリアというきわどい名前(学名)をつけたのはあのリンネ先生でした。いえ、きわどいと思うのは俗人のやましさに過ぎません。大先生ともなれば、大らかに朗らかにクリトリア!と叫んでしまうわけで、なにかうらやましい気がします。

<追録> 問答無用のクリトリアです。(撮影:2021年10月23日)
Clitoria_ternatea211023
<補注1> 豆だけに注目してみました。(2023年1月22日
<補注2> この花はハーブティーになるのでした。(2024年10月19日

過去のきょう 2014 ペンタス 2013 シマスズメノヒエ 2012 コクテンギ 2011 オオミサンザシ 2010 ハッカ(ニホンハッカ) 2009 ヒメヒゴタイ 2008 ミヤギノハギ 2007 コガネバナ 2006 ヤマジノホトトギス 2005 オギ 2004 ハス

| | コメント (0)

10月6日(火) マーガレットコスモス

151006gamolepis
土手のコスモスがそろそろ見ごろになってきて、百恵ちゃんの歌など思い出しながら歩いていたら、こんなコスモスに出会ってしまいました。いったい全体、お前のどこがコスモスじゃ!と、10年以上前から進歩のない噛みつきです。
いや、かつてはその安直な名前が批難のターゲットだったのに対し、今回はその姿を問題にしています。マーガレットにはどうにかこうにか似ていても、コスモスの面影はチラリとも感じません。あえて言えば春菊など思い出すでしょうか。よし、これからは個人的にシュンギクモドキと呼んでやることにします。
おっと、話はその方向ではなくて、今回はこれが常緑低木であることの確認です。葉の奥に、たしかに木質の茎が見えています。多少の乾燥は平気だし、晩春から初冬まで、1年の3/4ほど、ずっと花を咲かせます。
便利と言えば便利な存在で、少し手抜きをしたい花壇などにはもってこいです。妙な名前など気にせず、美点に目を向けるべしと反省です。

過去のきょう 2014 シナユリノキ 2013 テイキンザクラ 2012 ツルボ 2011 キセルアザミ 2010 アンズ 2009 ヤマボウシ 2008 タラヨウ 2007 コメナモミ 2006 シラハギ 2005 コブシ 2004 ザクロ

| | コメント (0)

10月5日(月) オニヤブソテツ

151005oniyabu
葉を表から見た写真をずいぶん昔に載せたままでした。なので、今回は思い切り裏側を主役にして、表側は後ろに控えてもらいました。
オニヤブソテツの仲間(オシダ科ヤブソテツ属)の胞子嚢は総じてこういう風にランダムな配置とは言え、オニヤブソテツのいい加減さはそのなかでも抜群です。仔細に見ると、どうやら葉脈の脇についているようです。小葉のつき方と同じく、葉脈も互生なので、それがこのバラバラ加減の元になっているのでしょう。
また、胞子嚢の中央が黒っぽいのもオニヤブソテツの特徴です…と言いたくて、そこがノッペリと白いヤブソテツを探したのに、残念ながらこの場所ではヤブソテツは見つかりませんでした。気にしないときは両種が案外に接近して生息しているのに、いざというときには空振りなんて、まるで我が人生を投影した感じです。

<補注> ヤブソテツとオニヤブソテツの胞子嚢を比較しました。(2018年11月10日

過去のきょう 2014 ホソバオケラ 2013 ガマ 2012 ナツハゼ 2011 コナラ 2010 タイワンレンギョウ(デュランタ) 2009 フジカンゾウ 2008 センブリ 2007 コバノガマズミ 2006 オオバショウマ 2005 ワラベノカンザシ 2004 キンモクセイ

| | コメント (0)

10月4日(日) ハンノウツツジ

151004hannoututuji
ハンノウツツジは秋に咲くというわけではなくて、ほかのツツジと同じように花期は5~6月です。一緒に写ったアゲハには、たしか春型とか夏型とかあったはずで、見る人が見れば、この写真が春のものではないことがわかるはずです。
初めて載せるのが二度咲き目の姿とはハンノウツツジに申し訳ないことでも、どうも春にはうまく出会えていませんでした。地元埼玉の地名を冠したツツジですから、郷土自慢のつもりでとりあえず登場してもらいます。
飯能市の天覧山あたりが出身地だそうで、天覧山と言えばズバリ、この山の名を戴くおいしいお酒があります。今度の春はここの蔵元でお酒を仕入れてから山に登り、ハンノウツツジを眺めつつグビリ…夢がまた一つ(注2)できました。

<補注1> この蝶はナミアゲハの夏型(春型より大きくて色が濃い)だと思います。
<補注2> 温めていた夢(↑)を叶えるために流した汗は、ほとんど報われませんでした。(2017年5月23日

過去のきょう 2014 ホソバヒイラギナンテン 2013 シナサワグルミ 2012 クサヨシ 2011 ナガエコミカンソウ 2010 ギンミズヒキ 2009 アキグミ 2008 イノコヅチ 2007 キジョラン 2006 シラヤマギク 2005 ウスギモクセイ 2004 メキシカン・ブッシュ・セージ

| | コメント (0)

10月3日(土) コウホネ

151003kouhone
大きな池に黄色いコウホネの花が目立ちました。夏を越して、艶めきがやや衰えた葉も、折からの小雨を受けて、往時の輝きを取り戻しています。
5月には咲き出しを見ているし、仲間のオゼコウホネは7月にここに載せていますから、コウホネ類の花はずいぶん長い期間咲くものです。そんな思いでフラフラと池の縁を巡っていたら、花の中央部がおかしいものがたくさんありました。
おかしいのはお前だわい、とコウホネには笑われたはずで、花が咲けば実ができるのは物の道理です。コウホネはこんな洋梨型の実をつけるのでした。
この洋梨のなかは縦に8つに分かれ、たくさんの種が入っているそうです。その種はスポンジ組織に埋もれていて、それにくるまれたまま、種は水面に浮かび出すと言います。どうやら食いしんぼの味見対象にはならない実であるのは残念でも、思いがけずコウホネの「その後」を確認できたのはラッキーでした。

<補注> 同属のヒメコウホネベニコウホネを収録しました。

過去のきょう 2014 ビャクブ 2013 タカノハススキ 2012 ヤマコウバシ 2011 キャラボク 2010 アオハダ 2009 サイカチ 2008 エゴノキ 2007 ノブキ 2006 マルバハギ 2005 タケノコイモ 2004 クサギ

| | コメント (2)

10月2日(金) ナンテン

151002nanten
ナンテンの実の色づきは案外に遅いんだなぁ…と近づいてみたら、ウォ! そこでなにやってんだ、オヌシ。こちらがびっくりしたくらいなので、ある程度は擬態になっているのでしょう。ただ、これに騙される虫さんっているんでしょうか。
長いこと、彼(彼女?)の捕食シーンを待ったものの、さっぱりでした。こんな逆さ吊りのまま、いったいどのくらいジッとしていられるものなのでしょう。

おっと、本題はナンテンでした。過去、もう7度もここに出ていた(↓)ものの、この季節の姿がポッカリ空いていました。
うまく結実できなかった花柄が意外なほど多くて驚きます。実が真っ赤になると、その派手さに目を奪われて気づかなかった事実です。今年は梅雨時の雨量が平年比の28%増しで、開花時の雨に弱いナンテンには迷惑な夏でした。

<過去掲載のナンテン> ☆ 1月17日 ☆ 3月17日 ☆ 6月11日 ☆ 7月10日 ☆ 11月5日 ☆ 11月28日 ☆ 12月5日
<補注> オオカマキリの待ち伏せ作戦成功(2017年10月2日)をとらえたり、残念な空振り(2019年10月14日)をからかってみたりしました。

過去のきょう 2014 ムクゲ(ルーシー) 2013 サザンカ 2012 オオケタデ 2011 ソリダスター 2010 ヤブマメ 2009 スイフヨウ 2008 ハナヅルソウ 2007 タマシロオニタケ 2006 ステルンベルギア 2005 ガマズミ 2004 クジャクソウ

| | コメント (0)

10月1日(木) ナガボノワレモコウ

151001nagahonosiro
きのうのクサボタンが8年前の画像をカバーしたものだったように、きょうのナガボノワレモコウは10年前の写真の補完が目的です。前回は白くて長い花穂にだけ気をとられ、偶然に1~2枚、写真の隅にしか入っていなかった葉を、今度はしっかりと意識して写し込むことができました。
こういう奇数羽状複葉なのですから、前のように先っぽの小葉がチョロンと写り込んでいるだけでは物の役には立っていなかったわけです。クッキリと刻み込まれた鋸歯がきれいだし、さらに革質の深い緑色がなかなかシックです。
一方、この茎はどうにかならないものでしょうか。かつてのものも今回のものも、まるで締まりがありません。葉がこれだけきちんとしているのに、茎がこれでは台無し、と見るか、こういう取り合わせを美しいと見るか、なんだかナガボノワレモコウに自分の度量を測られている気がしてきました。

<補注> さらに花のつくりに迫ってみました。(2015年10月23日

過去のきょう 2014 ヒメジソ 2013 ジュズダマ 2012 サンショウ 2011 ハゼノキ 2010 ギンドロ(ウラジロハコヤナギ) 2009 チャノキ 2008 マルバプルメリア(プルメリア) 2007 アケボノソウ 2006 ゴンズイ 2005 ハゲイトウ 2004 シュウメイギク

| | コメント (0)

« 2015年9月 | トップページ | 2015年11月 »