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9月30日(水) クサボタン

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クサボタンに出会ったちょうどその一瞬だけ、お陽さまが輝いてくれました。おかげで、かつての情けない色合いの写真をリカバリーです。
と、それだけのつもりだったのに、過去記事を見たらこれを「草もの」にしていました(修正済)。草木の境があいまいなこの手のものは「草もの」「木もの」両方にする勝手なルールは、わりと最近始めたようです。草・木・草・木と順番に掲載するという制約で自分が苦しくなったとき、こんなジョーカーがあると、とても助かります。
さて、そんな舞台裏の勝手なドタバタはさておいて、クサボタンの息の長さがきょうの本題です。前の掲載はお盆のころだったのに、秋彼岸を過ぎてもまだこうして蕾をたくさん持っています。さらに、清々しい若葉まで展開していました。
同じ彼岸のころとは言っても、秋は春よりずっと平均気温が高くて(さいたま市では、3月下旬=9.0℃ 対 9月下旬20.4℃)、草木にも人間にもありがたい季節です。「あ~、気持ちいい」というクサボタンの声が聞こえた気がしました。

過去のきょう 2014 ナナコバナ 2013 コブシ 2012 トウガラシ(八ツ房) 2011 アシ(ヨシ) 2010 ヒメムカシヨモギ 2009 シモバシラ 2008 ホソバヒイラギナンテン 2007 リンドウ 2006 ミドリマイ 2005 コスモス 2004 オオオナモミ

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9月29日(火) ヤマホタルブクロ

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芸達者なヤツというのはいるもので、夏の盛りには象が団体で空中散歩しているような姿(すぼんだ花が象の鼻に見えたのです)だったのに、秋を迎えてバレリーナに変身していました。ちょっとドガの絵を思わせます。
…と、お笑いで済むはずのところがとんでもない展開です。写真で踊り子の腰のあたりに残っているのは萼です。花びらは象の鼻になっています。だとすると、このレースのスカートはいったいなにが変化したもの?
独りで焦ってしまったものの、結論としては萼でいいようです。夏の写真でも、拡大すると葉脈ならぬ萼脈が見て取れます。踊り子の腰になっているのは、萼は萼でも付け根の固い部分で、スカートはその先端部分というわけでした。
こんな透けた萼と言えば、工芸品にも見まがうホオズキを一番に思い出しはしても、草木の世界にはまだまだ隠れた美術品がいろいろありそうです。

過去のきょう 2014 アオツヅラフジ 2013 マツヨイグサ 2012 ククイノキ 2011 ナツユキカズラ 2010 スズムシバナ 2009 オオハナワラビ 2008 クロサンドラ 2007 マイヅルソウ 2006 ハエドクソウ 2005 ヒガンバナ 2004 ハゼラン

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9月28日(月) クレロデンドルム・ウガンデンセ(ブルーエルフィン)

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あれまあ、このカリガネソウったら、ずいぶんバタ臭くオシャレしちゃって…とは冗談に過ぎなくても、素性が違いながら、似た花のつくりがあるものです。
ウガンデンセというのは、この木(蔓性低木)の出身地がアフリカのウガンダあたりということを示しているらしくても、さて、その位置を思い出せません。地図を見ると、アフリカ大陸の真んなか(やや東側)にある内陸国でした。
小妖精(エルフィン)というくらいで、日本の酷暑は嫌いだし、冬の寒さはもっと苦手だと言います。アフリカ=暑いというイメージがあったのに、じつはウガンダは1年を通じて気温が23度前後、すこぶる快適な気候の国でした。
さらにウガンダには「緑の国」とか「アフリカの真珠」という異称がありました。青い小妖精さんのおかげで、興味ある国が一つ増えました。

過去のきょう 2014 ナンテンハギ 2013 ヒッコリー 2012 ツルマメ 2011 メヒシバとオヒシバ 2010 セイヨウカラハナソウ(ホップ) 2009 シオン 2008 チョウジタデ 2007 カンボク 2006 ヤマジノホトトギス 2005 ケイトウ 2004 セイタカアワダチソウ

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9月27日(日) コモチシダ

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海の近くの湿った崖がシダで覆われていました。「ああ、シダは苦手…」とスルーしたい気持ちをこらえてシゲシゲ眺めてみたら、ゲゲ、葉から葉が!
さらに、小学校の家庭課で習った「運針」を思い出すような胞子嚢も、ほかのシダとは一線を画す形で、葉表に盛り上がりを見せています。
これだけの特徴があれば調べるのは簡単で、コモチシダとわかりました。葉から出た子供は無性芽だそうです。ある程度生長した葉が子供を持つようで、まだ子連れではない若い葉もたくさんありました。
さて、こんな「葉から葉」で思い出すのは「葉から芽(セイロンベンケイ)」です。かつて、シャーレに浮かんだ1枚の葉から芽が出ているのを見たことがあるのに、写真は撮りそびれてしまいました。惜しいことをしたものです。
ほかには、「子持ち」の名を持つものとしてコモチクジャクヤシコモチマンネングサを思い出します。「子持ち」の由来がそれぞれ少し違っていて、この形容はわりと安直に使われていることがわかります。

過去のきょう 2014 ラクウショウ 2013 ヒガンバナ 2012 ダンコウバイ 2011 シラカシ 2010 イガオナモミ 2009 ヤブラン 2008 アメリカアゼナ 2007 ミズカンナ 2006 ヒデリコ 2005 ホオノキ 2004 ペンタス

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9月26日(土) イヌシデ

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イヌシデの枝先についていた虫こぶがカラカラになっていて、なかの住人(ソロメフクレダニ)はもうとうに巣立ったようです。ここまで枯れてしまうとあまり気にならなくても、大きくて色も緑っぽかった春先には、ずいぶん目立ちました。
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これ(↑)は5月上旬に撮ったものです。通りかかった中年男性に聞かれたので、「虫こぶです」と答えたら、「えぇ~!?」と疑いの声をあげられてしまいました。「花です」とでも言ってほしかったのでしょうか。つまらない答えですみませんでした。
おっと、そう言えばイヌシデの花をまだここ(ブログ)に載せていませんでした。冬のさなかの葉芽とか、その芽が割れて開きだした若葉とか、渋いシーンばかりでイヌシデに申し訳ないことです…と思ったら、「いえいえ、ボクは花も渋いもんで、目立たなくてすみません」とイヌシデくんがつぶやいてくれました。

過去のきょう 2014 ツノナス(フォックスフェイス) 2013 ホオノキ 2012 ショクヨウギク(料理菊・もってのほか) 2011 キャットミント 2010 フウトウカズラ 2009 リンボク 2008 ヒメクグ 2007 ジャコウソウ 2006 ヌスビトハギ 2005 アレチヌスビトハギ 2004 コブシ

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9月25日(金) イワシャジン

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山地の湿った岩場にあるべきものなのに、通りがかったお宅の玄関前で大ぶりな鉢に仮置きされていました。それを写すのは立派な「盗撮」に該当しそうでも、まさかインタホンを押してお許しをいただくのも憚られます。ここでお詫び申し上げます。
沙参(しゃじん)は漢方薬のことで、ツリガネニンジンを初めとするキキョウ科のいくつかの種類を原料とするようです。この沙参を名乗る仲間としては、シデシャジンを、過去2回、ここに載せています。
それら近縁種と比較すると、花はツリガネニンジンを、葉はシデシャジンを思わせるのがこのイワシャジンです。ただ、部分的には似ているけれどどちらでもなくて、丸い名札がついたままでなかったら、わからず仕舞いだったことでしょう。
次の機会には、プラスチックの名札などくくりつけられた姿ではなく、天然自然の場所で元気に育つところを鑑賞したいものです。

過去のきょう 2014 オオモクゲンジ 2013 エゴマ 2012 ムクロジ 2011 スダジイ 2010 オニバス 2009 ヒオウギ 2008 クサネム 2007 オオモクゲンジ 2006 ハナセンナ 2005 シロミノコムラサキ 2004 フウセントウワタ

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9月24日(木) ハナミズキ(アメリカヤマボウシ)

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そろそろ色づき始めたねぇ…と見上げていて、おやまぁと気づいたことがありました。画面右上から左下に、まるで定規をあてたように樹冠が一直線です。
ときどき、変に刈り込んだ木を見て不憫に思うことがあるというのに、これはそんな無粋な作業の結果ではなく、ふつうにのび放題の木です。「俺が俺が」と他人に先んじようとする人間と違い、木々の枝先はそれぞれがうまくお陽さまにあたることができるように気遣いあっているように見えます。
ところで、過去掲載のハナミズキを確認して、自分でびっくりです。はまだ1回しか載せていない(注)のに、紅葉はこれで5度目となるのでした。
まさしく「花より団子」派の面目躍如と思える結果ではあっても、内情は大違いです。ハナミズキの花など二の次になるほど百花繚乱の春と違い、いまの季節は単に題材に苦しいだけなのです。「じゃあ、アタシは間に合わせ!?」とハナミズキが怒るでしょうから、「いやあ、いい稔り具合ですねえ」とゴマをスッておきます。

<補注> ようやく、ハナミズキの「本来の花」を載せました。(2020年5月4日

過去のきょう 2014 オトコエシ 2013 ナンキンハゼ 2012 シュロソウ 2011 オカボ(イネ) 2010 ヌルデ 2009 ミズワラビ 2008 ダンドボロギク 2007 サンゴジュ 2006 カラスノゴマ 2005 アスパラガス 2004 シュウカイドウ

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番外編 : ヒラヒラもの三態

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ナミアゲハのつがいがヒガンバナに埋もれてイチャイチャしているのをパシャパシャしていたら、雌雄がもつれたまま空高く舞い上がりました。
これがホントの昇天だぁ!とHオジサン丸出しで追いかけたら、今度はコナラの枝先でラブラブです。雄(白い方)の翅がかなりくたびれてはいても、エビぞって気合いが入っています。そろそろアゲハの季節も終わりです。寸暇を惜しんで励みましょう。
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ラブラブと言えば、初夏にはモンキチョウの雌雄が絡み合って飛ぶのをレンズにとらえたのがうれしい思い出でした。やたら速く飛ぶ蝶で、オートフォーカスでは間に合わないので、焦点を決めておいて撮るという方法を試したのです。
そのピントがうまく雌の方に合ってくれて、まるで空中浮揚のような写真が撮れました。3カ月以上も前の写真が、アゲハの交合とセットになり、日の目を見ました。
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そしてこちらはクロアゲハの編隊飛行で、先週撮影の新作です。ただ、ブルーインパルスではあるまいし、蝶がこうやって並んで飛ぶのは、雌のことを複数の雄が追いかけているケースが多いそうです。
そうなると、やっぱり飛翔能力の高い雄が選ばれるのか、それとも飛んでいる途中でイケメンの方を雌が選ぶのか、貯金の多さは蝶の雄を選ぶ基準にはならんな、とか、真面目に考えてしまいます。

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9月23日(水) タカサゴユリ

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目測ではあっても、2m超えは明らかなタカサゴユリです。花は花柄とほぼ直角をなして横向きに咲いていたのに、できた実(朔果)はまっすぐに空を向きます。ヤマユリウバユリも同じ仕掛けで、種が一度にこぼれない工夫でしょう。
また、花が咲いているときや、実がこうしてまだ若いときは、その重さで茎は弓なりにしなっていることがほとんどです。しかし、これから実が枯れて水分を失うと、茎は種をできるだけ遠くに飛ばそうとして直立します。
このタカサゴユリは繁殖力が旺盛で、侵入植物(台湾から移入)として警戒されています。それは、この朔果が大量の種を風に乗せて撒き散らすからです。
ところが以前はその時期を逃してしまい、間抜けにも、空っぽになった朔果(の殻)を「きれいだなぁ」と眺めたりしていました。今度こそ、朔果が割れ出すころ、その驚くべき種の数をチェックしてみなければなりません。

<補注> 種の数は、自分で数えるのをあきらめるほどでした。(2015年12月16日

過去のきょう 2014 タムシバ 2013 オオベンケイソウ 2012 サネブトナツメ 2011 アカメガシワ 2010 オオバチドメ 2009 ヤブマメ 2008 アゼナ 2007 シナアブラギリ 2006 コナギ 2005 ヤブツルアズキ 2004 ナナカマド

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9月22日(火) ホオノキ

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ホオノキの実が樹上で種を剥き出しにしていました。台風で落ちた実から、無理に種を取り出したことはあっても、自然に実が割れたのは初めて見ます。
外側の殻も見事に赤くなるというのに、種もなかなかいい色です。願わくは、コブシの種で見ることができたように、白い糸がミヨーンとのびて種がぶら下がってほしいと思うものの、神様はそこまで一気にサービスしてはくれませんでした。
モクレン科モクレン属の仲間同士ですから、たぶんあの糸は共通のはずで、つまりはこのホオノキとか、モクレンとか、タムシバとか、まだまだ「ミヨーン探し」の余地が残っているわけです。楽しみを残してくれる神様に感謝です。

過去のきょう 2014 トレニア(ハナウリクサ) 2013 イタビカズラ 2012 ハブソウ 2011 アレチヌスビトハギ 2010 ノチドメ 2009 アカネ 2008 ツユクサ 2007 カワラケツメイ 2006 チヂミザサ 2005 オトコヨウゾメ 2004 ミヤギノハギ(ナツハギ)

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9月21日(月) イワガネソウ

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緑の少ない真冬に、ボロボロの姿をここに晒してもらったイワガネソウです。冬に貴重な緑という意味でとりあえず登場させたあのときと違い、今度は葉表も葉裏も、本来のきれいな状態です。
名前が近く、姿もよく似るイワガネゼンマイについては、一足先に細かいところを見ています。それと比較しながら、今回はイワガネソウの特徴を勉強します。
まずは葉裏の胞子嚢です。イワガネゼンマイのここが音叉のように平行なのに対し、イワガネソウは途中で入り乱れて網目状になっています。
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さらに、葉の先がふつうに窄(すぼ)みます。イワガネゼンマイのここは、まるで鼠の尻尾のように急に細くなります。
どこを撮っていいかわからず、帰宅後に情けない思いをすること数度、ようやく無駄足をすることなくイワガネソウをイワガネソウらしく撮ることができました。

過去のきょう 2014 ヒノキアスナロ 2013 ツルリンドウ 2012 ヤマグルマ 2011 カラスザンショウ 2010 ハダカホオズキ 2009 ケツユクサ 2008 ミズタマソウ 2007 ミズタマソウ 2006 ヤマハギ 2005 オトコエシ 2004 ナツメ

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9月20日(日) シナアブラギリ

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ずいぶん前にも、いまごろにシナアブラギリの実を載せてはいても、今回はそれよりピシッと写すことができました。高い位置について写しにくい実であることは変わらなくても、斜面の下側に木が生えていたせいで、こうして目の高さでとらえることができました。見上げれば逆光になりやすい光線具合も、おかげでバッチリです。
そんなアングルの結果、これが擬宝珠型です!というきれいな横顔をとらえることができました。この実を橋の欄干にポコンと載せておきたくなります。
ところが残念なことに、以前の場所では高過ぎたのに対し、今回は遠過ぎて、手が届かないのは一緒です。いかにも目の前で見ているように写せる望遠レンズなのに、こういうときにはうらめしい存在になってしまうのだから困ったものです。

過去のきょう 2014 カラムシ 2013 ムラサキナツフジ(サッコウフジ) 2012 オトコエシ 2011 マコモ 2010 キセワタ 2009 マルバハッカ(アップルミント) 2008 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2007 ソテツ(雄株) 2006 アシタバ 2005 シロミノコムラサキ 2004 フジバカマ

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9月19日(土) カンガレイ

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ドンヨリの空と小さなカメラで冴えない写真であっても、カンガレイが雌シベ(柱頭)と雄シベ(葯)を一緒に噴き出していました。あまり充実していない葯が飛び出し始めたところだった1カ月前からすると、花盛り(?)の姿です。
そして、先月は眺めて不思議がるままで終わった茎と苞葉との継ぎ目に、今回はちょいと手を出してみました。苞葉(画面左側)を茎方向に強く引っ張って、剝こうとしてみたのです。そのせいで小穂の付け根が露出したので、10個以上の小穂が一つにまとまっていることがわかりました。予期しなかった収穫です。
ただ、肝心の苞葉は思惑に反して千切ることができません。かなりの力で引っ張っても、茎との境目にはまったく破綻がありません。完全に一体です。
ということで、茎と苞葉の境目問題にはなんの進展もありませんでした。さらに新しい問題も生まれました。小穂はいったい茎についているのか苞葉の付け根から出ているのか、茎と苞葉が離れてくれないので、どうも判然としません。
沼に育つカンガレイだけに、問題は泥沼化…などと逃げを打たないで、今度は実が熟すころとか「寒枯れ」するころとか、違う季節にまた挑戦してみます。

過去のきょう 2014 マキエハギ 2013 シシオクマワラビ 2012 テウチグルミ 2011 サンシュユ 2010 アオハダ 2009 フジマメ 2008 カラスウリ 2007 カゼクサ 2006 ミズキンバイ 2005 シロバナマンジュシャゲ 2004 ツリフネソウ

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9月18日(金) アワブキ

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旅先の野道でまさかアワブキを見かけるとは思わず、タバコを吸わないのでライターの持ち合わせがありません。すぐそばが海で、火遊びをしても危なくないのに、まったく惜しいチャンスを逃したものです。
雑木状態だったこの木の枝を少しもらい、火をつけてみたかったのです。燃やすと泡を吹くからアワブキだそうで、その吹き具合を確かめるのはまたいつか別の機会になりそうです。しまった。枝のお持ち帰りという手がありました(涙)。
ただ、初夏に咲く花が泡のように見えるからという説もあり、確認しやすいのはこちらの方かもしれません。なかなかその季節にこの木に出会うことがなく、さて花を写すのが先か、枝を燃やしてみるのが先か、今後の楽しみです。
おっと、その花が実った結果がわずかに残っていました。いろんな鳥の好物らしく、まずそうな色合いのものがごくわずかに売れ残っているだけでした。もう少しおいしげなものの試食も、この先に残した課題です。

<補注1> 実の盛りと思える時期をとらえたものの、見かけも試食結果も、はっきり言ってハズレでした。(2017年8月25日
<補注2> もう少し待ったら、数はさらに減ったものの、いろはきれいに真っ赤になりました。ハズレ呼ばわりは撤回です。(2017年10月4日

過去のきょう 2014 オジギソウ 2013 シロバナヤマハギ 2012 センニンソウ 2011 オオバコ 2010 キレハノブドウ 2009 ボントクタデ 2008 ノダケ 2007 ヒトエスイフヨウ 2006 タカサブロウ 2005 ヒガンバナ 2004 シキミ

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9月17日(木) マウンテンミント

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苞葉やその下部についた葉が白くなっていて、うどんこ病にでもやられたかと心配するものの、これが本来の姿です。その葉を揉むと、ふーむむ、「あの」香りです。
いまの花の見かけは冴えなくても、あと1カ月も早かったら、もう少しきれいに咲いていたようです。花の盛りが過ぎて、種が膨らみつつありました。
ただ、花は二の次のハーブであって、使うのはもっぱら葉の方です。お茶にしたり生食したりするとは聞くものの、我が家にはまだ縁がありません。この白っぽくなった葉を見せたときの助手1号の反応は見え見え(変わったものは苦手なお方)なので、はた衛門も家庭争議のタネは敢えて持ち込まないようにしています。

過去のきょう 2014 キハギ 2013 ベニシダ 2012 ヒトエスイフヨウ 2011 キミガヨラン 2010 トウゴマ 2009 トウガン 2008 コバノカモメヅル 2007 ハシカグサ 2006 コウヤマキ 2005 ヌルデ 2004 ワレモコウ

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9月16日(水) スネイルフラワー

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スネイルはSnail、つまりカタツムリのことです。まんまです。マメ科ササゲ属だというわりに、これまで実を見たことがないのが残念です。
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常緑性の低木で、屋根の高さあたりまでは平気でのびます。さらに日照が好きで、葉はかなり密集します。つまり、夏の日除けに最適です。
ただ、この花にゲゲッとする人が多いのか、街ではまだ見かけません。初夏から秋のなかごろまで、ほぼ半年にわたって花を楽しめるというのに、その花が好かれないのではスネイルフラワーの浮かぶ瀬がないというものです。

過去のきょう 2014 シュウブンソウ 2013 ミケリア(ミケリア・マウダイエ) 2012 ママコノシリヌグイ 2011 マルバアメリカアサガオ 2010 ミズアオイ 2009 カンレンボク 2008 モミジガサ 2007 アオツヅラフジ 2006 サルスベリ 2005 ヒネム 2004 ツルボ

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9月15日(火) センニチコウ

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ゴンフレナ(Gomphrena)という学名がとても不似合いで、これはやっぱりセンニチコウと呼ぶしかありません。しかも、「動植物名はカタカナ」などと無粋なことは言わず、昔から見慣れたこの草は千日紅という漢字で書き表したいものです。
さて、どれくらい昔からあるものかと思ったら、渡来は江戸時代前期だそうで、鎖国の時代に熱帯アメリカからどうやって「来日」したものでしょう。鎖国だ、ご禁制だとうるさいことを言っても、草の種一つ、封じ込められなかったとしたら、いまの時代に危険な葉っぱや白い粉が忍び込むのと同じ構図だったわけです。
などと剣呑な話はさておいて、暑い盛りから冬の初めまで花壇を飾るこの花は、便利な上にかわいいという優等生です。おっと、花とは言っても、この赤や白の部分は苞葉です。生でもかさかさしていて、ドライフラワーにするのも簡単です。
ということを考えていて、千日紅という名前を見直しました。初めはこの名前を白髪三千丈の類かと思っていたものの、ドライフラワーで楽しむ期間も計算に入れると、本当に千日になりそうです。もちろんはた衛門珍説です(笑)。

過去のきょう 2014 ミツバウツギ 2013 ヒメガマ 2012 イイギリ 2011 エノキ 2010 マルバチシャノキ 2009 ソクズ 2008 ヤマジノホトトギス 2007 コボタンヅル 2006 トキリマメ 2005 ホワイトベルベット 2004 タラノキ

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9月14日(月) エビヅル

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11月に完熟状態を試食したのはずいぶん昔のことになりました。しかし、あのときの感激を呼び起こすに十分な甘酸っぱさは、もう備わっていました。
ただ、同じ房でもこれだけ熟度が違います。また、写真の奥には一房全部がまだ緑色のままのものも見えています。
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さらにはこうして花(雌株の両性花)の名残から実への変化過程を見せている房さえありました。フィールドで図鑑を開いているようなものです。
こんな状況から察するに、エビヅルは7月半ばからいまごろまで、かなり長い期間にわたって結実を続ける性質のようです。栽培ものの野菜や果物と違い、天然ものには「旬」など必要ありません。できるだけ長い期間にわたり、いろいろな動物(はた衛門も含む)に食べてもらい、それぞれの行動範囲に種をばらまかせる…というしたたかなエビヅルの実を食べたら、少しはしぶとい人間になれるでしょうか。

過去のきょう 2014 ツリガネニンジン 2013 サルトリイバラ(サンキライ) 2012 オオエノコログサ 2011 アメリカアサガオ 2010 トウテイラン 2009 コヤブラン 2008 フユイチゴ 2007 ノアサガオ 2006 ガマズミ 2005 ニラ 2004 ハナゾノツクバネウツギ(アベリア)

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9月13日(日) シロバナシナガワハギ(コゴメハギ)

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これでも多少はまとまりの良い一叢を写したつもりです。奔放というかだらしないというか、細い茎がてんで勝手にあちこち広がる性質です。
その茎の先に、白くて長い花穂がつきます。見方によってはその色合いと細さが清楚なので、あまり嫌われることもなく、道端や庭先に蔓延ります。
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小さな花は、いかにもマメ科の蝶型です。また、茎にまばらにつく葉は3枚の小葉に分かれ、やや細身で可憐な感じです。
別名のコゴメハギ(小米萩)の方が見た感じそのままで覚えやすくても、標準的にはシロバナシナガワハギ(シナガワハギ属)です。つまり品川萩の白花版という扱いですから、花が黄色いシナガワハギを先に掲載すべきでした。
そのシナガワハギは、以前撮影した記憶があるというのに、後回しにしているうちに載せそびれてしまいました。過去ファイルを探すよりはあの場所に行ってみる方が早いかな…などと、横着なのかマメなのかわからないことを考えています。

<補注> 行ってみる方が早いという、ごくワタシ的な結論でした。(2016年6月3日

過去のきょう 2014 キササゲ 2013 ナンバンギセル 2012 ナツユキカズラ 2011 オウゴンニシキ(オウゴンカズラ) 2010 キバナキョウチクトウ 2009 マルバタマノカンザシ 2008 ノシラン 2007 オオブタクサ 2006 キツネノマゴ 2005 ウラハグサ(フウチソウ) 2004 フジ

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9月12日(土) ミソナオシ

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なんでも試してみたいタチのくせをして、この木(草のように横に広がっても小低木=後方に茶色の枝あり)の効能を実証するのはあきらめ気味です。
名前のとおり、悪くなった味噌にこの木の茎・葉を入れると、その味が回復するという効能は知っても、小さな袋単位で味噌を買ういまの生活では、味噌を悪くすること自体、かなりむずかしい話です。もちろん、助手1号の協力も得られそうにありません。
ただ、大学の先生(徳島大・柏田教授)が実験でこれを実証したそうで、この木の茎・葉に特有のフラボノイドが酵母の白カビ化を抑制するのだそうです。
そう聞いてつくづく不思議なのは昔の人の知恵です。どうしてこの木で味噌を直そうと思いついたのか、いったいどのくらいの草木を試してみたのか、どんな人がそれを発見したのか、疑問は膨らむばかりです。今度はその辺を研究してくださる大学の先生が現れることを祈っておきましょう。

<補注> 花の形に注目してみました。(2018年9月14日

過去のきょう 2014 ハンゲショウ 2013 モクレイシ 2012 カナムグラ 2011 クルクマ 2010 タコノアシ 2009 シュウカイドウ 2008 マルバルコウ 2007 キツリフネ 2006 ツユクサ 2005 ハギ 2004 ヒガンバナ

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9月11日(金) メリケンムグラ

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池のほとりで一休みしたら、足下に白い花を見つけました。葉や茎を見るとチヂミザサ風の作りで、ただ毛深い茎や肉厚な葉はツユクサ類にも見えます。
ただし、どちらの仲間にもこんな4裂した白い花はつかないので、まったく別のものだろうということだけはわかります。帰宅して調べるまでは謎の植物ですから、とりあえずいろいろな写真を撮ってみました。
仲間を見いだせなかったのも道理で、所属グループはアカネ科オオフタバムグラ属という未知のものでした。半世紀ほど前に岡山で初めて見つかった外来植物で、図鑑的には西日本に分布とあるものが関東にも広がっていました
同属のオオフタバムグラ(花は紫色)とともに、水辺や田んぼに増えすぎて、やや危険視されているそうです。とは言いながら、はるか昔に到来して、いまは在来種っぽい顔をしてのさばっている先輩諸氏が多いなかで、新人くんだけをイビるというのもいかがなものか…と思わないでもありません。

過去のきょう 2014 ナナコバナ 2013 ミズタマソウ 2012 ウラジロガシ 2011 カジカエデ(オニモミジ) 2010 カラムシ 2009 シオン 2008 ドイツトウヒ 2007 オオカメノキ(ムシカリ) 2006 イボクサ 2005 ダールベルグデージー 2004 ニラ

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9月10日(木) ギンコウボク

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この木の名前をギンコウボクと知って銀行専用の木だろうかと思うのは、お金に縁のない生活の反作用に過ぎません。コウボクは厚朴、つまり葉の厚いホオノキという意味でした。実際、分類的にはホオノキと同じモクレン科です。
さらにはオガタマノキ属であり、そう言われてみると、花がオガタマノキのそれに似て見えてくるのは我ながら情けないところです。
さて、名前的に解釈を残したギンは銀行の銀ではなく銀色の銀でした。見たとおり、この花が白いことによります。ということは、銀があれば金があるわけで、この木は金厚朴を母種としたハイブリッドでした。
この金銀二種はどちらも中国南部の生まれで、国内でおいそれと見かけるものではありません(写真は温室で撮影)。銀の次は金を狙います…などと、まるでオリンピックの選手のような気分です。

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9月9日(水) ノコギリソウとセイヨウノコギリソウ

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ノコギリソウもワッカ原生花園で写したかったものの一つです。いままでよそで「あった!」と思ってもそれらはみんなセイヨウノコギリソウで、自分はこれまで在来のノコギリソウを見たことがありませんでした。
ただ、原生花園でも、花が本来のそっけない白で、葉が間違いなくノコギリソウというのは少数派でした。花色が薄いピンクであることは品種的に問題なくても、葉の切れ込みが2~3回羽状に見えるものが多く、混じり合いを心配しました。
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そんななかで、これぞシンプルな鋸状(↑)というのを見つけました。
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そしてこちらがセイヨウノコギリソウです(網走市内で撮影)。写真右下に在来ノコギリソウのピンクバージョン(原生花園でも多数派)を嵌め込みました。セイヨウの花色がきつく、一つひとつの花が小型であることがわかります。
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さらに、両種を見分ける決め手が葉の切れ込みです。いかにも鋸という在来のノコギリソウのシンプルな鋸歯に比べ、切れ込みが複雑すぎて、これでは鋸ではなくて鑢(やすり)かなあと思えてきました。

<補注> ノコギリソウの仲間として、ほかにオオバナノコギリソウキバナノコギリソウがあります。(2016年8月18日)

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追加編 : 知床の植物

今回の知床の旅では、短い滞在と少ない撮影時間にもかかわらず、たくさんの珍しい植物に出会いました。それらを一つひとつ掲載していると季節が変わってしまうので、ここに一挙にまとめて載せておきます。
Namikisou
<ナミキソウ> 並木さんの草ではなくて、波が来るように見えるという名前です。海岸の砂地に、青紫の小波が並んでいました。
Ezooguruma
<エゾオグルマ> 湖面を背景に、やたら丈夫そうな茎や葉が花よりも印象的でした。ふつうのオグルマとはまるで似ていなくて、分類的にはキオンと同属になります。
Murasakibenkeisou
<ムラサキベンケイソウ> 葉~茎~蕾~花と連なる紫のグラデーションが渋くて、ふつうのベンケイソウとはずいぶん違うムードです。オホーツクの海面を背景にすればもっと映えたでしょうに、うまい構図に恵まれませんでした。
Verbascum_thapsus
<ビロードモウズイカ> ビロードモウズイカの花はちゃんと開かないと思っていたら、こんなにパッカリと開いていました。気候のせいか、撮影時間(朝6時20分)のせいか、よくわかりません。
Kawaramatuba
<カワラマツバ> 河原ならぬ海岸(砂地)に咲いていました。あまり湿り気のない山の荒れ地に育つこともあり、細身のわりには丈夫な性質です。
Ezohuuro
<エゾフウロ> 淡いピンクの花に似合わず、萼や葉が毛深いところが特徴です。フウロ仲間の象徴である御神輿のような実がついていました。
Yanagitanpopo
<ヤナギタンポポ> タンポポと見るには背丈がありすぎます。柳と見るには葉脈が深すぎます。それでも、ほかに呼びようがないなあと考えつつ見ていたら、ヤナギタンポポでいいかと思えてきました。
Torikabuto
<エゾトリカブト> ホテルのすぐそばの小道にありました。これをいきなり食べる人はいないとは思っても、「きれいね」とか摘む人がいないか、心配になります。
切れ込んだ葉がやや太く、ふつうのトリカブトかもしれないと迷いつつ、切れ込みや葉先の鋭さ、および知床で見たという状況証拠でエゾトリカブトとしておきます。
150909turiganeninjin
<ツリガネニンジン> 野原一面に紫の風鈴が揺れていて、こんなにビッシリと群生しているツリガネニンジンを初めて見ました。その数が多いだけでなく、一本一本がガッシリと丈夫です。茎が細いわりに背が高くて、倒れやすい草だと思っていたのに、こんなに頑強な姿を見て、イメージがグッと変わりました。

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9月8日(火) イチイ

150908itii北国の人々がこの木をオンコと呼んで親しむことは、キミノオンコを載せたときに触れました。写真の木は実が赤いふつうのオンコ(イチイ)であって、サロマ湖のほとり、常呂町の民家の庭先にありました。
その「ふつう」をつい再掲するのは、豊かな稔りに引かれたとは言え、もっと強い理由は「高さ」です。いままで見ていたのはせいぜい2mほどの背丈だったのに、この木はその倍はありました。北の大地はなんでも大型です。
などと簡単にまとめようとしたら、図鑑的なイチイの最大樹高は20mでした。いままでこのことを知らずにうろついた森で、ひょっとしたら迂闊にもモミと思って見過ごしてしまったイチイの大木があったかもしれません。
20mのイチイの雌株が上から下まで赤い実で彩られた景色…また新たな捜し物ができてしまいました。

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9月7日(月) アッケシソウ

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ウンランの花盛りに当たったのに劣らず、アッケシソウが色づき始めていたのも、今回の旅の大きな収穫でした。これが緑色だったらなにがなにやらの写真でしょうに、こうして汽水湖の岸が赤く染まるのはなかなか異次元風の光景です。
150907akkesisou2
そのアッケシソウは、地元ではサンゴ草と呼ばれていました。たしかに、葉も花もないこの姿からサンゴを思うのは尋常ではあっても、本物を間近に見た感覚から言えば、大型ミミズの大群が一斉に背伸びしているイメージでした。

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番外編 : 芝ざくら滝上公園

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積年の夢が半欠け状態でかないました。シバザクラと言えば藻琴というのは、10年前の記事で触れていて、機会があればぜひ!と思っていました。
その藻琴は広さが10ha、それより1haだけ狭いのが今回訪れた滝上(たきのうえ)であって、無念にも移動ルートの関係上、訪問はこちらになりました。
当然ながら芝桜祭りはとうに終わっていて、地元で聞いても「花はひとっつもないよ」と膠(にべ)もない答えが返ってくるだけでした。ところがどっこい、なんでもやってみるもの・行ってみるものです。山腹がチラホラとピンクです。
150907sibazakura2
シバザクラが強い性質であることは知っていたものの、それは耐寒性という方向での強さでした。いかに北海道とは言え、暑い夏を乗り越え、この時期にこれだけ花を咲かせているとは思いもしませんでした。
目的地も少々ズレたし、訪問時期は大ズレだったものの、日本有数の芝桜山の雄大さを混雑一切なしで実感できて、最高にスッキリした思いです。

<補注> じつは滝上町にはサクラバラの名所もあって、もし訪問が6月であればシバザクラと両方を楽しめたかもしれませんでした。ただ、こうも時期が違っては残念な気持ちさえ起きず、次の貯金に励むしかありません。

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9月6日(日) エゾノコリンゴ

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これもきのうと同じワッカ原生花園での一枚です。坂(砂州なのに、けっこうアップダウンあり)の途中の両側で真っ赤な実がたくさん揺れていました。ズミだと思ったものの、念のためネイチャーセンターの人に確認して正解を得ました。
「蝦夷」の冠はついていても、分布は本州中部以北(このパターンのエゾ○○は少なくない)なので、見た目がよく似ていてテリトリーが全国区のズミとはかなり間違いやすい木のようです。
実の味はとびきりの酸っぱさでした。ただ、これは同じ環境のズミと比べないと判定の材料にはならないでしょう。その実をプラプラさせている柄の長さが一つの見分けポイントで、エゾノコリンゴの方が長い(ズミ=2~2.5cm、エゾノコリンゴ=2~5cm)のだそうです。写真のものはおおむね4cm前後はありました。
ほかには葉に違いがあり、中裂する場合があるズミに対し、エゾノコリンゴの葉は裂けることがないそうです。そこを意識しないままのざっと見であっても、たしかに変な形の葉は見あたりませんでした。
また、若葉が二つ折れで出て来るズミに対し、エゾノコリンゴは巻いて出て来るとか、雄シベが長くて派手なズミVS短くて花の奥で控えめなエゾノコリンゴとか、いまの季節ではわからない見分けポイントもあるようです。
ということは、次は春先に北の旅を企む必要が出てきました。このごろさっぱり増えていかない500円玉貯金に力を入れなくてはなりません。

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番外編 : 知床の動物

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知床はさすがに野生動物の宝庫でした。キタキツネは至るところに我が物顔で現れるし、エゾシカも「奈良公園じゃあるまいし」と笑ってしまうほどでした。
ただ、さすがにヒグマは易々とは人前に出てきません。ところが、早朝にドライブしていたら、歩道に黒い塊を見つけました。ムクムク動くそれは、まさしくヒグマでした。後ろ姿を見つけ、慎重に追い抜き、こわごわと窓を開けて撮った一枚です。
まったく動じることなく歩みを続けていたので、車や人間は無視しているのだと思ったのに、写した顔をよく見ると、目はしっかりとこちらを睨んでいます。ブルブル…。
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そんな、生の遭遇ができなくても、かなりヒグマを見られる確率の高いのが知床クルージングです。泳ぎが速いヒグマが飛び込んで来たって絶対安全な距離です。
と言うか、ヒグマを近くで見るため、岸に寄れる小さなクルーザーを選んだのに、実際はそれでもちょっと遠すぎました。なんと10頭もまとめて見たものの、道路での出会いがなくこれだけだったら、ちょっと不満が残ったことでしょう。
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次なる大物はエゾシカの牡です。牝はあちこちでたくさん見てかわいいと思ったけれど、これだけのツノを持つ雄が道路を渡っていると、ヒグマに劣らず恐怖を感じます。
この牡鹿も熊と同じで、生だとこちらをまったく無視していると思ったのに、撮った写真で見ると、目はしっかりとこちらをチェックしていました。油断は禁物です。
150906ezosika2
そしてこちらが牝です。こうして道路から見つけやすい笹藪に佇んでいることもあれば、もっと見つけにくい木々の奥で、ピーピーと声をあげながら、ひこばえの若葉をはんでいるお嬢さん、あるいはお母さんと一緒のバンビちゃんなどがいました。
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さらにこれはとっても悪い顔をしたキタキツネです。ふつうはもっと無表情で、道路や草地に寝転がったりトコトコ歩いたりしているくせに、獲物を盗られまいというのか、十分にこちらを威嚇する目つきでした。
あらためて思うのは、ここは彼らの土地なのだということです。立派な道路ができ、お気楽に観光はできても、その道路に横たわるキタキツネ、飛び跳ねて横断するエゾシカがいます(実際に目の前を通り過ぎました)。
世界遺産になったとて、これらの危険を顧みない暴走車もいれば、ゴミを捨てて去る不心得者がいたのも事実です。「獣に劣る」とはこのことで、慎ましやかに彼らの居住地を訪問する心は忘れたくないものです。
Tantyouduru
オマケでタンチョウヅルです。雪原のなかで見るものとばかり思っていたので、9月初旬に畑で餌をついばむ姿に我が目を疑いました。
調べたらタンチョウヅルは留鳥でした。ただ、北海道に生息するのは800羽ほどだそうで、5~6,000頭はいるらしいヒグマよりはずっと稀少種です。走る車から偶然に見つけたのは幸運だったと言えるでしょう。

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9月5日(土) ウンラン

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夢の園などと安直な言葉は使いたくないとは思いながら、ここはそうしか言いようのない場所でした。サロマ湖をオホーツクの海と隔てるのは細い(と言っても幅200~700m)砂州で、それが長さ20kmにわたって花園になっているのです。
そこをできるだけ効率的に見て回ろうと借りた自転車は、走り出して10秒で足手まといのものになりました。うわ、憧れのウンランが足下を埋めています。
マツバウンランのことを調べていて、「そもそもウンランってなに?」と思ったのがこの草への憧れの始まりでした。気にしていると、ツタバウンランとかムラサキウンランとか、ウンランを本家とする名前があることに気づきます。
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そのウンラン(海蘭)は、海岸の砂の上にポコリ・ポコリと群落を作っていたし、なかにはこうしてハマナスとツーショット状態のものもありました。別にほかのものに絡みつく生態ではないようなのに、ここのハマナスが砂地に低く這うので、こういうかわいい競演が実現しているようです。
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うまい具合に最高の時期にあたりました。花には飛び出した距があって、たしかに蘭とも見えるし、オホーツクで出会ったということもあって、自分的にはクリオネを連想してしまいました。小さな花のわりに、実がずいぶん立派です。
どれだけ潮風が吹きすさんでも、分厚い流氷が押し寄せても、この小さな生命体はここまで命をつないできたのです。唐突にも「一所懸命」などという陳腐な言葉がこみ上げてきて、視界が少しだけ滲んだのでした。

過去のきょう 2014 アベマキ 2013 モミジガサ 2012 ランタナ 2011 シマトネリコ 2010 ツリガネニンジン 2009 フジカンゾウ 2008 ムカゴイラクサ 2007 タムラソウ 2006 ナンバンギセル 2005 ヒメマツバボタン 2004 モクレン

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番外編 : ウトロの夕景

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男鹿で吠えていたはずのゴジラが、知床・ウトロで澄ました顔をしていました。
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そのゴジラから少し海側にそびえ立つオロンコ岩に登りました。この岩の頂上は夕陽を眺める絶好ポイントであり、訪れた時間もそれにピッタリだったのに、津軽や男鹿では自慢だったはた衛門の運はついに尽き、この日は空振りでした。
それでも、道路からは見上げる高さ(たぶん14~15m)だったゴジラをはるか眼下に見下ろす(オロンコ岩は高さ60m)のは気分のいいものです。さらに、急だと評判の236段の階段を、夕闇のなかで一気に登り切り、どんなもんだいと絶好調です。宿に帰ってからのビールもことのほかの旨さでした。

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9月4日(金) マテバシイ

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マテバシイの大きなドングリが、ほぼ所定の大きさに膨らんできました。この表皮がいい具合に色づき、食べごろになるまで、あと2カ月足らずです。
と、つい物欲しげな目でマテバシイを眺めながらも、きょうの本当の見どころは、写真中央やや右手に立っている雌花の軸です。これが今年の初夏に受精したドングリの赤ちゃんたちで、いま大きな顔をしているドングリ(2年熟成型)たちはすでに1年3カ月ほどを生き延びてきたタフガイ軍団なのです。
その2年目の軸を見ても、未熟なままで生長を終えてしまったドングリ(の元)がたくさん残っています。つい「みんなそろって大きくなれよ」と祈りたくはなっても、それでは本体の生命を脅かすことになります。妙な感慨を持って眺められても、当のドングリ(の元)たちには面映ゆいだけのことでしょう。

過去のきょう 2014 トクサ 2013 ムベ 2012 コンテリクラマゴケ 2011 ヒャクニチソウ(矮性) 2010 イチビ 2009 オオリキュウバイ 2008 アズマカモメヅル 2007 クロホウシ 2006 イトススキ 2005 アメリカノウゼンカズラ 2004 フサケイトウ

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9月3日(木) レモングラス

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あ、これがあのトムヤムクンに入れる「あれ」なんだぁ…と気づいたのは名標板のおかげで、もしそれがなければ、「穂も出ていないし、色の悪いセイバンモロコシだなぁ」くらいで通り過ぎていたことでしょう。
折れていた葉をちぎってみたら、たしかにレモンを思わせる香りがしました。たぶん虫の食害から身を守るために獲得した形質でしょうに、そのために人間に刈り取られてしまうのだから、ずいぶんと皮肉なことです。
あのオガルカヤと近縁(イネ科オガルカヤ属)であり、当然に同じような小穂をつけるはずでも、日本では咲きにくいと言います。冬越しもしにくいようで、今回撮影したものがこれからどうなるのか、ちょっと皮肉な見方をしておくつもりです。

過去のきょう 2014 オオモクゲンジ 2013 ダイコンソウ 2012 シマトネリコ 2011 ヘラノキ 2010 トレニア(ハナウリクサ) 2009 オオマルバノホロシ 2008 メボウキ 2007 ゲンノショウコ 2006 サワギキョウ 2005 ガガイモ 2004 ラッカセイ

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9月2日(水) ウリハダカエデ

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4日前、ホソエカエデの雌株に会えなかったことを嘆いたばかりだったので、もしかしてこれが!と、かなり心ときめきました。長くぶら下がった翼果は、ホソエカエデのそれにかなり近く見えるし、写真を横に走る太枝の樹皮は瓜の皮状で、この点もホソエカエデである条件を満たしています。
しかし、いかんせん葉柄にさっぱり赤みが見えません。なんと言っても、先日の記事でそこを一番の特徴にあげたのですから、この木がホソエカエデである可能性はまったくゼロということになります。
ではこれは?と言えば、こんな瓜肌の樹皮を持つカエデには、ホソエカエデのほかにウリカエデとウリハダカエデがあるわけです。その一つ、ウリカエデの翼果はもっと房が短く、葉型も割れません。したがって、残るウリハダカエデがこの木の正体となります。5月には雌花を写していて、ようやく花と実がつながりました。

過去のきょう 2014 キツネノマゴ 2013 ヤマボウシ 2012 カナムグラ 2011 ハナトラノオ(カクトラノオ) 2010 シロネ 2009 ツルガシワ 2008 ミズカンナ 2007 ヒメシロネ 2006 イヌタデ 2005 ハス 2004 ピンクノウゼンカズラ

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9月1日(火) ミズキンバイ

150901mizukinbai
この写真の主役は、吸蜜するチャバネセセリでもなければ、その蜜源の花でもなく、まして花びらが去ったあとの萼でもありません。ピントはつい花にあててはいても、写したかったのは、水面を縦横に走るシュート(匍匐枝)です。
ずいぶん前にこのミズキンバイを載せたときは、「せせらぎのなか」で見つけたことを言葉だけで逃げていました。なので、今回はその生育環境を証明する意味で、水面を写し込むのが撮影の狙いでした。
水面に映る光の帯など入れ込んで悦に入っていたら、ふと気づいたのが上記の匍匐枝でした。土地が攪乱され、この匍匐枝が千切れると、そこからまた殖えるし、莢ごと落ちた種子は土に埋もれて何年後かに発芽するそうです。
儚く一日で散る花びらのイメージから、虚弱体質のお嬢様タイプかと思ったのはとんでもない早トチリというか理解不足でした。

過去のきょう 2014 ムクゲ 2013 シュウブンソウ 2012 ヤブデマリ 2011 ハリギリ 2010 トウワタ(アスクレピアス) 2009 キバナアキギリ 2008 ケンポナシ 2007 アゲラタム 2006 ヘクソカズラ 2005 センニンソウ 2004 マツムシソウ

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