9月5日(土) ウンラン
夢の園などと安直な言葉は使いたくないとは思いながら、ここはそうしか言いようのない場所でした。サロマ湖をオホーツクの海と隔てるのは細い(と言っても幅200~700m)砂州で、それが長さ20kmにわたって花園になっているのです。
そこをできるだけ効率的に見て回ろうと借りた自転車は、走り出して10秒で足手まといのものになりました。うわ、憧れのウンランが足下を埋めています。
マツバウンランのことを調べていて、「そもそもウンランってなに?」と思ったのがこの草への憧れの始まりでした。気にしていると、ツタバウンランとかムラサキウンランとか、ウンランを名乗る草があることに気づきます。
そのウンラン(海蘭)は、海岸の砂の上にポコリ・ポコリと群落を作っていたし、なかにはこうしてハマナスとツーショット状態のものもありました。別にほかのものに絡みつく生態ではないようなのに、ここのハマナスが砂地に低く這うので、こういうかわいい競演が実現しているようです。
うまい具合に最高の時期にあたりました。花には飛び出した距があって、たしかに蘭とも見えるし、オホーツクで出会ったということもあって、自分的にはクリオネを連想してしまいました。小さな花のわりに、実がずいぶん立派です。
どれだけ潮風が吹きすさんでも、分厚い流氷が押し寄せても、この小さな生命体はここまで命をつないできたのです。唐突にも「一所懸命」などという陳腐な言葉がこみ上げてきて、視界が少しだけ滲んだのでした。
そこをできるだけ効率的に見て回ろうと借りた自転車は、走り出して10秒で足手まといのものになりました。うわ、憧れのウンランが足下を埋めています。
マツバウンランのことを調べていて、「そもそもウンランってなに?」と思ったのがこの草への憧れの始まりでした。気にしていると、ツタバウンランとかムラサキウンランとか、ウンランを名乗る草があることに気づきます。
そのウンラン(海蘭)は、海岸の砂の上にポコリ・ポコリと群落を作っていたし、なかにはこうしてハマナスとツーショット状態のものもありました。別にほかのものに絡みつく生態ではないようなのに、ここのハマナスが砂地に低く這うので、こういうかわいい競演が実現しているようです。
うまい具合に最高の時期にあたりました。花には飛び出した距があって、たしかに蘭とも見えるし、オホーツクで出会ったということもあって、自分的にはクリオネを連想してしまいました。小さな花のわりに、実がずいぶん立派です。
どれだけ潮風が吹きすさんでも、分厚い流氷が押し寄せても、この小さな生命体はここまで命をつないできたのです。唐突にも「一所懸命」などという陳腐な言葉がこみ上げてきて、視界が少しだけ滲んだのでした。
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