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6月9日(火) マツモトセンノウ

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仙翁コレクション(注)の6番目です。収録順に並べると、スイセンノウセンノウムギセンノウフシグロセンノウエンビセンノウ、そしてこれです。
印象的にはふつうのセンノウに一番近い感じながら、あれよりも花びらの切れ込みは浅く、葉や茎が紫色を帯びていて、違いは明らかです。
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名前のマツモト(松本)は、歌舞伎の松本幸四郎の家紋に由来するという解説が多くても、歌舞伎の発生が江戸初期なのに、マツモトセンノウの名は室町時代の書物にあるそうです。そもそも、件の家紋は花菱で4弁、ナデシコ科は5弁ですから、どうも幸四郎ファンが贔屓の引き倒しをしたようです。
ならばマツモトはどこからというと、中国東北部や朝鮮に分布していたこの品種を持ち込んで広めた元が信州松本だとのこと(引用:山渓・野草の名前)です。こういうことを地道に調べた人の努力を思えば、仙翁シリーズの撮影がまだまだ終わりそうにないことなど、苦労の「く」の字にも値しない遊びごとです。

<補注> ここで言う「仙翁コレクション」とは、あくまで名前が○○センノウとなっているものを集めた遊びです。分類的には、この6種だとムギセンノウだけ別属(Agrostemma=ムギセンノウ属、ほかはすべてSilene=マンテマ属)です。
なお、センノウと名のつく収録品(当ブログ)には、上記のほかにアケボノセンノウ(マンテマ属)があります。

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