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3月31日(火) スギナ

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こんなシーンを見て、親子の共演(競演?)という言葉を思い浮かべてしまうのは、あの歌(つくし誰の子…)のせいでしょう。アスナロの歌とともに、変な誤解を子供心に植え込んでしまう困った存在です。
もっとも、「♪ツクシは胞子茎、スギナは栄養茎」では歌にならないし、アスナロのこともツクシのことも、大概の人は正解を知っているようなので、偏屈爺が悲憤慷慨すべき問題ではないようです。
そんなことより、この親子共演(笑)シーンが今年はやけに早くから目立つことがきょうのテーマです。ふつうはツクシが先で、あたかもツクシがスギナに変化(生長)したように栄養茎が蔓延るので先の歌になったものでしょう。
とりたてて異常事態と騒ぐことではないにしても、春が一気に加速している証明にはなりそうです。金曜にソメイヨシノが咲いたと思ったら、きのうはハタザクラの若木もチラホラ咲き出して、急に気ぜわしくなりました。

過去のきょう 2014 ユリノキ 2013 オオムラサキ(オオムラサキツツジ) 2012 ジンチョウゲ 2011 エゾムラサキツツジ 2010 リビングストンデージー 2009 ヤブサンザシ(雌) 2008 サラサレンゲ 2007 オオシマザクラ 2006 クロモジ 2005 ヤマモモ

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3月30日(月) ニワザクラ

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この白い小さな花の陰影をうまく写すことができなくて、何年か掲載を見送っていたニワザクラです。これより少し早く咲き出すニワウメは一重ではっきりしたピンクなので写しやすいのに、名前や木のサイズ(庭というくらいで小ぶり)が似ていても、ニワザクラはなかなか手こずる被写体です。
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グイッと寄ってみると、その難儀な花びらはこんな具合です。小さなハスの花という感じで、あまり桜をイメージするものではありません。
うまく写せないばかりか、撮影タイミングもいつも早めです。あと1週間もすれば、このビシッと並んだ蕾が全開し、葉もほどよく展開しそうです。ニワウメはあちこちで見かけやすいのに、ニワザクラはレア物というのも困った点です。

<補注> 2週間後、満開&展葉状態を収録しました。(2015年4月13日

過去のきょう 2014 フリージア 2013 カミガヤツリ(パピルス) 2012 ヤエムグラ 2011 アジサイ 2010 モミジバスズカケノキ 2009 ミミガタテンナンショウ 2008 ヒサカキ 2007 ハナカイドウ 2006 ユキゲユリ(チオノドクサ・ルシリエ) 2005 ベニバナトキワマンサク

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3月29日(日) オオベニウチワ(アンスリウム・アンドレアナム)

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先日、ベニウチワを取り上げたときから気になっていたことの確認です。あまりサトイモ科らしくないベニウチワの葉に比べて、果たしてこのオオベニウチワの葉はいったいどんな形をしていたのか、ふだんのボンヤリぶりを反省しつつ…。
ああ、これはかなりサトイモです(笑)。ふーむ、葉はこんな風でしたか。これだもの、たいがいの花屋さんでは花に葉を添えてはくれないワケです。
こうしてオオベニウチワの葉を確認し、あらためてチューリップタイプのアンスリウム二つ(ラベンダー・レディーチューリップ・パープル)の写真でぼやけて写っている葉を見直し、ベニウチワの葉まで目を移してみると、だんだんに葉幅が細くなっているように思えてきました。狭い観察範囲で法則性を見つけたようなことは言えなくても、草姿がコンパクトであればエネルギーを生み出す装置も小ぶりでいいし、大きな苞を維持するには大きな(広い)葉が必要ということなのでしょう。

<補注1> ロイヤルチャンピオンというアンスリウムの代表的な園芸品種を収録するにあたり、これまで単にアンスリウムとしていたものを種小名まで表記し、さらにタイトルを和名優先に変更しました。(2020年11月23日
<補注2> アンスリウム属の多様性を知らされました。(2021年4月21日

過去のきょう 2014 ハシバミ 2013 ニワウメ 2012 クヌギ(雄花の芽) 2011 コノテガシワ(センジュ) 2010 ヒアシンス 2009 アーモンド 2008 ニシキモクレン 2007 カラシナ 2006 アマナ 2005 キブシ

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3月28日(土) フユザンショウ

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この赤い実だけ見れば、本物のサンショウと区別はつきません。しかし、落葉するサンショウに比べ、フユザンショウの葉はこうして冬を越す常緑タイプです。
二つの違いは葉だけでなく、外見の区別がつかない実にもあります。葉と同じく、フユザンショウの実は木に残ったまま、こうして冬を越してしまうのでした。
さて、前回の掲載のときは忘れてしまったその実(皮)の味をチェックです。ふーむ、マイルドです。噛むと、軽くピリッとはしても、そして口中にさわやか感がしばらく残りはしても、本物の痺れる感じとは明らかに違います。
そんなわけで、食用にはならない残念賞ではあっても、寒中に葉と実を見ていられるのですから、庭木として人気が出てもよさそうな気がします。

過去のきょう 2014 アミメグサ(ベニアミメグサ) 2013 ミスミソウ(ユキワリソウ) 2012 ヒロハアマナ 2011 アケボノアセビ 2010 メタセコイア(雌花) 2009 オランダカイウ(カラー) 2008 ミズバショウ 2007 ヘビイチゴ 2006 ハナノキ 2005 モモ

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3月27日(金) アマナとヒロハノアマナ

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先日、ヒロハノアマナのことを調べていて思わず知ったアマナの秘密です。6本の雄シベの長さがたしかに不揃いであることを、ググッと大写ししてみました。
雌シベはガッチリしたつくりなので、それが縮んで自家受粉するときに有利な仕掛けという理屈ではなさそうです。花粉媒介役の蜂が短気で、もし奥まで入らなかったときにも、長い雄シベには触れてくれるでしょ…とでも言うつもりでしょうか。
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さて、花の横顔とか花の付け根の苞とかも写したついでに、ヒロハノアマナとの比較で基本的に大事な葉の幅も再確認です。5mmはない細さです。
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そして、この場所(先日とは別)にはラッキーにヒロハもあったので、違う環境で再計測ができました。先日のものよりはおおむね1~2mm広めです。
残念ながら2cmという図鑑的な最大幅には遠かったものの、時期的にこれから生長を続ければ、1.5cmオーバーはしそうに元気な葉でした。

過去のきょう 2014 タカトオコヒガン 2013 ジャボチカバ(キブドウ) 2012 モクレイシ 2011 ユキゲユリ(チオノドクサ・ルシリエ) 2010 メタセコイア(雄花) 2009 ヤブサンザシ 2008 キブシ 2007 ミツマタ 2006 ザゼンソウ 2005 ヒュウガミズキ

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3月26日(木) ツノハシバミ

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実にツノのないふつうのハシバミの追っかけ(実ときれいな黄葉)がまだ終わっていないのに、仲間のツノハシバミの花に目移りしてしまいました。
名前どおりにツノを2本尖らせた実を撮影した記憶があるのに、掲載は忘れていた(注)ようです。したがって、ここにはこの変な花からの登場です。
一見、ハシバミの花と区別がつかなくても、その気で見ると雌花の花柱(柱頭)が長く、のびやかに広がっています。また、その雌花が雄花の直上につくものが目立つ(単独の場合もあり)こともツノハシバミの特徴のようです。

<補注> 実の姿はこちらです。(2016年8月9日

過去のきょう 2014 ヒマラヤユキノシタ 2013 フラサバソウ 2012 シュンラン 2011 ハッカクレン 2010 ハチジョウキブシ(雌花) 2009 フッキソウ 2008 キュウリグサ 2007 ダイコン 2006 シンビジウム 2005 チューリップ

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訂正編 : サルココッカ・コンフサ

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不出来な写真ではあっても、過去の惑乱を断ち切る明快な内容です。
3年前、雌雄異株ではないかとした記事は完全に間違いであり、明らかな観察不足でした。そのときとまったく同じ場所のものだというのに、今回は数本あるどの木も写真のように雌雄同株の雌雄異花でした。
サルココッカを最初に登場させたときは雌雄異花であることを観察できたのに、なぜ2回目のときに雌雄異株に見えたのか、いまとなってはまったく不思議です。
なんにせよ、とんでもない誤報をしたことは事実で、去年、あの記事にコメントをお寄せいただいた坪井さまはじめ、お読みいただいた方にはご迷惑をおかけしました。深くお詫びいたします。

<追録> 上の写真はあまりに状態が悲惨でした。今度の写真なら、葉腋1カ所から雌花と雄花の両方が出ているのがわかります。(撮影:2022年2月25日)
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3月25日(水) マツバラン

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立派(?)な準絶滅危惧種だというのに、いつのころからか、ウチの常緑山法師の鉢にニョキニョキと生え出していたものです。先日、そのヤマボウシを植え替えるにあたり、居候状態から独立した新居に移してあげました。
「根も葉もない」というと嘘の形容になるわけでも、このマツバランには本当に根も葉もないのです。シダ類なので、もちろん花も咲きません。つまり茎だけの植物で、写真のこの姿がマツバランのすべて(注)ということになります。
もちろん、生長はしているわけで、写真右手奥のものが最初に出た株です。正確ではなくても、たぶん4~5年は経過しています。どこからか飛んできた胞子が、ヤマボウシの鉢の環境を気に入って住み着いたわけです。
昔から園芸的に栽培され、自然品は乱獲の憂き目にもあったようです。つまり、とても貴重な逸品が労せずしてウチのコレクションになったわけで、これは大事に育て上げてやらねばと、少しばかり重責を担ったような気になっています。

<補注> これが「マツバランのすべて」という表現は間違いであって、このシダはけっこう派手に胞子嚢をつけるのでした。そして、我が家に到来した上の写真のマツバランは、いま現在、影も形もありません・涙。(2019年2月22日

過去のきょう 2014 ウグイスカグラ 2013 オトコヨウゾメ 2012 カワヅザクラ 2011 フチベニベンケイ(カネノナルキ) 2010 ハオルチア・オブツーサ(雫石) 2009 カランコエ・ラクシフロラ 2008 ハナノキ(雄花) 2007 ナツグミ 2006 シュンラン 2005 フッキソウ

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番外編 : Windows8.1が止まらない!

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疑心暗鬼で使っていたWindows8.1が、やはりと言うか、期待どおり(笑)に不具合を出してくれました。シャットダウンすると、システムは終了する(しているらしい)のに、電源が落ちないのです。具体的に言うと、画面は黒くなるくせに、電源ファン・CPUファン・ケースファンが回り続けたまま止まらないのです。
「8.1 落ちない」などと検索すると、かなりポピュラーなトラブルのようで、いろんな対処法が出てきます。なかには電源ボタンの長押しなどという原始的な手段が勧められたりして、事実、なにをやっても回復しないここ1週間くらいはその手を使ったり、コンセントを抜いたりという寂しい手を使っていました。

ところが、あるときふと、CMOSクリアをしてみようと思いついたのです。正式なCMOSクリアはマザボの電源コードを抜いたりジャンパーピンを短絡させたりするらしくても、とりあえず手軽にボタン電池(写真)だけ抜いて数分放置してみました。
あらら、ずいぶん悩んだ8.1の暴走は、これで解決してしまいました。どうやらBIOSに問題があった(8.1が悪さをした)らしいわけでも、ちゃんと止まってくれるなら、8.1のキビキビ動作は捨てきれない魅力です。ネットには、上述のSWの長押しから難度の高い技までいろいろ出ていても、灯台もと暗しというか、拍子抜けの簡単さで修復できたケースもあったことを記録しておきます。

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3月24日(火) カラミザクラ(シナミザクラ)

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滑り込みセーフで、シナミザクラ(注2)の花を写せました。背景の葉桜も同じ木であって、花房はもうわずかな枝にしか残っていませんでした。
ソメイヨシノがきょうあすにも咲こうかという頃合いなので、その蕾が膨らんできたころがシナミザクラの花どきと思えばいいようです。実桜らしく、授粉するための雄シベは長くて派手です。ただ、花びらが少し白すぎるので、「桜が咲いたなあ」という趣には欠けるような気がします。
なあに、趣なんてどうでもいい食いっ気爺はこのあとのサクランボが目当てではあっても、不思議なことにシナミザクラがたわわに実ったシーン(注1)を見たことがありません。大きな木の天辺まで人間が摘み取るとも考えられず、今年こそ悪喰の鳥たちに出し抜かれないように、早いうちからチェックしておこうと思います。

<補注1> シナミザクラが実をつけた様子を収録しました。(2015年5月17日
<補注2> あらためて確認したら、カラミザクラが標準和名でした。シナミザクラと呼んでいた自分の過去はこの記事に残したまま、タイトルを標準和名優先に変更しておきます。(2021年3月13日

過去のきょう 2014 ハナニラ 2013 コバノオランダガラシ(クレソン) 2012 ノシラン 2011 サワラ 2010 スノーフレーク 2009 ヒサカキ 2008 キクラミネウス水仙・ジャンブリー 2007 ゼンマイ 2006 カツラ(雄花) 2005 ヒアシンス

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3月23日(月) ヒロハノアマナ(ヒロハアマナ)

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本当は後ろの定規にピントをあて、「広い」とされる葉の幅を示すつもりでした。それでも念のためと思って花を主役にしたこの一枚が、結果的に役に立ちました。
なんと、牧野図鑑には「雄しべは雌しべより短くしかも長短がない」とあるのです。「長短がない」なんて、そんな当たり前のことをなぜ書くのだろうと思ったら、ふつうのアマナの雄シベは6本のうち3本が短いのだそうです。
あわてて、過去掲載の2枚の写真をチェックしたら、たしかに片側3本がほかの3本より短く見えるものがありました。さすがに大先生はよく見ています。
おっと、肝心の葉幅です。おおむね1cm強というところでした。広いものだと2cmあると言われても、今回のように「ふつう(4~6mm)」と大差ないものもあるわけで、葉の中央を走る白い筋とともに、ヒロハノアマナを見分けるときには「長さがそろった雄シベ」も忘れられない確認箇所なのでした。

<補注> このあと、改めて「ふつう」の雄シベを確認し、また、両方の葉幅を比較してみました。(2015年3月27日

過去のきょう 2014 コシノヒガン 2013 コブシ 2012 ウメ(西王母) 2011 クロッカス 2010 ハルニレ 2009 トキワイカリソウ 2008 フサアカシア 2007 セントウソウ 2006 カンスゲ 2005 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)

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3月22日(日) アマメシバ

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アマメシバ(天芽芝)という名前がマスコミを賑わしてからもう10年以上が過ぎてしまいました。なにごとも適量が大切なのに、ダイエットにいいと聞くとむやみに摂取する人がいて、そのせいでこの木がすっかり悪者にされてしまいました。
原産地(東南アジア)では茹でたり生食したりして事故はないそうで、結局は粉末サプリとか濃縮ジュースとかにする「企業努力」が健康被害をもたらしたわけです。「迷惑なことですよ」と言わんばかりに、アマメシバの枝がうな垂れていました。
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花は葉の基部に下向きにつきます。花びらに見えるのは萼であることが、横向きに写った花のつくりからわかります。垂れた枝の先方向につく花の萼は臙脂色で、これは雌花です。雄花は枝の上部(元側)につき緑色(1枚目写真で数個確認可)をしています。無念にも、高すぎて接写することができません(注3)でした。
雌花が結実すると白くて丸い実をつけるようです。臙脂色の萼との対比がユーモラスなので、次はぜひその姿(注1)をとらえたいものです。

<補注1> 丸い実は、期待どおりのかわいい姿でした。(2015年11月5日
<補注2> 同属のオオシマコバンノキを収録しました。(2024年1月2日
<補注3> アマメシバの雌花・雄花を接写できました。(2024年1月24日

過去のきょう 2014 ローダンセマム・アフリカンアイズ 2013 セツブンソウ 2012 ヤマアイ(雄花) 2011 アカシデ 2010 パンノキ 2009 ヤドリギ 2008 ミニアイリス 2007 タアツァイ 2006 コノテガシワ 2005 ダンコウバイ

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3月21日(土) ヤマネコノメソウ

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この黄色い雄シベ(葯)が見えなかった時期は、ほかの草と見分けがつかなくて見過ごしていたのではないかと一人で恥ずかしくなりました。
それほど全体の草姿はなにげなく、疎らに生える毛がいかにも雑草然としています。そもそも「ヤマ」のつかないふつうのネコノメソウが水辺を好む(ニッコウネコノメソウも)のに対し、それほど湿気のない場所でも平気で生息するようです。
まだ咲き始めで細部をとらえにくかったので、あのいかにも猫の目のような種ができるまで、あと何回か、この草には迫ってみるつもりです。

過去のきょう 2014 キブシ 2013 オトメツバキ 2012 カジイチゴ 2011 オウバイモドキ(ウンナンオウバイ) 2010 チトセラン2種(サンセベリア) 2009 クサイチゴ 2008 アネモネ 2007 チンゲンサイ 2006 アブラナ 2005 ツクシ

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3月20日(金) アカシデ

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仲間(カバノキ科クマシデ属)であるイヌシデの冬芽(と小枝の毛)がずいぶんと特徴的だったのに比べ、こちらはごく平凡な感じです。
基部に少しだけ四角っぽさがあるものの、イヌシデの冬芽のように先端まで角があるわけでなく、全体的には砲弾型に見えます。その冬芽をつけた小枝の表面も、肉眼で見る限りツルンとしていて、変哲がありません。
と、ここで終わると、まるでアカシデをコキ降ろすための記事になるわけで、この一枚の写真にもしっかり不思議は含まれていました。かつて、ほぼ同じ時期には雄花がブラブラしている姿を載せています。今回の写真はその雄花を隠して撮ったワケではなく、どの枝にもまったくその姿がなかったのです。
この木だけが寒がりで花芽のあがりが遅れているのか、それともほかのアカシデも今年はこうなのか、ちょっと注意が必要になりました。とりあえず、アカシデにはこんな晩熟(おくて)なヤツもいたという記録にしておきます。

過去のきょう 2014 熱帯スイレン 2013 バイモ 2012 フキ(ふきのとう) 2011 コノテガシワ 2010 ソシンカ 2009 クサボケ 2008 房咲き水仙・グランドモナーク 2007 カブ 2006 スズメノカタビラ 2005 ハクモクレン

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3月19日(木) ミミガタテンナンショウ

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ずいぶんとサービスのいい咲きっぷりで、正面・横顔・後ろ姿の三様に加え、蕾(?)の状態(写真右端)まで並んで披露してくれていました。
縦に走る白い筋がとてもきれいです。この筋は必ずしも出るものではなく、個体変異が大きいのだそうで、美人さんと出会えたようです。
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グッと迫ってみました。ウインナにマスタードを塗ったような中央の棒が花です。まだ時期が早くて、個々の花の具合がよくわかりません。
数年前、あと10日ほどあとに出会ったときには、今回と違って葉がきれいに展開していました。しかし、そのときは今回ほど迫れる場所に咲いてはいなかったので、今年は花を目いっぱい接写したいものです。

<補注> 実の様子を収録しました。(2019年7月30日

過去のきょう 2014 ヘンヨウボク(クロトンノキ) 2013 アメリカハナノキ(雄株) 2012 コリヤナギ 2011 オオイヌノフグリ 2010 コブシ 2009 モクレイシ 2008 ロドレイア・ヘンリー 2007 コマツナ 2006 ウグイスカグラ 2005 コブシ

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3月18日(水) シュゼンジカンザクラ

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今年は桜の冬芽が種類によってずいぶん違うことをおもしろがっていたというのに、その「研究?」がたいしてはかどらないうちに花が咲き始めてきました。
カワヅザクラカンザクラ、あるいはオオカンザクラに続いて、このシュゼンジカンザクラもかなり華やかな咲き方で、厳寒期のフユザクラジュウガツザクラがいかにも時期はずれで寂しい様子なのに比べると、春が来たことを実感させる見応えです。
ただ、このシュゼンジカンザクラは、同じ静岡出身のカワヅザクラに比べると、花が少し小さく見えるし、知名度もずっと劣る気がします。しかし物は考えようです。「小さい」「劣る」というネガティブワードをそれぞれ「繊細」「知る人ぞ知る」に置き換えると、花の値打ちがググッと増して来ると思うのです。
いやいや、まだまだ「値打ち」などとさもしい尺度を持ち出すのですから、メジロはきっと「困った爺さんだ」と笑っていたことでしょう。

過去のきょう 2014 ラショウモンカズラ 2013 ウケザキクンシラン 2012 クロッカス(クリームビューティ) 2011 フサザクラ 2010 ウグイスカグラ 2009 ユーカリ 2008 ヒメリュウキンカ 2007 ミズナ 2006 スギ 2005 バイカオウレン

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3月17日(火) ベニウチワ(アンスリウム・シェルツェリアナム)

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いわゆるアンスリウムの一種です。苞がもっと派手めで大きなものは、和名をオオベニウチワと称します。それに対し、やや小振りなこちらは単にベニウチワ(紅団扇)として区別されることを初めて知りました。
ただ、オオベニウチワもベニウチワも、呼び名としてふつうに聞くことはありません。したがって、このベニウチワを正確に表現するときは、学名でアンスリウム・シェルツェリアナム(Anthurium scherzerianum)と呼ぶ方が早いことになります。うーむ、舌を噛むのはイヤなので、ベニウチワでいくことにします。
さて真面目な話をすれば、今回もう一つ新鮮に思ったのは葉です。アンスリウム類はこれまで何度か取り上げていても、苞ばかり見て、葉を意識していませんでした。今回あらためて眺めると、決して苞の脇役ではない存在感があります。ちょっとヒトツバを思わせる風情で、サトイモ科であることが不思議に思えてきます。

<補注1> ポピュラーなオオベニウチワの葉をあらためて眺めてみたら、サトイモそのものの形でした。(2015年3月29日
<補注2> アンスリウム属の多様性を知らされました。(2021年4月21日

過去のきょう 2014 ナンテン 2013 ナギイカダ 2012 ウメ(鹿児島紅) 2011 ロニセラ・フラグランティシマ 2010 ソメイヨシノ 2009 ヤマアイ(雌花) 2008 マツバギク 2007 ソテツ 2006 アンズ 2005 トサミズキ

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3月16日(月) ホウカンボク

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賑やかな温室のなかでも、このオレンジ色の房は目立ちました。もし手が届いても両手で覆い尽くせないほど大きく、重量感があります。
房の形だけ見ると、同じように温室のスターであるドンベヤ・ワリッキーを思わせます。ただ、葉や花柄がまるで違うので、単なる他人のそら似とわかります。<注:ホウカンボク=マメ科、ドンベヤ・ワリッキー=アオギリ科>
名札でホウカンボクと知ったとき、ずいぶん可哀想な名だと思いました。ホウカンを幇間、つまり太鼓持ちのことと早とちりしたのです。どこがそんなに男芸者みたいに見えるのだろうと漢字を調べたら、ホウカンは宝冠でした(赤面!)。
マメ科なので、花後には豆がぶら下がるようです。原産地の南米では花は通年咲くそうで、温室でも花と豆のツーショットが可能かもしれません。

<補注> 同属のオオホウカンボクを収録しました。(2019年2月15日

過去のきょう 2014 イチリンソウ 2013 熱帯スイレン 2012 セツブンソウ 2011 バクチノキ 2010 タイリンミツマタ 2009 ヒュウガミズキ 2008 マメイヌツゲ 2007 キバナスズシロ 2006 キクザキイチゲ 2005 オオタチツボスミレ

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3月15日(日) アオイスミレ

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アオイスミレのおさらいというか、前回は雌シベの先の曲がり具合だけをおもしろがってしまったので、もう少し全体を見直してみました。
まずはその出現の時期で、前回掲載は4月7日だったのに、こうして3月中旬にはもう立派に花を咲かせるせっかちさんであることを知りました。
次はそのサイズです。これから見られるようになるスミレ類に比べてとてもチンマリしていて、コスミレなどといういかにも可憐な名のスミレよりも花はさらに5~6㎜小さく、葉の長さに至ってはその半分くらいしかありません。
前回の記事では文字だけだった「デコボコした感じのデコチン(距)」も、ゴツゴツと歪な感じが出るように横向きに撮ってみました。
それと、今回気づいたもう一つの特徴は、葉が巻いて出て来る(スケールの上や写真中央にあり)ことです。このスミレで初めて気づいた着眼点なので、ほかのスミレの葉にもこういうクセがあるのかを見ることが必要になりました。

過去のきょう 2014 エノキ 2013 アメリカハナノキ(雌株) 2012 カワヅザクラ 2011 カンノンチク 2010 ヒマラヤゴヨウ 2009 トサミズキ 2008 クサノオウ 2007 モミジイチゴ 2006 カタクリ 2005 ヒイラギナンテン

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3月14日(土) シダレヤナギ

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シダレヤナギの並木が芽吹きの時期を迎え、淡い緑に霞んでいました。
この1カ月後には若葉も整って花(雄花)も長くのびて開き、柳も賑やかになります。しかし、薄絹が揺れるような朦朧とした風情に「春が来たのだ」という喜びがかき立てられるせいか、心の躍り方はいまの時期の方が優ります。
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若葉の展開だけかと思って近づいてみると、雄花ももう姿を現していました。まだ苞に包まれた蕾もあるのに、露出した花にはそれが見当たりません。蕾保護の役目を終えると、苞はすぐに落ちてしまうようです。
さて、この並木は10本以上の大木が連なる立派なものだったのに、不思議なことにすべて雄株でした。ここ数年、この時期にシダレヤナギを見ると躍起になって雌雄を確認しているのに、未だ一本も雌株を見つけることができないでいます。
そこでシダレカツラが雄株しかないことを思い出し、「シダレ」とはそんな性質なのかと考えそうになったのは勇み足でした。雌株は柳絮(りゅうじょ)の時期に大量の毛を飛ばすので嫌われて、植栽品はすべて雄株なのだそうです。
たしかに、銀座の通りがあのフワフワにあふれたら困るにしても、そんな都会でもない場所に余計な統制は無用に思えます。雌をそっと一本混ぜたとか、雌雄を間違えたとか、そんなお茶目な植木屋さん、どこかにいないでしょうか。

<補注> お茶目な植木屋さんがいい仕事をしてくれていました。シダレヤナギの雌株にようやく遭遇です。(2018年3月30日

過去のきょう 2014 デンドロビウム・ユキダルマ・キング 2013 ホトケノザ 2012 カタクリ 2011 カイヅカイブキ 2010 ハルニレ 2009 オオイヌノフグリ 2008 マツバギク 2007 ウチワノキ 2006 アセビ 2005 ユキツバキ

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3月13日(金) ミチタネツケバナ

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状況証拠だけでは誤認逮捕のもとではあっても、ミチタネツケバナの場合、名前どおりに道端で見つかります。写真右下のアスファルトがキーポイントです。
ふつうのタネツケバナは、これまで登場の3回(12月2月3月)とも、近くの田の畦で写しました。湿気のある場所から離れられないタネツケバナに対し、乾燥に強いミチタネツケバナは街なかでも見かけることができます。
もう一つ大きな特徴は、ツノのように立った種(莢)です。どのケータイ会社のものか、ビルの屋上に4~5本こうやって立つアンテナがあって、あれを思い出します。
ふつうのタネツケバナの種はこうまで立たず、花茎が緩く斜めにのびてから種が立ち気味に着きます。それに対し、新しい花をガードするようにまっすぐ立つミチタネツケバナの種は、状況証拠ではなくて直接的な物的証拠になります。

過去のきょう 2014 カエデ類、ほか2種 2013 ハルサザンカ(絞笑顔) 2012 ワイヤープランツ 2011 ススキ 2010 レバノンスギ 2009 ヨシ(アシ) 2008 ヒメカンスゲ 2007 オガタマノキ 2006 ダンコウバイ 2005 シキミ

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3月12日(木) ポポー

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クマの赤ちゃんが枝によじ登っていました…みたいなポポーの冬芽です。これなら立派に変態冬芽クラブに入会可能です。いえ、もしかしたら、ニワトコやオニグルミという先輩を尻目に、センダンと会長の座を争うことができるかもしれません。
枝先の頂芽がまたクマの爪みたいで、ポポーとクマは親戚?というオバカはさておき、その尖った頂芽からは葉が展開する気配なので、残るクマの赤ちゃんは花の芽と考えられます。10年前に撮った木では、枝1本に花が1個しかついていなかったのに、今度のこの木なら結構な花盛りを見られそうで、楽しみができました。

<補注> ポポーの冬芽が羆(ひぐま)の赤ちゃんとすると、まるで白熊ベイビーみたいなのがヌルデの冬芽でした。(2019年1月28日

過去のきょう 2014 キジョラン(とアサギマダラの幼虫) 2013 アズマイチゲ 2012 セリバオウレン 2011 ムスカリ 2010 シシユズ(オニユズ) 2009 コブシ 2008 オオハナワラビ 2007 シロバナタンポポ 2006 サンシュユ 2005 オランダミミナグサ

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3月11日(水) カラクサケマン

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花の色や形はムラサキケマンに似ていても、全体の雰囲気で別物とわかります。ムラサキケマンがスックと立ち上がる感じなのに対し、カラクサケマンは茎が太くて立派なわりには、這うように横に広がっていました。
その花も、よく見れば先があまり開かず、ここが大きく開くムラサキケマンとは明確な違いがあります。葉はさらに違っていて、セリを思わせるムラサキケマンのそれに対し、カラクサケマンの葉は掌状で、ジロボウエンゴサクに近い感じです。
さて、その葉が唐草に見えるかどうかが問題で、連綿と繰り返す感じはなきにしもあらずというところでしょうか。ひょっとしたら、唐草という別名を持つウマゴヤシ(注)の葉の連なり方に似ているという意味でつけられた名かもしれません。

<補注> ウマゴヤシ(Medicago polymorpha)はまだ収録できていないので、同属のムラサキウマゴヤシ(Medicago sativa)で葉の感じを参照としておきます。

過去のきょう 2014 バンペイユ(晩白柚) 2013 ヒスイカズラ 2012 オウバイ 2011 リンドウ 2010 ハチジョウキブシ(雄花) 2009 クリスマスローズ(フォエチダス) 2008 アセビ 2007 シラー・シベリカ・アルバ 2006 ネモフィラ・ペニーブラック 2005 シバザクラ

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3月10日(火) トウカエデ

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疑惑のトウカエデの「その後」です。前の冬に、まるで落葉していないこの木を見つけ、青々とした葉のまま冬を越す落葉樹もあることを知りました。
あれから1年と1カ月、あの年の「その後」は観察できなかったものの、この冬も同じ状況で過ごした姿を確認できました。ただし、去年より1カ月遅い分、葉は確実にその数を減らしていました。つまり、この木はあのトウカエデ独特のきれいな紅黄葉をせず、葉は緑のまま少しずつ落ち、これからの芽吹き時期を迎えるようです。
この1月には、ハゼノキでも同じような具合の木を見つけました。「別にわざわざ色づかなくったって、落ちりゃいいんでしょ、落ちりゃ!」というへそ曲がりたち、なんとなく親しみを感じます。

過去のきょう 2014 ヤマルリソウ 2013 グズマニア・テレサ 2012 タネツケバナ 2011 ノハラアザミ 2010 ソラマメ 2009 啓翁桜 2008 ユリノキ 2007 ウズラバタンポポ 2006 フッキソウ 2005 ハナニラ

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3月9日(月) コゴメイヌノフグリ

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コゴメイヌノフグリと言えば小石川植物園が「産地?」であり、半世紀ほど前に欧州から持ち込んだのが最初だと言います。それがときを経れば広がるのはものの道理で、かの場所から10kmほど離れた公園で元気に育っていました。
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こちらは、ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)と競り合っている姿です。ポツポツと白い花を見つけた初めはうれしかったものの、こんな群落にいくつか出会ってしまうと、「侵略的外来種」という言葉が頭をよぎります。
海外の人が日本の不動産を買い漁っている状況に比べれば、「侵略的」問題の程度に格段の違いはあるものの、手放しでは喜べない現実です。

過去のきょう 2014 シラカシ 2013 オガタマノキ 2012 エレガンテシマ 2011 フクジュソウ 2010 ユリノキ 2009 モミジイチゴ 2008 ユキワリイチゲ 2007 ゲンカイツツジ 2006 カナメモチ 2005 オウバイモドキ(ウンナンオウバイ)

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3月8日(日) ガジュマル

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見るからに恐ろしげな出で立ちです。こんなにパワフルなので、魔除けとされたり、幸せの木と呼ばれたり、沖縄あたりでは人気があるようです。
アコウベンガルボダイジュと同じイチジク属の絞め殺し植物です。写真の木は大温室で自立して育てられていたものの、南方の自然状態では鳥の糞に入った種が宿主の頭上に着生し、そこから気根が垂れて育つと言います。
ということは、鳥に食べられるべき例のイチジク状の隠頭花序がつくはずなのに、残念ながら今回は見つけられませんでした。アコウもそうだったように、次の出会いのときにはたくさんの実(というか花?)を写したいものです。

<補注1> 沖縄に行ったら、イヤというほどガジュマルだらけで、心置きなく隠頭花序を見ることができました。(2018年6月10日
<補注2> ベンジャミンの標準和名がシダレガジュマルと知りました。(2020年2月10日
<補注3> マルバガジュマルという品種を収録しました。。(2023年2月4日

過去のきょう 2014 ハボタン(珊瑚系) 2013 スイレン 2012 マルバマンネングサ 2011 クロベ(ネズコ) 2010 メタセコイア(雄花) 2009 ハーデンベルギア 2008 オオアメリカキササゲ(ハナキササゲ) 2007 ヒイラギナンテン 2006 フキ(ふきのとう) 2005 クリスマスローズ

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3月7日(土) クンシラン(クリビア・キルタンシフロラ)

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世間でふつうに君子蘭と言えば、豪華に花を開く受け咲きタイプを指すので、きっとこの地味な咲き方をする君子蘭は「俺がホントのクンシランなのに…」とイジケていることだろうとかわいそうになります。
君子蘭の仲間(クリビア類)はいろいろ(原種で5~6種)あっても、受け咲きはミニアータという種類だけで、ほかはみな写真のようにうつむき、しかも花はあまり開かないタイプなのです。日本にもたらされたとき、そのうつむきタイプを「クンシラン」としたので、ミニアータ種のことは正確にウケザキクンシランと呼び分けなくてはなりません。
さらに面倒なのは、うつむきタイプのなかでノビリス種をクンシランとしたらしいのに、そこにはどうもキルタンシフロラ種との混同があったようなのです。二つは葉で見分けるそうで、両方を比べて見ないことには門外漢には立ち入り不能(注)です。
そんなわけで、きょうのところは本当のクンシランは「こんな感じで慎ましやかに咲くのです」という「とりあえずレポート」にしておきます。

<補注> ようやく調べがついて、上に掲載の写真はキルタンシフロラ(類)らしいと判明しました。そこで、タイトルをそのように修正しておきます。(2020年2月27日

過去のきょう 2014 シラカシ 2013 オクナ・キルキー(ミッキーマウスノキ) 2012 ヒメサザンカ・エリナ 2011 マンサク 2010 ジャノメエリカ 2009 キルタンサス 2008 バショウ 2007 エリカ・コロランス・ホワイトデライト 2006 クロッカス 2005 セツブンソウ

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3月6日(金) シロバナオオベニゴウカン

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白ですけど、じつは紅です…というややこしい名前でも、悪いのはこの木ではなく、こんな自己矛盾の和名をつけた人でしょう。しかし、オオベニゴウカンの園芸種として固定したものなので、こう呼ぶしかないかと同情してしまいます。
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雄シベの塊がほぼ球形に見えはしても、蕾を見ればわかるように下方向120度ほどは隙間になっています。午後2時半ごろの撮影で、雄シベが開きかけている蕾を見つけました。ネムノキも同じころに開くことを思い出します。
あのネムノキのときは接写ができて雌シベがよく判別できたのに、このシロバナオオベニゴウカンは背が高過ぎました。望遠を使ったので不鮮明だし、雄シベと雌シベがともに白いらしく、雌シベの存在がまったくわかりません。
ただ、花のあとには豆果をつける(注2)そうなので、このホワイトパウダーパフ(英名)のなかに雌シベが隠れているのは間違いないようです。<温室撮影>

<補注1> 6年後、同じ木が豪華な開花を見せました。(2021年1月14日
<補注2> 豆果を見つけました。(2022年5月3日

過去のきょう 2014 ムルチコーレ(コレオステフス・ミニコス、クリサンセマム・ムルチコーレ) 2013 ウラムラサキ(ストロビランテス・ディエリアナ) 2012 ガーデンシクラメン 2011 ヤマコウバシ 2010 キンギョバツバキ 2009 サヤエンドウ 2008 テンリンジガッコウ(椿) 2007 ネモフィラ・インシグニス 2006 ショウジョウバカマ 2005 ヨモギ

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3月5日(木) ハコネシダ

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ホウライシダのところで話に出たハコネシダです。ホウライシダと同じく、適湿の自然環境なら冬も元気に乗り越える丈夫な性質です。
こんなにタフなシダを消滅させてしまったなんて、恥ずかしくて誰にも言えないと涙ぐんでいたら、なんとWikiの解説の最後に「栽培は難しい」とありました。ホッ!
それと、枯らす前から気になっていたハコネです。かつてハコネウツギを調べたとき、「箱根には自生しない」という記述に出会い、えらく肩透かしを食ったのです。以来、「箱根」には警戒心を抱くようになったわけでも、このシダについては杞憂でした。
江戸中期に箱根山で採集・報告されたのが名前の由来だそう(Wiki)で、こちらもまたホッ!です。ただ、その調査をしたのはドイツのお方だというのがややがっかりです。元禄のころって、日本人はみんな吉原で浮かれていて、山に登って草を探すなんて地味なことは誰もしなかったのでしょうか(笑)。

過去のきょう 2014 ナツミカン(ナツダイダイ、ナツカン) 2013 ウバメガシ 2012 センダン 2011 ウメ(黄梅) 2010 サンシュユ 2009 タチカンツバキ 2008 シュロ(ワジュロ) 2007 ミツバツツジ 2006 オウバイ 2005 ネコヤナギ

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3月4日(水) オオカンザクラ

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埼玉・安行と言えば植木の一大生産地で、この桜はそこの生まれです。そのため、安行寒桜または安行桜、あるいは安行寒緋という異称を持ちます。寒緋桜大島桜を交配したものという考えがメジャーでありながら、異説もあるようです。
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そんな「出生の秘密」など脇におけば、ベビーピンクの花がうつむいて咲く様子はとてもほのぼのしています。名前どおり、寒桜より花が少し大きめです。
その寒桜は先月第2週にはほころび、翌週にはいい咲き具合でした。それに比べ、こちらはおよそ2週遅れての開花です。
文字どおり三寒四温の日々が続き、その波ごとに違う桜が花開いてくれます。さて、今年のハタザクラはどんな咲き具合かと心待ちする日々です。

<補注> 大寒桜はこれまですでに二度(2009年2012年)掲載してはいても、両方の記事には不十分なところや誤解がありました。それらの補足・訂正という意味で三度目の登場をさせました。

過去のきょう 2014 トウロウソウ(セイロンベンケイ、ハカラメ) 2013 セツブンソウ 2012 ナズナ 2011 ウメ(月影枝垂) 2010 センダン 2009 スノードロップ 2008 イチョウ 2007 ヒメカンアオイ 2006 タギョウショウ 2005 スノードロップ

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3月3日(火) ヒメキンセンカ(ホンキンセンカ、フユシラズ)

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野道でこうしてシブトく咲いているのを見つけ、過去2回の掲載ではフユシラズという俗称で取り上げました。最初、この名前をどうやって知ったものか、もうすっかり忘れてしまっても、たまたま見つけたその名前を正式なものと思い込んでいました。
ところが、野生種や園芸種も含め、これら小輪のキンセンカ( Calendula arvensis )はヒメキンセンカ(またはホンキンセンカ)が本来の呼び方と、今回知りました。過去記事のタイトルや索引は、10年ぶりに訂正することにします。
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道端で咲いていた1枚目写真と比べると、こちら(↑)は花壇に植えられていて、かなり立派に見えます。しかし、両方とも後方に立てたスケールでわかるとおり、花の直径は1.5cm程度、草丈が10cmほどと、ごくかわいいサイズです。
また、株の立派さが違うので別物には見えても、茎や葉が毛深く、互生の葉が茎を抱くなどのヒメキンセンカの特徴はどちらも一緒です。

<補注> ヒメではないキンセンカはこちらです。

過去のきょう 2014 ニトベカズラ(アサヒカズラ) 2013 ミッキーマウスノキ(オクナ・セルラタ) 2012 ウメ(白梅) 2011 シナマンサク 2010 ゴールデンクラッカー 2009 オオカンザクラ 2008 ボクハン 2007 ヒトツバ 2006 オオバイノモトソウ 2005 八重カンヒザクラ

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3月2日(月) ナリヒラヒイラギナンテン

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葉が少し赤くなっているのは霜焼けかしれなくても、季節が良くなれば葉は深い緑を輝かせます。脛(すね)丈ほどにこんもりとまとまる(注1)ので、白い塀の裾に並べると、とてもお洒落な邸宅の風情が出ます。
似た仲間にホソバヒイラギナンテンがあって、あれよりもこちらはさらに葉がスマートで鋸歯もほとんど目立ちません。どうかすると、テーブルヤシが大きくなったものかと思えるほどで、その優しさを業平と表現したのでしょう。
ただ、ナリヒラヒイラギナンテンと呼ぶのは舌を噛むこともあるからか、旧属名のマホニア(Mahonia)で呼ぶことがメジャーです。しかし、ほかにもヒイラギナンテンを母種にした交雑種があって、業界ではそれらもみなマホニアと称するようなので、この種を特定するときは滑舌の練習と覚悟すべきです。

<補注1> 冬の入口で葉焼けはせず、花と実をつけている様子を載せました。
なお、その株は腰丈の高さがあったので、上の「脛(すね)丈ほど」は訂正します。(2018年12月15日
<補注2> 霜焼け程度ではなく、本格的に紅葉したナリヒラヒイラギナンテンを見ました。(2022年2月20日

過去のきょう 2014 ハボタン(高性種) 2013 ギシギシ 2012 オランダミミナグサ 2011 セイバンモロコシ 2010 ヒース・バンクシア 2009 クロチク 2008 ケンポナシ 2007 ラナンキュラス 2006 ヤマノイモ 2005 ギンヨウアカシア

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3月1日(日) ベニモンヨウショウ

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地面を覆うこの彩りの葉は、一見するとフィットニア(ベニアミメグサ)を思わせます。しかし、その大きさがまるで違っています。あちら(フィットニア)は、脇に置いた磁気カードのなかに2~3枚が入ってしまうミニサイズなのに、こちらは1枚の葉のなかにカードが2枚入ってしまいそうに大きいのです。
そして、ベニモンヨウショウ(紅紋様蕉)は紅い紋様がスッキリ単純で、太い葉柄と併せて、いかにも小さなバショウ(芭蕉)を地面に敷き詰めた感じです。
薄紫の小さな花をつける(注)らしいのに、撮影のときは一つも見つかりませんでした。失礼ながら、特に執着すべき見栄えのする花でもないくせに、撮れないとなると悔しさが募ります。こういうのをコレクター気質というのでしょう。

<補注> 花の姿を収録しました。(2021年8月31日

過去のきょう 2014 カンツバキ 2013 カワヤナギ 2012 ネコヤナギ 2011 ヒガンバナ 2010 シラヌヒ 2009 フチベニベンケイ(カネノナルキ) 2008 カリン 2007 アリアケスミレ 2006 リキュウバイ 2005 フキ(ふきのとう)

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