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12月31日(水) カラスノゴマ

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今年もなんとか最終日まで来てドッコラショ…と思ったら、なにか変です。去年の大晦日はフッキソウ(木本)だったのに、きのうは草でした。2年続けて大トリが木ということになってしまいます。365日を草・木・草・木とつないで来たはずですから、これはどこか途中で草・草とか木・木とか、ドジを踏んだに違いありません。
探したら、犯人はナナコバナ(9月30日)でした。蔓性「木本」である前日のコウモリカズラを、うっかり草と勘違いしたようです。まだ珍しいナナコバナに思わぬ再会ができて、早く載せたい焦りもドジを後押しした気配が濃厚です。
まったく、年の締めの日が締まらないことおびただしいとは言え、ミスを引きずったまま新年に入るのも冴えない話です。
というわけで、カラスノゴマにはとんだピンチヒッターの押しつけです。しかし、いままで出会ったものと違い、こんな大きな群生の豊かな稔りですから、代打と言わず四番の実力です。来る年がこれにあやかって豊年満作でありますように。

<補注> ここまで枯れてしまう前の段階では、葉が黄色くなったり赤くなったり、思いがけないほどにきれいな様子を見せます。

過去のきょう 2013 フッキソウ 2012 コブシ 2011 シシバタニワタリ 2010 ソヨゴ 2009 ヒマラヤスギ 2008 スエコザサ 2007 サカキ 2006 オキザリス・プルプレア 2005 クリハラン 2004 マンリョウ

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12月30日(火) ヤブミョウガ

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屈強を誇ったさしものヤブミョウガも、刀折れ矢尽きて、がっくりと膝を落とした鎧武者のように茎を地面につけてしまいました。それでも根もとの茎はまだ頑丈で、地上20cmくらいのところから一・二度折れるというこのスタイルがなかなか独特です。
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あのガンメタ色が渋かった実がまだ少し残っていて、この枯れ草がヤブミョウガの末路であることを証明していました。こちらの場所(1枚目とは別)でも、写真手前にガクッ・ガクッと折れたヤブミョウガの茎を入れ込んでみました。
草の枯れ方など、みな一様かと思っているとこういう個性派がいることを発見できて、寒空の下にも野歩きの楽しみは埋もれています。

<補注> ヤブミョウガに勝るとも劣らない「劇的枯れ方」を見つけました。(2021年1月25日

過去のきょう 2013 ホトケノザ 2012 スハマソウ 2011 ミカイドウ 2010 ネメシア 2009 サワラ 2008 ヨルガオ 2007 ポインセチア 2006 コガマ 2005 コトネアスター 2004 ソシンロウバイ

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12月29日(月) ヤドリギ

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♪子供たちが空に向い両手をひろげ…という歌を思い出す図柄です。あのきれいな声がTVを席巻してから、もはや30数年、時の流れに驚きます。
などと感傷に浸る場合ではなく、また問題を抱え込みました。こうして見ると、両手を上げた子供の頭はまだ蕾で、開花はしていないように見えます。
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しかし、地面には例の強粘着物質を包んだ青い実が落ちていたのです。一緒に落ちていた枝の先端は、1枚目写真と同じで、やはりまだ蕾でしかありません。
受粉前から子房が大きい植物はいくつか見てはいても、ヤドリギのこの実とはちょっと意味が違います。雌シベと花びらが残した焼きごてのような痕があるので、ちゃんと受粉結実したものであることが明らかです。
つまり、ヤドリギの花の盛りは早春であっても、見上げて気づかない程度に、いまごろからもう交配は始まっているということしか考えられません。先年撮影したヤドリギは、当時のコンデジでもなんとかなる高さについていたのに、今回見つけたものは300mm望遠でも1枚目写真が精一杯という高みにあります。
こういうとき、せめて500mmでも、といつも考えはしても、レンズだけでなく値段の重さにも二の足を踏みっぱなしです。財布の軽さはフットワークの軽さで補うというワンパターンの決意で、どうやら2014年も暮れていくようです。

過去のきょう 2013 オタフクナンテン 2012 シナマンサク 2011 アオネカズラ 2010 カシワバハグマ 2009 イタドリ 2008 セイタカアワダチソウ 2007 ツルマサキ 2006 サツキ 2005 トサミズキ 2004 キダチアロエ

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12月28日(日) ビロードモウズイカ

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年も押し詰まり、寒さが募ってくると、やっと見つけた緑の草も息絶え絶えでダウン寸前というケースが多いのに、このビロードモウズイカは違います。夏には茎が2mほどの高さになる元気者が、いまは雌伏状態でも、さあこれから!の体勢です。
いわゆる二年草であり、その根生葉がこれです。ビロードモウズイカは夏にチョボチョボとした黄色の花をつけ、それが枯れて種を落とし、やがて発芽し、写真の段階を経て、来年の夏にまたチョボチョボ…というサイクルです。

と、わかったように書いても、上の一文には未検証部分が目につきます。種をまだ見ていない(注2)し、花だって本当はチョボチョボだけではなくてちゃんと開いたところを写してあげなければいけないし、発芽の様子も確認しなくてはいけません。
さまざまな草木とのたまたまの出会いだけをつまみ食いというこのブログの趣旨からして、こういう抜け落ちは当然の結果です。いまさら方針変更ともいかないので、あとは根気と運に任せて、欠けたピース集めの野歩きに徹するしかありません。

<補注1> このあとの段階で、茎がのび出す前の姿はなかなかかわいらしいものでした。(2019年3月8日
<補注2> ビロードモウズイカは夥しい数の種を散布することを知りました。(2019年11月21日

過去のきょう 2013 フユノハナワラビ 2012 ススキ 2011 バラ(シャルル・ド・ゴール) 2010 サンキライ(サルトリイバラ) 2009 イイギリ 2008 ヤツガシラ 2007 ヤブツバキ 2006 サネカズラ 2005 カンアオイ 2004 ブルーデージー

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12月27日(土) ヤマハギ

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ひと月以上も前、「哀れな姿の末路」などと言ってしまったことを反省です。フチがやや傷んでいるとは言え、葉はまだまだきれいなヤマハギです。
そして、なんと二番咲きをしようとしています。この蕾が本来の季節に劣らない開き方をするかどうかは不問にして、その気合いだけで尊敬に値します。
残念ながら、先月掲載のヤマハギとはまるで別の場所なので、環境のせいか体力の違いかはわかりません。さらに別の場所では、もう葉がチリチリに枯れて完全に機能停止しているものもあったので、状態に大きな差があることだけはわかります。
こういう現実を目にすると、人間の体も養生の違いで状態に大きな違いが出るであろうことは想像に難くありません。腹八分目、筋トレ、有酸素運動…心がけるべきことはたくさんあります。あ、もうひとつ、節酒という大きな課題がありました。

過去のきょう 2013 チドリノキ 2012 キミノセンリョウ 2011 球根ベゴニア 2010 スギ 2009 ナツメヤシ 2008 ハスノハカズラ 2007 オレガノ・バーバラチンゲイ 2006 ムサシアブミ 2005 ヒヨドリジョウゴ 2004 レースラベンダー

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12月26日(金) ウラハグサ(フウチソウ)

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緑で柔らかだった夏にはさやさやと揺れて風の動きを知らせてくれた葉も、もはやしなやかさを失いました。吹く風も、この枯れ葉がカサコソと知らせてくれるまでもなく、否が応でも頬を刺し続けてくれます。
しかし、ウラハグサの枯れ姿を初めて見ました。ウチには長く親しんでいる鉢植えがあるというのに、なぜいまごろ初対面なのか、不思議な思いです。
犯人は助手1号でした。葉が枯れ始めると根もとからチョンチョンに刈って、その葉は自分が好きなジョウリョクヤマボウシの根もとに敷くのだそうです。
この枯れ色の美しさを説明したときの彼女の表情には、「ふふん」という気持ちがありありでした。ウラハグサの冬の姿は、もっぱら外で楽しむもののようです。

過去のきょう 2013 リョウメンシダ 2012 メガルカヤ(とオガルカヤ) 2011 ワイヤープランツ 2010 ポピ-マロー 2009 フサザクラ 2008 ハマボウ 2007 レンギョウ 2006 ハナイソギク 2005 ウキツリボク(アブチロン、チロリアンランプ) 2004 センダン

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12月25日(木) サネカズラ

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そんな日なので、そんな色合いの写真です。サネカズラにも成り年があるのか、今年はどこのサネカズラも実がつきについています。
この垣根でも、写真のフレームに入った部分だけで20個まで(葉裏にもあり)は数えることができました。初めて見たときの感動はどこへやら、味見もしたし、種も確かめたし、こうも実をたくさん見ると、おもしろくもなんともなくなります。
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などと生意気なことは言えなくて、知るべきことは次から次に湧き出てきます。冒頭の成り年・裏年も確認すべきことだし、この実がいつどうやって落ちるのか、鳥にでも食べられているのかということは、いま知りたい最重要事項です。
場所によっては2枚目写真のように集合果がすべてとれてしまっていて、なぜ特定の株だけがこういう状態になるのか、皆目見当がつきません。ほかの木の実を鳥がつついているのは目撃しても、サネカズラには鳥が寄っているのさえ見ないのです。
年末ジャンボは当たらなくていいから(買っていないのだから当たりません・笑)、鳥さんがサネカズラを食すシーンにはどうか巡り会えますように。

過去のきょう 2013 マユミ 2012 モミ 2011 ルメクス 2010 コウヨウザン 2009 クロガネモチ 2008 ハマゴウ 2007 ノササゲ 2006 シロタエヒマワリ 2005 キンメイモウソウチク 2004 ボケ

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12月24日(水) コセンダングサ

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この時期、野歩きしたあとは足下や腕がチクチクしてかないません。衣服についた各種のヒッツキ虫はきれいに取ったつもりでも、なにかチクッと触るのです。
その正体の一端がこれでした。まるで銛(もり)の先です。黒い種の部分をつまんで棘を抜くときに、棘の本体(芒)はとれても、この逆向きの小さな細い棘だけは繊維に食い込んだまま折れて残ってしまうのでしょう。
洗濯した靴下を履いたとき、足首のあたりがどうもチカチカして不快で、脱いでそれらしい箇所を探してもなにも見つかりません。それも道理で、拡大した写真は実物の約10倍になるので、小棘の長さはせいぜい0.5mmということになります。とみに進んだ我が老眼で、繊維に紛れたそれを見つけるなど、できるわけがありません。
それでも自然のものですから、何回か洗濯しているうちに朽ちてなくなるのでしょう。靴下がいつまでも不快なわけではないので、チクッとするうちは「よしよし、コセンダングサめ、今年も元気だったな」と許してやることにします。

過去のきょう 2013 ツチアケビ 2012 ノガリヤス 2011 メグスリノキ 2010 ヤバネヒイラギモチ 2009 タラノキ 2008 コウヨウザン 2007 シキザクラ 2006 シキザキホソバアカシア 2005 シモバシラ 2004 ポインセチア

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12月23日(火) セイヨウキヅタ(ヘデラ・ヘリックス、イングリッシュ・アイビー)

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ツタに冷淡だったことを反省したついでに、こちらのツタも初めて収録です。ツタ(ナツヅタ)がきれいに赤くなるのに対し、こちらはどんな状況でもまるで顔色を変えません。鉄面皮のようで、あまりかわいくありません(笑)。
冬に撮った証拠に、紅葉したテイカカズラとツーショットにしました。大きなヤマザクラにこうして二つの種類が貼り付いていて、こうした場合、果たしてどちらかがこの場所を占有するのか、それともずっと共存するのか、ちょっと興味が出ます。
おっと、話はヘデラです。ふつうは(イングリッシュ)アイビーと呼ばれ、倉敷のアイビースクエアなど、これを蔓延らせた建物をときどき見かけます。ナツヅタと同じで、花が咲いて実がつくので、そんなシーンを撮ることが今後の課題です。
さて、つい「ナツヅタと同じ」としたものの、あちらはブドウ科ツタ属、こちらはウコギ科キヅタ属です。分類的にはツタではなく、キヅタの仲間というわけです。

過去のきょう 2013 カラスザンショウ 2012 リュウキュウマメガキ 2011 センボンヤリ 2010 シロガネヨシ(パンパスグラス) 2009 マメキンカン 2008 ユキツバキ 2007 ミヤマフユイチゴ 2006 ユリオプスデージー 2005 スイカズラ 2004 ニワナズナ(アリッスム)

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12月22日(月) ヤマユリ

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花の大きさのわりには、その実は案外に慎ましやかなサイズです。百合は百合でも、ウバユリのようにまるでピーマンかと思わせるように大きな朔果と比べると、長さはほぼ同じでも太さがおよそ1/3くらいとスマートです。
この軽さが、2mにもなる長い茎の上から種を撒くための必要条件なのでしょう。花のときは自分の重さで弓なりに撓んでいた茎が、頭が軽くなるとまた直立します。
ただ、その計算どおりに直立姿勢でここまで枯れる株はなかなか少なくて、途中で横倒れに「挫折」した茎を見ることがしばしばです。これがまさしく計算倒れかと思ったりはしながらも、そのギリギリ狙いがまたヤマユリの魅力です。

過去のきょう 2013 ヒメツルソバ 2012 ツワブキ 2011 トネリコバノカエデ 2010 トウワタ(アスクレピアス) 2009 ナナミノキ 2008 カラシナ(セイヨウカラシナ) 2007 ミヤマシキミ 2006 ナガエコミカンソウ 2005 グリーンアイス 2004 トベラ

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12月21日(日) ブナ

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おとといのイヌブナとは順番があとさきにはなっても、「ふつう」のブナの黄葉も載せておきます。と言うか、イヌブナのことを書きながら、ブナの黄葉はたしか最近写した気がしていました。探して見たら、それは半月ほど前のことで、覚えていたのを良しとするか、うろ覚えのあやふやさを恥じるか、微妙です。
ただ、撮影してすぐに登場させなかったのだから、色具合への感動がイヌブナより低かったのでしょう。陽当たりが良すぎるのか、段ボール色の葉ばかり目に映りました。もっとも、本質的に両者の黄葉が違うのではなく、個体差だとは思います。
さて、「ふつう」と「イヌ」の見分けのおさらいです。葉の側脈は、「ふつう」が少なめ(11対以下)であることがひと目でわかります。したがって葉身は「イヌ」より丸く感じます。もう一つのポイントである幹は、「イヌ」より白っぽくて滑らかです。
さてこうなると、両者を平等に扱うには「イヌ」の若葉シーンが必要(注)です。怪しさを増す我が記憶力はアテにせず、撮影予定をしっかりメモしておきましょう。

<補注> イヌブナの若葉の様子を収録しました。(2016年4月9日

過去のきょう 2013 ツクバネウツギ 2012 イイギリ 2011 ナタマメ 2010 カエンキセワタ(レオノチス) 2009 カラスザンショウ 2008 タネツケバナ 2007 カラタチバナ 2006 ユキヤナギ 2005 ハンノキ 2004 ギョリュウバイ

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12月20日(土) ナルコユリ

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単なる枯れ色をプラチナゴールドと修飾したいほど、ナルコユリが「抜けた」色合いを見せていました。茎に残った実は黒真珠でしょうか。白金色の髪をなびかせた美女の胸元を飾る黒真珠のネックレス…あれれ、熱でもありますか(笑)。
その黒真珠、ではなく実と柄の付け根の膨らみが、この時期はもうほとんどなくなっています。ナルコユリのアイデンティティーが失われるのはさびしいことでも、逆にもう一つの特徴である茎の丸みが、明るい色のおかげで際立つようになりました。
枯れて朽ちていく野の草が、「歳をとれば、失うものもある代わりに得るものだってあるのだよ」とやさしく諭してくれているようです。

過去のきょう 2013 カラスウリ 2012 ナギナタコウジュ 2011 トキワサンザシ(ピラカンサ) 2010 アマクリナム 2009 センリョウ 2008 タンキリマメ 2007 クネンボ 2006 ヒイラギ 2005 キリ 2004 イヌホオズキ

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12月19日(金) イヌブナ

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周りにいろいろな木々があるなかで、この一本だけ、黄葉がきれいに輝いていて、近づいてみたらイヌブナでした。
用材としての質がブナより劣るから「イヌ」だそうで、そもそもふつうのブナ材自体があまり高級とはされないのだから、イヌ君はさぞご不満であろうと同情します。
さて、同属メンバー同士である両者の見分けです。まずは葉の側脈(本数)が定番着目ポイントで、イヌブナが9対以上、ブナが11対以下、つまりイヌブナの方が脈の刻みが多い(≑葉身も長め)というわけです。これはヤマハゼとハゼ(ノキ)の見分けと同じで、イヌやヤマの方が細やかな側脈を持つという面白い関係です。
もう一つの違いが幹の色で、ブナが白っぽいのに対しイヌブナはかなり暗め(注1)です。写真は逆光気味なのでやや強調されてはいても、右下に見える幹は明らかに黒っぽく、しかもブナよりもゴツゴツしています。個人的には、材質がどうこうよりも、むしろ幹が荒々しく見えるところがイヌなのだと思いたいところです。

<補注1> イヌブナにはクロブナという別名があります。
<補注2> 若葉の様子をとらえました。(2016年4月9日

過去のきょう 2013 イイギリ 2012 オガタマノキ 2011 ススキ 2010 クロマツ 2009 イチョウ 2008 モチノキ 2007 ハクウンボク 2006 フユザクラ 2005 トコナツ 2004 ジュウガツザクラ

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12月18日(木) クサソテツ

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7月に載せたクサソテツと、写っているパーツとしては同じ構成です。つまり緑の栄養葉と茶色の胞子葉の組み合わせです。
ところが、内容的には大違いで、春に芽吹いた栄養葉はもはやダウン寸前です。一方の胞子葉は7月に写したものは前シーズンの枯れ残りだったのに対し、今回は秋に芽吹いた現役世代です。小葉や葉軸に、まだうっすらと緑みが残っています。
これから寒さのなかで胞子は成熟し、春になると弾けて飛び出すしかけです。そう言えば、去年はオオハナワラビの胞子が浮遊する姿を写すことができたので、続いてクサソテツの胞子の飛び出しなんて写せるものか、春が楽しみです。

過去のきょう 2013 シオデ 2012 シモバシラ 2011 ソシンロウバイ 2010 リンドウ 2009 チドリノキ 2008 マルバアキグミ 2007 ハクサンボク 2006 ムクロジ 2005 マリアアザミ 2004 ワビスケ

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12月17日(水) パキラ

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ポピュラーな植物なのに、このブログに収録し忘れていました。観葉植物として人気が長く続くパキラ(Pachira glabra・注)です。
今年もまた温室のお世話になる季節になって、ふつうの家の屋内とは違って7~8mの高さまで育ったパキラの大きさに、まずは目を見張りました。
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そして、その天辺を見たら、ちょっと意表を突かれました。どう見てもこれは実です。さらに、まるでウラシマソウのような長い糸までついています。
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実があるなら花だって…と探したら、ややくたびれた一輪がありました。たくさんの長い雄シベのなかに、きっと実に残った雌シベが一本紛れているのでしょう。

調べたら、パキラの別名はカイエンナッツで、原産地の中南米ではかつては食用だったそうです。現在では実の毒性が指摘され、食用は禁止だと言いますから、一般家庭でたやすく開花・結実してはマズイわけです。その意味で、リビングの鉢植えで葉だけ楽しむのはパキラとの正しい付き合い方なのでしょう。

<補注> 日本ではPachira glabraのことをPachira aquaticaとしていることが多いようです。glabraの雄シベは白、aquaticaは赤、実はglabraが緑、aquaticaは茶、という違いがあるそうで、ここに掲載の枯れた雄シベには赤みが見られず、大きくなった実も緑なので、この木はglabraと判断しました。(2019年11月26日

過去のきょう 2013 アツバキミガヨラン 2012 フウ 2011 クリスマスローズ(ニゲル) 2010 ニワウルシ(シンジュ) 2009 アキニレ 2008 ハマヒサカキ 2007 キジョラン 2006 ヤブコウジ 2005 ローズマリー 2004 トウネズミモチ

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12月16日(火) ハキダメギク

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かつては「味噌っ歯嬢ちゃん」という勝手なあだ名でこの草を呼んでいました。そんな嬢ちゃんが、コートもなしに寒風のなかで日向ぼっこしていました。
図鑑的には夏から秋が花期とは言え、たぶんこの勢いなら年を越しても咲き続けることでしょう。熱帯アメリカ生まれだというのに、彼の地でも高度があればこの辺の寒さなど及ばないのかもしれません。ずいぶんと耐寒仕様の嬢ちゃんです。
かつての記事では身長15cmくらいとしたのに対し、この場所では40~50cmほどまで育っていました。毛深い茎が二股に分かれながら背をのばします。

過去のきょう 2013 洋ラン(品種不明) 2012 イソギク 2011 コウシンバラ 2010 フウ 2009 サンビタリア 2008 シラキ 2007 コスモス(矮性) 2006 タアツァイ 2005 リュウキュウマメガキ 2004 ネズミモチ

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12月15日(月) カシワ

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カシワの葉は、分厚くてゴツいわりに傷みやすく、色づくまでその形をきれいに保った状態を写したいと願って何年かが虚しく過ぎました。
そして、ようやく柏餅をくるむあの形のまま、葉が赤く染まった枝を見つけました。楽屋裏を話せば、この枝一本以外はどうにも絵にならないものばかりでした。
そんな優等生の枝にも問題はあって、葉はすべて色づくのではなく、緑から直接段ボール色に変わってしまうものがあるのです。また、うまく赤に変わるものでも、葉全面が一律とはいかなくて、斑にインクが染みたようになります。
これがいわゆる侘び寂びの美と思いたくても、まだその境地にはほど遠い自分の未熟を恥じるばかりです。そう言えば、カシワは雌花のことドングリの撮影が未解決のままで、なかなかに手こずらせてくれる存在です。

過去のきょう 2013 シシユズ(オニユズ) 2012 マンサク 2011 ビオラ 2010 コダチダリア(キダチダリア、皇帝ダリア) 2009 アオギリ 2008 ツクバネ 2007 カラスザンショウ 2006 チャボヒバ 2005 クロガネモチ 2004 カナムグラ

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12月14日(日) カリガネソウ

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北斎の波の絵(版画)を思い浮かべてしまいまいた。大胆な構図で知られる名画に匹敵するほど奔放なカリガネソウの枯れ姿です。
実際、楚々とした花の姿とは裏腹にその生長力・繁殖力はすごくて、ほんの数粒を播いた助手1号の実家の庭は、いまやカリガネソウの海と化しました。夏から秋、高齢の義母がその管理に忙しく、なかなかに良い運動になっているようですヾ(- -;)。
その実証実験(?)によればほかの草に負けるような性質ではないのに、自然のなかではまだ大きな群落を見たことがありません。いつか本当に、カリガネソウの波の底に富士山が輝いている構図に出会えることを夢見ておきましょう。

過去のきょう 2013 タコノアシ 2012 キジョラン(とアサギマダラの卵) 2011 フサザクラ 2010 ノハラアザミ 2009 サンパチェンス 2008 カラスザンショウ 2007 フウ 2006 ムラサキキャベツ 2005 ハナヒョウタンボク 2004 ホオズキ

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12月13日(土) ヒマラヤスギ

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ようやく探し当てた雌花「らしき」物体です。5年ほど前に雌雄の花が違うことを知って以来、ポコポコ目立つ雄花を尻目に、これを探し求めていました。
受粉後に生長して大きな球果になれば、「これでもか」みたいに目立つのに、花の段階では雄花に比べて圧倒的に数が少なくて、サイズが小さいのです。この日も、「見つけた!」と思うと雄花のチビさんだったり、雄花が落ちた痕跡だったり、さんざんの落胆のあげくに、どうにかこうにか「それらしい」ものに巡り会えました。
その雌花の後ろで黄色くボヤケているのは花粉だらけの雄花です。
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そしてこちらが「その他一同」さんたちです。「掃いて捨てるほど」という表現がぴったりで、木の下は役目を終えた雄花がカーペット状態です。
さて、これからの課題は、今回見つけた「雌花らしき」ものが順調に生長して大きな球果になるのを見届けることです。枝に目印のテープをつけてくれば良かった…とつくづく反省してみても、これぞあとの祭りです。

過去のきょう 2013 サザンカ 2012 カキノキ(次郎) 2011 タヌキマメ 2010 キッコウハグマ 2009 イタヤカエデ 2008 カラハナソウ 2007 ハンカチノキ 2006 カランコエ・ベハレンシス 2005 ワビスケ 200 イシミカワ

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12月12日(金) タコノアシ

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これはたぶん今年最大の驚き画像です。これまで何カ所かで細々と生息している姿をありがたく写してきたタコノアシが、超大集団でタコ踊りしていました。
それもなんと、そこは自宅から歩いて15分もかからない場所にある休耕田でした。幸せは案外に足下にあるものです。
カラカラになった穂に触ると、まるでペッパーミルを振り回したみたい盛大に粉がこぼれ出します。それはゴマ粒を少しスマートにした形と大きさの種でした。
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根もとを見ると、水面がその種だらけでした。ものすごい量です。これなら、もしこの場所の様子が変わっても、埋土種子としてまたいつか復活できるでしょう。

タコノアシは環境が安定してしまうと競合植物に負けやすいそうで、しかしいったん姿を消しても適度な撹乱があればこうしてすぐに群落を作るのでした。この「攪乱」というのがむずかしくて、川の氾濫や自然火災が起きにくい現代では、この場所がセイタカアワダチだらけになる危険性は高いわけです。
これまでは秋以降の姿しかとらえていないので、タコさん、せめて来年まではがんばって、春・夏の姿(注)も拝ませてください。

<補注1> 無事に翌年の姿を記録することができました。(2015年8月2日
<補注2> 残念ながら翌々年にはこの場所のタコノアシは消えてしまいました。環境の安定に弱いという定説は本当でした。(2016年10月)
<補注3> うれしいことに、ここから700mほど離れた場所でタコノアシの小さな群落を見つけました。(2022年2月1日

過去のきょう 2013 オオツワブキ 2012 ヤブタバコ 2011 カマクラヒバ 2010 チョコレートコスモス 2009 ネズミモチ 2008 ツルアリドオシ 2007 カラマツ 2006 エピデンドラム・ラディカンス(洋ラン) 2005 ノゲシ 2004 イヌリンゴ

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12月11日(木) ハナゾノツクバネウツギ(アベリア)

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人がレンズを向けたフレームにノコノコ入ってきて、シャッターの音を気にするでもなくジッと見つめたままでした。遊びたいのか警戒しているのか、気持ちがまったく読めない猫の表情というのは本当にたまらない魅力です。
いえ、もちろん猫はオマケで、主題はアベリアです。先月初めに萼が赤く染まったナナコバナを載せたときから、別にナナコバナに限らず、アベリアなど同じスイカズラ科にも萼が赤くなって花のように見えるものがあることを記録しておきたかったのです。
そこでまず、萼の赤さはイマイチなものの、邪魔な花のないアベリアを見つけて構えたら、ヤケにドスの効いたオマケが写ってくれたわけです。
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しかし、別の場所ではオマケは現れなかった代わりに、アベリアが花盛りでした。本当にこの花は夏冬かまわず、繰り返し咲いてくれます。まるで、「いくら赤いからって萼なんか見ていないで、ほら、これが花なのよ!」と主張しているようです。

<補注> 同属のセイナンツクバネウツギを収録しました。(2023年7月8日

過去のきょう 2013 ヒマラヤザクラ 2012 アスナロ 2011 ゴクラクチョウカ 2010 ヤマアジサイ 2009 ノイバラ 2008 ラシャカキグサ 2007 シャシャンボ 2006 デルフィニウム 2005 トウカエデ 2004 ウキツリボク(アブチロン、チロリアンランプ)

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12月10日(水) ヒメガマ

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大型トラックの荷台よりも広い湿地がヒメガマだらけでした。したがって、もっと引いて一面の綿の海を写す手もあったのに、あえて寄ってみました。
狙いは写真の上半分に鏤(ちりば)められた綿毛です。風が来るたび、地吹雪のように綿毛が舞い上がります。これだけの群生だからこその眺めです。
一人でロマンチックな思いに駆られていたら、ちょっと気になることができました。冬は毎日が北風です。当然、綿毛は南に流れます。つまり、ヒメガマの群生は南へ南へ移動してしまう運命にあるのではなかろうか…?
鼻水を抑えながらほのぼのした世界に埋もれていたら、どうもオツムまでがほのぼのしてしまったようでした。

過去のきょう 2013 セリバオウレン 2012 ワラビ 2011 ウワミズザクラ 2010 リコリス・オーレア 2009 ヤーコン 2008 チョクザキヨメナ 2007 メグスリノキ 2006 ゴクラクチョウカ 2005 ブルーベリー 2004 フクシア

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12月9日(火) トウカエデ

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かつて、似たようなトウカエデの写真を載せたことがあります。ただ、あのときの思いは単純に「きれいだなぁ」だったのに対し、今回は少しだけ科学的です。
公園に植えられた一本の木なのに、向かって右側は葉の色づきが良く、左側に行くにしたがって色は冴えなく、緑を残しています。もちろん、写真右手が南です。
当然、葉の一大任務である光合成については陽当たりの良い場所の葉がたくさん貢献したわけで、そんな働き者が老後にきれいに輝いているのです。なにか人生の教訓と感じはしても、もう人生が終わりそうな人はどうしたものでしょう。

<補注> 植物の紅黄葉にとって陽当たりが決定的な要素であることは、前にもイロハモミジの一枚の葉が証明してくれています。

過去のきょう 2013 コナラ 2012 ウラムラサキ(ストロビランテス・ディエリアナ) 2011 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ) 2010 イロハモミジ 2009 メタセコイア 2008 アオハダ 2007 ケヤキ 2006 サンダーソニア 2005 サンシュユ 2004 メキシカン・ブッシュ・セージ

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12月8日(月) テンニンソウ

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裏から入る…というのは後ろめたいものです。初登場がこんな冬枯れの姿になったテンニンソウには申し訳ない気がします。たしか秋口には開花状態を写した記憶があるというのに、すぐここに載せるほどの魅力ではなかったようです。
テンニンは転任ではなく(笑)、たぶん天人でしょう。ん? 天人と天女はどう違うのでしょうか。この草を天人と名付けた人も、真っ白とは言えないくすんだ色の花を見て、「天女」とするのをためらったのではあるまいかと邪推してしまいます。
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その天人さんは案外に骨太で、四角くてゴツい茎は寒風にもメゲていません。種もこんなにしっかり作っていて、地下茎のある多年草のわりには子だくさんです。
たぶんこの場所は次の秋にもテンニンソウで埋まることでしょうから、「天に住み、空を飛んだり音楽を奏でたりする(大辞林・途中略)」人をイメージできるような一枚を、ぜひ撮ってみたいものです。

<補注> 花の時期、いくらお待ちしても優雅な天人は現れませんでした。(2017年10月9日

過去のきょう 2013 オオハナワラビ 2012 ヤブマメ 2011 ネコノチチ 2010 ホソバオケラ 2009 イイギリ 2008 ギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ) 2007 ダケカンバ 2006 コクサギ 2005 サルトリイバラ(サンキライ) 2004 ガーデンシクラメン

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12月7日(日) イヌザンショウ

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お前は人間の食べ物にはならないから、軽んじられてしまうね。せめてこういうきれいな色合いを見せてやったら、人間たちも褒めてくれるんじゃないかい。
…という神様の思し召しを感じるような美しさでした。莢はつれない色だし、種は見つけるヒマもなく落ちてしまうし、じつに無愛想なのに、人間にとって草木の役目はそれぞれなのだと、しみじみ感じるシーンです。
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ただ、感動のあまりに一枝いただこうとすれば、とんでもない痛さに出遭います。ふつうのサンショウとの見分けポイントの一つであるこの互生の棘は学習済みだったので、余裕綽々でその「鋭い美」も写すことができました。

過去のきょう 2013 ムラサキシキブ 2012 ヤマコウバシ 2011 メキシカン・マリーゴールド 2010 アカガシワ 2009 ウシハコベ 2008 コハウチワカエデ 2007 ギヌラ・パープルパッション 2006 ヤマハゼ 2005 ストック 2004 イチョウ

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12月6日(土) ツルムラサキ

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市民農園でツルムラサキの棚を見つけました。まさしく名前どおりの蔓の色がきれいだし、ヨウシュヤマゴボウと間違えそうな黒紫の実がたわわです。
前にも撮影した記憶があったので探したら、それは10年前の夏でした。暑い盛りがツルムラサキも旬だそうで、あらためてそのときの姿と比べると、いまはさすがにくたびれた様子が隠せません。厚手の葉がかなり萎れてきています。
しかし、栽培適期(春~秋)を過ぎてもまだこうして生き長らえているところがツルムラサキ(本来は熱帯アジアのもの)の強さでしょう。目にもいい、喉にもいい、髪にもいい…と、まるでワタシのためにあるような健康野菜なので、寒くなっても八百屋の棚に並んでいるかどうか、また探してみたくなりました。

<補注> ツルムラサキには蔓(茎)が青いタイプもあります。(2023年6月11日

過去のきょう 2013 タチシオデ 2012 ノブキ 2011 ホソイトスギ(イタリアンサイプレス) 2010 フユザンショウ 2009 ハゼノキ 2008 ハウチワカエデ 2007 ソヨゴ 2006 タラノキ 2005 メギ 2004 ダリア

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12月5日(金) ツタ(ナツヅタ)

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ツタの葉がいい色になってきたなあと思ったのは、もう1カ月も前だったでしょうか。しかし、いざレンズを向けると、絵になる被写体はないもので、そうこうするうち、赤く染まった葉はだんだんに散り始めてきました。
ところが、捨てる神あれば拾う神ありで、葉が適当に落ちているからこそ気づいたことがありました。枝に葉柄が残っているのです。ふつうの草木なら葉は葉柄と一体であり、枝に葉柄だけが残ることはありません。
これはツタの葉が元々は三出複葉だった名残だと言います。つまり、ツタは紅葉だけでなく若葉が芽吹くときのチェックも必要ということです。
また、黒い実がつくし、そのためには当然に花も咲くわけで、ツタとのお付き合いがぜんぜん足りていないのです。このブログには初めての登場だったり、増補版では「説明無用でしょう」などと言い捨てていたり、どうもツタには冷淡でした。
ツタの紅葉に負けずにはた衛門も赤面して、これからは少し真面目にツタを追いかけてみることにします。

<補注1> 三出複葉だった証拠をとらえました。(2018年5月27日
<補注2> ツタの花をとらえました。(2018年6月30日
<補注3> 葉柄の落下シーンに出くわしました。(2020年11月16日

過去のきょう 2013 フユザンショウ 2012 バンジロウ 2011 カラミンサ 2010 デンジソウ 2009 コンテリクラマゴケ 2008 チドリノキ 2007 イヌリンゴ 2006 ツルリンドウ 2005 ナンテン 2004 ネリネ

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12月4日(木) ハナビシソウ(カリフォルニアポピー)

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春から初夏にかけての花だと思っていたハナビシソウが、木枯らしのなかでも元気に咲いていました。花の数こそベストシーズンには及ばなくても、株元の葉も含めてくたびれた様子は一切ありません。
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1カ所だけの異常事態かと思ったら、別の日・別の場所でもこれこのとおりです。
さらに別の場所では、発芽した幼苗を育てているお宅も見かけました。分類的には一年草となっていても、いまの時期に苗があり、古い株も咲いたままということは、多年草としていいのかと思ってしまいます。もっとも本当の寒さはこれからなので、1月・2月にこれらの株がどうなっているものか、興味津々です。

過去のきょう 2013 ヒヨドリジョウゴ 2012 シュロソウ 2011 シマトネリコ 2010 クサボケ 2009 カラスザンショウ 2008 コシアブラ 2007 ハンノキ 2006 センニチコボウ 2005 フユイチゴ 2004 カラスウリ

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12月3日(水) トサミズキ

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競合する「美人」が少ない早春には、トサミズキの花は二度も掲載しています。その花が終わると、葉脈の刻みの強い葉がじつに美しいとは言え、そんな季節はまた目移りしやすいときでもあり、まだここに取り上げていませんでした。
そして出番はいきなり妙ちきりんな表情の割れた実に移ってしまい、そこにはもう葉が一枚もないのでした。今回の写真で、ようやく葉が登場です。
トサミズキの葉で一番目立つ特徴は、前述したように深くて直線的な葉脈です。葉の形は、付け根がやや食い込んでふっくらしたハートであり、左右がやや非対称(エノキのタイプ)であるところがチャームポイントです。
花の比較に懸命だったヒュウガミズキの場合、その葉はこのトサミズキよりもキュッと細い感じ(&サイズが小さい)で少しばかり愛嬌に欠けます。そこで、まずはふくよかタイプさんがきれいに色づいたところをとらえてみました。

<補注> トサミズキの葉がきれいに色づくのは少しばかり条件がいるようで、10月末にはほとんど葉を落とした木を取り上げました。(2018年10月24日

過去のきょう 2013 ハゼノキ 2012 アメリカマンサク 2011 ルドベキア・プレーリーサン 2010 アカメガシワ 2009 フウトウカズラ 2008 タカノツメ 2007 アカカタバミ 2006 スギナ 2005 ナンキンハゼ 2004 キダチチョウセンアサガオ

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12月2日(火) アメリカセンニチコウ(キバナセンニチコウ)

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おいおい、もう12月だよ?!とつい声をかけてしまいました。赤くてカサカサした苞葉に騙されたわけではなく、そこから飛び出した小さくて黄色い本当の花も、まだまだしっかり元気に咲いています。
ふつうのセンニチコウも秋遅くまで見かけはしても(と言いつつ、未収録・注1)、このアメリカセンニチコウの方がさらに耐寒性は高そうです。葉が「ふつう」より細く、茎も含めて毛深いところがその丈夫さの一つの要因でしょう。
ただ、そんな分析的な見方よりも、花(苞葉)の派手な赤と茎葉の深い緑との対比に見惚れます。草丈も「ふつう」より少し高いので、見応えが十分です。

<補注1> 未収録だったセンニチコウはこちら、同じ千日の名前がついたオランダセンニチはこちらです。(2015年11月14日)
<補注2> センニチコウのニューフェイスを収録しました。(2021年10月22日
<補注3> センニチコウの名はいろいろ便利に使われます。(2022年9月30日

過去のきょう 2013 サフラン 2012 球根ベゴニア 2011 セイオウボ(西王母) 2010 ナナミノキ 2009 ハダカホオズキ 2008 サンザシ 2007 アラカシ 2006 アメリカツルマサキ 2005 ビワ 2004 ユズ

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12月1日(月) カラタチバナ

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カラタチバナがこれでもかとばかりに並んでいました。思えば、この木との出会いは、鉢物の、しかも変則の白実タイプが最初でした。
あのあと、暑い盛りに花を写し、それから本来の赤い実を見たとは言え、それらはみんな栽培品でした。それが今度は管理された場所ではあっても、ほぼ自然状態の実生で殖えた群生です。ようやく辿り着いたカラタチバナの本来の姿です。
…と書いて、思いつくことがあります。最初は美術館で作家と作品を覚え、自信がついて骨董店で掘り出し物を買い求め、「なんでも鑑定団」で「ありゃりゃ~」というあのパターンです。素人の自信がいかに危ないものか、他人ごとではありません。
というわけで、これがカラタチバナかどうか保証の限りではないとしても(笑)、なんともまあ美しい眺めだったなぁ…という感動だけは記録に残しておきます。

<補注> 色づく前段階の実を収録しました。(2022年9月1日

過去のきょう 2013 カカオ 2012 イタビカズラ 2011 ムラサキセンブリ 2010 カンレンボク 2009 コウヤボウキ 2008 イブキジャコウソウ  2007 クヌギ 2006 イヌツゲ 2005 マユミ 2004 シチヘンゲ(ランタナ)

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