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3月31日(日) オオムラサキ(オオムラサキツツジ)

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ツツジには常緑タイプと落葉タイプがある…などと通ぶったことを書いたのがつい40日ほど前のことでした。その記事に使うため、わりとしつこくオオムラサキを撮影したのに、あのときこんな実がついていることにはまったく気づきませんでした。
なのに、先日、もうオオムラサキなど撮る気もなくフラフラしていたとき、ヒョイと目に入ってきてしまうのだから皮肉なものです。ツツジ類の実などいままで意識したことがなかったので、最初はなんの「異物」だろう?とか、この木、ホントにオオムラサキだろうか?とか、結構マジメに悩んでしまいました。
考えてみれば、ツツジは挿し木が簡単で、わざわざ実生で育てる必要がないことが「実の見落とし」の一つの原因だったかもしれません。
ただ、それではこんな実は無用の長物かといえばさにあらずで、ある日、根こそぎ親木が死に絶える事態が起きても、十年後・百年後には地中の種が芽を吹くはずです。それはこのオオムラサキに限らない植物たちの「保険」であって、人間が逆立ちしてもかなわない用心深さの証です。

<補注> ゲンカイツツジでも同じように枯れて割れた実(莢)を見ました。(2021年3月23日

過去のきょう 2012 ジンチョウゲ 2011 エゾムラサキツツジ 2010 リビングストンデージー 2009 ヤブサンザシ(雌) 2008 サラサレンゲ 2007 オオシマザクラ 2006 クロモジ 2005 ヤマモモ

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番外編 : グラボ初体験の顛末記

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あわや、「安モノ買いの銭失い」を地でいくところでした。そのモノとはグラフィックスボードで、「PC画像はそこそこ見られればいいや」という自分には必要性が薄く、これまでのPC自作では一度も使ったことがないパーツでした。
というのもこのパーツ、だいたいが1万円とか2万円とか高額なのです。PCトータルで3~4万に納めたいケチにとっては、まず無縁の存在でした。
それが、ふとしたことでSAPPHIRE HD6450というグラボの存在を知りました。なんとお値段が3~4千円で、それなのにネットでの評判は上々なのです。必要がないくせに使ってはみたかったという自分にはおあつらえの一品です。
それでも即買いとはいかないところがじつにシブチンで、ときどきネットを覗いては値段の動きを調べていました。ある日、2,980円まで下がったので、ついにポチッ!
が、しかし、あれ? OS対応は「7」までで、このごろもっぱらメインにしている「8」は動作保証対象になっていません。あわてて発売元に確認したら「問題ない」ということなので、いそいそと組み込んでみました。
それで「オォ!」となればことはめでたくても、「???」。なんとなく画質がきれいになった…と思いたいけれど、正直言ってなにがどう変わったかわかりません。
あわてて例の「Windows エクスペリエンス インデックス」でスコアを出してみると、グラボ搭載前には4.9だった「グラフィックス」が4.4に下がっていました。逆に「ゲーム用グラフィックス」は5.8から6.1に向上しているものの、ゲームをしない自分にはたいした喜びではなく、「一番低いサブスコア」が0.5も下がってしまってがっかりです。

さてこの現象を考えてみると、ふつうのエアロ程度の画像表示であれば、先日入れ替えた新しいマザボのグラフィック機能の方が上だったということに思えます。つまり、マザボのグラフィックチップとグラボのそれとの差をちゃんと確認すべきだったという、無知丸出しのミスをやってしまったわけです。
しかし、ここで泣き寝入りするのは低額自作派の名折れです。かつてのメイン機のおさがりパーツで組んだ新サブ機に、このグラボを挿し替えてみました。すると、上記の二つのスコアは3.6→4.7、3.0→5.1と劇的に向上したではありませんか。
いえ、決して数字のお遊びではなく(それでなくても、このWindows E Iというのはいい加減という評判)、実際に画像がグッと引き締まったのです。なんとなく滲んで見えていた文字も、くっきりきれいになりました。
やれやれ、めでたしめでたし。ということで、今回の教訓は「買い物はよく考えて」という当たり前のことに加えて、もうひとつ「捨てる神あれば拾う神あり」、いや違うかな「割れ鍋に綴じ蓋」?、いや「適材適所」が前向きな言葉?…ま、世のなかなんとかうまく辻褄があうようになっているわいと安心したところで一件落着です。

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3月30日(土) カミガヤツリ(パピルス)

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「さあ、お習字の時間ですよ」みたいなパピルスの新芽です。マジメな話、紙もパピルス、筆もパピルスなどという遊びをしてみたくなります。
そして、いつも不思議に思うのは、温室にも季節があるらしいことです。たぶん、年中一定の温度にしているのではなく、微妙に四季は演出しているのでしょう。外が春を迎えたら、ほかの季節には見なかった新しい息吹がほとばしり出ました。
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こちら(↑)はそのひと月ほど前の撮影で、花後の姿です。ザンバラ髪のように垂れた苞の先にある茶色のボンボリが花です。
もう少し早ければ、サンカクイカンガレイの花とよく似た(三者ともカヤツリグサ科)ヒゲモジャの姿にマクロで迫れたはずで残念でした。田んぼで見かけるそれらは暑い盛りに撮影したのをよく覚えていても、温室ではいったいいつが花盛りやら。
以前パピルスを撮影したのは1月で花がなく、2月の撮影だと花後なので、頭が混乱します。これからはあちこちの温室をさまよわず、定点観察をして1年の周期をつかまなくてはいけないようです。

過去のきょう 2012 ヤエムグラ 2011 アジサイ 2010 モミジバスズカケノキ 2009 ミミガタテンナンショウ 2008 ヒサカキ 2007 ハナカイドウ 2006 ユキゲユリ(チオノドクサ・ルシリエ) 2005 ベニバナトキワマンサク

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3月29日(金) ニワウメ

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ニワウメはたしか前にも取り上げたはず、と思って調べたら、掲載日が7月24日(2005年)となっていました。いくらなんでも夏にニワウメ(の花)が!と思ったら、写真は深紅に熟したおいしい実でした。
そしてその記事にリンクのある花の写真は「増補版」にあって、つまりこのブログにはニワウメの花は初登場でした。もう何年か、増補版には手が回らず、ブログが自分の記録帳になっていますから、こんな抜け落ちは順次補填しなくてはなりません。
それと、ブログでも増補版でも、いままでニワ「桜」には触れていないことに気づきました。本物の梅と桜とは逆で、ニワザクラはニワウメより少し地味(花は八重だが色が淡い)なせいか、その写真がどうもうまく撮れません。一応、ニワザクラのことは忘れていないよ、とここに言い訳だけ書いておくことにします。

<補注> ニワザクラの収録は2年後でした。(2015年4月13日

過去のきょう 2012 クヌギ(雄花の芽) 2011 コノテガシワ(センジュ) 2010 ヒアシンス 2009 アーモンド 2008 ニシキモクレン 2007 カラシナ 2006 アマナ 2005 キブシ

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3月28日(木) ミスミソウ(ユキワリソウ)

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揺れる乙女心というのでしょうか、このミスミソウや仲間のオオミスミソウは花の咲き方が安定しないのだそうです。その色が白から紫まで(まれに緑や黄まであり)揺れるだけならまだしも、色のつき方が覆輪になったり絞りになったり、さらに花びらも八重から千重とか唐子にまでなったりするといいます。
したがって、種類を識別するのに花はあてにならず、もっぱら葉を見ます。以前、葉を差し置いて花だけ咲かせた株を写したことがあり、そのときはミスミソウ・オオミスミソウ・スハマソウなどの上位概念である「雪割草」として逃げたことがあります。
しかし、今回は頼りの葉がしっかり出ていました。三つに割れた葉の先がツンと尖って(注)いて、ここが丸いスハマソウとは区別できます。

<補注> オオミスミソウの場合も葉先は尖るものの、その花がミスミソウより一回り大きいことで見分けます。花は見分けの役に立たないと本文で言いつつ、この両者の区別は花が頼りです。

過去のきょう 2012 ヒロハアマナ 2011 アケボノアセビ 2010 メタセコイア(雌花) 2009 オランダカイウ(カラー) 2008 ミズバショウ 2007 ヘビイチゴ 2006 ハナノキ 2005 モモ

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3月27日(水) ジャボチカバ(キブドウ)

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名前もお笑い系ながら、なんと言ってもブドウのようなこの実です。誰かがイタズラして幹に貼り付けたみたいに見えても、これが真面目な稔り方なのです。
もちろん花も幹から直接咲きます。本来は四季成りなので、うまくすれば花と実のツーショットが可能(注1)かもしれません。実も、もっと鈴なりにつく(注2)はずです。ただ、今回はたった一粒の実に迫ったため、椿に似た感じの葉さえ写し込めませんでした。
そんな意味では「とりあえず」の一枚です。運があれば、今回の不足をすべて補えることでしょう。できればその木のオーナーが太っ腹で、本物のブドウそっくりと言われるこの実を試食(注3)することができたらサイコーです。

<補注1> このあとで、幹から噴き出したように白い花が咲き、まだ緑の実もたくさんついているシーンを写すことができました。(2013年6月22日
<補注2> 鈴なりの実と葉の様子をとらえました。(2017年1月28日
<補注3> ついにジャボチカバの実を心置きなく食しました。(2024年10月10日

過去のきょう 2012 モクレイシ 2011 ユキゲユリ(チオノドクサ・ルシリエ) 2010 メタセコイア(雄花) 2009 ヤブサンザシ 2008 キブシ 2007 ミツマタ 2006 ザゼンソウ 2005 ヒュウガミズキ

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3月26日(火) フラサバソウ(イヌノフグリを訂正)

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<タイトル訂正>ようやく稀少種発見!と舞い上がってミスりました。
waiwaiさんからご指摘をいただき、よくよく見たら、イヌノフグリにしては萼が毛深すぎました。また、花びらがちょっと見では合弁花に見えなかったところもイヌノフグリだと思い込んだ一因でした。
しかしよく見ると、右上の花など、いかにもフラサバソウらしく、花弁の付け根が重ならず、隙間がはっきり見えていました。
以下の元記事は、いつもどおり、反省のためにそのままにしておきます。
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1円玉が巨大に見えてしまいます。花は仲間のオオイヌノフグリの半分程度のサイズで、色もあちらが青紫色なのに対し、こちらはごく淡い赤紫です。
どこでも見られるオオイヌノフグリに比べ、絶滅危惧種にも入れられるほどレアものになっているようです。とすれば、見つけたこの機会に名前の元になっている「物体」も写しておきたかったのに、それにはまだ少し早かったようです。
この種の草は開花から結実までがじつにスピーディなので、忘れないうちにまたこの場所へ来てみることにします。

<補注> 本当のイヌノフグリにようやく会えました。(2015年4月18日

過去のきょう 2012 シュンラン 2011 ハッカクレン 2010 ハチジョウキブシ(雌花) 2009 フッキソウ 2008 キュウリグサ 2007 ダイコン 2006 シンビジウム 2005 チューリップ

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3月25日(月) オトコヨウゾメ

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思わず口笛を吹きました。もちろん、「コンドルは飛んでいく」のメロディです。
オトコヨウゾメの葉は、生長しても葉脈の彫りが深くて印象的だというのに、いまの時期のこの刻みの深さ具合はさらにインパクトがあります。
コンドルの頭に見えてしまった花蕾が開くにはまだ少しの日にちがかかりそうです。あの小さくて白い花は写しにくい被写体で、きのうのコバノオランダガラシもそうであるように、カメラがデジイチになっても、まだうまく撮れません。
このコンドルくんが花開くまで、もっともっとトレーニングが必要です。

過去のきょう 2012 カワヅザクラ 2011 フチベニベンケイ(カネノナルキ) 2010 ハオルチア・オブツーサ(雫石) 2009 カランコエ・ラクシフロラ 2008 ハナノキ(雄花) 2007 ナツグミ 2006 シュンラン 2005 フッキソウ

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3月24日(日) コバノオランダガラシ(クレソン)

<タイトル訂正> 下の本文で疑問を呈したとおり、この記事の写真はふつうのオランダガラシではなくコバノオランダガラシでした。本文内容は元のままとしてタイトルだけを訂正し、本来のオランダガラシを新たに掲載します。(2022年6月11日
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そこら辺の用水で寒い時期にもわさわさと茂っています。これでもレストランに行けばクレソンとして上品に扱われます。
丈夫で、摘んでも摘んでも生えてきますから、自宅で水栽培もできそうです。ただ、問題はこれを付け合わせにすべきステーキを食卓にのせる回数が、クレソンの生育にはとても追いつけないことです(あくまで拙宅の場合です・涙)。
さて、通称はクレソンでよくても、正式名をオランダガラシとすべきかコバノオランダガラシとすべきか、迷っています。写真に撮ったものは葉が細く、ホソミノオランダガラシという別名もあるコバノオランダガラシとしたいところではあります。
しかし、そうするには「こちらがふつうのオランダガラシ」という比較写真がほしいところで、もう少しあちこちの用水をのぞき回らなくてはいけません。それまでは、クレソン類を広く包括する意味で(勝手な理屈です)オランダガラシとしておきます。

過去のきょう 2012 ノシラン 2011 サワラ 2010 スノーフレーク 2009 ヒサカキ 2008 キクラミネウス水仙・ジャンブリー 2007 ゼンマイ 2006 カツラ(雄花) 2005 ヒアシンス

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3月23日(土) コブシ

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今年は関東が北海道になった感じです。梅・桃・桜が一緒に観賞できるなんて、滅多にあることではありません。
そんななかにあって、コブシやモクレンはほとんど例年どおりの咲き出しで、木々によって「安定度」の差は大きいことを感じます。まして、こんな風に帽子を脱ぎ忘れたダメ夫くんなんか見つけると、陽射し以上に心が温まります。
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都合良く、低い位置にも花があったので、グッと迫ってみました。夏になって木にぶら下がる実は丸かったり長かったり曲がっていたりさまざまな形になるのに、いまの時期はまだこんなにかわいい緑の棍棒の統一スタイルでした。

過去のきょう 2012 ウメ(西王母) 2011 クロッカス 2010 ハルニレ 2009 トキワイカリソウ 2008 フサアカシア 2007 セントウソウ 2006 カンスゲ 2005 ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)

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3月22日(金) セツブンソウ

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花の時期にはキョロキョロ探し回り、何輪か見つけてはうれしがるくせに、いままで「その後」は意識しないできました。それは特にセツブンソウに限ったことではなく、たまたま花後の姿に出会って「へえー」「ふーん」となることが多かった気がします。
その「へえー」「ふーん」は、おおむね花と実のイメージの落差に対して発せられるわけで、セツブンソウのそのギャップもかなり大きい部類でした。あの可憐な花が、こんなとげとげしい角になってしまうなんて…。世の男性のなかには、ご妻女の若かりしころといまとの違いを重ね合わせてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
という書き方は「自分は埒(らち)外」であることを誇っている訳で、どうもときどきはチェックされているらしいブログに、滅多なことは書けないものです(笑)。

過去のきょう 2012 ヤマアイ(雄花) 2011 アカシデ 2010 パンノキ 2009 ヤドリギ 2008 ミニアイリス 2007 タアツァイ 2006 コノテガシワ 2005 ダンコウバイ

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3月21日(木) オトメツバキ

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庭木や公園の植栽として、とてもポピュラーな木です。幾重にも重なった丸い花びらが特徴で、特に大輪ではなくてもそこそこの大きさ(径7~8cm)で、その形と穏やかなピンク色が万人好みではあります。
ふつう、椿の花と言えば中心に黄色の雄シベが目立つのに、オトメツバキにはそれがありません。花粉がこぼれるとせっかくの花びらが汚れるわけで、その意味では「穢れを知らぬ乙女」というネーミングが絶妙に思えます。
花びらの多い花は一般に「八重咲き」と呼ぶのに対し、このオトメツバキのように雄シベを見せないタイプは、特に「千重(せんえ)咲き」と呼び分けるのでした。

過去のきょう 2012 カジイチゴ 2011 オウバイモドキ(ウンナンオウバイ) 2010 チトセラン2種(サンセベリア) 2009 クサイチゴ 2008 アネモネ 2007 チンゲンサイ 2006 アブラナ 2005 ツクシ

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3月20日(水) バイモ

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この時期になると林縁でゆかしく花を咲かせます。
俯きがちな花は含羞の趣があって、そういう人間をとんと見かけなくなったこのごろ、なんとはなしに心に安らぎを与えてくれる風情です。
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ところがなかにはこうしてちょいと頤(おとがい)をあげた花もあって、跳ねっ返りというのはなんの世界にもいるものです。いえ、バイモのひとつの見どころは花びらの内側にある模様の美しさですから、その意味ではこれが正しい姿勢とも思えます。
もう一つ好きなのは開花期の葉(茎上部)の細さ(注2)で、ふてぶてしいほど丈夫な芽出しどきの葉と比べ、その豹変ぶりもまたバイモの見どころです。

<補注1> 花後の実もまた意表を突いてくれるものでした。(2017年6月3日
<補注2> 細い葉の面白い役割に気づきました。(2019年5月3日

過去のきょう 2012 フキ(ふきのとう) 2011 コノテガシワ 2010 ソシンカ 2009 クサボケ 2008 房咲き水仙・グランドモナーク 2007 カブ 2006 スズメノカタビラ 2005 ハクモクレン

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3月19日(火) アメリカハナノキ(雄株)

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雄株も登場させたいと先週金曜の雌株の記事に書いたとき、本音では「今シーズンは無理かな」と思っていたものです。ところがだいたいに雌株より遅く咲く雄株の特性のおかげで、こんな満開映像をゲットすることができました。
しかしまあ、雌株と同じように大きな(高い)木です。先日よりはまだマシではあっても、望遠レンズで一杯いっぱいの撮影を余儀なくされます。
さて、雌花もそうだったように、雄花も見かけだけだと日本のハナノキと区別できません(まだワタシは)。ではこれがなぜアメリカ版かというと、在来種は雌株も雄株もまだ開花していないからです。ただ、その時期はわずかな差なので、もう少し正確で絶対的な見分けのポイントが必要になります。
それは、この時期にはない葉の形で、両者ともに3裂でも、裂片の形がシンプルな在来種に比べ、アメリカは各裂片のそれぞれが細かくギザギザしています。
つまり、秋の美しい紅葉を待たずとも早めに両者の葉の形を比較掲載して、きょうのこの木が間違いなくアメリカさんだったことを証明する必要があります。なにせヒヨドリのおかげで計画外の花から載せ始めたもので、無駄な言い訳が増えてしまいます。

<追録> 昔のファイルを探っていたら、たまたまこれ(↓)を見つけました。2004年8月1日に撮影したアメリカハナノキです。
本文に記したように、葉の裂片のギザギザが入り組んでいます。(2013年3月31日)
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過去のきょう 2012 コリヤナギ 2011 オオイヌノフグリ 2010 コブシ 2009 モクレイシ 2008 ロドレイア・ヘンリー 2007 コマツナ 2006 ウグイスカグラ 2005 コブシ

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3月18日(月) ウケザキクンシラン

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物憂げに窓辺でほおづえをついている女性の横顔がガラスに映り込んで…という、よくある美人写真のパターンをまねてみました。
一般には「受け咲き」を省略して単に「君子蘭」と呼ばれます。しかし、和名でクンシランと言えば、本来は花が大きくは開かず、うつむいて咲く種類(注1)をさすので、この豪華な鉢植え(関東の露地での冬越しは無理)を見かけたら、面倒でもフルネームで呼ばなくてはなりません。
花はこのオレンジ色が主流というか、いままでこの色しか見ていない(注2)のに、調べてみると赤とかクリーム色とかもありました。葉ももっと短いものがあったり斑入りがあったり、どうやらお好きな人たちがたくさんいらっしゃる植物のようです。

<補注1> 文中で触れた本来のクンシランはクリビア・ノビリス(未収録)です。ただし、日本ではクリビア・キルタンシフロラが事実上の「本来種」と見做されて(誤解されて)います。(2020年2月27日
<補注2> 黄花のウケザキクンシランを収録しました。(2020年3月16日

過去のきょう 2012 クロッカス(クリームビューティ) 2011 フサザクラ 2010 ウグイスカグラ 2009 ユーカリ 2008 ヒメリュウキンカ 2007 ミズナ 2006 スギ 2005 バイカオウレン

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番外編 : 志木と横浜が直結

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おととい(3月16日・土曜)の夜、所用で電車に乗ろうとして、見上げた時刻掲示板の内容にびっくりでした。
副都心線と東横線の乗り入れは前々から告知されていて、見慣れない色合いの電車を見るようになってはいたものの、その開始日がこの日だったのでした。しかも、調べもしないであたった電車が、まさにその乗り入れ便だったとは…。
用事がなければそのまま横浜まで行ってみたいところでした。しかし、80分も座りっぱなしではお尻が痛いし、横向きに揺られ続けるのも疲れるし、だからといって立って行くのもつらいし、ああ悩ましい(笑)。
しかしまあこのごろはあの線この線みんなつながってしまって、行き先表示を見ると、いま自分がなに線に乗ろうとしているのか不安になる始末です。しかも、どこかで軽い障害があると、それが乗り入れ線にも影響してしまい、便利と裏腹に「遅延」を共有するようになってしまいました。
世界に誇る日本の鉄道システムという自負があっての相互乗り入れブームでしょうけれど、そこまで便利になる必要ってホントにあるのでしょうか。なにやらWindows 8 と似た「お節介」モードを感じてしまうわけで、ただ、「その感覚こそが老齢化の証」と言われれば、お返しする言葉はございません。

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3月17日(日) ナギイカダ

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踏み込めば踏み込むほどに課題が出てくるのが趣味というものなのでしょう。草木の場合も、写せば写すほど、次に撮るべき被写体が現れます。
…と言えば高尚な雰囲気であっても、ホントのところは事前学習が足りないだけに過ぎないのです。今回も「ふふ、これがマクロレンズの効果だわい」とニヤつきながら撮り終わり、帰宅してから、ナギイカダが雌雄異株だったことを再確認しました。ヘ、この花、雄ですか、雌ですか??
おもむろに牧野図鑑を開いたら、上の写真は雌花(赤い部分がただの壺型)で、雄花だとこの壺の上部にウサギの耳を思わせる2個の雄シベがついています。
どうもいままでそんな花は見たことがない気がします。たいがいのナギイカダの植え込みは数本から数十本の垣根状ですから、探せば雄株(雄花)にも出会うことはそんなにむずかしいことではないはずです。ただ、問題はそんな垣根にかがみ込んで虫メガネを当てまわす恥ずかしさにあって、透明人間にあこがれてしまいます。

過去のきょう 2012 ウメ(鹿児島紅) 2011 ロニセラ・フラグランティシマ 2010 ソメイヨシノ 2009 ヤマアイ(雌花) 2008 マツバギク 2007 ソテツ 2006 アンズ 2005 トサミズキ

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3月16日(土) 熱帯スイレン

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先日、まだ水中にある睡蓮の若葉を載せたとき、在来種以外の「温帯スイレン・熱帯スイレン」とひとくくりに片付けてしまった、その熱帯スイレンです。外の池はまだあんな状態でしたから、当然ながら温室での撮影です。
ヒツジグサ(日本在来種)と温帯スイレンは花が水面に接して(水に浮かぶように)咲くのに対し、熱帯スイレンはこのように突き出た茎の上で咲くのが特徴です。
もう一つ、葉の縁がギザギザになっています。花のつき方と同じように、これも在来種や温帯スイレンとは違う、熱帯スイレンの証です。

過去のきょう 2012 セツブンソウ 2011 バクチノキ 2010 タイリンミツマタ 2009 ヒュウガミズキ 2008 マメイヌツゲ 2007 キバナスズシロ 2006 キクザキイチゲ 2005 オオタチツボスミレ

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3月15日(金) アメリカハナノキ(雌株)

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頭上のせわしさのおかげで、この大きな木の高みに花が咲いていることに気づいたのですから、ヒヨドリたちには感謝すべきでしょう。
しかし、一族郎党(?)がうちそろってその花を食べまくるのはやめてもらえないものでしょうか。去年もやはりクヌギの雄花の芽を食べている現場を捉えているし、こいつらの暴挙にはホントに泣かされます。
おっと、本題はアメリカハナノキです。この木は、別名を赤楓とか紅楓というくらいで、秋の派手な紅葉からここに登場させたかったものです。悪漢ヒヨドリのせいで、とんだ渋いシーズンのお出ましとなりました。
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300ミリ望遠を目一杯(ブレていて赤面)で、この木がどうやら雌株であることがわかりました。日本在来のハナノキもそうであるように、これも雌雄異株なので、どこかで雄株も見つけなければいけません。ヒヨドリを頼りにしたりして(笑)。

<補注> 幸いに雄株はすぐに撮影できました。(2013年3月19日

過去のきょう 2012 カワヅザクラ 2011 カンノンチク 2010 ヒマラヤゴヨウ 2009 トサミズキ 2008 クサノオウ 2007 モミジイチゴ 2006 カタクリ 2005 ヒイラギナンテン

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3月14日(木) ホトケノザ

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♪この広い野原いっぱい 咲く花を…と口ずさんでしまいます。もっとも、ホトケノザを「ひとつ残らず」摘むことは大変だし、「あなたにあげ」ても嫌われるだけです。
このホトケノザというのは案外に贅沢者で、よく耕されて栄養のある土地(つまりは農地)が大好きです。ただシソ科なので、マメ科植物のようにこのあとで肥料になるとかの貢献はしてくれないと思います。
それではただの厄介者かというと、このところ関東の空を茶色にしている砂の巻き上げを防ぐ効果はあることでしょう。もっともっと、元気にはびこれ、ホトケノザ!

過去のきょう 2012 カタクリ 2011 カイヅカイブキ 2010 ハルニレ 2009 オオイヌノフグリ 2008 マツバギク 2007 ウチワノキ 2006 アセビ 2005 ユキツバキ

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3月13日(水) ハルサザンカ(絞笑顔)

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木枯らしとともに咲いて、厳寒期に彩りを添えてくれるところにサザンカの存在意義はあると思うのです。ふつうの椿だけでなく、梅が咲き、ひょっとして桜まで咲こうかというころにこんなに豪華に咲いてくれても…と、つい憎まれ口が出る美しさです。
ふつうのサザンカに比べ、咲き出しの遅いハルサザンカのうち、八重大輪(花径8cm前後)で葉が長細いこれは「笑顔」という品種のようです。その「笑顔」のなかでも、この木のように花びらに白斑が入るタイプは「絞笑顔」と称するそうです。
同じハルサザンカで、前には「銀竜」を取り上げました。その「銀竜」に代表されるように総じて渋め趣味のものが作出されているハルサザンカのなかで、花の大きさ、花数の多さ、派手な花色など、この「笑顔」はちょっと異端児に思えます。

<補注> 絞りのない「笑顔」を収録しました。(2024年2月15日

過去のきょう 2012 ワイヤープランツ 2011 ススキ 2010 レバノンスギ 2009 ヨシ(アシ) 2008 ヒメカンスゲ 2007 オガタマノキ 2006 ダンコウバイ 2005 シキミ

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3月12日(火) アズマイチゲ

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キクザキイチゲユキワリイチゲ、あるいはヤブイチゲなどという春告げの妖精たちに比べると、このアズマイチゲは目に付きにくく、初めての撮影です。
というか、それらの見分けに慣れていませんでしたから、見逃してきたのでしょう。今回のこれも、茎の上方の葉だけ見ていたら正体不明で終わるところでした。アズマイチゲの特徴は三出複葉の小葉の先が三つに割れていることであって、それを確認するには根もとの葉(紫色がかっている)に目をやらなくてはいけないようです。
花では見分けが無理でも、葉はずいぶん違うことがこのごろ少し見えてきました。

過去のきょう 2012 セリバオウレン 2011 ムスカリ 2010 シシユズ(オニユズ) 2009 コブシ 2008 オオハナワラビ 2007 シロバナタンポポ 2006 サンシュユ 2005 オランダミミナグサ

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追加編 : シジュウムグァバ茶(バンジロウ)

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グァバ茶です。紙パックに小分けされていて、簡単に淹れられます。12月にバンジロウを収録したとき、これが健康茶として売られていることを知りました。
商品名の「シジュウムグァバ」はバンジロウの学名(Psidium guajava)です。また、脇に書かれた「蕃石榴」はバンジロウの中国名で、前のとき、この関係には触れました。
ポリフェノールの含有量が高いとは言え、特になにかの効果を求めて買ったわけではないので、麦茶代わりにときどき飲んでいます。色は、メグスリノキ茶とほぼ同じでも、香りはこちらがグッと薬臭く、気分的には薬効がありそうにも思えます。

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3月11日(月) ヒスイカズラ

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これが赤い色ならば、猿ぼぼを吊したどこかの神社の風景でしょうに、写真の色加工はしていません(笑)。このとおり、翡翠色のカーテンでした。
まだ開花していない蕾だけの蔓もたくさんぶら下がっていて、このあでやかな蔓、全体ではゆうに100本を超える壮観でした。
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左隅に拙の人差し指第1関節部を写し込みました。この花、色も不思議(注)なくせに、けっこう大きいのです。もちろん形も、かなり「どうなってるの?」です。(4枚目写真のように、実際は標準的なマメ科の花の構造です)
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おっと、花にばかり気を取られると、全体を見失います。3枚の小葉を互い違いにつけた蔓が縦横無尽にのびています。原産地のフィリピンでは20mもの高さにまで這い上がるそうです。
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ボタボタと落ちていた花をいただいてきました。広げていない右の花の先端(下端)に雌シベ・雄シベの先が突き出ています。その花びら(竜骨弁)を開くと、雄シベが雌シベをくるむようにして花の基部から長くのびていました。
その付け根は蜜腺で、ピカピカ輝いて指にこぼれる蜜は甘くて美味です。原産地ならこれをオオコウモリが吸いに来るはずなのに、日本の温室でそれは望めません。
大きな卵形の実の写真を載せたサイトもあるので、うまく人工授粉でもさせるのでしょうか。ボタボタと地面に落ちていた花は受精しなかったものでしょうから、これからは蔓についたまま枯れる花を見つけに温室に通おうかと思います。

<補注> 花が翡翠色である植物については、ラケナリア・ビリディフロラの項にまとめています。(2019年1月29日

過去のきょう 2012 オウバイ 2011 リンドウ 2010 ハチジョウキブシ(雄花) 2009 クリスマスローズ(フォエチダス) 2008 アセビ 2007 シラー・シベリカ・アルバ 2006 ネモフィラ・ペニーブラック 2005 シバザクラ

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3月10日(日) グズマニア・テレサ

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きのうはスマホ、きょうはパスモカードを差し出していて、2本持っていた15cm定規はどうしたのかと言うと、なくなってしまいました(涙)。入れていたディパックのポケットを閉め忘れてしまい、どうやらどこかにバラまいてきたみたい…。
そんな言い訳はさておき、このアナナスは異様に小さいのです。先月載せたトラフアナナスなんて、1枚の葉がゆうに30cmは超えていました。きょうのこれと同じグズマニア仲間だって、ふつうは背丈が30~40cmほどにはなります。
このテレサ、もちろん園芸品種で、このコンパクトさが「売り」だそうです。「お部屋にひと鉢、グズ・テレサ」というコピーはいかがでしょう(笑)。
しかし、見ていて不思議なのは、葉と花(正確には萼)との境目です。植物の花びらなどは葉から変化したものという「定説」につくづくうなずいてしまいます。

<補注> 同じ色合いのグズマニアでも、サイズが大きめのヒルダで再び「葉と苞の境目」に挑戦してみました。(2013年4月6日

過去のきょう 2012 タネツケバナ 2011 ノハラアザミ 2010 ソラマメ 2009 啓翁桜 2008 ユリノキ 2007 ウズラバタンポポ 2006 フッキソウ 2005 ハナニラ

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3月9日(土) オガタマノキ

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差し出したのは旧式の3.5インチスマホです。それがまるで7インチタブレットみたい(うう、欲しい・笑)に見えるほど、この花はかわいいサイズなのです。
まだようやく数輪が、木の低いところだけで花開いた段階でした。2007年にも同じ木の花を写してはいても、あのとき(3月13日掲載)は花が早く、すでに手が届かない高所にしか咲いておらず、花のかわいさ(小ささ)がよくわからない写真でした。
ということで、サイズがわかりやすい写真という課題はクリアしたものの、もう一つ、「香りのチェック」は積み残しです。枝をたぐり、花に鼻をくっつけてみて、「ああ、これかなあ」というほど淡いスッキリ香はありました。
できれば樹下に腰を下ろして、馥郁たる香りに包まれてひと休みと洒落たいのに、これはかなわぬ夢なのか、あるいは時間帯を変えたら(前回も今回も午後3時ごろ)実現できる贅沢なのか、また先の楽しみとしておきます。

<追録> 冬に少し驚かされた異様な実の殻が、花の蕾とツーショット状態になっていました。あのときは見えていた殻のなかの黒い種がまったく見あたらないので、鳥に啄まれたか、風に振り落とされたかしたようです。
この殻は、樹下にたくさん落ちていました。冬には足下にまったく落ちていなかったし、花がもっと盛りになるとすべて枝から落ちるし、こんなグロテスクな奴にも正確なリズムはあるようです。(撮影:上の写真と同じ日)
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過去のきょう 2012 エレガンテシマ 2011 フクジュソウ 2010 ユリノキ 2009 モミジイチゴ 2008 ユキワリイチゲ 2007 ゲンカイツツジ 2006 カナメモチ 2005 オウバイモドキ(ウンナンオウバイ)

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3月8日(金) スイレン

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「水温む」という言葉が似合う季節になってきました。水中のこの赤い物体は、たぶんスイレンの「若葉」だと思います。
この池にどんな花が咲いていたか、記憶も記録もないので見分けは夏に持ち越しで、きょうのところは広義にスイレン科スイレン属の若葉としておきます。
在来種のヒツジグサは、これまで少しは熱心に追いかけたものの、そのほかの温帯スイレン・熱帯スイレンはアンタッチャブルゾーンに閉じ込めてあります。もしきょうのこのスイレンがヒツジグサ(白花で水面からのびあがらない)でなかったなら、いよいよその未開ゾーンに踏み込まなくてはなりません。

<補注1> この場所の追跡はできないまま、別の場所で熱帯スイレンの花を写しました。(2013年3月16日
<補注2> 続いて温帯スイレンの花を収録しました。(2013年5月18日

過去のきょう 2012 マルバマンネングサ 2011 クロベ(ネズコ) 2010 メタセコイア(雄花) 2009 ハーデンベルギア 2008 オオアメリカキササゲ(ハナキササゲ) 2007 ヒイラギナンテン 2006 フキ(ふきのとう) 2005 クリスマスローズ

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3月7日(木) オクナ・キルキー(ミッキーマウスノキ)

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ミッキーは二人いました。いえ、ディズニーの舞台裏の話ではありません。この花は、4日前に掲載したミッキーマウスノキとは別のミッキーなのです。
違いは葉の長さです。本来のミッキーマウスノキ(オクナ・セルラタ)の葉はシュッとスマートで、二人目のミッキーの葉はこのようにやや「ふつう」型なのです。
一般にミッキーマウスノキというのは先日のオクナ・セルラタの方で、きょうのこちらはミッキーマウスノキと呼んで間違いではなくても、オクナ・キルキーという名前ははずせない、つまり「控えの」ミッキーという位置づけのようです。
そして、じつは先日のミッキーの記事には間違いがありました。「緑色の実がすでに控えている」と書いたことがそれで、きょうのこの写真でわかるとおり、この緑の楕円球状物体は花の蕾でした。
掲載4日後に訂正ができたのはラッキーだとしても、では開花後にどうやってあの実ができていくのか、二人のミッキーの追跡調査が課題として残りました。

過去のきょう 2012 ヒメサザンカ・エリナ 2011 マンサク 2010 ジャノメエリカ 2009 キルタンサス 2008 バショウ 2007 エリカ・コロランス・ホワイトデライト 2006 クロッカス 2005 セツブンソウ

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3月6日(水) ウラムラサキ(ストロビランテス・ディエリアナ)

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不思議な色合いの葉に初めてお目にかかってから3カ月、かなり終わりかけの花がついていました。ただ、新しい花穂も出てきているようなので、わりとタラタラと長く花を咲かせるタイプのように見受けます。
緑と紫の取り合わせの葉を見たとき、「これでもし花がオレンジ色だったら(色相環で120度ずつ離れた3色を連想)どうしよう」と心配をしていたのは杞憂でした。落ち着いたいい紫だし、この花、キツネノマゴ科にしては大きくて立派です。
ただ、開花の反動か時期のせいか、葉色が沈んでいました。花も立派と誉めてはみたものの、「花と葉、究極の二択」と言われたら、花芽を捨てそうです。

過去のきょう 2012 ガーデンシクラメン 2011 ヤマコウバシ 2010 キンギョバツバキ 2009 サヤエンドウ 2008 テンリンジガッコウ(椿) 2007 ネモフィラ・インシグニス 2006 ショウジョウバカマ 2005 ヨモギ

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3月5日(火) ウバメガシ

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おとといの番外編で、近所ですぐ拾えるドングリを6種取り上げました。あれらの木と比べると、自分の徘徊範囲でこのウバメガシはレア物です。
潮気が好きなそうで、伊豆では海際の断崖がこの木で覆われていました。ただ、潮だけでなく公害にも強いそうで、ときどき都会の街路樹になっていたりします。
ところが、街路樹では剪定されてしまうので、花やドングリを見つけるのは至難です。そういう意味で、地元でようやく見つけた自然状態のウバメガシです。
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おとといのコレクションに追加すべく、鵜の目鷹の目で樹下を探しました。結果、ようやく1個だけ、それらしいドングリを発見です。
とは言うものの、殻斗の特徴的なイボイボが弱いし、体型も少しスマート過ぎるし、ちょっと疑惑のドングリです。この秋、枝についたままの画像が撮れますように!

<補注> 殻斗なしのドングリだけではあったものの、「これは間違いなくウバメガシのドングリ!」というのを見つけました。(2016年1月24日

過去のきょう 2012 センダン 2011 ウメ(黄梅) 2010 サンシュユ 2009 タチカンツバキ 2008 シュロ(ワジュロ) 2007 ミツバツツジ 2006 オウバイ 2005 ネコヤナギ

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3月4日(月) セツブンソウ

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まるで夢のようです。いままで見たなかで一番賑やかな節分草の群落でした。
過去に写したセツブンソウ(2005200620112012)はすべて一輪か二輪でした。この花はそういう風にポツリポツリと林床に咲くものと思っていたので、今回の景色は大げさに言えば自分にとってショックです。

しかも、自分的にさらにショックだった(というか嘆かわしい)のは、節分のことを「旧暦で考えなければ」と思っていたことです。節分は立春(正確には立夏・立秋・立冬も)の前日のことであり、それら二十四節気は太陽の動きに基づいているので、新暦も旧暦も関係ない話(注2)なのでした。
ということで、いままでのセツブンソウの掲載日で名前的に一番正しかったのは、最速記録だった2011年(1月25日)であり、あとは今年も含めてほとんど20日から40日も遅咲きということになります。
節分草と命名したのがいつの時代か不明でも、そのときよりは地球が冷えているのでしょうか。温暖化か寒冷化か、地球もわけがわからなくなっているみたいです。

<補注1> 花後の実は少し意外な姿でした。(2013年3月22日
<補注2> 「関係ない」というのは適切な表現ではないし、いまでもこのことをうまく理解できないので、Wikiの「二十四節気」にリンクしておきます。(2020年3月)

過去のきょう 2012 ナズナ 2011 ウメ(月影枝垂) 2010 センダン 2009 スノードロップ 2008 イチョウ 2007 ヒメカンアオイ 2006 タギョウショウ 2005 スノードロップ

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3月3日(日) ミッキーマウスノキ(オクナ・セルラタ)

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ミッキーマウスノキに再会しました。前は酷暑を避けて入った温室で撮ったのに、今回はまさに寒の戻りから逃げ込んだ先での撮影です。
赤(い萼)と黒(い実)のひょうきんな取り合わせは夏と変わりなくても、夏の写真ではハッキリしていた雄シベの残骸は枯れ果て、夏にはまだついていた若い緑の実もまったく残っていませんでした。
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その代わり、夏には見つからなかった花がありました。黄色の花びらの下には、まだまったく赤みのない萼が見えています。緑色の実がすでに控えていて、これはどうやら実が一つか二つ(左下)つくタイプの花のようです。
花は春から夏まで長く咲き、実はこうして通年楽しめるようです。背丈もそれほど大きくならないので、ディズニーファンにはマストアイテムとしてお薦めです。

<補注> 緑色の実に見えたのは花の蕾でした。あとで掲載したオクナ・キルキーの花を見て、この間違いに気づきました。(2013年3月7日

過去のきょう 2012 ウメ(白梅) 2011 シナマンサク 2010 ゴールデンクラッカー 2009 オオカンザクラ 2008 ボクハン 2007 ヒトツバ 2006 オオバイノモトソウ 2005 八重カンヒザクラ

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番外編 : 春が来るのに、ドングリです

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ご近所の奥さんが「これなに?」とウチにドングリを持ってきました。「葉が緑のままの木が何本も並んでいて、その下に落ちていたのだけれど、常緑樹でもこんな実はつくのか、これもドングリなのか」という、なかなか渋いご質問でした。
やや尻すぼみの砲弾型堅果は見るからにアラカシだったし、常緑樹でもあるので、そうお答えしたものの、内心、「え、いまごろドングリ?」と意外でした。と言うのは、もはや3月ともなると、たとえばコナラのドングリ(↓)は根を出し、早いものなら芽も出しかけていたりするからです。
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加えて、ほかのドングリと比べないと、それがアラカシの実であることはたぶん納得しにくいだろうな、と感じました。そこで、近所を1時間ほどうろついたら、アラカシも含めて、1枚目写真のように、わりと代表的なドングリが6種類集まりました。
そして、ときならぬこのドングリ採集行動で驚いたのは、たしかにすでに根や芽を出しているものや逆に腐ってしまったものがある一方で、コンクリートや枯葉の上で乾いた条件にあるものは、案外に秋の状態で「新鮮」なことでした。
おかげで前から撮りたかったドングリの集合写真が撮れました。ドングリの種類が多様であることを知っている人はびっくりするほど少ない(ワタシの周りでは)ので、これからはこの写真をスマホに入れておき、「啓蒙活動」に励みたいと思います。

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3月2日(土) ギシギシ

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この季節、ヨモギを摘む人はいても、ギシギシを摘む人は見かけません。ならばワタシがとおいしそうな若葉をいただいてみました。うーん、葉っぱ味(笑)です。
写真右側にはハコベの萌え出しが入っています。いかにも早春の風情で、緑が乏しかった地面が一気に賑やかになる、その魁(さきが)けたちです。

<補注> スイバと違いギシギシは食用には不向きです。
なお、この葉幅の広さからして、これはエゾノギシギシだったかと疑っています。ただ、主脈の赤みが不足という難点があって断定できないので、記事タイトルは変更せずにおきます。(2019年3月4日

過去のきょう 2012 オランダミミナグサ 2011 セイバンモロコシ 2010 ヒース・バンクシア 2009 クロチク 2008 ケンポナシ 2007 ラナンキュラス 2006 ヤマノイモ 2005 ギンヨウアカシア

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3月1日(金) カワヤナギ

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このまま進めば川にドボンという藪で、ふわふわと覚束ない枯れ草マットに乗って高い枝にレンズを向けました。
その枝には、ネコヤナギのそれによく似た白い綿帽子状の花が賑やかでした。まだ赤い芽鱗が残っているものもあって、いまがちょうど開き始めのようです。
カワヤナギは雌雄異株で、この時期の花ではまだその区別がつきにくいようです。ここにはたくさんのカワヤナギが生えていて、その綿帽子の様子が「なんとなく」違うものはあるのです。ただ、それがどういう違いで、しかもそれが雌雄の違いなのか、まだまだ観察不足です。もう少し花が展開するころに再訪したいものです。

過去のきょう 2012 ネコヤナギ 2011 ヒガンバナ 2010 シラヌヒ 2009 フチベニベンケイ(カネノナルキ) 2008 カリン 2007 アリアケスミレ 2006 リキュウバイ 2005 フキ(ふきのとう)

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