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番外編 : 黒と白

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カラスが鋭い目つきでレンズを睨みつけながら、それでもナンキンハゼの実を啄(ついば)むのをやめません。ガシガシとつついては呑み込んでいて、ときどき食べ損なった実が落ちてきます。もっとそばへと真下に踏み込んだら、さすがに危ないと思ったのか、嘴にひと枝くわえたまま飛び去ってしまいました。
いかに悪食のカラスとは言え、まさか鳥がナンキンハゼの実を食べるとは思いませんでした。それでも念のため、カラスが落とした実を口に入れてみました。殻はまったくどうしようもなく殻です(笑)。そのなかは、ごく薄い皮が剥けると、あとは固い種です。まさか、こんな薄い皮が好きでもあるまいし、そもそも鳥は丸呑みですから、この実はほとんど「食べ物」の意味をなさないと思います。
カラスのお腹のなかでナンキンハゼはなにか特殊な栄養素になるのか、あるいはカラスくらいの知能になると遊び食いみたいな行為をするものなのか、ハイジさん(動物と話せる「という」オバさん)、聞いてみてくれませんかねえ。
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さて、カラスが止まっていた木は実にまだ殻が残っていたというのに、隣の木はこんなにきれいに殻が剥けていました。
思えばこの色は不思議です。種を鳥に運んでもらうつもりなら、実はだいたい黒とか黄とか赤が適切らしく、こんなに真っ白な外見の種はすぐには思い浮かびません。
もし鳥を運び屋にしないのなら、樹上では目立たない茶色で完熟を待ち、そのまま地面に落ちて小動物に運んでもらうのがノーマルな作戦です。
つまり、樹上でこれ見よがしに(人間には)目立ちつつ、じつはその色は鳥にも小動物にもあまり歓迎されそうもない…じつに変なヤツがナンキンハゼなのです。
などとツラツラ考えてくると、先年、ワタシに声をかけてくださったご婦人のように、美しいものに魅了される美女がじつはナンキンハゼのターゲットなのだと思い至りました…などと「はた衛門珍説」を振り回しつつ、今年も絵日記は続きます。

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コメント

今年も次々と深い記事を繰り出されてますね。(^^)
ナンキンハゼの実は、この白が食べごろの合図のようで、キジバト、ムクドリ、シジュウカラ、スズメ・・・いろんな鳥がやってきますよ。

投稿: waiwai | 2013-01-07 22:44

waiwaiさんへ:
うへ、スズメまで!
とてもじゃないけど、あの小さなお口には
入りそうもなく思いますけど。
ナンキンハゼって、そんなに人気者だったのですか!
いつも貴重情報、ありがとうございます。

投稿: はた衛門 | 2013-01-09 06:46

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