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7月31日(火) ユーフォルビア・ダイヤモンドフロスト

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こんな暑い盛りに、涼しげな花(注)を見せてくれるうれしい木(背は低いけれど、常緑低木)です。ありがたい存在ですから、「おまえの花びらはいったい何枚なんだ!?」などと邪険なことは言わずにおきます。
さらに「なんか、繁り方まで涼しげだなぁ」なんて毒づくこともしません。この木はとても大食いなのだそうで、この花壇の持ち主がややケチだったのでしょう。
「ダイヤモンドフロストとはまた大きく出たねぇ」なんて嫌みも控えておきます。しっかりした管理人のもとで、これでもか!と元気な姿に出会ったとき、「前にいろいろとナンクセつけてくれましたっけねぇ」なんて絡まれてはたまりませんから。

<補注> 花のように見えている白いヒラヒラは、じつは苞です。本来の花はトウダイグサ科らしく、苞の中央でチマチマしています。

過去のきょう 2011 オオイタビ 2010 トチカガミ 2009 ハナカンナ(カンナ) 2008 ヒツジグサ 2007 キハギ 2006 ナツズイセン 2005 マンリョウ 2004 サンゴジュ

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7月30日(月) メマツヨイグサ

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東武東上線(我が街・志木を走る)の50090型電車、いわゆる東上ライナーです。メマツヨイグサがまだ咲き残る朝の通勤時間帯なので、せっかくの前向きシートはふつうのロングシートに変身中です。しかしそれでもすごく座り心地がいいので、この電車にあたって腰を下ろせるととてもラッキーです。
では、立ちんぼの人はどうかというと、アルミ製の車体は軽いため走行音がとても静かで、乗っていて疲れません。…おっと、にわか鉄チャンはやめて、本題はメマツヨイグサです。線路際にこんなに盛大に茂らせていては東上線保線区の恥…あれ、どうもきょうは脱線気味で、ライナーくん、脱線しないでね~ (* ̄0 ̄)ノ
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さて、本題の本題です。メマツヨイグサの花びら同士には隙間がありません。前にたまたま見つけたアレチマツヨイグサと違って、一分の隙もありません。
保線区さんが自然愛護派のおかげで一体は花盛りではあっても、一本として「スキあり」がないのはさすが東上線です。(≧m≦)

過去のきょう 2011 ビロードモウズイカ 2010 オオセンナリ 2009 ヒメイワダレソウ 2008 シマトネリコ 2007 マタタビ 2006 アカザ 2005 メヤブマオ 2004 ミズキ

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7月29日(日) シマトネリコ

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都下H市で見つけた種苗場です。シマトネリコの幼木がたくさん、畝が10本以上も並んでいました。1畝15・6本は植えられていて、かなりの主力商品のようです。
細くて小さな若木から、なかには花のあとがわかる立派な成木まで、畝ごとに各種サイズがそろえられていました。
なーるほど、この勢いであちこちの玄関先に進出しているわけです。せっかく密かに花や実を追いかけて楽しんでいたのに、とんでもない現場を見てしまいました。遠からず、「シマトネリコにあらずんば庭木にあらず」みたいな日が来ることでしょう。

<補注> このあとで感じた庭木ブームはアナベルで、その種苗場も景気良さげな眺めでした。(2021年6月12日

過去のきょう 2011 トケイソウ 2010 ベニスジヤマユリ 2009 ヌマトラノオ 2008 ウマノスズクサ 2007 カライトソウ 2006 ママコノシリヌグイ 2005 オミナエシ 2004 ホウキギ(コキア、ホウキグサ)

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7月28日(土) ネジバナ

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ネジバナの捻れ方にもいろいろあることに感心しているうちに、気がついたらもうこんな姿になっていました。右端の1本の先に残った花がちょっと哀れです。
しかし、花を草木の盛りと考えるか、稔りを山場と考えるか、ここは自分の価値観が問われるところです。花がなければ実はないし、実がなければ花も咲かず、どうもこれは鶏と卵のたぐいです。
要は花もきれいだし、実も好きだし…というだけのことであって、実の時期さえ過ぎた我が身から見れば、稔りの時期のネジバナ、うらやましさが募ります。

<補注> 同属のアメリカモジズリを収録しました。(2023年11月24日

過去のきょう 2011 アルカネット 2010 アメリカホド(アメリカホドイモ、アピオス) 2009 ギンパイソウ 2008 アオヤギソウ 2007 ソクズ 2006 ウマノスズクサ 2005 コガマ 2004 オオニシキソウとコニシキソウ

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7月27日(金) ハナカイドウ

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ミカイドウは実をつけるけれど、ハナカイドウには実がつかない…と思い込んでいたところに真っ赤な実をつけたハナカイドウの木を見つけて焦ったのは今年正月でした。今度は追検証みたいな気持ちで、青くて小さな実を探し出してニンマリです。
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この木は、4月の中旬に花盛りを確認しています。このとおり(↑)、豪華に咲き誇るハナカイドウでした。
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さてこちら(↑)はミカイドウです。ヒメリンゴとまでは言えなくても、あきらかにハナカイドウとは違うレベルで食欲をそそってくれるサイズです。
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さてさて、そのミカイドウの花です。ハナカイドウの花と前後してかなり追いかけたのに、どうやら花期はこちらがやや遅いようです。「あと4・5日」と思いながら、今年はこのあとしばらく時間と天気に恵まれませんでした。「実」海棠とは言いながらも、蕾の数と姿を見るとなにやら期待できそうな雰囲気です。来春こそ、やったるで!

<補注> ミカイドウの花盛りの様子は翌年に収録できました。(2013年4月11日

過去のきょう 2011 ムクゲ 2010 アズキ 2009 ギンバイソウ 2008 カリブラコア 2007 トウモロコシ 2006 オグルマ 2005 ゲッキツ(シルクジャスミン) 2004 タカノハススキ

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7月26日(木) コミカンソウ

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まだ蜜柑の季節ではないのに、草むらではこんなミニミニ蜜柑が鈴なりでした。これまで、このかわいい実を写したのは10月11月だったので、自分としてはもっとも早い季節の出会いということになります。
そこで不思議が一つ生まれました。この場所の株すべてで、花を見つけることができなかったのです。10月の出会いでは実とともに花をとらえています。サイズがサイズ(後方でボケているスケール参照)ではあるとは言え、見落としたとも思えません。
花期を調べると7~10月とあるので、もしかしたら間歇的に開花するのでしょうか。前の撮影は不運にもデジイチではなかったので、今度こそ小さな雌花・雄花に接写レンズでググーッと迫ってみたいものです。

<補注> 翌月、1本の枝に蕾と花と若い実が並んでいる姿を見ることができました。(2012年8月25日

過去のきょう 2011 アレチマツヨイグサ 2010 シカクヒマワリ 2009 ルドベキア・ニチダ 2008 クララ 2007 ルリタマアザミ 2006 セリ 2005 コンロンカ 2004 カクレミノ

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7月25日(水) シャシャンボ

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シャシャンボは、花のつき方実のつき方もじつに賑やかだし、その実はおいしいし、とても好きな木です。そこで今回は、花から実への移行の様子に迫りました。
枝元から先端へ、花は順次開いていくことがわかります。その花は、くたびれると潔く脱落するらしく、グズグズと絡んでいるものが見つかりませんでした。
そんなわけで、花筒が雄シベを引き連れてあっさり脱落したあとは、むき出しになった花柱(雌シベ)が我が物顔に枝に並びます。シャシャンボという名前だけでなく、象さんのパレードみたいなこの姿もちょっと漫画チックで笑えます。
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おっと、用が済めば即退場してしまう儚(はかな)き雄シベさんの様子もしっかりとどめておいてあげましょう。男はシャイなんです…とでも言いたげに花筒のなかに閉じ篭もっていて、枝に手を添えて覗かないと、決して顔を見せてはくれません。

<補注1> ほぼ1カ月後の姿を収録しました。(2012年8月20日
<補注2> 別の年、まったく別の場所のシャシャンボは少し様子が違っていました。(2018年7月30日

過去のきょう 2011 ニワウルシ(シンジュ) 2010 キバナミソハギ 2009 フサザクラ 2008 マツブサ 2007 オニユリ 2006 オトギリソウ 2005 ヒレハリソウ(コンフリー) 2004 ブルーファンフラワー(スカエボラ)

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7月24日(火) キリンソウ

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増補版には収録してあるものの、こちら(ブログ)への掲載は忘れたままでした。アキノキリンソウをここに載せたとき、その名前の元であるキリンソウにリンクさせられないのを恥ずかしく思ったもので、ようやく輪がつながりました。
「輪」と言えば、これ、漢字で黄輪草とあてることがあります。いままでは「どこが輪?」と疑りの眼(まなこ)で見ていたのに、今回の写真だと花が輪になっているように思えなくもありません。もう一つの漢字候補・麒麟草だといかにも荒唐無稽・脈絡欠如なので、正解かどうかはさておいて、自分的には「黄輪」に傾きました。

過去のきょう 2011 シオデ 2010 ショクダイオオコンニャク 2009 コクサギ 2008 ホテイアオイ 2007 ソバナ 2006 ツキヌキニンドウ 2005 ニワウメ 2004 ルリヤナギ

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7月23日(月) コマツナギ

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「狭くて浅い観察範囲のくせに、私たちのことを決めつけないでよ!」とコマツナギさんに叱られました。這うように生育するのがコマツナギの特徴と思っていたら、ものの見事に空に向かってのびている元気者に出会いました。陽当たりのいい斜面で、気持ちよさそうに四方八方に蔓をのばしています。
もちろん、一般の木のようにどこまでも自立してのびるというワケではなさそうでも、それにしてもここまで(地面から1.5mくらい)枝が立ち上がるとは驚きました。
そこで、もしやトウコマツナギ(樹高2~4m)ではという疑いも出ます。ただ、幹(根もとの枝)の太さはふつうのコマツナギでした。また、もしトウコマツナギならもう少し細かく枝分かれし、花穂の数ももっと多いようです。
図鑑類でもコマツナギの高さは1mに満たないことになっているのに、実物というのはそんな定義などは気にもとめずに、悠然と我が道を行ってくれます。

<補注> ほぼ6週間後、このコマツナギはさらに立派な姿に育っていました。(2012年9月7日

過去のきょう 2011 ガクアジサイ 2010 オオアワダチソウ 2009 エゴノキ 2008 クリ 2007 ミョウガ 2006 キヌタソウ 2005 ヒヨドリジョウゴ 2004 タブノキ

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7月22日(日) キクイモモドキ(八重種)

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「イヌ」キクイモにも淡い憐憫の情を感じたのに、キクイモ「モドキ」と偽物扱いされるこちらには「めげるんじゃないよ」と声をかけてしまいます。
別名だと、かわいらしくヒメヒマワリなんて呼ばれてもいます。しかし、この名前は以前ヘリアンサス・アトロルベンスのときに触れたように、ちょっと紛らわしいのです。したがって、哀れではあってもこの花は「モドキ」呼ばわりしておくしかありません。
さらに申し訳ないのは、いきなり八重に出会ったことです。キクイモモドキには花が一重でいかにもキクイモに近い風情のもの(注2)があり、それがあればこそのキクイモ「モドキ」なのに、それを見ずに八重ではつながりが悪くて当然です。
とは言いながら、花は密に咲き、きわめて丈夫で、夏の花壇には役立つ存在です。問題は、名前を聞かれたときにどう答えるか、それだけ(注3)です (^-^;

<補注1> キクイモモドキの八重タイプには「旭」とか「華姫」という名の園芸種があって、上の写真はそれらのどれかだと思います。(2016年7月)
<補注2> ようやくノーマルのキクイモモドキを収録しました。(2021年9月24日
<補注3> ガーディニングの素材として、宿根タイプのこのHeliopsis(キクイモモドキ属またはヒマワリモドキ属)は重用されるようになってきました。つまり、モドキ呼ばわりをしなくてもヘリオプシスという属名が幅を利かせる背景ができつつあります。
そこで、補注2でリンクさせた一重咲きと一緒に、その学名をここに記しておきます。
なお、補注1でこの八重咲き種は「旭」か「華姫」かとしていましたが、最終的に「旭」だったと判明しました。(2024年7月)
☆ 一重咲き(基本種・補注2リンク先) : Heliopsis helianthoides
☆ 八重咲き園芸種(上の写真) : Heliopsis helianthoides var. scabra 'Asahi'
<補注4> 園芸種・バーニングハーツの収録にあたり、ついにヘリオプシスを前面に立てました。(2024年8月6日

過去のきょう 2011 ホシオモト(パイナップルリリー) 2010 ヒメヤブラン 2009 イヌヌマトラノオ 2008 オオダイコンソウ 2007 ヤブカラシ 2006 クリナム・パウエリー 2005 イヌゴマ 2004 ノブドウ

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7月21日(土) ノウゼンカズラ

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花筒の内側上部を写そうとしたので、花本来の天地がわかりにくくなりました。雌シベ・雄シベがピッタリと貼り付いているのが空の方向です。
つまり、ノウゼンカズラのシベは筒の中心でピロピロして虫を待つのではなく、こうして忍者のように天井にへばりつき、「触れるもんなら触ってみな!」的な態度なのです。花粉を媒介してもらいたいのに簡単には渡したくない…妙にヒネくれた奴です。
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このヒネくれ具合は仲間のアメリカノウゼンカズラも同様です。さらにアメリカくんの場合、ふつうのノウゼンカズラでシベの構造を学習していなかったら、雄シベだなんて思いにくい姿です。「虫が産み付けた卵」とか言ったら信じる人がいそうです。
去年はその這い上がり高度に舌を巻いたノウゼンカズラに、今年は変態的シベ構造で驚かされました。来年はいったいなにで楽しませてくれますやら。

過去のきょう 2011 サンタンカ(イクソラ・シネンシス) 2010 ジャノヒゲ 2009 エンジュ 2008 チングルマ 2007 ツボサンゴ・パレスパープル 2006 シロネ 2005 ハナヅルソウ 2004 アカメガシワ

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7月20日(金) フシグロセンノウ

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かつて、「ああ、これがフシグロ…!」とうれしさだけが先行したときの写真は、色具合が少し変だし、細部がよくわからず、ずいぶん悲しいものでした。
今回、デジイチでとらえ直した効果で、まずはこの花が雄性先熟タイプであることに気づきました。二つの花の鮮度によって、左が新しく右が古いことがわかります。その左の花はまだ雄シベだけ、そして右の花では雄シベが役目を終えていて、白い雌シベが突き出てきているのをとらえることができました。
ただ、花にピントをあてると葉がボヤケるのはデジイチのツラいところ(注1)です。コンデジならなんとか1枚でごまかせたものを、今回はもう1枚必要になりました。
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おかげで、節は単に色変わりしているだけでなく、節部を覆う強化パーツのようでもあることがわかりました。次の花芽がこんな風に出てくることもわかったし、葉の周囲が細かい毛で囲まれていることも意識できました。
こういうのも、災い転じて福と成すと言うのでしょうか。

<補注1> この段階では、絞りの調節機能をまったくわかっていませんでした・汗。
<補注2> 花後の様子をとらえました。(2021年8月1日

過去のきょう 2011 キダチルリソウ(ヘリオトロープ) 2010 クヌギ 2009 スジギボウシ 2008 ゴウソ 2007 シダルケア 2006 ナンキンマメ(ラッカセイ) 2005 セイヨウハッカ 2004 サツマイモ

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7月19日(木) ボタンクサギ

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この木を植えたお庭が近所に複数あるおかげで、このブログの初年度2年目に続けて載せています。だいたいの解説はそこで終わっているのに、今回はなんの芸もなく、あらためて得た知識もなく三度目の登場です。
いえいえ、じつはここにヒラヒラものを加えることが今年のお題だったのです。狙いどおり、大きなアゲハも来ていました。おデブな蜂もきました。しかし、皆さん、とてもせわしいのです。一枚として、見られる写真は撮らせてもらえませんでした。
花が景気よく空を向いて開いているせいで、たぶん採蜜は一瞬で済むのでしょう。花のつくりを複雑にした底意地の悪い花よりは好感が持てるとは言え、うーん、気前が良すぎるというのも困ったものであることに初めて気づきました。

<補注> ボタンクサギの若葉の美しさに気づきました。(2019年4月4日

過去のきょう 2011 ヨロイグサ 2010 チチコグサ 2009 メハジキ 2008 オオツヅラフジ 2007 チゴザサ 2006 ベニクロバナキハギ(ヤクシマハギ) 2005 コバギボウシ(斑入り種) 2004 ヒメヒオウギズイセンとミズヒキ

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7月18日(水) スズカケソウ

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絶滅危惧種で、ふつうに野歩きをしていてお目にかかるものではありません。
自生地では岸壁に懸垂して育つので、蔓が下向きにのび、したがって花が逆さまに開くと言います。これは栽培品で、添え木に絡んで上向きにのびていました。そのため、花は上向きに開いています。
たしかに、下向きの方が鈴懸(勧進帳の弁慶の衣装で、襟に連なったボンボリのこと←注)の風情はありそうです。上向きだと昇り曲導付(のぼりきょくどうつき)の花火みたいで、ポン・ポン・ポンと紫色の小花を開いたあとには、ドーンと三尺玉が開いてくれないと収まりがつきません。ヨッ、たぁ~まやぁ~!

<補注> 文中の「鈴懸」の理解について、誤解であるというご指摘(コメント参照)をいただいています。

過去のきょう 2011 ニンジンボク 2010 ゴボウ 2009 マツカゼソウ 2008 アオツヅラフジ 2007 シオデ 2006 ノハナショウブ 2005 ヤツガシラ 2004 ジュズダマ

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7月17日(火) コンロンカ

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初めてこれを見て、「なんじゃこりゃ!?」と驚いたのはもう7年も前のことで、近ごろはずいぶんとあちらこちらで見かけるようになりました。
ただ、流行りだしてから買ったお宅のものはまだ鉢植えのままとか、露地に降ろしていてもまだ背が低かったりなのに比べ、この株はガッシリ立派な風体でした。背丈は1mを超えていて、木質部が目立ち、「年代もの」であることがわかります。
「さても不思議な葉だよなあ」と思いながら古い記事を確認したらこれは萼でした。自分の記憶力の悪さに「愕」然…などと涼し~い締めにしておきます。

<補注1> 同属の仲間にはウスギコンロンカがある一方、分類的には縁がないのに名前が紛らわしいものにコンロンソウがあります。
<補注2> 同属のムッサエンダ・フィリピカ・ドナアウロラを収録しました。(2023年11月27日

過去のきょう 2011 エンビセンノウ 2010 ヤナギハナガサ 2009 マサキ 2008 ヤナギラン 2007 チダケサシ 2006 トモエソウ 2005 クサキョウチクトウ(オイランソウ) 2004 ヤブツバキ

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7月16日(月) ワラビ

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ここまで育ってしまえば、もう蕨取りの人たちは見向きもしません。しかし、写真撮りの人は必死にシャッターを押しまくりました。
この造形の美は、決して食べられるためにあるものではないでしょう…というのはこうして撮影しているときの発言で、食卓では「この絶妙のとろけ具合は、まさに自然の恵みだねぇ~」とか言っているのだから、まったく、罪深いヤツです。

過去のきょう 2011 ヒトツバカエデ 2010 ヒマラヤヤマボウシ 2009 ヤブマオ 2008 モクゲンジ 2007 セイヨウフウチョウソウ(クレオメ) 2006 アサザ 2005 ヒメヒオウギズイセン 2004 リアトリス

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追加編 : シマトネリコ

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せっかく打ち立てた「はた衛門」説は早くも&脆くも崩れ去りました。
シマトネリコは木が大きくならないと花は咲かないのだと結論づけてから最初の花どきだというのに、なんと鉢植えだというのに、幹だってまだこんなヒョロヒョロだというのに、しかも二鉢(向かって左側にも)も、くっそぉー、花がぁ~! 樹高3m&幹の太さ5cmなんていう基準はまったくのウソでした。
とすると、花の咲かないお宅は育て方がよっぽど…(おーぉ、これ、八つ当たり・笑)。いえいえ、この美容室のスタッフがよほどのグリーンフィンガー(注)? オジさんには縁のないお店なので、ウチの助手たちに偵察に行ってもらおうかしらん。

<補注> グリーンフィンガーとは園芸の才のことで、草木育てが上手な人を言います。反語はブラウンフィンガーまたはブラウンサムです。

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7月15日(日) ワイヤープランツ

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この春、思いがけずに実を見つけたワイヤープランツの大きな繁みです。そろそろ花どきだろうと勇んで近づいたものの、目を凝らすまでは空振りかと心配しました。
蟻(画面中央)と比べてわかるとおり、なにしろ小さい(花の直径=4~5mm)し、色がこんな案配ですから、葉のなかに溶け込んでいます。ただ、次第に目が慣れると、ほとんどの枝先には花があり、いまがまさに花盛りであることがわかります。
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こうして接近すると、5枚の花びらに見えたものは萼であることがわかります。つまり、本来の花びらはないタイプの花です。飛び出ている白い3本は雌シベに思えるわけで、もしそうだと雄シベが見あたらない(注)ことになります。この先は、携帯顕微鏡みたいなものがないと、こういう小さな花にはお手上げです。

<補注1> ワイヤープランツ(ミューレンベキア・コンプレクサ)は雌雄異株でした。したがって撮影した繁みは雌株であり、別に雄株を見つける必要が生じました。
<補注2> その後の調べで、ワイヤープランツは基本的に雌雄異株でありながら、稀に雌雄同株(雌花以外に雄花または両性花を持つ)のものもあると知りました。
元の記事から7年間、ワイヤープランツのブッシュに花がついていれば目を凝らしてきたものの、実がついていたり、明らかに雌花とわかるものがあるとそれ以上の捜索はあきらめてきました。これからは雌株らしくてもしつこく「ピンク系で楕円形の葯を持つ8~9本の雄シベ」を探さなくてはなりません。(2019年7月)

過去のきょう 2011 コエンドロ(コリアンダー) 2010 アーティチョーク(チョウセンアザミ) 2009 イヌビワ 2008 ムラサキバレンギク 2007 イチジク 2006 ヒマワリ 2005 アキノエノコログサ 2004 ユリ(品種不詳・カノコユリ系)

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7月14日(土) トチバニンジン

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藪のなかに真っ赤な実を見つけ、「今度はぜひ花を!」と思ってからもう5年が過ぎていました。かつ、念願の花は今年もまたはずしました。
まだ緑色の実の、それぞれの先端に雌シベの痕跡らしい突出部が残っています。あぁ、この場所に来るのがあとひと月早かったら、と思うと無念の涙にくれます。悔し紛れに、段々とターゲットに近づいていくのもまた楽しみと思わなくては…。
それに、前のときのOptioから今回はデジイチになっているので、写真もちょっとはマシになったかな、とか思いつつ、いやいや、こんな暗がりではISO感度をもう少し上げるべきだったか、露出優先にすべきだったか、反省点は山積みです。こうして修練を重ねておけば、念願の花に出会えたときは、さぞや素晴らしい一枚(注)が撮れることでしょう(と自分にプレッシャーをかけておくことにします)。

<補注> 素晴らしい一枚になったかどうかは別にして、トチバニンジンの生態を少しだけ理解できました。(2017年6月25日

過去のきょう 2011 ノウゼンカズラ 2010 ベニバスモモ(ベニスモモ) 2009 ミヤギノハギ(ナツハギ) 2008 ジュンサイ 2007 チョウセンシラベ・シルバーロック 2006 カランコエ 2005 マルバマンネングサ 2004 ホテイアオイ

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7月13日(金) シマトネリコ

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念願だった「地元で撮ったシマトネリコの花」です。玄関前に植えるお宅が目に見えて増えるなか、花や実をつけない木が多いのが不思議だったのです。
しかし、去年の冬に盛大に実をぶら下げた木を隣町で見つけました。その結果、開花結実にはある程度の木の大きさが必要なことに気づきました。
そこで狙っていた大きな木のうちの1本(高さ4m前後)がこれです。ヨーシ・ヨシ、涼しげに白い花で覆われていました。ただ、花の位置が高すぎるし、敷地の少し奥にある木なので、花のつくりがわかるところまで迫ることができません。
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そこでさらに探すと、好都合にここまで花に近づける木に出会うことができました。求めよ、さらば開かれん!です。なるほど、こういうつくりでしたか。棍棒のような蕾が次々に開くのでしょうから、案外に長い期間、花を楽しむことができそうです。

<補注> この記事の段階では、シマトネリコが雌雄異株であることを理解していませんでした。1枚目写真は結実を確認した木なので雌株、2枚目写真は2個の葯の間にあるべき雌シベがないので雄株です。(2013年冬)

過去のきょう 2011 ハナハッカ(オレガノ) 2010 タマゴタケ 2009 タカトウダイ 2008 チョウセンニンジン(オタネニンジン) 2007 セイヨウニンジンボク 2006 ヒエンソウ 2005 ヘメロカリス 2004 ヘクソカズラ

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7月12日(木) ハンゲショウ

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意図せぬ結果というのは往々にしてあるもので、暗い沼の水面を利用して背景を黒くツブそうと思ったら、喫煙コーナーのような写真になっていました。
もちろん、ハンゲショウがそんな煙たい場所を好むワケはありません。微妙な風は吹いていたにせよ、水面の波紋がこんなに複雑だとは気づきませんでした。
暦上の半夏生は先週あたりだったので、季節の草花というものはきちんと自分の出番を心得てハズシません。この春先の梅や桜にはずいぶんヤキモキしたとは言え、四季の大きな流れはまだまだ正常を保っている…と思いたいものです。

<補注> 同属のアメリカハンゲショウを収録しました。(2022年7月6日

過去のきょう 2011 ヘラノキ 2010 ネジバナ 2009 ムラサキクンシラン(アガパンサス) 2008 キブシ 2007 ヘリアンサス・アトロルベンス 2006 カラスビシャク 2005 ヤブミョウガ 2004 アメリカフヨウ

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7月11日(水) スモモ

Prunus-salicina
いかにイヤシンボのワタシでも、こんなに未熟なスモモではまだ生唾ゴックンとはなりません。ただ、梅や桃とは異質の透明感を持つ皮の美しさには惚れぼれです。
もうとっくに、店先には赤く熟したものが並んでいるので、産地ではいろいろ手を尽くした栽培をしているのでしょう。そうではない自然状態のこの木は、たぶん今月下旬くらいから食べごろになりそうです。
摘果もされていないのでこんなに鈴なりでした。手をかけた大きくて甘いのがいいのか、とにかく数があった方がうれしいのか、見上げながらしばし悩みました。

<補注1> 開き始めた葉が細いことに気づき、上の写真を見直したら、たしかにかなりスマートで桃に近い形だったことを再認識しました。(2022年4月7日
<補注2> なりどきのセイヨウスモモを収録しました。(2022年6月20日

過去のきょう 2011 クサスギカズラ 2010 ギンバイソウ 2009 コバギボウシ 2008 イランイランノキ 2007 ラムズイヤー 2006 ゴシキドクダミ 2005 アガパンサス 2004 カラスウリ

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7月10日(火) クマツヅラ

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本来は「路傍の草」なのに、志木の近辺では貴重品です。クマツヅラってどういう意味かと思ったら、熊みたいに強い蔓(葛=カヅラ≒ツヅラ)語源説があるようで、そんなに強いくせに雑草負けするとは、熊も見かけ倒しなものです。
漢名だと馬鞭草というそうで、バベンソウと音読みすると語呂があまりよくありません。ただ、花穂の形状からすれば、ワケのわかりにくいクマツヅラよりはピンと来るところがあります。こんなかわいい花でお尻をペシペシされるのなら、お馬さんだって張り切って走ってくれるのではないでしょうか。

<補注> クマツヅラの大きな群落に出会いました。(2017年7月9日

過去のきょう 2011 ノムラカエデ 2010 ヤハズアジサイ 2009 アブラチャン 2008 カラスビシャク 2007 カラタチバナ 2006 タイマツバナ 2005 サルスベリ 2004 メマツヨイグサ

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7月9日(月) ザクロ

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ザクロの花を見かければ、反射的に「紅一点」という単語を思い浮かべはするものの、これがよくわからない言葉です。
ザクロの花はたくさん咲くので、漢詩に詠うところの「一面の緑のなかに咲くただ一つの赤い花」という状況にはならないと思うのです。王安石(詩の作者)さんのお宅のザクロがよほど発育不良だったのか、あるいは気の利いた従者が朝な朝なに花を一つだけ残して摘んでいたとか┐( ̄ヘ ̄)┌。
そして、花の蕾もまた存在感があるのです。萼がまるでカプセルみたいな形で固くて、その先が割れ出すと手品のように花びらが広がります。
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その萼が落ちないで残ると、あのパックリ割れるザクロの実になります。咲いた花がすべて実になるわけではなく、不稔の萼はボタボタと地面に落ちます。
花の咲く時期、ザクロの樹下を見れば、「紅一点」どころか「姦しい」という言葉さえ連想する始末で、さても王さんが見たザクロとはどんなものだったのか…。

<補注> いろいろ難点はあるものの、「紅一点」の可能性を見つけました。(2013年8月11日

過去のきょう 2011 ラブパット(ギボウシ) 2010 タイトゴメ 2009 ニガウリ 2008 オオハンゲ 2007 グリーンローズ 2006 カラジューム 2005 ナンキンハゼ 2004 タイサンボク

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7月8日(日) ムラサキクンシラン(アガパンサス)

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子供のころ、初めて自分のカメラを持ったとき、指南役の父に叱られた一枚があります。それは風景を斜めに写したもので、なぜだか理由は教えられずに、「こういう写し方はイカン」と言われたのです。爾来、斜め写真は自分のなかの禁忌です。
したがってこのアガパンサスも、決してカメラを傾けて撮ったものではありません。などという長い言い訳が必要なほどに、アガパンサスというのはこうしてきっちりそろってみんなが同じ角度に傾いてくれます。
じつはこの写真の場合、右手には塀があります。隣になにがあろうと、ほかの多くの植物は直立して育つのに、アガパンサスはダメなのです。周りをいっさい気にしない傍若無人なヤツは困ったものでも、気にしすぎてオドオドして見えるヤツもなにやら鬱陶しいもので…あ、話は人間のことではありませんでした。

過去のきょう 2011 イヌリンゴ 2010 ノヤマトンボ(オオバノトンボソウ) 2009 ヤブコウジ 2008 サンシュユ 2007 トリアシショウマ 2006 キュウリ 2005 トウネズミモチ 2004 ビヨウヤナギ

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7月7日(土) ゴマキ(ゴマギ)

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踏み込む人がいない道を藪こぎした甲斐がありました。梅雨の晴れ間の陽射しを浴びて、樹冠を覆い尽くさんばかりにたわわな深紅の実を見つけました。
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川に下る斜面に生えていて、足場が確保できません。せっかくのきれいな実に手が届かない悔しさに歯ぎしりしながらも、レンズでグッと迫ってみました。
対生で葉脈の彫りが深く、鋸歯を持つ厚手の葉はガマズミ属の特色です。ただ、葉がガマズミよりスマートで樹高もあり、湿地を好むところからゴマキと見ました。
ということは、葉っぱをこすって、その特有の香りを確かめないと記事がしまらないワケです。あー、くやしい。次からはザイルも必携品ですか ┐(´-`)┌

<補注> 実の味はなかなか評価がむずかしいものでした。(2017年8月29日

過去のきょう 2011 ヤマユリ 2010 タケニグサ 2009 トモエソウ 2008 サルビア・インディゴスパイア(ラベンダーセージ) 2007 シャシャンボ 2006 ナス 2005 チヂミザサ 2004 シャグマユリ(トリトマ、トーチリリ-)

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7月6日(金) サフィニア

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近所の中学校の花壇です。課外活動に園芸部はないようでかなりお粗末な管理状態ながら、真っ赤な花は雨にも陽照りにもめげずに咲き続けています。
さて、これをふつうのペチュニアだと思って見過ごすドジをしなかったのにはワケがあります。花壇のあちこちに樹脂製の立派な札が何枚も立っていたのです。
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なるほど、これは「がんばろう日本!」運動の一環のようで、たぶん花は寄贈されたのでしょう。いいことです。札に企業名がなければ、もっといいことです(笑)。
わざわざ断らずとも、サフィニアがこの会社の「商品」であることはみんな知っているはずです。ホームセンターにはたくさん売られていますから。ふつうのペチュニアに比べたらバカ高いので、買ったことはありませんけど ヾ(´ε`*)ゝ
ところでサフィニアという名前のワケを初めて知りました。這う性質がペチュニアより強いので、サーフィン(海面を這う?)とペチュニアを合体したんですって。かなりトホホな命名で赤面はしても、ペチュニアとの見分けにはいいヒントになりそうです。

<補注> この会社はオヤジ系ネーミングが好きなようです。(2021年6月18日

過去のきょう 2011 カジカエデ(オニモミジ) 2010 イワガラミ 2009 ノカンゾウ 2008 ボッグセージ(サルビア・ウリギノサ) 2007 ハクロバイ 2006 ヤマモモ 2005 リョウブ 2004 モミジアオイ

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7月5日(木) イワガラミ

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イワガラミの再掲です。前に載せた(2010年7月)のは東北旅行中でデジイチ不携帯だったので、白飛びしたお粗末写真でした。それに比べれば、今回は思うさま接写できたというのに、今度は地元なので7月ではやや遅すぎました。こうしてみると、撮る側と撮られる側の都合をぴったり合わせるのはむずかしいものです。
しかし、前回は細部を写せなかったために、写真でわかりにくい箇所は文字で補ったところを、今回はググッと接写でとらえることができました。「シベだけの花」とか「葉のような装飾花」とか、拡大写真だと実物の4~5倍で見ることができます。
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また、花(両性花と装飾花)だけでなく葉も美しいのがイワガラミの特長です。荒くてやや不規則な鋸歯と柔らかな葉質の対比は記憶に留めやすいし、葉柄や葉軸の赤みと緑のコントラストもきれいです。
前回の文字記録と今回の写真記録でもう準備は完了です。あとは最適時期にベストショットがあればいいだけ…って、それが最大の難問ではあるわけです。

<補注> イワガラミと比較対照されやすいツルアジサイの葉だけをとらえました。(2017年10月8日

過去のきょう 2011 ノハナショウブ 2010 ビジョザクラ(バーベナ) 2009 オオバギボウシ 2008 ケショウサルビア(ブルーサルビア) 2007 リシマキア・プンクタータ 2006 アフリカハマユウ(インドハマユウ) 2005 ノブドウ 2004 アサガオ

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7月4日(水) ナギナタソウ

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葉が薙刀(なぎなた)を思わせるからこんな名前なのだと思いはしても、それはあくまで勝手な推測です。わりと珍しい草で、手元の牧野図鑑には収録されておらず、そういうときに頼りになる大辞林や広辞苑にも載っていません。
同じ「薙刀」を頭に乗せたナギナタコウジュはどれにも出ているので、この掲載・非掲載の違いがすなわち見かけやすさの差なのでしょう。
雌雄異株で、雄株(↑)が開花時期を迎えていました。小さなバナナみたいな姿がかわいいと言えば言えるものの、あまり花を観賞する植物ではないようです。
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さてこちら(↑)は同じ場所の雌株です。もう花(果実の先にあるピラピラ)が終わっていて、種の莢が膨らみかけていました。人間も男性より女性が早熟だし、植物も多くは雌性先熟です。種の保存にはそれが好都合ということなのでしょう。

過去のきょう 2011 ニワフジ 2010 アカメガシワ 2009 クサフジ 2008 キミノニワトコ 2007 ヒツジグサ 2006 コンボルブルス 2005 ワルナスビ 2004 メタセコイア

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番外編 : オオヨシキリ

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ギョーギョーシ・ギョーギョーシ・ケケケヶヶと大きな声でわめき立てる鳥を初めて写すことができました。いつもは葦原のなかにいて姿を見せないのに、こうしてクヌギの枝に飛び上がってもやっぱり大声でわめいていました。
この騒音源はヨシキリという鳥らしいことは知っていたものの、あらためて調べるとヨシキリにはコヨシキリとオオヨシキリの別があるのでした。大声で鳴くのはオオヨシキリだそうで、見分けのポイントであるボサボサの髪型?も一応見える程度に写すことができていました。写真を選び出していると、耳にあの鳴き声が蘇ります。

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7月3日(火) アマチャ

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ずいぶんみっともないアジサイだこと…などと、遠目で見かけたときはパスしそうになりました。それでもとりあえず傍に寄ってみるのだから、我ながら好き者です。
ただ、近づくにつれてアジサイとは違うことがハッキリしてきます。まず花の位置が問題で、こんなに葉に埋もれて咲くとはかなり妙です。また枝振りが違っていて、アジサイのようにこんもり半球型にはならず、株分かれしたそれぞれの茎が直立して、茎が赤いこともあって、なんだか蕎麦畑にいるみたいです。
どうやらこれがあのお釈迦様御用達の甘茶の素のようです。ただ、生の葉を齧ってもまったく甘さはありません。集めた葉を蒸して発酵させるとあの甘さが出るのだそうで、誰がどうしてそんなことを見つけたのか、お釈迦様でもご存じないでしょう。

<補注1> コアマチャという異称について愚考しました。(2017年8月1日
<補注2> 花がきれいな時期に撮影しました。(2020年6月5日

過去のきょう 2011 シロザ 2010 ストケシア(ルリギク) 2009 タマザキクサフジ(ツルレンゲ、クラウンベッチ) 2008 ウツボグサ 2007 イタチハギ 2006 オカトラノオ 2005 ボタンクサギ 2004 ユズリハ

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番外編 : SSDってすばらしい!

日曜・月曜と雨に降り籠められて、差し迫った仕事もないことだし、積もり積もった机の上(や机上電脳のなか)を整理しました。そのおかげで、番外編に記録しておくべきことを一つ忘れたままだったことを思い出しました。
メインPCをトリプルブート(XP・Vista・7のどれでも起動できる)にしたことは4月下旬に記録済みです。じつは、その3番目のOS(Windows 7)を入れた記憶媒体のことを書き忘れていました。初めてSSDを使ってみたのです。
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ミニタワーとは言っても、凝ったデバイスには無縁の自分ですから、箱を開けるとなかはスカスカ(↑)です。取り外してある銀色のキューブはHDDなどを収容する棚で、この棚の上部にSSDを取り付けました。
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これがそのSSDで、64GB、7,159円でした。このSSDのおかげで、そのすばらしさに惚れ込んでしまったので、後日組み立てたリビングPCも迷うことなくSSD仕立てにしました。そちらはメーカーがOCZで、同じ64GBがなんと4,980円でした。
リビングPCにはデータを入れないし、メインPCのSSDはシステムやアプリだけ(データは別のHDDに収容)なので、どちらもとりあえず64GBで間に合ってはいます。しかし、これからもう少し安くなってくれば、テラサイズは夢としても、300とか500(GB)とか、実用に差し支えない容量のSSDを使えるようになりそうです。
おっと、SSDに惚れ込んだ理由を書き忘れました。やはり起動とシャットダウンが速いのです。メインもリビングも、起動(青いグルグル輪ッカが消えるまで)は40秒足らず、シャットダウンは7~8秒です。Vista(250GB・HDD)の末期は、起動に1分半以上かかっていたので、とにかく気持ちいい軽快感です。
あと、トラブルがあるなんて噂も巷にはあったわりに、自分のSSDはどちらもここまで2カ月前後使って無問題です。そのほか熱と音とは無縁という仕掛け自体も高く評価できます。ずいぶんと遅い「SSDへの目覚め」ではあっても、もうこれからはSSDなくしてはた衛門はありえません(^_^;)。

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7月2日(月) ツノゲシ

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なんともとりとめのない姿です。これでは、お庭に植えようという人は稀になるはずで、とても見る機会の少ない草です。
南欧が原産で、種から油(食用・照明用)を採ったそうです。その種の莢がビヨンビヨーンと勝手放題にのびて、これが「ツノ」に見えるというわけです。ちょっと多肉質の葉も、ふつうのケシに比べると茎上部までのさばっていて、それでなくても質の薄い花が申し訳なさそうに葉の間に埋もれていました。

過去のきょう 2011 トウグミ 2010 ネムノキ 2009 キンコウカ 2008 モモノハギキョウ 2007 ヤマユリ 2006 テリハノイバラ 2005 ツルハナナス 2004 ノウゼンカズラ

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7月1日(日) チシャノキ

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たまたまの巡り合わせで、このチシャノキの名前を借りたマルバチシャノキのことは過去に三度も取り上げています。遅ればせながら、ようやく「丸くない」、本来のチシャノキを撮影できました。大きな木が花盛り、ドンピシャのタイミングでした。
まず、気になる葉です。形はごくふつうの葉っぱ型です。かなりゴワッとしていて、冗談でもレタス(ちしゃ)の代用にはなりません。春先の若葉なら食べられるのか、また宿題を背負ってしまいました。
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さて花です。300mm望遠でしか撮れない高さだったので、細かい観察は無理だったものの、マルバのように雌シベになにか仕掛け(注2)があるとは思えません。また、花穂の形も花のつくりもマルバと違います。花としての見応えなら、こちらに軍配です。

<補注1> 翌年の春、チシャノキとマルバチシャノキの葉を食べ比べてみました。(2013年5月1日
<補注2> 文中の「マルバのように雌シベになにか仕掛け」は誤解でした。マルバチシャノキはごく単純に雌雄が同居する花でした。(2016年5月22日

過去のきょう 2011 サジオモダカ 2010 オオバジャノヒゲ 2009 オニシモツケ 2008 マタタビ 2007 コナスビ 2006 アリアケカズラ 2005 ハルシャギク 2004 ザクロ

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番外編 : 珍客来訪(ヒダリマキマイマイ)

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当家に珍客の来訪がありました。その堂々とした体格に目を見張ります。しかし、こんな偉丈夫が生まれ出(いず)るような自然環境など拙宅にはなく、いったいどこからエッチラオッチラやって来なさったのか、超・不思議です。
集まってきた隣近所のガキンコどもも、「すげえ」「見たことな~い」と言うので、そんじょそこらにありふれた存在ではなさそうです。
大きさでググってみたら、すぐ名前がわかりました。カタツムリの殻の巻き方向なんて意識したことがなかったのに、こんな名前(ヒダリマキ)がつくくらいなので、彼らの世界では少数派なのでしょう。おかげで、カタツムリの殻の巻き方向は中心から考えるという基礎知識を得ることができました。

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