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5月31日(木) コバンソウ

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小判がザクザク、わーい、この上に寝転んでやろうかな…とバカなことを考えながら、気持ちにひっかかるものがありました。この小判って、実(注1)です。実がなるなら花が咲くはずで、その姿をいままで見たことがありません。
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いったい花はいつ咲くの? どっかにない? と探してみたら、こんな実の赤ちゃん(写真中央)がいました。まだ形は整っていないものの、もう実の姿です。じゃあもう花の時期はとっくに終わっているのかとあきらめかけたその目の端に、チョロリと異なものが写りました。写真(拡大可)の黄色い矢印部分です。
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実の殻をこじ開けてみると雄シベがピヨョンと出てきました。雌シベは殻の縁にへばりついたままです。
なるほど、コバンソウはイネ科なので、こうして花びらのない花を密やかに咲かすのでした。ということは、これからこの実がそれこそ黄金色に輝く時期になったとき、殻のなかには種が入っているはずです。
つくりが緩い殻なので、もしかしたら種は稔り次第にすぐこぼれ落ちてしまうのかしれなくても、どんな形でどんな色をした種なのか、またのお楽しみができました。

<補注1> 「実」としたのは不正確な表現で、この小判は「小穂」つまり花序です。
<補注2> 「種」は衝撃の姿でした。(2012年8月5日

過去のきょう 2011 アリウム・シュベルティ  2010 アーモンド  2009 ラカンマキ  2008 コウゾリナ  2007 サイカチ  2006 アスチルベ  2005 タチアオイ  2004 シロミミナグサ

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5月30日(水) コアジサイ

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少し情緒的にコアジサイを写してみました。初めて取り上げたときは花のつくりがわかりにくい写真だったし、二度目のときは細部には目を凝らしたものの、この木の全容や雰囲気が伝わりにくいものでした。三度目にして、というか、三回分を合わせれば、どうやらコアジサイのかわいらしさを記憶にとどめることができそうです。
このアジサイの特色については過去に書いているので、きょうはシバアジサイという別名のことを記録しておきます。
この「シバ」は「芝」ではなくて、たぶん「柴」(=山野に自生する小さい雑木のこと)だと思うのです。そこでこの名前を漢字表記すると「柴紫陽花」となってしまい、細部が見分けにくくなった我が身では「誤植か?」と余計な心配をすることになります。
だったらそんな名前は持ち出さなければいいものを、老眼の進行には関係なく、いろいろ覚えておきたい欲だけは捨てきれない鬱陶しい爺さんです。

<補注> コアジサイ四度目の登場は、なにやらオマケ的でした。(2017年5月23日

過去のきょう 2011 ヒメウコギ  2010 セイヨウミザクラ  2009 キハダ(雌株)  2008 フデリンドウ  2007 ムギセンノウ  2006 コウホネ  2005 ヤナギハナガサ  2004 オオキンケイギク

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5月29日(火) ナガミヒナゲシ

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背景の明るいグレーは電柱の色で、画面の右側には道路のアスファルトや白線が写っています。完全に「路傍の花」であることを表現してみました。
花は盛りを過ぎたのでまばらになったとは言え、結実した壺型の莢を頭に乗せた茎がグングン背丈をのばしています。

今月初め、まだ種をこんなにつけないでいた時期に、広い道路の歩車道分離帯に群れ咲くこれを必死で抜いているオジサンを見かけました。
ステテコ姿でしたから、業者さんなどではなく近所の人であることは明らかで、別の日も見かけました。この草にはかなりの遺恨をお持ちのようです。
たしかに、ナガミヒナゲシの繁殖力たるや半端ではなく、ちょいと見かけたと思ったら、どんどんどんどん、どんどんどんどん、子孫を殖やし続けます。
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その勢力拡大のネタ元がこれです。名前のとおりに長い実に、まさに「芥子粒とはこれのこと」みたいな種がぎっしり詰まっています。
この種壺の蓋がとれる(右端の1個)と際限もなく芥子粒があふれ出てきて、その数を勘定してみようかという考えは一瞬のうちにケシ飛んでしまいました。

<補注1> 同じく路傍系の植物であるマツバウンランと、種の比較をしました。(2020年5月23日
<補注2> ナガミヒナゲシの開花はずいぶん早いものでした。(2022年3月23日

過去のきょう 2011 ヒメシャガ  2010 イザヨイバラ  2009 カキネガラシ  2008 ヤマグルマ  2007 ハナミョウガ  2006 ガクウツギ  2005 ノビル  2004 ナツグミ

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5月28日(月) ガマズミ

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おととい、ヤブデマリの掲載にあたり、「この時期の白い花」同士としてリンクさせようと最初に考えたのはこのガマズミ(↑)でした。
ところが増補版には載せていた花の写真がここにはないのです。ときどきこういう基本編がヌケていて、我が不手際に恥じ入ります。(そのくせ、今年は若葉の芽吹きなどという凝ったシーンに寄り道しています)
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もっとも、花より団子派の自分のこと、毎度毎度実の方ぬかりなく撮影していました。そして、そのなかでようやく実と花のツーショットという時期的に不自然な形で花が登場していた始末です。今回、これだけドンピシャの時期をとらえてあげたので、この花に対する積年の借りは返すことができました。

<補注> ガマズミの葉は「アカメガシワ型葉脈」でした。(2019年11月22日

過去のきょう 2011 アオハダ  2010 シャクヤク  2009 ノアザミ  2008 ミツガシワ  2007 オオバオオヤマレンゲ  2006 オモト  2005 サラサウツギ  2004 タイサンボク

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5月27日(日) ムシトリナデシコ

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過去の掲載では言葉だけでごまかしてきた「虫捕り」機能を、今回は写真で証明してみました。群れ咲いている花を写しているうちに、ふと思いついてベトつき箇所に枯葉をあてがってみたら、みごとにくっついたのです。
このベトつき具合はだんだんに強化されるので、ピーク時にはもしかしたらレンズキャップくらいくっつけて…などと妄想を膨らましてみたり、いやいや、この茎を何本か失敬すれば付箋を買わずに済むぞ…などとケチなことを考えてみたり、道端の草を相手にしばらく楽しめてしまうのだからお気楽な人もいたものです。

<補注> 年の暮れまで少なからぬ花をつける一方で、ロゼットを作り冬越し態勢に入ります。(2015年12月22日

過去のきょう 2011 ギンラン  2010 ワニグチソウ  2009 テマリカンボク  2008 オヤブジラミ  2007 ヤグルマソウ  2006 クサイチゴ  2005 ツリバナ  2004 クリ

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番外編 : Sylpheed、宣伝しちゃいます!

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重い、面倒くさい、いらんことしよる、その他もろもろ…毎日使うメールソフトにストレスを感じるのはツラいことでした。VistaのときのWindowsメールも酷かったけれど、7用のWindows liveメールには我慢が限界を超えました。
基本的にタダが好き(笑)ではあっても、この際ケチは言っていられないと腹を括り、有料・無料併せて「使えるメールソフト」を求めていろいろ試してみました。しかし、噂に聞いていたTbとかEdとかBeとかShとか、ひととおり使ってはみたもののしっくりきません。どれも作りや機能が過剰で、「安全に送受信」だけしたい自分には向きません。
さて困ったと思ったそのとき、なにかの弾みでSylpheed(シルフィード)という無料ソフトを見つけたのです。つい、「弾み」と言ってしまうほど、ほかのメールソフトは名前ぐらい知っていたのに、これはノーマークでした。ダメ元で使ってみたら、あらら、これがなんともシンプルで、軽くて、余計なことはしなくて、じつにワタシ向きでした。
届いた複数のメールを続けて開封できないという面倒はあっても、前向きに考えれば、内容を確かめずにうっかり次のメールを開いてウイルス感染という悲劇を防ぐためには歓迎すべき機能に思えます。反面、送信の際に「宛先はこれで間違いないか」とか「添付という言葉が本文にあるけど添付ファイルがないですよ」とか確認してくれる機能があり、「余計なものはいらない」などと生意気を言っているわりには、「便利だよ、これ」なんて感激してしまいます。
あの憎々しいWindows liveメール(とかそれと同根のOutlook)とおさらばできたのはうれしい限りで、こういうソフトが無償で使えるとはありがたい世のなかです。

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5月26日(土) ヤブデマリ

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この時期、ほぼ背丈の倍くらいまでの高さでコンモリした木が真っ白な花で覆われている木が何種類かあります。葉の深い緑と純白の花のコントラストは清々しく、春から夏へのつなぎ役としてお庭や野道を飾ってくれます。
そんな木々をあれこれ思い浮かべながら、これはムシカリであってほしいと念じながら近づいた1本です。すでに紅葉や実を載せているので、ムシカリは花の写真が欲しかったのです。しかし、葉の形がふつうに過ぎました。対生で葉脈が深いところまでは似ているのに、なんともがっかりです。
などと言ったらヤブデマリが怒ります。これもまた、春を代表する美しい花木です。ムシカリとは、葉の違いに加え、装飾花も微妙に異なります。5枚が均一なムシカリに対し、ヤブデマリは不規則というか、上の1枚が小さくて「奴さん」型です。

<補注> 若葉が芽吹く様子はこちら、実が色づいた様子はこちらです。
<追録1> 上の写真よりはほぼひと月早く満開を迎えていました。(撮影:2018年4月26日)
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<追録2> 本来の花(両性花)は終わっても、数日間は装飾花が残ります。葉幅のバリエーションが面白くて撮りました。(撮影:2018年5月4日)
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過去のきょう 2011 アカマツ  2010 ギョリュウ  2009 マユミ  2008 イワカガミ  2007 ネメシア  2006 ワジュロ  2005 スイカズラ  2004 キョウチクトウ

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5月25日(金) アスパラガス

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画面が斜めなのはアスパラの食べる部分だけでなく花も入れたかったからで、決して二日酔いのせいではありません。さらに実まで写し込めればサイコーだったというのに、それは時期的に無理な話でした(実の写真はこちら)。
先日、オバサマたちとお昼をしていたとき、アスパラをつまみ上げ、「ねー、これってなに」と発した人がいました。「アスパラ、知らないの?」「違うよ、これってアスパラのどこなの?」「……」。ハァ~、主婦の食材知識ってこんなもん(注3)ですか!
Tさん、あなたが食べていたのは、ほら、茎ですよ。そして、花までつけている1本は最初に出た細い茎を徒長させたものなのです。これを秋まで繁らせ、種を採ります。多年草なので、株は年々勢いを増し、これは3年目だそうです。

<補注1> アスパラガス(Asparagus officinalis)の標準和名はオランダキジカクシですが、当面はアスパラガスとだけ呼んでおきます。(2021年2月)
<補注2> 冬の姿を収録しました。(2022年2月15日
<補注3> 主婦をおちょくって悦に入っていたら、あとでアスパラガスは雌雄異株と知りました。雌株の方が太くて味も濃いのだそうで、コケにしたTさんには陳謝しなくてはなりません。(2023年11月

過去のきょう 2011 エビネ  2010 ミツバウツギ  2009 ヒトリシズカ  2008 キハダ  2007 オオムラサキツユクサ  2006 ムラサキツユクサ  2005 センダン  2004 ハコネウツギ

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5月24日(木) カジイチゴ

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カジイチゴの花が一輪だけ残っていました。ぎりぎりのセーフです。モミジイチゴが開花したら、そのあとの野歩きではカジイチゴをマークしなければならないのに、うっかりしました。「今年こそ」と意気込んでいたわりにはドジな人です。
質が薄くクシャクシャの花びらが上向きに開いています。似たもの同士とはいいながら、うつむいて咲くモミジイチゴよりはサービス精神があります。
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さて、花が終焉期なら実はどうだ?と探したら、この一粒が一番の色づき具合でした。とても味見できる段階ではありません。花はもうダメ、実はまだダメ、なんとも半端な時期に遭遇したわけで、しかしここはプラス思考で一度に両方を撮影できたことを喜んでおくことにします。待望の試食はまた次の機会ということで…。

<補注> カジイチゴが半常緑という生態だとわかってきました。(2014年1月22日2023年11月5日

過去のきょう 2011 ノイバラ  2010 コウモリカズラ  2009 ヒメサユリ  2008 ネズミムギ  2007 ブラシノキ  2006 トキワツユクサ  2005 カルミア  2004 センダン

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5月23日(水) スズメノエンドウ

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ノミとスズメ、どちらが大きい? などという愚問を発したくなるのは、おととい載せたノミノツヅリのせいです。花のサイズを比べると、このスズメはあのノミの1/5くらいしかありません。雀が蚤より小さいとは困りました。
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もちろん、このスズメはあのカラス(ノエンドウ)と比べた呼称ですから、上の嘆きはまるでお門違いです。「そんなバカを言っている暇があったら、カメラの腕を磨きなさい」と言わんばかりに、花はその構造がまったくわかりません。
マメ科ですから、細部はわからなくてもたぶん「あの形」(注)だろうとトボケつつ、撮影時刻とか時期を変えれば、もう少しなんとかなるかもしれません。その再挑戦のときのために、スズメの証拠(=一つの莢に豆が二つ)はしっかり押さえて(1枚目写真)おきました。次の機会には、心置きなくこのミクロの花に迫ってみます。

<追録> 再挑戦はしてみたものの、どうやら返り討ちでした。左下にある肌色物体は拙の左手人差し指先端部です。ふだん気づかないお肌のカサつきがくっきり見えてしまいました・涙。(撮影:2021年4月30日)
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過去のきょう 2011 コウシンバラ  2010 シュロ(ワジュロ)  2009 キバナフジ  2008 ユキザサ  2007 コマツヨイグサ  2006 ジャガイモ  2005 オランダカイウ(カラー)  2004 トキワツユクサ

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5月22日(火) ハチク

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日本に生える竹の最多種は孟宗竹で、ある調査では60%以上とされています。それに次ぐのが真竹で30%弱ですから、この二つでほとんど9割を占めていて、残りの1割少々に150種といわれる「それ以外」の竹がひしめき合う構図です。
そんな「その他一同」のなかではトップシェアに輝くのがこのハチクです。しかし、これと真竹の区別がわからず、ここにはずっと載せられないでいました。
それが、この竹の子を見たら一発で問題解決です。まるで火焔型土器のよう(色も形も)なこの姿がハチクの特徴で、生長した竹では区別しにくい真竹の竹の子は、皮の色が黒く、しかもこんなかわいいカールはありません。(下の写真もハチク)
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ハチクというと、つい「破竹の勢い」の破竹と間違えそうでも、漢字では「淡竹」です。稈が蝋質成分で白くなるからこう当てるらしい(もともとは白竹と書いたとも)とは言え、その色合いだけで真竹と区別するのはむずかしく感じます。
しかしそんな見分け音痴でも、いまの時期ならこのカールの有無で超簡単に判別できるわけで、「竹を割ったように」スッキリしました。

過去のきょう 2011 サクラバラ  2010 タチバナ  2009 ショウブ  2008 クヌギ  2007 ノースポールギク(クリサンセマム・パルドサム)  2006 ニオイシュロラン  2005 ニオイバンマツリ  2004 ユスラウメ

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5月21日(月) ノミノツヅリ

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名前のツヅリは「綴り」です。この言葉は、現代ではせいぜい作文のことを指す「綴り方」という使い方しか聞かなくても、辞書(大辞林)には「つぎ合わせて作った粗末な着物」という意味も解説されていました。ノミはもちろん「蚤」です。
先が尖った楕円形の葉は、特に「つぎ合わせ」た形跡はないものの、たしかに蚤さん用サイズです。花もこんなサイズなので、地面に這うようにしないと、その正体をしっかりとらえることはできません。
陽当たりのいい乾いた道端が好きなのはこの草だけでなくハイキングの人間さまも同じです。したがって、撮影は人通りが絶えたときを狙わないと、世話焼きなお方に「どこか、具合でも悪いですか?」と声をかけられそうです。

<補注> 蚤(のみ)さんは綿入れも持っています。(2012年6月6日

過去のきょう 2011 オニタビラコ  2010 ケシ  2009 バッコヤナギ  2008 ザイフリボク  2007 クスノキ  2006 カスミソウ  2005 ユウゲショウ  2004 クレマチス

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番外編 : 見た・見た~!(金環日食)

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どうせきょうのTVニュースはこれだらけになるだろうから、自分はスルーだと思っていたのに、なぜか助手1号が「見る!」と言い出しまして…。
それがきのうのことなので、当然ながら観測メガネなんてどこもスッカラカンの売り切れでした。しょうがないので、代用品として黒の半透明プラスチックでできたバインダー(@148円)を2個買ったら、これが望遠レンズのフィルターにも使えるという大オマケになって、立派に観測写真を撮ることができました。
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欠け始めたとき、臨場感を出そうとして太陽に電線を引っかけてみました。オマケで撮ったオマケ写真です。

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5月20日(日) セイヨウサンザシ

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サンザシ類特有の切れ込みのある葉が美しく、それを背景にして、まるでミニバラのような花が盛りを迎えていました。
考えてみれば、サンザシと名のつく花を写したのは、これまでヤブサンザシとかトキワサンザシとか、本来のサンザシとは種類の違うものばかりでした。西洋版とはいうものの、初めて見た本流の花がこんなにきれいとは驚きました。
しかし、好事魔多し、この八重のピンク花は園芸種で、八重なので結実はまれだと言います。本来の西洋サンザシは一重の白花なので、まずはそれを見つけ、次に今回の木に「まれ」な実がつかないか調べ…、やれやれ、「浜の真砂は尽きるとも、世に調べごとの種は尽きまじ」、はた衛門が五右衛門になってしまいました。

<補注> 西洋サンザシの白花を見る前に、ふつうのサンザシの花を撮りました。(2017年5月17日
<追録> 前と違う場所で出会ったものの、おそらく同じ品種です。今度のものには 'Paul's Scarlet' と園芸品種名が付記されていました。(撮影:2022年5月9日)
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過去のきょう 2011 ケヤキ  2010 ハグマノキ  2009 アオダモ  2008 ヤブジラミ  2007 カルケオラリア  2006 ツルウメモドキ  2005 トベラ  2004 カキノキ

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5月19日(土) コウゾリナ

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この時期、キク科のこういう黄色い花はいろいろあって、勉強しながら一つずつマスターしていかなければなりません。したがって、すでに覚えたこのコウゾリナにかかずらわっている暇はないはずなのに、再登場です。
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その理由は、かつて載せた写真ではこの棘がさっぱり見えていなかったからです。前回は「腕がかなわない分は文字で補う」などと逃げを打ったものの、百聞は一見に如かずという金言にはかないません。
しまった。棘が指に食い込む様子を撮るべきでした。ワタシの白魚のような指にはジガッと刺さります。あーぁ、またまた文字でごまかしてしまいました。

過去のきょう 2011 カキツバタ  2010 ヒメグルミ  2009 ヒメツルニチニチソウ  2008 ヤマシャクヤク  2007 ツボサンゴ  2006 フランスギク  2005 チョウジソウ  2004 タチアオイ

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5月18日(金) ニガキ(雌花)

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7~8mはあろうかという大きな木です。見たかった花の時期にピッタリでした。さらに、花の重みで枝が手ごろな高さまで降りてきていて、最高にラッキーです。
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直径が5㎜ほどしかない花にグッと迫りました。なんとも愉快な構造です。だがしかし、立派な雌シベに比べると雄シベは完全に退化しており、この木は雌株、ニガキは雌雄異株なのでした。おーい、雄株やーい!
この近くにはそれらしい木がなくて、くやし紛れに葉っぱを齧ってみました。キハダの葉とよく似た、いかにも「良薬」というお味です。胃に沁みそうな心地よい苦みは、それから15分間ほども「苦」木のことを脳みそに刻み込んでくれました。

<補注> 開花時期の雄株は翌年とらえました。(2013年5月21日

過去のきょう 2011 ウラジロノキ  2010 コメツブツメクサ  2009 サンショウバラ  2008 チングルマ  2007 スノーキャップ  2006 オオバコ  2005 サラサドウダン  2004 アヤメ

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5月17日(木) ヤエムグラ

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花も実も、どちらもよくわからなかった先週の反省を生かし、まずは実に迫ってみました。あの写真だと、拡大してみたところで2個1セットであることには気づきにくかったのに、今度はタマタマちゃん(ププッ)の姿をハッキリ写せました。
わずかな日数しか経っていないのに、もう色づきさえ始まっています。
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その代わり、花はすでに見あたらず、今年はダメかと諦めかけたとき、かろうじて咲き残りの2輪を見つけました。今度はタマタマちゃんの母である2本の雌シベ(写真を拡大すると右の花で確認可)もしっかりわかります。
背景が黒いのは、幅が2㎝しかないスケールの色のおかげで、画面左上の白い線はその目盛りです。その目盛りから計算したら、この写真は実物の25倍にも拡大されていることがわかりました。マクロレンズさまさま!です。

過去のきょう 2011 トウバナ  2010 コゴメウツギ  2009 オオバナノエンレイソウ  2008 チゴユリ  2007 ユキノシタ  2006 ヘラオオバコ  2005 メキシコマンネングサ  2004 タイサンボク

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5月16日(水) カマツカ

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大きな木に囲まれて育つから…などと言い訳タラタラで載せていたカマツカの花にお詫びの一枚です。当今のギャルの馬鹿げたつけまつげも、このド派手な雄シベの前では形なしでしょう。
ただ、カマツカにしては葉の先端ののびがやや欠けているので、陽当たりの良い場所にあったこれは植栽された園芸ものかもしれません。品種判定用の写真としてではなく、あくまでカマツカの花の名誉回復画像として載せておきます。

<補注> 果柄(花柄)が木化することに気づきました。(2021年12月14日

過去のきょう 2011 カジノキ  2010 ハクウンボク  2009 ジャケツイバラ  2008 コトネアスター  2007 ヒメヒオウギ  2006 カンボク  2005 ホオノキ  2004 ホオノキ

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5月15日(火) ヒルザキツキミソウ(モモイロヒルザキツキミソウ)

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この花を見ると、「夏が来るんだな」と覚悟します。酷暑にもめげず、このまま10月ごろまでは元気に咲いているタフなヤツです。
前の掲載時は理解不足で、13文字もある名前の長さを笑ったものです。しかし、そのうちの「モモイロ」はどうやら変種(Oenothera speciosa var. childsii)であることを示していて、大括りとして、これはヒルザキツキミソウと呼んで差し支えないようです。
もちろん、花びらの縁がここまで赤い場合は変種=「モモイロ」に間違いなく、花色がもう少し淡い本来のヒルザキツキミソウ(Oenothera speciosa)を見つけることが新たな課題になりました。

<補注> これがどうやらふつうのヒルザキツキミソウではなかろうか!?というものを見つけました。(2012年6月18日

過去のきょう 2011 タチシオデ  2010 ヒメウツギ  2009 カッコソウ  2008 カマツカ  2007 キツネアザミ  2006 カラスビシャク  2005 シロミミナグサ  2004 エゴノキ

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5月14日(月) アメリカアサガラ

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日本のアサガラ(麻殻)に会う前(注2)にアメリカ版を載せます。もちろん植栽もので、いまのところ公園などで見かけるだけです。
向こうではカロライナ・シルバーベルと呼ばれて庭木にされるそうです。しかし、枝振りが大雑把すぎて、もしうまい仕立て方があったにしても、日本のふつうの庭にはあまり向かない気がします。
エゴノキ科なので、釣り鐘型の花がエゴノキや同科のハクウンボクに似ています。ただ、それらと違うのは全体の感じがやけにあっけらかんと明るいことで、開放的な枝振りや小さくて散漫な葉がその雰囲気を作っています。
なお、在来のアサガラは西日本のものなので、収録は先のことになりそうです。

<補注1> 翼を持った実が特徴的です。(2015年12月23日
<補注2> ふつうのアサガラには出会えないまま、オオバアサガラを収録しました。(2022年7月21日

過去のきょう 2011 アオハダ  2010 コンニャク  2009 ギシギシ  2008 オオカメノキ(ムシカリ)  2007 ヤセウツボ  2006 タラヨウ  2005 ゼニアオイ  2004 エゴノキ

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5月13日(日) カイジンドウ

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分類的には「地獄の釜の蓋」と同じ範疇(シソ科キランソウ属)です。たしかに、あれをグイーッと引っ張り上げた姿と言えば言えそうです。そしてこちらの名前は「怪人どう?」…この属は珍名奇名大会でもやっているのでしょうか。
冗談はやめると、カイジンドウは甲斐竜胆です…などと図鑑の引き写しをしても、「どうしてリンドウがジンドウ?」という疑問は残ります。牧野博士も「甲斐の国に産するリンドウの意味といわれる」と逃げていて、素人はそのまま暗記するしかありません。
そんな名前の詮索よりは、宅地開発などのせいでこの草も絶滅危惧種になっている状況の方がずっと重要な問題です。ただ、1,000年後には日本の子供が絶滅するという研究(東北大)が発表されたばかりで、草の絶滅と我々の絶滅と、二つを天秤にかけて悩まねばならない困った時代であることはたしかなようです。

過去のきょう 2011 キンラン  2010 ミツデカエデ  2009 スイバ  2008 アマドコロ  2007 サワフタギ  2006 ミヤコワスレ  2005 セイヨウオダマキ  2004 ソラマメ

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5月12日(土) チャンチン

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猿知恵というか浅知恵というか、余計な思い込みは検証作業のさまたげになるというサンプルでした。美しく赤みを帯びた若葉が周囲の木々から飛び出して目立っていたので、「あ、チャンチンだ!」と写したところまではいいのです。
ところが、「チャンって、アブラチャンのチャンと同じ意味だよな。秋に実をつぶせばベトベトするのだろう」と勝手なことを考えてその場を去ったのです。帰宅後、「ちゃん」と調べたら、あららぁ、チャンチンはなんと「香椿」と書くのでした。
椿とは関係ない(センダン科)種類なのに、木や花が香るのだそうで、これを見つけたら、樹皮をこすってみる必要があるのでした。
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まあ、来月には花をつけるらしいので、再挑戦すればいいとは言え、背がバカ高い木なので、果たして樹上の花に鼻を近づけられるやら…。できなかったときの言い訳のために、周囲の木々から枝が飛び出た遠景(↑)を載せておきましょう。

<補注1> 肝心の花はまだ見ることができないまま、落葉前と若葉の様子を一緒に載せました。(2017年12月9日
<補注2> この記事をスタートとして9年後、長い「チャンチン追跡記録」はようやく最終章を迎えることができました。(2021年10月29日

過去のきょう 2011 ハクウンボク  2010 オオカワヂシャ  2009 タラヨウ(雌花)  2008 オトコヨウゾメ  2007 アメリカフウロ  2006 カラマツ  2005 ヤマボウシ  2004 カナメモチ

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5月11日(金) クサソテツ

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山菜採りが好きな人にとってみれば、これはクサソテツなんていうよそ行きの名前ではなく「こごみ」と呼びたいところでしょう。もう少し早くここにきたなら、ワタシもたらふくあの「春の味」を堪能できたと思うと残念です。
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シダ類はこうして輪生状に葉を出すものが多いので、これだけをソテツにたとえたのは依怙贔屓に思えます。さらに、ソテツと言えば「接近無用!」の危険な葉なのに、この「クサ」の方はシダ類のなかでも柔らかめ(注2)のタッチです。
もっとも、ソテツの芽出しシーンを見たことがない(注1)ので、もしかしたら二つは本当に似ているのかもしれません。あのソテツの「卵」を自分で植えてみれば、この疑問は解決できるのでしょうけれど…。

<補注1> 課題だったソテツの芽出しシーンをとらえました。(2012年6月29日
<補注2> 分類がコウヤワラビ科(Onocleaceae)なので、柔らかさには納得です。(2016年5月12日
<補注3> クサソテツの生態(年間生育サイクル)について、ようやく概略を知ることができました。(2016年11月10日

過去のきょう 2011 カマヤマショウブ  2010 ハナイバナ  2009 ネコノメソウ  2008 クマガイソウ  2007 ナニワイバラ  2006 セリバヒエンソウ  2005 ポポー  2004 スイカズラ

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5月10日(木) トラフクロマツ

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色も大きさも、ほとんどマッチの頭(火薬部分)です。この小さな塊が松の雌花で、こんなサイズながらもしっかりと鱗片で構成されていて、受粉して育つと、あの松ボックリになるわけです。
という話は去年、アカマツでお勉強したので、今年のテーマは「葉」です。植木屋さんでよく見る斑入り種で、虎斑(とらふ)と称します。もしタイガースのファンならば、なにはなくとも一本ほしいところでしょう。
これに似た斑入り種で「蛇の目」と呼ばれるものもあり、二つの見分けは微妙(ワタシにとって)です。どうやら、蛇の目の方が規則正しい斑模様(なので黄色い輪っかがハッキリ)らしく、今回の葉の斑はややランダムなので「虎」としておきます。

過去のきょう 2011 マメヅタ  2010 モッコウバラ(白八重)  2009 エゾネギ(チャイブ)  2008 シャリンバイ  2007 ウスバサイシン  2006 セッコク  2005 ヤエコデマリ  2004 オオムラサキ

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5月9日(水) ヤエムグラ

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3月末に草全体の姿を載せたときには、この花をもう少しきちんと写せる「予定」だったのです。あにはからんや、世のなか、予定どおりには進みませんで、この程度のヘボ写真で、リベンジのお約束つき掲載としておきます。
一応は言い訳をしておきます。背景にしたケータイのキーが横幅11㎜ですから、逆算すると花びらの端から端までが2.5㎜という勘定になります。あれれ、2.5㎜もあったのでは、言い訳になりません。問題は、花だけに絞らずいろいろ写し込もうとした邪(よこしま)な心にあったようです。
しかし、そのおかげで、もう実がついているのがわかります。2個1セットなので、男の目からはとても親近感があります(笑)。四角い茎の角には下向きの棘が密に生えています。このマジックテープ状のパーツが、悪ガキ遊びの武器になっていたのだなあ…と、3月に引き続き、遠い昔を懐かしみながら終わります。

過去のきょう 2011 スイバ  2010 オニグルミ  2009 コエンドロ(コリアンダー)  2008 クレマチス・モンタナ  2007 オオアブラギリ(シナアブラギリ)  2006 イチゴ(優香)  2005 オオデマリ  2004 ミズキ

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5月8日(火) クレマチス・アーマンディ

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きのう、豪華(!?)なサクラソウを載せてしまった反動で、きょうはごくシンプルなクレマチスです。純白でかつ簡潔な形の花びら(5弁)は、いわゆる原種系クレマチスの代表であるアーマンディと見ました。
濃緑で張りのある革質の葉が密に茂り、このお宅もフェンスがびっしりと覆い尽くされていました。常緑性なので、冬の間も生け垣の機能を失いません。
大輪で色鮮やかなクレマチスを丹精して咲かせるのとは違う味わいで、早咲き系・小輪タイプのこのクレマチスは、こうして垣根にすると精彩を放ちます。

<補注> クレマチス・アーマンディには園芸種がいくつかあって、そのなかから二つを同時収録しました。(2019年4月14日

過去のきょう 2011 カジノキ  2010 ハイノキ  2009 ツボスミレ(ニョイスミレ)  2008 イヌガヤ  2007 ヒイラギソウ  2006 リムナンテス  2005 アサツキ  2004 ウツギ

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5月7日(月) サクラソウ

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園芸種のサクラソウです。サクラソウといえば、志木の近くには有名な自生地である田島ケ原があります。真四角だとして計算すれば200m四方にもなるかなり広い場所で、そこがサクラソウで埋め尽くされたら、それはそれは豪華……ではなくて、やはり自然のものは「それなり」です。
そこにいくと、同じサクラソウでも園芸的に開発されるとこうなります。ここに写した色だけでなく、淡いピンクや白とピンクがぼかしになったものまであり、花びらだって縮れたり八重になったり、そして花つきもさすがに豊かです。
あの田島ケ原がこんな景色になったらすごかろうとは思っても、それでは観光バスのターゲットになるだけです。聖地は聖地、花壇は花壇、草花だって人間だって、己の居所はしっかりわきまえなくてはなりません。

<補注> 田島ケ原に咲くシロバナサクラソウを収録しました。(2019年4月27日

過去のきょう 2011 ヒメハギ  2010 マルメロ  2009 アメリカイワナンテン  2008 ヒルガオ  2007 スイートピー  2006 ベニバナツメクサ  2005 モモイロヒルザキツキミソウ  2004 ハリエンジュ(ニセアカシア)

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5月6日(日) ハイノキ

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花も葉も枝も入れ込んで、なにやら説明的な写真です。木全体が真っ白に見えるような遠目の様子とか、花のつくりがよく見えるクローズアップとかは、おととしここに納めているので、今回はその間を埋める写真でハイノキ考察をしてみます。
考察その1は花のつき方です。花の房は枝の先端でまだ緑色をしている若い枝についています。つまり、木の外側(表面)が花で飾られて白く見えるけれど、近づいてみるとなにか空疎感があるのは、このことが原因でした。
その2は枝振りで、株立ちになった細めの幹から側枝が横にたわみながら張り出しています。したがって、奔放というか、いささかまとまりのない樹形になります。
結論 : いくら本来は西日本の木だからといって、関東のお庭でもう少し見かけてもいいのにと…不思議でした。名前が悪いのかとばかり思っていた(オウチが灰になる?)のに、今回気づいた特徴だと、狭いお庭にはちょっと無理な性質(注)でした。花と葉が美しいだけに、なんだかとても残念な気持ちです。

<補注> 同属のミミズバイにも似た性質を感じます。

過去のきょう 2011 チョウジガマズミ  2010 カンザン(関山)  2009 シュロ(ワジュロ)とトウジュロ  2008 オサバグサ  2007 ピラカンサ  2006 オーニソガラム  2005 キリ  2004 ヤマボウシ

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5月5日(土) ムラサキカタバミとイモカタバミ

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ほぼ雑草扱いで、花壇に侵入すれば抜かれてしまう運命ではあっても、道端で咲いている分には可憐そのものの姿です。
ふつうのカタバミよりは花も葉もひと回り大きいし、キキョウカタバミ(花色からか?)などという雅名にも恵まれているので、せめて花壇の縁取りくらいには使ってあげてもいいのでは…と同情してしまいます。
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ただ、同じ紫色のカタバミにはイモカタバミ(↑)もあって、花色はこちらの方が豪華と言えば豪華です。いっそこの二つを混植にして、紫のグラデーションにしたら、芝桜で売り出しをはかるあちこちの公園も真っ青の景色ができたりして…(笑)。

過去のきょう 2011 ジョウリョクヤマボウシ  2010 タブノキ  2009 ダイコン  2008 ナラガシワ  2007 イチハツ  2006 ハナイカダ  2005 ユリノキ  2004 ムクロジ

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5月4日(金) イチハラトラノオ(市原虎の尾)

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先日のイチヨウも、その名前の元である「葉」を見分けるまでは「腑に落ちなかった」ネーミングの桜でした。そしてこちらはまだ「腑に落ち切っていない」桜です。
最初につまずいたのは「市原」で、あの千葉の工業都市と桜がどうしても結び着きませんでした。それもそのはずで、この「市原」は京都の市原(左京区)のことで、これは単にワタシの知識不足が原因でしたから、すぐに得心がいきました。
一方、まだ喉に引っかかり中は「虎の尾」で、この独特な皮目を持つ短枝が名前の元だと初めに思い込んでしまったのです。それなのに、本来は花に包まれた太い枝全体が「虎の尾」なのだそうで、二つ名の両方ともが不正解だった「涙の桜」です。
たしかに、花は写真手前でボカシたような豪華な塊になるので、それに包まれた太い横枝のところどころに短枝の黒い筋が見えれば、虎の尾に見えそうではあります。
残念ながら今年もそういうけっこうな枝振りには出会えなかったわけで、いつか胸のつかえがとれる枝振りに会えたたとき、せっかくのこのキャラの立った皮目も記録に残しておけるよう、きょうは腑に落ちないままの中間レポートとしておきます。

過去のきょう 2011 セイヨウバクチノキ  2010 ベニシダ  2009 トウカエデ  2008 ニワトコとムベ  2007 キモクレン  2006 ヒメコウゾ  2005 スズラン  2004 ハルジオン

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5月3日(木) セイヨウタンポポ

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セイヨウタンポポの総苞片が思い切り反り返っている姿を見ると、自分の爪の付け根にできた逆むけを思い出します。傷とも言えない薄皮一枚がめくれているだけなのに、やけに痛くて気になるものでした。
いつのころからか、あの不快感とは無縁です。これも体の老化の証明だとしたらさみしいことながら、痛い思いよりはよしとしておきましょう。

埼玉南部で見るタンポポは、8割以上がこの侵略的外来種です。在来のカントウタンポポを見つけたら、綿毛をあちこちで飛ばしてあげてはいても、花粉がないと受精できない在来種に比べ、セイヨウは無性生殖するので、繁殖力が段違いです。
指の逆むけの痛さは卒業したのに、この憎らしい逆むけを見るたびに、我らが関東タンポポの行く末に心を痛める日々が続きます。

過去のきょう 2011 シライトソウ  2010 ヘビノボラズ  2009 ギンラン  2008 フサスグリ  2007 シュンギク  2006 ムクノキ  2005 ワスレナグサ  2004 カリフォルニアポピー

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番外編 : お茶の間パソコン、これイケます!

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居間のテレビをネット化したまではよかったものの、その遅さや操作性の悪さは耐え難く、極端なメモリー不足も相俟って、残念ながら実用にはなりませんでした。しかし、家族が顔をそろえてテレビをパソ的に使うというのは、たとえばチケットの予約とかショッピングとか、わいわい遊びながらできて、楽しいものです。
そこで、Regza をそのままネットにつなぐのはあきらめ、TVサイド専用のパソを1台こしらえることにしました。自作の場合、どうしても箱が大きく(20×35×40cm程度)なるのがネックで、それを克服できるものを探していたら、ベアボーン(半セット品)で「これだ!」というもの(XG41)を見つけました。写真右側の黒い箱です。
この写真に写っている助手1号の手と比べると小ささがわかるはずです。なお、彼女が手にしているのは Air Keyboard という代物で、今回のパーツ探しのなかでは XG41 に勝るとも劣らないヒット品です。こんな小さなサイズに QWERTY キーボードが入り、加速度センサーでマウスをポインティングできるのです。いかにパソを使うとは言え、居間にキーボードとマウスを置くのは嫌だったので、これはルンルンものです。
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CPUは格安のCeleron(E3400)を使い、メモリーは価格低下のおかげでメーカー品(PATRIOT)の2GBを2枚にし、光学ドライブ(スリム型)だけはブルーレイを見るために Panasonic を張り込んで、ストレージはSSDの廉価品(60GB)にしました。
2枚目の写真はパーツを組み入れる前の箱の内部です。左横のCDケースと比べると、メディアの直径と箱の横幅があまり変わらないことに驚きます。同じく左脇に置いたメモリーが巨大に見えてしまいはしても、これ、ごくふつうサイズのメモリーです。
これらを組み込む工作とその後のBIOS設定&OSインストールで、若干の脂汗を流したものの、だいたい3時間ほどで使用可能状態に漕ぎ着けました。
ただ、2階の居間と1階の秘密基地(笑)とは無線でつないでいるため、YoutubeやGyaoが少しだけスタックします。これをもう少し改善できれば完全に実用域だし、もう助手1号&2号はCDをパソに取り込み、メディアを抜き差ししなくてもいい快適さを満喫しています。まずは「とりあえず動きましたぁ」という段階であって、これから少しずつ鍛え上げていくつもりです。なお、助手たちは「もうこのままでいいから、壊さないでぇ」と言うとりまして、なぁにをおっしゃいますやら、ほっほっほ。

<追録1> 上記の「動画スタック問題」はネットとの交信デバイスのドライバーを入れ忘れるという基本ミスでした。現在は超快適に動作しています。
ただし、期待したブルーレイは、いろいろなソフトを鑑賞してみても感動するレベルではなくてがっかりです。最終的にはモニターの性能に左右されるのでしょうし、勝手なことは言えなくても、少なくても我が家には無用の長物でした。(2012年7月2日)
<追録2> このあと、我が家にもタブレットが到来し、このPCを起動することは滅多になくなりました。そうしているうち、Windowsの重い更新にも追随しにくくなり、ついにここから撤去する羽目になりました。音楽再生機能を引き継ぐにあたってのドタバタ記録はこちらです。(2021年1月25日)

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5月2日(水) シロダモ

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秋が深まるころ、クリーム色の花と真っ赤な実が一緒に枝を賑わす(雌株だけの特権)ので、シロダモはとてもお得感のある木です。そのシロダモの枝先が、春には白く輝きます(雌雄共通)。シロダモは二度咲きだった?….みたいに!
じつはこの銀白色物体の正体は若葉であり、深い毛に覆われて陽光を反射しているのでした。カナメモチのように赤い色素で太陽光から若葉を守るタイプもあれば、こうして密生した深い毛でガードするタイプもあり、木々の知恵には感心します。
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触ると小猫か小犬の耳のようです。これであとは肉球みたいなパーツがあればサイコーなのに…と探しまくったら、うわっ、ベロとオツユが出てきました(笑)。

過去のきょう 2011 カジカエデ(オニモミジ)  2010 クヌギ(雌花)  2009 キンラン  2008 マイヅルソウ  2007 ジュウニヒトエ  2006 カキドオシ  2005 シラー・ペルビアナ(オオツルボ)  2004 カリフォルニアポピー

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5月1日(火) ヨウラクユリ(フリチラリア・インペリアリス)

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ようやく5月になったので「ようやく百合」…ではなくて「ようらく」、漢字をあてると瓔珞です。仏壇の屋根や天井に吊す金ピカ道具が瓔珞で、花の形が似ていることからそう呼ばれる山の植物=ヨウラク(注)は有名です。
その本来のヨウラクとは花が釣り鐘型だというゆるい関係性でこんな和名をつけられたようで、本名はフリチラリア・インペリアリス(意味:皇帝の冠)です。和名が気にくわなければ本名で呼んでよ!と本人は怒っているようでも、いえいえ、ワタクシ、至って滑舌が悪いものですから、ゆるりと和名で呼ばせていただきます。

<補注1> 「瓔珞」を名乗りに遣ういくつかの草木のうち、一番高名ではないかと思うウラジロヨウラクを掲載することができました。(2016年6月17日
<補注2> ヨウラクの名を持つアナナスがありました。(2020年1月14日

過去のきょう 2011 イヌリンゴ  2010 セイヨウシャクナゲ  2009 ユズリハ(雌花)  2008 ハシリドコロ  2007 チャボタイゲキ  2006 カシワ  2005 シラン  2004 ベニバナトチノキ

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