4月18日（水） シダレヤナギ

ふつう、ただ「柳」と言えばこのシダレヤナギを指すようで、銀座の並木もこれだし、王維が「客舎青青 柳色新たなり」と詠んだのもこれだといいます。ジャズで名曲になっている「Willow Weep for Me」のWillowも、それがもし猫柳や雲龍柳だったら、あの叙情性にはつながらないことでしょう。
しかし、若葉が芽吹いてひと月、こうして花（雄花）が咲き出すと枝振りは妙に賑やかになり、「柳よ、泣いておくれ」とすがっても、ケラケラ笑われているみたいです。

したがって、春の柳にはあまり近づかず、こうして遠目に眺めるのがロマンチックでいられるコツでしょう。ただ、全体が見えれば見えたで、この枝振りは「ヒュー、ドロドロドロ」というBGMを想起させてくれて、やれやれ難儀な柳です。

＜補注＞ 写真の木がそうであるように、ふつう見かけるシダレヤナギはほぼ100％が雄株です。そんなわけでとても貴重な雌株にようやく会えました。（2018年3月30日）

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