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番外編 : 周防大島の茶粥

1111031ketumeisi青森・野辺地と山口・周防大島がつながっていた! いえ、いくらSOS状態の地球でもそんな歪みが起こるわけはなくて、両所をつないだのは茶粥でした。
9月にカワラケツメイを取り上げたとき、もともと東日本には食習慣のなかった茶粥が青森・野辺地に孤立して存在することに触れました。そして、いつか「野辺地・茶粥の旅」に出ることを夢見ていたのですが、縁とは異なモノです。周防大島生まれ(福岡在住)の義理の母が、先日ひょいと「茶粥を炊こうかね」と言って茶筒から取りだしたのが上の写真の種でした。
「あれれ、茶粥は焙じ茶でしょ」「いえね、大島にいる甥がこれを送ってくれたのよ。昔はこれで粥さんを炊いていたから、懐かしくてね」「ひぇー、これってケツメイシじゃありませんか」と声がうわずるワタシを、義母は不思議な顔で見つめたものです。
青森の茶粥は乾したカワラケツメイ全草を焙じて使うのに対し、周防ではケツメイシ、つまりエビスグサの種だけを使うという違いはあるものの、北前船が食文化まで運んだ形跡がありありの事実でした。
さて調理です。まずはケツメイシを炒ります。上の写真の左側が炒り上がりです。これを布袋に入れ、しっかりと煮出します。
1111032takiageその煮出した汁に生のお米を入れ、かなりな強火でグツグツと炊きます。多めの汁で炊くのがポイントだそうで、この日はお相伴にあずかる人数が多すぎたせいでお米を入れすぎ、87歳になる義母が「しまったァ~」とくやしそうでした。
1111033dekiagari自分の感覚だと、お粥はもっとモタッとしているのですが、周防の茶粥はこんな風にサラサラなのだそうです。「お酒を呑んだ翌朝の父は決まってこれを作らせたものよ」という回顧談とともに口に入れた粥は、香ばしい茶の香りにほんのりの苦さが伴っていて、これなら呑みすぎた朝でも爽快な食卓につけそうです。
ところでこれには後日談がありまして、義母は数日後に適正量の汁&お米でもう一度これを作りました。「かき回しちゃいけないのに、こないだは焦げそうで、つい杓文字を入れてしまったのよ。今度は大丈夫!」。うーむ、この執念があれば、百歳なんて軽くクリア…その娘もさぞかし長生き…ありがたいことでございます。

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コメント

こういうのは大好きです。 昔から海や川やで、各地が交流していたのだと思います。 縄文時代の昔から。
酒飲みが長生きするにはこれですね。 とても役に立ちそうです。

投稿: Reny | 2011/11/04 17:15

Renyさんへ:
茶粥ひとつで昔の文化交流を証明できるわけではないですけれど、
自分なりにとてもビックリした事実でした。
ケツメイシは健康茶でもあるので、粥だけでなく、ときどき
淹れてみたいと思っています。

投稿: はた衛門 | 2011/11/05 05:25

 奥様が長生きの家系でよかったですね?男が先のほうが
いいようですよ。

投稿: 優雅な人 | 2011/11/08 11:25

優雅さんへ:
ブフ、そりゃーそうですけど。。。
できれば同じ日に逝きたいなあ、とお願いしているんですけど、
「フフン」と鼻であしらわれております(涙)。

投稿: はた衛門 | 2011/11/09 06:13

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