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9月30日(金) ヨシ(アシ)

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水辺が好きなヨシには、煌めく水面がよく似合います。切れ味のいい草姿だけでも十分に美しいというのに、秋になって穂が開き、文字どおり「花を添え」た姿です。
さてそこで、以前、「開花」の様子だとして11月中旬にヨシを載せたことを思い出しました。いま考えると、あれはすでに「花殻」になっていた時期だったようです。
ということは、花盛りも花殻の時期も、ちょっと見では見分けできないほどに地味なのがヨシの花ということになります。そう考えたら、今回、花の接写を忘れたのがいかにも残念に思えてきました。次の機会まで、花がもってくれることを祈ります。

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9月29日(木) ナツユキカズラ

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前に一度載せてはいても、正体がわからないままに撮った写真は、どうもナツユキカズラの雰囲気を伝えていませんでした。
この植え込みは、2mほどの高さの木組みに蔓がワサワサと絡みついたものです(都下の公園)。6月から9月まで、たまのひと休みは挟むものの、暑さのなかをずっと花が咲き続けていました。名前のように雪に見えるかどうかは微妙でも、こうして花穂に密につく白い花はなかなかに賑やかな眺めです。
志木近辺ではまだ見かけることがありません。フェンスに絡ませて生け垣風に使うと素敵だと思うので、誰彼となく勧めてみるつもりです。

<補注> 翌年、もう少し全体的な眺めをとらえてみました。(2012年9月13日

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9月28日(水) メヒシバとオヒシバ

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夏から秋にかけ、道端を埋め尽くすのがメヒシバ(↑)とオヒシバです。野道はもちろん、都会のコンクリートの隙間でも、彼らはほとんど場所を選びません。
好きな環境(乾燥した日向)が両方一緒のようで、同じ場所に交じって生えていることも珍しくありません。早春だとオオイヌノフグリとホトケノザが同じように交じり合って咲くように、自然界には相性のいい組み合わせがあるのでしょう。
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こちら(↑)がオヒシバ(雄日芝)で、男らしくガッチリした風貌です。タケコプターを思わせるこの花穂が特徴で、それを支える茎や根もメヒシバより一段とガッチリしていて、抜くとか千切るとかするのはなかなか困難です。
もっとも、抜きにくいのはメヒシバ(雌日芝)も同じで、畑では嫌われ者です。日芝という名前からして日照りを好む強さを表していて、ヒマワリのような派手さはないものの、草木界の代表的な夏キャラがこのメヒシバ&オヒシバのコンビです。

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9月27日(火) シラカシ

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木肌を中心に、一本の木全体の様子を春に載せ、いまこうして若いドングリを見ていると、いかにも間抜けに花のシーンが欠けている(注)ことに気づきます。
忘れていたわけではなく、ちゃんとトライはしたのです。ただ、今年の花どき(5月)に出会ったのはなかなか気むずかしい被写体で、花の場所は高すぎ、光線の具合も最悪でした。来年はきょうのこの木に会えさえすれば、その2条件はクリアできる勘定です。もっとも、この場所をちゃんと覚えていられればの話ではあります。

同じ樫の木類のドングリとして、ずっと前にアラカシを載せています。

<補注> 花の姿をとらえました。(2019年5月8日

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9月26日(月) キャットミント

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ハーブ花壇に植えられて名札がついていたので助かりました。いかにもシソ科の風貌をしているし、葉をつまめばハッカっぽい香りもするので、「調べればわかったろうけどね」などと生意気に思いきや、ミント系植物にはいろいろ種類があって、あの名札がなければ、この写真は間違いなくお蔵入りでした。
さて、これがなぜキャットミント(注1)なのかは自分で調べなければなりません。この花穂を猫ジャラシにでもするのかと思ったらそうではなくて、マタタビみたいに、この草には猫が擦り寄るのだそうです。
ただし、キャットミントに似たキャットニップ(注2)という種類の方が猫の擦り寄り度は高いとのことで、おやおや、今度はそれを植えている花壇を探さなくてはなりません。最近また、数匹の野良子猫が町内をうろついているので、あの子らを使って、キャットミントVSキャットニップのゴロにゃん度実験でもしてみたいものです。

<補注1> 英語でキャットミントという場合、Nepeta(イヌハッカ属)全体を指すようです。この属には250種もあるので特定は困難でも、おおむねNepeta racemosaあたりかと思います。もちろん全然自信がないので、タイトルは「イヌハッカ属のなにか」という意味でキャットミントとしておきます。
<補注2> キャットニップ(和名:イヌハッカ)を収録しました。(2019年8月7日

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9月25日(日) スダジイ

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たわわに稔ったスダジイのドングリです。初夏、1本の雌花の穂には10個ほどのドングリ候補生がついていたので、ここまでの生存率は40~50%のようです。
さてこのドングリ、男の赤ちゃんのあそこそっくりで、つい頬が緩みます。しかし、ここで微笑んでいるわけにはいかない問題があって、スダジイのドングリは、クヌギマテバシイと同じく、2年かけて成熟するタイプなのです。
ところが、この木ではこの段階のドングリしか見つけられませんでした。かつて別の木を撮ったときには、もっと成熟した実だけを写しています。

要は1本の木を継続観察しておらず、今回の「赤ちゃんのあそこ」状態が1年目のドングリなのか、あるいはこれが2年目で、いまから急速に「大人のあそこ」になるのか、ぜんぜん判断がつきません。じつは赤ちゃん状態なのは自分の観察眼で、いつまでもハイハイのままお外をうろついているので、なかなか前に進めません。

<補注> かなり恥ずかしいことを書いていて笑えます。この写真のドングリは、明らかに2年目で、もうすぐ割れて食べることができます。(2012年10月27日

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9月24日(土) オカボ(イネ)

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開花の時期から1カ月で、もう陸稲(オカボ)がコウベを垂れていました。陸稲の稔りだけがスピーディなのではなく、ふつうの稲でも生長は速くて驚きます。
さて、水稲でも収穫が近づくと田から水を抜きます。なので、この写真が陸稲か水稲かは見分けができないようでいて、じつはできるというのがきょうの主題です。
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その差とは、株元の畝(うね)です。トマトやナスの畑と競るほどに盛り上げられて、立派に畝が作られているのがわかります。
じつは、ひと月前に陸稲に出会ったときは、舞い上がってしまって株元を写すことを忘れていました。恥ずかしながら、あと出しで陸稲である証拠写真です。

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9月23日(金) アカメガシワ

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アカメガシワの雌株です。この黒々とした種の美しさは増補版の方でも取り上げているので、きょうの主役は葉です。つまり被写体を雌株にしたのは、「ついで」です。
葉の中央に主脈(中肋)が走り、そこから脇に向かって側脈がのびるところまではごくふつうの構造です。ところが面白いのは葉柄に一番近い側脈です。この筋からはさらに脈が走っているのに、それは葉柄側だけで、葉先側には出ていません。
なんだか、サッカーのユニフォームにでも使えそうなデザインです。アカメガシワの葉の形は裂け目があったり丸かったりと変化があってややこしくても、この特徴に気づいたおかげで、小さな苗でも見分けに迷うことがなくなりました。

<補注1> 後日、この葉脈の形はアカメガシワに限らないことがわかりました。(☆ 2011年10月11日 ☆ 2016年8月9日 ☆ 2019年11月22日
<補注2> 同属のウラジロアカメガシワを収録しました。(2021年12月2日

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9月22日(木) アレチヌスビトハギ

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植物としての特徴は、すでに6年前に述べています。ただ、そのときの写真がやや説明的に過ぎたので、今度はちょっと雰囲気を出してみました。
「荒れ地」の名のわりには、乾燥地よりもやや湿り加減の場所が好きなように見受けます。この撮影場所も沼の脇の半日陰で、そこに差し込む陽光のおかげで、なにげない野の草がこのうえなく美しいものに見えました。
ところが、今年多かった強風のせいか、あるいは暑さにもめげない虫さんたちのせいか、よく見るとずいぶん傷みの多い被写体でした。さて言い訳は…これもまた、アレチヌスビトハギの生息状況をとらえた、自然そのままの姿です。

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9月21日(水) カラスザンショウ

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緑のイクラがこぼれそうでした。額からも汗がこぼれます。暑いです。この実が色づき、割れるシーン(12月)にはコートを着込んでいた記憶があるのに、あとふた月半でホントにそんな季節が来てくれるのか、かなり不安になる毎日です。
草木の実はおいしいことが一番なのに、自分の口には無縁であっても心は弾むから不思議です。たぶん、木々の実が熟す=鳥さんが喜ぶ=生きとし生けるもの、みんなが幸せに暮らせる…という幸福感からくるものなのでしょう。

2010年のきょうハダカホオズキ> 2009年のきょうケツユクサ> 2008年のきょうミズタマソウ> 2007年のきょうミズタマソウ> 2006年のきょうヤマハギ> 2005年のきょうオトコエシ> 2004年のきょうナツメ

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9月20日(火) マコモ

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去年は痕跡しか写せなかったマコモの花です。初夏から待ちかねてようやくとらえました…と騒ぐほどのものかどうかは別にして、この素っ気ない雌花(芒がツンツンしているだけ)は水辺の景色と相俟って、なかなかに涼しげな気配です。
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そして、その雌花が出そろうと、その下の部分に雄花が咲き始めます。紫の小穂と、そこから割れ出した黄色い6本の葯のコントラストが目に鮮やかです。
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そんな雌雄セットの穂以外に、このように白いヒラヒラをつけた穂もありました。どうやら雌雄セットの穂がのび出す最初の段階、つまりは雌シベの柱頭ではないかと思いはしても、牧野図鑑もそのことには触れていません。
ただ、科を同じくするイネの雌シベも似たような白い羽毛状の雌シベを持つので、たぶん間違いないと思います。これが稔れば、米よりも歴史のある穀物=ワイルドライス(注)になるわけで、もう少し継続観察してみようと思います。

<補注> ワイルドライスには出会えないまま、マコモタケをオシャレに味わいました。(2012年11月4日

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9月19日(月) サンシュユ

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サンシュユの実が色づいてきました。はてさて毎日のこの暑さからして、この実が真紅に輝く季節は来てくれるのやら、いささか不安ではあるとしても…。
そんな気象状態と関係あるのかないのか、葉裏になんとも漫画チックな団体さんを見つけました。お食事中というわけではなさそうで、日陰でひと休みでしょうか。
ただ、ご家族さまだとすると、ビッグサイズが3匹というのが解せません。長生きの婆さまを加えた3世代家族だったりして、昆虫の世界には嫁・姑の諍いなんてものはないのでしょうねえ。そんなにピッタリくっついて、暑苦しくありませんかぁ。

<補注> この漫画チックな団体さんはアカスジキンカメムシの幼虫でした。

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9月18日(日) オオバコ

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オオバコのことをよく知りもしないまま、見かけが派手なヘラオオバコと比べて「お粗末な姿」などと失礼なことを言ったのが5年前のことでした。そんなお粗末な自分への反省を込めて、オオバコに再登場してもらいます。
まず、薄紫の葯が賑やかな花茎に注目です。1本の穂が段階的に上から雌性期・雄性期・結実期となっていることがわかります。
雌シベは糸のようなものがペロンと飛び出すだけで愛想がありません。そのあと、葯をつけた4本の雄シベが雌シベのまわりから出て、ここをなでると白い花粉がモワッと漂います。雌雄の役目を終えた花は茶色に枯れて結実期を迎えます。

しかし、この草はやはり名前の由来からして葉が主役です。今回は、別名のゲーロッパとかカエルッパにこだわってみました。いずれも蛙葉の転訛で、「葉をよく揉んで息を吹き込むと蛙のように膨らむ」という記述をネットで見たからです。
かなり期待して実験してみたものの、ベンケイソウの葉とはワケが違って、袋状になる気配さえありません。3枚試して、この説にはあきらめをつけました。
やはり、蛙葉の名の出どころは、単純に「葉の姿が蛙の背なかに似るから」というのが素直でいいようです。ただ、「いたずらに仮死状態にした蛙にこの葉を載せておくと生き返るから」という説も味があります。つかまえた蛙を小箱に入れて振り回すと、かわいそうな蛙は失神していたものでした。自分はこの葉を載せずにそのまま池にポイしていたので、近所の子には正しい作法を教えてあげようと思います。

<補注> オオバコの種に注目してみました。(2019年11月29日

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9月17日(土) キミガヨラン

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キミガヨランとアツバキミガヨランの違いに触れたのは2年前でした。そのときのキミガヨランの写真があまりにもひどかったので、仕切り直しの1枚です。
ただ、今度の写真が逆光にならずに済んだのにはわけがあります。
キミガヨラン(アツバも)は葉の丈が高く(1m以上)、その真んなかから飛び出した花茎(2m以上)の上部にボボボボーンと花をつけます。そんな背高ノッポさんの葉も写し、花も入れ込んで…と欲張ると、レンズはどうしても太陽に向かいがちです。
それが今回はなぜ水平目線で撮れたかというと、手前に花をつけた株があり、奥の高みで別の株の葉部分が背景になってくれたという幸運に恵まれたからです。生態描写的には2年前の写真の方が適切であり、今回はあくまであの写真の補完ということで…きょうもまた長い長~い言い訳で記録を終えるのでした。

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9月16日(金) マルバアメリカアサガオ

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アメリカアサガオを見つけてルンルン気分でいたら、その変種であるマルバアメリカアサガオにまで出会ってしまいました。
切れ込みのないハート型の葉は、ふつうのアメリカアサガオの葉(3~5深裂)と比べるとノホホンとして、じつにお気楽な風情です。
花の色やサイズはもちろん、短い花柄、反り返った萼、萼の下の苞葉というアメリカアサガオの特徴はすべてそのままなのに、葉の形だけが違うわけです。生物の多様性というか、わがまま性?というか、つい微笑んでしまいます。

<補注> かなり寒くなった時期、5kmほど離れた場所でも見つけました。(2020年11月9日

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9月15日(木) エノキ

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トチノキとかカキノキとか、ふつうは栃とか柿と呼べば用が済んで、特に「ノキ」は必要ないと思うのです。しかし、エノキから「ノキ」を取ったら、これは困ります。
さて、その「エ」とはなんだろうと不思議ではあっても、定説はないようです。農具の柄にしたという説が自然でいいと思いながらも、材は狂いやすいそうで、鎌がすっぽ抜けたら怪我人が出そうです。
枝が多いから「枝(え)の木」というのは、写真でもわかるようにうなずけはしても、この程度に枝が混む木はほかにもあるような気がします。よく燃える意味の「燃え木」が訛ったというのはかなり苦しい感じです。一里塚の木として「選出」されたので「選(え)りの木」が縮んだとも言うものの、やや考えすぎに思えてなりません。
それらに比べると、実を小鳥がよく食べるから「餌(え)の木」というのは、シンプルな発想で光ります。このカラフルな実は、たしかにいつの間にかなくなるし、葉も蝶類に好かれてボロボロになります。
語源の想像だけでこれだけ我々の生活に密着していたことがわかるエノキがなくなって「エ?」と驚かないように、身近な場所のエノキを大切に守りたいものです。

<これ以外のエノキ記事・掲載順> ☆ 雌花・雄花 : 2006年4月17日 ☆ 色づいた実と幹切り口 : 2009年10月31日 ☆ 黄葉・黒変した実 : 2012年11月22日 ☆ 樹皮の皺 : 2014年3月15日 ☆ 葉裏・エノキワタアブラムシ : 2017年9月4日 ☆ 遠景・実・葉・枝 : 2021年7月11日

2010年のきょうマルバチシャノキ> 2009年のきょうソクズ> 2008年のきょうヤマジノホトトギス> 2007年のきょうコボタンヅル> 2006年のきょうトキリマメ> 2005年のきょうホワイトベルベット> 2004年のきょうタラノキ

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9月14日(水) アメリカアサガオ

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去年、イチビを蔓延らせていた廃屋が今年はアメリカアサガオの園となって、涼やかな花を満開にしていました。なんともうれしいご近所植物園です。
径が3cmほどで青一色(赤や白もあるそう)の花は、いまどきの豪華な朝顔に比べてグッと控えめです。それに加えて、花柄が極端に短く、その短い花柄に苞を持つのが特徴です。また、萼の先が反り返るのも、ふつうの朝顔との違いです。
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そのごくふつうの朝顔がこちらです。いままでなにげなく見ていた萼や花柄も、アメリカアサガオと比べたら驚くほどにのびやかで、新鮮な発見となりました。

<補注> このあとすぐ、アメリカアサガオの変種であるマルバアメリカアサガオを見つけました。(2011年9月16日

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9月13日(火) オウゴンニシキ(オウゴンカズラ)

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先月末に載せたハツユキカズラと同じく、テイカカズラから生まれた園芸品種です。あのとき、「初雪」葛(かずら)と「五色」葛の違いを調べていたら、同じような素性の別種で「黄金」があることを知りました。
そんな事情で名前を知ったとたん、黄金さんご本人が「ワタシをお探しですかぁ」と現れてくれました。しかも初雪を横に従えていて(どちらも鉢植えで並んでいました)、居ながらにして二つの比較までできてしまうという幸運でした。
ただ、これもまた初雪と同じで名前が面倒でした。黄金錦だと、お米の品種に同じ名前があるのです。また、流通名では黄金葛とも称していて、それだとポトスの斑入り種に同じ名前があります。
おっと、そのポトスとリンクさせようとしたら、ここ(ブログ)にも増補版にも姿のないことに気づきました。やれやれ、観葉植物のスタンダードみたいなものさえ、まだ撮影していなかった(注)とは、黄金の名前に噛みつくなんて10年早いことでした。

<補注> ようやく収録したポトスなのに、これにもまた込み入った問題がありました。(2011年10月30日

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9月12日(月) ハナウコン(クルクマ・ペティオラータ)

110912curcuma
雑然というか自然のままにというか、元はお庭、いまは空き地…みたいな場所に、とても場違いなピンクの花(苞)を見つけました。
その苞のつくりと葉の形からウコンの仲間(ショウガ科)だろうとあたりをつけて調べたら、どうやらクルクマのようです。ただ、クルクマ(=属名)にもいろいろあり、本当は種小名をつけて呼ばなければいけない(注)のに、そこまでは調べきれません。
クルクマの球根は寒さに弱く、関東では掘りあげて保存するのがいいそうです。しかしこの様子ではそんな過保護は受けていないようです。親はなくても子は育つ、植えっぱなしでも花は咲く、この逞しさが「ウコンの力」なのでしょう。

<補注> 再掲にあたり、これが Curcuma petiolata であり、ハナウコンという和名をもつことがわかったので、タイトルを修正します。(2021年8月7日

2010年のきょうタコノアシ> 2009年のきょうシュウカイドウ> 2008年のきょうマルバルコウ> 2007年のきょうキツリフネ> 2006年のきょうツユクサ> 2005年のきょうハギ> 2004年のきょうヒガンバナ

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9月11日(日) カジカエデ(オニモミジ)

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春の花どきもなかなか派手な景色でした。さて、あれだけ多くの雌花がそろってめでたく翼果となったいま、カジカエデは春に勝るとも劣らない賑々しい姿です。
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7月初旬には、翼果はすでにいまの色と形になっていました。しかし、さらに2カ月熟成を重ねたせいで、翼は薄くなり、光を透かしたそれはまるで蝉の翅のようです。本物の蝉の声を聞きながら、こうしてかたまった翼果を見ていると、まるで蝉が押しくらまんじゅうしているみたいに思えてきます。
そう言えば、カジカエデとは関係ない話で、今年は山でも町でも、蝉の死骸がやたら目につきます。なにかの異変の前兆でないことを祈るばかりです。

<補注> 葉の美しさに開眼しました。(2019年10月9日

2010年のきょうカラムシ> 2009年のきょうシオン> 2008年のきょうドイツトウヒ> 2007年のきょうオオカメノキ(ムシカリ)> 2006年のきょうイボクサ> 2005年のきょうダールベルグデージー> 2004年のきょうニラ

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追加編 : イチビの収穫

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我が家のイチビを収穫しました。と言っても、小さなプランター育ちなので、最初の1本だけは高さ1mを超えて茎の太さも8mmほどに生長したものの、あとから発芽した3本は生育不良でものの役には立ちませんでした。
皮はこのようにツツッと剥くことができます。残った芯(イチビガラ)は髄と内皮で、これを焼いて炭にしたものは、かつて火口(ほくち)として利用されたそうです。試しにこのまま火をつけてみると、ポーッと火持ちのいい燃え方でした。
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さて、剥いた皮を細かく割いていくと、次第に繊維状になってきます。たぶん、この工程で煮るとか水に晒すとか叩くとか、本当に布にするにはなんらかの加工をしたものでしょう。ただ、その手段がわからないので、とりあえず割くだけ割いてみました。
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得られた5cmほどの繊維を3本つなげて撚ってみました。素人が適当につないだだけなのに、これだけでも手で引っ張ったくらいでは切ることができない強さです。これをさらに3本取りして撚れば、ものすごく堅牢な糸ができそうです。
しかしまあ、簡単な上着1枚を作るとして、どれだけのイチビの皮が必要なことか、想像もつきません。それより目眩がしそうなのは、皮を割いて、繊維を取りだして、糸に紡いで、それを編んで…という膨大な時間です。
そのようなプロセスを経て得た1枚の衣服は、まちがいなく大切なタカラモノだったことでしょう。きのう、○ニクロでTシャツを690円で買ってしまった軽薄なオジサンは、安直な生活に浸っていることを痛く悔やんでみるのでした。

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9月10日(土) カワラケツメイ

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陸奥湾(青森県)に面して野辺地という町があります。この町の名物に茶粥があり、その粥はこのカワラケツメイを炒って煮出した茶で炊かれます。
茶粥といえば西日本のもの(ただし焙じ茶を使用)ですから、遠く離れたみちのく・野辺地に、そこにだけポツンと茶粥の習慣があるのは訝(いぶか)しいことです。その由来を聞くと、なんと江戸時代の北前船の置き土産だそうで、TVやネットなどなくても、おいしいものはいつでもキチンと伝わるもの(注)なのでした。
さて、それでは野辺地風・茶粥の実験をば…と思わないでもなかったものの、名前どおりの河原だったならまだしも、ここは遊歩道沿いの石垣の上で、刈り取るのは憚られます。やはり、土地の食べ物は現地でいただくのが一番と思い直し、「野辺地・茶粥の旅」をここに記録できる日を夢見ておくことにします。

<補注> 野辺地とは遠く離れた周防大島で、カワラケツメイではなくケツメイシを使った茶粥が愛されていることを知りました。身内からもたらされたその偶然は、「縁は異なもの味なもの」としか言いようがないできごとでした。(2011年11月)

2010年のきょうヤナギタンポポ> 2009年のきょうメドハギ> 2008年のきょうノシバ> 2007年のきょうハネミギク> 2006年のきょうヤハズソウ> 2005年のきょうイチイ> 2004年のきょうヤマボウシ

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9月9日(金) イヌザクラ

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本当はここにイヌザクラの実(と葉のない花序軸)を載せたかったのです。もちろん、おとといのウワミズザクラのその部分と対比するためです。
たしかあそこに…という記憶を頼りに、まったく別の2カ所を訪ねてみました。しかし、どちらの木にも実は見当たらず、蝉に慰められる始末でした。春に花は見たし、雌雄異株ではないのだし、実はつけるはずなのに、悔しさがつのります。
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悔しさまぎれに、きょうは樹皮の学習です。イヌザクラの樹皮は白っぽく、表面がゴツゴツしています。これ(↑)は1枚目とは別の場所の1本なので写真全体の色調が違ってはいても、皮目のゴツゴツ感と白っぽさはわかります。
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そして、こちら(↑)がウワミズザクラの樹皮です。サクラ属特有の横に裂ける皮目は共通でも、表面にゴツゴツ感がなく、茶色ですべすべしています。
二つの花はどちらもサクラ属とは思えない妙チキリンなものなのに、どうしてイヌザクラだけ犬呼ばわりされるのかと思ったら、樹皮までサクラとはイメージが違う(おまけに葉も硬くて小さい)のだから、「なるほどね」と納得です。

<補注> 実を見る目的は2年後に成就しました。(2013年8月17日

2010年のきょうサジガンクビソウ> 2009年のきょうシュロソウ> 2008年のきょうガンクビソウ> 2007年のきょうキレンゲショウマ> 2006年のきょうカラスウリ> 2005年のきょうマメアサガオ> 2004年のきょうマーガレットコスモス

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9月8日(木) シラヤマギク

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この花に出会うと、うまく撮れない言い訳ばかり考えていたころがありました。あのころからするとカメラが二回代替わりしたせいで、どうにか見られる写真に…。
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などと悦に入るのはまだ早くて、当時の写真の方がまだマシというところがあるから困ったものです。それはこの葉の様子で、5年前にはどうにか工夫して1枚の写真に花と葉を入れ込んでいたのです。
それに比べると、今回はまるで根性なしで、花は花、葉は葉と2枚にしました。「それだけ花と葉が離れて、全体の背丈があることを表現したかった」というのが今年の言い訳で、写真の腕が上がらないわりには口ばかり達者になります。

<補注> 冬枯れの姿を収録しました。(2017年12月16日

2010年のきょうゴジカ> 2009年のきょうキツリフネ> 2008年のきょうミヤコグサ> 2007年のきょうギンリョウソウモドキ(アキノギンリョウソウ)> 2006年のきょうキカラスウリ> 2005年のきょうナガボノワレモコウ> 2004年のきょうハナシュクシャ

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9月7日(水) ウワミズザクラ

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背後の木々はまだまだ夏の色合いそのままなのに、ウワミズザクラはかなり気ぜわしく秋に突入していました。前にこの実を載せたのもいまごろなので、関東南部の平地に限れば、特に今年だけの異常事態ではないようです。
さて、前回は雨の雫を写すのに夢中で、その実がウワミズザクラのものである証拠を入れ込むことができませんでした。このように、実(つまりは花)の軸の付け根に葉があればウワミズザクラで、これがなければ同属のイヌザクラになります。
両者は花も実も幾分か似ているので、この葉が大事な見分けポイントです。

2010年のきょうヒシ> 2009年のきょうヤマナシ> 2008年のきょうハグロソウ> 2007年のきょうサラシナショウマ> 2006年のきょうコブナグサ> 2005年のきょうウコン> 2004年のきょうママコノシリヌグイ

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9月6日(火) アマクリナム

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去年の暮れに一度取り上げました。しかし、あれは花期としてはまったくの季節はずれで、図鑑的にはいまが花盛りです。
こうやって夏冬の姿を見比べると、花の数が圧倒的に違うことに気づきます。ただ、それだけに残骸となった花も目につき、「片親であるクリナムより見栄えがいい」とした前回の評価は撤回したくなりました。
葉もかなり陽焼けしています。冬には逆に寒さで傷んでいたので、日本の酷暑&厳寒の気候にはイマイチなじめないのかと同情してしまいます。

<追録> もっと花数の多かった10月初旬の様子です。(撮影:2010年10月2日)
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2010年のきょうツノナス(フォックスフェイス)> 2009年のきょうイチヤクソウ> 2008年のきょうヤマシャクヤク> 2007年のきょうウワミズザクラ> 2006年のきょうギンドロ> 2005年のきょうリコリス・オーレア> 2004年のきょうイタドリ

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9月5日(月) シマトネリコ

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この2~3年、やたら見かけるようになった木です。戸建て住宅の玄関脇やアパートのエントランスでシンボルツリーにしているケースが多く、ふつうに庭のなかに紛れている場合よりは目立ちやすいことも追い風になっています。
葉の構成はハゼノキなどと同じ奇数羽状複葉で、特に変わったものではありません。ただ、小葉一枚が小さくて表面の艶が美しく、またフチが波打っている分、全体が賑やかです。さらに刈り込みにも強いようで、幹や枝を細くして小振りに仕立てておけるのも街の住宅事情には適合しているのでしょう。
もっとも、この木は夏に白い花をつけるはずなのに、このところ近所に増えた木は、どれもそんな様子を見せずじまいでした。まだ若木が多いためか、あるいは自由に大きく育たないと花はつけないのか、これからも注目(注)してみます。

<補注> シマトネリコの花について、観察が半歩進みました。(2012年7月13日

2010年のきょうツリガネニンジン> 2009年のきょうフジカンゾウ> 2008年のきょうムカゴイラクサ> 2007年のきょうタムラソウ> 2006年のきょうナンバンギセル> 2005年のきょうヒメマツバボタン> 2004年のきょうモクレン(類)

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9月4日(日) ヒャクニチソウ(矮性)

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今シーズンはヒャクニチソウのおさらいです。先月、スタンダードなヒャクニチソウを載せたときには撮影できていなかった矮性種にも会うことができました。
ヒャクニチソウの基本色とも言えるオレンジの花は八重咲きでした。低い草丈は、先日載せたホソバヒャクニチソウと同じくらいでも、あちらの花壇は野趣を感じさせ、こちらの植え込みはいかにも園芸的な雰囲気になるのが面白いところです。

<補注> 緑色のヒャクニチソウを収録しました。(2020年9月20日

2010年のきょうイチビ> 2009年のきょうオオリキュウバイ> 2008年のきょうアズマカモメヅル> 2007年のきょうクロホウシ> 2006年のきょうイトススキ> 2005年のきょうアメリカノウゼンカズラ> 2004年のきょうウモウケイトウ

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9月3日(土) ヘラノキ

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ヘラノキのヘラがめでたくヘラらしい姿を呈してくれて、うれしくてヘラヘラしているオジサンがこの木の周りをウロウロ…。同じ総苞葉でも、オバサマ受けするハンカチノキとは違って、その存在感の渋さがたまりません。
実際、ヘラの具合は靴べらタイプです。ヘラオオバコとかヘラオモダカのヘラはお料理用とか油絵用とか、お洒落なヘラを思わせるのに対し、なんとも地味な道具の形を写したものです。さて、そうした控えめな姿の本質は、プロペラの役割で種を遠くに運ぶことにあり、いかにも機能本位であるところに惚れ惚れしてしまいます。

<補注> 開花は7月の前半でした。

2010年のきょうトレニア(ハナウリクサ)> 2009年のきょうオオマルバノホロシ> 2008年のきょうメボウキ> 2007年のきょうゲンノショウコ> 2006年のきょうサワギキョウ> 2005年のきょうガガイモ> 2004年のきょうナンキンマメ(ラッカセイ)

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9月2日(金) ハナトラノオ(カクトラノオ)

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あれれ、レンズを意識したのか、お口の管があらぬところに…。さあさあ、このお花が好きなのなら、い~っぱい咲いていますから、どうぞごゆっくり。
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丈夫な性質で、この時期、道端などでドッと咲き出してくれます。宿根草で、逞しく地下茎をのばすので、うっかりすると殖えすぎるくらいです。花穂もこんなに長いので、これからしばらくは楽しませてもらえます。
風情からして日本のものかと思ったら、明治か大正に北米からもたらされたそうで、フィソステギア(注)と呼んであげると、今度はちょっとバタ臭く見えてきました。

<補注> フィソステギア(Physostegia)は属名です。
この花の名前も知らなかったときの恥ずかしい記事はこちら、冬を迎えてもしぶとく咲く姿はこちらです。

2010年のきょうシロネ> 2009年のきょうツルガシワ> 2008年のきょうミズカンナ> 2007年のきょうヒメシロネ> 2006年のきょうイヌタデ> 2005年のきょうハス> 2004年のきょうピンクノウゼンカズラ

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9月1日(木) ハリギリ

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巨大な木なので、高いところの花はつい見逃すところでした。視線を中空に誘ってくれたカナカナの涼しげな声に感謝です。
ハリギリという名前からして、単純に桐(ゴマノハグサ科)の仲間かと考え違いしそうであっても、この花を見ればウコギ科であることに納得がいきます。もっとも、花は似ていても背丈は5倍も10倍も違うのだから不思議です。
いえいえ、不思議と言えば、本家の桐はゴマノハ「グサ」の仲間(異説もあり)というのもあって、ハリギリで首を傾げていてはキリがありません。

<補注> 花の満開どきはこちら、冬、樹下に落ちた実の様子はこちら、 鋭い針をつけた幹の様子はこちらです。

2010年のきょうトウワタ(アスクレピアス)> 2009年のきょうキバナアキギリ> 2008年のきょうケンポナシ> 2007年のきょうアゲラタム> 2006年のきょうヘクソカズラ> 2005年のきょうセンニンソウ> 2004年のきょうマツムシソウ

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