1月30日(日) テイカカズラ
常緑という言葉からすれば、紅葉してしまっては話が合わなくても、ほかにも冬には色づくこと(もの)のある「常緑」の木としてナンテンやサネカズラを過去にここに載せています。あらためて調べてみると、「常緑」とは「葉が1年以上枯れずに、全落葉しない」もののことで、決して「紅葉しない」ものではないのでした。
だったら「非全落葉植物」とでもすれば正確な表現なのに、英語でもevergreen plantですから肩透かしです。学問とは厳密なものだと畏れていると、こんな風にアバウトなところもポツポツあって、人間の体温を感じて温まってしまいます。
2010年のきょう<シンビジウム(愛子さま)> 2009年のきょう<オオイタビ> 2008年のきょう<シロミノマンリョウ> 2007年のきょう<ノシラン> 2006年のきょう<マンサク> 2005年のきょう<ホトケノザ>
1月29日(土) クリスマスローズ(ニゲル)
英語圏では、春咲きのものはクリスマスローズではなくレンテンローズと呼び分けるそうで、そこからしてもニゲルが本来のクリスマスローズなのでしょう。
その春咲きのもの(オリエンタリス種)は緑色やピンクや臙脂など花色がさまざまなのに対し、このニゲルは潔く白というのもちょっと惹かれるところです。
<補注> 薄い紫が縁にかかっていたものの、X’masに間に合わせて咲いたニゲルがありました。(2011年12月17日)
2010年のきょう<ヒメアリアケカズラ> 2009年のきょう<イモカタバミ> 2008年のきょう<イスノキ> 2007年のきょう<シキミ> 2006年のきょう<ニシキギ> 2005年のきょう<花かんざし>
1月28日(金) ワルナスビ
この直径1㎝少々の球体の中身を確認してみたからです。激しく内容物が飛び出し、それが種を含んだ液体だったことが、ベンチの上の痕跡でわかります。
じつはこれ、偶然の結果で、つまんだ実を指で割ろうとしても、皮が固くてまったく破れなかったのです。仕方なくベンチの上に置き、硬貨を押し当ててギュッとやった始末がこれでした。して、このおつゆの味は…、胃薬だとしたら最良の品でしょう。
2010年のきょう<アレッポマツ> 2009年のきょう<タガラシ> 2008年のきょう<タンキリマメ> 2007年のきょう<ガガイモ> 2006年のきょう<ダイオウマツ> 2005年のきょう<カンザキアヤメ>
1月27日(木) メリケンカルカヤ
しかし、何度か狙ってはみても、うまい写真になりませんでした。そのうちに冬が来て姿が見えなくなり、「また来シーズンか」とあきらめていたのに、これはまたなんともきれいな群落に出会いました。
ふつうにカルカヤと言えばメガルカヤを指し、ほかにオガルカヤがあるとは言え、冬には消える(注)それらと違い、春までこうして残るのはメリケンカルカヤでした。繁殖力が強すぎて、要注意外来生物にされているというのに、オレンジがかった枯れ色が逆光にきらめくさまはなかなかに絵画的で、嫌われ者とは思えない美しさでした。
<補注> 埼玉南部ではカルカヤは冬に完全に消えることはなく、12月はもちろん、1月末でも、わずかに緑みを残していることがあります。
2010年のきょう<コウヤボウキ> 2009年のきょう<レモン> 2008年のきょう<アオキ> 2007年のきょう<パンジー> 2006年のきょう<ヒノキ> 2005年のきょう<オキザリス・バーシカラー>
1月26日(水) ソシンロウバイ
しかし、実の方だってしぶとく枝に残って、アピールを忘れません。烏賊の嘴そっくりの形は笑えても、食べたらヤバイ(毒性強し)ので見るだけです。もっとも、実生の育てやすさは抜群だそうですから、お好きな人は分けてもらうといいでしょう。
この実が賑やかに枝を飾っている木と、ぜんぜんつかない木があります。別に雌雄異株ではないので、生育度合いとか環境とかによるのだろうと思います。
2010年のきょう<ジャノヒゲ> 2009年のきょう<アカマツ> 2008年のきょう<ニワウルシ> 2007年のきょう<ビオラ> 2006年のきょう<チンゲンサイ> 2005年のきょう<ジャノヒゲ>
1月25日(火) セツブンソウ
6年前には3月初旬、次の年には2月下旬に掲載していたこの花の開花がついに1月になり、暦の上の節分をも追い抜いてしまいました。地球の狂いに局地的な差があるとは思えなくても、関東近辺が温暖化の元凶であることを小さな花が告発しているようで、せっかくの春告げの姿を楽しく写すことができませんでした。
2010年のきょう<カニクサ> 2009年のきょう<シロマツ> 2008年のきょう<イイギリ> 2007年のきょう<コバノタツナミ> 2006年のきょう<ウツギ> 2005年のきょう<フユザクラ>
1月24日(月) ハクモクレン
膨らみを増してきた白木蓮の花芽が、みんなそろって北の方角を指しています。陽射しを受ける南側の生長が速いことからくる現象と聞くと「なるほど」とは思っても、だったらほかの草木の芽もみな同じかと言うと、なかなかそうではありません。
陽が当たらなければ当たらないなりの工夫があって南北均等に育てばいいのに…と、不憫な北側の細胞さんについ余計な声援を送ってしまいます。
2010年のきょう<テイキンザクラ> 2009年のきょう<カボス> 2008年のきょう<キンシバイ> 2007年のきょう<ヒマラヤユキノシタ> 2006年のきょう<トキリマメ> 2005年のきょう<ヘクソカズラ>
1月23日(日) シマオオタニワタリ
葉裏を飾る茶色い縞々の胞子嚢が美しく、これが名前の由来かと思ったら、それも勘違いで、シマは生息地(南西諸島)を示すものでした。
またタニワタリは、谷を埋める木々にこれが着生して、まるでシダが谷を渡っているようだという、とても風雅な表現です。この二つの名前パーツにはさまったオオはサイズのことで、タニワタリには見分けにくい仲間がいろいろある(注1・2)ようです。
<補注1> 属違いなのに「タニワタリ」を名乗る種類もありました。(2011年12月31日)
<補注2> シマオオタニワタリはチャセンシダ属であり、その仲間を少しずつ取り上げています。(2021年1月3日)
<補注3> 幼い葉の様子に見惚れました。(2024年2月20日)
2010年のきょう<セイロンマンリョウ> 2009年のきょう<ケヤキ・むさしの1号> 2008年のきょう<ニワトコ> 2007年のきょう<マンサク> 2006年のきょう<モミジバフウ> 2005年のきょう<ハボタン>
1月22日(土) オヒルギ
問題はヒルギで、蛭木とも漂木とも書くようです。蛭がぶら下がるのかと考えたりしても、かつて奄美のマングローブにボートを浮かべたとき、そんな注意をされた覚えはないので、たぶん当て字です。さらに、漂をヒルと読むとは初めて知りました。
おっと、名前談議よりは花です。ちょっとザクロの花を思わせる風体で、うつむいた萼のなかに花の裂片が見えています。
<補注1> マングローブ樹種という括りのなかでの仲間であるゴバンノアシを収録しました。(2018年12月31日)
<補注2> メヒルギの実(種)を見たことで、胎生種子というしかけを知りました。なお、上の本文中でヒルギの「オ」と「メ」が紛らわしい言い方になっていました。雌雄関係ではなく、葉や木が大きいオヒルギ、葉先が丸くて優しいメヒルギという形態差を表す名付け(属違い)です。(2019年12月28日)
<追録> 終わった花(萼:左端)のなかで、緑の子房が膨らみかけていました。(撮影:2019年12月28日)
<補注3> 八重山の地でオヒルギが自然に育つ様子を見て、その大きさと膝根に感動しました。(2025年1月2日)
2010年のきょう<イクソラ・コッキネア> 2009年のきょう<ヒメリュウキンカ> 2008年のきょう<チョウセンゴミシ> 2007年のきょう<シュロチク> 2006年のきょう<サンシュユ> 2005年のきょう<イヌビワ>
1月21日(金) ジュズサンゴ
おまけに、なんとヤマゴボウ科だそうです。そう言われればあのヨウシュヤマゴボウを小さくしたような雰囲気で、葉の感じもよく似ています。
あらためて考えると、ヨウシュヤマゴボウも実と花を同時に見ることができます。この科の植物は、いくら実をつけても安心しない、しぶとい性質のようです。
2010年のきょう<クマシデ> 2009年のきょう<ワビスケ(太郎冠者)> 2008年のきょう<トベラ> 2007年のきょう<マルバインドゴムノキ> 2006年のきょう<ガマズミ> 2005年のきょう<コウヤボウキ>
1月20日(木) カラテア・クロタリフェラ
この虫の腹みたいな物体も、きのう載せたレッド・ジンジャーと同じで苞です。残念ながら、こちらにはシベの残骸さえも見当たりませんでした。
花(苞)も葉の姿も二つは同じような作りに見えるのに、かたやショウガ科、こちらはクズウコン科で、関係はありませんでした。イエロー・ジンジャーなら覚えやすいと思ったのに、こんな名前では三歩進めば忘れてしまいます。
<補注1> この掲載のときはカラテアのなんたるかをまったく知りませんでした。カラテア本来の鑑賞ポイントを葉と考えると、このクロタリフェラのそれは異端とも言うべき単純さです。(2019年2月6日)
<追録> 葉と花の様子を見直しました。(撮影:2019年12月27日)
クロタリフェラの葉はカラテアとしてはとても大きめで、60cmほどの長さがあります。
カタツムリはあくまで添え物で、一輪だけ残っていた花が主役です。
<補注2> 旧カラテア属の多くがゴエッペルチア属に改変されるなか、このクロタリフェラはカラテア属のままです。その(新)カラテア属の特徴である籠のような花穂には掲載当初も注目していたので、少しだけエッヘン!です。(2024年1月19日)
2010年のきょう<チンカピン> 2009年のきょう<ムベ> 2008年のきょう<シモバシラ> 2007年のきょう<バコパ・コピア・ガリバーライラック> 2006年のきょう<カンツバキ> 2005年のきょう<チョウセンレンギョウ>
1月19日(水) レッド・ジンジャー
たしかに、苞のなかにシベの残骸のようなものが見えて、「なぁーんだ、花弁のない花なのか」と落胆してしまいました。そして、ウチに帰って再度調べたら、あらら~、苞と同じくらいの大きさの、純白の花をとらえた写真がネットにはありました。
まるで子供の使いみたいに進歩のないことで嫌になります。毎日観察できるものならいいのに、いつになったら、うまいチャンスに出会えることやら…。
<補注1> あまり使われないものの、レッド・ジンジャーにはアカボゲットウ(赤穂月桃)という標準和名があります。(2019年1月)
<補注2> 標準和名・アカボゲットウも絡む名前のフイリゲットウを収録しました。(2023年3月1日)
2010年のきょう<セイヨウヒイラギ> 2009年のきょう<シホウチク> 2008年のきょう<カリン> 2007年のきょう<チョウセンマキ> 2006年のきょう<ニホンスイセン> 2005年のきょう<オケラ>
1月18日(火) コバノナンヨウスギ
現地では60~70mに育つ木が日本では10m程度にしかならず、しかもきれいな円錐形の樹形になるので、洋風の庭園に好んで植えられます。
「コバノ」ではないナンヨウスギもある(注1・2)ので、見かけたときには葉のサイズを比較できるショットが不可欠です。
<補注1> この記事の段階で狙っていた「ふつうの」ナンヨウスギには出会えないまま(↓)、ヒロハノナンヨウスギを収録しました。(2022年9月15日)
<補注2> ついにナンヨウスギを収録できました。(2025年1月12日)
2010年のきょう<キジョラン> 2009年のきょう<シロバナヤブツバキ> 2008年のきょう<サザンカ> 2007年のきょう<カクテル(つるバラ)> 2006年のきょう<ホトケノザ> 2005年のきょう<キソケイ>
1月17日(月) ハイビスカス(ブッソウゲ)
もちろん温室での撮影です。きのうは志木もやたら冷え込みました。しばらくはヌクヌクと近場の熱帯巡りが続きそうです。
ところで、この季節、急に暖かい場所に入るとレンズが真っ白になって、しばらく撮影不可になります。これを避けるうまい手立てを研究中(笑)です。
<ハイビスカスのバリエーション・掲載順> ☆ 標準タイプ ☆ フラミンゴタイプ ☆ アーノッテアヌス ☆ 八重タイプ ☆ 紫音 ☆ ロバツス ☆ ミニピンク ☆ インスラリス ☆ フラムルージュ
2010年のきょう<ナンテン> 2009年のきょう<トウゴマ> 2008年のきょう<チゴカンチク> 2007年のきょう<フクジュソウ> 2006年のきょう<ヒメキンセンカ> 2005年のきょう<カラタチ>
1月16日(日) コチョウラン
と言いつつ、「おぉ、すごぉ」などとこんなあざといタイプにも擦り寄ってしまいます。こういう華やかな美を生み出すのも、たぶん栽培家の営々とした努力があってのこと…そんな抹香臭い締めで、自分の軽佻浮薄さを取り繕っておきます。
2010年のきょう<アッサムニオイザクラ(ルクリア)> 2009年のきょう<トボシガラ> 2008年のきょう<トウカエデ> 2007年のきょう<ユキワリソウ> 2006年のきょう<ウメ> 2005年のきょう<スズカケノキ>
1月15日(土) アンスリウム(ラベンダー・レディー)
品種名(ラベンダー・レディー)で検索すると、ほとんどがラベンダーそのものにあたるので、まだそれほどポピュラーではないようです。仏炎苞の長さが10cm弱と小振りで、部屋のなかでも場所をとらないのがうれしい特性です。
<補注1> 和名優先の自分ルールでいけば、これはアンスリウムよりもオオベニウチワを先に表記し「オオベニウチワ・ラベンダー・レディー(アンスリウム・アンドレアヌム・ラベンダー・レディー)」とすべきかと思います。ただ、これは園芸種であって、長ったらしい名前とは無縁と思い、タイトルは俗称で示します。
<補注2> アンスリウム属の多様性を知らされました。( ☆2021年4月21日 ☆ 2022年12月27日)
2010年のきょう<カミガヤツリ(パピルス)> 2009年のきょう<メキシコラクウショウ> 2008年のきょう<ウメ(八重寒紅)> 2007年のきょう<ホウキイヌツゲ> 2006年のきょう<ブラキカム・マウブディライト> 2005年のきょう<カリフラワー>
1月14日(金) カナリーヤシ(フェニックス)
俗にこれをフェニックスと呼ぶのは、学名が Phoenix canariensis だからで、属名を独り占めさせないよう、ちゃんとカナリーヤシと呼んであげたいものです。
見どころの鋭い葉だけでなく、今回は花蕾らしいものをつけた黄色い穂と、前年の実のツーショットに魅せられました。春に咲くという白い花がどれほどの大きさか(この高さではかなり撮影困難?)、いまから楽しみです。
<補注> ナツメヤシかと思って実を囓ったらマズくて、カナリーヤシなのだと思い直すという経験をしました。(2015年1月31日)
2010年のきょう<コクテンギ> 2009年のきょう<ラクウショウ> 2008年のきょう<ニホンスイセン> 2007年のきょう<チチコグサモドキ> 2006年のきょう<ツルウメモドキ> 2005年のきょう<カンツバキ>
1月13日(木) センダン
ただ、美しいのはいいとしても、人間にとっては食用にならず、ほかの用途も聞きません。鳥も好んでは食べません(注)。つまり、これは孤高の美なのです。
誰からアテにされるでもなく、ただひたすら寒風のなかに美しく立ち尽くす…ストイシズムの権化のようなその姿に、心のなかでそっと拍手を送りました。
<補注> 「好んでは食べない」という評価はやや不適切のようで、12月のうちからヒヨドリが集団でこの実を啄んでいるのを目撃しました。(2015年1月)
2010年のきょう<ハアザミ(アカンサス)> 2009年のきょう<ハアザミ(アカンサス)> 2008年のきょう<ヒヨドリジョウゴ> 2007年のきょう<ツルウメモドキ> 2006年のきょう<クヌギ> 2005年のきょう<房咲き水仙・ペーパーホワイト>
1月12日(水) リュウキュウバショウ
見上げた高みに、バナナかと思うくらいたくさんの実がついていました。残念ながらこの芭蕉は糸をとって布を作るためのもの(注)で、実は種だらけで食用には不適だそうです。たしかに、先日ここに載せた島バナナと比べてもずっと細くて短くて、まるで「食べさせてなんかあげないよ」と手を突き出して拒否しているように見えました。
<補注> イトバショウという別名を持ちます。
2010年のきょう<ツワブキ> 2009年のきょう<ハリエニシダ> 2008年のきょう<ロウバイ> 2007年のきょう<ドイツトウヒ> 2006年のきょう<センダン> 2005年のきょう<ツクバネガキ(ロウヤガキ)>
1月11日(火) フユアオイ
これは返り咲きではなく、11月・12月とちゃんと咲き続けていたのを確認しています。花の後方に大きな実がボケて写っていて、寒くなってもこうやって順々に枝先に花をつけていることがわかります。
ただ、本来はもう少し広がる花びらが、寒さのせいか筒型につぼんだままでした。午前中も午後もこんな感じだったので、季節のいいときに撮り直したいものです。
<補注> フユアオイの関連種であるオカノリを収録しました。(2020年10月20日)
2010年のきょう<ユズリハ> 2009年のきょう<ハリギリ> 2008年のきょう<シマダケ> 2007年のきょう<ゼニゴケ> 2006年のきょう<イブキ(ビャクシン)> 2005年のきょう<カンザクラ>
1月10日(月) ブータンルリマツリ
この花の名前を知っても、ブータンという国の正確な位置をイメージできなくて、世界地図を広げてみました。なるほど、インドと中国に挟まれて、西をネパールに接し、ヒマラヤの南麓にありました。
広さは九州と同じくらいなのに、海抜が南部の100mから北部の7,500mまでものすごい差で、もしかしたら国全体が急斜面かと勝手な想像を楽しみました。
<補注1> ふつうのルリマツリ(Plumbago auriculata)はこちらです。
<補注2> 同属(Ceratostigma)のなかにはルリマツリモドキがあって、花の時期がやや違います。(2019年9月28日)
<補注3> 同属のアルタイルリマツリを収録しました。(2021年10月13日)
2010年のきょう<カゴノキ> 2009年のきょう<チャボタイゲキ> 2008年のきょう<ツバキ(詳細不明)> 2007年のきょう<トウガラシ(ゴシキトウガラシ)> 2006年のきょう<シバザクラ> 2005年のきょう<ダイコン>
1月9日(日) マメキンカン(キンズ)
これは温室で育っていたものです。近所には露地で育てているお宅もあるものの、色づきがこれほどきれいではありません。実だけでなく木もコンパクトなので、観賞用として室内で育てるのが適切なようです。
もっとも、チビのくせに凶暴な棘がついていますから、うっかり怪我をしないように、しっかり鉢と距離をとれる環境は不可欠です。
<補注> タイトルに補足した「キンズ」は金豆と書き、マメキンカンの別名(盆栽にしたとき、こう呼ばれることが多いらしい)です。
2010年のきょう<カンボタン> 2009年のきょう<カンザクラ> 2008年のきょう<レモン> 2007年のきょう<ネメシア> 2006年のきょう<タマサンゴ> 2005年のきょう<ロウバイ>
1月8日(土) ハッサク
ところが、味もやや簡潔明瞭なので、最近いろいろ作出される新柑橘類にシェアが押され気味です。シンプルイズベスト、もっと見直されてほしいものです。
表面のデコボコが少なくて、皮に艶があり、見かけがなかなか美人です。柑橘類の見分けにはずっと苦労してはいても、このハッキリした色合いときれいな肌はしっかりと覚え込みたいものです。
<補注> 夏みかん系の可食時期について考えました。(2014年3月5日)
2010年のきょう<クログワイ> 2009年のきょう<ウメ(寒紅梅)> 2008年のきょう<オニドコロ> 2007年のきょう<マーガレット> 2006年のきょう<イヌリンゴ> 2005年のきょう<マサキ>
1月7日(金) カンレンボク
そして、色も形もバナナのよう(ただしサイズは極小)だった実は、こんなに枯れてしまいました。殻が平らに割れて、ずいぶんな数の種が飛散したことでしょう。
どこかに実生の芽があればと思っても、この木の近くでそんな兆しを見たことがありません。中国南部の産だということで、国が気むずかしいのは仕方ないとして、木の種までへそ曲がりでなくてもいいのに…と残念しきりです。
<補注> 夏、葉のつき方と樹皮に注目できました。(2023年8月19日)
2010年のきょう<イオノプシディウム(バイオレットクレス)> 2009年のきょう<ノリウツギ> 2008年のきょう<オオイヌノフグリ> 2007年のきょう<ニンジン> 2006年のきょう<ザボン> 2005年のきょう<ヒメキンセンカ>
1月6日(木) ガガブタ
ガガブタには、名前(鏡蓋)のもとになった浮葉のほかに水中葉もあるわけで、水面の葉が枯れたこの季節にも、それはまだ青みを見せていました。
水中のところどころでヒゲのようにフサフサしているのは「殖芽」と呼ばれる芽です。越冬芽とも呼ばれるこれ(注)が水中で分散し、今年もまた水面一杯にあの美しい花を咲かせてくれることでしょう。
<補注> 越冬のためではなく、夏枯れをやり過ごすタイプの殖芽もありました。(2012年2月19日)
2010年のきょう<シュロガヤツリ> 2009年のきょう<タラヨウ> 2008年のきょう<コナラ> 2007年のきょう<スギゴケ> 2006年のきょう<ノイバラ> 2005年のきょう<ヒヨドリジョウゴ>
1月5日(水) カルドン
もっとも、萼や花托を食べるアーティチョークとは違って、このカルドンは茎を茹でて食べるのだそうです。こんな寒さのなかでもニョキニョキとのびているその部位は、いかにも食欲をそそる姿でした。
<補注> 終わり気味の花をアーティチョークと比較し、ついでにアーティチョーク試食記も載せました。(2021年8月)
2010年のきょう<キチジョウソウ> 2009年のきょう<サザンカ(白八重)> 2008年のきょう<ミミズバイ> 2007年のきょう<オオキバナカタバミ(オキザリス・セルヌア)> 2006年のきょう<ナンキンハゼ> 2005年のきょう<ノイバラ>
1月4日(火) ヒメコウジ(チェッカーベリー)
夏に咲く花は残念ながら気づかずに過ごしてしまいました。いかにもツツジ科らしく、ドウダンに似た白い釣り鐘状だそうです。
さすがに姫というだけあって、ヤブコウジよりは華やぎがあります。実が大振りなのもうれしいし、冬には葉がこうして赤くなって彩りを添えてくれます。英名のチェッカーベリーも音がかわいくていいとは思っても、なんのchecker(照合する人)なのか、あるいはどこが格子模様なのか、意味の想像がつかず(注1)に困っています。
<補注1> 英文ページに「An Americanism dating back to 1770–80; perhaps so named from its appearance」とあるのを見つけました。(2021年1月)
<補注2> 同じツツジ科シラタマノキ属のシンジュノキを収録しました。ほかにこの属メンバーとしてはシラタマノキとアカモノを収録しています。(2022年12月12日)
2010年のきょう<ホンコンカポック(シェフレラ)> 2009年のきょう<アカザ(暫定)> 2008年のきょう<ハマアザミ> 2007年のきょう<ユーカリ> 2006年のきょう<ソシンロウバイ> 2005年のきょう<オタフクナンテン>
1月3日(月) チリマツ(ヨロイスギ)
まるでサボテンのような風体でも、現地では40mもの高さに育つと言います。それが林立している光景を想像すると、世界の広さを実感します。
さてこのチリ松、別名では鎧杉とも呼ばれ、何度か話題にしている「松かい、杉かい?」の混乱に加担している困ったヤツでもあります。分類的にはナンヨウスギ科になりますから、別名の方もしっかりと覚えておかなくてはなりません。
<補注> ちょうど1年前掲載のブラジルマツ(標準和名:パラナマツ ↓ )とは同属(ナンヨウスギ属=Araucaria)です。
2010年のきょう<ブラジルマツ> 2009年のきょう<カクレミノ> 2008年のきょう<フウセントウワタ> 2007年のきょう<ギョリュウバイ> 2006年のきょう<シロミナンテン> 2005年のきょう<ウメ>
1月2日(日) ダイオウマツ
そうだ! もしかしたらこの松葉のエキスを飲むとか頭皮につけるとかすれば、頭髪がぐんぐんとのびてくるのではあるまいか。そしたら自分は若返るわ、一躍億万長者になれるわ、ウッハウハではあるまいか…。
あーァ、年の初めがこんなお馬鹿では、今年も知れた年に終わりそうです。
<補注1> ダイオウマツの松ぼっくりに注目してみました。(2018年2月10日)
<補注2> 若葉のなかに雌花を見つけました。(2023年5月3日)
2010年のきょう<ハイマツ> 2009年のきょう<ロドレイア・ヘンリー> 2008年のきょう<ゴクラクチョウカ> 2007年のきょう<キンセンカ> 2006年のきょう<イイギリ> 2005年のきょう<モウソウチク>
1月1日(土) アカマツ
それでも折れたところから枝を張って、ちょっと味わいのある樹形に回復しているのが樹木の力強さです。落雷被害くらいでメゲちゃいかんぜよ!です。
しかし、昨今の不景気は落雷のように一過性ではなく、根腐れとか松食い虫みたいに執拗です。元旦の記事としては、そんな悪性の病から立ち直った松の木を載せたかったところでも、いやいや、松の木に頼るなんて弱気を起こさずに、「稼ぐに追いつく貧乏なし」をモットーに、今年もしぶとくがんばることにいたしましょう。
<これ以外のアカマツ記事・掲載順> ☆ 丁寧に剪定された樹形 : 2009年1月26日 ☆ 雪吊りの松 : 2010年1月1日 ☆ 雌花・雄花 : 2011年5月26日 ☆ 雪折れした幹 : 2014年2月25日 ☆ 群生の幹 : 2017年9月2日
2010年のきょう<アカマツ> 2009年のきょう<ヒメコマツ(ゴヨウマツ)> 2008年のきょう<ダイダイ> 2007年のきょう<ハタザクラ> 2006年のきょう<ユズリハ> 2005年のきょう<クロマツ>