« 2010年5月 | トップページ | 2010年7月 »

6月30日(水) フタリシズカ

100630hutarisizuka透明なゼリーのように見えるのは、たぶん花托と呼ぶ部分です。若い種にはまだ雌シベの痕跡があって、やさしいゼリーにくるまれて、これから黒く熟します。
そう言えば、花のときに「貝殻を伏せたよう」と書いた白い部分は雄シベでして、雌シベはあの雄シベのなかに隠れているのでした。ゆかしい名前のわりには、花の様子も実をつけた姿も変態っぽくて、さすがに亡霊にあやかっただけのことはあります。

2009年のきょうボリジ> 2008年のきょうモミジバゼラニウム> 2007年のきょうハマカンザシ> 2006年のきょうブーゲンビリア> 2005年のきょうセイヨウノコギリソウ> 2004年のきょうヒョウタン

| | コメント (0)

6月29日(火) カワラナデシコ(ナデシコ、ヤマトナデシコ)

100629kawaranadesiko_2秋の七草にいうナデシコがこれで、単にナデシコと呼んだり、ヤマトナデシコと美称したりします。今夜のサッカーを前にして、ヤマトナデシコの応援です。
河原と冠されているわりには水気がキーポイントではなく、乾いた草原や瓦礫地帯でも平気で育ちます。要は日当たりのいいところが好きであり、これから秋口まで、この深い切れ込みを持つ5弁花を風になびかせてくれます。

2009年のきょうイブキトラノオ> 2008年のきょうチガヤ> 2007年のきょうハンネマニア(チューリップポピー、メキシカンチューリップポピー)> 2006年のきょうノカンゾウ> 2005年のきょうボケ> 2004年のきょうボタンクサギ

| | コメント (6)

6月28日(月) カジノキ(雌株)

100628kajinoki1コウゾ(楮)と姫楮の話を「あすに引き継ぐ」と逃げたのは、このカジノキを出さないと話が始まらないからでした。楮は、このカジノキと姫楮の種間雑種だと言い、雌雄異株のカジノキと雌雄同株の姫楮が混じったために、木によって雌雄同株のものと雌雄異株のものがあるらしいのです(未確認情報)。
話がカジノキではなく楮の方に振れてしまったものの、このカジノキが一方の親なのだから、姫ではない楮は樹高も実のサイズも姫よりは大きいはずです(姫楮:樹高3~4m、実の直径1㎝。カジノキ:樹高5~6m、実の直径2㎝、葉裏の毛が濃い↓)。
100628kajinoki2ただし、姫楮を別名で楮とも呼ぶそうで、どうも境目があやふやです。それでも、いかにも「これが姫ではない楮」という木に出会うことができればスッキリするわけで、その日のために、今はこのカジノキの姿を目に焼き付けておこうと思います。

<補注> 「姫ではない楮」のうち、雌雄異株の方の雌株に出会うことができました。(2016年5月21日

2009年のきょうオオバオオヤマレンゲ> 2008年のきょうカタクリ> 2007年のきょうナツハゼ> 2006年のきょうキンレンカ> 2005年のきょうミズキ> 2004年のきょうラベンダー

| | コメント (0)

追加編 : ギンリョウソウの実

100627ginryousouマルハナバチの活躍のおかげで、ギンリョウソウの子房がこんなに膨らみました。交配からほんの10日ほどで、プックリ真ん丸です。
透明な姿と退化した葉のおかげで不思議植物と見られがちでも、花を咲かせて実を結ぶのはほかの草と変わらない手順です。その実は意外に硬くてガッシリしていて、先端に残った雌シベや周りの雄シベ(葯)と合わせて、けっこう丈夫なことに驚きます。

| | コメント (2)

6月27日(日) ヒメコウゾ

100627himekouzo1コウゾの実が急に色づきはじめました。つい先日までは右端の毛ムクジャラばかりだったのに、濃橙色に輝くまでのスピードにびっくりです。
枝の元側から順々に熟すので、一本の枝でこのように実の成熟過程が学べます。今年着目したのは右から2番目状態で、熟した実(の粒)は横に這うように肥大し、まるで粒々で花床を包もうとしているようです。
左端くらいに熟すと食べ頃で、ねっとりした甘さです。「これ何?」と聞く人がいたので教えて一緒に食べたら、その人には「酸っぱくてイヤ」だと言われました。
100627himekouzo2実を潰すと、こうして葉から落ちないくらい、かなりの粘性があります。種はコリコリして楽しい食感です。
100627himekouzo3今の時期は、山のなかがコウゾだらけかと思うほどに濃橙色が目立ちます。こんな痕跡(↑)を見つけると、「それもそのはず」と納得します。

さて、きょうはタイトルをヒメコウゾとし、文中ではコウゾとしました。今まで楮と姫楮の区別をよく知らずに「コウゾ」としていましたが、先輩のwaiwaiさんがこれを姫としたのを機会に、ワタシも正しく呼ぶことにしました。
この「楮と姫楮」問題は少しややこしいので、あすに引き継ぎます。

ヒメコウゾの雌花   ヒメコウゾの雄花

2009年のきょうムラサキセンダイハギ> 2008年のきょうウチワサボテン> 2007年のきょうクマツヅラ> 2006年のきょうカリフォルニアローズ> 2005年のきょうタイマツバナ> 2004年のきょうヤブカンゾウ

| | コメント (4)

番外編 : 負けるもんか!

100626gibousi不屈の闘志という文字を絵にすればこんな感じになるのでしょう。人手が入らない野山では、運悪くトコロに絡まれて引き倒される人生(?)もあるわけです。
それでもナニクソです。陽を浴びて、花を開いて、実を結び、種を次代に託す…目的がシンプルであればあるだけ、逞しさとしぶとさは磨かれるのでしょう。
絡みついた蔓を解いてやろうか、という誘惑に一瞬かられました。やめました。そんな介入が無粋に思えるほど、ギボウシの強く気高い意志を感じてしまったからです。

| | コメント (0)

6月26日(土) イヌウメモドキ(雄株)

100626inuumemodoki1きのう、犬の遠吠えをしたのはきょうの布石でした。花だけ見ると(きのうもきょうも雄花)、ふつうのウメモドキとイヌウメモドキの違いには気づきません。
ウメモドキみたいなんだけど、梅「擬き」であるべき葉が硬くて小さくて、さっぱり梅っぽくないなあと思い、調べてみたら「犬」であることがわかりました。
100626inuumemodoki2犬の方に毛がないとは!というのはきのうのくり返しですが、たしかにこのとおり、ウメモドキに比べるとツルリです。ただ、まるで別の場所で見つけた2本がどちらも雄株なので、このままでは秋になっても犬の実が見られません。花が終わってしまうと存在がわかりにくい木なので、雌犬さんを早く見つけておきたいのですが…。

2009年のきょうシコタンソウ> 2008年のきょうヒメカイウ> 2007年のきょうカクテル(つるバラ)> 2006年のきょうヤポンノキ> 2005年のきょうガクアジサイ> 2004年のきょうモッコク

| | コメント (0)

6月25日(金) ウメモドキ(雄株)

100625umemodokiウメモドキは庭木として愛好されますが、その鑑賞ポイントは、小さくてポロポロとすぐ散る花よりは、あの真っ赤な実のはずです。したがって、雌雄異株であるこの木が庭にあるときはおおむね雌株なのに、そこに気が至らなかったかつてのワタシは、よそのお宅の塀越しに花を撮って、それが雌花であることなど微塵もわきまえずにとくとくと「ウメモドキの花で~す」とやっていました。
恥ずかしながら5年かけて、ようやくウメモドキの雌雄の花をブログにそろえることができました。上記の理由で、きょうのこれは当然ながら野山で見かけた1本です。直径が1㎝に満たない小さな花の、薄紫の花弁と黄色の葯のコントラストが可憐です。
葉裏の葉脈にはうっすらと毛が見えます。ここに毛がないイヌウメモドキというのも別にありまして、姿と名前が逆じゃないかァ~、というのは犬の遠吠えです。

2009年のきょうナツユキカズラ> 2008年のきょうハナイカダ> 2007年のきょうイソトマ・アネシフォリア> 2006年のきょうベニバナ> 2005年のきょうシロシキブ> 2004年のきょうハマナス

| | コメント (2)

6月24日(木) モミジイチゴ

100624momijiitigoようやく巡り会えた実はかなりプアーな姿だったものの、肩の荷が降りました。なにせ3年前に花を撮って以来、途中では芽吹きの姿まで載せながら、肝心のモミジ型の葉とオレンジ色の実のツーショットをとらえきれずにいたからです。
目当ての場所はいくつか回ってみているのに、この実はよほどの人気者のようで、どうにも見つかりませんでした。ようやく遭遇したここでも、4株ほど並んでいたのに、実はこれともう一つ、もっと悲しい姿のものだけでした。
貴重品を申し訳ありませんが、いずれすぐなくなるでしょうから、ワタクシめが数粒(「個」ではなく「粒!」です)だけ試食させていただきました。ふー、満足しました。

<補注> ようやく心置きなく試食できました。(2016年6月2日

2009年のきょうレッドロビン> 2008年のきょうフタリシズカ> 2007年のきょうアメリカデイゴ> 2006年のきょうラッカセイ> 2005年のきょうセイヨウバクチノキ> 2004年のきょうアカツメクサ

| | コメント (4)

6月23日(水) ネズミモチ

100623nezumimoti悪評の高い栗の木の花にはストレスを感じない鈍いワタシが、この木の下ではムーッと息が詰まるのだから、ネズミモチ恐るべし…です。
だからと言って、この時期のこの木を避けていたわけでもないのに、花の写真はここに初登場です。姿の似たトウネズミモチよりは少しだけ早めに、こういうムシムシした時期に咲くもので、匂いがいっそう気になるのかな、と愚考しました。

2009年のきょうエーデルワイス> 2008年のきょうオオバナウツボグサ> 2007年のきょうホザキシモツケ> 2006年のきょうシュッコンカスミソウ> 2005年のきょうキョウチクトウ> 2004年のきょうヨウシュヤマゴボウ

| | コメント (8)

6月22日(火) ハグマノキ

100622hagumanoki鼻の下をのばすのはオヤジだけかと思ったら、おやおや白熊さんもでしたか。おっと、白熊はシロクマではなくハグマで、鼻の下ではなく花の下でした。
たったひと月の間に、こんなにのびてしまっていました。ホントは毎日スケールをあてながら継続観察したいところですが、あの小さな花が種になっているので、あの短かかった花柄がここまでのびたのはどうやら疑いのない事実のようです。
しかしまあ、寸法がのびるのはいいとして、毛まで生え出すのはどうしたもんでしょう。風を受けて種を遠くに振り落とすためと見ましたが、だったら翼を持った方がいいんじゃない?などというオヤジらしいお節介は言わないことにいたしましょう。

2009年のきょうシチダンカ> 2008年のきょうメグスリノキ> 2007年のきょうキキョウソウ> 2006年のきょうゴウダソウ> 2005年のきょうスカシユリ> 2004年のきょうヤマモモ

| | コメント (2)

6月21日(月) ロベリア(瑠璃蝶草)

100621lobeliajpg暑さは苦手なのだそうですが、まだまだ蕾をつけて花壇でがんばっていました。午後からは半日陰になるこの場所が気に入っていそうです。
瑠璃蝶草という和名はほとんどあって無きがごとき状態で、属名そのままのロベリアでまかり通るという、ちょっと生意気な存在です。
田んぼのミゾカクシとか、沼地のサワギキョウとか、渋く暮らす同属の仲間を差し置き、花壇でのうのうと「ボク、ロベリアで~す」とハシャいでいました。

2009年のきょうコアジサイ> 2008年のきょうクリンソウ> 2007年のきょうイトバハルシャギク> 2006年のきょうツキヌキニンドウ> 2005年のきょうアンズ> 2004年のきょうハンゲショウ

| | コメント (0)

6月20日(日) ヤブムラサキ

100620yabumurasaki1葉裏に咲くおかげで、見上げる人間は写しやすくて大助かり…かというと、光の回り具合が悪くて、冴えない色調です。肉眼だと、もう少し鮮やかな色合いでした。
萼がモコモコと毛深いのは秋の実を見て予測はつきましたが、その萼がガッシリと太くて、ムラサキシキブとはまるで違う作りであることが今回の発見です。さらに萼だけでなく、枝まで毛深いのは次の写真でわかります。
100620yabumurasaki2こちらではマルハナバチが花に埋もれて恍惚状態でした。これだけ覆い被られても、雌シベは蜂に巻き込まれておらず、自家受粉を避けているのがわかります。

2009年のきょうアジサイ(渦紫陽花) > 2008年のきょうササユリ> 2007年のきょうクロバナフウロ> 2006年のきょうマリアアザミ> 2005年のきょうムラサキシキブ> 2004年のきょうアガパンサス

| | コメント (0)

6月19日(土) キョウガノコ

100619kyouganoko鹿の子に見えるのは、花よりもむしろ蕾の方ではないかなあ、と思いながらシャッターを押しました。雅な名前の割には、こうして林のなかで木漏れ日を受けるくらいの環境が好きな、ひっそりと地味な存在のようです。
よく「シモツケに似る」と解説されますが、似るのは花冠を部分的に見たときだけで、全体の感じはやや違います。草本らしく茎が横に広がり、深く裂けた葉が印象的で、シモツケの葉は思い出せなくても、キョウガノコの葉はすぐ説明できそうです。

<補注> キョウガノコと同属で風貌が似ているのはシモツケソウであり、本文中に引用した「シモツケに似る」という表現はやや不適です。(2014年7月16日)

2009年のきょうエゾヘビイチゴ> 2008年のきょうミヤマウグイスカグラ> 2007年のきょうイチヤクソウ> 2006年のきょうサクラ(染井吉野)> 2005年のきょうコムラサキ> 2004年のきょうコムラサキ

| | コメント (2)

6月18日(金) テイカカズラ

100618teikakazura1鬱蒼とした森の小径がそこだけ白くなっていて、振り仰ぐと大木一本がテイカカズラに覆われていました。ゆうに10mほどの高さまでは這い上がり、下生えには届かない陽の光をしっかりと浴びて、白い花を輝かせています。
100618teikakazura2jpgその下生え状態では、絡み上がった部分とは葉がまるで違うのがテイカカズラの不思議です。サイズは樹上部の葉の半分以下で、葉脈の白い模様が目立ちます。蔓を密に横にのばし、絡みつく対象を見つけるとこうやって這い上がり出します。
100618teikakazura3これは腰丈ほどの高さで、葉の姿が変わり出したところです。光の届きにくい地上では小さなセルを水平方向に敷き詰め、日照が得やすくなると大きめの葉で角度を自在に変えて光合成の効率を上げる…定家さんはさすが知能派です。

2009年のきょうクロバナロウバイ> 2008年のきょうイワタバコ> 2007年のきょうニッコウキスゲ> 2006年のきょうベニバナ> 2005年のきょうマツバギク> 2004年のきょうサルスベリ

| | コメント (0)

決定版 : ギンリョウソウ

100617ginryousou1あるところにはある、というのはお金だけではありませんでした。一昨年の驚きの遭遇に始まり、去年は執念の一枚を撮ったというのに、踏みつぶしてしまいそうなほどにゴジャゴジャと生えているなんて、くっそー、つまらんじゃないかァ!
100617ginryousou2さらに、おいおい、蜂さん(マルハナバチかその仲間のようです)が来ましたよ。へ~ェ、ギンリョウソウは虫媒花でした。
100617ginryousou3どれどれ、と花のなかを覗くと、ウォ、鼻毛が…。その奥の雄シベは去年の写真でもとらえているので、今年の新発見はこの繊毛でした。やれやれ、変なヤツです。

| | コメント (4)

6月17日(木) ヒメジョオン

100617himejoon土手や空き地を飾っているこの手の花が、いつの間にかハルジオンからヒメジョオンに替わっていて、夏が来たなと観念します。
姫とは呼ばれても、ハルジオンと比べると、じつは姫らしくないことばかりです。まず、舌状花がハルよりまばらです。次に背丈がハルよりも高めです。
さらに、葉が茎を抱きません。姫=十二単という連想に反します。ハルの蕾はがっくりとうなだれるのに、姫は気丈に上を向きたがります。
もうひとつ、決定的な見分けポイントがあるのですが、それを「姫らしくない」と言うととても下品なブログになってしまうので、ここではヒ・ミ・ツです。

2009年のきょうギンバイカ> 2008年のきょうアゼナルコスゲ> 2007年のきょうワラビ> 2006年のきょうローズゼラニウム> 2005年のきょうカツラ> 2004年のきょうシロタエギク

| | コメント (2)

6月16日(水) イボタノキ

100616ibotanoki秋には、ネズミモチによく似た黒くて細長い実をつけます。その元になる花も、かなりネズミモチに似ています。
ただ、ネズミモチ(トウネズミモチも)の葉は固くて常緑なのに対し、こちらはへナッとしている(落葉)ので、間違えることはありません。

<補注1> 記事中、「へナッと」としているのは、あくまで同属のネズミモチやトウネズミモチとの比較であって、単独で見るとイボタノキの葉はけっこうしっかりしています。さらに、落葉低木のくせに、この辺では葉が青いまま冬を過ごすことがあるのを知りました。(2017年1月2日
<補注2> 念願だったイボタロウムシが寄生した枝を見ることができました。(2017年3月24日

2009年のきょうバイカウツギ> 2008年のきょうサンショウバラ> 2007年のきょうカンパニュラ・メディウム> 2006年のきょうハタザオキキョウ> 2005年のきょうバショウ> 2004年のきょうオシロイバナ

| | コメント (0)

6月15日(火) ニゲラ

100615nigellaヤマグワの実の不気味な毛に続いては、かわいい毛?です。ニゲラと言えばこの毛、ではなくてこれでも葉だとは思います。光合成の面から見れば、こんなに細くてどうするの?と心配しますが、ニゲラにとっては余計なお世話でしょう。
花も葉もかわいいけれど、自分的一番人気はこの実です。もう割れ始めているのもありましたが、丸いままをドライフラワーにすると、部屋のなかでも長く楽しめそうです。

2009年のきょうヤマブキショウマ> 2008年のきょうベニバナイチヤクソウ> 2007年のきょうムラサキウマゴヤシ> 2006年のきょうハナキササゲ(オオアメリカキササゲ)> 2005年のきょうシャクヤク> 2004年のきょうハキダメギク

| | コメント (6)

6月14日(月) ヤマグワ

100614yamaguwaいかにもヤマグワらしく、葉の先端が長く、実には不気味な毛がのびています。桑を大別すればヤマグワマグワがあって、その実の味はワタシには区別できないのですが、見かけでいけばヤマグワは圧倒的に不利でしょう。先日、TVに流れた桑の実の収穫風景でも、映っているのは当然ながらマグワでした。
しかし、いっときは廃れた桑畑が、今は実を採るために復活(休耕田活用)しているのだそうです。「不遇の時代を耐えた桑物語」なんていう美談を一席仕立てられそうですが、桑本人はなにクワぬ顔で「バカ言ってるだぁ」と片付けることでしょう。

2009年のきょうジョウリョクヤマボウシ> 2008年のきょうムクノキ> 2007年のきょうナンテンハギ> 2006年のきょうヤエドクダミ> 2005年のきょうブナ> 2004年のきょうガクアジサイ

| | コメント (2)

6月13日(日) アオテンマ

100613aotenmaグサ・グサ・グサーと、こんなのが5~6本、地面に刺さっているのだから、愉快というか奇怪というか、みごとな眺めでした。この花の下には、葉がまるでない茎が60cmほど、ニョキーンとのびているので、まさに矢が「刺さって」いる感じです。
そんな姿をよく形容した名前のオニノヤガラの仲間で、こちらは葉緑素を持っているので、こうして淡い緑みを呈しています。
おっと、上に「葉がまるでない」と書きましたが、正確には「退化して鱗片状になって」います。腐生植物なので葉で自活する必要がないわけですが、そのわりには花に葉緑素を持っていて、今の生活を少しだけ反省しているどこかの娘みたいです。

2009年のきょうヤマボウシ(紅山法師)> 2008年のきょうニワトコ> 2007年のきょうナヨクサフジ> 2006年のきょうカシワバアジサイ> 2005年のきょうウメモドキ> 2004年のきょうムクゲ

| | コメント (0)

6月12日(土) オオテンニンギク

100612ootenningikuあっけらかんときれいな花ですが、じつはこれが悩ましいのです。似たものにテンニンギクがあって、「大」の方が大きいのかと思うと、草丈(膝から腰くらい)も花の直径(10cm前後)もそれぞれ入り乱れていて、必ずしも尺度にならないようなのです。
ではなぜこれを「大」としたか、根拠を示せ、根拠を!と一人突っ込みしますが、まずは雰囲気なんです。前にテンニンギクを見た(写真が行方不明、かなり寒くなってからだったと思う)ときとは全体のワサワサ感が違うのです。
それじゃわからん!と言われたときのために「花托の形です」という答えも残しておきましょう。舌状花が落ちたあとの芯がボール状なのが「大」、ここが少し平たい感じなのが「ふつうの」テンニンギク…らしいです。

2009年のきょうニワナナカマド(チンシバイ)> 2008年のきょうシナノキ> 2007年のきょうオオマツヨイグサ> 2006年のきょうムシトリナデシコ> 2005年のきょうクリ> 2004年のきょうクチナシ

| | コメント (0)

追加編 : トチノキの実の観察

100611toti1花の観察を報告してから早くも1カ月が過ぎ、「象の鼻」さんは緑の球体に変身してきました。樹上の両性花はかなり見つけにくい存在でしたが、こうして実が膨らみだすと「こんなにたくさんあったのか」と驚くほどの数です。
100611toti2そしてこちらは両性花がついていなかった花穂の軸です。屍のような姿がもの悲しく、軸ごと枯れて枝を離れ、バラバラと下に散らばります。
100611toti3ところが、結実したからと言ってすべてが大きくなるわけではなく、雄花だけの軸の落下のあとにはこうして未熟の実が木から降ってきます。写真にはBB弾と1円玉を混ぜ込みましたが、落ちた実同士でもそれぐらいの大きさの差はあります。
100611toti4実をカットしたら、すでに種が形成されていました。下が3つの種入りなのに対し、上は1つだけです。落ちずに完熟していたら、さぞや立派な真ん丸の実だったことでしょう。

<補注> 並木のトチノキの開花・結実状態を調べ、「増補版」に追加しました。

| | コメント (0)

6月11日(金) ウメガサソウ

100611umegasasou1あと幾日か待てば、こんなに無理に引き起こさなくても花は上を向いてくれるのだそうですが、そんなに悠長には待てないのです。
この山で日曜に見つけたイチヤクソウ(まだ蕾だった)は、きのうは見事に消えていました。病気のウシやブタを「殺処分」していいのなら、まずはこういう病気のヒトをその場で殺処分できるようにしてほしいものです。
100611umegasasaou2梅の「笠」というにはあまりにも小さい花で、一寸法師の気分になってしまいます。悪い人に見つからずに、うまく実をつけて、どんどん仲間を増やすんだよ。がんばれ!

<補注> イチヤクソウのことがあって、つい過激なことを書きましたが、この場所のウメガサソウが無事に実をふくらませているのを確認しました。(2015年8月24日)

2009年のきょうナンテン> 2008年のきょうマグワ> 2007年のきょうヒョウタンボク(キンギンボク)> 2006年のきょうホオズキ> 2005年のきょうアカンサス> 2004年のきょうナツツバキ

| | コメント (4)

追加編 : イチヤクソウ(蕾)

100610itiyakusouこれが咲いたらさぞかし見事、と楽しみにしていた(6月6日撮影)のに、きょう行ってみたら影も形もありませんでした。ワタシが見つけられなかっただけと思いたいのですが、まだ記憶力にはそれほど支障がないので、悲しみだけが募ります。
というわけで、イチヤクソウが10輪以上も咲いている写真は夢と消え、蕾状態の記録をとどめるだけになりました。

| | コメント (0)

6月10日(木) アカショウマ

100610akasyoumajpgショウマ・ショウマってなんでもショウマだけど、今年はリョウマなんだぞ、と意味不明の文句を言いながらも、ようやく会えた7人目のショウマ君です。
今まで見たもので一番似ているのはトリアシ君でしょうか。そのトリアシ君はヤマブキ君に似ていて…、という堂々巡りはやめておき、このアカショウマはなんといっても茎や葉柄の付け根の赤さがポイントです。
ほかに、トリアシ君と比べると葉の先が尾状に長くのびています。

ついでなので、アカ・トリアシ・ヤマブキ以外のショウマもリンクしておきます。
まずは元祖のサラシナショウマ。そのサラシナとは葉の形が違うオオバショウマ。そしてピンク色が可憐なレンゲショウマ
さらに、キレンゲショウマ。もう、キレンゲあたりになると、自分がなぜショウマなんだか本人もわからないのでは?と同情してしまいます。

2009年のきょうハタザクラ(実)> 2008年のきょうラミウム・マクラツム> 2007年のきょうオニノヤガラ> 2006年のきょうブドウ(ヨーロッパブドウ)> 2005年のきょうシャグマユリ> 2004年のきょうタイサンボク

| | コメント (0)

6月9日(水) ナルコユリ

100609narukoyuriこの春が異様に寒かったおかげで、ふだんの年よりあわてずに「春もの」を楽しむことができます。いつも撮り損なっていたナルコユリをようやくとらえました。
もっとも、今までもアマドコロホウチャクソウとの区別に自信がなくてスルーしてきた感じもあり、今回はしっかりお勉強しました。花がプラプラと1カ所に複数下がるのは同じでも、それぞれの花柄と花の付け根部分が三者三様です。
100609zukaiそれを下手な絵でまとめてみました。アマドコロのそこはなんの変哲もなく、ナルコユリには小さな膨らみ(緑色)があります。ホウチャクソウの花は付け根が筋張って盛り上がり、前二者とはまったく違うことがわかります。
さらに、アマドコロの茎には稜があって四角っぽく、ナルコユリは丸っぽいことも見分けの頼りです。あとは来春までこれを覚えておければ完璧!なんですが…。

2009年のきょうニワウルシ(雄株)> 2008年のきょうコアジサイ> 2007年のきょうノリウツギ> 2006年のきょうプリベット> 2005年のきょうサルビア・グアラニチカ> 2004年のきょうネムノキ

| | コメント (2)

6月8日(火) カナウツギ

100608kanautugi1コゴメウツギィ~? 違うかもぉ~、というのが出会ったときの呟きでした。近い仲間(同属)ではあっても、こちらは葉の面積がコゴメの4倍以上はあります。
鋸歯というか切れ込みの途中のアクセントがかわいくて、尾っぽの長さと合わせると、凧を思わせるシルエットです。
100608kanautugi2花はコゴメと似た造作ですが、雄シベがコゴメの倍以上あって賑やかです。
さて、気になるのは「カナギ」で(カナウツギの別名はカナギ)、牧野博士は「棓木」とあてています。棓(ほう)は「殻を打つ具」と字源にあり、昔はこの木の細枝をそんな風に使ったのでしょう。

2009年のきょうギンリョウソウ> 2008年のきょうアケボノフウロ> 2007年のきょうシロバナヤエウツギ> 2006年のきょうウラジロチチコグサ> 2005年のきょうモミジルコウ(ハゴロモルコウソウ)> 2004年のきょうナンキンハゼ

| | コメント (2)

追加&訂正編 : ハタザクラの実生苗

100607hatazakuraさて、困ったうれしさです。先月末に1本だけ「出てきちゃった」報告をしたハタザクラの苗ですが、なんと次郎くん・三郎くんまで発芽してしまいました。小さなボロ鉢にテキトーに5個バラまいておいたのに、まさかこんなことになるとは!
種を埋めた日付けを書いた札が残っていて、ちょうど1年後に発芽していることがわかります。そして、この次郎・三郎を見ると、先日の記事でとんでもない間違いをしたこともわかります。一郎の双葉を「ケヤキのよう」と書きましたが、それはすでに本葉であって、本当の双葉は黄色い丸で囲んだとおり、いかにも双葉らしい姿でした。
また、種の殻を割って双葉が出てくるとき、いったん持ち上げられた種の殻が苗の近くに落ちています。サクランボと同じで、かなり分厚い殻です。
100607hatazakura_miそこで、今年も本家ハタザクラが実をつけているか、チェックしてきました。かなりくたびれてきた木ですが、しっかりと実はつけています。右端に見えるのは黒く熟していて、一つはすでに落ちたか、鳥に持ち去られたようです。
100607yamazakura先日掲載したセイヨウミザクラ、あるいは桜の代表と言える染井吉野の実と違って、ハタザクラのそれは上向きです。それでは、というので、母種であるヤマザクラ(↑)もついでにチェックしてきました。さすが、上向きです。
軽いから上向きのままかと言えば、セイヨウミザクラの実は別格として、染井吉野とヤマザクラ(およびハタザクラ)の実のサイズに大差はありません。柄の長さのせいかとも思いますが、ここらも桜の見定めポイントにはなりそうです。

| | コメント (6)

6月7日(月) ネジキ

100607nejiki1材がねじくれていて、薪に割るにも鉈(なた)を入れにくいというのが名前の由来だそうです。いわゆる雑木の一つでしょうが、そう言い捨てることのできない美しい花です。うまい具合に、去年の実が残った枝を撮ることができました。
100607nejiki2ツツジ科の仲間であるドウダンアセビによく似た逆さ壺型の花で、覗き込むとこんな具合です。左側の肌色物体はワタシの指なので、花の小ささがわかります。
100607nejiki3最後は10日ほど前の咲き始めの姿です。蕾の先が開きはじめた花がいくつか見えています。葉もこうして比べると、このときはいかにも若葉だったことがわかります。

2009年のきょうナガバオモダカ> 2008年のきょうマルバストラム> 2007年のきょうウツギ・マギシエン> 2006年のきょうタケニグサ> 2005年のきょうヒメシャラ> 2004年のきょうオオカナダモ

| | コメント (2)

追加編 : シライトソウ、最後の輝き

100606siraitosou今月初日に「今年最後の美しさ」と載せたシライトソウですが、場所によってはまだまだこんな輝きを見せていました。
わりとよく行くこの場所に、この花がこんなに群生していたとは知りませんでした。ギリギリの時期に間に合い、一番きれいに残っていた花だけに木漏れ陽があたる一瞬に出会いました。今週はなにかいいことがありそうな…。

| | コメント (2)

6月6日(日) ウスベニアオイ

100606usubeniaoiおやまあ、花壇にゼニアオイを植えるなんて酔狂な…と最初は思いました。でも、近づくと「なんとなく」雰囲気が違うことがわかってきます。
全体の姿にまとまりがなく(横にものびる)、茎がやや細めで、そこには荒い毛が目立ちます。葉も、ゼニアオイが丸いのに対してやや深い切れ込みがあります。
100606zeniaoi試しに、ウチの近所の土手に跋扈するゼニアオイのご近影も入れておきましょう。花つきの多寡は時期や環境によるだろうし、花の形や色での見分けはあきらめることにしました。今までタチアオイに比べれば背が低いと思っていたゼニ君も、こうしてかなり近縁の新しい比較物に恵まれると、すっきり筋肉質のハンサムに見えてきました。

<学名比較>
ウスベニアオイ Malva sylvestris           ハーブ(コモンマロウ)として有名
ゼニアオイ    Malva sylvestris var. mauritiana  ウスベニアオイの変種扱い
タチアオイ    Althaea rosea

2009年のきょうナギ(雌株)> 2008年のきょうマルバダケブキ> 2007年のきょうサギゴケ> 2006年のきょうシモツケ> 2005年のきょうホタルブクロ> 2004年のきょうサンゴジュ

| | コメント (2)

6月5日(土) フレンチラベンダー

100605lavender兎の耳に見えるか、薄紙でラップされたお菓子に見えるか、さてどっち? 「これってリトマス試験紙だなあ」と思うことがときどきあって、今回が5題目です。(過去問: ① シラキ ② ヒヨドリジョウゴ ③ コナラ ④ ミツデカエデ
まあ、どっちに見えようがかわいい姿であることには変わりがなくて、数あるラベンダーのなかでも人気は高そうです。
おっと、「数ある」などと言いながら、正統派のイングリッシュラベンダー、冬にも花を楽しめるレースラベンダーを載せて以来の、これがようやく三つ目の登場でした。代表3種を押さえたんだからまあいいや…と思うか、まだまだ先は長いぞ、ヨーシ…と思うか、あれあれ、6題目のリトマス試験紙ができてしまいました。

<補注> 4種目のラベンダーとしてデンタータを掲載しました。(2011年6月17日)

2009年のきょうイヌビワ> 2008年のきょうノハラワスレナグサ> 2007年のきょうムラサキ> 2006年のきょうカラタネオガタマ> 2005年のきょうスイセンノウ> 2004年のきょうフィーバーフュー

| | コメント (2)

6月4日(金) ニワウルシ(シンジュ、雌株)

Sinju_f神様のところまで届きそうなほどの大きさは、神樹(シンジユ)という別名を納得するには十分な迫力です。ところがその花はと言えば、嫌になるほどの小ささです。神様って意外にせせこましいものが好きなのか、と八つ当たりしたくなります。
それでも、去年撮り損なった雌花(上写真)をどうやらとらえました。花の芯に緑の子房が目立ちます。比較のために、去年はショボショボとしか写せなかった雄花(雄株)にも花盛りの姿で再登場してもらいましょう(下写真)。
Sinju_m雌花にも雄シベの残骸はあるのですが、そこはそれ、本当に機能している雄シベの賑やかさは際だっていて、雌雄の違いははっきりわかります。
Sinju_fm念のため、落ちていた花を雌雄並べてみました(右側が雌)。去年はこの場所で雄花しか拾えませんでしたが、ひょっとすると落ちていたのに雌花を識別することができなかっただけかもしれません。なんとなくスッキリしました。

2009年のきょうヤマアジサイ> 2008年のきょうニンジン> 2007年のきょうムギワラギク> 2006年のきょうイイギリ> 2005年のきょうチェリーセージ(サルビア・ミクロフィラ)> 2004年のきょうノウゼンカズラ

| | コメント (0)

6月3日(木) ブラシノキ

100603callistemon純白→ピンクとくれば、きょうは真紅です…という義理や順番で出したのではなく、この色と形にしびれました。
右端のちびまる子状態から、ワチャ~となりながらも絡まり合うことなく左端状態までのびきるのだから偉いものです。(全体の姿はこちら
同じような赤のもつれ合いとして、秋の曼珠沙華を思い浮かべます。色に惚れるのか、もつれ合いが好きなのか、ついついググッと迫りたくなる「赤モチャ」たちです。

2009年のきょうクリ(雌花)> 2008年のきょうセンダイハギ> 2007年のきょうタチバナ> 2006年のきょうシロバナシラン> 2005年のきょうハナザクロ> 2004年のきょうカリフォルニアポピー

| | コメント (6)

6月2日(水) モモイロタンポポ

100602crepis_rubra野に咲く純白の花に続いては、花壇で微笑むピンクの花です。名前はタンポポですが、細かいことを言えば属違いで、花とか綿毛だけ見るとタンポポと呼んでもいい気がしますが、全体の印象はかなり違います。
まずなんと言っても花の下の長さがタンポポではありません。20~30cmもあって、根元の葉(形はタンポポに似るが、立ち上がりが強い)を写し込めません。
さらに、センボンタンポポという別名があるように妙に花茎が多く、センボンヤリのお姉さんみたいにも見えます。いっそ、クレピス・ルブラです!と名乗れば、「オォー、なんて上品なお嬢さんなんでしょう」と鼻の下をのばすオジサンもいたでしょうに…。

2009年のきょうワニグチソウ> 2008年のきょうセッコク> 2007年のきょうソヨゴ> 2006年のきょうオリーブ> 2005年のきょうハクチョウソウ> 2004年のきょうユリノキ

| | コメント (2)

6月1日(火) シライトソウ

100601siraitosou春から夏の一瞬を叙情的にとらえてみました。咲き始めのころは糸よりも毛玉と呼びたかったシライトソウが、花穂をのばしきって今年最後の美しさを見せています。
後ろで夏を匂わせているのはオウレンの実です。花は春浅いうちに開き、気ぜわしく実を結ぶので、早くも莢が色づいて、まるでレンゲの花のようでした。(セリバオウレンだと思うのですが、確認が不足でした)

2009年のきょうナツハゼ> 2008年のきょうギンリョウソウ> 2007年のきょうムシトリナデシコ> 2006年のきょうユスラウメ> 2005年のきょうカルミア> 2004年のきょうソメイヨシノ

| | コメント (4)

« 2010年5月 | トップページ | 2010年7月 »