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5月31日(月) アーモンド

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春の花を載せたときの決心を忘れずに、しっかりと実の姿を写せたぞ!と喜んだら、あらら、その決心は去年の春のことでした。
長手方向が3cm少々の細長くて平たい実は、梅や桃とはシルエットが明らかに異なります。これで、今晩アーモンドをつまむときには、「おお、これはヘントウ(扁桃)の実ではないか」とやらかして、家族にまた煙たがられることでしょう。

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5月30日(日) セイヨウミザクラ

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きのうのうれしい報告(ハタザクラの発芽)に関連して、おいしい画像を載せます。ハタザクラ染井吉野の実は鳥さんたちに謹呈するとして、この桜の実はなんとかして彼らから守りたいものです。
そろそろ店先に並ぶ佐藤錦などのサクランボの銘柄品も、このセイヨウミザクラの改良品種という位置づけだそうです。
さて、花は?というと白っぽくて雑な感じで、いままで一度も撮ったことがありませんでした。来春の撮影予定には、この木の花もしっかり入れておくことにします。

<補注> 同じく可食品種であるカラミザクラ(シナミザクラ)が稔った様子を収録しました。(2015年5月17日

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5月29日(土) イザヨイバラ

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「100%天然の化粧品用防腐剤」という新聞記事のなかに「イザヨイバラ」の名を見つけたのは去年3月のことでした。このバラの実とベニバナの花から抽出したエキスの組み合わせで作るのだそうです。化粧品のことはさておいて、イザヨイ(十六夜)とはまたお洒落な名前だこと、と興味ムクムクで記事をファイルしたものでした。
そのイザヨイバラにようやく会えました。十六夜は満月の次の日…つまり月がちょい欠けているわけで、このバラが花びらの欠けを持ちやすいことにかけています。

さて問題はここからです。くだんの防腐剤を作るには、このバラの「実」が必要です。ところがこの花はシベが変化した八重で、たぶん結実しません。
なんと、この八重は原種イザヨイバラを改良した園芸品で、本来のものではありませんでした。一重ならば、サンショウバラのそれよりもっと大きな実をつけ、それには豊富なビタミンCが含まれているのだそうです。
残念無念、今回は目的達成率50%で終了です。ひと夜の夢でいいから、一重のイザヨイバラ(↓)に会いたいものです。

<追録> 一重のイザヨイバラに会えました。(撮影:2022年5月9日)
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追加編 : ハタザクラの実生苗?

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なんとびっくり。これはどうやら去年蒔いたハタザクラの芽吹きのようです。双葉が出たときはケヤキと思うような葉の形(やや緑の濃い葉2枚)(注)でした。まさか種蒔きが成功したとは思わずに放置していたのを今朝見たら、出てきていた本葉は、これがなんとなくハタザクラっぽいではありませんか。
5個蒔いて1本ですから貴重品です。蒔いたときの記事には「正しい蒔き方」のコメント(洗って、冷蔵庫保存して、翌春に…)をいただいていたのに、そのまま天然自然状態で土に浅く埋めただけにしていました。
さてこのあと元気に育つものか、育ったとしていつごろ植え替えをしていいものか、不安はつきまといながらも楽しみができました。ただ、実生ハタザクラには先輩がいまして、その木は旗弁もつけず、花色も白いのです。取り木のハタザクラさえ旗のつきやすさには差があるのに、実生で親の性質を引き継ぐのはむずかしいようです。
まあ、そんな心配は無事に育ったあとのこととして、いまはまず枯らしてしまうことだけはないように、大事に見守ることにいたします。

<補注> 上の記事で「双葉がケヤキ云々」としたのは間違いでした。本当の双葉の様子をあらためて載せました。(2010年6月7日

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5月28日(金) シャクヤク

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どうにもヨロヨロと、頼りないこと夥(おびただ)しいどこぞの首相とは違って、こちら「花相」(花王は牡丹)は惚れぼれするほど毅然として凜々しい姿です。
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…と、白の八重咲きだけできょうはやめておけばいいのに、赤の一重も載せてしまいました。なぜなら、雄シベが花びら化してしまった八重と違い、黄色の葯が演出する賑やかさが捨てがたかったからです。
…ん、これじゃどこかの誰かさんと同じでした。「これもいいけど、あれもいい」というのは趣味の世界だけにして、仕事はキリッと「一点突破」で行きたい(注)ものです。

<補注1> 趣味の世界も一点突破してみました。(2015年5月2日
<補注2> シャクヤクの芽吹きはなかなか味のあるものでした。(2024年3月13日

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番外編 : ジェットコースター

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まるで遊園地のジェットコースターに見えた…って、ただそれだけです。
ヤマボウシ、満開です。

<追録> 咲きも咲きたり、満開です。(撮影:2023年6月5日)
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5月27日(木) ワニグチソウ

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薄暗がりでの撮影に手を焼くのはいつものことながら、デジイチにしてからはむやみにフラッシュを使わなくなりました。というのが今朝の言い訳で、モノトーンがオシャレ~と見るか、なに撮ったのこれ?と突っ込むか、自分のなかでビミョーです。
ただし、去年のワニグチソウの写真と比べると、現場の気分は今年の方がぐっとよく出ていると思います。もちろん、下手な写真談議より大切なのは被写体の姿で、去年よりふくよかな花盛りの時期をとらえることができました。
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ただ、どう四つん這いになっても花のなかは写せないので、ちょっと指で持ち上げてみたのはご勘弁です。上の写真で花弁から飛び出ていた雌シベの生長時間差がわかるし、その付け根方向には雄シベ(葯)がしっかり控えています。

2009年のきょうテマリカンボク> 2008年のきょうオヤブジラミ> 2007年のきょうヤグルマソウ> 2006年のきょうクサイチゴ> 2005年のきょうツリバナ> 2004年のきょうクリ

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5月26日(水) ギョリュウ

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どうにもだらしない枝振りに加え、花なんか死んでもつけないぞ!みたいに無愛想だったギョリュウの木が、なんとまあ、花の時期でした。その花も枝振りに負けず劣らずの勝手気ままさで、長い花穂がてんでにワサワサと風に揺れています。
庭木でこれを見かけることがないのは、そのまとまりの悪い姿(背は4~5mにはのびるし)のせいだと思います。しかし、この奔放さを許せる度量があれば、花の時期には薄紅色の簪をつけた舞妓さんの群舞を見る風情が楽しめます。
かつて、ギョリュウバイを取り上げたときに、どうしてギョリュウに名を借りたのか合点がいかなかったものでした。ところが、こうやって花の時期にぼんやり眺めると、なんとなくハハーンとなるのだから、感覚というのはアバウトなものです。

<補注> ギョリュウモドキを収録しました。(2019年2月9日

2009年のきょうマユミ> 2008年のきょうイワカガミ> 2007年のきょうネメシア> 2006年のきょうワジュロ> 2005年のきょうスイカズラ> 2004年のきょうキョウチクトウ

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5月25日(火) ミツバウツギ

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白い花はいかにも楚々として清らかに、名前の元である3小葉の鋭い鋸歯はいかにも憎々しげに、我ながらうまく写し…ではなく「写り」ました。たまたま。。。
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そんな花とか葉よりも、山のなかでずっと存在感があるのはこの実です。いまの時期から冬になるまで、ずっとこの宇宙人のオツムみたいな形が目立ちます。
あまりにこれに目をとられ、最初のころは3小葉から調べることができなくて、名前を知るのに苦労しました。そんなほろ苦い思い出につながるかわいいツノです。

<補注> 秋には実がだいぶくたびれます。(2014年9月15日

2009年のきょうヒトリシズカ> 2008年のきょうキハダ> 2007年のきょうオオムラサキツユクサ> 2006年のきょうムラサキツユクサ> 2005年のきょうセンダン> 2004年のきょうハコネウツギ

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5月24日(月) コウモリカズラ

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ツヅラフジの仲間(科)の4つ目をとらえました。10種ほどあるうちの4つ目ではまだまだ道は遠くても、見果てぬ夢があればこその人生です。(^_^;)
科名であるツヅラフジ(オオツヅラフジ)に似た葉ながら、あちらの葉柄はふつうに葉の端につくのに対し、こちらは葉のなかに少しだけ入り込んでいます。
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せっかくの花を差し置いて葉の話を先にしたのは、じつはこれが雄株で少し落胆したからです。男の性(さが)なのか、雌雄異株や雌雄異花の場合にはどうしても雌花に燃え(萌え?)てしまいます。
しかし、残念ながら、ここには雌株がないようです。またどこか別の場所で、緑の子房が目立つ雌花やそれが熟した黒い実に会えることを祈っておきましょう。

<オオツヅラフジ以外の仲間> ☆ この仲間に興味を持たせてくれた最初の功労者であるアオツヅラフジ ☆ 藪のなかに実を見つけたハスノハカズラ
<補注> コウモリカズラの雌株が花をつけた様子を収録しました。(2015年5月31日

2009年のきょうヒメサユリ> 2008年のきょうネズミムギ> 2007年のきょうブラシノキ> 2006年のきょうトキワツユクサ> 2005年のきょうカルミア> 2004年のきょうセンダン

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5月23日(日) シュロ(ワジュロ)

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タラコみたい!と喜んでいたところから少しだけ前進です。近所の公園にあるワジュロの雌株がタラコを分解させ、個別の卵…じゃなく花から雌シベが飛び出ました。
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300mm望遠ではこれが限度かとあきらめかけたら、足下にタラコからのプレゼントがありました。右に並べて置いた鍵と比べると、雌花(子房)の直径は3mm、飛び出た雌シベの長さは1~1.5mmということになります。
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おっと、雄花(雄株)も一応は撮らなくてはいけません。タラコ状態までは雌雄の区別がつかないのに、開いたらタラコが粉吹き芋になっていました。さらに「おっと」と、トウジュロの撮影を目指したものの、これはどうやら来年回し(注)になりそうです。

<補注> 来年どころか12年後にはなったものの、トウジュロの雄花は新鮮な状態で収録でき、上の粉吹き芋状態をリカバリーしました。(2022年5月29日

2009年のきょうキバナフジ> 2008年のきょうユキザサ> 2007年のきょうコマツヨイグサ> 2006年のきょうジャガイモ> 2005年のきょうオランダカイウ(カラー)> 2004年のきょうトキワツユクサ

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5月22日(土) タチバナ

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禁断の花(きのう)に続いては、リベンジの花です。いえいえ、橘の花がリベンジするのではなく、ワタシが過去の汚点を清算したいだけです。
3年前に、得々として「橘の花です」とやったところ、後日、「橘が6弁では変?」というコメントをいただきました。たしかに柑橘類は5弁がふつうなので、あまりに恥ずかしいミスでした。当時は、そのうちに写真を差し替えようと画策したものの、それではいささか狡猾に過ぎるので、汚点は晒したままに「正しい姿」を掲載です。
ただ、ちょいと言い訳をしておくと、この木(3年前と同じ)は今年も6弁の花だらけで、「正しい」枚数の花を探すのに苦労しました。同じように5弁であるべきエゴノキで6弁だらけの木に遭遇し、大調査(?)をしたことがなつかしく思い出されます。

2009年のきょうショウブ> 2008年のきょうクヌギ> 2007年のきょうノースポールギク(クリサンセマム・パルドサム)> 2006年のきょうニオイシュロラン> 2005年のきょうニオイバンマツリ> 2004年のきょうユスラウメ

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5月21日(金) ケシ

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禁断の花です。農家の庭先にあったこの花を描いて個展に出した画家さんに、「これはどこで?」と尋ねた人があったそうです。間もなく、その場所のケシはすべて焼却処分になったそうで、麻薬Gメンは画廊にも現れるのでした。
おっと、これはそういう危ない出自ではなく、東京都薬用植物園で学術的に栽培されているものです。ふだんは二重の鉄柵で近寄れないところを、この時期だけ外側のフェンスを解放してくれるというので、押っ取り刀で出かけました。
キャベツのような風合いの葉が茎を抱くところにGメンは着目するのでしょう。そのほかに、平らな頭がカッパそっくりの実も危ないケシの特徴だそうです。
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派手な八重もあれば、真っ白の花もありました。草丈も男の背ほどには育って立派だし、なるほどちょっと植えてみたくなる…ブルブル、見るだけです。

<補注> 同じく栽培禁止品であるアツミゲシを収録しました。(2024年5月18日

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5月20日(木) ハグマノキ(ケムリノキ)

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写真としては「イマ2~3」の出来であっても、自分的にはかなり肩の荷を下ろした一枚です。秋遅くまで、別名(スモークツリー)の謂われである「煙」を見せ続けてくれるのに、この小さな花(直径4~5mm)には5年かけて初めて会えました。
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煙状態になったあと、糸の先にときどき実がついているのを見かけるわけで、そのための雌シベが3本、花の中心で噴水のようです。それに対して、5個の雄シベは花びらに埋もれるようにして、とてもささやかな姿です。

<補注1> もう少し花が花らしく見える品種がありました。(2013年5月27日
<補注2> ハグマノキの標準和名はケムリノキです。

2009年のきょうアオダモ> 2008年のきょうヤブジラミ> 2007年のきょうカルケオラリア> 2006年のきょうツルウメモドキ> 2005年のきょうトベラ> 2004年のきょうカキノキ

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5月19日(水) ヒメグルミ

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自生のオニグルミの花を撮影できた日から、これが課題でした。鬼とくれば姫、どうしてもこの二つの胡桃はセットでとらえておきたい存在です。
鬼と同じつくりで真っ赤な雌花(雌シベ)は少し終わり気味で、もう実が膨らんできていました。去年、オニグルミとの比較をした実はここのものです。
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こちらが雄花で、オニグルミのそれに比べると長さは半分の10cm程度でした。ただ、本来の雄花の花穂はもう少し長く、またこの写真のように1本だけということはなくてもっと賑やかにぶら下がるもののようです。
結論として、木の姿・花の様子・実の外見では鬼と姫の見分けには自信が持てない(自分の場合)こと、やはり核果を割ってみるのが一番早いことがわかりました。

<補注> 胡桃類の雄花は前年枝から出るのに対し、雌花は当年枝につくことに気づきました。(2022年4月27日

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5月18日(火) コメツブツメクサ

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道端を黄色に染めるツメツサです。ツメクサといえば、この辺ではムラサキツメクサ(アカツメクサ)が一番目立ち、もちろんシロツメクサも「詰め草の本流」として負けてはおらず、その二つに比べるとこの黄色は第三の存在というところです。
じつは、きのうコゴメウツギを載せたとき、これを思い出しました。コメツブツメクサのほかに、これはコゴメツメクサとも呼ばれるからです。さらにキバナツメクサとずばり花色を冠した名前も持っていて、小粒のわりにはなかなかぜいたく者です。
写真左上に枯れた花が入っていて、絵的には邪魔であっても、じつはこれがツメクサの仲間(上記3種はすべてマメ科シャジクソウ属)である証拠です。

<補注> 花穂が同じ黄色で、そのサイズがこれより大きいツメクサにクスダマツメクサがあります。(2018年6月1日

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5月17日(月) コゴメウツギ

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一つひとつは小さな花でも、団体で咲くので遠くからでもよく目立ちます。
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グッと寄ると、長短が混じった複雑な花びらがなかなか凝っています。実際は、短い5枚は萼のくせをして、狡いというか巧いというか、たいしたテクニシャンです。
あわせて見事なのは葉です。菊の葉のように深く切れ込んで、技巧派の花に優るとも劣らないアピール力です。
せいぜいが男の背丈ほどの灌木(低い木)なのに、いまの時期の野山では人の目を惹きつけてやまない存在感にあふれています。

<補注> 感じが似たものにカナウツギがあります。(2010年6月8日

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5月16日(日) ハクウンボク

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白雲たなびくような…という時機はやや逸して、花の数は減り、花びらの縁も茶色になってきていました。しかし、臆面もなく無理矢理に載せてしまいます。
振り返ると、「来春は花を見たい」と書いてからもう3年経っていました。ここらで開花の「感じ」だけでも記録しておかないと、狼少年ブログになってしまいます。
もっとも、この木の見どころは花だけでなく、大らかな形の葉も魅力です。厚めの質にもかかわらず、花の影を映して透けた様子がこの季節ならではの美です。仲間のエゴノキと花の感じはよく似ていても、葉がこれだけ違うのだから自然は愉快です。

<補注> 翌年は立派に満開の様子をとらえました。(2011年5月12日)

2009年のきょうジャケツイバラ> 2008年のきょうコトネアスター> 2007年のきょうヒメヒオウギ> 2006年のきょうカンボク> 2005年のきょうホオノキ> 2004年のきょうホオノキ

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5月15日(土) ヒメウツギ

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本来は西日本のものとは言え、志木のあたりでも、先日のハイノキほどには珍しい存在ではありません。ふつうのウツギが花弁をバラバラ散らして鬱陶しいのに比べ、花のつき具合が固くてしっかりしているので、庭木として好かれているようです。
枝ぶりも、奔放にワサワサするウツギに対して、こちらは背の低さに加えて姿全体もコンパクトで、いかにもお行儀の良い姫さまの風情です。
…などと、ふつうのウツギを対比させようと過去を調べたら、こちら(ブログ)には実の姿しかなく、花は「増補版」にかろうじて収録していました。その花の写真が、いやあ、我ながら冴えません。こういう基本種だけは撮り直しておきたい気もするし、それは放っておいて前へ進まなければとも思うし、悩みというのは尽きないものです。

<補注> ふつうのウツギの花は、2年後に収録しました。(2012年6月5日

2009年のきょうカッコソウ> 2008年のきょうカマツカ> 2007年のきょうキツネアザミ> 2006年のきょうカラスビシャク> 2005年のきょうシロミミナグサ> 2004年のきょうエゴノキ

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追加編 : 白モッコウバラの香りの出どころ

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「匂いの元はどこ?」とコメントで突っ込まれて答えに窮したバラを、バラバラにしてみました。あ、なんだか異様に冷え込みます。
自分では「蜜に香りがあるのでは」と予測してみたのに、それはみごとにハズレでした。こうして花びらをはずした花托をいくらクンクンしても、まるっきり香りゼロです。そして花びらを手のひらにくるんでそこに鼻を近づけると、うん、これです。ここでした。
虫にアピールしやすい黄色を捨てた花びら(白八重)は、香りを持つことで集客機能を補完しようとしたのでしょう。自分の役目は自分で全うする…見習いたい精神です。

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5月14日(金) コンニャク

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念願のコンニャクの花を撮れたわりには浮かぬ顔をしています。かなり臭いという中心部がぜんぜん匂わなかったのです。付属体(突き立った棒)が萎れ加減で折れていたし、開いた仏炎苞もややくたびれていて、時機が遅かったようです。
ただ、咲くまで5年前後かかるコンニャクを自分で育てるのは難儀だし、とりあえず奇っ怪な姿をこの目で見たのだから満足しておくことにします。サトイモ科の仲間であるミズバショウタケノコイモとは正反対におどろおどろしい色合いのこの仏炎苞には、美醜の枠を超えた存在感があふれていました。

<補注> 茎がのび、葉が開いた様子はすでに収録しています。(2009年10月11日

2009年のきょうギシギシ> 2008年のきょうオオカメノキ(ムシカリ)> 2007年のきょうヤセウツボ> 2006年のきょうタラヨウ> 2005年のきょうゼニアオイ> 2004年のきょうエゴノキ

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5月13日(木) ミツデカエデ(雄株)

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Acerという綴りを見て、パソコンを連想するか、カエデ属のことを思うか、ちょっとしたリトマス試験紙みたいです。もちろん、ここではパソの話ではなくて、Acer cissifolium=ミツデカエデを取り上げます。
カエデらしくないカエデといえば、このミツデカエデメグスリノキ、それにチドリノキが有名です。なかでもミツデとメグスリは3枚つく葉が似てはいても、ミツデの方がややふっくらシェイプなので間違えることはなさそうです。
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さて、これらの木はみな雌雄異株です。チドリノキだけはこの春のうちに雌雄の株両方を写すことができたものの、メグスリノキとこのミツデカエデは、残念ながら雄株(雄花)だけにとどまりそうです。
何本かのミツデカエデが地べたに落としていた花穂を仔細に見てまわっても、賑やかに目立つ雄シベがうらめしいだけでした。

<補注> 雌株の開花の様子を収録しました。(2015年5月15日

2009年のきょうスイバ> 2008年のきょうアマドコロ> 2007年のきょうサワフタギ> 2006年のきょうミヤコワスレ> 2005年のきょうセイヨウオダマキ> 2004年のきょうソラマメ

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番外編 : 貧乏草

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朝陽を浴びたハルジオンの神々しさに見惚れてレンズを向けていたら、後ろで小さな女の子が大っきな声をあげました。
「ねえねえ、バアちゃん、どうしてあの人、ビンボウグサなんか写してるの!?」
ガーン。そうです。つい小賢しく標準和名でばかり呼んでいたけれど、この辺ではたしかにこれ、「貧乏草」なのでした。白いのを摘むと貧乏になるとか、ピンクなら金持ちだとか、よくわからんことを言って、子供は遊びます。
旧・武蔵国の範囲ではこの呼び名は通用しそうでも、はたしてどの辺までこんな酷い名前が使われているものでしょう。

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5月12日(水) オオカワヂシャ

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町内の端にある雨水貯留槽(15m四方ほど)の真んなかで、なにやら見慣れない紫の花が群れていました。フェンスの外からの遠目では種類が識別できず、望遠(300mm)で撮ってようやくオオカワヂシャであることがわかりました。
ところがその程度のズームでは、せいぜい紫の点が散らばる写真にしかなりません。仕方がないのでピット内清掃と称して金網を越え、1cmほどの小さな花のなかのクワガタソウ属らしい2本の雄シベまで、ようやく写すことができました。
おっと、苦労話よりはこの草のことです。チシャはレタスのことですから、名前の意味は「川岸にあるチシャっぽい草の大型版」です。ところが大きくない「ふつう版」のカワヂシャは絶滅危惧状態で、まだ見ていません。(注2)
オオカワヂシャの姿を見る限り、「どこがレタス?」と不思議でも、ふつう版を見るまでブーイングは控えておくことにします。

<補注1> まだ寸詰まりな若葉の状態を見ました。(2020年2月17日
<補注2> 在来のカワヂシャを発見しました。(2020年5月1日

2009年のきょうタラヨウ(雌花)> 2008年のきょうオトコヨウゾメ> 2007年のきょうアメリカフウロ> 2006年のきょうカラマツ> 2005年のきょうヤマボウシ> 2004年のきょうカナメモチ

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5月11日(火) ハナイバナ

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野道で目にする機会を言えば、圧倒的にキュウリグサに負けているのがこのハナイバナです。と、唐突に比較したいほど、道端で「あ、これは?」と思っても、そのほとんどすべて(個人的体験)はキュウリグサなのです。
花びらはどちらも似たような空色で、直径3mmくらいと同じサイズです。しかし、茎の先端で花穂が渦巻きになるのがキュウリグサ、葉と葉の中間に花が一つずつつく(名前はここから)のがハナイバナと、形態が明らかに違います。
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もう一つ、キュウリグサの花芯はハッキリと黄色いのに対し、ハナイバナのそこは無愛想なほどに虚ろ(注)です。

<補注1> 久しぶりにハナイバナを見つけ、花中央部の白っぽさを再確認しました。(2022年6月1日
<補注2> コメント(↓)でryoiさんに写真の甘さをご指摘いただいて、ずっと気になっていました。これでどうだ!とはまだ言えないにしても、かつての恥ずかしいものを新作2枚(↑)に差し替えました。(2022年11月)

2009年のきょうネコノメソウ> 2008年のきょうクマガイソウ> 2007年のきょうナニワイバラ> 2006年のきょうセリバヒエンソウ> 2005年のきょうポポー> 2004年のきょうスイカズラ

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5月10日(月) モッコウバラ(白モッコウバラ・八重)

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この時期、あちこちのお庭でモッコウバラが咲き誇ります。
そのモッコウバラ全体を見ると、勢力図的には黄花種が多数派で、この白い方はややマイナーです。黄モッコウバラをお印にする眞子さまの誕生が1991年でしたから、そこから黄と白のシェアに差がつき始めた気がします。
しかし、黄色種(八重)はほとんど香りがしないので、「木香」の名前が「看板に偽りあり」なのに対し、白の八重は本当にきれいな香りです。なににたとえようか考えて、ローズヒップティーを思い出しました。スーッと抜ける甘い香りはいかにも春めいて、テーブルにこれを一枝置けば、お茶の時間が盛り上がりそうです。

<補注> この香りの発生箇所を確かめてみました。(2010年5月15日

2009年のきょうエゾネギ(チャイブ)> 2008年のきょうシャリンバイ> 2007年のきょうウスバサイシン> 2006年のきょうセッコク> 2005年のきょうヤエコデマリ> 2004年のきょうオオムラサキ

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5月9日(日) オニグルミ

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近所を流れる新河岸川の土手で、10mほどに育ったオニグルミを見つけました。こういう場所に植栽はあり得なくて、たぶん上流から流れ着いたクルミの実生です。
この川は川越あたりに発していて、志木と川越の間はほぼ宅地化されているはずなのに、それでもまだ川岸にこの木のお母さんが暮らす環境は残っていたようです。
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うまい具合に斜面の上から花に迫ることができました。ウサギの耳のような雌花(雌シベ)は片側の長さが1cmほどと大きく、派手な色なのですごく目立ちます。
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一方、まるで鳩時計の錘(おもり)のように固かった雄花は花粉を出し尽くしてしまい、情けない姿になり出しました。
ただ、待ちぼうけの雄が多いほかの雌雄異花の木に比べると、オニグルミは雌花・雄花の開花時期がほぼ一緒(注)なので、この枯れ姿も幸せそうに見えてきます。

<補注> 雌雄の開花を「ほぼ一緒」としたのは大雑把に過ぎました。雄花は前年枝で咲くのに対し、胡桃類の雌花は当年枝につくことに気づきました。(2022年4月27日

2009年のきょうコエンドロ(コリアンダー)> 2008年のきょうクレマチス・モンタナ> 2007年のきょうオオアブラギリ(シナアブラギリ)> 2006年のきょうイチゴ(優香)> 2005年のきょうオオデマリ> 2004年のきょうミズキ

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5月8日(土) ハイノキ

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珍しい木の開花に出会いました。西日本の木なので、関東で見るのは植栽もののはずなのに、木の高さも幅も3mほどはある立派な姿でした。
名前がいいと思うのです。漢字にすれば「灰の木」で、この木を燃やして、その灰を染色用の媒染剤にした名残です。前に、同じハイノキ科のミミズバイが実をつけた姿を和歌山でとらえたことがありました。
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日持ちの悪い花のようで、離れて見ると否が応でも萎れた花が視野に入ります。いいとこ取りでややズルでも、きれいな花(合弁花)だけの穂に迫ってみました。

<補注> ハイノキの性質について考えました。(2012年5月6日

2009年のきょうツボスミレ(ニョイスミレ)> 2008年のきょうイヌガヤ> 2007年のきょうヒイラギソウ> 2006年のきょうリムナンテス> 2005年のきょうアサツキ> 2004年のきょうウツギ

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追加編 : トチノキの花の観察

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例年より1週間ほど遅れて、トチノキが満開時期を迎えました。ウチからすぐ近くに立派なトチノキ並木があり、桜とはまた違う、渋い花見が楽しめます。
しかし、今年は見とれるだけでなく、大きな課題がありました。秋にはつい拾ってしまう、あの「魅惑の実」は、並んだすべての木に稔るわけではないのです。
何年か前までは「雌雄異株だろう」と思っていました。しかし、実がつかない木には花もつきません。実がならない=雄株ならば、雄花をつけなくてはいけないのに、花もつけないのではなんの役にも立たないではありませんか。
そんな問題意識から、今年は徹底的に花を調べてみました。ブログに載せるにはやや重いテーマなので、「増補版」に新たにページを設けました。
トチノキの結実メカニズムをようやく理解できました。(写真 ↑ は両性花)

<補注> 続編として「実の観察」を載せました。(2010年6月12日

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5月7日(金) マルメロ

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果物としては市場性がかなりマイナーになり、これはその意味で「絶滅危惧種」かなと心配になります。秋には偏屈爺さんみたいな実を見せてくれるマルメロも、春の花はこんなにも純情可憐で乙女チックな姿でした。
花も実もこれに似た感じのカリンに比べると、マルメロの花びらは薄手で色合いもほんのりしています。カリンの花は、今年は10日ほど前によく見たので、開花時期はマルメロが少しだけ遅めのようです。
それにしても、リンクした2005年のカリンは4月上旬にはもう咲いていました。今年は多くの花の咲き出しがいつもより1週間ほど遅れ気味です。

2009年のきょうアメリカイワナンテン(セイヨウイワナンテン)> 2008年のきょうヒルガオ> 2007年のきょうスイートピー> 2006年のきょうベニバナツメクサ> 2005年のきょうモモイロヒルザキツキミソウ> 2004年のきょうハリエンジュ(ニセアカシア)

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5月6日(木) カンザン(関山)

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春らしい春もなく、いきなり訪れた夏の陽気に、桜がいささか戸惑い気味です。近くの児童公園にある木で、まだそれほど花びらも落とさず、十分に見ごろでした。
シーズン遅くまで咲いてくれるこの特性が「関山」の大きな特徴です。また、花びらの縁に牡丹のような切り欠きが目立ち、一枚一枚が軽く波打っているので、同じ八重の普賢象よりは微妙に賑やかに見えます。色も明らかに濃いめです。
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加えて、なにより「関山」の見分けに役立つのがこの枝振りです。横へ張った枝が内側に湾曲する癖があるので、樹形が大きな盃になります。桜と盃、なんと言うか、できすぎた組み合わせです。もっとも、きのうは酒よりビールが欲しい暑さでした。

<補注1> 「普賢象」に似て、葉化した雌シベが1~2本ありはしても、こちらのくねり具合がやや少なく見えました。
<補注2> 「関山」は「カンザン」と読むのがメジャーです。ただし、シノニムに cv. Sekiyamaとあるのが悩ましく、「セキヤマ」と読むこともアリのようです。

2009年のきょうシュロ(ワジュロ)とトウジュロ> 2008年のきょうオサバグサ> 2007年のきょうピラカンサ> 2006年のきょうオーニソガラム> 2005年のきょうキリ> 2004年のきょうヤマボウシ

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5月5日(水) タブノキ

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遠くからでも尋常ならざる木であることが見て取れる大きさでした。正体のわかる距離まで近づいたら、根もとに小さな祠がありました。これだけ大きくなれば、依り代(よりしろ)にする神様も楽というものでしょう。
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この木を知った当初は、かなり夢中になって「増補版」の方に5回(↓)も取り上げたのに、こちら(ブログ)には花は初めての掲載になります。

<増補版に掲載したタブノキ> ☆ 花 : 4月16日 ☆ 花から実へ : 5月4日 ☆ 全体樹形 : 6月24日 ☆ 新鮮な実 : 7月3日 ☆ ミイラ状の実 : 7月25日
<補注> タブノキの樹皮について触れました。(2022年8月20日

2009年のきょうダイコン> 2008年のきょうナラガシワ> 2007年のきょうイチハツ> 2006年のきょうハナイカダ> 2005年のきょうユリノキ> 2004年のきょうムクロジ

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5月4日(火) ベニシダ

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葉が開いてしまうと、ほかの羊歯類と見分けにくいふつうの色合いです。しかし、このようなゼンマイ状態から開き始めくらいには、ほかの羊歯とはちょっと違う、こんな怪しい色を呈します。ベニシダ、なんとも簡にして要を得た名前です。
繁殖の仕方も名前と同じくシンプル路線で、精子がなくても子供ができてしまう(不穏当かつやや不適切な表現をしました。正確には無融合生殖)のだそうです。当然ながらお気楽に殖えやすく、荒れ地や野山で見かけやすい羊歯です。
などとワタシまでお気楽に取り上げたものの、本当はベニシダにはかなりの仲間があるようです。今回のベニシダがどういう位置づけのそれかまではとても判断できないので、大きな意味でのベニシダとしておきます。

2009年のきょうトウカエデ> 2008年のきょうニワトコとムベ> 2007年のきょうキモクレン> 2006年のきょうヒメコウゾ(雄花)> 2005年のきょうスズラン> 2004年のきょうハルジオン

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5月3日(月) ヘビノボラズ

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腰よりも低い位置にこのようにうつむいて咲くので、愛想にはやや欠ける花です。いえいえ、愛想のなさを言うならば、葉の付け根から飛び出した長くて鋭い棘には誰も勝つことができないでしょう。いったいなにを刺そうとしてこんなに尖ったのかは考えつかなくても、これではたしかに蛇も避けて通るはずです。
しかし、花粉の交配は棘を厭わない虫や蜂に頼るとして、心配なのはその後です。夏には緑の実ができて、秋にはそれが赤く熟します。その実を運ぶのは虫や蜂では無理なので、トリトマラズ(別名)の棘は自分の首を絞める愚挙としか思えません。
ところが秋になると、二つずつ下がっていた実がちゃんと片方がなくなってきます。誰に啄(ついば)んでもらわなくても、完熟して自然落下する手でしょうか。それにしては実の赤さの目立ち具合がまるで無駄に思えます。この凶悪な棘は、蛇や鳥を刺すためのものではなく、浅学な観察者の心に刺さるものだったと、いま、気づきました。

<補注> この年の秋は実がきれいに残っていました。(2010年11月15日

2009年のきょうギンラン> 2008年のきょうフサスグリ> 2007年のきょうシュンギク> 2006年のきょうムクノキ> 2005年のきょうワスレナグサ> 2004年のきょうカリフォルニアポピー

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5月2日(日) クヌギ(雌花)

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悪戦苦闘というのはこんなことをいうのでしょう。クヌギの雌花、もう少しハッキリ写らんかい!と歯ぎしりはしても、いまの自分ではこれが精一杯でした。
若葉の付け根にある、やや艶めいた赤緑色?の物体がそれです。長さも太さも3mmあるかなしだし、色がこんな具合なので往生します。(垂れた穂は雄花
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もう子房が膨らんできているのもあります。これが来年の秋までかかって、あの丸いドングリに育つのです。そのドングリはと言えば、こんなに厄介をかけてくれる雌花のくせに、無事にあの姿まで生長するのは百に一つといいます。
うまく写らないと嘆いているオジサンよりははるかに厳しい試練に晒される雌花と知って、少しだけ愛しくなりました。

2009年のきょうキンラン> 2008年のきょうマイヅルソウ> 2007年のきょうジュウニヒトエ> 2006年のきょうカキドオシ> 2005年のきょうシラー・ペルビアナ(オオツルボ)> 2004年のきょうカリフォルニアポピー

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5月1日(土) セイヨウシャクナゲ

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石楠花というのは、日本固有の種もそうであるように、この渡来種も中国西部やネパールなど冷涼な高地に生まれたもののようです。それがイギリスで品種改良され、花の王(女王はバラ)と称されるまで園芸家に愛されてきたという歴史を持ちます。
そんな経緯で、自生のものよりはずっと育てやすくなっているはずでも、イギリスより高温多湿気候の日本で、ここまで大きな株はかなり珍しい部類でしょう。
直径が10cmを超える5~6本の幹が株立ちになり、目の前がまるでピンクの壁のようでした。こういう圧倒的な偉観には、まさにキングの風格が漂います。

2009年のきょうユズリハ(雌花)> 2008年のきょうハシリドコロ> 2007年のきょうチャボタイゲキ> 2006年のきょうカシワ> 2005年のきょうシラン> 2004年のきょうベニバナトチノキ

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