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番外編 : 地方名の面白さ(シバ)

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この年末年始は福岡で過ごし、市内のスーパーで未知の名前に会いました。どうやら正月のお供え用らしく、ふつうの榊の枝と並んで売られていました。
地元の人に聞いても「シバはシバだよ」でチンプンカンプンのまま志木に戻って、あきらめずに調べたらどうやらヒサカキのようです。北部九州にはシバサカキという呼び方もあるそうです。
言われてみれば、榊よりは二回りほど小さな葉で、鋸歯がはっきりしています。以前、ここでヒサカキを取り上げたとき、榊の代用にすることも触れました。
ここでハハーンときたのがシバグリです。野生の栗をこう呼ぶわけで、栽培品種に比べ、実はかなり小さめです。未確認ながら、たぶん葉も小さいのではないかと思うのです。シバグリの漢字には芝をあてても、これではあまり意味をなしません。「小さい葉→チーバ→シバ」という変化だったとしたら、小さな葉の栗・小さな葉の榊で意味は通じてきます。ただ、筑前筑後でそんな音便をするかどうか、あくまで推測です。
標準和名を覚えるだけでも頭がパンクしている分際で地方名にまで食指をのばすとは僭越ながら、ちょっと興味が湧いています。

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